JP2799538B2 - 部品供給装置 - Google Patents

部品供給装置

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JP2799538B2
JP2799538B2 JP5049850A JP4985093A JP2799538B2 JP 2799538 B2 JP2799538 B2 JP 2799538B2 JP 5049850 A JP5049850 A JP 5049850A JP 4985093 A JP4985093 A JP 4985093A JP 2799538 B2 JP2799538 B2 JP 2799538B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、部品供給装置に関す
るもので、たとえば、フランジ付きのプロジェクション
ボルトのような軸状部品を、固定電極上の鋼板部品の孔
内に挿入する場合などに適している。
【0002】
【従来の技術】この種の従来技術としては、実開平2−
144278号公報に開示された溶接ボルトの送給装置
がある。これを要約した構造を図7および図8に示して
あり、これについて従来技術を説明すると、供給ロッド
1の先端に開閉式のチャック2が設置され、その真上に
2点鎖線図示の供給管3が静止部材に固定された状態で
配置されている。チャック2は一対のジョー4、5が軸
6、7により開閉可能な状態で取り付けられており、各
ジョー4、5に形成された円弧型の窪みによって図7の
ような孔8が明いている。チャック2には閉じ方向のば
ね力が作用させてあるのであるが、ここでは図示を省略
してある。供給ロッド1に軸9によりアーム10が支持
されており、その先端にエアシリンダ11が結合されて
いる。エアシリンダ11は、紙面に対して垂直方向にス
トロークするもので、ピストンロッドの突出によりチャ
ック2が拡開される。図7の状態で部品が供給管3から
チャック2に落下すると、供給ロッド1が図8の位置に
進出し、それからアーム10が2点鎖線図示の位置に回
動して(この回動は図示されていない駆動機構によって
行われている)エアシリンダ11のピストンロッド突出
によって、チャック2が拡開されて部品の押出しが完了
する。
【0003】次に、もう一つの従来技術を実開平3−8
5179号公報に開示された溶接部品の自動供給装置に
ついて説明すると、その概略は図9に示されている。こ
こでは、図7や図8と同じ機能を果たす部材には同符号
を表示して、詳細な説明は省略してある。アーム10に
は供給管3が溶接してあり、チャック2に部品を供給し
たら2点鎖線図示のように上方に退避するように構成さ
れている。供給ロッド1に結合された支持軸12にエア
シリンダ11の脚部が摺動自在に支持されており、供給
ロッド1に固定したストッパ片14にエアシリンダ11
のピストンロッド15が突きあてられている。また、エ
アシリンダ11の右端には押圧片16が固定されてい
る。供給ロッド1が進出して、エアシリンダ11が出力
すると、押圧片16が部品を押しながらチャック2を拡
開させて、部品供給が完了する。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】図7、図8および図
9のいずれにおいても共通していることは、供給ロッド
にチャックを設置しているために、その作動精度を正常
に維持することが非常に困難であること、部品はチャッ
クの真上から供給されて真下に送出されて行くものであ
るため、チャックを押し拡げる機構が必要であること、
供給管との干渉をさけるために、部品押し下げ用のエア
シリンダか供給管のいずれかを退避可能とする必要があ
るため、構造的に著しく複雑でそれに要する専用スペー
スも過大なものとなってしまうこと、などの問題点があ
る。
【0005】
【問題を解決する手段とその作用】本発明は、上記の問
題点を解決するために提供されたもので、請求項1は、
進退式の供給ロッドに保持ヘッドを結合し、保持ヘッド
には部品の吸着面を有する保持凹部が設けられ、この保
持凹部に対応した出口開口を有すると共に静止部材に固
定されている仮止めユニットが復帰位置の保持ヘッドに
隣接されており、仮止めユニット内の部品を出口開口か
ら保持凹部の方へ送り出すための押出手段が設置されて
いることを特徴とするもので、仮止めユニットから送り
出された部品が保持凹部内に移行させられ位置決めがな
されると共に吸着面に保持されるのである。請求項2
は、請求項1において、供給ロッドは仮止めユニットの
上方から斜め下の方向に進退するように配置され、保持
ヘッドは屈曲した形状とされていることを特徴とするも
ので、保持ヘッドを屈曲させておくことにより、仮止め
ユニットとの隣接性を確実に成立させ、部品を受入れた
保持ヘッドが円滑に進出する。請求項3は、請求項1に
おいて、保持ヘッドには吸着面から突出する押出部材が
設けられていることを特徴とするもので、目的箇所に到
達した保持ヘッドから部品が相手方部品の孔などに挿入
されるのである。請求項4は、請求項1において、吸着
面には磁石が埋設してあることを特徴とするもので、磁
石の吸引力で吸着面に部品が確実に保持されている。請
求項5は、請求項1において、仮止めユニットには仮止
室が設けられ、この仮止室には部品供給通路が開口して
いると共に部品の出口開口が設けられていることを特徴
とするもので、部品供給通路から仮止室内に入った部品
は出口開口から保持凹部内に送り出されて行く。請求項
6は、請求項5において、仮止室の停止面に磁石が埋設
されていると共に出口開口から部品を送り出すための押
出手段が設けられていることを特徴とするもので、部品
は停止面において磁石で吸引保持され、押出手段により
強制的に停止面から摺動しながら保持凹部内に送り出さ
れて行く。請求項7は、請求項1において、押出部材が
保持ヘッドに進退自在に支持され、この進退方向に対し
て傾斜した方向から作動ピンが押出部材の端面に押し付
けられるように構成したことを特徴とするもので、作動
ピンが押出部材の端面を摺動しながら力の方向を変換し
て、押出部材の突出し作用を行わせている。請求項8
は、進退式の供給ロッドに保持ヘッドが結合されそこに
部品を保持して目的箇所に供給する形式のものにおい
て、供給ロッドの軸線を含む仮想平面から離隔した位置
に保持ヘッドが配置されていることを特徴とするもの
で、前記の離隔によって、供給ロッド、保持ヘッドおよ
び仮止めユニットなどが干渉することなく、纏まりよく
配置されている。
【0006】
【実施例】まず、図1から図4までの実施例について説
明すると、ここでの部品はプロジェクションボルト17
であり、軸部18、フランジ19および溶着用突起20
から構成されている。仮止めユニット21の内部には仮
止室22が形成され、そこに部品供給通路23が開口し
ていると共に出口開口24も開口させてあり、これは図
2に見られるように部品17の形状に合致させてT字型
の開口形状とされている。蓋板25には部品17の停止
面26が形成されており、そこに磁石27が埋設されて
いる。説明が前後したが、仮止めユニット21の本体2
8に仮止室22が配置されており、本体28に明けた通
孔29に押出手段である押出しピン30が配置され、本
体28の端部に結合したエアシリンダ31のピストンロ
ッド32に一体化させてあり、押出しビン30が進出す
ると、軸部18の上部に当たって部品17を出口開口2
4から送り出して行く。なお、本体28は静止部材33
にしっかりと固定してあり、したがって仮止めユニット
21が静止部材33に固定されていることとなり、仮止
室22に連続する接続管34が本体28に溶接され、そ
れにホース35が接続されてパーツフィーダ(図示して
いない)に至っている。
【0007】保持ヘッド36は結合板37を介して供給
ロッド38に固定されていて、その下部には保持凹部3
9が形成されている。保持凹部39を下からみた状態は
図3のとおりであり、ちょうど横U字型の窪みでありそ
の右側は出口開口24の上部に対応している。保持凹部
39には吸着面40が形成されており、そこに磁石41
が埋設してある。保持ヘッド36には大径孔42と小径
孔43とが明けられており、ここに押出部材であるプラ
ンジャ44が挿入されていて、リターンスプリング45
で支持されている。エアシリンダ46が結合板37に固
定され、そこから伸びる作動ピン47の先端がプランジ
ャ44の端面に接触している。供給ロッド38は図1の
ように傾斜しているので、作動ピン47もそれと同様な
傾斜をしており、保持ヘッド36は図示のように屈曲し
た形状になっている。供給ロッド38はエアシリンダ4
8から伸びてきており、このシリンダは静止部材にしっ
かりと固定されている。
【0008】図1の状態を真上から見たのが図4であ
り、結合板37を用いることによって仮止めユニット2
1と保持ヘッド36の並びが供給ロッド38の軸線から
Lだけオフ・セットしている。
【0009】部品17が供給される目的箇所は相手方部
品である鋼板部品51の通孔52であり、固定電極53
上に鋼板部品51が載置され、固定電極53には通孔5
2に連通する受入れ孔54が明けられている。固定電極
53と対をなした可動電極55が固定電極と同軸上に設
置されている。
【0010】図5は押出手段30の変形例であり、ピス
トンロッド32に押出板49を接続し、その先端に逆く
の字型の切欠き50を設けたものである。また、図6は
前述の押出部材44が弾力性のあるスチールワイヤーと
か合成樹脂で製作されているもので、エアシリンダ46
の出力で2点鎖線図示のように突出するのである。
【0011】図1から図4に示した実施例の作動を説明
すると、図1は、部品17が空気搬送によって部品供給
通路23を経て仮止室22内に進入し、フランジ19が
停止面26に吸着されている状態であり、ここで押出手
段30が左方に動くと、部品17は停止面26と摺動し
ながら出口開口24から保持凹部39の方へ送出されて
行く。保持凹部39内に入ったフランジ19は、そこで
位置決めがなされると共に磁石41により吸着面40に
保持される。次にエアシリンダ48の出力で供給ロッド
38が進出して軸部18が目的箇所、すなわち通孔52
の直近で通孔と同軸の位置にくるとそこで停止し、引き
続いてエアシリンダ46の出力で作動ピン47が進出す
ると、作動ピンの先端は押出部材44の端面を滑動して
押出部材44が部品17を強制的に押出し、これによっ
て、フランジ19は吸着面40から離隔させられ、軸部
18が通孔52、受入れ孔54内に嵌まり込んで部品供
給が完了する。保持ヘッド36が復帰してから可動電極
55が下降してきて、溶接が終了する。
【0012】なお、各エアシリンダへの空気ホースの図
示は省略してあり、さらに、上述のような作動を実現す
るための空気切替制御弁や電気制御回路などは、通常の
公知のものを使用すれば良いので、これらについても詳
細な説明などを省略した。
【0013】
【効果】本発明によれば、仮止めユニットを出た部品は
保持ヘッドの保持凹部内に送り込まれ、そこの吸着面で
保持されるものであるから、従来技術のような開閉式の
チャック構造による精度上の問題を回避することができ
る。部品は保持凹部の吸着面に沿うような状態で保持ヘ
ッドへ送り込まれ、その後、吸着面から離隔する方向に
押出されて行くものであるから、従来技術のごとく部品
をチャックの上から挿入し、真下に押出して行く方式の
ように不安定なチャック作動に依存することを避けるこ
とができる。従来技術のように部品押出し用のエアシリ
ンダを退避させたり、部品の供給管を退避させるような
機構を採用する必要がないから、構造的に簡素化するこ
とができ、また、コンパクトにまとまるので、狭い箇所
への部品供給にとって好都合である。静止部材に固定さ
れた仮止めユニットと保持ヘッドとの相対位置関係が重
要であり、一方が静止状態におかれているから、両者間
の相対位置関係を正確に設定することが容易になる。さ
らに、静止状態の仮止めユニットから押出手段が進出す
るので、部品を出口開口から保持凹部へ高精度のもとに
移行させることができ、装置の作動信頼性が向上する。
すなわち、出口開口と保持凹部とが対応していると共に
仮止めユニットと復帰位置の保持ヘッドとが隣接してい
るので、押出された部品は出口開口から保持凹部内へ連
続的にかつ滑らかに移行し、作動が非常に正確なものと
なる。供給ロッドは仮止めユニットの上方から斜め下の
方向に進退するように配置され、保持ヘッドは屈曲した
形状とされているから仮止めユニットと保持ヘッドとの
連続性が簡単に得られ、保持ヘッドは部品を受領した箇
所から直ちに移送することが可能となる。押出部材が保
持ヘッドに進退自在に支持され、この進退方向に対して
傾斜した方向から作動ピンが押出部材の端面に押し付け
られるように構成したものであるから、押出部材の駆動
機構を保持ヘッドに組み込むことが容易に実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す縦断側面図である。
【図2】仮止めユニット単体の正面図である。
【図3】保持ヘッドを下から見た平面図である。
【図4】保持ヘッド、仮止めユニットおよび供給ロッド
などの位置関係を示す平面図である。
【図5】押出手段の変形例を示す平面図である。
【図6】押出部材の変形例を示す平面図である。
【図7】従来の技術を示す簡略的な平面図である。
【図8】図7のものが進出した状態を示す平面図であ
る。
【図9】他の従来技術を示す簡略的な側面図である。
【符号の説明】
38 供給ロッド 36 保持ヘッド 17 部品 40 吸着面 39 保持凹部 24 出口開口 21 仮止めユニット 44 押出部材 41 磁石 22 仮止室 23 部品供給通路 26 停止面 27 磁石 30 押出手段 47 作動ピン

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 進退式の供給ロッドに保持ヘッドを結合
    し、保持ヘッドには部品の吸着面を有する保持凹部が設
    けられ、この保持凹部に対応した出口開口を有すると共
    に静止部材に固定されている仮止めユニットが復帰位置
    の保持ヘッドに隣接されており、仮止めユニット内の部
    品を出口開口から保持凹部の方へ送り出すための押出手
    段が設置されていることを特徴とする部品供給装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、供給ロッドは仮止め
    ユニットの上方から斜め下の方向に進退するように配置
    され、保持ヘッドは屈曲した形状とされていることを特
    徴とする部品供給装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、保持ヘッドには吸着
    面から突出する押出部材が設けられていることを特徴と
    する部品供給装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、吸着面には磁石が埋
    設してあることを特徴とする部品供給装置。
  5. 【請求項5】 請求項1において、仮止めユニットには
    仮止室が設けられ、この仮止室には部品供給通路が開口
    していると共に部品の出口開口が設けられていることを
    特徴とする部品供給装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、仮止室の停止面に磁
    石が埋設されていると共に出口開口から部品を送り出す
    ための押出手段が設けられていることを特徴とする部品
    供給装置。
  7. 【請求項7】 請求項1において、押出部材が保持ヘッ
    ドに進退自在に支持され、この進退方向に対して傾斜し
    た方向から作動ピンが押出部材の端面に押し付けられる
    ように構成したことを特徴とする部品供給装置。
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