JP2799464B2 - テープカートリッジ - Google Patents

テープカートリッジ

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JP2799464B2
JP2799464B2 JP25966689A JP25966689A JP2799464B2 JP 2799464 B2 JP2799464 B2 JP 2799464B2 JP 25966689 A JP25966689 A JP 25966689A JP 25966689 A JP25966689 A JP 25966689A JP 2799464 B2 JP2799464 B2 JP 2799464B2
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光 水谷
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Hitachi Maxell Energy Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、テープ保護用の裏蓋付き前蓋を備えたテー
プカートリッジの改良に係り、とくに前蓋の成形不良対
策を講じたものである。
〔従来の技術〕
この種の従来のテープカートリッジとして、例えば第
5図および第6図に示すごとき8mmビデオ用のものがあ
る。そこでは、本体ケース1の内部左右に、テープ2が
巻かれるリール3・3を回転自在に収容配置する。テー
プ2は一方のリール3から本体ケース1の前面側に導出
されてテープローディング用ポケット4を通り、他方の
リール3に巻き取られる。そして、本体ケース1にはこ
れの前面側に導出されたテープ2の前面側を覆って保護
するためのプラスチック製の前蓋6がこれの左右の枢軸
7まわりに回動自在に枢着されて、このテープカートリ
ッジの不使用時にテープ2の前面側を覆う閉じ姿勢と、
使用時にその前面側を開放する上方の開き姿勢とにわた
って切り換え自在である。
また、テープローディング用ポケット4内において、
前蓋6の裏面側に対し裏蓋8が付設されている。この裏
蓋8は不使用時にテープ2の裏面側、より詳しくはその
下側方を含む裏面側およびポケット4の開口上面側を覆
う。
第6図において、裏蓋8は断面が概ねT字形状のプラ
スチック成形品で、その左右端縁の各上下方向中央付近
に回転軸9を有し、これを前蓋6の裏面から突設した左
右の軸受片10の各軸孔10aに回動自在に枢着する。また
裏蓋8の左右端縁に摺動軸11を前記回転軸9より下方位
置にして設け、これをポケット4内の左右側壁12・12に
それぞれ設けられた概ねS字状の裏蓋案内溝13に摺動自
在に嵌入している。
これら前蓋6と裏蓋8は、第6図に実線で示す閉じ姿
勢からそれぞれ上向きに開く。すなわち、その閉じ姿勢
から前蓋6を上開き回動すると、これに追随して裏蓋8
が回転軸9まわりに回転しながら摺動軸11を裏蓋案内溝
13に沿って上方へ摺動させて行き、前蓋6と共に第6図
の二点鎖線で示すごとく上方へ開くものとなっている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記のように前蓋6は裏蓋8を組み付けるための軸受
片10を突設し、この軸受片10の先端に軸孔10aを設けて
いる。問題はこうした形の前蓋6を成形する場合であ
る。この成形にさいし、軸受片10の軸孔10aはアンダカ
ット部となるため第3図に示すごとくスライドコアCで
抜いて処理される。また、前蓋6の成形後これは金型か
ら第4図に示す矢印方向aに突出されるが、この突出し
は前記スライドコアCの矢印方向bのスライド動作と共
に行われるため、左右のスライドコアCの離型抵抗によ
り前蓋成形品が左または右にずれて成形品の外観や寸法
精度を損なう等の成形不良を生じやすかった。最悪の場
合、左右のいずれか一方のアンダカット部(軸孔10a)
が抜けない状態で突出し、軸受片10を破損することがあ
った。
本発明はこうした問題を解消するためになされたもの
で、上記のような前蓋に形状的な改変を加えることによ
り、前蓋成形品を金型から突出すさい該成形品が左右に
ずれることなく、真直ぐに突出されるようにし、もって
軸受片の破損等の不良欠陥がなく、最終的に外観、寸法
精度の良い成形品を得ることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明のテープカートリッジでは、例えば第1図およ
び第2図に示すように、前蓋6の裏面側に、前蓋6の成
形時にその左右方向のずれを規制するよう突出しピンP
が喰い込むことにより形成された角形の凹部14を有する
ものとした。
〔作用〕
しかるときは、前蓋6の成形時にその凹部14に角形の
突出しピンPが喰い込むことにより前蓋6は左右方向に
ずれないように保持されながら突出されるため、アンダ
カット部となる軸受片10を成形するスライドコアCが矢
印方向bに離型するときも、前蓋6はその離型抵抗によ
り左右にずれることなく、矢印方向aに真直ぐに突出さ
れる。
〔発明の効果〕
本発明のテープカートリッジによれば、前蓋6の裏面
側に突出しピンPが喰い込む角形の凹部14を設けるとい
う簡単な手段で、アンダカット部となる軸受片10をもつ
前蓋6もその軸受片10を成形するスライドコアCの移動
に伴いずれるようなことなく真直ぐに突出すことがで
き、軸受片10を破損する等の不良欠陥がなく、しかも外
観、寸法精度の良い前蓋成形品を得ることができる。
〔実施例〕
本発明に係るテープカートリッジの一実施例を第1図
および第2図に基づき説明する。
この実施例に示すテープカートリッジの全体的な構成
は前述した従来のものとほぼ同様であるので、それと同
様箇所には同一符号を付するをもってその説明を省略
し、従来の前蓋6の形状と相違する点についてのみ説明
する。
第1図および第2図において、前蓋6はその上縁6aを
裏面方向に向けてほぼ直角に曲げた形に形成されてお
り、この上縁6aの裏面の左右方向中央箇所を突出し位置
に設定し、当該位置に突出しピンPが喰い込むことによ
り形成された角形の凹部14を有する。突出しピンPとし
ては角形のものを用いて凹部14への喰い込みを確実にし
ている。
凹部14は前蓋6の裏面側のその他の箇所、例えば第1
図に二点鎖線で示すごとく前蓋6の上縁6aの左右端にそ
れぞれ設けてもよい。
このように金型内において成形品たる前蓋6の凹部14
に角形の突出しピンPを喰い込ませて前蓋6を左右方向
にずれないように保持しながら突出す仕様をとると、前
蓋6はスライドコアCが軸受片10の軸孔10aから離型す
るときも、前蓋6はスライドコアCの離型抵抗により左
または右にずれるようなことなく、突出しピンPの端面
P′の押圧を受けて矢印方向aに真直ぐに突出される。
したがって、軸受片10を破損したり、外観や寸法精度を
損なうことなく、良い成形品を得るに至った。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明に係るテープカートリッジ
の一実施例を示しており、 第1図は前蓋の背面図、 第2図は第1図におけるII−II線断面図である。 第3図ないし第6図は従来例のテープカートリッジを示
しており、 第3図は前蓋の背面図、 第4図は第3図におけるIV−IV線断面図、 第5図は外観斜視図、 第6図は第5図におけるVI−VI線拡大断面図である。 1……本体ケース、 2……テープ、 6……前蓋、 8……裏蓋、 9……回転軸、 10……軸受片、 10a……軸孔、 14……凹部、 P……突出しピン。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】本体ケース(1)にこれの前面側に導出さ
    れたテープ(2)の導出部の前面側を覆う前蓋(6)
    と、該前蓋(6)の裏面側に付設されて前記テープ
    (2)の導出部の裏面側を覆う裏蓋(8)とが開閉自在
    に装着されており、 前蓋(6)の裏面側に、裏蓋(8)に設けた回転軸
    (9)を支持する軸孔(10a)を有する軸受片(10)が
    一体に突設されており、 前蓋(6)の裏面側には、前蓋(6)の成形時に突出し
    ピン(P)が喰い込むことにより形成された角形の凹部
    (14)を有していることを特徴とするテープカートリッ
    ジ。
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