JP2798432B2 - 金属蒸着ポリオレフィンフイルム - Google Patents

金属蒸着ポリオレフィンフイルム

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、金属蒸着ポリオレフインフイルムに関し、
更に詳しくは、蒸着膜の接着強度が著しく改善された金
属蒸着ポリオレフインフイルムに関するものである。
〔従来の技術〕
近年、ポリプロピレンの優れた加工性や材料特性と蒸
着フイルムの優れた装飾性,光線遮断性等の特性とが活
用されて、ポリプロピレン系フイルムをベースフイルム
としてこれに金属を蒸着した金属蒸着フイルムが包装用
を主体に用途が拡大されている。
しかし、ポリプロピレンまたはプロピレンを主成分と
するエチレンまたはα−オレフイン(エチレン,プロピ
レンを除く)との共重合体からなるフイルムは、もとも
と無極性で他物質との接着性が劣つており、これに金属
蒸着した蒸着膜の接着力は極めて低くて後加工工程や使
用時に剥離トラブルを生じ易く、用途範囲が大幅に制限
されるという欠点があつた。
このような欠点を改良するため、従来から種々の提案
がなされている。例えば、フイルム面をコロナ放電,火
炎処理等で処理して極性基を付与する方法があるが、こ
の方法だけでは接着力は50〜80g/15mm前後と不充分であ
り、また、この処理面に接着剤をアンカーコートした後
蒸着する方法は工程が複雑化し、且つ、コストが高いと
いう問題がある。また、特開昭55−52338号に示される
ごときポリプロピレンに無水マレイン酸をグラフト重合
させたグラフト化ポリプロピレンを配合して得たフイル
ムは、グラフト物の分解や未反応マレイン酸による臭気
が強く、包装用に用いた場合内容物に異臭が移行すると
いつた問題があり、ポリプロピレン系金属蒸着フイルム
の蒸着膜の接着力の改良に有効な手法が見出されていな
いのが実状であつた。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、上記従来技術の欠点を解消し、プロピレン
を主成分とするポリオレフインフイルムに金属蒸着した
蒸着膜の蒸着強度が充分に高いように金属蒸着ポリオレ
フインフイルムを改良することを課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者は鋭意検討した結果、ポリプロピレン系樹脂
に特定のエチレン−ブテン−1共重合体を特定量配合し
た組成物から得られたポリオレフインフイルムをベース
フイルムとする事によつて上述の課題が達成出来る事を
究明して本発明に到達した。
本発明は、以下の構成を有する。すなわち、ポリプロ
ピレン系樹脂100重量部と非結晶性ないし低結晶性のエ
チレン−ブテン−1共重合体1〜30重量部とから主とし
て成る組成物から得られたポリオレフインフイルムに金
属が蒸着されて成る金属蒸着ポリオレフインフイルムで
ある。
本発明で用いるポリプロピレン系樹脂は、結晶性ポリ
プロピレン,プロピレンを主成分とするプロピレンとエ
チレンまたは炭素数4〜8のα−オレフイン(以下、単
にα−オレフインと言うことがある)との結晶性を有す
る二元共重合体,またはプロピレンとエチレンとα−オ
レフインとの結晶性を有する三元以上の多元共重合体,
またはプロピレンとエチレンとα−オレフインとの結晶
性を有する三元以上の多元共重合体,またはそれらの混
合物である。これらの単独合体または共重合体は、例え
ばチーグラー・ナツタ型またはその応用型等の触媒の存
在下でプロピレンの単独重合やプロピレンとエチレンま
たは/及びα−オレフインとの共重合をさせることによ
つて得られる。このうち、プロピレン成分を80重量%以
上含有し、その結晶融点が115〜155℃である次の各種共
重合体、すなわち結晶性エチレン−プロピレン二元共重
合体,プロピレンとα−オレフインとの結晶性二元共重
合体,中でも結晶性プロピレン−ブテン−1二元共重合
体,エチレンとプロピレンとα−オレフインとの三元以
上の結晶性多元共重合体,またはそれらの混合物が、本
発明の課題である蒸着膜の接着強度を優れて高くする点
で特に好ましい。
ここで結晶融点(以下、Tmと称す。)とは、走査型差
動熱量計を用いて窒素雰囲気中で約10mgの試料を20℃/
分の速度で昇温させて得られる結晶の融解にともなう吸
熱カーブのピーク温度を指す。プロピレンを主成分とす
る結晶性共重合体の場合、コモノマー成分のエチレンま
たはα−オレフインの含有量が増すとTmが低下する。例
えば結晶性エチレン−プロピレンランダム二元共重合体
の場合、共重合体のランダムネスによつて若干変動する
が、おおよそエチレン含有量が1.5重量%を超えると155
℃以下になる。なお、二段ないし多段重合で成分比の異
なる共重合をさせて得られた共重合体や、Tmの異なる重
合体または共重合体を混合して得られた混合樹脂は、2
つ以上のTmを示す事があるが、この場合は最大ピーク面
積を示す温度が150℃以下のものが好ましい。
本発明でポリプロピレン系樹脂に配合する非結晶性な
いし低結晶性のエチレン−ブテン−1共重合体は、エチ
レン成分が80〜95モル%,好ましくは85〜93モル%含有
し、X線法により測定した結晶化度が30%以下,密度が
0.91以下,メルトフローレート(以下、MFR−EBと称
す。JIS K 7210-1976試験条件4による)が1〜20の範
囲のものであり、通常、バナジウム系触媒、すなわちオ
キシ三塩化バナジウム,四塩化バナジウム等のバナジウ
ム化合物とトリアルキルアルミニウム,アルキルアルミ
ニウムセスキハライド等の有機アルミニウム化合物,ま
たは他の第3成分を添加してなる触媒によりエチレンと
ブテン−1の混合物を重合することによつて得られる透
明で柔軟な樹脂である。エチレン−ブテン−1共重合体
のエチレン含有量が高い程結晶性が高く、95モル%超え
ると本発明の課題である蒸着膜の接着強度の改良効果が
不足し、80モル%未満では粘着傾向が強くて良好な巻き
姿を有する蒸着フイルムが得難い。エチレン−ブテン−
1共重合体のメルトフローレートは、前記範囲1.0〜20
の中でも、2.0〜10の範囲が特に好ましい。
本発明における前記エチレン−ブテン−1共重合体の
配合量は、ポリプロピレン系樹脂100重量部に対し1〜3
0重量部の範囲であり、1重量部未満では接着強度の改
良効果が乏しく、30重量部を超えるとフイルム成形性が
極端に低下し、厚さムラや表面の凹凸ムラが顕著で、巻
き姿も劣り、均一な蒸着フイルムが得難い。
本発明で用いるポリプロピレン系樹脂とエチレン−ブ
テン−1共重合体からなる組成物中には、必要に応じて
酸化防止剤,滑剤,ブロツキング防止剤等を本発明の目
的を損なわない範囲で添加する事が出来るが、蒸着膜の
接着性,蒸着面の印刷・ラミネート適性等を低下させな
いためには、表面に移行しやすくてフイルムまたは蒸着
面のぬれ適性を低下させるような物質は添加しない事が
望ましく、本発明者等が提案した特開昭59−25829号公
報等に記載されるごとく特定の例えばフエノール系また
はリン酸系酸化防止剤,無機充填剤例えばゼオライト等
の添加が好ましい。
本発明で用いる組成物を得るための混合の方法は、各
成分が均一に混じり合う方法であればいずれでも良い
が、必要な添加剤を含有するペレツト状ないし顆粒状の
ポリプロピレン系樹脂とエチレン−ブテン−1共重合体
とをタンブラー,リボンブレンダー,ヘンシエルミキサ
ー(商品名)等で混合して、そのままフイルム成形する
のが経済的で好ましい。勿論、各成分を配合し、混合し
たのち押出機等を用い、溶融混練してペレツト状の組成
物として用いる方法も有用である。
本発明においてポリオレフインフイルムとは、上記組
成物を原料として通常のTダイ法またはインフレーシヨ
ン法で得られる未延伸フイルムはがりでなく、上記未延
伸フイルムを片側または両側の表層とする二層以上の積
層フイルムをも包含する。後者の場合、前記組成物から
得られたフイルムの面が金属蒸着の対象となることは当
然である。これらのポリオレフインフイルムのうち、前
記組成物をTダイ法で溶融押出し後、冷却ロールで急冷
してフイルム状に成形し、次いで少なくともその一方の
面をコロナ放電処理,プラズマ処理等の公知の方法また
は窒素等の不活性ガス中での処理等の応用手法を併用し
て表面処理して得た単層のポリオレフインフイルム、及
び該単層のポリオレフインフイルムを片側又は両側の表
面層として有する積層フイルムを一軸ないし二軸延伸し
た延伸ポリオレフインフイルム、これらが諸特性に優
れ、特に好ましい。
ポリオレフインフイルム面への金属蒸着方法として
は、通常、原反フイルム(未蒸着のフイルム)を10-3
10-5mmHgの高真空装置内に置き、その機内でアルミニウ
ム等の金属を熱して蒸発させ、放射状に飛散する金属蒸
気を表面処理されたフイルム表面に付着させる真空蒸着
法が一般的であるが、公知のスパツタリング蒸着やイオ
ンプレーテイングによつても可能である。また、フイル
ムの表面処理面にエポキシ系ないしウレタン系等のアン
カーコート剤の薄膜を塗布したのちこれらの方法で蒸着
しても良い。
この真空蒸着は、通常、一定の長さ及び巾のフイルム
を巻き出し、蒸着し、巻取る事を繰り返すバツチ方式の
ため、その生産性を向上させるために、より長く、より
巾の広い方向に進んでおり、最近では一本のフイルムロ
ールが巾2m以上で、長さが2〜3.6万m巻程度と広幅・
長尺巻化している。従つて、フイルムのスリツプ性や耐
ブロツキング性を主体とする加工性,高速蒸着性及び巻
姿等が重視される傾向にあり、フイルムもこれらの蒸着
工程の要求特性を満足させるものが要求されている。ま
た、蒸着フイルムも広幅・長尺の状態でスリツターや印
刷・ラミネート等の次の工程に供されるのでその平滑
性,均一性及び巻姿等はより高精度が要求されるように
なつており、蒸着膜の接着強度と同様に重要な性能とな
つている。
なお、蒸着される金属は、アルミニウム,金,銀,
銅,ニツケル,クロム,ゲルマニウム,セレン,チタ
ン,スズ,亜鉛等があげられるが、その経済性,安定性
及び実用性等からアルミニウムが特に好ましく、本発明
の効果も、特にこのアルミニウムに対して顕著である。
また、金属蒸着層の厚さは、通常50〜800Å程度であ
り、両面,片面および部分蒸着等も可能であり、さらに
蒸着面に着色ないし保護用のトツプコートする事も出来
る。
〔実施例〕
以下、実施例,比較例を用いて本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらによつて限定されるもので
はない。なお、実施例,比較例を含め本発明でいう特性
の測定は下記の方法及び基準で行つた。
(1)密度:JIS K7112に基づく。(単位:g/cm3) (2)メルトフローレート(MFR):JIS K7210-1976に基
づき、ポリプロピレン系樹脂(MFR−PP)は試験条件14
(230℃、2.16kgf)により、エチレン−ブテン−1共重
合体(MFR−EB)は試験条件4(190℃、2.16kgf)によ
り測定した。(単位:g/10分) (3)蒸着膜の接着強度:アルミニウム蒸着フイルムを
用い、蒸着膜側とアイオノマーフイルム(タマポリ
(株)製、商品名「サーリンフイルム」)をシール温度
120℃,シール圧力2.0kg/cm2,シール時間1.0秒の条件
でヒートシールし、巾15mmに裁断し、引張試験機を用い
て引張速度300mm/分でシール部の90度剥離強度を測定し
た。
この方法で行うと一般に蒸着膜とベースフイルムの界
面で剥離が生じるので蒸着膜の接着強度を測定している
事を意味する。この強度が大きい程蒸着膜の接着強度は
強固である。(単位:g/15mm巾) (4)ぬれ指数:原反フイルム及び蒸着フイルムの蒸着
面のいずれの場合もJIS K6758の方法で測定した。(単
位:dyn/cm) なお、蒸着フイルムの蒸着面のぬれ指数は、片面蒸着
フイルムの蒸着面と非蒸着面を重ね合わせ、4kg/100cm2
の荷重をかけて温度40℃、相対湿度95%の雰囲気下に72
時間放置した後の蒸着面のぬれ指数で示した。この値が
高い程蒸着面の印刷・ラミネート適性は良好であり、37
dyn/cm以上であることが望ましい。
(5)巻き姿:所定の長さの蒸着フイルムを連続して巻
取つて得られたフイルムロールを肉眼で観察し、表面が
平坦で、しわや巻こぶが無くフイルムを引き出した時に
局部的に歪みやくせの無いものを○(巻き姿良好)、し
わが巻きこぶがあり、フイルムを引き出した時にフイル
ムにしわが残つたり歪みやくせのあるものを×(巻き姿
不良)と評価した。
実施例1〜5,比較例1 ポリプロピレン系樹脂として、Tm=142℃,MFR−PP=
7.0,エチレン成分が4.2重量%の結晶性エチレン−プロ
ピレン共重合体100重量部(公知の酸化防止剤としてチ
バガイギー社製、イルガノツクス1010を0.15重量部含
む)に対し、第1表に示すエチレン−ブテン−1共重合
体(バナジウム系触媒を用い、ヘキサン溶媒中で水素の
存在下50℃でエチレンとブテン−1との混合物を重合し
て得られたもの)の所定量を配合し、ペレツト状で混合
して組成物を得た。
得られた組成物を、それぞれ口径65mmの押出機および
Tダイを用いて220℃で溶融押出し、エアナイフおよび
表面温度30℃の冷却ロールで急冷してフイルム状に成形
したのち、直ちにフイルムの片面にコロナ放電処理を処
理度が一定になるように調整しつつ施し、両耳部をカツ
トして巻取り、処理面のぬれ指数が42dyn/cm,厚さ25μ
m,巾50cmのロール状フイルムとした。このフイルムをス
リツターを用いて巻き返し、巾40cmに裁断した後、これ
を原反フイルムとして巻取り式の連続蒸着装置にセツト
し、フイルムを連続的に繰り出しながら、10-4Torrの真
空下でフイルムの処理面にアルミニウムを蒸着して巻取
り、蒸着膜の厚さが約350Å(オングストローム)の片
面アルミニウム蒸着フイルムをロール状で得た(実施例
1〜5)。またエチレン−ブテン−1共重合体を混合し
ないで上記と同じポリプロピレン系樹脂のみを用いたこ
と以外は実施例1〜5と同様にして蒸着フイルムを得た
(比較例1)。これらの得られた蒸着フイルムの特性を
第1表に併記した。
第1表から明らかなごとく、ポリプロピレン系樹脂で
ある結晶性エチレン−プロピレン共重合体に特定のエチ
レン−ブテン−1共重合体が特定量配合された組成物か
ら得られたフイルムをベースフイルムとする本発明に係
る蒸着フイルム(実施例1〜5)は、ポリプロピレン系
樹脂のみを用いた蒸着フイルム(比較例1)に比して蒸
着膜の接着強度は格段に向上しており、巻き姿が良好で
蒸着面のぬれ指数も高く、非常に優れた特性を有する事
がわかる。
実施例6 ポリプロピレン系樹脂として、Tm=130℃,MFR−PP=
4.5,エチレン成分が4.0重量%,ブテン−1成分が4.5重
量%の結晶性エチレン−プロピレン−ブテン−1三元共
重合体100重量部に対し、公知の酸化防止剤としてイル
ガノツクス1076(チバガイギー社製)0.1重量部,平均
粒径0.8μmのハイドロタルサイト粉末0.1重量部,及び
バンジウム系触媒で重合されたエチレン−ブテン−1共
重合体(エチレン含有量91モル%,密度0.890,MFR−EB
=3.8)10重量部を配合し、ヘンシエルミキサーで混合
した後、押出機を用いて溶融混練し、ペレツト状の組成
物とした。次に、この組成物を口径150mmの押出機およ
びTダイを用いて220℃で溶融押出し、エアチヤンバー
及び表面温度35℃のマツト状冷却ロールで急冷してフイ
ルム状に成形したのち、直ちにフイルムの片面にコロナ
放電処理を処理度が一定になるように調整しつつ施し、
両耳部をカツトして巻取り、処理面のぬれ指数が43dyn/
cm,厚さμm,幅2m,長さ8千mのロール状巻取りフイルム
を原反フイルムとして得た。
このフイルムをスリツターを用いて幅1mに裁断した
後、巻取り式の連続蒸着装置にセツトし、フイルムを連
続的に繰り出しながら、10-4Torrの真空下でフイルムの
処理面にアルミニウムを蒸着して巻取り、蒸着膜の厚さ
が約400Å,長さ8千mのロール状に巻取つた片面アル
ミニウム蒸着フイルムを得た。、得られた蒸着フイルム
は蒸着膜の接着強度が335g/15mmと高く、巻き姿が良好
で、蒸着面のぬれ指数も40dyn/cmと優れたものであつ
た。
比較例2 実施例6において、組成物の組成のうちエチレン−ブ
テン−1共重合体の配合量10重量部を35重量部に変えた
こと以外は実施例6と同様にペレツト状の配合物を調製
し、ロール状に巻取つた原反フイルムを得、アルミニウ
ムを蒸着した。原反フイルムの段階ではフイルムが縦方
向の厚さのむらが大きく、フイルムの巻き姿も、しわや
巻きこぶが大きく、8千mの連続巻取りは出来なかつ
た。また、金属蒸着後に巻き取つたフイルムはやはりブ
ロツキング傾向が激しく、しわや巻きこぶが目立ち、巻
き姿が不良であり、実用し難いものであつた。なお、蒸
着膜の接着強度は137〜298g/15mmで、蒸着面のぬれ指数
が35〜37dyn/cmとバラツキが大きく、総合して実施例6
より劣るものであつた。
〔発明の効果〕
本発明に係る金属蒸着ポリオレフインフイルムは、ポ
リプロピレン系樹脂に特定のエチレン−ブテン−1共重
合体を特定量配合した組成物から得られたポリオレフイ
ンフイルムをベースフイルムとしたことによつて、従来
のポリプロピレン系樹脂をベースフイルムとする金属蒸
着フイルムに比べて蒸着膜の接着強度が極めて優れ、蒸
着膜の剥離による商品価値の低下やバリヤー性の低下等
の懸念も無く、その優れた装飾性,ガスバリヤー性等の
金属蒸着フイルムの特性を高度に活用出来るものであ
り、包装用,装飾用等広範囲の用途に使用出来る。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリプロピレン系樹脂100重量部と非結晶
    性ないし低結晶性のエチレン−ブテン−1共重合体1〜
    30重量部とから主として成る組成物から得られたポリオ
    レフインフイルムに金属が蒸着されて成る金属蒸着ポリ
    オレフインフイルム。
  2. 【請求項2】エチレン−ブテン−1共重合体として、バ
    ナジウム系触媒により重合されたエチレン成分含有率が
    80〜95モル%,密度が0.91以下,メルトフローレートが
    1〜20の範囲のものが用いられたものである請求項1に
    記載の金属蒸着ポリオレフインフイルム。
  3. 【請求項3】ポリプロピレン系樹脂として、結晶性エチ
    レン−プロピレン二元共重合体,プロピレンと炭素数4
    〜8のα−オレフインとの結晶性二元共重合体,または
    エチレンとプロピレンと炭素数4〜8のα−オレフイン
    との三元以上の結晶性多元共重合体であつてプロピレン
    成分が80重量%以上含有され結晶融点が115〜155℃の樹
    脂が用いられたものである請求項1または2に記載の金
    属蒸着ポリオレフインフイルム。
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