JP2917165B2 - 金属蒸着プラスチックフィルム - Google Patents

金属蒸着プラスチックフィルム

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、金属蒸着プラスチックフィルムに関し、更
に詳しくは、ポリプロピレン系樹脂を主要材料として成
るプラスチックフィルムをベースにした金属蒸着フィル
ムであって、しかもベースフィルムと蒸着膜との接着強
度が高く、金属蒸着面の輝度・光沢度に優れた金属蒸着
プラスチックフィルムに関する。
[従来の技術] 近年、金属蒸着フィルムはその優れた装飾性、ガスバ
リヤー性、光線遮断性等の機能が活用されて、既存の金
銀糸、建築材料等の素材から食品を主な対象とする包装
材に至る広い範囲にその用途が拡大されている。
特にアルミニウム蒸着フィルムは包装材用途を中心に
広範囲に使用されているが包装材用の場合その蒸着面
(アルミニウム面)に印刷や他フィルムによるラミネー
ト等を施して使用する場合が殆どである。
ところで、ポリプロピレン系樹脂フィルム(ここでポ
リプロピレン系樹脂とは、プロピレンの単独重合体の他
に、主成分としてのプロピレンとエチレンまたは他のα
−オレフィンとの共重合体を意味する)は、プラスチッ
クフィルムの主要なものの一つである。
そして、従来からポリプロピレン系フィルムをベース
フィルムとする金属蒸着ポリプロピレン系フィルムは上
記諸用途の多量に使用されてきた。
しかしながら、従来公知の金属蒸着ポリプロピレ系フ
ィルムは、ベースフィルムと蒸着膜との接着強度すなわ
ち蒸着強度が低く、また被蒸着金属がアルミニウムの場
合は、蒸着面の印刷性や他フィルムとの接着性(以下、
ラミネート性と言うことがある)が著しく低くて該蒸着
面に印刷やラミネート等が必要な用途には使用できず、
用途開発上の大きな障害となっていた。
更に、参考すべき他の樹脂の課題として、蒸着強度の
強い低密度ポリエチレン系のプラスチックフィルムの場
合は、フィルム表面が粗面化して金属蒸着面の光沢度が
低く、美麗な金属光沢感を呈する金属蒸着プラスチック
フィルムを得ることは出来なかった。
ポリプロピレン系樹脂のフィルムで、蒸着強度の低い
原因はポリプロピレンが本質的に有する化学的不活性に
ある。
また、蒸着面の印刷性・ラミネート性の低い原因とし
ては、ポリプロピレン系樹脂中に添加されている中和
剤、スリップ剤、酸化防止剤等が表面に移行し、それが
蒸着面側では更に蒸着層を通過して滲出し、反対面側で
は巻き重ねられたときに蒸着面に転写されることがあげ
られる(特公昭58−49574号及び特開昭59−25829号参
照)。
後者の原因を更に説明すると、添加物のうち中和剤と
して使用される脂肪酸誘導体、特にステアリン酸カルシ
ウム、ステアリン酸ナトリウム等の高級脂肪酸塩やオレ
イン酸アミド、ステアリン酸アミド、エルカ酸アミド等
の高級脂肪酸アミドは、その含有率が0.01重量%前後の
微量な場合であっても、蒸着面(アルミニウム面)のぬ
れ指数を33dyn/cm以下に低下させ、蒸着面への印刷やラ
ミネート接着が不可能な状態となる。
従来、このような問題点を解決するために種々の提案
がなされている。
例えば蒸着強度を高めるための方法としては、フィル
ム面を物理的または化学的に粗面化する方法、コロナ放
電やガス炎や放射線照射等によりフィルム表面を酸化し
て極性基を付与する方法、あるいはフィルム面に接着性
材料をコートする方法等が知られている。
しかしながらフィルム面を粗面化または酸化する方法
は、いずれも単独では蒸着強度はなお不充分であり、ま
た接着性材料をコートする方法は、コートに先立ちフィ
ルム面を物理的または化学的に前処理しておく必要があ
って工程が複雑となり、蒸着フィルムのコストが高くな
るといった欠点があった。
また、蒸着強度と共に蒸着面に印刷性・ラミネート性
を改善するための方法として、ポリプロピレンに無水マ
レイン酸等をグラフト重合させたグラフト化ポリプロピ
レンをポリプロピレンに配合した混合ポリマーから得た
フィルムをベースフィルムとすることも知られている
(特開昭50−61469号、特公昭58−49574号参照)。
しかしながら、この場合も上記と同様にフィルムコス
トが高くなり、更にフィルム中に残存する未反応マレイ
ン酸や熱分解により生成した分解物により臭気が強く、
食品包装に使用した場合内容物に異臭が移行するといっ
た欠点があった。
本願発明者等は、先に特開昭59−25829号公報で特定
のプロピレン・α−オレフィン共重合体と特定のポリエ
チレンを配合してなる金属蒸着フィルム用ポリオレフィ
ン系樹脂組成物を提案した。この方法は金属(アルミニ
ウム)面のぬれ指数の低下防止、耐ブロックング性、ス
リップ性及び剛性も優れたきわめて有用な方法である。
しかし、この組成物を成形し加工して得られた金属蒸
着フィルムの蒸着強度がなお不充分で、該組成物中にお
けるポリエチレンの添加量が多くなるとフィルムが裂け
易く、該フィルムの印刷性は充分に改善されているが、
ラミネート袋におけるヒートシール部の破袋問題を解決
する程度まで蒸着強度を改善するには至っていなかっ
た。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は、上記従来技術の欠点を解消し、ポリプロピ
ンレン系樹脂を主要構成材料としてなるプラスチックフ
ィルムをベースにした金属蒸着フィルムでありながら、
その蒸着膜の接着強度が高く、金属蒸着面の輝度・光沢
度に優れたものとすることを課題とする。
本発明者らは種々検討した結果、ポリプロピレン系樹
脂に特定の熱可塑性ウレタンエラストマーを混合した組
成物を成形して得られるプラスチックフィルムをベース
フィルムとすることによって上記課題を解決し得ること
を究明して本発明を完成した。
[課題を解決するための手段] 本発明は、下記(1)および(2)の構成を有する。
(1)ポリプロピレン系樹脂100重量部と熱可塑性ウレ
タンエラストマー1〜20重量部から成る組成物を成形し
て得られたプラスチックフィルムの表面に金属が蒸着さ
れて成る金属蒸着プラスチックフィルム。
(2)脂環族イソシアネートの縮合物であって、重合平
均分子量が5,000〜100,000の熱可塑性ウレタンエラスト
マーを用いて成る前記(1)項に記載の金属蒸着プラス
チックフィルム。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、ポリプロピレン系樹脂100重量部と熱可塑
性ウレタンエラストマー1〜20重量部から成る組成物を
成形して得られたプラスチックフィルムに金属が蒸着さ
れて成る金属蒸着プラスチックフィルムである。
蒸着面に構成される蒸着膜は通常片面だけであるが、
用途によっては両面に形成されていても良い。更にま
た、本発明は、上記の金属蒸着プラスチックィルムをそ
の蒸着面を外側にし、内側に複数の単層フィルムが積層
された構成の金属蒸着プラスチックフィルムも包含す
る。
本発明で用いられるポリプロピレン系樹脂は、結晶性
プロピレン単独重合体、プロピレンを主成分とするプロ
ピレンとエチレンまたは他のα−オレフィンとの結晶性
共重合体、またはそれらの混合物である。
上記単独重合体及び共重合体は、例えばチーグラー・
ナッター型の触媒の存在下でそれぞれのモノマーを重合
させることによって得られる。このうち、プロピレン成
分を80〜98重量%含有していて結晶融点(Tm)が115〜1
50℃の範囲にある結晶性エチレン−プロピレン共重合
体、結晶性プロピレン−ブテン−1共重合体、結晶性エ
チレン−プロピレン−ブテン−1三元共重合体(この場
合エチレン:ブテン−1の含有比は10:1〜1:15が好まし
い)、またはそれらの混合物は、これらと後記する熱可
塑性ウレタンエラストマーとを混合した組成物から得ら
れるフィルムが蒸着膜に対する接着性に優れている上、
耐衝撃性,ヒートシール性にも優れているので、特に望
ましい。
ここで、結晶融点(Tm)とは、走査型差動熱量計を用
いて窒素雰囲気中で10mgの試料を10℃/分の速度で昇温
させて得られる結晶の融解にともなう吸熱カーブのピー
ク温度を言う。
プロピレンを主成分とする結晶性共重合体の場合、コ
モノマー成分のエチレンまたはα−オレフィンの含有量
が増加するとTmが低下する。
例えば、結晶性エチレン−プロピレンランダム共重合
体の場合、共重合体のランダムネスによって若干変動す
るが、エチレン含有量が、およそ2.5重量%を超えると1
50℃以下になる。
なお、重合条件を変えて2段階以上に多段重合で共重
合を行なうことによって複数のTmを有するポリマーを得
ることができ、このようなポリマーも本発明に使用でき
るが、この場合も主ピークが150℃以下のものが望まし
い。
本発明に使用する熱可塑性ウレタンエラストマーは、
好ましくは脂環性イソシアネートとジアミンの縮合によ
って得られる。同様に脂肪族イソシアネートとジアミ
ン、芳香族イソシアネートとジアミンによっても熱可塑
性ウレタンエストマーは得られ、これらの樹脂を使用し
ても蒸着強度の改善効果は上るものの、ポリプロピレン
系樹脂との相溶性が悪くなりフィルム表面が粗面化し
て、得られる金属蒸着されたフィルムの光沢度を著しく
損なうようになる。
本発明における熱可塑性ウレタンエラストマーの重量
平均分子量を5,000〜100,000に限定する理由は、重量平
均分子量5,000未満ではフィルム表面より熱可塑性ウレ
タンエラストマーがブリードアウトして、そのブリード
物が金属蒸着フィルムに転写され、美麗な金属光沢を有
するフィルムが得られなくなるという点にある。
また、重量平均分子量が100,000を超えると、ポリプ
ロピレン系樹脂との相溶性が悪くなり、光沢感が損なわ
れる。
また、組成物の構成において、ポリプロピレン系樹脂
100重量部に対して熱可塑性ウレタンエラストマーを1
〜20重量部と限定する理由は、1重量部未満では蒸着強
度の改善効果が見られず、また20重量部を超えると相溶
性が悪くなるという点にある。
本発明で用いる組成物中には必要に応じて酸化防止
剤、無機充填剤、滑剤、ブロッキング防止剤、高密度ポ
リエチレン等を本発明の目的を損なわない量的範囲内で
適宜含有させておく事が出来るが、横着膜の隣接性、蒸
着面の印刷性、蒸着フィルムをラミネートした後のラミ
ネート強度に代表されるラミネート性を低下させないた
めには脂肪酸及び脂肪酸形成基を含有する誘導体等は用
いないことが望ましい。
このフィルム用の組成物中に添加できる特に望ましい
添加剤としては、分子量が500以上のリン系およびフェ
ノール系の酸化防止剤、無機充填剤および高密度ポリエ
チレン等が例示される。
特開昭59−25,829号公報にも示したように、例えば酸
化防止剤として テトラキス−[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−
ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]
メタン、等があり、単独で、または二種以上を併用して
ポリプロピレン系樹脂100重量部に対し0.03〜30重量部
添加する。
これら酸化防止剤の添加は、組成物のフィルム成形時
およびフィルム使用時の安定性にきわめて有効である。
また無機充填剤としては、炭酸カルシウム、シリカ、
クレー、タルク、ハイドロタルサイト、ゼオライト類等
いずれも用いることが出来る。
更に、高密度ポリエチレンとしては、密度0.93以上
で、ポリプロピレン系樹脂のメルトフローレート(MFR
−PP)と高密度ポリエンチレン樹脂のメルトフローレー
ト(MI−PE)との比が、 0.5≦MI−PE/MFR−PP である場合、本発明の課題である蒸着強度の向上と美麗
な光沢感に加えて、蒸着フィルムのスリップ性や耐ブロ
ッキング性に優れたフィルムを形成出来て、特に有効で
ある。
ポリプロピレン系樹脂に上記の添加物を添加する方法
としては、これが均一に分散する方法であればいずれで
も良いが、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー(商
品名)等で混合し、その混合物を押出機等で溶融混練す
る方法が望ましい。
本発明に用いられるポリプロピレン系フィルムは、上
記組成物から通常のT−ダイ法またはインフレーション
法で得られる。これらの一軸或いは二軸延伸フィルムは
勿論、未延伸フィルムもベースフィルムとすることが出
来る。
また、本発明においては、上記の如き単層のプラスチ
ックフィルムの他、このプラスチックフィルムを片側ま
たは両側の表層として複数のフィルムとすることも出来
る。
この場合、金属の蒸着膜は上記プラスチックフィルム
すなわち表層を成している上記組成物から得られたプラ
スチックフィルム上に形成されることは、当然である。
このようにして得られた金属蒸着プラスッチクフィル
ムは、前記単層の金属蒸着プラスッチクフィルムを基準
にして表現すると、その蒸着面を外側にした最外層とし
て複数の単層フィルムが積層された構成となっている。
以下、ベースフィルムへの金属蒸着方法を単層フィル
ムの場合について説明するが、この方法は、複合フィル
ムの場合も同様に適用できる。
前記組成物から得られたプラスッチクフィルムをその
まま金属蒸着に供することが出来るが、空気中または窒
素、酸素等の特殊ガス雰囲気下におけるコロナ放電処
理、火炎処理等の表面処理によりフィルム面のぬれ性を
向上させて更に接着性を向上させてから使用しても良
い。
長尺のプラスチックフィルム(通常ロール巻形態)に
金属蒸着を施す公知の一般的な真空蒸着法は次のようで
ある。
すなわち、ロール巻きフィルムの繰り出し部、蒸着
部、及び巻取り部を備えた真空蒸着装置内の真空度を10
-4Torr以下にし、この装置内でアルミニウム等の所望の
金属を容器中またはフィラメント状で加熱して該金属を
溶解蒸発させ、蒸着分子を繰り出されたフィルム表面に
連続的に蒸着させて巻き取る。
このような真空蒸着装置を使用する方法はバッチ式で
あって生産性を向上させる必要から、最近では1本のフ
ィルムロールが幅2m以上、長さ1万−2万m巻の如く幅
広、長尺巻化しており、従って蒸着用の原反フィルムの
高速蒸着性や巻姿等に対する要求もよりシビアになって
いる。
上記説明の真空蒸着以外にも種々の蒸着法がある。例
えば、真空中で放電させたときに陰極を構成する金属が
飛散する現象を利用したスパッタリング蒸着や、イオン
プレーティングが示される。
なお、蒸着させる金属はアルミニウムが最も一般的で
あるが、金、銀、銅、ニッケル、クロム、ゲルマニウ
ム、セレン、チタン、スズ、亜鉛等があげられる。
金属蒸着層の厚さは通常50〜800オングストロームの
範囲であり、全面、片面は勿論、部分蒸着も可能であ
る。また、蒸着面に着色や保護用にトップコートする事
も出来る。
[実施例] 以下、実施例、比較例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれによって限定されるものではな
い。実施例、比較例中に示す物性の測定方法および評価
の基準は下記の通りである。
(1)重量平均分子量: ゲル・パーミェイション・クロマトグラフィー(Wate
r′s社製GPC150C型)を用いた。測定温度は25℃で移動
相はテトラヒドロフランを用いた。
(2)ヘイズ(Haze): ASTM D 1003により、未蒸着のフィルムを4枚重ねて
測定した値(単位;%)を4枚ヘイズとして示す。この
値が小さい程透明性が良い事を意味する。
(3)アルミ蒸着膜の接着性: 蒸着フィルムの蒸着膜側にサーリンフィルム(タマポ
リ社製アイオノマー)を重ね、シール温度120℃、シー
ル圧力2.0kg/cm2、シール時間1.0病の条件で幅10mm×15
mmのシールを行ない、90度の剥離強度を引張試験機で測
定した。(単位;g/15mm) (4)金属光沢: ASTM D 523の鏡面光沢度法に準じ、感度1/10で測定し
た光沢度で示す。指示角は20度で測定し70以上を良とす
る。
実施例1〜5、比較例1〜7 エチレンが2.5重量%、ブテン−1が4.5重量%の結晶
性エチレン−プロピレン−ブテン−1三元共重合体であ
ってメルトフローレート(MFR−PP)が6.0、Tmが140℃
のポリピロピレン系樹脂100重量部に、酸化防止剤とし
てテトラキス−[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−
ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]
メタン0.10重量部を添加し、第1表に示す各種分子量の
熱可塑性ウレタンエラストマー及び各種縮合物の熱可塑
性ウレタンエラストマーを第1表に示す重合部で配合し
て押出機を用いてペレットとした。
得られたペレットを口径65mmφの押出機及びTダイを
用いて溶融温度220℃で押出し、エアーチャンバーおよ
び表面温度30℃の冷却ロールで急冷してプラスチックフ
ィルムとし、直ちにこのフィルムの片面にぬれ指数が40
dyn/cmになるようにコロナ放電処理を施しながら巻き取
って、厚さ25μ、幅60cmのロール状のプラスチックフィ
ルムとした。このプラスチックフルムをスリッターを用
いて幅50cmに裁断した後、これをベースフィルムとして
連続真空状蒸着装置にセットし、フィルムを連続的に繰
り出しながらフィルムのコロナ処理面に5×10-5Torrの
真空下でアルミニウムを蒸着して巻き取り、蒸着膜の厚
さが約350オングストローム(±15オングストローム以
内)の片面アルミニウム蒸着プラスッチクフィルムを長
さ2,000mのロール状で得た。
各実施例、比較例で得たプラスチックフィルム及び金
属蒸着フィルムの特性を第1表に示す。
実施例6 実施例1においてポリプロピレン系樹脂として結晶性
エチレン−プロピレン−ブテン−1三元共重合体の代わ
りに結晶性エチレン−プロピレン共重合体(MFR−PP7,T
m150℃)を使用したこと以外は実施例1と同様にして、
プラスチックフィルムと、そのスリットフィルムをベー
スフィルムとするロール状の片面アルミニウム蒸着プラ
スチックを得た。
その特性を第1表に示す。
実施例7 実施例1においてポリプロピレン系樹脂として結晶性
エチレン−プロピレン−ブテン−1三元共重合体の代わ
りにプロピレンの結晶性単独重合体(MFR−PP8,Tm162
℃)を使用したこと以外は実施例1と同様にして、プラ
スチックフィルムと、そのスリットフィルムをベースフ
ィルムとするロール状の片面アルミニウム蒸着プラスチ
ックを得た。
その特性を第1表に示す。
第1表から明らかなように、本発明で規定する組成物
から得られたプラスチックフィルム及びその金属蒸着フ
ィルムは、いずれの特性も優れているが、比較例のフィ
ルムはいずれかの特性が大幅に劣っていることが判る。
[発明の効果] 本発明に係る金属蒸着プラスチックフィルムは、その
ベースフィルムとしてポリプロピレン系樹脂を主とする
プラスチックフィルムを使用したものでありながら、熱
可塑性ウレタンエラストマーの特定量を配合したことに
より、ベースフィルムと蒸着膜との接着強度及び蒸着面
の美麗な金属光沢感を有し、包装、装飾等の用途に一層
広く且つ多量に使用することが出来る。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリプロピレン系樹脂100重量部と熱可塑
    性ウレタンエラストマー1〜20重量部から成る組成物を
    成形して得られたプラスチックフィルムの表面に金属が
    蒸着されて成る金属蒸着プラスチックフィルム。
  2. 【請求項2】脂環族イソシアネートの縮合物であって、
    重量平均分子量が5,000〜100,000の熱可塑性ウレタンエ
    ラストマーを用いて成る請求項(1)に記載の金属蒸着
    プラスチックフィルム。
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