JP2797738B2 - 赤外線検知装置 - Google Patents
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B82—NANOTECHNOLOGY
- B82Y—SPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
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- H01—ELECTRIC ELEMENTS
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体の多重量子井戸を
用いた赤外線検知装置に関する。近年、半導体の多重量
子井戸を用いた赤外線検知装置が、安定した電気的特
性、および該装置に用いる半導体基板として大面積のガ
リウム砒素基板が容易に得られる等の利点が有ることよ
り、大規模の赤外線検知素子アレイ用として開発されて
いる。
用いた赤外線検知装置に関する。近年、半導体の多重量
子井戸を用いた赤外線検知装置が、安定した電気的特
性、および該装置に用いる半導体基板として大面積のガ
リウム砒素基板が容易に得られる等の利点が有ることよ
り、大規模の赤外線検知素子アレイ用として開発されて
いる。
【0002】そしてこのような赤外線検知装置に於い
て、高感度、即ちS/N比の大きい検知装置を得るため
に、雑音の原因となる暗電流の低減を図ることが必要と
されている。
て、高感度、即ちS/N比の大きい検知装置を得るため
に、雑音の原因となる暗電流の低減を図ることが必要と
されている。
【0003】
【従来の技術】従来の多重量子井戸を用いた赤外線検知
装置として〔文献、Appl.Phys.Lett.53(4),25 July 198
8 〕の構造がある。
装置として〔文献、Appl.Phys.Lett.53(4),25 July 198
8 〕の構造がある。
【0004】この構造は図5に示すように半絶縁性のガ
リウム砒素( GaAs) 基板1上に、厚さが1μm でn =2
×1018/cm3の電子濃度のGaAsのコンタクト層2-1 が形成
され、その上にノンドープで厚さが300 ÅのAl0.31Ga
0.69Asのアルミニウム・ガリウム・砒素層よりなる障壁
層3と、厚さが40Åでn =2 ×1018/cm3の電子濃度のGa
As層よりなる井戸層4とを組み合わせた量子井戸層5が
50周期にわたって形成され、その上に厚さが0.5 μm の
n =2 ×1018/cm3の電子濃度のGaAsのコンタクト層2-2
が形成されている。
リウム砒素( GaAs) 基板1上に、厚さが1μm でn =2
×1018/cm3の電子濃度のGaAsのコンタクト層2-1 が形成
され、その上にノンドープで厚さが300 ÅのAl0.31Ga
0.69Asのアルミニウム・ガリウム・砒素層よりなる障壁
層3と、厚さが40Åでn =2 ×1018/cm3の電子濃度のGa
As層よりなる井戸層4とを組み合わせた量子井戸層5が
50周期にわたって形成され、その上に厚さが0.5 μm の
n =2 ×1018/cm3の電子濃度のGaAsのコンタクト層2-2
が形成されている。
【0005】そして上記上部のGaAsのコンタクト層2-2
と井戸層4と厚さが300 ÅのAl0.31Ga0.69Asのアルミニ
ウム・ガリウム・砒素層よりなる障壁層3とを組み合わ
せた50周期の多重量子井戸層31をメサエッチングした
後、金・ゲルマニウム(Au-Ge)の電極をコンタクト電極
6として、コンタクト層2-1,2-2 上に接触して形成して
いる。
と井戸層4と厚さが300 ÅのAl0.31Ga0.69Asのアルミニ
ウム・ガリウム・砒素層よりなる障壁層3とを組み合わ
せた50周期の多重量子井戸層31をメサエッチングした
後、金・ゲルマニウム(Au-Ge)の電極をコンタクト電極
6として、コンタクト層2-1,2-2 上に接触して形成して
いる。
【0006】このような多重量子井戸層で形成された従
来の赤外線検知装置の動作に付いて述べる。図6(a)は上
記したコンタクト電極間にバイアス電圧を印加しない場
合の伝導帯のエネルギーバンド図である。図示するよう
に、厚さが40Åでn =2 ×1018/cm3の電子濃度のGaAs層
よりなる井戸層4と厚さが300 ÅのAl0.31Ga0.69Asのア
ルミニウム・ガリウム・砒素層よりなる障壁層3とが組
となって50周期にわたって形成された多重量子井戸層31
に於いては、伝導帯の電子のエネルギーは離散的にな
り、例えば図示するように、E1 とE2 に示すように2
つのエネルギー凖位が形成される。そして励起光の無い
状態では電子7は、殆んどE1 の凖位の位置に存在す
る。
来の赤外線検知装置の動作に付いて述べる。図6(a)は上
記したコンタクト電極間にバイアス電圧を印加しない場
合の伝導帯のエネルギーバンド図である。図示するよう
に、厚さが40Åでn =2 ×1018/cm3の電子濃度のGaAs層
よりなる井戸層4と厚さが300 ÅのAl0.31Ga0.69Asのア
ルミニウム・ガリウム・砒素層よりなる障壁層3とが組
となって50周期にわたって形成された多重量子井戸層31
に於いては、伝導帯の電子のエネルギーは離散的にな
り、例えば図示するように、E1 とE2 に示すように2
つのエネルギー凖位が形成される。そして励起光の無い
状態では電子7は、殆んどE1 の凖位の位置に存在す
る。
【0007】ところで図6(b)に示すように、上記装置に
バイアス電圧を印加した時の伝導帯のエネルギーバンド
図に示すように、フォトンエネルギーh ν=E2 −E1
の赤外線が入射すると、E1 に存在する電子7は赤外線
を吸収して、E2 の凖位に矢印Aに示すように励起され
る。
バイアス電圧を印加した時の伝導帯のエネルギーバンド
図に示すように、フォトンエネルギーh ν=E2 −E1
の赤外線が入射すると、E1 に存在する電子7は赤外線
を吸収して、E2 の凖位に矢印Aに示すように励起され
る。
【0008】赤外線が入射されず、電子が励起されてい
ない場合は、AlGaAs層の障壁層3によって、矢印Bに示
すように電流はトンネル電流のみが流れる。そして赤外
線が入射すると該赤外線によって励起された電子は、光
電流となって矢印Cに示すようにAlGaAs層の障壁層3を
乗り越えて流れ易くなる。
ない場合は、AlGaAs層の障壁層3によって、矢印Bに示
すように電流はトンネル電流のみが流れる。そして赤外
線が入射すると該赤外線によって励起された電子は、光
電流となって矢印Cに示すようにAlGaAs層の障壁層3を
乗り越えて流れ易くなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
赤外線検知装置に於いては、暗電流は障壁層3を通過す
るトンネル電流である。また雑音=(2qI)1/2 (但
しq =電子の電荷でI は暗電流)で示されるので、暗電
流が低減すると当然雑音も低下する。この暗電流はAlGa
As層の障壁層3を通過するトンネル電流であるので、Al
GaAs層の障壁層3の厚さを厚くすると、暗電流の低減は
可能である。
赤外線検知装置に於いては、暗電流は障壁層3を通過す
るトンネル電流である。また雑音=(2qI)1/2 (但
しq =電子の電荷でI は暗電流)で示されるので、暗電
流が低減すると当然雑音も低下する。この暗電流はAlGa
As層の障壁層3を通過するトンネル電流であるので、Al
GaAs層の障壁層3の厚さを厚くすると、暗電流の低減は
可能である。
【0010】然し、AlGaAs層の障壁層3の厚さを厚くす
ると、赤外線検知装置自体の厚さも増大し、光で励起さ
れたE2 の凖位に存在する電子が、光電流となってこれ
らAlGaAs層の障壁層3を越えて流れ難くなり、障壁層3
とGaAs層よりなる井戸層4の多重量子井戸層31の両端の
コンタクト層2-1 、2-2 に到達する確率は減少し、光電
変換効率は低下し、S/N 比は必ずしも改善されない。
ると、赤外線検知装置自体の厚さも増大し、光で励起さ
れたE2 の凖位に存在する電子が、光電流となってこれ
らAlGaAs層の障壁層3を越えて流れ難くなり、障壁層3
とGaAs層よりなる井戸層4の多重量子井戸層31の両端の
コンタクト層2-1 、2-2 に到達する確率は減少し、光電
変換効率は低下し、S/N 比は必ずしも改善されない。
【0011】本発明は上記した欠点を除去し、暗電流の
低減を図り、かつ信号量の低下を見ない、低雑音でかつ
高感度の多重量子井戸構造の赤外線検知装置の提供を目
的とする。
低減を図り、かつ信号量の低下を見ない、低雑音でかつ
高感度の多重量子井戸構造の赤外線検知装置の提供を目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の赤外線検知装置
は、半導体基板上に設けたコンタクト層間にエネルギー
バンドギャップの大きい障壁層とエネルギーバンドギャ
ップの小さい井戸層とを組み合わせて周期的に多層構造
に積層した多重量子井戸層を設け、該コンタクト層間に
電圧を印加する装置に於いて、前記コンタクト層に隣接
する多重量子井戸層の少なくとも片方の障壁層の厚さ
を、前記多重量子井戸層を構成する障壁層の厚さより部
分的に厚くしてブロック層として設けたことを特徴とす
る。
は、半導体基板上に設けたコンタクト層間にエネルギー
バンドギャップの大きい障壁層とエネルギーバンドギャ
ップの小さい井戸層とを組み合わせて周期的に多層構造
に積層した多重量子井戸層を設け、該コンタクト層間に
電圧を印加する装置に於いて、前記コンタクト層に隣接
する多重量子井戸層の少なくとも片方の障壁層の厚さ
を、前記多重量子井戸層を構成する障壁層の厚さより部
分的に厚くしてブロック層として設けたことを特徴とす
る。
【0013】
【作用】本発明の装置では、コンタクト層に接触する障
壁層の内の少なくとも片側の障壁層の厚さを、多重量子
井戸層を構成する障壁層の厚さより部分的に厚くしたブ
ロック層を設けることにより、暗電流はコンタクト層に
隣接して設けた厚いAlGaAs層の障壁層よりなるブロック
層にてブロックされ低減するが、赤外線検知装置の全体
の厚さは殆ど増加せず、また光励起された光電流は障壁
層の有するエネルギーレベルよりもエネルギーが大であ
るため、障壁層上を飛び越えてコンタクト層に流れるの
で、光電流は殆ど減少せず、従って信号量は減少しな
い。このようにして本発明の装置によれば、S/N 比の良
い高感度な赤外線検知装置が得られる。
壁層の内の少なくとも片側の障壁層の厚さを、多重量子
井戸層を構成する障壁層の厚さより部分的に厚くしたブ
ロック層を設けることにより、暗電流はコンタクト層に
隣接して設けた厚いAlGaAs層の障壁層よりなるブロック
層にてブロックされ低減するが、赤外線検知装置の全体
の厚さは殆ど増加せず、また光励起された光電流は障壁
層の有するエネルギーレベルよりもエネルギーが大であ
るため、障壁層上を飛び越えてコンタクト層に流れるの
で、光電流は殆ど減少せず、従って信号量は減少しな
い。このようにして本発明の装置によれば、S/N 比の良
い高感度な赤外線検知装置が得られる。
【0014】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例につき詳
細に説明する。図1に示すように、半絶縁性のガリウム
砒素( GaAs) 基板1上に、厚さが1μm でn =2 ×1018
/cm3の電子濃度のGaAsのコンタクト層2-1が分子線エピ
タキシャル成長方法(Moleculor Beam Epitaxy ; MBE 方
法)、或いは有機金属気相成長方法(Metal Chemical Or
ganic Vapor Deposition;MOCVD方法) により形成され、
その上に本発明の厚さが600 ÅのノンドープのAl0.31Ga
0.69Asのアルミニウム・ガリウム・砒素層より成る障壁
層と同一組成のブロック層11が前記したMBE 方法、或い
はMOCVD 方法により、従来の障壁層の2倍の厚さで形成
されている。
細に説明する。図1に示すように、半絶縁性のガリウム
砒素( GaAs) 基板1上に、厚さが1μm でn =2 ×1018
/cm3の電子濃度のGaAsのコンタクト層2-1が分子線エピ
タキシャル成長方法(Moleculor Beam Epitaxy ; MBE 方
法)、或いは有機金属気相成長方法(Metal Chemical Or
ganic Vapor Deposition;MOCVD方法) により形成され、
その上に本発明の厚さが600 ÅのノンドープのAl0.31Ga
0.69Asのアルミニウム・ガリウム・砒素層より成る障壁
層と同一組成のブロック層11が前記したMBE 方法、或い
はMOCVD 方法により、従来の障壁層の2倍の厚さで形成
されている。
【0015】そしてその上に厚さが40Åでn =2 ×1018
/cm3の電子濃度のGaAs層よりなる井戸層4と厚さが300
ÅのAl0.31Ga0.69Asのアルミニウム・ガリウム・砒素層
よりなる障壁層3とよりなる量子井戸層5が、前記厚さ
を厚く形成したブロック層11も含めた状態で50周期にわ
たって前記MBE 方法、或いはMOCVD 方法により形成さ
れ、その上に厚さが1μm のn =2 ×1018/cm3の電子濃
度のGaAsのコンタクト層2-2がMBE 方法、或いはMOCVD
方法により形成されている。
/cm3の電子濃度のGaAs層よりなる井戸層4と厚さが300
ÅのAl0.31Ga0.69Asのアルミニウム・ガリウム・砒素層
よりなる障壁層3とよりなる量子井戸層5が、前記厚さ
を厚く形成したブロック層11も含めた状態で50周期にわ
たって前記MBE 方法、或いはMOCVD 方法により形成さ
れ、その上に厚さが1μm のn =2 ×1018/cm3の電子濃
度のGaAsのコンタクト層2-2がMBE 方法、或いはMOCVD
方法により形成されている。
【0016】そして上記上部のGaAsのコンタクト層2-2
とGaAs層よりなる井戸層4と厚さが300 ÅのAl0.31Ga
0.69Asのアルミニウム・ガリウム・砒素層よりなる障壁
層3、および厚さが600 ÅのAl0.31Ga0.69Asのアルミニ
ウム・ガリウム・砒素層よりなる本発明のブロック層11
とをメサエッチングした後、蒸着およびリフトオフ法を
用い、金・ゲルマニウム(Au-Ge) 合金の電極をコンタク
ト電極6として、コンタクト層2-1 上とコンタクト層2-
2 上に形成している。
とGaAs層よりなる井戸層4と厚さが300 ÅのAl0.31Ga
0.69Asのアルミニウム・ガリウム・砒素層よりなる障壁
層3、および厚さが600 ÅのAl0.31Ga0.69Asのアルミニ
ウム・ガリウム・砒素層よりなる本発明のブロック層11
とをメサエッチングした後、蒸着およびリフトオフ法を
用い、金・ゲルマニウム(Au-Ge) 合金の電極をコンタク
ト電極6として、コンタクト層2-1 上とコンタクト層2-
2 上に形成している。
【0017】このような本発明の装置の動作に付いて述
べると、図2に示すように、本発明の厚さが600 ÅのAl
0.31Ga0.69Asのアルミニウム・ガリウム・砒素層よりな
るブロック層11に隣接するコンタクト層2-1 に接続する
コンタクト電極に正の電圧を、他のコンタクト層2-2 に
接続するコンタクト電極に負の電圧を印加する。すると
赤外線を照射しないで光励起されない基底状態のE1 の
エネルギーレベルの井戸層4に存在する電子は矢印Bに
示すようにトンネル電流と成って障壁層3を通過しよう
とするが、厚さの厚い本発明のブロック層11に阻止され
てコンタクト層2-1 に到達しない。
べると、図2に示すように、本発明の厚さが600 ÅのAl
0.31Ga0.69Asのアルミニウム・ガリウム・砒素層よりな
るブロック層11に隣接するコンタクト層2-1 に接続する
コンタクト電極に正の電圧を、他のコンタクト層2-2 に
接続するコンタクト電極に負の電圧を印加する。すると
赤外線を照射しないで光励起されない基底状態のE1 の
エネルギーレベルの井戸層4に存在する電子は矢印Bに
示すようにトンネル電流と成って障壁層3を通過しよう
とするが、厚さの厚い本発明のブロック層11に阻止され
てコンタクト層2-1 に到達しない。
【0018】一方、赤外線の照射に依って光励起を受け
た電子は、E2 のエネルギーレベルに到達し、障壁層3
よりエネルギーが大となって障壁層3を飛び越えて矢印
Cに示すように光電流となってコンタクト層2-1 に向か
って流れるために、障壁層を厚くしたブロック層11を形
成しても影響を受けない。
た電子は、E2 のエネルギーレベルに到達し、障壁層3
よりエネルギーが大となって障壁層3を飛び越えて矢印
Cに示すように光電流となってコンタクト層2-1 に向か
って流れるために、障壁層を厚くしたブロック層11を形
成しても影響を受けない。
【0019】このような本発明の装置と従来の装置に於
いて、暗電流の値を比較した結果を図3に示す。図の曲
線21は従来の装置に於けるバイアス電圧と暗電流の関係
曲線で、図の曲線22は本発明の装置に於けるバイアス電
圧と、暗電流の関係曲線である。図示するようにゼロバ
イアス時点に於ける暗電流は従来の装置では3 ×10-7A
であるが、本発明の装置では1 ×10-9A と約1/300 に減
少していることが判る。
いて、暗電流の値を比較した結果を図3に示す。図の曲
線21は従来の装置に於けるバイアス電圧と暗電流の関係
曲線で、図の曲線22は本発明の装置に於けるバイアス電
圧と、暗電流の関係曲線である。図示するようにゼロバ
イアス時点に於ける暗電流は従来の装置では3 ×10-7A
であるが、本発明の装置では1 ×10-9A と約1/300 に減
少していることが判る。
【0020】また同様に光電流を測定したところ、図4
に示す結果を得た。図の縦軸はレスポンシビティを、横
軸はバイアス電圧を示す。図中、白丸は本発明の装置で
の値で、黒丸は従来装置での値であり、レスポンシリテ
ィには大差は無く、結果的に本発明の装置は従来の装置
に比較してS/N比は飛躍的に向上したことになる。
に示す結果を得た。図の縦軸はレスポンシビティを、横
軸はバイアス電圧を示す。図中、白丸は本発明の装置で
の値で、黒丸は従来装置での値であり、レスポンシリテ
ィには大差は無く、結果的に本発明の装置は従来の装置
に比較してS/N比は飛躍的に向上したことになる。
【0021】なお、本実施例では600 ÅのAl0.31Ga0.69
Asのアルミニウム・ガリウム・砒素層よりなるブロック
層を、下部のコンタクト層2-1 上に積層して設けたが、
他の実施例として、上部のコンタクト層2-2 の下部に上
記本発明の600 ÅのAl0.31Ga 0.69Asのアルミニウム・ガ
リウム・砒素層よりなるブロック層11を追加して被着
し、このようなブロック層を両方のコンタクト層2-1,2-
2 に接続して設けても良い。
Asのアルミニウム・ガリウム・砒素層よりなるブロック
層を、下部のコンタクト層2-1 上に積層して設けたが、
他の実施例として、上部のコンタクト層2-2 の下部に上
記本発明の600 ÅのAl0.31Ga 0.69Asのアルミニウム・ガ
リウム・砒素層よりなるブロック層11を追加して被着
し、このようなブロック層を両方のコンタクト層2-1,2-
2 に接続して設けても良い。
【0022】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の検知装置に
よれば、光電流の減少は見られず、暗電流が大幅に減っ
たS/N比の大きい低雑音、高感度な高品質な赤外線検
知装置が得られる効果がある。
よれば、光電流の減少は見られず、暗電流が大幅に減っ
たS/N比の大きい低雑音、高感度な高品質な赤外線検
知装置が得られる効果がある。
【図1】 本発明の赤外線検知装置の構造を示す断面図
である。
である。
【図2】 本発明の装置のエネルギーバンド図である。
【図3】 本発明の装置と従来の装置の特性曲線の比較
図である。
図である。
【図4】 本発明の装置と従来の装置のレスポンシビテ
ィとバイアス電圧の比較図である。
ィとバイアス電圧の比較図である。
【図5】 従来の赤外線検知装置の構造を示す断面図で
ある。
ある。
【図6】 従来の装置に於けるエネルギーバンド図であ
る。
る。
1 GaAs基板 2-1,2-2 コンタクト層 3 障壁層 4 井戸層 5 量子井戸層 6 コンタクト電極 7 電子 11 ブロック層 21 従来の装置のバイアス電圧と暗電流との関係曲線 22 本発明の装置のバイアス電圧と暗電流との関係曲線 31 多重量子井戸層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 31/08 H01L 31/10
Claims (1)
- 【請求項1】 半導体基板(1) 上に設けたコンタクト層
(2-1,2-2) 間にエネルギーバンドギャップの大きい障壁
層(3) とエネルギーバンドギャップの小さい井戸層(4)
とを組み合わせて周期的に多層構造に積層した多重量子
井戸層(31)を設け、該コンタクト層(2-1,2-2) 間に電圧
を印加する装置に於いて、前記コンタクト層(2-1,2-2)
に隣接する多重量子井戸層(31)の少なくとも片方の障壁
層(3) の厚さを、前記多重量子井戸層(31)を構成する障
壁層(3) の厚さより厚くしてブロック層(11)として設け
たことを特徴とする赤外線検知装置。
Priority Applications (3)
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---|---|---|---|
JP3050963A JP2797738B2 (ja) | 1991-03-15 | 1991-03-15 | 赤外線検知装置 |
EP19920104417 EP0509247B1 (en) | 1991-03-15 | 1992-03-13 | Infrared detector |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP3050963A JP2797738B2 (ja) | 1991-03-15 | 1991-03-15 | 赤外線検知装置 |
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JP2797738B2 true JP2797738B2 (ja) | 1998-09-17 |
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ID=12873473
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP3050963A Expired - Lifetime JP2797738B2 (ja) | 1991-03-15 | 1991-03-15 | 赤外線検知装置 |
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Country | Link |
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EP (1) | EP0509247B1 (ja) |
JP (1) | JP2797738B2 (ja) |
DE (1) | DE69214991T2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103367481A (zh) * | 2013-07-30 | 2013-10-23 | 电子科技大学 | 砷化镓量子环红外光电探测器及其制造方法 |
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US6965152B1 (en) * | 1997-11-26 | 2005-11-15 | California Institute Of Technology | Broad-band quantum well infrared photodetectors |
US6054718A (en) * | 1998-03-31 | 2000-04-25 | Lockheed Martin Corporation | Quantum well infrared photocathode having negative electron affinity surface |
FR2780203B1 (fr) | 1998-06-23 | 2003-07-04 | Thomson Csf | Detecteur a puits quantique avec couche de stockage des electrons photoexcites |
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-
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- 1991-03-15 JP JP3050963A patent/JP2797738B2/ja not_active Expired - Lifetime
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- 1992-03-13 EP EP19920104417 patent/EP0509247B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1992-03-13 DE DE1992614991 patent/DE69214991T2/de not_active Expired - Fee Related
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CN103367481A (zh) * | 2013-07-30 | 2013-10-23 | 电子科技大学 | 砷化镓量子环红外光电探测器及其制造方法 |
CN103367481B (zh) * | 2013-07-30 | 2016-01-06 | 电子科技大学 | 砷化镓量子环红外光电探测器及其制造方法 |
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---|---|
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EP0509247B1 (en) | 1996-11-06 |
EP0509247A3 (en) | 1993-01-13 |
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DE69214991D1 (de) | 1996-12-12 |
DE69214991T2 (de) | 1997-06-05 |
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