JP2797116B2 - ケーブルの被覆部材排除装置 - Google Patents

ケーブルの被覆部材排除装置

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JP2797116B2
JP2797116B2 JP1148469A JP14846989A JP2797116B2 JP 2797116 B2 JP2797116 B2 JP 2797116B2 JP 1148469 A JP1148469 A JP 1148469A JP 14846989 A JP14846989 A JP 14846989A JP 2797116 B2 JP2797116 B2 JP 2797116B2
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和弘 長崎
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ドラム等に巻き上げた電力ケーブル、通
信ケーブル等のケーブルを構成する芯線の外周面の被覆
部材を排除するケーブルの被覆部材排除装置に関する。
〔従来の技術〕
一般に、ビル、工場等の大型建造物、或いはトンネル
等の土木工事に使用する幹線の電力ケーブル、通信ケー
ブル等のケーブルの配設或いは敷設では、ケーブル全長
の所定の個所に支線を引出すための作業が必要である。
そこで、ケーブルを所定の位置に配設して該ケーブルを
現場において設計図面に基づき基点となる位置から所定
の長さを測定し、長さを測定したケーブルの所定の個所
に所定のマークを表示或いは該位置に支線を結線してい
るのが現状である。ケーブルに対して結線する支線につ
いては、引き出し長さは、極端に長くなることはない
が、目的、負荷等に応じて種々に変更して決定するもの
である。
ところで、これらのケーブルについては、例えば、15
00Vの電力ケーブルの場合には、芯線及び該芯線を被覆
するセパレータ層である絶縁体、絶縁物体、テープ、シ
ース等の被覆部材から構成されているが、ケーブルの所
定の個所に各種の支線を結線する場合に、ケーブルの結
線部即ち支線を結線する箇所の被覆部材を剥ぎ取り即ち
除去し、芯線を剥き出して該芯線に支線を結線してい
る。ケーブルと支線との結線方法としては、目的に応じ
て編み込み、圧着、はんだ付け等で行うことができ、該
手段で結線した後に、テープを巻付けて絶縁したり、樹
脂等でモールドで固定し、1つのアッセンブリとして完
成するものである。
この場合に、ケーブルから上記被覆部材を剥ぎ取る作
業、即ち被覆部材排除作業は、人手によって、例えば、
ナイフで被覆部材に切り込みを入れ、次いで、切り込み
を入れた部位の被覆部材をペンチ等で挟み、該被覆部材
をケーブルから剥ぎ取って芯線を露出させているのが現
状である。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、建造物、土木工事現場等で使用される
電力ケーブル等のケーブルは、天井裏、床下、ダクト内
等の人目に触れることの少ない部分、スペースが狭くて
極めて作業環境の悪い場所等に配設、或いは敷設される
ことが多い。一般に、このような場所、部位では、作業
環境が良いとはいえず、作業姿勢も無理をきたすことか
ら安全性の上からも問題がある。このような支線の接続
作業も短いケーブルであれば、問題も少ないが、一般
に、上記のようなケーブルは数百米を超える長いケーブ
ルであり、支線接続の作業は極めて困難を伴っているの
が現状である。
また、上記のような現場における支線接続、即ち現場
合わせ作業から解放して、作業環境の良い工場内におい
て安全に支線接続の作業を進めることが行われている。
工場内での支線接続作業では、スケールの取付けてある
作業台の一方から、ケーブルを供給して作業台上にケー
ブルを直線状に引き出し、作業台の両端で2人以上の作
業者がケーブルの端を引張り、ケーブルが真直ぐになっ
た状態の時、設計図面に示すピッチを作業台上に取付け
てあるスケールで確認し、該ケーブルに支線を結線する
部位にマーク付けを行い、次いで、該マークが付された
ケーブルの部位の被覆部材を人手によって剥ぎ取り、被
覆部材を剥ぎ取ったケーブルの部位に必要とする支線を
結線しているのが現状である。
しかしながら、上記のようなケーブルから被覆部材を
ナイフ、ペンチ等で剥ぎ取る作業を人手によって行う場
合には、多大な時間と労力を要し、作業性が非能率的で
あることは勿論のこと、ナイフ等を使用するため作業の
安全性の上からも好ましくないものであった。
そこで、電力ケーブル、通信ケーブル等のケーブルに
支線を結線するために、該ケーブルの長さを測定してマ
ーク付けした後に、該マーク付け部位のケーブルから被
覆部材を剥ぎ取る作業を、予め工場等の作業環境におい
て剥ぎ取り機械を用いて時間と労力を低減し、安全性に
富んだ剥ぎ取り作業を自動的に行うには、如何にしたら
良いかの課題があった。
この発明の目的は、上記の課題を解決することであ
り、電力ケーブル、通信ケーブル等のケーブルを構成す
る芯線を被覆している被覆部材が芯線の材料よりも軟質
材料、例えば、天然ゴム、合成ゴム、ビニール樹脂等の
合成樹脂、天然樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂、ワック
ス、布等の繊維材料で構成されていることに着眼し、鋼
線等の硬質材料で作られているワイヤブラシ等の回転ブ
ラシを用いて該回転ブラシを被覆部材に回転摩擦接触さ
せて上記軟質材料から成る被覆部材をケーブルから剥ぎ
取る即ち剥ぎ取るように構成したものであり、しかも、
ケーブルの長さが場合によっては数百米を超える長いも
のであるので、ケーブル自体を回転させることは困難で
あることを考慮して、ケーブルに対して回転ブラシを相
対的に移動させてケーブルから被覆部材を剥ぎ取って芯
線を剥き出しにするものであり、労力、作業時間を低減
し且つ作業上安全性に富んだケーブルの被覆部材排除装
置を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は、上記の目的を達成するため、次のように
構成されている。この発明は、ケーブルの所定の部位の
2点間を支持するケーブル支持手段、前記ケーブルに対
して半径方向に往復動可能で且つ周方向に回転可能で且
つ長手方向に往復動可能なブラシ支持手段、及び該ブラ
シ支持手段に支持された回転可能な回転ブラシから成
り、前記ケーブルを構成する芯線を被覆する被覆部材に
前記回転ブラシを回転摩擦接触させて前記被覆部材を前
記ケーブルから排除するケーブルの被覆部材排除装置に
関する。
また、このケーブルの被覆部材排除装置において、前
記ブラシ支持手段はベース上を往復移動可能な主軸台、
該主軸台に対して回転可能で有り且つ中央に形成された
貫通孔に前記ケーブルを挿通可能な主軸及び該主軸に取
付けられ且つ前記ケーブルに対して半径方向に往復動可
能なブラシ支持部材から成り、該ブラシ支持部材に前記
回転ブラシを回転可能に取付けものである。
更に、このケーブルの被覆部材排除装置において、前
記回転ブラシは前記ケーブルの長手方向に対して平行、
直角或いは傾斜状態で接触移動可能に構成されているも
のである。
〔作用〕
この発明によるケーブルの被覆部材排除装置は、上記
のように構成されており、次のように作用する。即ち、
このケーブルの被覆部材排除装置は、ケーブルを2点間
で支持し、該ケーブルに対して半径方向に往復動可能で
且つ周方向に回転可能で且つ長手方向に往復動可能なブ
ラシ支持手段に支持された回転可能な回転ブラシを、前
記ケーブルの被覆部材に対して回転摩擦接触させて相対
的移動させたので、鋼線等の硬質材料から成る回転ブラ
シを、例えば、1000〜5000r.p.m.で回転させながら、該
回転ブラシを軟質材料から成る被覆部材に対して押付け
てケーブルの周囲方向に回すと、該回転ブラシによって
被覆部材は粉砕され、被覆部材をケーブルから直ちに粉
砕して削り取ることができ、芯線がストレート状ロッド
は勿論のこと、巻線、撚り合わされた複数の線、編組線
等の線間隙間からも粉砕された被覆部材を完全に除去で
き、芯線表面を露出できる。
また、ケーブルを構成する芯線は、銅線、アルミニウ
ム線等の導電材料で作られているので、ワイヤブラシ等
の回転ブラシは剥き出しになった該芯線の外周面に引っ
掻き傷を形成することができ、芯線への支線の結線時に
該支線を芯線に良好な状態に結線でき、且つ該結線後の
結線部に樹脂等の材料をモールドする時に、樹脂等の材
料を該結線部に強固に接合することができる。
〔実施例〕
以下、図面を参照して、この発明によるケーブルの被
覆部材排除装置の実施例を詳述する。
第1図はこの発明によるケーブルの被覆部材排除装置
の一実施例を示す断面図、及び第2図は第1図の線II−
IIにおける側面図である。
一般に、電力ケーブル、通信ケーブル等のケーブル1
は、導体から成る芯線3、及び該芯線3を絶縁或いは保
護するため、芯線3の外周面を被覆している絶縁体、絶
縁物体、シース、チューブ、外装等の被覆部材2から構
成されている。芯線3は、銅等の金属、合金、カーボ
ン、シリコン等を含む導電材料から構成され、また、被
覆部材2は、天然ゴム、合成ゴム、ビニール樹脂等の合
成樹脂、天然樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂、ワックス、
布等の繊維材料等の軟質材料から構成されている。
この発明によるケーブルの被覆部材排除装置は、電力
ケーブル、通信ケーブル等のケーブル1を構成する芯線
3を被覆している被覆部材2を剥ぎ取るのに適用して好
ましいものである。例えば、本部管理部門において、ビ
ル、工場等の大型建造物、或いはトンネル等の土木工事
に使用する幹線の電力ケーブル、通信ケーブル等のケー
ブルに対して所定の個所に支線を結線する位置等のデー
タを、CAD、管理用コンピュータによって設計図面、管
理等の種々の作業を行う。これらのデータを、有線信
号、光通信或いはフロッピー等を使用して作業現場の管
理用コンピュータに入力する。この管理用コンピュータ
からの指令によってコントローラによって作業現場に設
置してあるケーブルの自動長さ測定兼マーキング装置
(本出願人が既に出願している特願昭63−210527号に開
示した該装置参照)の作動を制御し、ケーブル1に対し
て長さ測定及びマーキングを行う。次いで、このケーブ
ルの被覆部材排除装置を作動して、マーク付けされたケ
ーブル1におけるマーク部位の被覆部材2を芯線3から
排除する作業を行う。一般に、このケーブルの被覆部材
排除装置は、ケーブル1を巻き上げているドラムから成
る送出機と該ケーブル1を巻き取るドラムから成る巻取
機との間に配置して使用されるが、場合によっては、送
出機、巻取機等を使用しないでケーブル1単独で基準さ
れることもある。
このケーブルの被覆部材排除装置は、主として、ケー
ブル1の所定の部位の2点間を支持するケーブル支持手
段、ケーブル1に対して半径方向に往復動可能で且つ周
方向に回転可能で且つ長手方向に往復動可能なブラシ支
持手段、及び該ブラシ支持手段に支持された回転可能な
回転ブラシ5から構成されている。
まず、上記ケーブル支持手段は、互いに所望な距離だ
け間隔を置いて所定の場所に設置され且つケーブル1を
貫通できる貫通孔或いは載置できる支持部28を備えた一
対の支柱6,6から成り、好ましくは、図示のように、該
支柱6にクランプ装置29を設けたものである。支柱6に
は、ケーブル1を載置できる長手方向に延びる支持体22
が固定されると共に、クランプ装置29が取付けられてい
る。クランプ装置29は、往復動可能なロッド25を有する
アクチュエータ14、該ロッド25に一端が枢着されたL字
形クランプ13から構成されている。L字形クランプ13
は、支持体22に対向して配置され且つ支柱6に固定され
たブラッケト30に枢支点26で枢着されている。従って、
ケーブル1をクランプ装置29で固定状態にクランプする
には、ケーブル1を支持体22に載置してアクチュエータ
14を作動し、クランプ13をケーブル1の上方から押圧す
れば、ケーブル1は支持体22とクランプ13によって挟持
され固定される。
次に、上記ブラシ支持手段は、ワイヤブラシ等の回転
ブラシ5をケーブル1に対して相対的移動させるもので
あり、主として、所定の場所に設置されたスライドベー
ス等のベース4、該ベース4上を往復動可能なケーブル
8、該テーブル8に固定された主軸台9、該主軸台9に
対して回転可能で有り且つ中央に形成された貫通孔31に
ケーブル1を挿通可能な主軸10、及び該主軸10に取付け
られ且つケーブル1に対して半径方向に往復動可能なブ
ラシ支持部材12から構成されている。図では、該ブラシ
支持部材12は、ケーブル1を挟んで上下に一対設けられ
ている。図示していないが、このブラシ支持部材12は、
主軸10に対して1個、或いは3個以上設けられてもよい
ことは勿論である。このブラシ支持部材12には、回転ブ
ラシ5が回転可能に各々取付けられている。
ベース4上でテーブル8を往復動させるため、ベース
4上には送りモータ16が設置されている。送りモータ16
は可逆回転駆動するものであり、送りモータ16の駆動に
よってテーブル8がベース4上を特定の距離だけ往復動
する。テーブル8の往復動の移動距離Lは、例えば、リ
ミットスイッチ等で設定することができる。この移動距
離Lは、後述するが、この被覆部材排除装置によってケ
ーブル1から被覆部材2を排除した部分7の長さLに対
応するものである。
テーブル8には主軸台9が固定されているが、該主軸
台9には一対の軸受23を介して主軸10が回転可能に取付
けられている。主軸10は、中央部位にケーブル1を挿通
できる貫通孔31を備えた中空状に形成されている。主軸
10の一端にはプーリ24がスプライン嵌合或いはキー止め
して固定され、また他端にはケーブル1を挿通できる面
板11が固定されている。主軸台9には可逆回転可能な回
転用モータ17が設置されており、該回転用モータ17の駆
動軸即ちプーリと主軸10の一端に固定されたプーリ24と
の間にはベルト18が掛けられている。従って、回転用モ
ータ17の駆動によって、主軸10は主軸台9即ちケーブル
1に対して回転運動する。主軸10の回転角度範囲につい
ては、例えば、スリップリング等を用いてブラシ送りト
ルクモータ19及び回転用モータ20への電源を確保し、36
0゜に渡って回転できるように構成してもよいが、例え
ば、後述の回転ブラシ5を2個設けた場合には、180゜
より僅かに大きい回転角度範囲を回転できるように設定
すればよく、また、回転ブラシ5を3個設けた場合に
は、120゜より僅かに大きい回転角度範囲を回転できる
ように設定すればよい。
主軸10に固定された面板11には、第2図に特に示すよ
うに、一対の支持板32が固定されている。これらの支持
板32には一対のガイドレール27が各々設けられており、
これらのガイドレール27はケーブル1に対して半径方向
に往復動可能なブラシ支持部材12を案内する機能を果た
すことができる。支持板32には、ブラシ送りトルクモー
タ19が各々設けられており、該ブラシ送りトルクモータ
19の駆動軸には送りねじ15が連結されている。これらの
送りねじ15にはブラシ支持部材12がそれぞれ嵌合してい
る。従って、ブラシ送りトルモータ19の駆動によって送
りねじ15が回転し、送りねじ15の回転運動によってブラ
シ支持部材12が支持板32に対して即ちケーブル1に対し
てケーブル1の半径方向に往復動可能に移動できる。ブ
ラシ支持部材12の半径方向の往復動の移動距離は、リミ
ットスイッチ等によってケーブル1の被覆部材2の肉厚
即ち切込み量に応じて設定すればよいものである。ブラ
シ支持部材12には、ブラシ回転用モータ20がそれぞれ固
定されている。これらのブラシ回転用モータ20の駆動軸
には回転ブラシ5がそれぞれ取付けられている。これら
の回転ブラシ5は、回転軸上の外周面に多数のワイヤが
半径方向に伸びる状態で取付けられたワイヤブラシから
構成されており、ワイヤを構成する材料はケーブル1の
被覆部材2の材料よりも少なくとも硬質材料で構成され
ている。また、回転ブラシ5の回転方向については、ブ
ラシ回転面がケーブル1の長手方向に平行になるよう
に、ブラシ支持部材12に取付けられている。従って、ブ
ラシ回転用モータ20が駆動して回転ブラシ5が回転し、
次いで、回転ブラシ5がケーブル1の被覆部材2の外周
面に摩擦接触して回転すると、被覆部材2はケーブル1
の芯線3から削り取られる状態でケーブル1から除去さ
れる。ケーブル1からの被覆部材2の削り取られた両端
部位の切り込み形状は、符号21で示すように、断面円弧
状に形成されることになる。
このケーブルの被覆部材排除装置において使用されて
いる送りモータ16、回転用モータ17、ブラシ送りトルク
モータ19及びブラシ回転用モータ20については、従来開
示されている種々のモータが利用できることは勿論のこ
と、例えば、トランスの1次側を固定し且つ2次側のリ
ード線を回転部に取付けて回転させるようなモータを利
用することも可能である。
次に、第3図を参照して、この発明によるケーブルの
被覆部材排除装置の別の実施例について説明する。この
実施例の被覆部材排除装置は、上記実施例のものと比較
して、回転ブラシ5のブラシ支持部材12への取付け方向
が異なる以外は、全く同一の構成及び機能を有している
ものである。従って、この実施例におけるケーブルの被
覆部材排除装置における部品については、第1図に示す
ケーブルの被覆部材排除装置における部品と同一の構成
及び機能を有する同一の部品には同一の符号を付して重
複する説明を省略する。この回転ブラシ5Aは、該回転面
がケーブル1の長手方向に対して直角方向に設置されて
いる。従って、回転ブラシ5Aによって排除された両端部
位の切込み形状は、符号21Aで示すように、ケーブルの
軸線方向に対して直角になっている。
この発明によるケーブルの被覆部材排除装置は、上記
の各実施例のように構成されているが、必ずしも上記各
実施例に限定されるものではなく、例えば、ケーブル1
に対して回転ブラシを対向配置させるのに、回転ブラシ
の回転面をケーブル1の長手方向に対向して傾斜した方
向に設置してもよいことは勿論である。回転ブラシの回
転面をケーブル2の長手方向に対して傾斜した方向に設
置した場合には、ケーブル1の被覆部材1の切込み形状
は傾斜した状態になる。更に、図示していないが、ケー
ブルの被覆部材に対して回転ブラシが回転摩擦接触する
部位に吸引ファンを設けることもできる。吸引ファンを
設けることによって、ケーブルから粉砕した被覆部材の
切削屑、粉塵は吸引ファンによって吸引され、該気流を
フィルタ等で処理すれば、周囲環境を粉塵等で汚染する
ことを防止できる。
この発明によるケーブルの被覆部材排除装置を使用し
てケーブル1から被覆部材2を排除する場合には、例え
ば、具体的に、ケーブルへのマーキング装置の後工程と
して配置して使用することができる。即ち、巻取り機
(図示せず)を作動してケーブル1を所定の長さマーキ
ング作業台上に引き出し、該ケーブルにテンションを掛
けた状態で支持台上にケーブル1を直線上に伸ばし、該
作業台に沿って往復移動可能な走行手段によってケーブ
ル1の繰り出し長さを自動的に測定し、しかもケーブル
1の所定の位置に自動的にマーキングする。
次いで、巻取り機を作動してマーク付けされたケーブ
ル1をこの発明による被覆部材排除装置に送り込む。ま
ず、ケーブル1を一方のクランプ装置29のクランプ13と
支持体22との間に配置し、主軸10の貫通孔31、複数の回
転ブラシ5間に通し、更に、他方のクランプ装置29のク
ランプ13と支持体22との間に配置した状態にする。そこ
で、ケーブル1に付されたマークの位置を回転ブラシ5
に位置決めし、このケーブルの被覆部材排除装置におけ
る両者のクランプ装置29を作動してケーブル1を緊張状
態に固定する。次いで、回転用モータ17を駆動して主軸
10を低速回転させると共に、各ブラシ回転用モータ20を
駆動して各回転ブラシ5をそれぞれ回転させながら、送
りトルクモータ19を各々駆動して各ブラシ支持部材12を
対向して近づく方向に移動させ、ブラシ支持部材12に取
付けた各回転ブラシ5をケーブル1に当接する状態に設
定し、ここで一旦、送りトルクモータ19による各ブラシ
支持部材12の送り作用を停止する。この状態で、固定状
態のケーブル1の周りには、回転ブラシ5がケーブル1
の周りを回転摺動できるように設定されることになる。
回転ブラシ5は、回転用モータ17の低速回転によって
ケーブル1の周りを低速で公転すると共に、ブラシ回転
用モータ20によって高速で自転してケーブル1の被覆部
材2を粉砕する。この時、回転ブラシ5はケーブル1の
被覆部材2を回転ブラシ5が接触する部分だけ粉砕排除
する(場合に、回転ブラシ5がケーブル1に対して傾斜
状態、直角状態或いは平行状態に摩擦接触する状態によ
って異なる)。回転ブラシ5がケーブル1の回りを所定
の回転角度にわたって回転することによって、回転ブラ
シ5が押圧状態に接触した部分に相当する被覆部材2を
ケーブル1から排除することになる。
次いで、回転ブラシ5を回転用モータ17及びブラシ回
転用モータ20を駆動して回転させた状態で、送りモータ
16を作動して主軸台9、主軸10、及び各回転ブラシ5
を、ケーブル1の軸方向に移動させる。この場合、回転
ブラシ5はケーブル1の外周面に対向した状態で軸方向
に移動する。送りモータ16は、ケーブル1に対して所定
の長さの被覆部材2を粉砕排除する長さだけ、回転ブラ
シ5をケーブル1の軸方向に移動させ、該長さ分だけケ
ーブル1から被覆部材2を粉砕排除した時に、送りモー
タ16は停止する。続いて、回転用モータ17及び各ブラシ
回転用モータ20の駆動を停止し、各送りトルクモータ19
を上記とは逆方向に回転駆動し、ケーブル1から回転ブ
ラシ5を引き離す。次いで、クランプ装置29を作動して
ケーブル1の固定状態を解放する。
ケーブル1から回転ブラシ5が離れ、且つクランプ装
置29によるケーブル1の固定状態が解放した時に、ケー
ブル1の巻取り機を作動してケーブル1を被覆部材排除
装置に対して軸方向に移動させ、ケーブル1に付された
次のマークの位置を回転ブラシ5に位置決めし、両者の
クランプ装置29を作動してケーブル1を緊張状態に固定
する。この状態で、上記作動工程を繰り返すことによっ
て、ケーブル1にマーク付けされた部位における被覆部
材2をケーブル1から順次に排除することができる。
〔発明の効果〕
この発明によるケーブルの被覆部材排除装置は、上記
のように構成されており、次の効果を有する。即ち、こ
のケーブルの被覆部材排除装置は、ケーブルの所定の部
位の2点間を支持するケーブル支持手段、前記ケーブル
に対して半径方向に往復動可能で且つ周方向に回転可能
で且つ長手方向に往復動可能なブラシ支持手段、及び該
ブラシ支持手段に支持された回転可能な回転ブラシから
成り、前記ケーブルを構成する芯線の外周を被覆する被
覆部材に前記回転ブラシを回転摩擦接触させて前記被覆
部材を前記ケーブルから排除するように構成したので、
ケーブルを構成する芯線は、銅線、アルミニウム線等の
導電材料で作られており、鋼線等の硬質材料から成る回
転ブラシが回転摩擦接触することによって軟質材料の被
覆部材をケーブルから直ちに粉砕して削り取ることがで
きる。しかも、芯線がストレート状ロッドは勿論のこ
と、巻線、撚り合わされた複数の線、編組線等の線間隙
間からも粉砕された被覆部材を完全に除去でき、芯線表
面を露出できる。従って、従来のように、ナイフ、ペン
チ等を使用してケーブルから被覆部材を剥ぎ取っていた
作業に比較して、労力、作業時間を大幅に低減し、且つ
作業上安全性に富んだケーブルの被覆部材排除装置を提
供することができる。
また、ケーブルを構成する芯線は、銅線、アルミニウ
ム線等の導電材料で作られているので、ワイヤブラシ等
の回転ブラシは剥き出しになった該芯線の外周面に引っ
掻き傷を形成することができ、芯線への支線の結線時に
該支線を芯線に良好な状態に結線でき、且つ該結線後の
結線部に樹脂等の材料をモールドする時に、樹脂等の材
料を該結線に強固に接合することができる。
更に、ケーブルから粉砕した被覆部材の切削屑、粉塵
は、例えば、粉砕部位に吸引ファンを設けることによっ
て、周囲環境を粉塵等で汚染することを防止できる。
また、このケーブルの被覆部材排除装置において、前
記ブラシ支持手段はベース上を往復移動可能な主軸台、
該主軸台に対して回転可能で有り且つ中央に形成された
貫通孔に前記ケーブルを挿通可能な主軸及び該主軸に取
付けられ且つ前記ケーブルに対して半径方向に往復動可
能なブラシ支持部材から成り、該ブラシ支持部材に前記
回転ブラシを回転可能に取付けたので、回転ブラシのケ
ーブルに対する長手方向に移動距離を被覆部材を剥ぎ取
る長さに応じて簡単に設定でき、所定の設定距離だけ正
確に移動させることができる。また、回転ブラシのケー
ブルに対する周方向の回転角度を所定の設定角度だけ正
確に設定することができる。更に、回転ブラシのケーブ
ルに対する半径方向の移動距離即ち被覆部材への切り込
み深さを正確に設定できる。
更に、このケーブルの被覆部材排除装置において、前
記回転ブラシは前記ケーブルの長手方向に対して平行、
直角或いは傾斜状態で接触移動可能に設置したので、ケ
ーブルの種類或いは所望の切込み形状に応じて回転ブラ
シの取付け方向を選定できる。例えば、巻線、撚り合わ
された複数の線、編組線等の線の撚り方向に応じて選定
することによって、線間隙間からも粉砕された被覆部材
を完全に除去することができる。また、樹脂等の材料を
モールドする時に接合強度を上げるため、被覆部材の削
り取った両端面の形状を選定することもできる。
従って、このケーブルの被覆部材排除装置を使用すれ
ば、作業環境の悪い工事現場での被覆部材の剥ぎ取り作
業を解放でき、また、作業者の削減が可能で作業の合理
化ができ、作業者をケーブルへの支線結線作業に専念さ
せることができ、しかも、作業者の疲労度が軽減し、高
品質の製品が生まれる。また、場合によっては、支線結
線作業を作業工場内で行うことができ、作業環境が良
く、作業の安全性に富んだものとなる。更に、ケーブル
に対する被覆部材剥ぎ取り作業は、コンピュータ管理に
構成することができるため、作業内容の保管管理がで
き、いつでも再現できる作業完了報告は直ちに本部管理
コンピュータにフィードバックでき、次期計画の自動化
が比較的簡単に取り組める。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明によるケーブルの被覆部材排除装置の
一実施例を示す断面図、第2図は第1図の線II−IIにお
ける側面図、及び第3図はこの発明によるケーブルの被
覆部材排除装置の別の実施例を示す断面図である。 1……ケーブル、2……被覆部材、3……芯線、4……
ベース、5,5A……回転ブラシ、6……支柱(ケーブル支
持手段)、7……被覆部材の排除部分、8……テーブ
ル、9……主軸台、10……主軸、12……ブラシ支持部
材、29……クランプ装置。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭47−33271(JP,A) 特開 昭56−115113(JP,A) 特開 昭56−115114(JP,A) 特開 平1−164209(JP,A) 特開 平3−18209(JP,A) 実開 昭59−75707(JP,U) 実開 昭63−77926(JP,U) 特公 昭56−19162(JP,B2) 特公 昭56−23362(JP,B2) 特公 昭48−14033(JP,B1) 特公 昭50−7745(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02G 1/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケーブルの所定の部位の2点間を支持する
    ケーブル支持手段、前記ケーブルに対して半径方向に往
    復動可能で且つ周方向に回転可能で且つ長手方向に往復
    動可能なブラシ支持手段、及び該ブラシ支持手段に支持
    された回転可能な回転ブラシから成り、前記ケーブルを
    構成する芯線の外周を被覆する被覆部材に前記回転ブラ
    シを回転摩擦接触させて前記被覆部材を前記ケーブルか
    ら排除するケーブルの被覆部材排除装置。
  2. 【請求項2】前記ブラシ支持手段はベース上を往復移動
    可能な主軸台、該主軸台に対して回転可能で有り且つ中
    央に形成された貫通孔に前記ケーブルを挿通可能な主軸
    及び該主軸に取付けられ且つ前記ケーブルに対して半径
    方向に往復動可能なブラシ支持部材から成り、該ブラシ
    支持部材に前記回転ブラシを回転可能に取付けた請求項
    1に記載のケーブルの被覆部材排除装置。
  3. 【請求項3】前記回転ブラシは前記ケーブルの長手方向
    に対して平行、直角或いは傾斜状態で接触移動可能であ
    る請求項1に記載のケーブルの被覆部材排除装置。
JP1148469A 1989-06-13 1989-06-13 ケーブルの被覆部材排除装置 Expired - Lifetime JP2797116B2 (ja)

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