JP2795667B2 - 結合を誘導する組成物 - Google Patents

結合を誘導する組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、無機化組織(mineralized tissue)部分の
少くとも一部分場合によつては更に他部分にも、無機化
組織を新たに形成することにより無機化組織部分間に結
合を誘導するための組成物に関する。更に本発明は、例
えば歯周炎治療のための、かかる結合の誘導方法に関す
る。
本発明は、無機化組織、例えば歯および骨、の部分間
に結合を誘導するのに有用な新しい生物学に基いた技術
に関する。本発明は、かかる結合の提供に一般的に適用
可能であるが、本発明細書においては、主としての歯の
弛緩、いわゆる歯周炎の治療に関連させて説明する。し
かしながら、本発明についてのこの主たる説明を制限的
に解すべきではない。本発明の技術をより詳細に説明す
る前に、本発明の理解を容易にするために、歯および関
連の疾病に関連した生物学的条件について簡潔に背景を
述べることが適切である。正常な歯の状態にあつては、
歯の顎骨の特別な空洞、いわゆる歯槽内に係止されてい
る。歯根と顎骨との間にはいわゆる歯周膜が位置してい
る。歯根は主に、象牙質と呼ばれる物質により構成され
ている。この象牙質の周囲は厚さ若0.01〜1mmのセメン
ト質薄層により被覆されている。このセメント質内で
は、特に、コラーゲン線維がセメント質から歯周膜を通
して延び、そして顎骨内に係止されていることが認めら
れている。従つてセメント質は、顎骨に対する歯の結合
にとつて極めて重要である。歯周膜は約0.2mmの厚さを
有し、また前述のコラーゲン線維より成り、また該繊維
とこれらの組織に属する細胞との間には血管や神経が走
つている。
顎骨は歯冠にまでには延びておらず、また顎骨によつ
て被われていない歯根部において歯根セメント質からの
線維は囲りの歯肉(歯齦)内に延びている。これらの線
維は、歯の係止を助け、そして更に歯肉を安定化する。
歯肉および口腔全体は薄い上皮層により被われている。
この上皮は、歯の囲りに稠密なコラーまたはスリーブを
形成する。歯に隣接して、歯と上皮の間に浅溝が形成さ
れる。
歯を顎骨に結合している組織の炎症性疾患は極めて頻
度が高くそして程度の差はあれ、世界人口の大部分を悩
ましている。これまでに用いられている治療方法は、主
として、進行中の疾病の進みを遅延させそして歯の弛緩
をできるだけ防ぐことを狙いとしている。現在のとこ
ろ、歯が顎骨に再び給合可能となるような治ゆが得られ
る臨床的に有用な方法は存在しない。
この分野の炎症性疾患におけるもう一つの問題は、先
天的欠陥を有する歯の結合についてである。ころような
欠陥を有する患者は、若令にて歯周炎、いわゆる若年性
歯周炎が発症する。その治療はしばしば抜歯およびブリ
ッジ構造による代替をすることからなり相当な費用がか
かる。
歯牙表面の細菌は歯牙周囲の歯肉に慢性的炎症をおこ
す。炎症細胞はそれら細菌を殺すための酵素を分泌する
が、それはこの場合、歯を歯肉および顎骨に結合してい
るコラーゲン線維をも浸襲してしまう。このため、歯肉
またはセメント質上の細胞は分解を受けやすくなり、口
腔粘膜からの上皮は歯に沿って下方に生長しそしていわ
ゆる歯肉溝を生じる。この溝内において、新たな細菌が
好ましい増殖条件に遭遇し、そして新たな炎症細胞がこ
の場所を浸襲して歯周膜の組織の分解を進行させる。セ
メント質細胞は死滅しそして歯槽部分の骨は破壊され
る。その過程は一般的にきわめて遅いが、時折、極めて
速く進行する。しばらくすると、浸襲を受けている歯は
顎骨への結合を完全に失つてしまうことになる。
今日の治療は、主として、歯牙表面上の細菌沈着を除
去することに向けられている。細菌を除去すれば、歯肉
および歯周膜の炎症は止まり、そして分解の進行も止ま
る。この治療は更に、新たな細菌沈着が歯牙表面に形成
されないようにすることを狙いとしている。従つてその
結果顎骨に対する歯の結合の破壊も止まるが、その治ゆ
過程において新たな歯周膜または新たなセメント質が形
成されることはない。
本発明をもたらした研究に関連して、セメント質の形
成は歯根の発生において全歯根表面に沿って形成される
エナメル質の前駆物質の薄層によつて開始されるという
知見を利用した。エナメル質の前駆物質がセメント質の
形成を誘導できるということは公に知られていないこと
は銘記すべきである、しかしながら、この知見は同時係
属出願、例えば欧州特許出願第87850264.0号などに記載
されている。セメント質形成の機構につき更に研究と実
験を続けた結果、驚くべきことに、歯牙エナメル質(de
ntal enamel)の前駆物質、いわゆるエナメルマトリク
スは活性成分として該エナメルマトリクスの有機部分か
ら得られるタンパク質画分を含有していることが明らか
となつた。前記タンパク質画分を構成するタンク質の生
物学的機能は歯牙エナメル質を形成および特に無機化に
あると考えられることから(Fischer,L.&Termine,D,Cl
inical Orthopadics 200,1985、362−85参照)この発見
はなおさらに驚くべきものである。エナメルマトリクス
のタンパク質は高分子量部分と低分子量部分とで構成さ
れており、またそれらの活性成分はそれの低分子量部分
から構成されるが、その活性決定質(active determina
nt)から構成されてもよいことを見出した。エナメルマ
トリクスタンパク質の前記低分子量部分は、約40,000ま
での、主に、約5000〜約25000の範囲の分子量を有す
る、一般にアメロゲニン(amelogenin)と称する酢酸で
抽出可能なタンパク質で構成されている。
本明細書に用いた「エナメル質の前駆物質」および
「エナメルマトリクス」という表現の意味するところを
十分明確にしている二の文献が参考となる。すなわち、 A.R.Ten Cate,Oral Histology,Development,Structur
e,and Functicn,The C.V.Mosby Co.,S:t Louis,USA(19
80)pp182−83。
I.A.MJr.O.Fejerskov,Human Oral Embryology&His
tology,Munkagaard,Copenhagen(1986)pp44−45。
これらの文献に十分開示してあることは本明細書の記
載の一部として引用する。
本発明に関連して、例えば歯根表面を削つて空洞とす
るなどとして象牙質を歯周膜の細胞に曝すと健常歯牙に
付着し組織を囲むように結合する線維のない骨様組織の
形で治ゆが生じることを見出した。しかしながらその人
工的に作つた空洞表面を歯牙エナメルの前駆物質(その
歯牙エナメルの前駆物質を以下エナメルマトリクスと呼
ぶ)より得られる生活タンパク質画分で被うと、正常な
セメント質係止組織(normal cementum anchoring tiss
ue)が生じることが見出された。
エナメルマトリクスタンパク質は好ましくは、哺乳動
物、例えばウシまたはブタといつた生物種から得られ
る。前記実験中に、サルおよびヒトにおけるセメント質
の形成は、歯根表面を削つた空洞を他の生物種、例えば
ブタといつた生物種からのエナメルマトリクスから得ら
れるタンパク質画分で被うことにより誘導できることを
見出した。
従つて以下に記載する発明は、生体(living)無機化
組織部分の少くとも一部に無機化組織を新たに形成する
ことにより生体無機化組織部分間に結合を誘導するため
の新しい技術を提供する。これらの技術の特性は、歯牙
エナメルの前駆物質、いわゆるエナメルマトリクスから
得られるエナメルマトリクスタンパク質を応用して結合
を誘導させることにある。従つて本発明は更に、活性成
分としてかかるエナメルマトリクスタンパク質または活
性決定質を含有する、かかる用途のための組成物を提供
する。
前示の如く、本発明は、歯科治療との関係において、
例えば、歯周炎、すなわち歯牙弛緩の治療に、歯牙移植
に、あるいは事故によりはずれた歯牙の再導入に、特に
応用可能である。しかしながら、本発明は更に、人口イ
ンプラント、例えば歯牙インプラントや人口ヒツプジヨ
イントなどの結合を容易にするのにも用いることができ
る。本発明は更に、新しい腱アタツチメントを提供した
い場合に、人口インプラント上の無機化組織形成を誘導
するのに用いるここともできる。
本発明による技術の適用にあたり用いられるタンパク
質画分は、適切には、その歯が発育中である哺乳動物の
エナメルマトリクスから得られる。エナメルマトリクス
の適切な給源は屠殺動物、例えばブタまたは仔牛であ
り、そしてそれらの屠殺はしばしば、歯がまだ発育中の
間に、ブタの場合は約0.5才のときに、行われる。従っ
て好ましい、哺乳動物はウシまたはブタといつた生物種
から選択されるが、その他の生物種、例えば生長し続け
る歯をもつ羊および齧歯類などを用いることもできる。
このタンパク質画分のもう一の給源として、組換えDNA
技術により変性した培養細胞または細菌を用いることも
できる(例えば米国特許第4,672,032号参照)。
本発明による治療に用いられる組成物は、かかるタン
パク質画分のみ、またはその活性決定質のみより成つて
いてもよい(水と混合状態にあるのが適している)が、
前記組成物は、タンパク質画分を担体、稀釈剤または接
着剤、例えばこの目的に許容し得る変性セルロース、寒
天、アルギネートまたはゼラチンなどとの組合せで含有
してもよい。歯科用に用いるには、担体または稀釈剤が
歯科的に許容し得るものであることが適切である。現在
のところ、水溶性ポリマーより成る担体を用いるのが好
ましい。かかるポリマーとしては例えば(以下のものに
限定されるものではない)ナトリウムカルボキシセルロ
ース、微結晶性セルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロー
ス、高分子量ポリアクリル酸、アルギン酸ナトリウム、
プロピレングリコールアルギネート、キサンタンガム、
グアーガム、ロカストビーンガム、変性スターチ、ゼラ
チン、ペクチンまたはこれらの組合せである。活性タン
パク質画分を取り込んだ後、これらの水溶性ポリマー
は、所望により、ゲルまたはフィルムに変えることがで
き、その結果、有利な物性の故に応用が容易な組成物が
得られる。前記組成物は、所望により、貯蔵安定性を高
めるために安定化剤または保存剤を含有してもよい。
本発明は、更に、歯根、セメント質と顎骨の形成およ
びこれらの間の生理学的コラーゲン線維結合を誘導する
ことにより歯の結合を回復させることにより成る歯周炎
の治療方法をも提供する。この方法の特徴は、上皮が存
在する場合それを歯根から除去し、次いでその歯根にエ
ナメルマトリクスから得られた関連のタンパク質画分の
層を施すことにある。
歯周炎の治療に本発明を好適に適用するには、侵襲を
受けている歯牙部に隣接したコラーゲン組織(歯肉)を
切開して歯根表面をむき出しにする。上皮が存在すると
きはそれを除去し、次いで歯根の清浄な表面を前記タン
パク質画分の、または活性成分としてかかるタンパク質
画分を含有する組成物の層で被覆し、次いでコラーゲン
組織(歯肉)を再度位置決めし、そして所望により逢合
して治ゆが生じるようにする。
前述のとおり、本発明は、歯周炎の治療に加えて、歯
牙の再植込み、または移植に用いることができる。10代
前半の年少者が事故の結果、一本または数本の歯、主と
して前歯が抜けて(dislocation)しまうことは比較的
よくあることである。抜けた歯牙を速かにもとに戻すこ
とによって良好な治ゆが得られ、顎骨に正常に結合す
る。多くの場合、抜けた歯牙のこのような復位はすぐに
は行い得ず、その歯牙はある時間の間、口の外の適切で
ない媒質、例えば空気中に置かれたままとならざるを得
ない。これでは歯根表面の歯周膜の細胞は破壊されてし
まうことになる。その歯牙を口中の所定位置に戻して
も、それは生理学的結合を回復することなく結局は弛緩
してしまうことになる。今日に到るも、結合組織再生に
より恒久的歯牙結合を得ることのできる方法は案出され
ていない。
しかしながら、本発明の技術によれば抜けた歯牙上の
死んだ歯周膜を適切な方法で、機械的または化学的手段
により除去することができ、そしてその後に前記タンパ
ク質画分を含有する、またはそれだけから成る生成物を
歯根のむき出しの表面に適用すればよい。次にその歯牙
をその歯槽に戻し数週間軽く固定する。歯根表面に適用
されたタンパク質画分またはその組成物の故に、新しい
セメント質層が生じ、ここに歯牙は新しい結合を獲得す
る。
歯の移植、すなわち、ある人から他の人への歯の移し
替え、に関し、移植された歯牙組織は受け取り側の免疫
防制による攻撃を受け、そして極めて短期間で分解して
しまうことが判つている。免疫学的にコンパチブルな個
人間で移植を行う試みがなされている。しかしながら、
これらの試みの結果も思わしくない。一本または数本の
移植歯牙を維持するために免疫抑制剤で長期治療するこ
とは、それに伴なうリスクと見合わず、従つて今日、好
ましい長期予後を伴う歯牙移植のための臨床的に有用な
方法は存在していない。
しかしながら、本発明による技術を用いることによ
り、このような方法を案出することができ、そしてその
課題は、移植される歯牙を供与者から取り出し、歯髄を
除去し、その歯髄空間に洗浄化しそしてその歯髄空間に
歯根充填剤を適用することにより解決される。歯周膜は
機械的または化学的に除去され、そして歯根を活性タン
パク質画分含有組成物で被覆する。次にその歯牙を受け
取り側の口内の新たな位置に置く。その歯牙をある時間
にわたつて固定位置に保つと、そのタンパク質画分によ
つて、移植歯牙を被覆しそれを固定する内生無機化組織
の再形成が誘導されることになる。
本発明の更なる異ましい一面によれば、活性タンパク
質画分含有組成物にフイブリノゲン、第XIII因子(血漿
由来凝固因子)およトロンビンに基づく組織接着剤を補
給してもよい。このように補給された組成物は、エナメ
ルマトリクスおよびフイブリノゲンおよび第XIII因子の
プレミツクスで構成されていてもよく、そしてトロンビ
ンは手術部位にその組成物を適用する直前に適用され
る。そのプレミツクスは所望により、分解速度を抑える
ためにアプロチニンを含有していてもよい。このように
補給された組成物に用いるのに有用な市販品は、IMMUNO
AG、(オーストラリア、ウイーン)により製造・販売
されている二成分フイブリン・シーラントのTisseelで
ある。かかる組織接着剤を使用するに際しては、タンパ
ク質画分、フイブリノゲン、第XIII因子および所望によ
りアプロチニンのプレミックスをトロンビン溶液と混合
し、そして得られた組成物を次に速かに手術部位に適用
する。歯周炎の治療において、この技術により手術は極
めて容易なものとなる。すなわち、歯根への組成物接着
が高まり、出血は止まり、また粘膜性骨膜フラツプの位
置決めは極めて簡易になる一方逢合糸を使用することも
ない。
現在のところ、本発明により補給された組成物に用い
るのに好ましい物は、セルロース誘導体およびアルギネ
ート、例えばカルボキシメチルセルロース類およびナト
リウムまたはプロピレングリコールアルギネートなどで
ある。
本発明を以下特定実施例と共に更に説明する。例示
は、サルおよびヒトに対して行つた歯科実験に関連させ
てなされている。この例示において、SDS−Page(ポリ
アクリルアミドゲル、電気泳動)分離を示す添付図面も
参照される。分子量に基づいてエナメルマトリクスから
得られるタンパク質画分の2つの主要部分はアメロゲニ
ン(低分子量)およびエナメリン(高分子量)と称され
る。
実施例 1 動物試験用抽出物の調製 動物モデルでエナメルマトリクス中のどの成分が活性
かを確認するために、以下の試供物質を調製した。すべ
ての物質はブタのエナルマトリクスからなるものであ
る。
E1 0.3gのマトリクス(タンパク質含量27%+4%)を3m
lの0.9%NaCl中でスラリー化しそして氷冷しながら、Po
lythroneを用いて1分間にわたり10秒間隔でホモジナイ
ズした。ホモジネートを次に凍結乾燥する。収量:199m
g、Lowryによるタンパク質含量47+2%。
E2 0.3gのマトリクスをスラリー化しそして前記の如く
ホモジナイズし、次いで水浴上で4分間加熱した。凍結
乾燥により199mlの収量が得られた。可溶性タンパク質
含有量13%+3%。
E3 0.3gの物質を3mlの0.5M酢酸(p.a.)中でスラリー
化し、前述の如くホモジナイズ、次いでタンパク質抽出
のために、4℃で撹拌下に24時間放置した。次いで冷却
下に遠心分離を10,000rpmで10分間行つた。沈澱を回収
し、凍結し、そして上清を凍結乾燥した。凍結乾燥物の
収量:68mg。タンパク質含量29%+3%。
E4 0.3gのマトリクスを0.03M Tris緩衝液(pH7.4)中
の3mlの10%EDTA中でスラリー化し、そして前述の如く
冷却しながらホモジナイズした。抽出は冷却下に24時間
撹拌することにより行い、次にそのホモジネートを冷却
遠心分離器で遠心分離した。その上清を蒸留水に対して
透析しそして凍結乾燥した。収量:11mg。タンパク質含
量33%+2%。
E5 遠心分離後の沈澱(E4)を冷却下にゆっくり撹拌し
ながら約10容の0.5M酢酸で24時間抽出した。次に、新た
に遠心分離を行い、そして上清を凍結乾燥した。収量:1
09mg。タンパク含量15%+3%。
E6 E5に記載の遠心分離で得られた沈澱を凍結乾燥し
た。収量:37mg。タンパク質含量18%+4%。
E7 0.3gのマトリクスを、0.4mMプロテイナーで阻害剤P
MSF(フエニルメチルスルホニルクロライド)を含む0.0
3M Tris緩衝液(pH7.4)中の3mlの10%EDTA中でスラリ
ー化し、そしてサンプルE4と同様にしてホモジナイズし
抽出した。遠心分離し、そしてその上清を透析後、凍結
乾燥を行つた。収量:11mg。タンパク質含量41%+2%。
E8 E7に記載の遠心分離により得られる沈澱を低温で0.
5M酢酸を用いて48時間抽出し、遠心分離し、そしてその
上清を凍結乾燥した。収量:101mg。タンパク質含量17%
+1%。
E9 E8に記載の遠心分離により得られる沈澱を凍結乾燥
した。収量:40mg、タンパク質含量30%+3%。
前記E1〜9で得られた物質をタンパク質含量、タンパ
ク質分子量分布(Phastを用いたSDS−Page)、タンパク
質の等電点および炭水化物含量に関して特徴付けた。ブ
タのエナメルマトリクスからの抽出物の見かけ分子量組
成を添付図面に示す。SDS−ポリアクリルアミドゲル電
気泳動(SDS 8〜25%、Phast.Pharmacia社)後に、タン
パク質のハンドをレーザースキヤナー(LKB Ultroscan
XL)によるピークに変換してある。分子量は、タンパク
質(14〜90kDa)およびポリプロペプチド(2〜14kDa)
標準(Pharmacia社)を用いてキヤリブレーシヨンを行
うことにより評価する。ダイアグラムは抽出物E4および
E5について与えられており、そしてこれらの、およびそ
の他のアブストラクトを次にまとめる。
この実施例の目的は、歯牙エナメルの前駆組織(エナ
メルマトリクス)から段階的抽出により得られた物質E1
〜E9が実験的に作られた辺縁性歯周傷(marginal perio
dontal wounds)の治ゆに及ぼす影響をみることにあ
る。マウス歯牙の辺縁歯周の欠陥は歯牙セメント質、歯
周膜および辺縁歯槽骨を、歯バーを用いて約5mmの歯頚
−尖端距離(cervico−apical distance)にわたり除去
することにより作り出した。次に、前記物質を実験的に
作られた欠陥に適用してその傷を放置治ゆさせた。コン
トロール用の欠陥も作つたが、これにはいかなる物質も
用いることなく放置治ゆさせた。8週間の治ゆ期間の
後、結果を組織形態測定により評価した。
治ゆ過程の結果は、セメント質および骨被覆(done c
over)のもとのレベルの%として表わしてある(第1
表)。その治ゆ過程は、新たなセメント質、歯周膜およ
び歯槽骨の付着層の形成(新たな結合(new attachmen
t))。より成る。
このように、物質E1、E3、E5およびE8の適用後に結合
が生じた。コントロールおよび物質E2、E4、E6、E7およ
びE9で治療した歯の場合にはこのような結果は得られ
ず、歯牙は口上皮で被覆されていただけなのに欠陥は存
続した。これらの結果は、エナメルマトリクスのタンパ
ク質部分の低分子量画分の適用が歯周炎の治療の際組織
結合を促進させることを示している。
実施例 2 エナメルマトリクスからの脱塩・酸抽出物の調製 前の例(E3)のそれと同様の凍結乾燥調製物を0.1M酢
酸に溶解し、そして0.1M酢酸中の超微細(super fine)
Sephadex G−25を詰めた15×540mmカラムに移した(144
ml/12mg)。第1のタンパク質−リツチ(rich)の画分
を集め、そして凍結乾燥する。出発物質中のタンパク質
の85%に相当する約72%タンパク質を含む物質を34mg得
た。残留タンパク質は塩画分中に認められた(約7%の
タンパク質含量を有する63mgの凍結乾燥物質)。
このようにして調製された凍結乾燥タンパク質を10ml
バイアルに充填し(各々20mg)、そして放射線照射滅菌
(35kGy)してから動物試験に用いた。
前の例に記載された如くに調製物を分析した。結果を
下記第2表に示す。
実施例 3 精製タンパク質画分の調製 200mgの凍結乾燥調製物E3(実施例2で用いたものと
同一のもの)を20mlの0.1M酢酸に溶解し、そして4℃で
0.1M酢酸中のSephadexG−75を詰めた25×780mmカラムに
かけた。そのカラムを55ml/時の速度で溶出しそしてサ
ンプルを4mlずつ集めた。その溶出液を280mmでモニター
し(Uvicord)、そして大部分の溶出物質を含むサンプ
ルを合一して得られた5つの画分を電気泳動(SDS−Pag
e)により分析し、以下に示す分子量分布を得た。溶出
クロマトグラムから5つのピーク(0−1A)。
画分サンプル (1) 50−60:高分子量タンパク質「エナメリン」
(分子量40,000) (2) 62−80:高分子量アメロゲニン(分子量約25キ
ロダルトン) (3) 90−100:中間分子量アメロゲニン(分子量約14
キロダルトン) (4) 110−125:低分子量アメロゲニン(分子量約5
〜10キロダルトン) (5) 130−160:塩 ピーク(2)、(3)および(4)を凍結乾燥後に、
それぞれ10mg、7mgおよび12mgの高分子量、中間分子量
および低分子量アメロゲニンタンパク質が得られた(タ
ンパク質含量>90%)。
この実験の目的はエナメル質前駆組織(エナメルマト
リクス)から抽出された高、中間および低分子量のアメ
ロゲニン物質が実験的な辺縁性歯周傷の治ゆに及ぼす影
響をみることにあつた。サル歯牙の実験的な辺縁性歯周
傷は歯バーを用いて歯牙セメント質、歯周膜および辺縁
歯槽骨を約5mmの歯頚−尖端距離にわたり除去すること
により作り出した。次に前記諸物質を実験的に作られた
欠陥に適用しその傷を治ゆさせた。コントロール用の欠
陥も作つたが、これにはいかなる物質も適用することな
く治ゆさせた。8週間の治ゆ期間の後、結果を組織形態
測定により評価した(第3表)。
このように、高分子量アメロゲニンの適用後に、そし
てまた程度は劣るが中間分子量アメロゲニンおよび低分
子量アメロゲニンの適用後に新たな結合が得られた。こ
れらの結果はエナメルマトリクスから得られたアメロゲ
ニン高分子量画分の適用が歯周炎の治療において最も効
率的に組織結合を促進させることを示している。
実施例 4 エナメルマトリクスの酸抽出物の調製 屠殺ブタ(約6月令、屠殺重量約80kg)の下顎を軟組
織から切断しそして屠殺場で凍結した。適当な歯胚を凍
結顎半体から部分的融解後に切採し、そしてエナメルマ
トリクスを単離した。
38gのエナメルマトリクスを780mlの0.5M酢酸(pH4.
1)中でスラリー化し、そして氷冷下にホモジナイズし
た(Homogenisator Polytron PT10−30)。そのホモジ
ネート冷却下に22時間撹拌してpH約4で可溶なタンパク
質を抽出した。不溶性物質は遠心分離により除去しそし
てその酢酸溶液を凍結乾燥した。
約50%のタンパク質収率に相当する約20%のタンパク
質含量を有する8.5gの凍結乾燥物が得られた。
凍結乾燥抽出物を水分含量、アセテート含量、タンパ
ク質含量(Lowry)、炭水化物含量(Antron試薬)、ア
ミノ酸組成物、元素分析、タンパク質分子量分布(SDS
−Page)およびタンパク質の等電点について分析した。
臨床試験に用いる前に、そのタンパク質含有酢酸溶液
を滅菌過して滅菌10mlバイアルに流し込み、そして滅
菌条件下に凍結した。
この実施例の目的は、ヒトの辺縁性歯周炎治療時の治
ゆに及ぼす物質E3の影響をみることである。スエーデン
当局(the Swedish Medical BoardおよびThe Regional
Ethics Committee)から許可を得た後、前記組成物を辺
縁性歯周炎患者の通常の外科治療に対する補助として用
いた。患者に施術して歯石および肉芽組織を除去した。
露出歯根表面に物質E3を“塗布(painted)”し、そし
て粘膜性骨膜フラツプで被覆した。治ゆ結果は、周期的
臨床検査、ポケツト深度、結合レベルおよび歯肉指標の
記録、および口腔内ラジオグラフの検査によつて評価し
た。それらの結果を通常の歯周手術を用いた従来の定量
研究、および同じ患者の類似コントロール部において得
られた結果と比較した。
それらの結果は、物質Eが辺縁歯槽骨の高さ(範囲4
〜8mm)および結合レベル(範囲5〜9mm)の顕著な増大
を促進させることを示した。これは従来の歯周手術では
みられなかつた治ゆ結果である。従来の歯周手術に関す
るこれまでの研究に比べ、臨床的外見および辺縁ポケツ
ト深度低下のいずれに関しても治ゆは一般により速かに
進行することが明らかにされた。これらの結果はエナメ
ルマトリクスからの低分子量タンパク質画分がヒトにお
いて新たな歯周組織結合を促進する能力を有することを
示しているが、これは従来の治療にはみられなかったも
のである。
骨治ゆの向上 「エナメルマトリクスのタンパク質画分の低分子量部
分」の骨治ゆ効果を成体ラツトの下顎骨および大腿骨に
作つた実験的空洞を用いて試験した。皮膚および咀嚼筋
を外科的に垂直切開することにより下顎骨の角部を露出
させた。生理学的食塩水を定常的に流しながら、下顎骨
に小孔(直径2mm)を穿設した。同様にして、大腿骨の
遠位部の緻密骨に下顎骨の場合と同じ大きさの小孔を作
つた。右下顎骨と右大腿骨に「エナメルマトリクスのタ
ンパク質画分の低分子量部分」を適用し、一方、左下顎
骨と左大腿骨の小孔はコントロール用空洞として用い
た。
「エナメルマトリクスのタンパク質画分の低分子量部
分」は凍結乾燥スポンジ様物質としてあるいは小ゼラチ
ン円柱体として空洞内に適用した。これらのラツトの左
側の下顎骨および大腿骨のコントロール用小孔には「エ
ナメルマトリクスのタンパク質画分の低分子量部分」を
含まないゼラチン円柱体を充填した。乾燥、凍結乾燥し
た「エナメルマトリクスのタンパク質画分の低分子量部
分を与えたラツトの左側の下顎骨および大腿骨のコント
ロール用小孔には何も適用しなかつた。物質を適用後5
週後にラツトを屠殺した。実験区とコントロール区を取
り出しそして光学顕微鏡検査用に調製した。
穿設孔にエナメルマトリクスのタンパク質画分の低分
子量部分を適用してから早くも1週後には、それは骨で
完全に充填されており、そして更に顕著な骨の骨膜付着
が生じた。本発明により治療されなかつたコントロール
においても新しい骨形成はあつたもののその程度は著し
く低く、また穿設孔は治ゆしなかつた。
【図面の簡単な説明】
第1A図はエナメルマトリクスのSDS−Page分離を示すも
のであり、第1B図はブタのエナメルマトリクスからの抽
出物の見かけ分子量組成を示すものである。
フロントページの続き (56)参考文献 Biochem. Biophys. Res. Commun. Vol. 121,No.2 (1984) P.592− 597 Chemical Abstrac t.,Vol.96 (1982) Abst ract番号 64394 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 38/17 - 38/40 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性成分として歯牙エナメル質の前駆体、
    いわゆるエナメルマトリクスから得ることの出来るタン
    パク質画分を含有すことを特徴とする、生体無機化組織
    部分の少なくとも一部分に無機化組織を再生させること
    により該組織部分間に結合を誘導するための組成物
  2. 【請求項2】前記エナメルマトリクスが哺乳動物由来の
    ものである請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】前記エナメルマトリクスがブタまたはウシ
    の生物種由来のものである請求項2記載の組成物。
  4. 【請求項4】歯周炎治療のための請求項1〜3のいずれ
    かの項に記載の組成物。
  5. 【請求項5】歯牙弛緩の治療、歯牙移植または歯牙の再
    導入のための請求項1〜3のいずれかの項に記載の組成
    物。
  6. 【請求項6】活性成分が一般にアメロゲニン類と称され
    る酢酸で抽出可能なタンパク質により構成されている請
    求項1〜5のいずれかの項に記載の組成物。
  7. 【請求項7】タンパク質画分を目的に対して許容し得る
    担体、稀釈剤または装着剤とともに含有する請求項1〜
    6のいずれかの項に記載の組成物。
  8. 【請求項8】前記担体、稀釈剤または接着剤が水性ポリ
    マーであることを特徴とする請求項7に記載の組成物。
  9. 【請求項9】前記担体、稀釈剤または接着剤が変性セル
    ロース、寒天、アルギネートおよびゼラチンからなる群
    から選択されることを特徴とする請求項7に記載の組成
    物。
  10. 【請求項10】前記アルギネートがプロピレングリコー
    ルアルギネートであることを特徴とする請求項9に記載
    の組成物。
  11. 【請求項11】組成物が安定化剤または保存剤を含むこ
    とを特徴とする請求項7〜10のいずれかの項に記載の組
    成物。
  12. 【請求項12】活性成分として歯牙エナメル質の前駆
    体、いわゆるエナメルマトリクスから得ることの出来る
    タンパク質画分を含んでなる無機化組織の再生を要する
    疾病または状態の治療用薬学的組成物。
  13. 【請求項13】前記エナメルマトリクスが哺乳動物由来
    のものである請求項12記載の組成物。
  14. 【請求項14】前記エナメルマトリクスがブタまたはウ
    シの生物種由来のものである請求項13記載の組成物。
  15. 【請求項15】哺乳動物の顎から歯胚を単離し、エナメ
    ル器から歯胚を遊離させ、その遊離させた歯胚からエナ
    メルマトリクスを回収し、エナメルマトリクスをホモジ
    ナイズし、そのホモジナイズされたエナメルマトリクス
    からタンパク質画分を分離し、そして所望によりそれを
    その目的に許容し得る担体、希釈剤または接着剤と混合
    することを特徴とする、生体の無機化組織部分の少なく
    とも一部分に無機化組織を再生することにより該組織部
    分間に結合を誘導するための組成物の製造方法。
  16. 【請求項16】前記エナメルマトリクスがブタまたはウ
    シの生物種由来のものである請求項15記載の組成物。
  17. 【請求項17】前記エナメルマトリクスからのタンパク
    質画分の分離が酢酸を用いて行われることを特徴とする
    請求項15または16のいずれかの項に記載の組成物。
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