JP2794857B2 - 水溶性ポリマーの製法 - Google Patents
水溶性ポリマーの製法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は水溶性ポリマーの製法に関するものであり、
詳しくは、構成単位としてビニルアミン単位を含む水溶
性ポリマーの製法に関するものである。
詳しくは、構成単位としてビニルアミン単位を含む水溶
性ポリマーの製法に関するものである。
[従来の技術とその問題点] ポリビニルアミンは特に、製紙用の添加剤及び廃水処
理用の凝集剤として、従来品に対して卓越した効果を有
する水溶性ポリマーであり、その将来性が期待されてい
る。ポリビニルアミンの製造法としては、例えば、N−
ビニルホルムアミドを重合してポリN−ビニルホルムア
ミドを得、次いで、このポリマー中のホルムアミド基の
少なくとも一部を酸性条件下で加水分解することにより
得る方法が知られている。(特公昭63−9523号参照) また、ポリビニルアミンの諸物性を更に向上させるた
め、N−ビニルホルムアミドとともに疎水性モノマーで
あるアクリロニトリルを共重合させ、この共重合ポリマ
ー中のホルムアミド基を同様に加水分解した、ビニルア
ミン単位を含む水溶性ポリマーも提案されている。(特
開昭59−39399号参照)このポリマーは各用途に適用し
た場合の物性が優れている上、製造面でも、N−ビニル
ホルムアミドのホモポリマーが水溶性であるのに対し、
アクリロニトリルとの共重合である該ポリマーは水不溶
性であるため、重合によってポリマーが沈澱物として得
られるので、重合後のポリマーの分離、回収、更に加水
分解工程への移送などポリマーの取り扱いが容易であ
り、工業操作上、望ましいとされている。
理用の凝集剤として、従来品に対して卓越した効果を有
する水溶性ポリマーであり、その将来性が期待されてい
る。ポリビニルアミンの製造法としては、例えば、N−
ビニルホルムアミドを重合してポリN−ビニルホルムア
ミドを得、次いで、このポリマー中のホルムアミド基の
少なくとも一部を酸性条件下で加水分解することにより
得る方法が知られている。(特公昭63−9523号参照) また、ポリビニルアミンの諸物性を更に向上させるた
め、N−ビニルホルムアミドとともに疎水性モノマーで
あるアクリロニトリルを共重合させ、この共重合ポリマ
ー中のホルムアミド基を同様に加水分解した、ビニルア
ミン単位を含む水溶性ポリマーも提案されている。(特
開昭59−39399号参照)このポリマーは各用途に適用し
た場合の物性が優れている上、製造面でも、N−ビニル
ホルムアミドのホモポリマーが水溶性であるのに対し、
アクリロニトリルとの共重合である該ポリマーは水不溶
性であるため、重合によってポリマーが沈澱物として得
られるので、重合後のポリマーの分離、回収、更に加水
分解工程への移送などポリマーの取り扱いが容易であ
り、工業操作上、望ましいとされている。
上述の水溶性ポリマーを製造する場合、重合により得
られた共重合ポリマーを加水分解処理するが、この処理
は、例えば、メタノールなどの溶媒中で実施する方法も
あるが、重合により得た水不溶性ポリマーの沈澱物を分
離し、これを含水状態のまま、気相中で、塩化水素ガス
と接触させ加水分解を行う方法が公知であり、最も望ま
しいとされている。
られた共重合ポリマーを加水分解処理するが、この処理
は、例えば、メタノールなどの溶媒中で実施する方法も
あるが、重合により得た水不溶性ポリマーの沈澱物を分
離し、これを含水状態のまま、気相中で、塩化水素ガス
と接触させ加水分解を行う方法が公知であり、最も望ま
しいとされている。
ところが、水不溶性の共重合ポリマー中のホルムアミ
ド基を良好に加水分解するためには、ポリマー中の含水
量をある程度、高く維持する必要があるが、この加水分
解によってポリマーが水溶化するので、この生成した水
溶性ポリマー同志が合着しポリマー全体が一体化すると
いう欠点がある。このポリマーの合着を防止し、工業的
な取り扱い性を良好に保つためには、ポリマー中の含水
量を20重量%以下と極端に低くしなければならないが、
この含水量においては、希望するような加水分解を効率
的に行うことはできない。
ド基を良好に加水分解するためには、ポリマー中の含水
量をある程度、高く維持する必要があるが、この加水分
解によってポリマーが水溶化するので、この生成した水
溶性ポリマー同志が合着しポリマー全体が一体化すると
いう欠点がある。このポリマーの合着を防止し、工業的
な取り扱い性を良好に保つためには、ポリマー中の含水
量を20重量%以下と極端に低くしなければならないが、
この含水量においては、希望するような加水分解を効率
的に行うことはできない。
従って、上述の方法では、加水分解工程における水溶
化したポリマーの取り扱いが工業操作上、大きな問題点
であり、その改善策が望まれていた。
化したポリマーの取り扱いが工業操作上、大きな問題点
であり、その改善策が望まれていた。
[発明が解決しようとする課題、及びその手段] 本発明者等は上記実情に鑑み、N−ビニルホルムアミ
ドとアクリロニトリルとを公知の沈澱重合法により共重
合して得た水不溶性ポリマーの沈澱物を、塩化水素ガス
を用いて気相中で加水分解処理する方法において、加水
分解工程における共重合ポリマーの合着を防止し、ポリ
マー粉体の取り扱い性を改善する方法につき鋭意検討を
行った結果、特定の化合物の存在下で加水分解を行なう
ことにより、ポリマーの著しい合着が抑制され、ポリマ
ーを粉体として取り扱うことができることを見い出し、
本発明を完成した。
ドとアクリロニトリルとを公知の沈澱重合法により共重
合して得た水不溶性ポリマーの沈澱物を、塩化水素ガス
を用いて気相中で加水分解処理する方法において、加水
分解工程における共重合ポリマーの合着を防止し、ポリ
マー粉体の取り扱い性を改善する方法につき鋭意検討を
行った結果、特定の化合物の存在下で加水分解を行なう
ことにより、ポリマーの著しい合着が抑制され、ポリマ
ーを粉体として取り扱うことができることを見い出し、
本発明を完成した。
すなわち、本発明の要旨は、 N−ビニルホルムアミドとアクリロニトリルとを共重
合して得た水不溶性の共重合ポリマーを、気相において
含水固体状態で塩化水素ガスと接触させ、該ポリマー中
のホルムアミド基を加水分解することにより水溶性ポリ
マーを製造する方法において、 加水分解をポリエチレングリコール及び/又はエチレ
ングリコールとプロピレングリコールとの共重合体の存
在下で行うことを特徴とする水溶性ポリマーの製法に存
する。
合して得た水不溶性の共重合ポリマーを、気相において
含水固体状態で塩化水素ガスと接触させ、該ポリマー中
のホルムアミド基を加水分解することにより水溶性ポリ
マーを製造する方法において、 加水分解をポリエチレングリコール及び/又はエチレ
ングリコールとプロピレングリコールとの共重合体の存
在下で行うことを特徴とする水溶性ポリマーの製法に存
する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のモノマーであるN−ビニルホルムアミドは、
通常、公知法に従って、N−(α−メトキシエチル)ホ
ルムアミド又はN−(α−シアノエチル)ホルムアミド
を熱分解することにより得ることができる。本発明で
は、N−ビニルホルムアミドとアクリロニトリルとを共
重合するが、その混合割合は、通常、20:80〜70:30、好
ましくは30:70〜60:40(モル比)である。
通常、公知法に従って、N−(α−メトキシエチル)ホ
ルムアミド又はN−(α−シアノエチル)ホルムアミド
を熱分解することにより得ることができる。本発明で
は、N−ビニルホルムアミドとアクリロニトリルとを共
重合するが、その混合割合は、通常、20:80〜70:30、好
ましくは30:70〜60:40(モル比)である。
本発明では上記のような混合モノマーを沈澱重合して
水不溶性の共重合ポリマーの沈澱物を得るが、この沈澱
重合法は、特開平1−163208号などに公知であり、例え
ば、混合モノマーを水性媒体中で強撹拌下、ラジカル重
合開始剤を用いて重合させることができる。この際のモ
ノマー水溶液の濃度は、例えば、5〜25重量%、好まし
くは10〜20重量%である。また、重合温度は、通常、30
〜100℃であり、重合時間は0.5〜6時間程度である。
水不溶性の共重合ポリマーの沈澱物を得るが、この沈澱
重合法は、特開平1−163208号などに公知であり、例え
ば、混合モノマーを水性媒体中で強撹拌下、ラジカル重
合開始剤を用いて重合させることができる。この際のモ
ノマー水溶液の濃度は、例えば、5〜25重量%、好まし
くは10〜20重量%である。また、重合温度は、通常、30
〜100℃であり、重合時間は0.5〜6時間程度である。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、2,2′−アゾ
ビス−2−アミジノプロパン塩酸塩、4,4′−アゾビス
−4−シアノ吉草酸ナトリウム塩、アゾビス−N,N′−
ジメチレンイソブチルアミジン塩酸塩などのアゾ系開始
剤が挙げられる。また、これら重合開始剤はその他の酸
化系及び/又は還元系の開始剤と併用してもよい。重合
開始剤の使用量は、通常、モノマーに対して、100〜100
00ppm程度である。
ビス−2−アミジノプロパン塩酸塩、4,4′−アゾビス
−4−シアノ吉草酸ナトリウム塩、アゾビス−N,N′−
ジメチレンイソブチルアミジン塩酸塩などのアゾ系開始
剤が挙げられる。また、これら重合開始剤はその他の酸
化系及び/又は還元系の開始剤と併用してもよい。重合
開始剤の使用量は、通常、モノマーに対して、100〜100
00ppm程度である。
上述の方法で得た共重合ポリマーの沈澱物は重合系か
ら分離し、必要に応じて、洗浄した後、例えば、プレス
脱水機や遠心脱水機などにより脱水する。ここで得られ
る共重合ポリマーは、一般に、比較的柔らかな多孔質の
粉体状のものである。
ら分離し、必要に応じて、洗浄した後、例えば、プレス
脱水機や遠心脱水機などにより脱水する。ここで得られ
る共重合ポリマーは、一般に、比較的柔らかな多孔質の
粉体状のものである。
次いで、この水不溶性の共重合ポリマーを気相におい
て塩化水素ガスと接触させることにより、ポリマー中の
ホルムアミド基を加水分解しアミノ基の塩酸塩とする
が、この加水分解によってポリマーが水溶性に変化す
る。すなわち、この処理により、塩化水素ガスが含水ポ
リマー中に吸収され、酸性条件下となったポリマー粉体
の内部において加水分解が進行し、その結果、次第にポ
リマーが水溶性に変化するのである。
て塩化水素ガスと接触させることにより、ポリマー中の
ホルムアミド基を加水分解しアミノ基の塩酸塩とする
が、この加水分解によってポリマーが水溶性に変化す
る。すなわち、この処理により、塩化水素ガスが含水ポ
リマー中に吸収され、酸性条件下となったポリマー粉体
の内部において加水分解が進行し、その結果、次第にポ
リマーが水溶性に変化するのである。
ポリマー中のホルムアミド基の加水分解率は目的とす
る水溶性ポリマーの特性により選定することができる
が、あまり低い場合には、水溶性ポリマーとならないの
で、通常、60%以上、好ましくは70%以上である。加水
分解に使用する塩化水素ガスの量は、通常、加水分解す
べきホルムアミド基の0.9〜2.0モル倍、好ましくは1.0
〜1.5モル倍である。塩化水素ガスの供給は全量を最初
に供給してもよいが、通常、塩化水素の水への溶解熱が
あるので、温度制御面等から連続的又は間歇的に徐々に
加える方法が採用される。
る水溶性ポリマーの特性により選定することができる
が、あまり低い場合には、水溶性ポリマーとならないの
で、通常、60%以上、好ましくは70%以上である。加水
分解に使用する塩化水素ガスの量は、通常、加水分解す
べきホルムアミド基の0.9〜2.0モル倍、好ましくは1.0
〜1.5モル倍である。塩化水素ガスの供給は全量を最初
に供給してもよいが、通常、塩化水素の水への溶解熱が
あるので、温度制御面等から連続的又は間歇的に徐々に
加える方法が採用される。
本発明においては、この加水分解時にポリエチレング
リコール及び/又はエチレングリコールとプロピレング
リコールとの共重合体を存在させることを必須の要件と
するものである。すなわち、これらの添加剤の作用によ
って前記共重合ポリマーの粉体としての取り扱い性を改
善しようとするものである。
リコール及び/又はエチレングリコールとプロピレング
リコールとの共重合体を存在させることを必須の要件と
するものである。すなわち、これらの添加剤の作用によ
って前記共重合ポリマーの粉体としての取り扱い性を改
善しようとするものである。
ポリエチレングリコール及びエチレングリコールとプ
ロピレングリコールとの共重合体としては、通常、常温
で固体のものが望ましく、その分子量としては、例え
ば、5000〜25000のものが好ましい。また、共重合体の
場合のエチレングリコールとプロピレングリコールとの
共重合モル比は、通常、90:10〜40:60である。
ロピレングリコールとの共重合体としては、通常、常温
で固体のものが望ましく、その分子量としては、例え
ば、5000〜25000のものが好ましい。また、共重合体の
場合のエチレングリコールとプロピレングリコールとの
共重合モル比は、通常、90:10〜40:60である。
本発明における、添加剤の使用量は、通常、ポリマー
成分に対して、0.5〜20重量%、好ましくは1〜10重量
%であり、あまり使用量が少ないと、加水分解時におけ
る共重合ポリマーの合着を十分に抑制することができ
ず、逆に、あまり多すぎても、効果に変わりはなく経済
的でない。本発明の添加剤の混合は、通常、加水分解に
供する共重合ポリマーの表面に、粉末状態の添加剤を混
合する方法が用いられている。
成分に対して、0.5〜20重量%、好ましくは1〜10重量
%であり、あまり使用量が少ないと、加水分解時におけ
る共重合ポリマーの合着を十分に抑制することができ
ず、逆に、あまり多すぎても、効果に変わりはなく経済
的でない。本発明の添加剤の混合は、通常、加水分解に
供する共重合ポリマーの表面に、粉末状態の添加剤を混
合する方法が用いられている。
加水分解における共重合ポリマーの含水量は、ポリマ
ー中のホルムアミド基を加水分解し得る範囲で、できる
だけ少ない方がポリマーの取り扱い上、望ましいが、通
常、15〜60重量%、好ましくは25〜50重量%である。な
お、重合後の共重合ポリマーを脱水処理しただけでは所
望の水分にならない場合には、必要に応じて、共重合ポ
リマーを、例えば、30〜100℃の温度で熱風乾燥するこ
とができる。
ー中のホルムアミド基を加水分解し得る範囲で、できる
だけ少ない方がポリマーの取り扱い上、望ましいが、通
常、15〜60重量%、好ましくは25〜50重量%である。な
お、重合後の共重合ポリマーを脱水処理しただけでは所
望の水分にならない場合には、必要に応じて、共重合ポ
リマーを、例えば、30〜100℃の温度で熱風乾燥するこ
とができる。
加水分解の温度は、通常、40〜120℃であり、あまり
低温だと加水分解が良好に進行せず、また、あまり高温
でもポリマーの劣化が起こるので好ましくない。処理時
間は温度及び目標とする加水分解率などによっても異な
るが、通常、0.5〜9時間程度である。
低温だと加水分解が良好に進行せず、また、あまり高温
でもポリマーの劣化が起こるので好ましくない。処理時
間は温度及び目標とする加水分解率などによっても異な
るが、通常、0.5〜9時間程度である。
上述の気相における加水分解処理は、ポリマー粒体を
静置することなく、流動させポリマー粒子に剪断力が働
くような状態で処理するのが望ましい。具体的には、例
えば、回転ドラム、転動ドラム、流動床型混合機などの
装置を用いてポリマー粒子を混合しながら、塩化水素ガ
スの流通下で実施することができる。なお、これらの装
置は塩化水素ガスを使用するので、通常、内部が耐腐蝕
性の材質で構成されている必要がある。このような剪断
力下での加水分解を行うことにより、本発明では特に、
含水量の少ないポリマーを用いることができるので、生
成してくる水溶性ポリマー同志の合着を抑制することが
できる。
静置することなく、流動させポリマー粒子に剪断力が働
くような状態で処理するのが望ましい。具体的には、例
えば、回転ドラム、転動ドラム、流動床型混合機などの
装置を用いてポリマー粒子を混合しながら、塩化水素ガ
スの流通下で実施することができる。なお、これらの装
置は塩化水素ガスを使用するので、通常、内部が耐腐蝕
性の材質で構成されている必要がある。このような剪断
力下での加水分解を行うことにより、本発明では特に、
含水量の少ないポリマーを用いることができるので、生
成してくる水溶性ポリマー同志の合着を抑制することが
できる。
本発明では、加水分解工程の供給する共重合ポリマー
を、予め、例えば、1〜10mm、好ましくは1〜5mmの径
に加圧造粒しておくと、加水分解時のポリマーの合着を
一層、防止することができる。この場合の造粒方法とし
ては、ポリマー粒子表面に圧力がかかり、ポリマー内部
が密となり、しかも、ポリマー表面に若干の摩擦熱が生
じるような加圧造粒法が好ましく、例えば、ロール押出
し造粒機、スクリュー押出し造粒機、圧縮型造粒機など
を用いるのが望ましい。造粒によって得られるポリマー
の形状は球状でなくてもよく、円柱状又はペレット状で
もよい。
を、予め、例えば、1〜10mm、好ましくは1〜5mmの径
に加圧造粒しておくと、加水分解時のポリマーの合着を
一層、防止することができる。この場合の造粒方法とし
ては、ポリマー粒子表面に圧力がかかり、ポリマー内部
が密となり、しかも、ポリマー表面に若干の摩擦熱が生
じるような加圧造粒法が好ましく、例えば、ロール押出
し造粒機、スクリュー押出し造粒機、圧縮型造粒機など
を用いるのが望ましい。造粒によって得られるポリマー
の形状は球状でなくてもよく、円柱状又はペレット状で
もよい。
更に、上記の造粒時の共重合ポリマーに対し、塩化ア
ンモニウムを配合しておくとポリマーの造粒性が向上
し、また、加水分解時のポリマーの合着防止効果も更に
良くなるので好ましい。こ場合の塩化アンモニウムの配
合量は、通常、ポリマー成分に対して、1〜20重量%、
好ましくは2〜10重量%である。ポリマーへの配合は、
通常、前記の共重合ポリマー粉体に塩化アンモニウムの
粉末を混合し、これを造粒機に供給することにより行う
ことができる。なお、塩化アンモニウムは加水分解反応
及び水溶性ポリマー製品の使用に際して影響はない。
ンモニウムを配合しておくとポリマーの造粒性が向上
し、また、加水分解時のポリマーの合着防止効果も更に
良くなるので好ましい。こ場合の塩化アンモニウムの配
合量は、通常、ポリマー成分に対して、1〜20重量%、
好ましくは2〜10重量%である。ポリマーへの配合は、
通常、前記の共重合ポリマー粉体に塩化アンモニウムの
粉末を混合し、これを造粒機に供給することにより行う
ことができる。なお、塩化アンモニウムは加水分解反応
及び水溶性ポリマー製品の使用に際して影響はない。
加水分解の共重合ポリマーは、常法によって、例え
ば、含水量10重量%以下まで乾燥される。乾燥処理は、
通常、回転乾燥機、流動乾燥機又はバンド乾燥機等を用
いて熱風乾燥又は真空乾燥を行う。この際の熱媒体の温
度は、通常、40〜135℃である。そして、乾燥後のポリ
マーは場合によって、合着粒子の解砕処理を行い、目的
とする水溶性ポリマーとして粉末製品を回収することが
できる。
ば、含水量10重量%以下まで乾燥される。乾燥処理は、
通常、回転乾燥機、流動乾燥機又はバンド乾燥機等を用
いて熱風乾燥又は真空乾燥を行う。この際の熱媒体の温
度は、通常、40〜135℃である。そして、乾燥後のポリ
マーは場合によって、合着粒子の解砕処理を行い、目的
とする水溶性ポリマーとして粉末製品を回収することが
できる。
[実施例] 次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、
本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定
されるものではない。
本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定
されるものではない。
実施例1〜3 撹拌機及び温度調節器を備えた0.7m3の反応器に、N
−(α−メトキシエチル)ホルムアミドの熱分解により
得たN−ビニルホルムアミド(純度95%)45.2Kgとアク
リロニトリル32.1Kg[モノマー混合モル比率50:50]を
溶解した15重量%モノマー水溶液を仕込み、これに窒素
ガスを流通した後、密閉し40℃の温度に加熱し、次い
で、重合開始剤として2,2′−アゾビス−N,N′−ジメチ
レンイソブチルアミジン・塩酸塩をモノマーに対して、
2000ppm添加し、回転数80rpmの撹拌下、同温度で5時
間、重合を行い、水不溶性の共重合ポリマーの沈澱物を
得た。そして、この沈澱物を濾過して分離した後、これ
をプレス脱水機により脱水し、含水量60重量%の共重合
ポリマー170Kgを得た。なお、該ポリマーは比較的に柔
らかい多孔質の沈澱物であった。
−(α−メトキシエチル)ホルムアミドの熱分解により
得たN−ビニルホルムアミド(純度95%)45.2Kgとアク
リロニトリル32.1Kg[モノマー混合モル比率50:50]を
溶解した15重量%モノマー水溶液を仕込み、これに窒素
ガスを流通した後、密閉し40℃の温度に加熱し、次い
で、重合開始剤として2,2′−アゾビス−N,N′−ジメチ
レンイソブチルアミジン・塩酸塩をモノマーに対して、
2000ppm添加し、回転数80rpmの撹拌下、同温度で5時
間、重合を行い、水不溶性の共重合ポリマーの沈澱物を
得た。そして、この沈澱物を濾過して分離した後、これ
をプレス脱水機により脱水し、含水量60重量%の共重合
ポリマー170Kgを得た。なお、該ポリマーは比較的に柔
らかい多孔質の沈澱物であった。
次に、上記ポリマー粉体を70℃の温度で熱風乾燥して
含水量を30重量%に調節した後、このポリマーに対し
て、第1表に示す本発明の添加剤の粉末を均一に混合し
た後、このポリマー30Kgを回転ドラム(径0.6m、長さ0.
6m)に仕込み、これに40モル/Hrの流量で塩化水素ガス
を連続的に導入し、15rpmの回転下、75℃の温度で5.5時
間、加水分解処理を行った。
含水量を30重量%に調節した後、このポリマーに対し
て、第1表に示す本発明の添加剤の粉末を均一に混合し
た後、このポリマー30Kgを回転ドラム(径0.6m、長さ0.
6m)に仕込み、これに40モル/Hrの流量で塩化水素ガス
を連続的に導入し、15rpmの回転下、75℃の温度で5.5時
間、加水分解処理を行った。
そして、ここで得たポリマーを加水分解処理と同様な
回転ドラムを有する回転乾燥機で80℃の温度で、30mmHg
の減圧下、含水量が8重量%以下になるまで乾燥した。
回転ドラムを有する回転乾燥機で80℃の温度で、30mmHg
の減圧下、含水量が8重量%以下になるまで乾燥した。
このようにして得た水溶性ポリマーにつき、ホルムア
ミド基の加水分解率及びポリマーの水溶性は第1表に示
す通りであった。また、いずれの場合にも、加水分解工
程で多少のポリマー凝集があったものの、ポリマーが一
体に合着することもなく、粉体として操作よく取り扱う
ことができた。
ミド基の加水分解率及びポリマーの水溶性は第1表に示
す通りであった。また、いずれの場合にも、加水分解工
程で多少のポリマー凝集があったものの、ポリマーが一
体に合着することもなく、粉体として操作よく取り扱う
ことができた。
実施例4 実施例1の方法において、加水分解に供給するポリマ
ーに5重量%の塩化アンモニウムを混合したのち、この
混合物をロール押出し造粒機(回転する押圧ロールによ
り粉体をダイス孔に押し込み、ダイス孔から押し出され
た紐状物をカッターにより切断するタイプ)を用い、径
2.0mm、長さ3.0mmの粒子になるように加圧造粒し、その
後、全く同様な方法で水溶性ポリマーを製造したとこ
ろ、ポリマー粒子の取り扱い性が良好であった上、ポリ
マー粒子の合着は非常に少なかった。
ーに5重量%の塩化アンモニウムを混合したのち、この
混合物をロール押出し造粒機(回転する押圧ロールによ
り粉体をダイス孔に押し込み、ダイス孔から押し出され
た紐状物をカッターにより切断するタイプ)を用い、径
2.0mm、長さ3.0mmの粒子になるように加圧造粒し、その
後、全く同様な方法で水溶性ポリマーを製造したとこ
ろ、ポリマー粒子の取り扱い性が良好であった上、ポリ
マー粒子の合着は非常に少なかった。
比較例1 実施例1の方法において、本発明の添加剤を添加する
ことなく、同様にして水溶性ポリマーを製造したとこ
ろ、加水分解の途中でポリマーが激しく合着し、大きな
塊状物となった。なお、この場合の水溶解性テストはポ
リマーを粉砕した後、実施した。
ことなく、同様にして水溶性ポリマーを製造したとこ
ろ、加水分解の途中でポリマーが激しく合着し、大きな
塊状物となった。なお、この場合の水溶解性テストはポ
リマーを粉砕した後、実施した。
[発明の効果] 本発明によれば、N−ビニルホルムアミドとアクリロ
ニトリルとを共重合して得た水不溶性ポリマーを気相中
で、ポリエチレングリコール及び/又はエチレングリコ
ールとプロピレングリコールとの共重合体の存在下、加
水分解する際、添加剤がポリマー中の水分に溶解し、水
溶液状になってポリマー表面を覆い、ポリマーの水溶化
によるポリマー同志の合着を抑制することができるの
で、ポリマーを終始、粉体として取り扱うことができ、
工業操作上、極めて好ましい。
ニトリルとを共重合して得た水不溶性ポリマーを気相中
で、ポリエチレングリコール及び/又はエチレングリコ
ールとプロピレングリコールとの共重合体の存在下、加
水分解する際、添加剤がポリマー中の水分に溶解し、水
溶液状になってポリマー表面を覆い、ポリマーの水溶化
によるポリマー同志の合着を抑制することができるの
で、ポリマーを終始、粉体として取り扱うことができ、
工業操作上、極めて好ましい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−218718(JP,A) 特開 昭62−74902(JP,A) 特開 昭62−62802(JP,A) 特開 昭61−133207(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 8/12 C08F 226/02 C08F 220/44 - 220/48
Claims (1)
- 【請求項1】N−ビニルホルムアミドとアクリロニトリ
ルとを共重合して得た水不溶性の共重合ポリマーを、気
相において含水固体状態で塩化水素ガスと接触させ、該
ポリマー中のホルムアミド基を加水分解することにより
水溶性ポリマーを製造する方法において、 加水分解をポリエチレングリコール及び/又はエチレン
グリコールとプロピレングリコールとの共重合体の存在
下で行うことを特徴とする水溶性ポリマーの製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33394789A JP2794857B2 (ja) | 1989-12-22 | 1989-12-22 | 水溶性ポリマーの製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33394789A JP2794857B2 (ja) | 1989-12-22 | 1989-12-22 | 水溶性ポリマーの製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03195703A JPH03195703A (ja) | 1991-08-27 |
JP2794857B2 true JP2794857B2 (ja) | 1998-09-10 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33394789A Expired - Fee Related JP2794857B2 (ja) | 1989-12-22 | 1989-12-22 | 水溶性ポリマーの製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2794857B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2308123A (en) * | 1995-12-15 | 1997-06-18 | Mitsubishi Chem Corp | Process for the preparation of an aqueous solution or dispersion containing cationic polymer |
-
1989
- 1989-12-22 JP JP33394789A patent/JP2794857B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH03195703A (ja) | 1991-08-27 |
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