JP2794353B2 - 生分解性光学活性ポリマーおよびその製造方法 - Google Patents

生分解性光学活性ポリマーおよびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は生分解性光学活性ポリマ
ーとその製造方法に関する。さらに詳しく言えば、3−
ヒドロキシ酪酸ユニットを含有する光学活性な7−置換
−1,4−ジオキセパン−5−オン誘導体とε−カプロ
ラクトンを開環共重合させて得られる光学活性ポリエー
テルエステルおよびその製造方法に関する。本発明によ
るポリエーテルエステルは、光学活性、生分解性(酵素
分解性)、加水分解性を有する熱可塑性樹脂であり、土
壌または水中に存在する微生物により分解されるので環
境を汚染しないクリーンプラスチックとして広く利用で
きる機能性ポリマーである。
【0002】
【従来の技術およびその課題】本発明のポリマーの基本
骨格に相当する化合物である式(III)
【化5】 で示される1,4−ジオキセパン−5−オン(1,5−
ジオキセパン−2−オンとも命名し得るが、本明細書で
は前者の名称を統一して使用する。)については公知で
ある。例えば、英国特許第1272733 号には、エチレング
リコールとアクリロニトリルを50%カセイソーダの存
在下に反応させて2−(2−シアノエトキシ)エタノー
ルを得、次いで塩化メチレン中で乾燥塩化水素を通して
環化し、5−イミノ−1,4−ジオキセパン−5−オン
塩酸塩とした後、水溶液中で40℃に加熱して1,4−
ジオキセパン−5−オンを得る方法(総収率約5%)が
記載されている。
【0003】1,4−ジオキセパン−5−オンとε−カ
プロラクトンとのコポリマーについては、米国特許第41
90720 号に、多量部のε−カプロラクトンと少量部の
1,4−ジオキセパン−5−オンからなるコポリマーを
オクチル酸スズの存在下で合成する方法が開示されてい
る。しかしながら、上記特許に記載されているコポリマ
ーはモノマーが(7位に)置換基を持たないため、光学
活性でなく、生分解性の面で問題があった。
【0004】一方、近年、本発明化合物の一部構成部分
に対応する3−ヒドロキシ酪酸のポリマーを菌体内に蓄
積する微生物が知られており(P.A.Holmes,Phys.Techno
l.1985,(16),32参照)、このポリマーは生分解性すなわ
ち酵素分解性、加水分解性、生体適合性の特性を持つた
めに新しいタイプの機能性材料として注目されている
(生分解性高分子材料 19頁 土肥義治編著 工業調
査会1990年発行参照)。また、D−(+)−メチル−β
−プロピオラクトンの開環重合はPolymer letters, 9,
173 (1970)に報告されている。しかし微生物学的合成法
である上記方法は、微生物または酵素反応を利用するた
め、菌体からのポリマーの分離などの繁雑な工程を必要
とし、製造原価が高いこと、光学分割工程があることな
ど工業化には多くの問題点がある。
【0005】従って、本発明の目的は3−ヒドロキシ酪
酸ユニットを含有する光学活性な7−置換−1,4−ジ
オキセパン−5−オン誘導体をε−カプロラクトンと開
環共重合することにより、生分解性(酵素分解性)、加
水分解性に優れたポリマーおよびその製造方法を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決すべく鋭意研究を行なった結果、3−ヒドロキシ酪
酸ユニットを含有する光学活性な7−置換−1,4−ジ
オキセパン−5−オン誘導体がε−カプロラクトンと触
媒の存在下で容易に開環共重合して対応する光学活性な
ポリエーテルエステルとなることを見出だし本発明を完
成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は 1)ε−カプロラクトンと一般式(II)
【化6】 (式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基を表わす。)で
示される光学活性7−置換−1,4−ジオキセパン−5
−オンとを開環共重合させて得られる一般式(I)
【化7】 (式中、Rは前記と同じ意味を表わし、mおよびnは自
然数を表わす。)で示される光学活性ポリマー、および
【0008】2)ε−カプロラクトンと一般式(II)
【化8】 (式中、Rは前記と同じ意味を表わす。)で示される光
学活性7−メチル−1,4−ジオキセパン−5−オン
を、 (i)有機アルミニウムと水、(ii)有機スズ化合物、
(iii)有機ランタノイド化合物より選ばれる1種以上の
触媒の存在下に開環共重合させることを特徴とする一般
式(I)
【化9】 (式中、R、mおよびnは前記と同じ意味を表わす。)
で示される光学活性ポリマーの製造方法を提供したもの
である。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明ポ
リマーの原料の1つである7−置換−1,4−ジオキセ
パン−5−オン誘導体は、例えば以下のように製造する
ことができる。
【0010】
【化10】
【0011】(式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基、
Xは炭素数1〜6のアルキル基を示す。)上記の工程に
おいて、出発原料の式(IV)で示される光学活性な3−ヒ
ドロキシアルカン酸エステルは本出願人が特開昭63-310
847 号公報に開示している方法、すなわち一般式
【化11】 (式中、RおよびXは前記と同じ意味を表わす。)で示
されるβ−ケトエステル酸類をルテニウム−光学活性ホ
スフィン錯体を触媒として不斉水素化を行なうことによ
り容易に得ることができる。
【0012】また、本発明ポリマーのもう1つの原料で
あるε−カプロラクトンは市販品を精製したもの、例え
ば水素化カルシウムを加えて蒸留する操作を2度繰り返
して精製し使用前まで不活性ガス中で保存したものが使
用される。
【0013】本発明において、開環共重合に付される光
学活性7−置換−1,4−ジオキセパン−5−オン誘導
体とε−カプロラクトンとの割合は、前者:後者のモル
%比で1〜99:99〜1、好ましくは25〜50:7
5〜50である。7−置換−1,4−ジオキセパン−5
−オン誘導体の割合が25モル%以下、もしくは50モ
ル%以上になると生分解の速度が極端に低下する
【0014】開環共重合は、3−ヒドロキシ酪酸ユニッ
トを有する光学活性な7−置換−1,4−ジオキセパン
−5−オン誘導体とε−カプロラクトンとを上記範囲内
の適宜の比率で2〜10倍量の不活性有機溶媒、例えば
トルエン、ベンゼン、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン、ジクロロエタン、塩化メチレン等に溶かし、窒素ま
たはアルゴン等の不活性気体下で反応容器に仕込み、こ
れに触媒を加え、常圧で0〜120℃の温度、好ましく
は触媒として有機アルミニウム/水触媒を用いる場合は
40〜80℃、有機スズ触媒を用いる場合は80〜12
0℃、有機ランタノイド触媒を用いる場合は0〜60℃
で、1時間〜5日間反応させてランダム共重合体を得る
方法、または光学活性7−置換−1,4−ジオキセパン
−5−オン誘導体とε−カプロラクトンのうちいずれか
一方を先に重合させた後、他方を加えて重合させブロッ
ク共重合体を得る方法などにより行われる。
【0015】ここで触媒としては (i)有機アルミニウム
と水の系、例えば、トリエチルアルミニウム、トリメチ
ルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム等のアルキ
ルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリド等のジ
アルキルハライドと水の混合系であって、有機アルミニ
ウム化合物/水=1/0.2 〜1/0.9 、好ましくは1/
0.75〜1/0.85の系;
【0016】(ii)有機スズ化合物、例えば、ジブチルス
ズオキシドに代表されるジアルキルスズオキシド、トリ
ブチルスズメトキシドに代表されるトリアルキルスズア
ルコキシド、オクチル酸スズ等のアルキル酸スズ、テト
ラフェニルスズ、テトラアリルスズ;
【0017】(iii) 有機ランタノイド化合物、例えば、
下記式 〔C5 ( R) 5 2 LnR2 (式中、RおよびR2 は水素原子またはメチル基であ
り、LnはSc、Y、La、Pr、Sm、EuまたはY
bである。)で示される錯体、具体例としては、メチル
ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)サマリウ
ム、ヒドリドビス(ペンタメチルシクロペンタジエニ
ル)サマリウム、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエ
ニル)サマリウムなどが用いられる。これら触媒は少な
くとも1種を使用し、必要に応じ数種を併用することが
できる。触媒は原料モノマーに対して1/10〜1/20
00倍モルの量で使用される。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、3−ヒドロキシ酪酸ユ
ニットを含有する光学活性な7−置換−1,4−ジオキ
セパン−5−オン誘導体とε−カプロラクトンとの開環
共重合により、光学活性で酵素分解性、加水分解性とい
う特徴を持つ新しい機能性材料である有用なポリマー
を、容易に工業的に有利な方法で製造することができ
る。
【0019】
【実施例】以下、実施例および試験例により本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定さ
れるものではない。なお、実施例で使用した分析機器お
よび生分解性試験で使用した施設は下記のとおりであ
る。 核磁気共鳴スペクトル(NMR):AM−400型装置
(400MHz)(ブルカー社製) 赤外吸収スペルトル(IR):IR−810型赤外分光
分析装置(日本分光工業(株)製) 分子量:D−2520GPC Integrator(日立製作所
(株)製) 旋光度:DIP−360型デジタル旋光計(日本分光工
業(株)製) 生分解性試験:広島大学工学部応用化学教室および東広
島浄化センターにおいて活性汚泥および酵素(リパー
ゼ)を使用して行なった。
【0020】実施例1:D−(−)−7−メチル−1,
4−ジオキセパン−5−オンとε−カプロラクトンとか
らの開環共重合によるポリエーテルエステルの合成 200mlの反応容器にD−(−)−7−メチル−1,4
−ジオキセパン−5−オン(以下、MDOと略記す
る。) 2.0g(15.4ミリモル)、ε−カプロラクトン
(以下、CLと略記する。) 0.2g(1.7ミリモル)、
トリエチルアルミニウム/水=1/0.75触媒(0.85Mト
ルエン溶液)0.4ml (0.03ミリモル)および乾燥トルエ
ン10mlを入れ、アルゴン雰囲気下50℃で5日間撹拌
した。生成したポリマーをメタノール中にいれ、エーテ
ルで洗浄し標題のポリエーテルエステル(以下、P(D
−(−)−MDO−CL)と略記する。)0.9 g(収率
40%、D−(−)−MDO含有率82%)を得た。
【0021】 1H−NMR(400MHz、CDCl3 )δ(p
pm) :MDO部 1.20(3H、d、CH3 )、2.38(1H、d
d、CHC(O))、2.60(1H、dd、CH
(O))、3.89(1H、m、CH)、3.89(2H、m、
CH2 )、4.30(2H、m、CH2 )、CL部 1.38(2H、m、CH2 )、1.62(4H、m、
CH2 )、2.28(2H、m、CH2 C(O))、4.06
(2H、m、CH2 O); IR(液膜)(cm-1):3000、2950、1740、1385、119
0、1150; 数平均分子量(Mn):140000; 重量平均分子量(Mw):203000; [α]D :−26.9゜(c=0.42、CHCl3 、20
℃)。
【0022】実施例2:P(D−(−)−MDO(75
%)−CL(25%))の合成 D−(−)−MDO 2.0g(15.4ミリモル)、CL 0.6
g(5.1 ミリモル)を使用した以外は、すべて実施例1
と同じ方法で反応を行ない標題のポリマー1.2g(収率
48%)を得た。 数平均分子量(Mn):177000; 重量平均分子量(Mw):295000; [α]D :−19.2゜(c=0.45、CHCl3 、20
℃)。
【0023】実施例3:P(D−(−)−MDO(50
%)−CL(50%))の合成 D−(−)−MDO 2.0g(15.4ミリモル)、CL1.83
g(16ミリモル)を使用した以外は、すべて実施例1
と同じ方法で反応を行ない標題のポリマー2.58g(収率
68%)を得た。 数平均分子量(Mn):283000; 重量平均分子量(Mw):488000; [α]D :−12.2゜(c=0.52、CHCl3 、20
℃)。
【0024】実施例4:P(D−(−)−MDO(25
%)−CL(75%))の合成 D−(−)−MDO 2.0g(15.4ミリモル)、CL5.27
g(46.2ミリモル)を使用した以外は、すべて実施例1
と同じ方法で反応を行ない標題のポリマー4.7g(収率
72%)を得た。 数平均分子量(Mn):291000; 重量平均分子量(Mw):562000; [α]D :−6.4 ゜(c=0.48、CHCl3 、20
℃)。
【0025】実施例5:P(D−(−)−MDO(20
%)−CL(80%))の合成 20mlの反応容器にD−(−)−MDO0.26g(2ミリ
モル)、CL0.91g(8ミリモル)、減圧下120℃、
24時間乾燥させたジブチルスズオキシド0.00116 g
(0.0466 ミリモル)および乾燥トルエン1mlを入れ、窒
素雰囲気下100℃で1時間撹拌した。生成したポリマ
ーをメタノール中にいれ、エーテルで洗浄し標題のポリ
マー1.06g(収率91%)を得た。 数平均分子量(Mn):71000 ; 重量平均分子量(Mw):83500 ; [α]D :−6.0 ゜(c=0.5 、CHCl3 、20
℃)。
【0026】実施例6:P(MDO(75%)−CL
(25%))の合成 200mlの反応容器にD−(−)−MDO 2.0g(15.4
ミリモル)、CL0.6g(5.1 ミリモル)、触媒として
メチルビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)サマ
リウム[CpSmH]2 0.08g(0.2 ミリモル)およ
び乾燥トルエン50mlを入れ、アルゴン雰囲気下60℃
で5日間撹拌した。生成したポリマーをメタノール中に
いれ、エーテルで洗浄し標題のポリマー1.5 g(収率5
7%)を得た。 数平均分子量(Mn):40200 ; 重量平均分子量(Mw):49400 。
【0027】生分解性試験 試験例1:[P(MDO−CL)の生分解性試験1] 広島県下水道公社の返送汚泥の馴養種(硝化菌を多く含
む好気性汚泥)を、MLSS(mixed liquor suspended
solid、活性汚泥の濃度)約3800mg/l、DO(溶存酸素
濃度)5〜6ppm、pH8〜9、20℃の条件で用
い、実施例1〜4で得られた共重合体、ポリカプロラク
トン(PCL)およびポリエチレン(PE)/ポリカプ
ロラクトン(PCL)=100/12.4(ブロックポリマー)
の塊状体、およびフィルム(開環共重合によって得られ
た塊状体を、塩化メチレンまたはクロロホルムに溶か
し、シャーレ等に流し込み、溶媒を蒸発させることによ
ってフィルム化したもの)について各々3〜10mgを1
00mlのフラスコに入れ、タイテック(株)社製、振盪
恒温水槽を用いて試験を行なった。所定時間後ポリマー
の重量を測定することにより残存重量率を求めた。その
結果を図1に示す。この結果よりP(MDO(50%)
−CL(50%))とP(MDO(25%)−CL(7
5%))がフィルム、塊状体共に40日以内に非常に良
く分解していることがわかった(フィルム試料の場合、
41日後には完全に分解した。)。
【0028】試験例2:[P(MDO−CL)の生分解
性試験2] 東広島浄化センターの通常の活性汚泥を、好気性雰囲気
でMLSS約2800mg/l、DO(溶存酸素濃度)2〜3p
pm、pH〜6、20℃の条件で用い、さらに嫌気性雰
囲気でMLSS約2800mg/l、DO(溶存酸素濃度)0.2
〜0.3 ppm、pH〜6、20℃の条件で用い、実施例
3,4で得られた共重合体、PCLおよびPE/PCL
=100/12.4(ブロックポリマー)の塊状体およびフィル
ムについて、各々3〜10mgをポリエチレンの網に入
れ、好気性または嫌気性の曝気層に直接いれた。所定時
間後ポリマーの重量を計ることにより残存重量率を求め
た。その結果を図2に示す。この結果よりP(MDO
(50%)−CL(50%))とP(MDO(25%)
−CL(75%))のフィルムは好気性条件下では非常
に良く分解し、嫌気性条件下でもPCL、PE/PCL
よりよく分解することがわかった。
【0029】試験例3:[P(MDO−CL)の生分解
性試験3] Chromobacterium viscosumよ
り得られたリパーゼを酵素濃度1unit/mg−po
lymer、pH7.2、37℃の条件で用い、実施例
1〜4で得られた共重合体、PCLおよびPE/PCL
=100/12.4(ブロックポリマー)の塊状体およ
びフィルムを各々3〜10mgを100mlのフラスコ
に入れ、タイテック(株)社製、振盪恒温水槽を用いて
試験を行なった。所定時間後ポリマーの重量を測定する
ことにより残存重量率を求めた。その結果を図3に示
す。この結果よりP(MDO(50%)−CL(50
%))とP(MDO(25%)−CL(75%))およ
びPCLの固まりは比較的よく分解することがわかっ
た。
【0030】試験例4:[P(MDO−CL)の生分解
性試験4] Pseudomonas fragi 22−39Bより得られたリパーゼ
Bを酵素濃度2.5unit/mg-polymer、pH9、37℃の条
件で用い、実施例3で得られた共重合体、PCLの塊状
体およびフィルムについて、各々3〜10mgを100ml
のフラスコに入れ、タイテック(株)社製、振盪恒温水
槽を用いて試験を行なった。所定時間後ポリマーの重量
を計ることにより残存重量率を求めた。その結果を図4
に示す。この結果よりP(MDO(50%)−CL(5
0%))はPCLよりもよく分解することがわかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験例1におけるポリマーの残存重量率の経時
変化を示すグラフである。
【図2】試験例2におけるポリマーの残存重量率の経時
変化を示すグラフである。
【図3】試験例3におけるポリマーの残存重量率の経時
変化を示すグラフである。
【図4】試験例4におけるポリマーの残存重量率の経時
変化を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 芥川 進 東京都大田区蒲田5丁目36番31号 株式 会社高砂リサーチ,インステイテュート 内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 63/00 - 63/91

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ε−カプロラクトンと一般式(II) 【化1】 (式中、Rは炭素数1〜5のアルキル基を表わす。)で
    示される光学活性7−置換−1,4−ジオキセパン−5
    −オンとを開環共重合させて得られる一般式(I) 【化2】 (式中、Rは前記と同じ意味を表わし、mおよびnは自
    然数を表わす。)で示される光学活性ポリマー。
  2. 【請求項2】 ε−カプロラクトンと一般式(II) 【化3】 (式中、Rは前記と同じ意味を表わす。)で示される光
    学活性7−置換−1,4−ジオキセパン−5−オンを、
    (i)有機アルミニウムと水、(ii)有機スズ化合物、 (ii
    i)有機ランタノイド化合物より選ばれる1種以上の触媒
    の存在下に開環共重合させることを特徴とする一般式
    (I) 【化4】 (式中、R、mおよびnは前記と同じ意味を表わす。)
    で示される光学活性ポリマーの製造方法。
  3. 【請求項3】 有機アルミニウムがトリアルキルアルミ
    ニウムおよびジアルキルアルミニウムハライドの1種以
    上から選択されるものであり、有機スズ化合物がジアル
    キルスズオキシド、トリアルキルスズアルコキシド、ア
    ルキル酸スズ、テトラフェニルスズおよびテトラアリル
    スズの1種以上から選択されるものであり、有機ランタ
    ノイド化合物が、下記式 〔C5 ( R) 5 2 LnR2 (式中、RおよびR2 は水素原子またはメチル基であ
    り、LnはSc、Y、La、Pr、Sm、EuまたはY
    bである。)で示される錯体の1種以上から選択される
    ものである請求項2に記載の光学活性ポリマーの製造方
    法。
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