JP3665819B2 - 希土類金属化合物触媒によるポリエステルの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラクトン類から開環重合反応によりポリエステルを製造するために用いる希土類金属化合物からなる触媒、及び該触媒を使用してラクトン類から開環重合反応によりポリエステルを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
これまでに用いられているラクトン類の開環重合による生産法は100度以上の加熱又は、空気中で不安定な化合物を触媒としてもちいる製造法が多数開発されている。具体的な例としては、ε−カプロラクトン(2−オキセパノン)の開環重合法としては、100度以上に加熱する方法や、アルミニウム金属化合物、例えば、アルミニウムイソプロポキシドをもちいたカプロラクトンの開環重合があげられる("Macromolecular Engineering of Polylactones and Polylactides. 5.", C. Jacobs, Ph. Dubois, R. Jerome, and Ph. Teyssie, Macromolecules, 24, 3027-3034(1991))。このアルミニウムイソプロポキシドを触媒としてもちいるε−カプロラクトンの開環重合はリビング重合が進行し、分子量分布の狭い、ポリカプロラクトンを得ることができる。しかしながら、触媒としてもちいているアルミニウム化合物は水分や酸素にさらされると不安定であり、反応系は完全に乾燥された器具をもちいモノマーや触媒、添加物を高度に精製、乾燥しなければならない。これらの重合反応は窒素雰囲気下で行わなければならない。また、最近、穏和な条件、立体規則性の制御などを目的に加水分解酵素であるリパーゼの逆反応を利用した酵素開環重合が精力的に検討されている(H. Uyama and S. Kobayashi, Chem. Lett., 1149 (1993); R. T. MacDonald, S. K. Pulapura, Y. Y. Svirkin and R. A. Gross, "Enzyme Catalyzed e-Caprolactone Ring-Opening Polymerization", Macromolecules, 28, 73-78 (1995). )。しかしながら、酵素が高価であること、生成したポリマーから酵素を取り除くのが難しいこと等、実用化に向けてはまだまだ解決すべき点が多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような事情に鑑み、モノマー等反応媒体に残存する微量の水や空気中の酸素等により活性が低下せず、室温付近から100度程度の範囲でも活性が高いラクトン類の新規な重合触媒を提供することをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、3個のパーフルオロアルキル基配位子部分と希土類金属からなる化合物を触媒として用いることにより、室温付近から100度程度の範囲でラクトン類が高度な精製工程や窒素雰囲気下などの特殊条件をもちいることなく、簡便なシステムで、かつ省エネルギーで重合反応が進行することを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、以下の(1)〜(5)によれば、
(1)下記一般式I
Ln(OSO2R1)(OSO2R2)(OSO2R3)・・・I
(式中、R1,R2,R3は、それぞれ同一または異なっていてもよいパーフルオロアルキル基を示し、Lnは希土類金属を示す。)
で表される希土類金属化合物からなる、ラクトン類の開環重合用触媒。
(2)ラクトン類から開環重合反応によりポリエステルを製造する方法において、触媒として上記(1)に記載の希土類金属化合物を用いることを特徴とするポリエステルの製造方法。
(3)開環重合反応に供されるラクトン類が、単独、または複数種の混合物であることを特徴とする上記(2)に記載のポリエステルの製造方法。
(4) ラクトン類が下記一般式II、
【化1】
(但し、式中、R4はアルキレン基を示す)
及び/または下記一般式III
【化2】
(但し、式中、R5はアルキレン基を示す。)
で表される化合物であることを特徴とする上記(2)または(3)に記載の製造方法
(5)ラクトン類の開環重合反応系において、下記一般式IV R6OH・・・・IV
(式中、R6はHまたはアルキル基を示す)
で表される化合物を含有することを特徴とする上記(2)〜(4)のいずれかに記載のポリエステルの製造法。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明のラクトン類の開環重合に触媒として用いる希土類金属化合物は、前記一般式(1)で示される化学構造式から明らかなように、パーフルオロアルキルスルホン酸配位子部分と希土類金属が結合していることを特徴とする化合物である。
前記一般式(1)中、Lnは希土類金属原子を示し、好ましくはイットリウム、ランタン、イッテルビウム、ルテチウムを示す。
【0006】
前記一般式(1)中、希土類金属原子に結合しているR1、R2、R3は、パーフルオロアルキル基を示す。これらのパーフルオロアルキル基は、異なっていても、同一でもかまわないが、好ましくは3個のR1、R2、R3が同一であることが望ましい。このパーフルオロアルキル基は、直鎖状もしくは分岐鎖を含むパーフルオロアルキル基、あるいは環状のパーフルオロアルキル基いずれもが包含される。パーフルオロアルキル基の炭素数は1〜10、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜3である。アルキル基の具体例としては、例えば、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロシクロヘキシル基等が挙げられる。
【0007】
この発明の希土類金属化合物触媒を用いるラクトン類の重合方法は、いずれも文献未載の新規重合法であり、本発明においては例えば一般式II
【化1】
(式中、R4はアルキレン基を示す)
及び一般式III
【化2】
(式中、R5はアルキレン基を示す。)
で表されるラクトン類(単一、又は異なる数種類のラクトン類の混合物)をモノマーとして開環重合するポリエステルの新規製造法を提供する。なお、本明細書において「ラクトン類」というとき、ラクトンのみでなく環状ジエステル構造を有するラクチド類を含む。
【0008】
本発明において、希土類金属化合物により開環重合されるモノマーであるラクトン類としては、一般式IIまたはIIIで示されるものが挙げられるが、一般式IIで示される化合物としては、式中のアルキレン基の炭素数が、3〜15の化合物が好ましく、4〜14の化合物がさらに好ましい。
アルキレン基の具体例としては、例えば、テトラメチレン、ペンタメチレン、デカメチレン、テトラデカ(14)メチレン等が挙げられ、具体的な化合物名を挙げると、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、オキサシクロドデカン−2−オン、オキサシクロヘキサデカン−2−オン等である。
【0009】
一般式IIIの化合物としては、式中のアルキレン基は、直鎖状あるいは分岐状のアルキレン基で、炭素数が1または2のものが好ましく、アルキレン基の具体例としては、例えば、メチレン、メチルメチレン等が挙げられ、具体的化合物名を挙げると、グリコリド、ラクチド等である。
【0010】
この発明の希土類金属化合物触媒を用いるラクトン類の開環重合においては、重合速度を向上させるため及び分子量を制御するために反応系に、次式IV
R6OH・・・・・IV
(式中、R6はHまたはアルキル基を示す)で示す化合物を含有させることが好ましい。これら化合物は、反応系に添加するかあるいは未精製のラクトン類を原料として使用することに付随して、結果的に反応系に含有されるものであってもよい。
【0011】
一般式IVに示される化合物は、具体的には水又はアルコールであり、アルコールとしては、炭素数が1〜10のアルコールが使用できるが、1〜3の低級脂肪族アルコールが好ましい。添加するアルコールの具体例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等が挙げられる。
【0012】
一般式IVに示される化合物である水又はアルコールの添加量は、添加したモノマーの重量に対して、0.01〜10wt%、好ましくは0.5〜2wt%、より好ましくは1wt%である。
【0013】
前記反応を実施する場合、通常反応溶媒を用いず、モノマー液を媒体として重合反応を行うが、一般的な有機溶媒を用いてもよい。有機溶媒を用いる場合には、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ペンタン、ヘキサン等の脂肪族飽和炭化水素類等が挙げられる。また、上記の有機溶媒に水を混合した混合懸濁溶媒を用いてもよい。
本発明において触媒として使用する上記希土類金属化合物は、空気中で安定な化合物であり、また、空気中や添加するモノマー中に残存する水分や酸素によって分解されないため、非常に簡便なシステムでラクトン類を開環重合させ、ポリエステルを生産することが可能になる点で、極めて有利な性質を有する。また、モノマーが室温で液体のラクトン類の場合、室温から60度付近でもこの触媒はラクトン類を重合する活性がかなり高いため安全、省エネルギーでかつ低コストでポリエステルを生産することを可能にする点でも優れた性質を有する。
【0014】
【実施例】
次に本発明を実施例によってさらに具体的に説明する。
【実施例1】
ガラス製蓋付き5mlバイアル瓶に市販品であるε−カプロラクトンを未精製のままで1000mg、イットリウムトリフルオロメタンスルホン酸10mgを空気雰囲気下で入れ、蓋をし、よく混合してから、60度の恒温槽の中に入れ重合反応を行い、所定時間毎に取り出し、中身を取り出し、10mLのクロロホルムに溶解させて後に300mLのメタノールと混ぜ合わせることにより、析出してきたポリマーを濾紙で濾過することにより回収する。得られたポリマーは、24時間、室温にて減圧乾燥することにより、残存する溶媒を除去する。乾燥したポリマーを秤量し、収量とした。得られたポリマーの数平均分子量(Mn)と分子量分布分散度(Mw/Mn)をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。各反応時間毎に得られたポリエステルの収量、Mn及びMw/Mnを表1に示す。
【表1】
【0015】
表1の結果から明らかなように、得られたポリマーの分子量も反応時間とともに増加し、最終的には14000程度の高分子量体が得られた。分子量分布分散度は1.25〜1.45の間であった。
【0016】
未精製のε−カプロラクトン試薬には、不純物として微量の水分や環状モノマーが2,3個反応したオリゴマーなどが含まれている。一般に用いられているε−カプロラクトンの重合触媒(例えば、ジオクタン酸すずやアルミニウムアルコキシドなど)は、不純物として含まれている水分により重合活性が失われ、未精製のε−カプロラクトンを重合することができないが、本実施例で用いたイットリウムトリフルオロメタンスルホン酸は、不純物による重合能が失われることが無かった。
【0017】
なお、反応時間200時間以降で、反応液の粘度上昇により触媒への新規モノマーの供給ができなくなるために収量の上昇傾向は止まったが、この方法で得られるポリマーの分子量は高く、数平均分子量で1万を越えていた。
【0018】
【実施例2】
ラクトン原料として、精製したε−カプロラクトンを用いたほかは、実施例1と同様な方法で、イットリウムトリフルオロメタンスルホン酸を触媒として重合を行った。
精製ε−カプロラクトンは、100mLのε−カプロラクトンを500mLのナス型フラスコに入れ、約3gのカルシウムハイドライドを混合し、24時間室温で撹拌し、その後、10mmHg、約100度の減圧蒸留によって、精製して得た。
ガラス製蓋付き5mlバイアル瓶に精製したε−カプロラクトン1000mg、イットリウムトリフルオロメタンスルホン酸10mgを空気雰囲気下で入れ、蓋をし、よく混合してから、60度の恒温槽の中に入れ重合反応を行い、所定時間毎に取り出し、中身を取り出し、10mLのクロロホルムに溶解させて後に300mLのメタノールと混ぜ合わせることにより、析出してきたポリマーを濾紙で濾過することにより回収した。得られたポリマーは、24時間、室温にて減圧乾燥することにより、残存する溶媒を除去し、乾燥したポリマーを秤量し、収量とした。
得られたポリマーの数平均分子量(Mn)と分子量分布分散度(Mw/Mn)をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。結果を表2に示す。
【表2】
【0019】
表2の重合時間0の結果から明らかなように、精製したε−カプロラクトンにはオリゴマーやポリマーの残存は無かった。重合反応開始後、49時間でポリマーの精製が観測され、未精製のε−カプロラクトンから開環重合したものに比べ、反応速度がかなり遅いことがわかった。この結果は、未精製のε−カプロラクトンには、精製工程により取り除かれてしまった重合反応を促進する物質があることを示している。
【0020】
【実施例3】
本実施例は、上記実施例2においてε−カプロラクトンの精製工程で除去されたと考えられる水分を反応系に添加した場合の重合例に関する。
ガラス製蓋付き5mlバイアル瓶に精製したε−カプロラクトン997.5mg、蒸留水2.5mg、イットリウムトリフルオロメタンスルホン酸10mgを空気雰囲気下で入れ、蓋をし、よく混合してから、60度の恒温槽の中に入れ重合反応を行い、所定時間毎に取り出し、中身を取り出し、10mLのクロロホルムに溶解させて後に300mLのメタノールと混ぜ合わせることにより、析出してきたポリマーを濾紙で濾過することにより回収した。得られたポリマーは、24時間、室温にて減圧乾燥することにより、残存する溶媒を除去し、乾燥したポリマーを秤量し、収量とした。得られたポリマーの数平均分子量(Mn)と分子量分布分散度(Mw/Mn)をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。結果を表3に示す。
【表3】
【0021】
この結果ら明らかなように、微量の水を添加することにより、イットリウムトリフルオロメタンスルホン酸によるε−カプロラクトンの重合反応は非常に促進され、反応時間27時間でほぼ重合反応は終了している。
【0022】
【実施例4】
本実施例はアルコールを添加することにより、イットリウムトリフルオロメタンスルホン酸によるε−カプロラクトンの重合反応が促進効果について示す。
ガラス製蓋付き5mlバイアル瓶に精製したε−カプロラクトン990mg、イソプロパノール10mg、イットリウムトリフルオロメタンスルホン酸10mgを空気雰囲気下で入れ、蓋をし、よく混合してから、60度の恒温槽の中に入れ重合反応を行い、所定時間毎に取り出し、中身を取り出し、10mLのクロロホルムに溶解させて後に300mLのメタノールと混ぜ合わせることにより、析出してきたポリマーを濾紙で濾過することにより回収した。得られたポリマーは、24時間、室温にて減圧乾燥することにより、残存する溶媒を除去し、乾燥したポリマーを秤量し、収量とした。得られたポリマーの数平均分子量(Mn)と分子量分布分散度(Mw/Mn)をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。この結果を表4に示す。
【表4】
【0023】
この結果から明らかなように、イソプロパノールを重合反応系に微量添加することにより、イットリウムトリフルオロメタンスルホン酸によるε−カプロラクトンの重合反応は非常に促進され、反応時間21時間でほぼ重合反応は終了した。
【0024】
【実施例5】
ガラス製蓋付き50mlバイアル瓶に市販品であるラクチドを未精製のままで1000mg、イットリウムトリフルオロメタンスルホン酸100mgを空気雰囲気下で入れ、蓋をし、よく混合してから130度の恒温槽の中に入れ重合反応を行い、4時間後に取り出し、中身を取り出し、10mLのクロロホルムに溶解させた後に300mLのメタノールと混ぜ合わせることにより、析出してきたポリマーを濾紙で濾過することにより回収した。得られたポリマーは、24時間、室温にて減圧乾燥することにより、残存する溶媒を除去する。乾燥したポリマーを秤量し、収量とした。得られたポリマーの数平均分子量(Mn)と分子量分布分散度(Mw/Mn)をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。ポリマーの収量は280.0mgで、数平均分子量は1620で、分子量分布分散度は1.47であった。
【0025】
【実施例6】
市販品のラクチドを約70度に加温した乾燥(水分50ppm以下)酢酸エチルに飽和溶解量を溶解させ、この溶液を-20度に静置することにより、再結晶を行った。析出した結晶を濾別し、60度で24時間減圧乾燥することにより、精製ラクチドを得た。ガラス製蓋付き50mlバイアル瓶に精製したラクチドを1000mg、イットリウムトリフルオロメタンスルホン酸100mgを空気雰囲気下で入れ、蓋をし、よく混合してから130度の恒温槽の中に入れ重合反応を行い、4時間後に取り出し、中身を取り出し、10mLのクロロホルムに溶解させた後に300mLのメタノールと混ぜ合わせることにより、析出してきたポリマーを濾紙で濾過することにより回収した。得られたポリマーは、24時間、室温にて減圧乾燥することにより、残存する溶媒を除去する。乾燥したポリマーを秤量し、収量とした。得られたポリマーの数平均分子量(Mn)と分子量分布分散度(Mw/Mn)をゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。ポリマーの収量は174.7mgで、数平均分子量は1140で、分子量分布分散度は2.16であった。
【0026】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、ラクトン類からポリエステルを製造するに際し、従来のように、重合反応を窒素雰囲気下で行ったり、原料ラクトンから微量の水分あるいは不純物を除去する等の精製工程あるいは触媒の乾燥工程等の工程を必要とせず、さらに、重合温度も比較的低温度でよいため、極めて簡便なシステムでかつ省エネルギーでポリエステルを製造できる。また、本発明のポリエステル製造法を用いることにより、微量水分を含む酵素や種々の薬剤をポリマー中に分散させたポリエステルを製造、提供することができ、ドラッグデリバリーシステムへの応用が期待される。
Claims (5)
- 下記一般式I
Ln(OSO2R1)(OSO2R2)(OSO2R3)・・・I
(式中、R1,R2,R3は、それぞれ同一または異なっていてもよいパーフルオロアルキル基を示し、Lnは希土類金属を示す。)
で表される希土類金属化合物からなる、ラクトン類の開環重合用触媒。 - ラクトン類から開環重合反応によりポリエステルを製造する方法において、触媒として請求項1に記載の希土類金属化合物を用いることを特徴とするポリエステルの製造方法。
- 開環重合反応に供されるラクトン類が、単独、または複数種の混合物であることを特徴とする請求項2に記載のポリエステルの製造方法。
- ラクトン類の開環重合反応系において、下記一般式IV
R6OH・・・・IV
(式中、R6はHまたはアルキル基を示す)
で表される化合物を含むことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のポリエステルの製造法。
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