JP2793938B2 - 金属粉末射出成形法による焼結金属部品の製造方法 - Google Patents

金属粉末射出成形法による焼結金属部品の製造方法

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属粉末射出成形法に
よる焼結金属部品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属粉末射出成形法は、小型複雑形状の
金属部品を大量生産する方法として利用される技術であ
る。この方法においては、まず原料である金属粉末とバ
インダを混練して、射出成形用原料コンパウンドとす
る。このコンパウンドは熱可塑性を有し、射出成形機に
よって所望の形状に成形される。この成形工程は、本質
的にプラスチック材料の成形と変わる所がなく、大量成
形が可能である。次に、得られた成形体から不要のバイ
ンダを除去する。この工程を脱脂という。脱脂方法に
は、加熱してバインダを成形体から蒸発、あるいは流出
させる方法、溶媒中に成形体を保持してバインダを抽出
する方法、またこの二つを組み合わせる方法などが知ら
れており、バインダの種類に応じて脱脂方法は選ばれ
る。最後に脱脂体を焼結して金属部品を得る。
【0003】金属粉末射出成形法は、高い焼結密度が得
られる金属微粉を成形できることに特徴がある。従来、
平均粒径が10μm以下であるような微粉は、流動性が
悪いという問題や、金型のかじりの問題からプレスによ
る成形が困難であったが、この方法によれば微粉でも容
易に成形ができ、しかも3次元的な複雑形状まで成形可
能である。このような利点を持つことから、最近ステン
レス部品の製造などにも金属粉末射出成形法が利用され
ることが多くなり、磁性材料や超硬材料にも応用が広が
りつつある。
【0004】ところで、焼結金属部品の特性は、その含
有炭素(C)量に大きく影響される。例えば、Fe−N
i系などの機械構造用部品の強度や硬さはC量に大きく
支配され、ステンレス鋼においては、機械的性質はもち
ろん耐食性もC量に影響される。同様なことが焼結体中
の酸素(O)量についても言える。したがって、焼結部
品の製造においてもC,O量を所望の量に制御する技術
が要求される。金属粉末射出成形法においては、最終的
な焼結体のC,O量は粉末のC,O量、バインダの種
類、脱脂方法、焼結方法、部品の形状に影響される。
C,O量の調整方法としては、粉末のC,O量によって
調整する方法はもちろん、O量の調整法として、酸化物
を添加する方法(特開平2−57607号公報)が開示
されている。C量については、C量を低減する場合に
は、脱脂時に水素ガスを導入することによって脱炭素を
する方法(特開平3−45566号公報)、Cを積極的
に含有させたい場合には、原料粉末にグラファイトを添
加する方法(特開平2−39402号公報)などが開示
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、グラファイト
を添加する方法は、グラファイトと金属粉末が均一に混
ざりにくく偏析が起こるという問題や、グラファイト粉
末がフレーク状であるため、射出成形時には原料の流動
方法に配向しやすく、結果的に焼結体の不均一収縮の原
因となって焼結体の寸法精度が低下してしまうという問
題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の問題を鑑みて、本
発明は、金属粉末射出成形体で製造される焼結体のC量
を適切に調整し、寸法精度を向上することのできる焼結
金属部品の製造方法を見いだし、本発明に至った。
【0007】すなわち、本発明は、焼結体のC量を調整
するために、脱脂工程の一部を600℃以上、1000
℃以下の温度で行い、かつ、その時の熱処理を密閉した
加熱炉内で行なって所望の炭素量を添加することを特徴
とする焼結金属部品の製造方法を提供する。
【0008】本発明によって、脱脂工程で所望のC量を
添加することができ焼結体のC量が制御可能となる。
【0009】
【作用】以下、本発明をさらに詳しく説明する。金属粉
末射出成形法では、原料金属粉末を有機バインダと混練
してなる原料コンパウンドを射出成形法によって部品形
状に成形する。バインダは、成形のための助剤であるか
ら、脱脂工程で取り除く必要がある。バインダには通
常、熱可塑性樹脂が含まれるが、この樹脂は300〜5
00℃で熱分解によって除去される。本発明の特徴は、
この樹脂分解時の脱脂工程の熱処理を、600℃以上1
000℃以下の温度範囲で、かつ、その時の熱処理を密
閉した加熱炉内で行うことにある。
【0010】熱可塑性樹脂などの高分子化合物は、熱に
よって分解して低分子のガス(分解ガス)となる。その
分解挙動は、樹脂の種類によって様々であるが、分解し
て生じた分解ガスは、本質的にはC1 〜C6 の炭化水素
であると考えられる。このような炭化水素は、一般に高
温下では金属に対して浸炭作用をもつ。例えば、メタン
(CH4 )においては、 CH4 →C+2H2 (式1) の反応によって金属に浸炭するか、あるいは金属表面に
フリーのカーボンとしてCを存在させる。この反応挙動
は、炭素数の多い炭化水素についても同様である。した
がって、脱脂時に、浸炭反応が起こるに充分な温度に昇
温してやれば、脱脂体にCを残すことが可能である。一
方、従来の射出成形体の脱脂工程では、樹脂が分解する
のに必要な温度域で脱脂を行い、分解ガスをすみやかに
除去するように窒素等の不活性ガスを流すのが普通であ
った。しかし、本発明では、分解ガスを積極的にC源と
して利用することを目的としているので、脱脂時には炉
を密閉することが肝要である。
【0011】本発明によって、処理後の脱脂体のC量を
原料粉末よりも多くすることができるが、その増加量
は、熱処理時の加熱温度と処理時間によって制御可能で
ある。すなわち、加熱温度が高いほど、また、処理時間
が長いほど、脱脂体のC量は多くなる。C量の増加量の
絶対値は、粉末の鋼種や粉末特性およびバインダの種類
に依存するが、温度と処理時間によって制御できること
には変わりがない。
【0012】さらに、本発明によれば、脱脂体に均一に
Cを分布させることができる。したがって、グラファイ
トを添加する方法の問題点であった、Cの偏析や、前述
した不均一収縮も起こらない。
【0013】以上に述べたように、脱脂工程の一部を6
00℃以上1000℃以下の温度で行い、かつ、その時
の熱処理を密閉した加熱炉内で行うことによって、脱脂
体に所望のC量を均一に増加させることができ、その
上、歪のない寸法精度に優れる焼結体を製造することが
できる。
【0014】本発明に用いる射出成形体は、金属粉末と
有機バインダを含有する。
【0015】本発明に利用できる金属粉末は、鉄、銅、
チタン、タングステン、ニッケル、モリブデン、クロム
の粉末、あるいはステンレス鋼、Fe−Ni系合金など
の合金粉末が挙げられる。また、粉末の製造法別に挙げ
ると、カルボニル粉、水アトマイズ粉、ガスアトマイズ
粉、粉砕粉などを挙げることができる。さらに、これら
のうちの2種以上の混合粉を用いることも可能である。
粉末の粒度は0.01〜1000μmの範囲が使用可能
であるが、コンパウンドの流動性、あるいは粉末の焼結
性から100μm以下の粉末を使用するのが好ましい。
さらに好ましい粒径の範囲は0.1〜50μmである。
【0016】本発明に利用できる有機バインダの成分と
しては、熱可塑性樹脂、ワックス、可塑剤、滑剤などが
挙げられる。樹脂は、バインダの主成分として原料コン
パウンドに可塑性を与え、また常温での成形体強度を持
たせる。樹脂成分としては、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体
(EEA)、ポリメタクリル酸アルキルエステル、ポリ
アミドなどが公知であって、これらのうち1種または2
種以上を組み合わせて用いられる。
【0017】さらに、脱脂性、流動性の改善のために、
樹脂よりも低分子の有機物であるワックスや可塑剤など
を添加する。樹脂よりも低分子の成分としては、パラフ
ィンワックス、高級脂肪酸、高級アルコール、高級脂肪
酸エステル、高級脂肪酸アミド、フタル酸ジエチル、フ
タル酸ジブチル等のフタル酸エステルなどの1種または
2種以上を組み合わせて用いられる。このように金属粉
末射出成形用原料コンパウンドは、金属粉末と樹脂、ワ
ックス、可塑剤など数種の有機物の混合物であるのが一
般的である。
【0018】有機バインダと金属粉末との配合比は、金
属粉末100重量部に対して、有機バインダ3〜20重
量部が好ましい。3重量部未満ではバインダが金属粉末
に対して不足し、コンパウンドの流動性が悪く射出成形
が困難となる。また、20重量部を超えると、射出成形
はできるものの、脱脂時の形状保持ができなくなるので
好ましくない。
【0019】これらの金属粉末と有機バインダを混練し
て、射出成形用コンパウンドを製造する。混練機として
は、ヘンシェルミキサー、プラストミル、加圧ニーダ
ー、バンバリーミキサー、ロールミル、単軸スクリュー
混練機、2軸スクリュー混練機などが使用でき、これら
の2種以上を組み合わせて混練してもよい。
【0020】混練したコンパウンドは、粉砕あるいは造
粒して成形材料とする。射出成形機は、一般的な熱可塑
性プラスチック用射出成形機を用いることができる。射
出成形は、射出温度100℃〜250℃の範囲で行う
が、射出温度が高すぎるとバインダ成分の変質が顕著に
なり、再生材の成形性、脱脂性の変化をきたすので、好
ましくは射出温度は100℃〜180℃の範囲がよい。
脱脂は、脱脂炉中、加熱によって行う。
【0021】本発明で行なう脱脂の工程は、樹脂以外の
低分子成分を除去する前処理の工程と、成形体のC量を
調節する工程とからなる。
【0022】前処理の工程として、欠陥や形状変形のな
い脱脂体を得るためには、樹脂以外の低分子成分を樹脂
分解温度以下で徐々に除去することが必要である。これ
は大気、窒素やアルゴンなどの不活性ガス、水素などの
還元性ガスでの雰囲気下で、昇温速度10℃/h〜10
0℃/hの範囲で昇温することによって行われる。ま
た、雰囲気として真空も利用できる。この前処理は、3
00℃以下で行うのが好ましい。また、バインダ成分の
一部を溶媒で抽出する方法を用いてもよい。
【0023】本発明においては、成形体のC量を調節す
るために、前処理後の脱脂工程の一部を600℃以上1
000℃以下で行い、さらに、その時には密閉した加熱
炉内で行う。
【0024】具体的には、低分子成分を除去した後に、
還元性または不活性ガスを導入していた場合には、ガス
の導入を停止した後、排気のための導管のバルブも閉じ
加熱炉内を密閉する。好ましくは、還元性または不活性
ガスの導入を停止した後は、加熱炉内の圧力を10To
rr以下にしてから加熱炉内を密閉するのがよい。これ
は、その後の昇温のときの圧力の上昇を抑えるためであ
る。加熱炉を密閉した後、昇温を行い、樹脂を分解させ
る。生じた分解ガスによって脱脂体のC量を増加させ
る。
【0025】また、低分子成分を除去した後に、600
〜1000℃に昇温後、同様の方法で加熱炉内を密閉し
ても本発明と同じ効果が得られる。
【0026】処理温度と処理時間は、金属粉末の組成や
粉末特性、バインダ種および増加させたいC量によって
選択する。しかし、処理温度は、600〜1000℃の
範囲であるのが好ましい。処理温度が600℃未満で
は、効率的にC量の増加が起こらず、また、1000℃
を超えると、粉末の焼結が進行し脱脂体内に均一にガス
がいきわたらずC量の不均一分布が発生するので好まし
くない。さらに、焼結が進行すると分解ガスが脱脂体内
にトラップされ焼結体の特性に悪影響を及ぼすこともあ
る。したがって、処理温度は600℃以上、1000℃
以下、好ましくは700〜900℃の範囲で行うのがよ
い。
【0027】焼結工程は、脱脂工程終了後、引き続き同
一炉内で行ってもよいし、脱脂体を脱脂炉から取り出し
後、異なる炉で行ってもよい。同一炉内で行うときは、
炉内を排気してから昇温を行うのが好ましい。焼結は、
800℃〜2000℃の温度で、10分〜6時間保持し
て行うが、これら焼結条件、焼結雰囲気は用いる金属粉
末の材質、粉末特性に応じて適宜選択して決める。
【0028】
【実施例】(実施例1) 平均粒径8.5μm、C含有量:0.03wt%、O含
有量:0.70wt%のSUS316組成の水アトマイ
ズ粉を用意した。これに、ポリエチレン40wt%、ポ
リブチルメタクリレート10wt%、パラフィンワック
ス30wt%、ジブチルフタレート20wt%からなる
バインダを、金属粉末100重量部に対し10重量部添
加し、加圧ニーダを用いて混練して射出成形用コンパウ
ンドを製造した。このコンパウンドを射出成形機によっ
て、4mm×10mm×50mmの直方体の試験片に成
形した。
【0029】この試験片(成形体)を、下記のとおり脱
脂焼結した。脱脂の前処理の工程として、窒素気流中、
常温から250℃まで40時間で昇温し、パラフィンワ
ックスとジブチルフタレートの大部分を除去した。その
後、窒素の導入を停止し、さらに排気側のバルブを閉じ
て、別系統の配管によってロータリーポンプで炉内を1
Torrまで減圧し、炉を密閉した。その後、脱脂処理
の最高温度を550℃〜1050℃まで変化させて脱脂
体を作製し、発明例1〜6の脱脂体を得た。具体的に
は、最高温度まで1時間で昇温し、各発明例の最高温度
で1時間保持後、炉内を排気するとともに冷却して脱脂
体を得た。最高温度を550℃〜1050℃と変化させ
たときの脱脂体のC量を分析した結果を表1に示す。加
熱温度が高くなるほど有機バインダから発生した分解ガ
スの浸炭作用によって脱脂体のC量が増加している。焼
結時にCによる還元反応によって、粉末の酸素を除くの
にはC量として0.30〜0.45%の範囲が適切であ
り、焼結体も好ましい特性(C:0〜0.05%、O:
0〜0.30%)が得られる。ここでは、最高加熱温度
850℃の脱脂条件のもの(発明例4)を実施例1とし
て、焼結体の評価を行った。
【0030】焼結は、真空下で、1320℃まで10℃
/分で昇温し、2時間保持後冷却して行った。この焼結
体を、実施例1の焼結体とする。焼結体の評価として、
幅方向と長さ方向の寸法を測定するとともに、C,Oの
化学分析を行った。結果を表2に付記する。脱脂の最高
温度が1000℃を越える脱脂体を焼結したところ、焼
結体のC量が高くなり好ましい焼結体が得られなかっ
た。また、脱脂温度が600℃未満では、焼結体のO量
が低減されておらず、やはり好ましい焼結体が得られな
い。
【0031】(比較例1) 実施例1で使用したSUS316組成の水アトマイズ粉
に、グラファイト粉末0.35wt%を混合した粉末を
原料粉末として用いる以外は、実施例1と同様に混練、
成形を行った。脱脂は、窒素気流中、常温から250℃
まで40時間で昇温した後に、1時間かけて500℃ま
で昇温し、500℃で1時間保持した。脱脂工程は、す
べて窒素を流しながら窒素気流中で行った。焼結は、実
施例1と同様に行い、評価した。
【0032】(比較例2) 脱脂をすべて窒素を流しながら窒素気流中で行う以外
は、実施例1と全く同じ射出成形用コンパウンドを用
い、同じ工程で焼結体を製造して、その評価を行った。
【0033】実施例1と比較例1での焼結体の評価結果
を表2に示す。
【0034】実施例1では、本発明による脱脂処理を行
っているので、脱脂後にCが増加しており、焼結体の特
性は好ましいものであった。比較例1では、同じ目的で
原料粉末にグラファイト粉末を添加して焼結体を製造し
たものである。特性的には実施例1と変わらず好ましい
ものであるが、長さ方向と幅方向の収縮率の差は2.5
%と実施例1の0.5%にくらべて大きく、寸法精度に
劣っていた。比較例2は、実施例1の脱脂工程をすべて
窒素気流中で行ったので脱脂工程でのCの増加が少な
く、焼結体のO量が多くなり好ましい焼結体が得られな
かった。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】(実施例2) カルボニル鉄粉とカルボニルニッケル粉を原料として、
Fe−4%Ni組成の混合粉末を用意した。混合粉末の
平均粒径は、5.5μm、C含有量:0.05wt%、
O含有量:0.25wt%であった。この混合粉末に実
施例1と同じ配合の有機バインダを9重量部添加して、
実施例1と同様に混練、成形、脱脂、焼結を行い、焼結
体を評価した。
【0038】(比較例3) 実施例2のFe−4%Ni組成の混合粉末に、グラファ
イト粉末を0.5wt%添加する以外は、実施例2と同
様にして混練、成形を行った。脱脂は、窒素気流中、常
温から250℃まで40時間で昇温した後、1時間で5
00℃まで昇温し、500℃で1時間保持した。脱脂工
程は、すべて窒素を流しながら窒素気流中で行った。焼
結は、実施例1と同様に行い、脱脂体および焼結体を評
価した。
【0039】実施例2と比較例3での焼結体の評価結果
を表3に示す。
【0040】本発明による方法でもグラファイトを添加
する方法でも高密度でC量を制御した焼結体を得ること
ができた。しかし、グラファイトを添加する方法では長
さ方向と幅方向の収縮率の差が大きく、本発明による焼
結体のほうが、寸法精度に優れていることがわかる。
【0041】
【表3】
【0042】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、金属粉末射
出成形法の脱脂工程の一部を600℃以上、1000℃
以下の温度で行い、かつ、その時の熱処理を密閉した加
熱炉内で行なって所望の炭素量を添加することによっ
て、脱脂後のC量を適切に調整することを可能にし、焼
結体の寸法精度も向上した。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22F 3/02,3/10 C04B 35/638

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属粉末射出成形法により金属焼結部品を
    製造する工程において、脱脂工程の少なくとも一部を6
    00℃以上、1000℃以下の温度で行い、かつ、その
    時の熱処理を密閉した加熱炉内で行なって所望の炭素量
    を添加することを特徴とする焼結金属部品の製造方法。
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