JP2791612B2

JP2791612B2 - カメラ及びカートリッジ指標設定装置

Info

Publication number: JP2791612B2
Application number: JP3094925A
Authority: JP
Inventors: 正章石原
Original assignee: Canon Inc
Current assignee: Canon Inc
Priority date: 1991-04-02
Filing date: 1991-04-02
Publication date: 1998-08-27
Anticipated expiration: 2013-08-27
Also published as: JPH04304440A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、フィルムの使用状態を
示す指標を有するフィルムカートリッジを用いることの
できるカメラ及び、フィルムの使用状態を示す指標を有
するフィルムカートリッジに適用されるカートリッジ指
標設定装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、フィルムがカメラに装填さ
れ、給送される時には、フィルムは、カートリッジのフ
ィルム出入り口や圧板とレール面の間を、こすられなが
ら進み、また、スプールの押し付けローラ等により強い
摩擦力を受けるため、フィルム面には細かい疵がついて
しまうことが一般に知られている。しかし、従来のカメ
ラでは、フィルムを途中で巻き戻しても、そのフィルム
を再度カメラへ装填して使用することはできなかったた
め、フィルムの巻き上げ巻き戻しは１回のみとなり、上
述の疵は、ほとんど無視できる程度であった。

【０００３】しかし、磁気記憶部付フィルムを用い、撮
影途中で巻き戻す手段を有し、フィルムが途中で巻き戻
された場合には、どの駒まで撮影したかをフィルムに記
録し、途中巻き戻ししたフィルムを再度カメラに装填し
た時には、その記録を読み取り、フィルムを撮影してい
ない駒まで自動的に給送し、その駒から再び撮影が可能
になるという方式のカメラが提案されている（米国特許
第４８６４３３２号）。また、フィルムカートリッジな
いのフィルムの使用状態が全駒露光済か、一部の駒のみ
露光済か、全駒未露光かを表示するフィルム使用状態表
示手段を有するフィルムカートリッジが提案されている
（米国特許第４９４７１９７号）。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、撮影していない駒が１駒でも残っている限
り、フィルムカートリッジのフィルム使用状態表示手段
は、一部の駒のみ撮影済と表示し、何回でもカメラへの
装填及び途中巻き戻しが可能となってしまうため、フィ
ルム面につく疵が、使用回数に比例して増加し、フィル
ムを現像、焼き付け、さらに引き伸ばしをした場合に目
立ってしまい、せっかくの写真を台無しにしてしまう可
能性があった。

【０００５】本発明は以上の事情に鑑みなされたもの
で、一部使用済みのフィルムを途中で巻き戻し、再度使
用するような場合のフィルムの劣化による不都合を防止
できるカメラ及び、カートリッジ指標設定装置を提供し
ようとするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、フィルムの使用状態を示す指標を有するフ
ィルムカートリッジを用いることのできるカメラにおい
て、前記フィルムカートリッジの指標よりフィルムの使
用状態を読み取るための情報読取手段と、前記情報読取
手段の読取り結果にしたがって再使用されるフィルムカ
ートリッジのフィルムが一部使用済のフィルムである場
合に該フィルムカートリッジのフィルムを未使用部分が
残っている状態で巻き戻した際には前記指標を全て使用
済みに設定する設定手段とを有するカメラとするもので
ある。また、上記目的を達成するために本発明は、フィ
ルムの使用状態を示す指標を有するフィルムカートリッ
ジに適用されるカートリッジ指標設定装置において、前
記フィルムカートリッジの指標よりフィルムの使用状態
を読み取るための情報読取手段と、前記情報読取手段の
読取り結果にしたがって再使用されるフィルムカートリ
ッジのフィルムが一部使用済のフィルムである場合に該
フィルムカートリッジのフィルムを未使用部分が残って
いる状態で巻き戻した際には前記指標を全て使用済みに
設定する設定手段とを有するカートリッジ指標設定装置
とするものである。

【０００７】

【０００８】

【実施例】図１〜図４は、本発明の第１実施例を示し、
図１は、本発明の一実施例を示す電気回路図ブロック図
であり、１はカメラ全体の制御を司るマイクロコンピュ
ータ等から構成される制御部、２はフィルムに設けられ
た磁気記憶部に対する情報の書き込み及び読み出しを行
う磁気ヘッド、３は磁気ヘッド２の制御を行う磁気記録
回路、４は磁気ヘッド２をフィルムに当接させる位置と
フィルム面から退避した位置とに移動させるヘッド退避
駆動回路であり、その詳細の機構は、本出願人よる特願
平１−３３８４５７号して出願されている。５はフィル
ム巻き上げ巻き戻しを行う給送用モータ（不図示）を駆
動するフィルム給送駆動回路、６は測光回路、７は測距
回路、８はシャッタ制御回路、９は絞り制御回路、１０
はフォトリフレクタ等によりフィルムのパーフォーレー
ションをカウントするパーフォーレーション検出回路、
１１はフィルムが全駒撮影済か、一部の駒のみ撮影済
か、全駒未露光かを検出するフィルムの使用状態検出回
路、１２はカメラの絞り、シャッタースピード、フィル
ム感度、各種の警告を表示するための表示部である。ま
た１３は測光開始スイッチ、１４は露光開始スイッチ
で、これらは１つのスイッチ部材の第１ストローク、第
２ストロークでオンするように構成されたスイッチであ
る。また、１５はカメラにフィルムカートリッジが装填
されたことを検出するパトローネスイッチ、１６は背蓋
が閉成されたことを検出する背蓋スイッチであり、１７
は途中でフィルムを巻き戻すための途中巻き戻しスイッ
チである。１８は、フィルムカートリッジのフィルムの
使用状態表示手段緒表示を切り換える切換手段を起動さ
せる使用状態表示切換手段駆動回路である。

【０００９】図２は、米国特許第４９４７１９７号によ
り公知のフィルムカートリッジの上面図であり、２０は
フィルムカートリッジ本体、２１はカートリッジ内のフ
ィルムスプールと一体に構成され、カメラのフォークを
係合することによりフィルムの押し出し・巻き戻しを可
能にするフォーク係合部、２２は指標２２ａを含む指標
リングであり、フォーク係合部２１、指標リング２２
は、フィルムカートリッジ２０に対し、それぞれ独立し
て回転可能なように構成されている。また、指標リング
２２は、フィルムの使用状態表示切換手段駆動回路１８
により、米国特許第１９６５６００号により公知の方法
により回転駆動される。また、２３ａ、２３ｂ、２３ｃ
は、カメラ本体のパトローネ室に設けられたフォトリフ
レクターであり、このフォトリフレクターからの信号を
フィルムの使用状態識別回路１１へ入力することによ
り、フィルムの使用状態を識別することができる。ここ
で、図２（ａ）は、フィルムが全駒未露光（以下ＵＮと
略す）である状態、同図（ｂ）は、一部の駒のみ撮影済
（以下ＰＡと略す）である状態、同図（ｃ）は、全駒露
光済（以下ＥＸと略す）である状態をそれぞれ表示して
いる。

【００１０】図３〜図４は、本実施例の動作を示すフロ
ーチャートで、図３は、プリワインド方式のカメラにお
けるフィルムカートリッジ装填から撮影準備完了までの
動作を示し、フィルムカートリッジがカメラのパトロー
ネ室（不図示）に装填されると、パトローネスイッチ１
５がオンし（ステップ１０１）、さらに背蓋（不図示）
が閉められると、背蓋スイッチ１６がオンし（ステップ
１０２）する。そして、ステップ１０３において、図２
の識別方法によりフィルムの使用状態が識別され、ＥＸ
（全駒撮影済）状態と識別された場合には、ステップ１
１３へ進み、表示部１２により、フィルムが全駒露光済
であり、使用できないことを警告する。また、ＵＮ（未
露光）状態と識別された場合には、ステップ１２１へ進
み、フィルム給送駆動回路５によりフィルム給送用モー
タ（不図示）を駆動し、プリワインドを開始する。次
に、ステップ１２２に進み、パーフォレーションをカウ
ントし、プリワインドが終了したかどうかを判定し、完
了していない場合はステップ１２２へ戻り、完了してい
る場合はステップ１２４へ進み、フィルム給送駆動回路
５により、フィルム給送用モータを停止させる。また、
ステップ１０３において、フィルムの使用状態がＰＡ
（一部の駒のみ撮影済）と識別された場合は、ステップ
１０４へ進み、フィルム給送駆動回路５によりフィルム
給送用モータを駆動し、プリワインドを開始する。次に
ステップ１０５において、パーフォレーション検出回路
１０によりフィルムの先端を検出し、検知された場合に
はステップ１０６により、タイマ時間ｔ₁経過後、ステ
ップ１０７において、磁気ヘッド退避駆動回路４により
磁気ヘッド２をフィルム面に当接させる。次にステップ
１０８において、磁気記録回路３により、フィルムのリ
ーダー部に記録されているデータを読み取る。この時、
読み取ったデータのうち、未露光の駒に関するデータに
より、フィルムが未露光の駒の先端まで給送されたかど
うかを判定し（ステップ１１０）、肯定された場合に
は、ステップ１１１へ進み、フィルム給送駆動回路５に
より、フィルム給送用モータを停止させる。さらに、ス
テップ１１２において、磁気ヘッド退避駆動回路４によ
り、磁気ヘッド２をフィルム面から退避させる。

【００１１】図４は、撮影から巻き戻しまでの動作を表
す。ステップ２０１において、測光スイッチ１３がオン
しているかどうかを調べ、オンしていればステップ２０
２へ進み、測光回路６及び測距回路７を動作させ、これ
らの回路により得られる情報に基づいて測光・測距動作
を行う。次にステップ２０３において、露光スイッチ１
４がオンしているかどうかを調べ、オンしていればステ
ップ２０４へ進み、シャッタ制御回路８及び絞り制御回
路９動作させ、露光動作を開始する。次にステップ２０
５において、露光動作が終了したかどうかを調べ、終了
していればステップ２０６へ進み、ヘッド退避駆動回路
４を動作させ磁気ヘッド２をフィルム面に当接させる。
なお、露光動作が終了したかどうかを検出する方法は、
例えば、シャッタ後幕走行完了信号等公知の方法によ
る。次にステップ２０７で、フィルム給送駆動回路５を
動作させ、フィルムの巻き戻しを開始させ、ステップ２
０８で、磁気記録回路３の動作により、フィルムに撮影
条件、任意のコメント等のデータを記録する。次にステ
ップ２０９において、パーフォレーションの数をカウン
トし、１駒分のパーフォレーションがカウントされたか
どうかを調べ（ステップ２１０）、１駒送りが完了され
た場合にはステップ２１２へ進み、フィルム給送駆動回
路５によりフィルムの巻き戻しを停止させる。次にステ
ップ２１３で、途中巻き戻しスイッチ１７がオンされた
かどうかを検出し、否定されればステップ２０１へ戻
り、２０１〜２１３までの撮影動作を繰り返す。また、
ステップ２１１において、最終駒であることが検出され
た場合は、ステップ２２６へ進み、フィルムのリーダー
部へ磁気記録回路３によるデータ記録が行われる。次に
ステップ２２７において、パーフォレーション検出回路
により、フィルムの先端が通過したがどうかを調べ、通
過を検知した場合は、ステップ２２８により、タイマ時
間ｔ₂経過後、ステップ２２９において、フィルム給送
駆動回路５により、フィルム給送用モータを停止させ
る。ここで、タイマ時間ｔ₂は、フィルムをカートリッ
ジの中に完全に巻き込むのに必要な時間である。さら
に、ステップ２３０において、磁気ヘッド退避駆動回路
４により、磁気ヘッド２をフィルム面から退避させる。
次にステップ２３１では、フィルムの使用状態表示切換
手段駆動回路１８により、表示切換手段を駆動させ、ス
テップ２３２において、フィルムの使用状態識別回路１
１により、フィルムカートリッジの指標リング２２の指
標２２ａが全駒露光済を表示しているかどうかを判別
し、肯定されれば、表示切換手段を停止させる（ステッ
プ２３３）。また、ステップ２１３において、途中巻き
戻しスイッチがオンしたことを検知した場合は、ステッ
プ２１４へ進み、フィルム給送駆動回路５により、フィ
ルム給送用モータを駆動し、フィルムの巻き戻しを開始
する。次にステップ２１５で、パーフォレーション検出
回路１０により、パーフォレーションの数をカウント
し、ステップ２１６において、フィルムのリーダー部が
磁気ヘッドと対向していることを判定し、肯定されれ
ば、ステップ２１７において、磁気ヘッドにより、フィ
ルムにどの駒まで露光したか等のデータを記録する。次
にステップ２１８へ進み、パーフォレーション検出回路
１０により、フィルムの先端が通過したかどうかを調
べ、通過を検知した場合は、ステップ２１９により、タ
イマ時間ｔ₂経過後、ステップ２２０において、フィル
ム給送駆動回路５により、フィルム給送用モータを停止
させ、巻き戻しを終了する。次に、ステップ２２１にお
いて、磁気ヘッド２をフィルム面から退避させる。さら
に、ステップ２２２において、フィルムの使用状態表示
切換手段駆動回路１８により、表示切換手段を駆動さ
せ、ステップ２２３において、フィルムの使用状態識別
回路１１により、フィルムカートリッジの指標リング２
２の指標２２ａが全駒撮影済を表示しているかどうかを
判別し、肯定されれば、表示切換手段を停止させ（ステ
ップ２２４）、次にステップ２２５において、フィルム
が使用不可であるを表示部１２により警告する（ステッ
プ２２５）。

【００１２】図５〜図７は、第２実施例を示したもの
で、図５は電気回路ブロック図である。また、図６は、
フィルムカートリッジの上面図で、図２で示した公知の
カートリッジとは、フォーク係合部２１と、指標リング
２２が一体に形成されている点が異なる。このフィルム
カートリッジを用いれば、フィルムがフォークにより駆
動される時に、指標リング２２も同時に駆動されるた
め、指標リング２２だけを駆動させる、第１実施例にお
けるフィルムの使用状態表示切換手段が必要なくなる。
図７は、このカートリッジを持ちいた場合の、撮影から
巻き戻しまでの動作を示すフローチャートで、図４と同
じ動作には同じ番号を付してあり、説明は省略する。ス
テップ３０５において、フィルムの使用状態識別回路１
１により、フィルムの指標リングの指標の位置を検出
し、ＥＸ状態であることを表示していれば、ステップ３
０６へ進み、フィルム給送駆動回路５により、フィルム
給送用モータを停止させ、巻き戻しを停止させる。さら
に、ステップ３０７へ進み、磁気ヘッド２をフィルム面
から退避させる。ステップ３０１〜３０３は、ステップ
３０５〜３０７と同じ動作を行い、ステップ３０４で
は、フィルムが使用不可であることを、表示部１２によ
り警告する。

【００１３】その他実施例では、いずれもプリワインド
方式を採用したカメラについて述べているが、通常の巻
き上げ方式を採用したカメラにおいても、同様の効果が
あることは言うまでもない。

【００１４】また、実施例では、警告手段として、カメ
ラ本体の表示部を用いているが、他の表示方法や音によ
る警告を行ってもよい。（発明と実施例の対応）以上の実施例において、フィルム使用状態識別回路１１
が本発明の情報読取手段に、制御部１、使用状態表示切
換手段駆動回路１８が本発明の設定手段に、それぞれ相
当する。

【００１５】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、一
部使用済のフィルムを途中で巻き戻し、再度使用するよ
うな場合のフィルムの劣化による不都合を防止できるカ
メラ及び、カートリッジ指標設定装置が提供できるもの
である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す電気回路ブロック図であ
る。

【図２】本発明の実施例のカートリッジの上面図であ
る。

【図３】本発明の実施例のカートリッジ装填から撮影準
備を示したフローチャートである。

【図４】本発明の実施例の撮影から巻き戻しまでを示し
たフローチャートである。

【図５】本発明の第２実施例を示す電気回路ブロック図
である。

【図６】本発明の第２実施例のフィルムカートリッジの
上面図である。

【図７】第２実施例の撮影から巻き戻しまでのフローチ
ャートである。

【符号の説明】

１カメラの制御部２磁気ヘッド３磁気記録回路１１フィルムの使用状態識別回路１３測光開始スイッチ１４露光開始スイッチ１７途中巻き戻しスイッチ１８フィルムの使用状態表示切換手段駆動回路

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】フィルムの使用状態を示す指標を有する
フィルムカートリッジを用いることのできるカメラにお
いて、前記フィルムカートリッジの指標よりフィルムの
使用状態を読み取るための情報読取手段と、前記情報読
取手段の読取り結果にしたがって再使用されるフィルム
カートリッジのフィルムが一部使用済のフィルムである
場合に該フィルムカートリッジのフィルムを未使用部分
が残っている状態で巻き戻した際には前記指標を全て使
用済みに設定する設定手段とを有することを特徴とする
カメラ。
【請求項２】フィルムの使用状態を示す指標を有する
フィルムカートリッジに適用されるカートリッジ指標設
定装置において、前記フィルムカートリッジの指標より
フィルムの使用状態を読み取るための情報読取手段と、
前記情報読取手段の読取り結果にしたがって再使用され
るフィルムカートリッジのフィルムが一部使用済のフィ
ルムである場合に該フィルムカートリッジのフィルムを
未使用部分が残っている状態で巻き戻した際には前記指
標を全て使用済みに設定する設定手段とを有することを
特徴とするカートリッジ指標設定装置。