JP2790868B2 - ポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアーとポリオレフィン発泡体との接着方法 - Google Patents

ポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアーとポリオレフィン発泡体との接着方法

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JP2790868B2
JP2790868B2 JP1225751A JP22575189A JP2790868B2 JP 2790868 B2 JP2790868 B2 JP 2790868B2 JP 1225751 A JP1225751 A JP 1225751A JP 22575189 A JP22575189 A JP 22575189A JP 2790868 B2 JP2790868 B2 JP 2790868B2
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C66/00General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts
    • B29C66/70General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material
    • B29C66/71General aspects of processes or apparatus for joining preformed parts characterised by the composition, physical properties or the structure of the material of the parts to be joined; Joining with non-plastics material characterised by the composition of the plastics material of the parts to be joined

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、ポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コア
ーとポリオレフィン発泡体との接着方法に関し、さらに
詳しくは、表皮材およびポリオレフィン発泡体からなる
2層シートのポリオレフィン発泡体と、ポリアミド/ポ
リプロピレンアロイ・コアーとの接着性に優れる積層体
が得られるようなポリアミド/ポリプロピレンアロイ・
コアーとポリオレフィン発泡体との接着方法に関する。
発明の技術的背景 従来、自動車用ダッシュボードなどの成形物は、表皮
材としてのポリ塩化ビニルとポリプロピレン発泡体とか
らなる2層シートのポリプロピレン発泡体と、アクリロ
ニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂またはポ
リプロピレンを射出成形して得られるコアーとを以下の
ような方法で接着して製造されていた。すなわち、ABS
樹脂またはポリプロピレンを射出成形して得たABS・コ
アーまたはポリプロピレン・コアーの表面に、プライマ
ー液およびウレタン系接着剤を塗布してABS・コアーま
たはポリプロピレン・コアーの表面を乾燥させた後、こ
のABS・コアーまたはポリプロピレン・コアーの裏面が
凸型金型に接するように凸型金型にセットし、その上に
ポリ塩化ビニルとポリプロピレン発泡体とからなる2層
シートをセットして真空成形を行なうという方法によ
り、ABS・コアーまたはポリプロピレン・コアーとポリ
プロピレン発泡体とを接着して自動車用ダッシュボード
などの成形物を製造していた。
このように、従来のABS・コアーまたはポリプロピレ
ン・コアーとポリプロピレン発泡体との接着方法におい
ては、ABS・コアーまたはポリプロピレン・コアーの表
面処理工程が複雑であった。
またABSやポリプロピレンと比較して、剛性、耐熱性
および耐衝撃性などに優れた合成樹脂をコアーとする積
層成形体の出現が望まれていた。
発明の目的 本発明は、コアーの表面処理工程を簡略化しようとす
るものであって、表皮材およびポリオレフィン発泡体か
らなる2層シートのポリオレフィン発泡体と、ポリアミ
ド/ポリプロピレンアロイ・コアーとの接着性に優れる
ポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアーとポリオレ
フィン発泡体との接着方法を提供することを目的として
いる。
発明の概要 本発明に係る第1のポリアミド/ポリプロピレンアロ
イ・コアーとポリオレフィン発泡体との接着方法は、下
記に示すポリアミド/ポリプロピレンアロイ(1)また
は(2)からなるコアーの表面に、下記に示すプロピレ
ン−エチレン共重合体を含むプライマー液(A)、変性
プロピレン−エチレン共重合体を含むプライマー液
(B)、塩素化ポリプロピレンを含むプライマー液
(C)、スチレン−ブタジエンブロック共重合体を含む
プライマー液(D)および塩素化プロピレン・1−ブテ
ン共重合体を含むプライマー液(E)からなる群から選
択される少なくとも1種のプライマー液を塗布して該ポ
リアミド/ポリプロピレンアロイ・コアーの表面を乾燥
する工程と、 該ポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアーを、そ
の裏面が凸型金型と接するように、凸型金型にセットす
る工程と、 表皮材とポリオレフィン発泡体とからなる2層シート
を、該2層シートのポリオレフィン発泡体が前記ポリア
ミド/ポリプロピレンアロイ・コアーと向かい合わせに
なるように、前記凸型金型にセットして真空成形する工
程 とからなることを特徴としている。
ポリアミド/ポリプロピレンアロイ(1);一部もし
くは全部が不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフ
トした変性ポリプロピレン(A)40〜55重量%、ポリア
ミド(B)60〜45重量%、および(A)+(B)の合計
量100重量部に対し、繊維状強化剤(C)20〜200重量部
からなるポリマーアロイであって、 変性ポリプロピレン(A)の135℃デカリン溶媒中で
測定した固有粘度[η]が1.5〜2.0dl/gであり、ポリア
ミド(B)の96%硫酸中1%溶液において25℃で測定し
た相対粘度[η]が1.5〜2.4であり、かつ変性ポリプ
ロピレン(A)中の不飽和カルボン酸のグラフト量が変
性ポリプロピレン(A)1gに対して0.001〜0.04mg当量
であるポリアミド/ポリプロピレンアロイ(1)。
ポリアミド/ポリプロピレンアロイ(2);一部もし
くは全部が不飽和カルボン酸またはその誘導体から選ば
れるグラフトモノマーを0.001〜10重量%グラフトした
変性ポリプロピレン(D)95〜5重量部、およびポリア
ミド(E)5〜95重量部(ただし、(D)+(E)=10
0重量部)に、 X線による結晶化度0〜50重量%、およびエチレン含
有量50〜93モル%のエチレン・α−オレフィン共重合体
に、不飽和カルボン酸またはその誘導体から選ばれるグ
ラフトモノマーを0.01〜5重量%グラフトした変性エチ
レン・α−オレフィン共重合体(F):1〜80重量部、お
よび 無機充填剤(G):5〜150重量部 を配合してなるポリアミド/ポリプロピレンアロイ
(2)。
プライマー液(A);プロピレン含量が50〜75モル%で
あり、X線回折による結晶化度が2〜20%であるプロピ
レン−エチレン共重合体を、有機溶媒1m3に対し、10〜1
00kg溶解してなる液。
プライマー液(B);プロピレン含量が50〜75モル%で
あり、X線回折による結晶化度が2〜20%であるプロピ
レン−エチレン共重合体に、マレイン酸またはその無水
物を0.5〜15重量%グラフト共重合してなり、その極限
粘度[η]が0.3dl/g以上である変性プロピレン−エチ
レン共重合体を、有機溶媒1m3に対し、10〜100kg溶解し
てなる液。
プライマー液(C);塩素化率が30〜80重量%である塩
素化ポリプロピレンのトルエン溶液。
プライマー液(D):式 A−(B−A)n [式中、Aはモノビニル置換芳香族炭化水素の重合体ブ
ロックであり、Bは共役ジエンのエラストマー性重合体
であり、nは1〜5である。]で表わされるブロック共
重合体および/またはこのブロック共重合体の水素添加
誘導体を含むトルエン溶液。
プライマー液(E):プロピレンおよび1−ブテンの合
計含量が60モル%以上であり、X線回折による結晶化度
が10〜50%であり、135℃デカリン溶媒中で測定した極
限粘度[η]が0.8〜6.0dl/gであり、GPC法により測定
した分子量分布(w/n)が1〜20であるプロピレン
・1−ブテン共重合体の塩素化物であって、塩素含有量
が10〜30重量%である塩素化プロピレン・1−ブテン共
重合体を、有機溶媒1m3に対し、10〜100kg溶解してなる
液。
また、本発明に係る第2のポリアミド/ポリプロピレ
ンアロイ・コアーとポリオレフィン発泡体との接着方法
は、表皮材とポリオレフィン発泡体とからなる2層シー
トを、該2層シートの表皮材が凹型金型と向かい合わせ
になるように、凹型金型にセットして真空成形する工程
と、 下記に示すポリアミド/ポリプロピレンアロイ(1)
または(2)からなるコアーの表面に、下記に示すプロ
ピレン−エチレン共重合体を含むプライマー液(A)、
変性プロピレン−エチレン共重合体を含むプライマー液
(B)、塩素化ポリプロピレンを含むプライマー液
(C)、スチレン−ブタジエンブロック共重合体を含む
プライマー液(D)および塩素化プロピレン・1−ブテ
ン共重合体を含むプライマー液(E)からなる群から選
択される少なくとも1種のプライマー液を塗布して該ポ
リアミド/ポリプロピレンアロイ・コアーの表面を乾燥
する工程と、 該ポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアーを、そ
の表面と前記ポリオレフィン発泡体とが向かい合わせに
なるように凹型金型にセットして、ポリアミド/ポリプ
ロピレンアロイ・コアーとポリオレフィン発泡体とを圧
着する工程 とからなることを特徴としている。
ただし、上記ポリアミド/ポリプロピレンアロイ
(1)および(2)、上記プライマー液(A)、プライ
マー液(B)、プライマー液(C)、プライマー液
(D)およびプライマー液(E)は、それぞれ前述した
本発明に係る第1のポリアミド/ポリプロピレンアロイ
・コアーとポリオレフィン発泡体との接着方法における
ポリアミド/ポリプロピレンアロイ(1)および
(2)、プライマー液(A)、プライマー液(B)、プ
ライマー液(C)、プライマー液(D)およびプライマ
ー液(E)と同一である。
なお、本明細書中の「ポリオレフィン発泡体」なる語
は、ポリエチレン発泡体、ポリプロピレン発泡体、ポリ
エチレンとポリプロピレンとのブレンド物の発泡体など
広くポリオレフィン系樹脂からなる発泡体を含んで用い
られる。
発明の具体的説明 以下、本発明に係るポリアミド/ポリプロピレンアロ
イ・コアーとポリオレフィン発泡体との接着方法を、ポ
リアミド/ポリプロピレンアロイ・コアーとポリプロピ
レン発泡体との接着方法を例にとって図に基づいて具体
的に説明する。
第1図は、本発明に係る第1のポリアミド/ポリプロ
ピレンアロイ・コアーとポリプロピレン発泡体との接着
方法において用いられるポリアミド/ポリプロピレンア
ロイ・コアーの一概略断面図であり、第2図は、本発明
に係る第1または第2のポリアミド/ポリプロピレンア
ロイ・コアーとポリプロピレン発泡体との接着方法にお
いて用いられる表皮材とポリプロピレン発泡体とからな
る2層シートの一概略断面図であり、第3図は、本発明
に係る第1のポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コア
ーとポリプロピレン発泡体との接着方法に関し、凸型金
型にポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアーをセッ
トした状態を示す一概略断面図であり、第4図は、本発
明に係る第1のポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コ
アーとポリプロピレン発泡体との接着方法に関し、凸型
金型にポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアーと2
層シートをセットして真空成形している状態を示す一概
略断面図であり、第5図は、本発明に係る第2のポリア
ミド/ポリプロピレンアロイ・コアーとポリプロピレン
発泡体との接着方法に関し、凹型金型に2層シートをセ
ットして真空成形している状態を示す一概略断面図であ
り、第6図は、本発明に係る第2のポリアミド/ポリプ
ロピレンアロイ・コアーとポリプロレン発泡体との接着
方法に関し、真空成形した凹型金型上の2層シートの上
にポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアーをセット
してポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアーとポリ
プロピレン発泡体とを圧着しようとしている状態を示す
一概略断面図である。
まず、本発明に係る第1のポリアミド/ポリプロピレ
ンアロイ・コアーとポリプロピレン発泡体との接着方法
について説明する。
本発明に係る第1の接着方法における第1工程とし
て、ポリアミド/ポリプロピレンアロイ(1)または
(2)からなるコアーの表面1aに、プロピレン−エチレ
ン共重合体を含むプライマー液(A)、変性プロピレン
−エチレン共重合体を含むプライマー液(B)、塩素化
ポリプロピレンを含むプライマー液(C)、スチレン−
ブタジエンブロック共重合体を含むプライマー液(D)
および塩素化プロピレン・1−ブテン共重合体を含むプ
ライマー液(E)からなる群から選択される少なくとも
1種のプライマー液を塗布して該ポリアミド/ポリプロ
ピレンアロイ・コアーの表面1aを乾燥する。
本発明で用いられるポリアミド/ポリプロピレンアロ
イ・コアー1を構成するポリアミド/ポリプロピレンア
ロイとしては、変性ポリプロピレン(A)、ポリアミド
(B)および繊維状強化剤(C)で構成されるポリアミ
ド/ポリプロピレンアロイ(1)、または変性ポリプロ
ピレン(D)、ポリアミド(E)、変性エチレン・α−
オレフィン共重合体(F)、および無機充填剤(G)で
構成されるポリアミド/ポリプロピレンアロイ(2)が
挙げられる。
ポリアミド/ポリプロピレンアロイ(1) 本発明で用いられる変性ポリプロピレン(A)を構成
するポリプロピレンは、結晶性の重合体であって、好ま
しくは密度が0.89〜0.93g/cm3である、プロピレンの単
独重合体もしくはプロピレンと20モル%以下のエチレ
ン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オ
レフィンとのブロックあるいはランダム共重合体であ
る。
上記ポリプロピレンは、135℃デカリン溶媒中で測定
した固有粘度[η]が1.5〜2.0dl/g、好ましくは1.6〜
1.9dl/gの範囲内にある。
本発明では、ポリプロピレンは、一部もしくは全部が
不飽和カルボン酸またはその誘導体から選ばれるグラフ
トモノマーでグラフト変性された変性ポリプロピレン
(A)として用いられる。すなわち、変性ポリプロピレ
ン(A)は全部が変性されていてもよいし、変性ポリプ
ロピレンと未変性ポリプロピレンとの混合物であっても
よい。このような混合物の場合、混合物全体の固有粘度
[η]が上記範囲に入っていればよく、個々の成分が上
記範囲に入っていることを要しない。固有粘度[η]が
上記のような範囲内にある変性ポリプロピレンを用いる
と、得られるポリアミド/ポリプロピレンアロイの耐熱
性および機械的強度が向上する。
グラフト変性で用いられる不飽和カルボン酸またはそ
の誘導体としては、具体的には、アクリル酸、フマール
酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン
酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ナジック酸 (エン
ドシス−ビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン−2,3−ジ
カルボン酸)などの不飽和カルボン酸、またはその誘導
体、たとえば酸ハライド、アミド、イミド、無水物、エ
ステルなどが挙げられ、具体的には、塩化マレニル、マ
レイミド、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、アクリ
ル酸メチル、メタクリル酸メチル、マレイン酸モノメチ
ル、マレイン酸ジメチル、グリシジルマレエートなどが
挙げられる。これらの中では、不飽和ジカルボン酸また
はその酸無水物が好適であり、とくにマレイン酸、ナジ
ック酸 またはこれらの酸無水物が好適である。
本発明で用いられる変性ポリプロピレンのグラフトモ
ノマーのグラフト量は、変性ポリプロピレン1gに対して
0.001〜0.04mg当量、好ましくは0.005〜0.3mg当量の範
囲内にある。このグラフト量が上記のような範囲内にあ
る変性ポリプロピレンを用いると、ポリアミドとの相溶
性が良好で、引張強度および外観に優れるとともに、熱
変形温度および耐薬品性が向上するようなポリアミド/
ポリプロピレンアロイが得られる。
本発明で用いられるポリアミド(B)としては、ヘキ
サメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ドデカメ
チレンジアミン、2,2,4−または2,4,4−トリメチルヘキ
サメチレンジアミン、1,3−または1,4−ビス(アミノメ
チル)シクロヘキサン、ビス(p−アミノシクロヘキシ
ルメタン)、m−またはp−キシリレンジアミン等の脂
肪族、脂環族、芳香族等のジアミンとアジピン酸、スベ
リン酸、セバシン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テ
レフタル酸、イソフタル酸等の脂肪族、脂環族、芳香族
等のジカルボン酸との重縮合によって得られるポリアミ
ド、ε−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸等
のアミノカルボン酸の縮合によって得られるポリアミ
ド、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタム等のラク
タムから得られるポリアミドあるいはこれらの成分から
なる共重合ポリアミド、これらポリアミドの混合物等が
挙げられる。具体的には、ナイロン6、ナイロン66、ナ
イロン610、ナイロン9、ナイロン11、ナイロン12、ナ
イロン6/66、ナイロン66/610、ナイロン6/11等が挙げら
れる。
本発明では、このポリアミドの96%の硫酸中1%溶液
において25℃で測定した相対粘度[η]は1.5〜2.4、
好ましくは2.0〜2.3の範囲内にある。相対粘度[η
が上記のような範囲内にあるポリアミドを用いると、高
熱変形温度を有するポリアミド/ポリプロピレンアロイ
が得られる。
本発明において用いられる繊維状強化剤(C)として
は、ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維、金属被覆ガラ
ス繊維、セラミックス繊維、ウオラストナイト、炭素繊
維、金属炭化物繊維、金属酸化物繊維、ホイスカー、ア
ラミド繊維、硬化フェノール樹脂繊維等が挙げられ、単
独または2種以上の組合せで用いられるが、特にガラス
繊維が好ましい。また繊維状強化剤の表面をシラン系化
合物、たとえばビニルトリエトキシシラン、γ−アミノ
プロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン等で処理しておいてもよい。
本発明で用いられるポリアミド/ポリプロピレンアロ
イ(1)は、変性ポリプロピレン(A)が40〜55重量
%、ポリアミド(B)が60〜45重量%、および(A)+
(B)の合計量100重量部に対し、繊維状強化剤(C)2
0〜200重量部とから構成される。上記成分(A)、
(B)および(C)を上記のような割合で配合すると、
高剛性および180℃以上の高熱変形温度(ASTM D 648、
荷重18.6kg/cm2)を有するとともに、耐ガソリン性およ
び成形加工性に優れたポリアミド/ポリプロピレンアロ
イが得られる。
本発明で用いられるポリアミド/ポリプロピレンアロ
イ(1)は、変性ポリプロピレン(A)、ポリアミド
(B)、および繊維状強化剤(C)とを前記範囲で種々
公知の方法、たとえばヘンシェルミキサー、V−ブレン
ダー、リボンブレンダー、タンブラーブレンダー等で混
合後、一軸押出機、二軸押出機、ニーダー、バンバリー
ミキサー等で溶融混練し、造粒あるいは粉砕する方法を
採用することによって得ることができる。
本発明においては、ポリアミド/ポリプロピレンアロ
イ(1)には、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、
滑剤、スリップ剤、核剤、難燃剤、顔料あるいは染料、
あるいは少量の他の樹脂、たとえばポリエチレン、ポリ
ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテンあるいはエチレ
ンと他のα−オレフィンとの共重合体等のポリオレフィ
ン等を、本発明の目的を損わない範囲で配合しておいて
もよい。
ポリアミド/ポリプロピレンアロイ(2) 本発明で用いられる変性ポリプロピレン(D)を構成
するポリプロピレンは、結晶性の重合体であって、好ま
しくは密度が0.89〜0.93g/cm3、メルトフローレート(M
FR:ASTM D 1238、L)が0.01〜50g/10分の範囲内にあ
る、プロピレンの単独重合体もしくはプロピレンと少量
のエチレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、
1−ヘキセン等のα−オレフィンとのブロックあるいは
ランダム共重合体である。
本発明で用いられる変性ポリプロピレン(D)は、上
記のようなポリプロピレンに、上記のような不飽和カル
ボン酸またはその誘導体から選ばれるグラフトモノマー
を0.001〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%グラフト
した重合体である。このグラフトモノマーのグラフト量
が上記のような範囲内にある変性ポリプロピレンを用い
ると、引張強度および外観に優れるとともに、耐衝撃性
に優れるポリアミド/ポリプロピレンアロイが得られ
る。
本発明で用いられる変性ポリプロピレン(D)は、未
変性ポリプロピレン全体が上記のグラフト変性をされて
いてもよいし、未変性ポリプロピレンとグラフト変性ポ
リプロピレンとの混合物であってもよい。この場合、混
合物全体のグラフト量が上記範囲にあることを要する。
本発明で用いられるポリアミド(E)としては、上記
のポリアミド(B)と同様のポリアミドが挙げられる
が、このポリアミド/ポリプロピレンアロイ(2)にお
いては、高融点で剛性などに優れ、上記変性ポリプロピ
レン(D)に対する改質効果の大きいナイロン6、ナイ
ロン66が好ましく用いられる。また本発明では、ポリア
ミド(E)の分子量は特に限定されないが、相対粘度
[η](JIS K 6810、98%硫酸中で測定)は、通常0.
5以上、好ましくは2.0以上である。
本発明で用いられる変性エチレン・α−オレフィン共
重合体(F)は、X線による結晶化度が0〜50%、好ま
しくは0〜30%およびエチレン含有量が50〜93モル%、
好ましくは70〜90モル%のエチレン・α−オレフィン共
重合体に、不飽和カルボン酸またはその誘導体から選ば
れるグラフトモノマーを0.01〜5重量%、好ましくは0.
1〜1.0重量%グラフトした共重合体である。結晶化度お
よびエチレン含有量が上記のような範囲内にあるエチレ
ン・α−オレフィン共重合体をグラフト変性した変性エ
チレン・α−オレフィン共重合体を用いると、耐衝撃性
に優れるポリアミド/ポリプロピレンアロイが得られ
る。
本発明では、通常メルトフローレート(MFR:ASTM D 1
238,L)が0.05〜50g/10分、好ましくは0.5〜20g/10分で
あるエチレン・α−オレフィンが用いられる。
上記エチレン・α−オレフィン共重合体を構成するα
−オレフィンは、炭素数3以上、特に3〜18程度のα−
オレフィンであり、具体的には、プロピレン、1−ブテ
ン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−デ
センなどを例示することができ、これらの1種または2
種以上の混合物である。エチレン・α−オレフィン共重
合体は、通常エチレン成分とα−オレフィンとの共重合
体であるが、場合によっては微量、たとえば0.5モル%
以下の範囲でジエン成分を含有していても差しつかえな
い。
不飽和カルボン酸またはその誘導体は、上記変性ポリ
プロピレン(A)の製造の際に用いられる不飽和カルボ
ン酸またはその誘導体と同様である。
不飽和カルボン酸またはその誘導体から選ばれるグラ
フトモノマーをエチレン・α−オレフィン共重合体また
はポリプロピレンにグラフト共重合して上記変性エチレ
ン・α−オレフィン共重合体(F)または変性ポリプロ
ピレン(D)を製造するには、従来公知の種々の方法を
採用することができる。たとえば、エチレン・α−オレ
フィン共重合体(G)またはプロピレン重合体(F)を
溶融させ、グラフトモノマーを添加してグラフト共重合
させる方法あるいは溶媒に溶解させ、グラフトモノマー
を添加してグラフト共重合させる方法がある。いずれの
場合にも、前記グラフトモノマーを効率よくグラフト共
重合させるためには、ラジカル開始剤の存在下に反応を
実施することが好ましい。グラフト反応は通常60〜350
℃の温度で行なわれる。ラジカル開始剤の使用割合は、
エチレン・α−オレフィン共重合体またはポリプロピレ
ン100重量部に対して、通常0.001〜20重量部の範囲であ
る。ラジカル開始剤としては、有機ペルオキシド、有機
ペルエステル、たとえばベンゾイルペルオキシド、ジク
ロルベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、
ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(ペルオキシドベンゾエート)ヘキシン−3、1,4−
ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼ
ン、ラウロイルペルオキシド、tert−ブチルペルアセテ
ート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキ
シ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブ
チルペルオキシ)ヘキサン、tert−ブチルペルベンゾエ
ート、tert−ブチルペルフェニルアセテート、tert−ブ
チルペルイソブチレート、tert−ブチルペル−sec−オ
クトエート、tert−ブチルペルピバレート、クミルペル
ピバレートおよびtert−ブチルペルジエチルアセテー
ト、その他アゾ化合物、たとえばアゾビスイソブチロニ
トリル、ジメチルアゾイソブチレートが挙げられる。こ
れらのうちでは、ジクミルペルオキシド、ジ−tert−ブ
チルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブ
チルペルオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、1,4−ビス(t
ert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンなどの
ジアルキルペルオキシドが好ましい。
本発明で用いられる無機充填剤(G)としては、粉末
状充填剤、たとえばアルミナ、酸化マグネシウム、酸化
カルシウム、亜鉛華等の酸化物、水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、水酸化
カルシウム、酸化スズ水和物、酸化ジルコニウム水和物
などのような水和金属酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウムなどのような炭酸塩;タルク、クレー、ベン
トナイト、アタパルジャイトなどのようなケイ酸塩;ホ
ウ酸バリウム、ホウ酸亜鉛などのようなホウ酸塩、リン
酸アルミニウム、トリポリリン酸ナトリウム等のような
リン酸塩;石コウなどのような硫酸塩;亜硫酸塩;およ
びこれらの2種以上の混合物、繊維状充填剤、たとえば
ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維、金属被覆ガラス繊
維、セラミックス繊維、ウオラストナイト、炭素繊維、
金属炭化物繊維、金属硬化物繊維等、その他、ガラスビ
ーズ、ガラスバルーン、シラスバルーン等の球状物、ガ
ラス粉末、ガラスフレーク、マイカなどを挙げることが
できる。また無機充填剤の表面をシラン系化合物、たと
えばビニルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルト
リエトキシシラン、2−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン等で処理しておいてもよい。これらの中で
は、繊維状物とくにガラス繊維が補強効果に優れるので
好ましい。
本発明で用いられるポリアミド/ポリプロピレンアロ
イ(2)は、変性ポリプロピレン(D)が95〜5重量
部、好ましくは90〜40重量部、およびポリアミド(E)
が5〜95重量部、好ましくは10〜60重量部(ただし
(D)+(E)=100重量部)に、変性エチレン・α−
オレフィン共重合体(F)が1〜80重量部、好ましくは
10〜40重量部、および無機充填剤(G)が5〜150重量
部、好ましくは10〜100重量部から構成される。
変性ポリプロピレン(D)、ポリアミド(E)、変性
エチレン・α−オレフィン共重合体(F)および無機充
填剤(G)を上記のような割合で配合すると、湿度によ
る物性変化が少なく、しかも耐熱性、剛性、塗装性、耐
油性および成形加工性などに優れたポリアミド/ポリプ
ロピレンアロイが得られる。
本発明で用いられるポリアミド/ポリプロピレンアロ
イ(2)は、上記ポリアミド/ポリプロピレン(1)の
場合と同様の方法を採用することによって得ることがで
き、また耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、滑剤、
スリップ剤、核剤、難燃剤、顔料等を、本発明の目的を
損ならない範囲で配合することもできる。
ポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアー1は、上
記のようなポリアミド/ポリプロピレンアロイ(1)ま
たは(2)を射出成形あるいはスタンピング成形などを
行なうことにより得ることができる。
本発明で用いられるプロピレン−エチレン共重合体を
含むプライマー液(A)としては、具体的には、プロピ
レン含量が50〜75モル%、好ましくは60〜70モル%の範
囲であり、X線回折による結晶化度が約2〜20%、好ま
しくは約5〜18%の範囲であるプロピレン−エチレン共
重合体を、有機溶媒1m3に対し、10〜100kg溶解してなる
液が用いられる。
また、本発明で用いられる変性プロピレン−エチレン
共重合体を含むプライマー液(B)としては、具体的に
は、プロピレン含量が50〜75モル%、好ましくは60〜70
モル%の範囲であり、X線回折による結晶化度が約2〜
20%、好ましくは約5〜18%の範囲であるプロピレン−
エチレン共重合体に、マレイン酸またはその無水物を0.
5〜15重量%グラフト共重合してなり、その極限粘度
[η](135℃デカリン溶媒中で測定した値)が0.3dl/g
以上、好ましくは0.3〜20dl/g、特に好ましくは0.3〜10
dl/gである変性プロピレン−エチレン共重合体を、有機
溶媒1m3に対し、10〜100kg溶解してなる液が用いられ
る。このプライマー液(B)において、変性プロピレン
−エチレン共重合体の原料となるプロピレン−エチレン
共重合体としては、プロピレンとエチレンとのランダム
共重合体が好ましい。
また、本発明で用いられる塩素化ポリプロピレンを含
むプライマー液(C)としては、具体的には、塩素化率
が30〜80重量%である塩素化ポリプロピレンのトルエン
溶液が用いられる。
また、本発明で用いられるスチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体を含むプライマー液(D)としては、具体
的には、式 A−(B−A)n[式中、Aはモノビニル
置換芳香族炭化水素の重合体ブロックであり、Bは共役
ジエンのエラストマー性重合体であり、nは1〜5であ
る。]で表わされるブロック共重合体および/またはこ
のブロック共重合体の水素添加誘導体を含むトルエン溶
液が用いられる。
また、本発明で用いられる塩素化プロピレン・1−ブ
テン共重合体を含むプライマー液(E)としては、具体
的には、プロピレンおよび1−ブテンの合計含量が60モ
ル%以上であり、X線回折による結晶化度が10〜50%で
あり、135℃デカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]
が0.8〜6.0dl/gであり、GPC法により測定した分子量分
布(w/n)が1〜20であるプロピレン・1−ブテン
共重合体の塩素化物であって、塩素含有量が10〜30重量
%である塩素化プロピレン・1−ブテン共重合体を、有
機溶媒1m3に対し、10〜100kg溶解してなる液が用いられ
る。
なお上記塩素化プロピレン・1−ブテン共重合体につ
いて、特開昭61−268703号公報に「耐熱接着性が改良さ
れた接着剤組成物」の一つとして開示されている。
本発明では、上記プライマー液のうち、特にプライマ
ー液(E)が高温での接着性に優れているため好ましく
用いられる。
上記のようなプライマー液の塗布方法としては、具体
的には、スプレーによる塗布、刷毛塗りなどの方法が挙
げられる。
上記のようなプライマー液の塗布量は、いずれも固形
分換算で、3〜30g/m2、好ましくは5〜15g/m2である。
上記プライマー液が塗布されたポリアミド/ポリプロ
ピレンアロイ・コアーの表面1aの乾燥条件は、通常、乾
燥温度が常温から90℃であり、乾燥時間が約1〜15分で
ある。
本発明では、表皮材2およびポリプロピレン発泡体3
からなる2層シートのポリプロピレン発泡体3と、ポリ
アミド/ポリプロピレンアロイ・コアー1とを接着する
際に、上記のようなプライマー液を用いてポリアミド/
ポリプロピレンアロイ・コアーの表面1aにプライマー処
理を施すのでポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コア
ー1とポリプロピレン発泡体3との接着性に優れる積層
体が得られる。また、本発明では、上記のようなプライ
マー液を用いるので、ポリアミド/ポリプロピレンアロ
イ・コアーの表面1aにプライマー液を塗布して、さらに
ウレタン系接着剤を塗布するという工程を採る必要がな
く、ポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアーの表面
処理工程が簡略化できる。
次に、本発明に係る第1の接着方法における第2工程
として、第3図に示すように、前工程で表面1aにプライ
マー処理が施されたポリアミド/ポリプロピレンアロイ
・コアーの裏面1bが、凸型金型4と接するように、この
ポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアー1を凸型金
型4にセットする。
最後に、本発明に係る第1の接着方法における第3工
程として、第4図に示すように、表皮材2とポリプロピ
レン発泡体3とからなる2層シートを、該2層シートの
ポリプロピレン発泡体3が前記ポリアミド/ポリプロピ
レンアロイ・コアー1と向かい合わせになるように、前
記凸型金型4にセットして真空成形する。
本発明で用いられる2層シートを構成する表皮材2
は、特に限定されず、オレフィン系熱可塑性エラストマ
ー(TPE)、ポリ塩化ビニル(PVC)などのプラスチック
のほか、布、不織布など熱間成形できる材料であればど
のような材料でも良い。
本発明においては、必要に応じて、2層シートを構成
するポリプロピレン発泡体3の表面に、前述したスチレ
ン−ブタジエンブロック共重合体を含むトルエン溶液
(プライマー液(D))をあらかじめ塗布して乾燥して
も良い。このようなプライマー処理をポリプロピレン発
泡体3の表面に施すことによってポリアミド/ポリプロ
ピレンアロイ・コアー1とポリプロピレン発泡体3との
接着性をより向上させることができる。
本発明では、上記真空成形は、通常、2層シートを予
備加熱して金型にセットし、真空圧600〜700mmHgの条件
で行なう。上記予備加熱の温度は、ポリプロピレン発泡
体3側が120〜150℃であり、表皮材2側が表皮材の種類
によっても異なるが120〜170℃である。
次に、本発明に係る第2のポリアミド/ポリプロピレ
ンアロイ・コアーとポリプロピレン発泡体との接着方法
について説明する。
まず、本発明に係る第2の接着方法における第1工程
として、第5図に示すように、表皮材2とポリプロピレ
ン発泡体3とからなる2層シートを、該2層シートの表
皮材2が凹型金型5と向かい合わせになるように、凹型
金型5にセットして真空成形する。
上記表皮材2としては、前述した熱可塑性エラストマ
ー、ポリ塩化ビニルなどが用いられる。
本発明においては、必要に応じて、2層シートを構成
するポリプロピレン発泡体3の表面に、前述したスチレ
ン−ブタジエンブロック共重合体を含むプライマー液
(D)をあらかじめ塗布して乾燥しても良い。このよう
なプライマー処理をポリプロピレン発泡体3の表面に施
すことによって、ポリアミド/ポリプロピレンアロイ・
コアー1とポリプロピレン発泡体3との接着性をより向
上させることができる。
本発明では、上記真空成形は、通常、2層シートを予
備加熱して金型にセットし、真空圧600〜700mmHgの条件
で行なう。上記予備加熱の温度は、ポリプロピレン発泡
体3側が120〜150℃であり、表皮材2側が表皮材の種類
によっても異なるが120〜170℃である。
次に、本発明に係る第2の接着方法における第2工程
として、ポリアミド/ポリプロピレンアロイ(1)また
は(2)からなるコアーの表面1aに、プロピレン−エチ
レン共重合体を含むプライマー液(A)、変性プロピレ
ン−エチレン共重合体を含むプライマー液(B)、塩素
化ポリプロピレンを含むプライマー液(C)、スチレン
−ブタジエンブロック共重合体を含むプライマー液
(D)および塩素化プロピレン・1−ブテン共重合体を
含むプライマー液(E)からなる群から選択される一の
プライマー液を塗布してポリアミド/ポリプロピレンア
ロイ・コアーの表面1aを乾燥する。
この第2工程は、前述した本発明に係る第1の接着方
法における第1工程と全く同じである。
最後に、本発明に係る第2の接着方法における第3工
程として、第6図に示すように、該ポリアミド/ポリプ
ロピレンアロイ・コアー1を、前記ポリアミド/ポリプ
ロピレンアロイ・コアーの表面1aとポリプロピレン発泡
体3とが向かい合わせになるように、凹型金型にセット
してポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアー1とポ
リプロピレン発泡体3とを圧着する。
本発明では、上記2層シートの真空成形後、間断なく
ポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアー1とポリプ
ロピレン発泡体3とを圧着する。本発明における上記圧
着は、通常、ポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コア
ー1の上から圧着用凸型金型6を用いて5〜10kg/cm2
圧力をかけて行なわれる。
発明の効果 本発明に係る第1のポリアミド/ポリプロピレンアロ
イ・コアーとポリオレフィン発泡体との接着方法では、
前述したように、特定のプライマー液で表面にプライマ
ー処理を施したポリアミド/ポリプロレンアロイ・コア
ーと、2層シートを構成するポリオレフィン発泡体とを
凸型金型を用いて真空成形を行なうので、ポリアミド/
ポリプロピレンアロイ・コアーとポリオレフィン発泡体
との接着性に優れる積層体が得られるという効果があ
る。特に塩素化プロピレン・1−ブテン共重合体を含む
プライマー液(E)を用いると、高温での接着性に優れ
る積層体が得られる。また、本発明に係る第1のポリア
ミド/ポリプロピレンアロイ・コアーとポリオレフィン
発泡体との接着方法では、ポリアミド/ポリプロピレン
アロイ・コアーの表面処理は、従来のABSコアーの表面
処理方法と異なり、ポリアミド/ポリプロピレンアロイ
・コアーの表面に特定のプライマー液を塗布して乾燥す
るだけであるので、ポリアミド/ポリプロピレンアロイ
・コアーの表面処理の簡略化が図れるという効果があ
る。
本発明に係る第2のポリアミド/ポリプロピレンアロ
イ・コアーとポリオレフィン発泡体との接着方法では、
前述したように、凹型金型を用いて真空成形した2層シ
ートと、特定のプライマー液で表面にプライマー処理を
施したポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアーとを
圧着するので、ポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コ
アーとポリオレフィン発泡体との接着性に優れる積層体
が得られるという効果がある。特に塩素化プロピレン・
1−ブテン共重合体を含むプライマー液(E)を用いる
と、高温での接着性に優れる積層体が得られる。また、
本発明に係る第2のポリアミド/ポリプロピレンアロイ
・コアーとポリオレフィン発泡体との接着方法は、本発
明に係る第1のポリアミリド/ポリプロピレンアロイ・
コアーとポリオレフィン発泡体との接着方法の場合と同
様に、ポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアーの表
面処理の簡略化が図れるという効果がある。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、
これら実施例に限定されるものではない。
なお、実施例および比較例で用いたプライマー液
(A)、プライマー液(B)、プライマー液(C)、プ
ライマー液(D)およびプライマー液(E)は、以下の
通りである。
プライマー液(A); 商品名 PP用プライマー P−301 三井石油化学工業(株)製 プライマー液(B); 商品名 ユニストール P−401 三井石油化学工業(株)製 プライマー液(C); 商品名 ジョイタック 特殊色料(株)製 プライマー液(D); 式A−(B−A)(ただし、式中、Aはスチレンか
らなる重合体ブロックであり、Bはブタジエンのエラス
トマー性重合体であり、nは3である。)で表されるブ
ロック共重合体を、トルエン溶液1m3に対し、50kg溶解
してなる液。
プライマー液(E); プロピレンおよび1−ブテンの合計含量が65モル%以
上であり、X線回折による結晶化度が30%であり、135
℃デカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が3.0dl/g
であり、GPC法により測定した分子量分布(w/n)
が13であるプロピレン・1−ブテン共重合体の塩素化物
であって、塩素含有量が15重量%である塩素化プロピレ
ン・1−ブテン共重合体を、トルエン溶液1m3に対し、3
0kg溶解してなる液。
実施例1 まず、熱可塑性エラストマー[以下、「TPE(A)」
と称する。」のペレットを下記のようにして製造し、以
下TPE(A)シートを製造して表皮材を得た。
TPE(A)のペレット製造 (i)アイソタクチックポリプロピレン樹脂[メルトフ
ローレート:13g/10分(230℃)]45重量部と、 (ii)エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン
三元共重合体ゴム[エチレン単位/プロピレン単位(モ
ル比):78/22、ヨウ素価:15、ムーニー粘度ML1+4(121
℃):61]55重量部と、 (iii)ナフテン系プロセスオイル30重量部とを、バン
バリーミキサーを用いて窒素雰囲気下、180℃で5分間
混練した後、得られた混練物をシートカッターで角ペレ
ット状とした。
次いで、この角ペレット100重量部に対し、 (iv)1,3−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピ
ル)ベンゼン20重量%、ジビニルベンゼン30重量%およ
びパラフィン系鉱油50重量%よりなる混合物1重量部を
ヘンシェルミキサーで混練し、押出機で窒素雰囲気下、
220℃で押出し、熱可塑性エラストマー[TPE(A)]の
ペレットを製造した。
TPE(A)シートの製造 TPE(A)のペレットをシート原料とし、ニッポンロ
ール製のカレンダー成形機を用い、樹脂温度を180℃、
シートの引取速度を20m/分にして厚み0.8mmのTPE(A)
シートを製造した。
2層シートの製造 ラミネーターに設けられている予熱ヒーターで、上記
TPE(A)シートおよびポリプロピレン発泡体(東レ製
PPX、発泡倍率20倍、厚み3mm)を個別に190℃に予備
加熱した後、1対のエンボスロール(温度200℃)とゴ
ムロールとにより両シートをラミネートすると同時に、
TPE(A)シートの表面処理面にエンボス加工を施し、
2層シートを得た。
次に、ポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアーを
下記のようにして製造し、ポリアミド/ポリプロピレン
アロイ・コアーに表面処理を施した後ポリアミド/ポリ
プロピレンアロイ・コアーの乾燥を行なった。
ポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアーの製造 [ポリアミド/ポリプロピレンアロイ(1)の製造] デカリン中135℃で測定した極限粘度[η]が1.8dl/g
のポリプロピレン(以下PP−1という)48重量%と、固
有粘度[η]が1.6dl/g、無水マレイン酸(以下MAHとい
う)グラフト量3.0重量%の変性ポリプロピレン(以下
変性PP−1という)2重量%(MAHのグラフト量は0.024
mg当量/PP−1 1g)と、96%硫酸中1%溶液において25
℃で測定した相対粘度[η]が2.2のナイロン6(以
下NY6−1という)50重量%と、長さ3mmのガラス繊維
(以下GFという)50重量部とをタンブラーブレンダーで
ドライブレンドした後40mmφ押出機で240℃で造粒して
ペレットを製造した。
[ポリアミド/ポリプロピレンアロイ(2)の製造] MFRが10g/10分のポリプロピレン(以下PP−2とい
う)72重量部と、MFR 16g/10分、無水マレイン酸グラ
フト量3.8重量%の変性ポリプロピレン(以下変性PP−
2という)3重量部と、NY6−1 25重量部と、下記の
変性エチレン・α−オレフィンランダム共重合体(以下
変性EPC−1という)15重量部と、GF30重量部とをタン
ブラーブレンダーでドライブレンドした後40mmφ押出機
で240℃で造粒してペレットを製造した。
<変性EPC−1の製造> エチレン含有率80モル%、結晶化度5%、MFR 1.2kg
/10分のエチレン・プロピレンランダム共重合体(以下E
PC−1という)100重量部に、アセトン1.0重量部と、
α,α−ビス−tert−ブチルパーオキシ−ジイソプロピ
ルベンゼン0.02重量部と、無水マレイン酸1.0重量部と
からなる混合液をヘンシェルミキサーで滴下混合した後
40mmφ押出機で240℃で造粒することにより、結晶化度
3%、MFR 0.8g/10分、無水マレイン酸のグラフト量0.
8重量%の無水マレイン酸グラフトエチレン・プロピレ
ンランダム共重合体(変性EPC−1)を得た。
上記のポリアミド/ポリプロレンアロイ(1)および
(2)のペレットをそれぞれ260℃で射出成形して厚さ3
mmのポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアー
[I]、[II]を製造した。
ポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアーの表面処理
および乾燥 得られたポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアー
[I]および[II]の表面を、固形分10%の前記プライ
マー液(A)でスプレー塗布した。塗布量は固形分で10
g/m2であった。
上記塗布終了後、これらのポリアミリド/ポリプロピ
レンアロイ・コアーを常温にて約10分間乾燥した。
2層シートの真空成形 最後に、上記のポリアミド/ポリプロピレンアロイ・
コアー[I]と予備加熱した2層シートを凸型金型にセ
ットした後、2層シートの真空成形を下記の条件で行な
った。
(条 件) 予備加熱温度 TPE(A)シート側 125℃ ポリプロピレン発泡体側 170℃ 真空圧 700mmHg 冷却(空冷) 60秒 このような2層シートの真空成形を行なうことによっ
て同時にポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアー
[I]とポリプロピレン発泡体とを接着し、TPE(A)
シート/ポリプロピレン発泡体/(ポリアミド/ポリプ
ロピレンアロイ・コアー)[I]という構成の積層体を
得た。
得られた積層体を打抜いて試験片を作製し、ポリアミ
ド/ポリプロピレンアロイ・コアーとポリプロピレン発
泡体との間の接着強度(剥離強度)を剥離試験にて測定
した。
また、ポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアー
[II]についても、ポリアミド/ポリプロピレンアロイ
・コアー[I]の場合と同様にして、積層体を得、上記
剥離試験を行なった。
[剥離試験の方法] 剥離方向角度 180゜ 剥離速度 200mm/分 測定温度 常温、80℃、90℃、100℃ 測定結果を表1および表2に示す。
実施例2〜5 実施例1のポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コア
ーの表面処理において、プライマー液(A)の代わりに
前記プライマー液(B)、(C)、(D)、(E)をそ
れぞれ用い、各々の塗布量を固形分で10g/m2とした以外
は、実施例1と同様にして積層体を得、得られた積層体
について実施例1と同様にして、ポリアミド/ポリプロ
ピレンアロイ・コアーとポリプロピレン発泡体との間の
接着強度を測定した。
測定結果を表1および表2に示す。
実施例6 実施例2の2層シートの製造において用いるポリプロ
ピレン発泡体として、表面に前記プライマー液(D)を
塗布量10g/m2の条件で塗布したポリプロピレン発泡体を
用いた以外は、実施例2と同様にして積層体を得、得ら
れた積層体について実施例2と同様にして、ポリアミド
/ポリプロピレンアロイ・コアーとポリプロピレン発泡
体との間の接着強度を測定した。
測定結果を表1および表2に示す。
比較例1 実施例1において、ポリアミド/ポリプロピレンアロ
イ・コアーの表面処理および乾燥を行なわなかった以外
は、実施例1と同様にして積層体を得、得られた積層体
について実施例1と同様にして、ポリアミド/ポリプロ
ピレンアロイ・コアーとポリプロピレン発泡体との間の
接着強度を測定した。
測定結果を表1および表2に示す。
比較例2 実施例6において、ポリアミド/ポリプロピレンアロ
イ・コアーの表面処理および乾燥を行なわなかった以外
は、実施例6と同様にして積層体を得、得られた積層体
について実施例6と同様にして、ポリアミド/ポリプロ
ピレンアロイ・コアーとポリプロピレン発泡体との間の
接着強度を測定した。
測定結果を表1および表2に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る第1のポリアミド/ポリプロピ
レンアロイ・コアーとポリプロピレン発泡体との接着方
法において用いられるポリアミド/ポリプロピレンアロ
イ・コアーの一概略断面図であり、第2図は、本発明に
係る第1または第2のポリアミド/ポリプロピレンアロ
イ・コアーとポリプロピレン発泡体との接着方法におい
て用いられる表皮材とポリプロピレン発泡体とからなる
2層シートの一概略断面図であり、第3図は、本発明に
係る第1のポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアー
とポリプロピレン発泡体との接着方法に関し、凸型金型
にポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアーをセット
した状態を示す一概略断面図であり、第4図は、本発明
に係る第1のポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コア
ーとポリプロピレン発泡体との接着方法に関し、凸型金
型にポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアーと2層
シートをセットして真空成形している状態を示す一概略
断面図であり、第5図は、本発明に係る第2のポリアミ
ド/ポリプロピレンアロイ・コアーとポリプロピレン発
泡体との接着方法に関し、凹型金型に2層シートをセッ
トして真空成形している状態を示す一概略断面図であ
り、第6図は、本発明に係る第2のポリアミド/ポリプ
ロピレンアロイ・コアーとポリプロピレン発泡体との接
着方法に関し、真空成形した凹型金型上の2層シートの
上にポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアーをセッ
トしてポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアーとポ
リプロピレン発泡体とを圧着しようとしている状態を示
す一概略断面図である。 1……ポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアー 1a……ポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアーの表
面 2……表皮材、3……ポリプロピレン発泡体 4……凸型金型、5……凹型金型 6……圧着用凸型金型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 23:00 77:00 105:04 C08L 23:00 79:08 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08J 5/12 B29C 51/10 B29C 65/52 B29C 65/70

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記に示すポリアミド/ポリプロピレンア
    ロイ(1)または(2)からなるコアーの表面に、下記
    に示すプロピレン−エチレン共重合体を含むプライマー
    液(A)、変性プロピレン−エチレン共重合体を含むプ
    ライマー液(B)、塩素化ポリプロピレンを含むプライ
    マー液(C)、スチレン−ブタジエンブロック共重合体
    を含むプライマー液(D)および塩素化プロピレン・1
    −ブテン共重合体を含むプライマー液(E)からなる群
    から選択される少なくとも1種のプライマー液を塗布し
    て該ポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアーの表面
    を乾燥する工程と、 該ポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアーを、その
    裏面が凸型金型と接するように、凸型金型にセットする
    工程と、 表皮材とポリオレフィン発泡体とからなる2層シート
    を、該2層シートのポリオレフィン発泡体が前記ポリア
    ミド/ポリプロピレンアロイ・コアーと向かい合わせに
    なるように、前記凸型金型にセットして真空成形する工
    程 とからなることを特徴とするポリアミド/ポリプロピレ
    ンアロイ・コアーとポリオレフィン発泡体との接着方
    法: ポリアミド/ポリプロピレンアロイ(1);一部もしく
    は全部が不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト
    した変性ポリプロピレン(A)40〜55重量%、ポリアミ
    ド(B)60〜45重量%、および(A)+(B)の合計量
    100重量部に対し、繊維状強化剤(C)20〜200重量部か
    らなるポリマーアロイであって、 変性ポリプロピレン(A)の135℃デカリン溶媒中で測
    定した固有粘度[η]が1.5〜2.0dl/gであり、ポリアミ
    ド(B)の96%硫酸中1%溶液において25℃で測定した
    相対粘度[η]が1.5〜2.4であり、かつ変性ポリプロ
    ピレン(A)中の不飽和カルボン酸のグラフト量が変性
    ポリプロピレン(A)1gに対して0.001〜0.04mg当量で
    あるポリアミド/ポリプロピレンアロイ(1)。 ポリアミド/ポリプロピレンアロイ(2);一部もしく
    は全部が不飽和カルボン酸またはその誘導体から選ばれ
    るグラフトモノマーを0.001〜10重量%グラフトした変
    性ポリプロピレン(D)95〜5重量部、およびポリアミ
    ド(E)5〜95重量部(ただし、(D)+(E)=100
    重量部)に、 X線による結晶化度0〜50重量%、およびエチレン含有
    量50〜93モル%のエチレン・α−オレフィン共重合体
    に、不飽和カルボン酸またはその誘導体から選ばれるグ
    ラフトモノマーを0.01〜5重量%グラフトした変性エチ
    レン・α−オレフィン共重合体(F):1〜80重量部、お
    よび 無機充填剤(G):5〜150重量部 を配合してなるポリアミド/ポリプロピレンアロイ
    (2)。 プライマー液(A);プロピレン含量が50〜75モル%で
    あり、X線回折による結晶化度が2〜20%であるプロピ
    レン−エチレン共重合体を、有機溶媒1m3に対し、10〜1
    00kg溶解してなる液。 プライマー液(B);プロピレン含量が50〜75モル%で
    あり、X線回折による結晶化度が2〜20%であるプロピ
    レン−エチレン共重合体に、マレイン酸またはその無水
    物を0.5〜15重量%グラフト共重合してなり、その極限
    粘度[η]が0.3dl/g以上である変性プロピレン−エチ
    レン共重合体を、有機溶媒1m3に対し、10〜100kg溶解し
    てなる液。 プライマー液(C);塩素化率が30〜80重量%である塩
    素化ポリプロピレンのトルエン溶液。 プライマー液(D):式 A−(B−A)n [式中、Aはモノビニル置換芳香族炭化水素の重合体ブ
    ロックであり、Bは共役ジエンのエラストマー性重合体
    であり、nは1〜5である。]で表わされるブロック共
    重合体および/またはこのブロック共重合体の水素添加
    誘導体を含むトルエン溶液。 プライマー液(E):プロピレンおよび1−ブテンの合
    計含量が60モル%以上であり、X線回折による結晶化度
    が10〜50%であり、135℃デカリン溶媒中で測定した極
    限粘度[η]が0.8〜6.0dl/gであり、GPC法により測定
    した分子量分布(w/n)が1〜20であるプロピレン
    ・1−ブテン共重合体の塩素化物であって、塩素含有量
    が10〜30重量%である塩素化プロピレン・1−ブテン共
    重合体を、有機溶媒1m3に対し、10〜100kg溶解してなる
    液。
  2. 【請求項2】前記表皮材が、ポリオレフィン系樹脂とエ
    チレン・α−オレフィン系共重合体ゴムとを含む熱可塑
    性エラストマー、ポリ塩化ビニル、布、または不織布か
    らなることを特徴とする請求項第1項に記載のポリアミ
    ド/ポリプロピレンアロイ・コアーとポリオレフィン発
    泡体との接着方法。
  3. 【請求項3】前記2層シートを構成するポリオレフィン
    発泡体の表面が、スチレン−ブタジエン共重合体を含む
    トルエン溶液で塗布されて乾燥されていることを特徴と
    する請求項第1項または第2項に記載のポリアミド/ポ
    リプロピレンアロイ・コアーとポリオレフィン発泡体と
    の接着方法。
  4. 【請求項4】表皮材とポリオレフィン発泡体とからなる
    2層シートを、該2層シートの表皮材が凹型金型と向か
    い合わせになるように、凹型金型にセットして真空成形
    する工程と、 下記に示すポリアミド/ポリプロピレンアロイ(1)ま
    たは(2)からなるコアーの表面に、下記に示すプロピ
    レン−エチレン共重合体を含むプライマー液(A)、変
    性プロピレン−エチレン共重合体を含むプライマー液
    (B)、塩素化ポリプロピレンを含むプライマー液
    (C)、スチレン−ブタジエンブロック共重合体を含む
    プライマー液(D)および塩素化プロピレン・1−ブテ
    ン共重合体を含むプライマー液(E)からなる群から選
    択される少なくとも1種のプライマー液を塗布して該ポ
    リアミド/ポリプロピレンアロイ・コアーの表面を乾燥
    する工程と、 該ポリアミド/ポリプロピレンアロイ・コアーを、その
    表面と前記ポリオレフィン発泡体とが向かい合わせにな
    るように凹型金型にセットして、ポリアミド/ポリプロ
    ピレンアロイ・コアーとポリオレフィン発泡体とを圧着
    する工程 とからなることを特徴とするポリアミド/ポリプロピレ
    ンアロイ・コアーとポリオレフィン発泡体との接着方
    法: ポリアミド/ポリプロピレンアロイ(1);一部もしく
    は全部が不飽和カルボン酸またはその誘導体でグラフト
    した変性ポリプロピレン(A)40〜55重量%、ポリアミ
    ド(B)60〜45重量%、および(A)+(B)の合計量
    100重量部に対し、繊維状強化剤(C)20〜200重量部か
    らなるポリマーアロイであって、 変性ポリプロピレン(A)の135℃デカリン溶媒中で測
    定した固有粘度[η]が1.5〜2.0dl/gであり、ポリアミ
    ド(B)の96%硫酸中1%溶液において25℃で測定した
    相対粘度[η]が1.5〜2.4であり、かつ変性ポリプロ
    ピレン(A)中の不飽和カルボン酸のグラフト量が変性
    ポリプロピレン(A)1gに対して0.001〜0.04mg当量で
    あるポリアミド/ポリプロピレンアロイ(1)。 ポリアミド/ポリプロピレンアロイ(2);一部もしく
    は全部が不飽和カルボン酸またはその誘導体から選ばれ
    るグラフトモノマーを0.001〜10重量%グラフトした変
    性ポリプロピレン(D)95〜5重量部、およびポリアミ
    ド(E)5〜95重量部(ただし、(D)+(E)=100
    重量部)に、 X線による結晶化度0〜50重量%、およびエチレン含有
    量50〜93モル%のエチレン・α−オレフィン共重合体
    に、不飽和カルボン酸またはその誘導体から選ばれるグ
    ラフトモノマーを0.01〜5重量%グラフトした変性エチ
    レン・α−オレフィン共重合体(F):1〜80重量部、お
    よび 無機充填剤(G):5〜150重量部 を配合してなるポリアミド/ポリプロピレンアロイ
    (2)。 プライマー液(A);プロピレン含量が50〜75モル%で
    あり、X線回折による結晶化度が2〜20%であるプロピ
    レン−エチレン共重合体を、有機溶媒1m3に対し、10〜1
    00kg溶解してなる液。 プライマー液(B);プロピレン含量が50〜75モル%で
    あり、X線回折による結晶化度が2〜20%であるプロピ
    レン−エチレン共重合体に、マレイン酸またはその無水
    物を0.5〜15重量%グラフト共重合してなり、その極限
    粘度[η]が0.3dl/g以上である変性プロピレン−エチ
    レン共重合体を、有機溶媒1m3に対し、10〜100kg溶解し
    てなる液。 プライマー液(C);塩素化率が30〜80重量%である塩
    素化ポリプロピレンのトルエン溶液。 プライマー液(D):式 A−(B−A)n [式中、Aはモノビニル置換芳香族炭化水素の重合体ブ
    ロックであり、Bは共役ジエンのエラストマー性重合体
    であり、nは1〜5である。]で表わされるブロック共
    重合体および/またはこのブロック共重合体の水素添加
    誘導体を含むトルエン溶液。 プライマー液(E):プロピレンおよび1−ブテンの合
    計含量が60モル%以上であり、X線回折による結晶化度
    が10〜50%であり、135℃デカリン溶媒中で測定した極
    限粘度[η]が0.8〜6.0dl/gであり、GPC法により測定
    した分子量分布(w/n)が1〜20であるプロピレン
    ・1−ブテン共重合体の塩素化物であって、塩素含有量
    が10〜30重量%である塩素化プロピレン・1−ブテン共
    重合体を、有機溶媒1m3に対し、10〜100kg溶解してなる
    液。
  5. 【請求項5】前記表皮材が、ポリオレフィン系樹脂とエ
    チレン・α−オレフィン系共重合体ゴムとを含む熱可塑
    性エラストマー、ポリ塩化ビニル、布、または不織布か
    らなることを特徴とする請求項第4項に記載のポリアミ
    ド/ポリプロピレンアロイ・コアーとポリオレフィン発
    泡体との接着方法。
  6. 【請求項6】前記2層シートを構成するポリオレフィン
    発泡体の表面が、スチレン−ブタジエン共重合体を含む
    トルエン溶液で塗布されて乾燥されていることを特徴と
    する請求項第4項または第5項に記載のポリアミド/ポ
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    の接着方法。
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