JP2790711B2 - 光磁気ディスクの性能指数測定方法 - Google Patents

光磁気ディスクの性能指数測定方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光磁気ディスクの性能指数を測定するため
の性能指数測定方法に関する。
〔従来の技術〕
一般に、光磁気ディスクの性能評価の一つとして、性
能指数が知られている。この性能指数としては、いくつ
かの定義があるが、現在のところ光磁気ディスクの反射
率Rと、力一回転角θの積で定義するのが一般的であ
る。このような性能指数を得るためには、まず反射率R
は分光光度計で測定し、力一回転角θは種々の公知の
方法で測定し、得られた反射率、力一回転角を乗算して
いた。なお、力一回転角の測定方法については、文献、
光と磁気(朝倉書店、佐藤勝明著)に詳しく記載されて
いる。
〔発明が解決しようとしている課題〕
しかしながら、このような従来の測定方法では、力一
回転角を測定する場合、光磁気ディスクに磁場を印加し
て磁化の方向を反転させる必要があるが、保磁力の大き
な光磁気ディスクでは磁化反転のための装置が大がかり
になってしまう。また、一般に光磁気ディスクには、ト
ラッキングガイド用の案内溝あるいは案内ピット列が形
成されているため、これらの回折の影響で正確な測定が
行えない問題があった。
本発明は、このような問題点を解消するためになされ
たもので、その目的は簡単かつ高精度で性能指数を測定
するようにした光磁気ディスクの性能指数測定方法を提
供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、光磁気ディスクの情報を記
録する情報記録バンド及びその両側の情報記録バンド分
離用のガードバンドに、両バンドの磁化の方向は同じで
あって、両バンドの長手方向に沿って交互に磁化の方向
が異なる測定用パターンを形成し、この後前記情報記録
バンドにレーザ光を照射して測定用パターンを再生し、
得られた再生信号の振幅レベルから性能指数を算出する
ことを特徴とする光磁気ディスクの性能指数測定方法が
提供される。
〔作用〕
本発明によれば、情報記録バンドとその両側のガード
バンドに測定用パターンを形成し、情報記録バンドを再
生して得られた再生信号の振幅レベルから性能指数を算
出することにより、パターンの形成条件などに影響を受
けることなく、高精度で性能指数を測定するようにした
ものである。
[実施例] 以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら
詳細に説明する。第1図は光磁気ディスクの性能指数を
測定するための装置を示した図である。なお、本実施例
は光ヘッドなどの光磁気ディスク装置内の既存の装置を
利用して、性能指数を測定するものである。
第1図において、1は測定対象であるところの光磁気
ディスクであり、その中心部はスピンドルモータ2の回
転軸に回転自在に支持されている。光磁気ディスク1と
しては、例えばプラスチックの基板上に磁性膜を形成
し、更にその表面を保護膜で覆った構造である。光磁気
ディスク1の上面には、磁性膜にバイアス磁界を印加す
るバイアス磁石3が配設されている。また、光磁気ディ
スク1の下面には、半導体レーザ、各種光学部品などを
内蔵した光ヘッド4が配設され、磁性膜にレーザ光を照
射するようになっている。
本実施例の光磁気ディスク装置は、光磁気ディスク1
に情報を記録する方式として、光磁気ディスク1に一定
強度の磁界を与え、またレーザ光の強度をビット情報に
応じて変える光変調方式を採用している。従って、バイ
アス磁石3、光ヘッド4の磁界印加動作及びレーザ光の
変調動作により、磁性膜の磁化の方向をビット情報に対
応して変え、これによってビット情報を記録する。
次に、光磁気ディスクの性能指数の測定方法について
説明する。
まず、性能指数を測定するに当り、光磁気ディスク1
に第2図に示すような測定用パターンを記録する。第2
図中、6は情報を記録するための情報記録バンド(トラ
ック)、7は情報記録バンド6の間に設けられた情報記
録バンド分離用のガードバンドである。光磁気ディスク
1には、このような情報記録バンド6とガードバンド7
が、スパイラル状あるいは同芯円状に設けられている。
本実施例の測定用パターンは、情報記録バンド6及び
その両側のガードバンド7の磁化の方向が一定間隔毎に
変わるように形成されている。第2図中、Aとして示す
白抜きの領域は、磁化の方向が下向きであり、Bとして
示す斜線の領域は磁化の方向が上向きである。このよう
に、測定用パターンとして、情報記録バンド6とガード
バンド7に、その長手方向に沿って磁化の方向が一定間
隔毎に交互に反転したパターンを記録する。
この測定用パターンを形成するには、まず光磁気ディ
スク1をスピンドルモータ2によって回転させる。次
に、光磁気ディスク1の情報記録バンド6に、バイアス
磁石3からバイアス磁界を印加し、また光ヘッド4から
変調レーザ光を照射して、第2図にA,Bとして示したよ
うに、磁化の方向を交互に反転させた測定用パターンを
記録する。次に、ガードバンド7にレーザ光を照射し
て、前記と全く同様の測定用パターンを記録する。この
場合、情報記録バンド6にA,Bとして記録した各領域に
対応してガードバンド7の領域も、A,Bの領域と磁化の
方向が同じになるようにパターンを記録する。
また、測定用パターンの記録の際は、第1図に示す回
転位置検出機構5から出力されるスピンドルモータ2の
回転位置検出信号を用いる。測定用パターンは、前述し
たように、磁化の方向が異なる領域が一定間隔毎に交互
に記録されているので、回転位置検出信号を有効に利用
し、それに同期してレーザ光を変調することにより、測
定用パターンを容易に記録することができる。
次に、測定用パターンの記録が終了した後、まず光ヘ
ッド4のレーザパワーを再生したパワーに切換える。そ
して、光ヘッド4からレーザ光を情報記録バンド6に照
射し、このバンド上をトレースする。このレーザ照射の
反射光を差動検出系で再生し、その再生信号の振幅レベ
ルを測定する。得られた結果を、第3図に10として示
す。第3図から明らかなように、記録時のレーザパワー
が一定値以上になると、再生信号の振幅レベルはほぼ一
定となる。つまり、情報記録バンド6とその両側のガー
ドバンド7に磁化の方向が同じパターンを記録している
ため、パターンの形成条件や光磁気ディスク1の記録感
度に左右されず、一定出力が得られる。従って、光磁気
ディスクの性能指数であるR・θに比例した出力が得
られ、この出力に所定の係数を乗算することによって、
正確な性能指数を得ることができる。
これに対し、情報記録バンド6だけに測定用パターン
を記録した場合、第3図に11として示すような結果が得
られた。この図から明らかなように、レーザパワーの変
化に伴ない、振幅レベルが変化するため、正確な性能指
数を得ることは困難である。即ち、パターン形成時のフ
ォーカス、トラッキングサーボの誤差や、光磁気ディス
クの記録感度のバラツキなどによって誤差が生じ、これ
によって振幅レベルが変化する。
なお、以上の実施例では、測定用パターンの記録を行
う場合、回転位置検出機構から出力される信号を用いた
例を説明したが、これに限ることなく、例えば光磁気デ
ィスクに記録されているセクタマークの検出信号を用い
てもよい。また、それ専用の測定パターン記録信号発生
装置を作製してももちろんよい。
光磁気ディスクの基板として、ポリカーボネイトなど
の複屈折の大きな材料を用いた場合、再生信号の周波数
が低いと雑音が大きくなる。また、前述した回転位置検
出信号やセクタマークの検出信号などを使用した場合、
測定用パターンの記録周波数に限界があるため、雑音の
影響を受ける。この点、専用の測定用パターン記録信号
発生装置によって、記録周波数を高くすれば、複屈折の
大きな基板の光磁気ディスクであっても、雑音の影響を
受けることなく、正確な測定を行うことができる。
本実施例では、光磁気ディスク装置内のバイアス磁
石、光ヘッドなどの既存の部品を使用して性能指数を測
定するため、特殊な測定装置が不要であり、簡単に性能
指数の測定を行うことができる。特に、保磁力の大きな
光磁気ディスクでは、磁化反転のための装置が大がかり
であったが、バイアス磁石と光ヘッドを有効に利用した
ため、簡単にパターンの記録を行える。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、情報記録バンド
だけでなく、その両側のガードバンドにも磁化の方向が
同じ測定用パターンを形成するので、パターン形成条件
や光磁気ディスクの記録感度、あるいはトラッキングガ
イド用の案内溝や案内ピット列などに左右されず、高精
度で光磁気ディスクの性能指数を測定できるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は光磁気ディスク装置の構成を概略的に示す構成
図、第2図は光磁気ディスクに記録した測定用パターン
を模式的に示す説明図、第3図は測定用パターンを情報
記録バンドとガードバンドに記録、情報記録バンドだけ
に記録した場合とで、再生信号の振幅レベルとレーザ記
録パワーとの関係を比較して示す特性図である。 1……光磁気ディスク、3……バイアス磁石、4……光
ヘッド、6……情報記録バンド、7……ガードバンド。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光磁気ディスクの情報を記録する情報記録
    バンド及びその両側の情報記録バンド分離用のガードバ
    ンドに、両バンドの磁化の方向は同じであって、両バン
    ドの長手方向に沿って交互に磁化の方向が異なる測定用
    パターンを形成し、この後前記情報記録バンドにレーザ
    光を照射して測定用パターンを再生し、得られた再生信
    号の振幅レベルから性能指数を算出することを特徴とす
    る光磁気ディスクの性能指数測定方法。
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