JP2790405B2 - 円筒体チャック方法及びチャック装置 - Google Patents

円筒体チャック方法及びチャック装置

Info

Publication number
JP2790405B2
JP2790405B2 JP5074364A JP7436493A JP2790405B2 JP 2790405 B2 JP2790405 B2 JP 2790405B2 JP 5074364 A JP5074364 A JP 5074364A JP 7436493 A JP7436493 A JP 7436493A JP 2790405 B2 JP2790405 B2 JP 2790405B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylindrical body
gripping
movable
spraying
peripheral surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP5074364A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06278077A (ja
Inventor
昌信 井上
政信 森
密芳 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON GAISHI KK
Original Assignee
NIPPON GAISHI KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIPPON GAISHI KK filed Critical NIPPON GAISHI KK
Priority to JP5074364A priority Critical patent/JP2790405B2/ja
Publication of JPH06278077A publication Critical patent/JPH06278077A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2790405B2 publication Critical patent/JP2790405B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manipulator (AREA)
  • Coating By Spraying Or Casting (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、金属製円筒体内で溶
射ガンを昇降移動させて、円筒体の内周面に被膜を形成
するための溶射剤を溶射する円筒体内周面溶射装置にお
いて、金属製円筒体をチャックするチャック方法及びチ
ャック装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばナトリウム−硫黄電池にお
けるアルミニウムまたはアルミニウム合金製の円筒パイ
プ等の金属製円筒体の内周面に、防食膜を溶射形成す
る溶射機においては、予め加熱炉等によって金属製円筒
が200℃程度の所定温度まで加熱される。そして、
この予熱後にチャック装置の複数の把持体により、金属
製円筒体を外周側からチャックした状態で、溶射装置に
よって被膜の溶射が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の溶
射機においては、溶射前に金属製円筒体が200℃程度
まで予熱されるとともに、溶射時には金属製円筒体に対
して400〜500℃程度の溶射熱が伝達される。しか
しながら、従来のチャック装置では、複数の把持体は金
属製円筒体に対し全て固定的に接触されているので、金
属製円筒体を所定位置に正確に芯だし把持することが難
しいという問題があった。すなわち、金属円筒体を複数
の把持体で把持しても一つの把持体と金属円筒体との間
に隙間があると、円筒体を正確に芯だし把持できないと
いう問題がある。 さらに、200℃程度の余熱温度に保
持された金属製円筒体に対し、400〜500℃程度の
溶射熱が局部的に与えられると、金属製円筒体は局部的
に膨張する。しかし、従来のチャック装置では、前記複
数の把持体は金属製円筒体に対し全て固定的に接触され
ているので、前記金属製円筒体の局部膨張が規制され、
このため、金属製円筒体がいびつな形状に膨張し、適正
な溶射ができないという問題がある。 また、従来のチャ
ック装置では、複数の把持体が鉄等の金属で形成されて
いる。このため、例えば、金属製円筒体がアルミニウム
またはアルミニウム合金である場合には、アルミニウム
またはアルミウム合金が把持体の把持面に溶着して金属
製円筒体にかじりが生じ、金属製円筒体が破損するばか
りでなく、かじり分だけ芯がずれて金属製円筒体を芯出
し状態で把持できないという問題がある。そして、これ
に対処するために、従来はバイブレータ等で金属製円筒
に振動を付与してかじりが生じないようにしていた。
しかし、このようにすると、バイブレータが必要になっ
て構成が複雑になり、しかも金属製円筒体が加工中に振
動することになり、その加工に精度低下等の悪影響を与
という問題がある
【0004】前述したように把持面にかじり分だけ付着
物がついた状態で円筒体を把持した場合、金属製円筒体
を芯出し状態で把持できないが、この場合、円筒体は傾
斜した状態になり易い。円筒体下端近辺では、溶射ガン
の位置は円筒体の軸芯からずれた位置になり、円筒体が
長い場合や細い場合はこの程度が増大する。この結果、
円筒体下端部近辺は良好な溶射ができなくなるという問
題がある。この発明は、このような従来の技術に存在す
る問題点に着目してなされたものである。その目的とす
るところは、金属円筒体を複数の把持体間で所定の芯出
し位置に正確にチャックして適正な溶射を行うことがで
きるチャック方法及びチャック装置を提供することにあ
る。また、この発明の別の目的は、金属円筒体が高温に
なっていても、その金属円筒体上から溶融した金属材料
が把持体の把持面に溶着するのを防止して、円筒体の傾
斜状態での把持を防止し、適正な溶射を行うことができ
るチャック方法及びチャック装置を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載のチャック方法の発明では、金属
製円筒体内で溶射ガンを昇降移動させて、円筒体の内周
面に被膜を形成するための溶射剤を溶射する円筒体内周
面溶射法において、前記円筒体の外表面を複数の固定把
持面を有する固定把持体と可動把持面を有する可動把持
体で把持し、前記可動把持面が付勢部材の付勢力によっ
て前記円筒体の外周面を押圧し、円筒体の中心を複数の
固定把持面と可動把持面とにより所定位置に芯出し把持
するとともに、回転筒を回転して前記固定把持体、可動
把持体及び金属円筒体を回転するものである。
【0006】また、請求項2に記載のチャック装置の発
明では、金属製円筒体内で溶射ガンを昇降移動させて、
円筒体の内周面に被膜を形成するための溶射剤を溶射す
る円筒体内周面溶射装置において、前記円筒体の外表面
を対向方向から把持するための複数の固定把持面を有す
る固定把持体及び可動把持面を有する可動把持体と、前
記可動把持面を前記円筒体の外周面に押圧するための付
勢部材と、前記固定把持体、可動把持体及び金属製円筒
体を回転する回転筒とを備えたものである。
【0007】請求項3に記載の発明では、金属製円筒体
内で溶射ガンを昇降移動させて、円筒体の内周面に被膜
を形成するための溶射剤を溶射する円筒体内周面溶射装
置において、前記円筒体の外表面を対向方向から把持す
るための複数の固定把持面を有する固定把持体及び可動
把持面を有する可動把持体と、前記可動把持面を前記円
筒体の外周面に押圧するための付勢部材とを備え、前記
固定及び可動の把持体の少なくとも把持面を、前記円筒
体と親和性のない材料で形成した。請求項4に記載の発
明では、請求項3において、前記円筒体をアルミニウム
またはアルミニウム合金とした。請求項5に記載の発明
では、請求項3または4において、前記円筒体をアルミ
ニウムまたはアルミニウム合金とし、前記親和性のない
材料をカーボンまたは窒化ホウ素とした。
【0008】
【作用】上記のように構成された請求項1記載の金属製
円筒体のチャック方法または請求項2記載のチャック装
置の発明では、複数の把持体間で金属製円筒体をチャッ
クする場合に、複数の固定把持面と可動把持面により金
属円筒体の外周面が把持され、可動把持面は付勢部材に
より円筒体の外周面に押圧されるので、金属円筒体の中
心位置が複数の把持体により所定の芯だし位置に適正に
保持される。また、200℃程度の余熱温度に保持され
た金属製円筒体に対し、400〜500℃程度の溶射熱
が局部的に与えられると、金属製円筒体は局部的に膨張
する。このとき、可動把持体が弾性的に支持されている
ので、可動把持体の外側方への変位により前記金属製円
筒体の局部膨張が許容され、このため、金属製円筒体が
いびつな形状に膨張することはなく、適正な溶射が行わ
れる。さらに、前記回転筒を回転して前記固定把持体、
可動把持体及び金属円筒体を回転し、溶射ガンを昇降動
作するので、溶射被膜の品質を低下させることなく、金
属円筒体の回転、溶射ガンの昇降移動を速くすることが
でき、溶射の生産性を向上することができる。請求項3
記載の発明は、前記金属製円筒体が高温になっていて
も、金属製円筒体上から溶融した金属材料が把持体の把
持面に溶着することはない。従って、金属製円筒体と把
持体の把持面にかじりが生じるおそれを防止することが
でき、金属製円筒体を複数の把持体間で所定の芯出し位
置に傾斜することなく正確にチャックすることができ、
円筒体内周面への溶射を適正に行うことができる。請求
項5記載の発明は、親和性のない材料としてカーボン
は窒化ホウ素を使用したので、単にかじり分がつきに
くいのみならず、潤滑性が良く、円筒体が膨張する際、
把持している接触部分での抵抗が小さく容易に滑るた
め、円筒体はより容易に膨張でき、いびつな形状での溶
射が効果的に防止される。
【0009】以下、この発明を溶射機における金属円筒
体(この実施形態では単にワークという)のチャック
及びチャック装置に具体化した一実施例を、図面に基
づいて詳細に説明する。
【0010】図2に示すように、この実施例における加
工機としての溶射機は、ワークWを支持するためのワー
ク支持装置1と、ワークWの内周面に溶射を施すための
加工装置としてのロボット2とから構成されている。ワ
ーク支持装置1は垂直軸線の周りで回転可能なターンテ
ーブル3を備え、そのターンテーブル3上にはチャック
装置としての複数(この実施例では4台)のワークチャ
ック機構4が所定間隔おきで回転可能に配設支持されて
いる。そして、図示しない予熱炉等において予め200
℃程度の所定温度に加熱されたワークWが、このワーク
チャック機構4にチャックされる。
【0011】回転機構5は前記ロボット2に対応して配
設され、ターンテーブル3の回転に伴い、1つのワーク
チャック機構4がロボット2と対応する位置に配置され
たとき、そのワークチャック装置4に作動連結されて回
転力を伝達する。そして、この回転機構5からの回転力
により、ワークチャック機構4にチャックされているワ
ークWが、ロボット2と対応する位置において回転され
る。
【0012】前記ロボット2において、支柱6は基台7
上に立設され、その上端には支持アーム8が上下に回動
可能に取り付けられている。回動用シリンダ9は基台7
の側部に配設され、この回動用シリンダ9により支持ア
ーム8が上下に回動される。溶射ガン10は支持アーム
8の先端に垂設支持され、支持アーム8の上下回動に伴
い、溶射ガン10がワークチャック機構4にチャックさ
れたワークWの内周面に沿って昇降移動される。そし
て、この溶射ガン10から防食皮膜を溶射形成するため
の溶射剤が吹き付けられて、ワークWの内周面に溶射被
膜が形成される。
【0013】そこで、前記ワーク支持装置1について詳
述する。図2に示すように、ターンテーブル3は共用ベ
ース60上に支持されたインデックス用ベース61上の
割出装置の上に支持軸12を介して回転可能に支持され
ている。なお、基台11はインデックスカバー用の支柱
である。モータ13は基台11上に配設され、このモー
タ13の回転により、プーリ14,15、ベルト16及
び割り出し装置17等を介してターンテーブル3が所定
角度ずつ割り出し回転される。
【0014】次に、前記ワークチャック機構4について
詳述すると、図1、図3及び図4に示すように、軸支筒
18はターンテーブル3に貫通固定され、この軸支筒1
8内には回転筒19が複数の軸受20を介して回転可能
に支持されている。従動ローラ21は回転筒19の下端
に固定され、その外周にはゴム等の摩擦係数の大きな材
料よりなる接触面22が設けられている。
【0015】固定把持体23は複数のボルト24により
前記回転筒19の一側上面に取り付けられ、その両端に
はワークWの外周面に接触可能な一対の把持面25が設
けられている。可動把持体26は支軸27により回転筒
19の他側上面に開閉回動可能に取り付けられ、その内
側面にはワークWの外周面に対して、固定把持体23の
把持面25と反対側から接触可能な把持面28が設けら
れている。バネ29は可動把持体26と回転筒19との
間に掛装され、このバネ29により可動把持体26が閉
成方向に回動付勢されている。なお、可動把持体26は
前記バネ29のバネ力により図示しないストッパに係合
して、所定の閉鎖位置に保持される。
【0016】また、この実施例においては、前記両把持
体23,26の把持面25,28が、高温に耐えるとと
もに被把持物としてのワークWと親和性のない材料で形
成されている。特に、この実施例ではワークWがアルミ
ニウムまたはアルミニウム合金製の円筒パイプからなる
ため、把持面25,28はアルミニウムまたはアルミニ
ウム合金に対して親和性のない材料によって形成されて
いる。この把持面25,28の材料としては、アルミニ
ウム及びアルミニウム合金と相性が悪くて潤滑性を有す
るカーボン板材や、グラファイト等の繊維質にバインダ
を介してカーボンを含浸させた複合材や、窒化ホウ素
ボロンナイトライド等がある。
【0017】カム体30は前記可動把持体26の先端下
部に固定され、その下面には傾斜状のカム面31が形成
されている。作動軸32はカム体30に対応して回転筒
19に上下動可能に貫設され、その上端には係合ローラ
33が回転可能に支持されている。凹部32aは作動軸
32の下部に形成されており、その凹部32aは回転筒
19側のストッパ19aと協働して、作動軸32の上下
動範囲を規制する。ストッパ19aは係合ローラ33の
方向を一方向に規制するための回り止めである。バネ3
4は作動軸32と回転筒19との間に介装され、このバ
ネ34によって作動軸32が下方に移動付勢されてい
る。
【0018】シリンダ等よりなるアクチュエータ35は
前記ワークチャック機構4へのワークWの搬入出位置に
おいて共用ベース60上に配設され、その駆動軸36が
作動軸32の下端に接離可能に対応している。そして、
このアクチュエータ35により作動軸32が突き上げ移
動されたとき、係合ローラ33がカム体30のカム面3
1に係合して、可動把持体26が図の時計方向に開放
回動される。
【0019】次に、前記ワークチャック機構4を回転さ
せるための回転機構5について詳述すると、図1、図5
及び図6に示すように、支持軸39はロボット2と対応
する位置に支持筒40を介して立設配置されている。回
動アーム41は複数の軸受42を介して支持軸39に回
動可能に支持され、その先端には軸支筒43が貫設され
ている。回転軸44は複数の軸受45を介して軸支筒4
3内に回転可能に支持されている。
【0020】駆動ローラ46は前記回転軸44の上端に
固定され、その外周にはゴム等の摩擦係数の大きな材料
よりなる接触面47が設けられている。バネ48は回動
アーム41と支持筒40との間に介装され、このバネ4
8により回動アーム41がターンテーブル3側に向かっ
て回動付勢されている。回動アーム41は前記バネ48
のバネ力により図示しないストッパと係合して、図5の
位置よりも若干反時計方向側の所定位置に保持される。
そして、ターンテーブル3の回転に伴って、1つのワー
クチャック機構4がロボット2と対応する位置に移動配
置されたとき、図3及び図5に示すように、回転機構5
の駆動ローラ46がバネ48のバネ力によりワークチャ
ック機構4の従動ローラ21に圧接係合される。
【0021】モータ49は前記回動アーム41の先端下
部に取り付けられ、そのモータ軸50がカップリング5
1を介して回転軸44の下端に連結されている。そし
て、駆動ローラ46と従動ローラ21とが圧接係合され
た状態で、このモータ49が回転されることにより、そ
の回転力が両ローラ46,21を介してワークチャック
機構4の回転筒19に伝達され、把持体23,26間に
把持されたワークWが回転される。
【0022】次に、前記のように構成された溶射機につ
いて動作を説明する。さて、この実施例の溶射機におい
ては、図示しない加熱炉等により、予めワークWが20
0℃程度の所定温度まで加熱される。その後、この予熱
状態のワークWが図示しないワーク出し入れ用ロボット
等により、ワーク支持装置1上に搬入される。そして、
ターンテーブル3の割り出し回転にともない、図1及び
図3に示すように、ワークWがターンテーブル3上に配
設された複数のワークチャック機構4の把持体23,2
6に順次挿入され、その把持体23,26により、ワー
クWが外周側からチャックされる。このワークWの把持
動作は、カム体30により開放位置に移動された可動把
持体26と固定把持体23の両把持面25,25との間
の空間が大きいので、ワークWが最初に緩く挿通され
る。この状態で前記アクチュエータ35が作動されて、
図4においてカム体30が下方に移動されると、図1に
示すように可動把持体26の把持面28がワークWの外
周面をバネ29により押圧してワークWを複数の固定把
持面25,25と可動把持面28との間の所定位置に芯
だし状態で押圧把持される。この状態で、ターンテーブ
ル3が割り出し回転されて、ワークチャック機構4上の
ワークWがロボット2と対応する位置へ順に移動され
る。
【0023】そして、図3及び図5に示すように、この
ロボット2と対応する位置において、ワークチャック機
構4の従動ローラ21が回転機構5の駆動ローラ46に
圧接係合される。この状態で、回転機構5から両ローラ
46,21を介してワークチャック機構4に回転力が伝
達され、把持体23,26間にチャックされたワークW
が回転される。そして、このワークWの回転状態で、図
2に示すように、ロボット2の溶射ガン10からワーク
Wの内周面に、溶射ガン10の昇降を伴いながら防食
膜を形成するための溶射剤が吹き付けられて溶射被膜が
形成される。このとき、200℃程度の余熱温度に保持
されたワークに溶射ガンから400〜500℃程度の溶
射熱が局部的に与えられると、ワークWは局部的に膨張
する。このとき、可動把持体26の把持面28がバネ2
9によりワークWに弾性的に押圧されているので、可動
把持体26の外側方への変位によってワークWの局部膨
張が許容され、このため、ワークが膨張を極度に規制さ
れていびつな形状に膨張することはなく、溶射ガンによ
る適正な溶射が行われる。
【0024】以上のように、この実施例のワークチャッ
ク機構4においては、両把持体23,26の把持面2
5,28が、高温に耐えるとともに、アルミニウムまた
はアルミニウム合金製のワークWと親和性のない材料で
形成されている。このため、ワークWが予熱や溶射機に
より高温になっていても、両把持体23,26の把持面
25,28間でワークWを把持する際に、ワークW上か
ら溶融した金属材料が把持面25,28に溶着すること
はない。従って、ワークWと把持面25及び把持面28
間でかじりが生じるおそれを防止することができてワー
ク破損のおそれがない。また、かじりのおそれがないた
めに、チャックにおいてワークWの芯がずれることがな
く、ワークWを両把持体23,26間で振動を与えるこ
となく所定の芯出し位置に、傾斜することもなく正確に
チャックすることができる。このため、ワークWに対す
る加工精度を高めることができ、良好な加工状態を得る
ことができる。さらに、芯出しためのバイブレータが不
要で、全体の構成を簡単にできる。さらに、この実施形
態では前記回転筒19を回転して前記固定把持体23、
可動把持体26及びワークWを回転し、溶射ガン10を
昇降動作するので、溶射被膜の品質を低下させることな
く、ワークWの回転、溶射ガン10の昇降移動を速くす
ることができ、溶射の生産性を向上することができる。
【0025】なお、この発明は前記実施例の構成に限定
されるものではなく、例えば、把持体23,26の開閉
構成を適宜に変更したり、この発明を溶射機とは異なっ
た加工機等のチャック装置に実施する等、この発明の趣
旨から逸脱しない範囲で、各部の構成を任意に変更して
具体化することも可能である。
【0026】
【発明の効果】請求項1または2記載の発明は、以上説
明したように構成されているため、金属円筒体を所定の
芯出し位置に正確にチャックすることができ、金属円筒
体がいびつな形状に膨張することはなく、適正な溶射を
行うことができ、さらに溶射の生産性を向上することが
できる等の優れた効果を奏する。また、請求項3記載の
発明は、金属円筒体を所定の芯出し位置に正確にチャッ
クすることができ、金属円筒体がいびつな形状に膨張す
ることはなく、適正な溶射を行うことができるととも
に、金属製円筒体と把持体の把持面にかじりが生じるお
それを防止することができ、金属製円筒体を複数の把持
体間で所定の芯出し位置に傾斜することなく正確にチャ
ックすることができ、円筒体内周面への溶射をさらに適
正に行うことができる。請求項5記載の発明は、カーボ
または窒化ホウ素を使用したので、単にかじり分がつ
きにくいのみならず、潤滑性が良く、円筒体が膨張する
際、把持している接触部分での抵抗が小さく容易に滑る
ため、円筒体はより容易に膨張でき、いびつな形状での
溶射をより確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を溶射機のワークチャック装置に具体
化した一実施例を示す部分平面図である。
【図2】その溶射機の全体構成を示す正面図である。
【図3】図1のA−A線における部分断面図である。
【図4】図1のB−B線における部分断面図である。
【図5】図2の溶射機におけるワークチャック装置の回
転機構部分を拡大して示す要部平面図である。
【図6】図5のC−C線における部分断面図である。
【符号の説明】
1…ワーク支持装置、2…ロボット、4…チャック装置
としてのワークチャック機構、19…回転筒、23…固
定把持体、25…把持面、26…可動把持体、28…把
持面、30…カム体、32…作動軸、35…アクチュエ
ータ、W…金属円筒体としてのワーク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−349343(JP,A) 特開 昭62−47470(JP,A) 実開 昭50−145087(JP,U) 実開 平3−117586(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B25J 15/08 C23C 4/16

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製円筒体内で溶射ガンを昇降移動さ
    せて、円筒体の内周面に被膜を形成するための溶射剤を
    溶射する円筒体内周面溶射法において、前記円筒体の外
    表面を複数の固定把持面を有する固定把持体と可動把持
    面を有する可動把持体で把持し、前記可動把持面が付勢
    部材の付勢力によって前記円筒体の外周面を押圧し、円
    筒体の中心を複数の固定把持面と可動把持面とにより所
    定位置に芯出し把持するとともに、回転筒を回転して前
    記固定把持体、可動把持体及び金属円筒体を回転する
    とを特徴とする円筒体内周面溶射法における円筒体チャ
    ック方法。
  2. 【請求項2】 金属製円筒体内で溶射ガンを昇降移動さ
    せて、円筒体の内周面に被膜を形成するための溶射剤を
    溶射する円筒体内周面溶射装置において、前記円筒体の
    外表面を対向方向から把持するための複数の固定把持面
    を有する固定把持体及び可動把持面を有する可動把持体
    と、前記可動把持面を前記円筒体の外周面に押圧するた
    めの付勢部材と、前記固定把持体、可動把持体及び金属
    製円筒体を回転する回転筒とを備えたことを特徴とする
    円筒体内周面溶射装置における円筒体チャック装置。
  3. 【請求項3】 金属製円筒体内で溶射ガンを昇降移動さ
    せて、円筒体の内周面に被膜を形成するための溶射剤を
    溶射する円筒体内周面溶射装置において、前記円筒体の
    外表面を対向方向から把持するための複数の固定把持面
    を有する固定把持体及び可動把持面を有する可動把持体
    と、前記可動把持面を前記円筒体の外周面に押圧するた
    めの付勢部材とを備え、前記固定及び可動の把持体の少
    なくとも把持面を、前記円筒体と親和性のない材料で形
    成したことを特徴とする円筒体内周面溶射装置における
    円筒体チャック装置。
  4. 【請求項4】 前記円筒体がアルミニウムまたはアルミ
    ニウム合金である請求項3に記載の円筒体内周面溶射装
    置における円筒体チャック装置。
  5. 【請求項5】 前記円筒体がアルミニウムまたはアルミ
    ニウム合金であって、前記親和性のない材料がカーボン
    または窒化ホウ素である請求項3または4に記載の円筒
    体内周面溶射装置における円筒体チャック装置。
JP5074364A 1993-03-31 1993-03-31 円筒体チャック方法及びチャック装置 Expired - Lifetime JP2790405B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5074364A JP2790405B2 (ja) 1993-03-31 1993-03-31 円筒体チャック方法及びチャック装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5074364A JP2790405B2 (ja) 1993-03-31 1993-03-31 円筒体チャック方法及びチャック装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06278077A JPH06278077A (ja) 1994-10-04
JP2790405B2 true JP2790405B2 (ja) 1998-08-27

Family

ID=13545031

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5074364A Expired - Lifetime JP2790405B2 (ja) 1993-03-31 1993-03-31 円筒体チャック方法及びチャック装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2790405B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4464779B2 (ja) * 2004-09-22 2010-05-19 株式会社ダイヘン 溶射装置
CN103358077B (zh) * 2013-07-22 2015-03-25 常熟建华模具科技股份有限公司 可回转的玻璃模具工夹具装置
CN103341716B (zh) * 2013-07-22 2015-03-04 常熟建华模具科技股份有限公司 与动力装置配套的玻璃模具喷焊用的工装夹具结构

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50145087U (ja) * 1974-05-20 1975-12-01
JPS60172615U (ja) * 1984-04-21 1985-11-15 株式会社神戸製鋼所 鋼材用ドリル
JPS6247470A (ja) * 1985-08-23 1987-03-02 Toshiba Corp 円筒内面の溶射被覆形成方法
JPH02150186U (ja) * 1989-05-26 1990-12-25
JPH04349343A (ja) * 1990-12-15 1992-12-03 Ngk Insulators Ltd 内面に溶射膜を有するナトリウム−硫黄電池用容器および容器内面への溶射方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06278077A (ja) 1994-10-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5252801A (en) Fixed point welding gun
US8371014B2 (en) Method and apparatus for forming a metallic container
JP2790405B2 (ja) 円筒体チャック方法及びチャック装置
JPS58128724A (ja) ウエハ反転装置
SU712017A3 (ru) Многопозиционна машина дл обработки металлов
US4226652A (en) Method and apparatus for joining a sealing element to a cylindrical container sleeve
JPH1190641A (ja) 組立ラインにおけるワークハンドリング方法及び溶接方法
JP2974871B2 (ja) 円筒状ワークの内周面溶射被膜自動形成システム
JP2005516774A (ja) 同期式管状体摩擦溶接装置
US20040238594A1 (en) Synchronized tubular friction welding arrangement
JPH05304Y2 (ja)
JPS5933041A (ja) 緩衝器用シリンダの底部形成方法
JPS59299B2 (ja) デイスク状部品の鍛造用ワ−クハンドリング装置
JPH0225690B2 (ja)
SU956210A1 (ru) Устройство дл сборки под сварку стыковых швов изделий сложной формы
JPH05192771A (ja) スポット溶接装置
JPS6278721A (ja) デイスク基板の移載装置
JPH0746441Y2 (ja) 角度割出し治具
JPH0952422A (ja) タイミングマークの刻印装置
JPH10230490A (ja) 把持装置
JP2680128B2 (ja) 回転体を利用したワーク把持装置
CN1092753C (zh) 提升阀及其加工方法
JP2001179421A (ja) 半凝固金属の供給方法
JPS6254638A (ja) 工具交換装置
JPS62156086A (ja) ソ−ブレ−ド用セグメント溶接装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080612

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090612

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100612

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100612

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110612

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120612

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130612

Year of fee payment: 15