JP2790373B2 - 道路用構造体および道路舗設方法 - Google Patents

道路用構造体および道路舗設方法

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JP2790373B2 JP32201490A JP32201490A JP2790373B2 JP 2790373 B2 JP2790373 B2 JP 2790373B2 JP 32201490 A JP32201490 A JP 32201490A JP 32201490 A JP32201490 A JP 32201490A JP 2790373 B2 JP2790373 B2 JP 2790373B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、わだち等の形成がないため長期間に亘って
維持修繕の必要がなく、排水性に優れ、しかも従来に比
べ車両を安全に走行させることが可能な、新規な道路用
構造体、およびこれを用いた道路舗設方法に関する。
<従来の技術> 近年の経済の発展と共に、自動車等の各種の車両の交
通量が飛躍的に増加している。また、より効果的な搬送
を行うために重車両も増加の一途をたどっている。
このような現状のなか、従来用いられているアスファ
ルト系舗装材料を用いた道路の破壊速度が速まり、大き
な社会問題となっている。
このようなアスファルト舗装の破壊は、安全な車両走
行の妨げになり、交通事故の原因ともなっている。ま
た、アスファルト舗装の破壊に伴う維持修繕のための道
路工事による渋滞は、道路利用者のみならず経済的・環
境的にも膨大な損失を与える。さらに、工事による騒音
や振動等、付近の住民への迷惑も無視できない問題であ
る。
そのため、半永久的に維持修繕が不要な舗装工法が強
く望まれているが、現在このような舗装工法は実現され
ていないのが現状である。
ところで、現在の道路の維持修繕工事の原因となる道
路破壊のほとんどは、わだち掘れとひび割れに起因する
ものであり、その内80%以上がわだち掘れに起因するも
のである。また、工事の必要がないまでも、多少でもわ
だち掘れが発生すると車両の走行安定性は著しく阻害さ
れ、しかも降雨などによる水たまりが発生し易くなるの
で、ブレーキ性能の低下やハイドロプレーニング現象の
発生等、車両の安全走行に著しい支障をきたす。
わだち掘れは一般的にアスファルト舗装の塑性流動と
アスファルト舗装の摩耗とに起因するものであるが、わ
だち掘れの過半数が塑性流動によるもの、つまり、車両
の荷重によってアスファルト舗装が塑性流動してしまう
ことに起因している。また、このようなわだち掘れは、
一旦形成される加速度的に進行してしまう。
<発明が解決しようとする課題> アスファルト舗装の塑性流動によるわだち掘れに作用
する要因には各種のものが存在するが、大きく分けてア
スファルト混合物以外の外的要因と、アスファルト混合
物そのものの性質に起因するものとに分類される。
わだち掘れに作用する外的要因としては、 交通量、大型車混入率、タイヤ接地圧、載苛時間等の
交通荷重条件; 道路幅員、道路幅員方向の走行位置分布等の幾何学的
構造条件; 舗装厚さ、路盤以上の支持力等の舗装構造的条件; 日射量、路面温度等の温度条件; 等、各種の要因が挙げられる。
ところが、これらの外的要因を改善することによるわ
だち掘れの防止は、現状ではほとんど期待することはで
きない。つまり、交通荷重条件および幾何学的構造条件
は、日本国内における道路面積が占めることのできる割
合、人口や交通量の集中等の社会的な要因に大きく依存
するものであり、これを制限あるいは調整することは不
可能に近い。また、温度条件は自然条件に大きく依存す
るので、これを人為的に対処することは不可能である。
わずかに前述の舗装構造的条件に改良余地は残っている
ものの、これがわだち掘れに作用する割合は小さく、こ
の舗装構造的条件を改良することによるわだち掘れの防
止には大きな効果は望めない。
一方、わだち掘れに作用する要因のうち、アスファル
ト混合物そのものの性質に起因するものとしては、アス
ファルトの種類、アスファルト混合物中のアスファルト
量、骨材の材質、形状および配合の種類等が挙げられ
る。ところが、これらを改良することによる、長期間の
わだち掘れの防止は現状ではほぼ限界となっている。
アスファルトの改良としては、ストレートアスファル
トは供用条件下において比較的粘度が低く、これがわだ
ち掘れが発生する原因の一つとなっていることより、ア
スファルト自体の粘性や感温性を改良する目的で、各種
のゴム、樹脂および熱可塑性エラストマー等を添加した
改質アスファルトがアスファルト混合物に添加使用され
る割合が高くなっている。しかしながら、この改質アス
ファルトを適用して得られたアスファルト混合物も、所
詮アスファルトをベース材料として使用していることか
ら、長期間に亘って流動によるわだち掘れを防止するこ
とはできない。
アスファルト混合物中のアスファルト量については、
アスファルト混合物中のアスファルト量を減少させた方
が耐流動性が大きくなる傾向があり、近年ではアスファ
ルト混合物中のアスファルト量は、配合設計によって求
められたアスファルト量の下限側で使用される場合が多
くなっているが、やはりわだち掘れを防止することはで
きない。
骨材の材質や形状については、アスファルト混合物の
耐流動性を考慮すると、硬くかつ角張っているという条
件を満たす良質な砕石を骨材として使用することが好ま
しい。しかし、現実的にはこのような良質な砕石は不足
しており、道路材料として砕石を選定して使用すること
は困難である。また、骨材配合については、長期的な研
究および試験舗装等からも流動を防止することにも限界
がある。
つまり、アスファルトあるいはアスファルト混合物そ
のものの性質を改良することによって、わだち掘れを長
期的に防止することは、現状では限界となっている。
また、施工条件を改良することによりわだち掘れを防
止する方法、具体的にはアスファルト混合物の締め固め
効果や、材料分離防止等に関する施工機械の改良等も行
われてはいる。しかしながら、この方法によるアスファ
ルト混合物の流動防止効果は初期の交通解放時には多少
の効果があるが、長期間の供用条件下においては満足で
きる効果を得られてはいない。
さらに、わだち掘れが生じていない舗装直後の道路に
も、車両の制動距離、特に緊急制御時の制動距離が短
く、また、この際の車両の横滑りやスピンの発生を防止
できること、良好な車両の走行安定性、特に直進安定性
を得られること、良好な排水性を有すること等が強く要
求されるが、従来のアスファルト混合物で形成される道
路は、必ずしもこれらの各特性を満足しているとはいえ
ない。
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決するこ
とにあり、長期に亘ってわだち掘れが発生することがな
く半永久的に維持修繕を不要とし、しかも良好な車両の
走行安定性、制動距離の短縮、良好な排水性等を実現
し、車両を極めて安全な状態で走行させることができる
道路用構造体、およびこの道路用構造体を用いた道路舗
設方法を提供することにある。
<課題を解決するための手段> 前記問題点を解決するために、本発明者らは鋭意検討
を重ねた結果、アスファルト系材料と骨材とが構造母体
となっているアスファルト混合物を用いた場合には、現
状以上の改善を望むことが非常に困難であるとの結論に
達した。
このような状況から、本発明者らはアスファルト混合
物を用いないで半永久的に維持修繕を必要としない舗装
材に付いて鋭意検討を重ねた結果、セラミックス、各種
の合成樹脂、セメント系材料、耐候性金属等の、高い剛
性を有し、摩耗しない硬質な高剛性材料によって形成あ
れる、三角形、六角形等の多角形、円形、あるいは任意
の形状の多数の帯体で構成される道路面を構成する平面
と、前記道路面(平面)と略直角な側面とからなる三次
元構造体であって、前記平面上の少なくとも一部に形成
される、走行する車両を道路軸方向の車両進行方向に誘
導せしめる形状を有する凸部と、前記側面の少なくとも
一部に形成される、雨水等を排水孔あるい排水溝に排水
するための貫通孔を有する道路用構造体を適用すること
により、わだち掘れの発生を防止して極めて長期間に亘
って維持修繕のための工事を不要とすることができ、し
かも、制動距離の短縮、緊急制動時の横滑りの防止等、
極めて安全性の高い車両の走行を実現し、かつ高い排水
性の確保等も実現できることを見出し、本発明を完成す
るに至った。
すなわち、本発明の第1の態様は、道路面を構成する
平面と、前記道路面に略直角な側面とを有する高剛性材
料からなる構造体であって、前記平面の形状が多数の帯
体で構成され、前記側面の少なくとも一部に排水のため
の貫通孔を有し、さらに前記平面上の少なくとも一部に
車両を道路軸に沿った進行方向に誘導せしめる凸部を有
することを特徴とする道路用構造体を提供する。
また、前記側面の少なくとも一部に、前記貫通孔を完
全に塞がないように吸音材が配されているのが好まし
い。
また、前記高剛性材料がセラミックス、合成樹脂、セ
メント系材料、耐候性金属のいずれか一以上であるのが
好ましい。
また、前記平面の形状が多数の円形、三角形、四角形
および六角形の一種以上が集合した形状を有するもので
あるのが好ましい。
また、本発明の第2の態様は、前記第1の態様の道路
用構造体を適用する道路舗設方法であって、床版上の施
行位置にコンクリート材を打設し、前記コンクリート材
が固化しないうちに、前述の道路用構造体の下端部分を
前記コンクリート材に埋設した後、前記コンクリート材
を乾燥することを特徴とする道路舗設方法を提供する。
また、前記道路用構造体の埋設前に、排水溝および/
または排水孔を形成するのが好ましい。
<実施態様> 以下、本発明の具体的構成について、添付の図面に示
される好適実施例を基に詳細に説明する。
第1図に、本発明の道路用構造体の一実施例の概略斜
視図が示される。
本発明の道路用構造体は、基本的に、多数の帯体によ
って形成される平面とその側面とからなる三次元構造体
で、この平面上の少なくとも一部に、車両を道路軸方向
の車両進行方向(以下、進行方向とする)に誘導せしめ
る凸部を有するものであり、図示例においてはその一辺
を共有する六角形の集合体、いわゆるハニカム構造を有
し、平面上には略Y字上の凸部を有するものである。
このような道路用構造体10は、高剛性材料によって構
成される。本発明において高剛性材料とは、道路用構造
体10として形成された際に、大型特殊車両等の重量車両
を含む各種の車両の重量を支えることが可能であり、か
つ車両の走行による変形がなく、また摩耗が極めて少な
い硬質材料を指すものであり、具体的にはセラミック
ス、合成樹脂、セメント系材料、耐候性金属等の各種の
材料が好適に例示される。
本発明の道路用構造体10は、このような高剛性材料に
よって形成され、道路面を構成する平面と、この道路面
に略直角の側面14とを有し、前記平面が多数の帯体によ
って構成され、かつ平面上には車両を進行方向に誘導す
る形状の凸部17を有するものであり、図示例においては
前述のようにハニカム構造を有する。
このような構成を有する本発明の道路用構造体10を適
用して道路舗装を行ことにより、従来のアスファルト道
路で問題となっているわだち掘れの形成を長期に亘って
防止することができ、しかも、車両のタイヤが道路構造
体10に若干食い込むことによる優れた制動性の発現や、
またタイヤの横滑りの防止、車両の走行安定性の確保、
高い配水性の確保等、道路特性による車両の安全走行も
実現できる。
本発明において、平面を構成する帯体が形成する形状
の単体12の形状は図示例の六角形に限定されるものでは
なく、三角形や四角形等の各種の多角形、楕円や円等の
円形、さらには不定形であってもよい。また、本発明の
道路用構造体10においては、単体12の形状は一定形状で
ある必要はなく、各種の形状、例えば円形と六角形とを
混在して構成したものであってもよく、また、単体12は
同一形状であって大きさが異なるものであっていてもよ
い。中でも、比較的容易に高い強度を有する道路用構造
体10を実現できることにより、図示例のようなハニカム
構造は特に好適である。
本発明の道路用構造体10を構成する単体12の大きさ
は、道路用構造体10の材質や配設場所等に応じて適宜設
定すればよく、特に限定はないが、道路用構造体10の強
度、車両の確実な走行安定性の確保、制動距離の好適な
短縮、走行騒音の発生防止、横滑りの防止等の点より、
通常、単体12の最大長は6.0cm以上程度である。
また、単体12を構成する高剛性材料の厚さw(平面を
形成する線の太さ)にも特に限定はなく、高剛性材料の
種類や単体12の大きさ、形状等によって適宜決定すれば
よいが、通常は0.15cm以上程度である。なお、高剛性材
料の厚さは、必ずしも道路用構造体10の全面に亘って均
一である必要はない。
本発明の道路用構造体10は、これを適用して道路を舗
装した際に、このような平面によって路面を形成するも
のであるが、この平面上には走行する車両を進行方向
(第1図矢印A方向)に半強制的に誘導する凸部17を有
するものであり、図示例においてはこの凸部17は、略Y
字状の形状を有しY字の下方を車両進行方向に向けて、
道路用構造体10の平面を構成する帯体上に形成されるも
のである。このような凸部17を有することにより、走行
する車両の直進安定性を高いものとし、しかも、通常の
制動時のみならず、緊急制動時には制動距離の大幅な短
縮や、横滑り、スピンの発生を防止することができる
等、極めて安全性の高い車両の走行が可能となる。
凸部17の形状は、図示例のような下方を進行方向に向
ける略Y字状に限定はされず、車両を進行方向に半強制
的に誘導することができる各種の形状が適用可能であ
り、例えば、その形状を矢印に見立てた際に、この矢印
の進行方向が車両の進行方向と一致するような各種の形
状が適用可能である。具体的には前述の略Y字状を初め
として、下方を進行方向に向ける略V字状、略U字状お
よび略T字状の凸部や、略I字状等の凸部等が好適に例
示される。
凸部17の高さh2には特に限定はなく、車両の走行の妨
害にならずかつ十分な制動性、車両の誘導性を有する高
さとすればよいが、通常、2〜3mm程度以下である。
このような凸部17は、図示例のように道路用構造体10
の平面を形成する帯体上に形成されるものに限定はされ
ず、単体12の上部に形成されていてもよい。
また、凸部17は図示例のように道路用構造体10の本体
と一体的に形成されていてもよく、また、別部材として
形成して道路用構造体10の平面上に固定されたものであ
ってもよい。なお凸部17を別部材として形成する場合に
は、その固定方法は適用する材質に応じて各種の公知の
方法によればよい。
なお、道路用構造体10の凸部17を除いた高さ(第1図
h)にも特に限定はなく、舗装場所の床版上、環境や気
象条件等に応じて適宜決定すればよいが、通常は、2.0c
m以上程度である。
本発明の道路用構造体10を形成する筒状体の側壁14の
少なくとも一部には、降雨等によって溜ってしまう水を
排水孔や排水溝等に導水するための貫通孔16が形成され
る。このような貫通孔16を有することにより、降雨など
によっても水が溜まることがなく、常に道路を乾いたの
と同様の状態としておくことができ、ハイドロプレーニ
ング現象の発生、水および泥はねの発生を防止すること
ができる。
貫通孔16の形状は、図示例の楕円形に限定されるもの
ではなく、任意の形状でよい。また、その大きさも配水
が確実にできるものであればよい。さらに、単体12が多
角形である場合には、図示例のように一つの側面に2つ
の貫通孔16を形成するものに限定はされず、1つであっ
てもよく、また3以上の貫通孔16を形成したものであっ
てもよい。
また、貫通孔16の形成位置も図示例の位置に限定され
るものではなく、道路用構造体10を用いて舗装される道
路に形成される排水孔や排水溝の位置に応じて、良好な
排水性が得られる位置に形成すればよい。
基本的に上記の構成を有する本発明の道路用構造体10
は、一定の面積を有するシート状のものが一体的に形成
されていてもよく、また、単体12の形状を有する筒状体
を多数組み合わせて形成したものであってもよい。ま
た、Y字状やL字状等の必要な形状の各種の切片を形成
し、これを組み合わせ連結・固定することによって道路
用構造体10を形成してもよい。なお、図示例において
は、凸部17となる部分を有するY字状の切片に、他の形
状の切片を組み合わせることによりハニカム構造の道路
用構造体10を形成している。
また、本発明の道路構造体10を製造方法としては、適
用する高剛性材料に応じた各種の方法が適用可能であ
り、例えば耐候性金属を適用する場合にはプレス成型、
鋳造、鍛造等、セラミックスを適用する場合には燒結に
よる方法等、合成樹脂を適用する場合には射出成型等、
セメント系材料を適用する場合には型ワク整形等、材料
に応じた公知の各種の方法が適用可能である。
本発明の道路用構造体においては、第2図に示される
道路用構造体50のように、側面14に吸音材40(第2図中
に網線で示す)が配されるのが好ましく、図示例におい
ては、道路用構造体50の側面14の貫通孔16、および舗装
に供された際にセメント材等の床版に埋設される部分を
除いて側面14全面に配される。このような構成とするこ
とにより、車輪の走行騒音やエンジンによる騒音等を吸
収して、静かな車両の走行が可能となり、より好ましい
結果を得る。
適用可能な吸音材には限定はなく、ロックウール、グ
ラスウール、吹付け繊維、燒結材等の各種の多孔質音材
を初めとして、公知の各種の吸音材がいずれも適用可能
である。なお、適用する吸音材は高い耐候性を有するの
が好ましいのは当然のことである。
本発明において、吸音材40を道路用構造体50の側面に
固定する方法には特に限定はなく、接着材を用いる方
法、耐候性の両面テープを用いる方法、クギ等の固定部
材を適用する方法等、各種の公知の方法によればよい。
なお、吸音材40は貫通孔16を塞がないように側面14に
配されるのが好ましいが、吸音材40が排水を妨害しない
程度に貫通孔16を塞ぐ分には特に問題とはならない。
また、図示例のように単体12の全部に対応して吸音材
40を配されるものに限定はされず、走行騒音等の吸音を
行うのに必要な位置のみに配されたものであってよい。
第3図に、前記第1図に示される道路用構造体10を用
いた道路の舗装例が示される。
第3図に示される例においては、道路20は床版22上に
形成された鉄筋コンクリートや樹脂コンクリート等のコ
ンクリート製のコンクリート層24に、前述の道路用構造
体10の下端部分を適当量埋め込むことによりこれを固定
して、舗装されている。また、コンクリート層24には雨
水等を配水するための排水溝26および排水孔28が形成さ
れる。
このような道路20を舗装する際には、各種の方法が適
用可能であるが、好ましくは、本発明の第2の態様に係
る下記の道路舗設方法が適用される。
先ず、基礎となる床版22を整地し、次いで、コンクリ
ート層24となるコンクリート材を道路用構造体10によっ
て舗装する位置に打設し、平滑化する。コンクリート層
24の整地方法には特に限定はなく、適用する路盤に応じ
た公知の道路舗設方法と同様でよい。また、適用される
コンクリート材にも特に限定はないが、長時間に渡る工
事渋滞の防止や、付近への迷惑等の点で、現在は道路工
事時間の短縮化の希望が極めて強く、従って、超速乾性
のコンクリート材を用いるのが好ましい。
次いで、打設したコンクリート材が乾燥しないうち
に、排水溝26および排水孔28を形成し、また、本発明の
道路用構造体10を配する。
乾燥前のコンクリート材(コンクリート層24)に排水
溝26や排水孔28を形成する方法としては、木型や発泡ス
チロール製の型を使ってこれらを形成する、通常の道路
工事で行われている公知の方法によればよい。
一方、道路用構造体10は固化前のコンクリート材上に
載置し、さらにその下端部近辺の適当量を、乾燥前のコ
ンクリート材に埋め込むことによって配置される。ここ
で、鉄筋コンクリート材への道路用構造体10の下端部の
埋め込み量(第3図l)には特に限定はなく、貫通孔16
を塞がない程度の深さを道路用構造体10の高さ(第1図
h)に応じて適宜設定すればよいが、道路用構造体10を
乾燥後のコンクリート材、つまりコンクリート層24に確
実に固定するために、この埋め込み量lは1.0cm以上と
するのが好ましい。
なお、本発明においては、打設したコンクリート材を
乾燥させた後にコンクリートコアー機等によって排水溝
26や排水孔28を形成し、形成した排水孔26や排水孔28を
埋めないようにしてさらにコンクリート材を打設し、こ
のコンクリート材が乾燥しないうちに道路用構造体10を
配設してもよい。
その後、コンクリート層24を形成するコンクリートが
乾燥したのち、排水溝26や排水孔28を形成するための型
材を撤去して、道路の舗装工事が終了し、極めて容易か
つ短時間で道路の舗装工事を終了することができる。
なお、本発明にかかる道路舗設方法は上述の例に限定
されるものではなく、本発明の道路用構造体10を床版22
あるいはコンクリート層24上の所定位置に配設したの
ち、アンカーボルトと固定プレート等を用いて固定する
方法等も好適に例示される。また、床版が鋼床版で、道
路用構造体10が鉄鋼等から形成される場合には、溶接に
よる舗設方法も好適に適用される。
このような本発明に係る舗設工事は、形成する道路20
の全面に亘って行ってもようが、通常のわだち掘れは車
両のタイヤが接地する部分、すなわち走行輪帯に対応し
て、道路の走行体毎に幅1m程度に2本形成されるので、
このわだち掘れが発生しやすい部分に本発明の道路用構
造体10を配し、他の部分は通常のアスファルト混合物を
適用して、道路20を施工したものであってもよい(第4
図参照)。
このような本発明の道路用構造体10(50)を適用して
道路を舗装を施した際には、アスファルト舗装を施した
部分に通信用のケーブルを配し、あるいは、全面を本発
明の道路用構造体10を用いて舗装を行った際には、貫通
孔16等を適用して道路用構造体10内部に通信用のケーブ
ルを配することにより、ここからの電波によって車両の
自動走行コントロール、車両への各種の情報の提供等を
行ってもよい。
現在、車両に配されたコントロールシステムに目的地
を入力して、通信用のケーブル等より情報を受け取るこ
とにより、この車両を所定の速度で、安全に自動的に目
的地まで運行するシステムが提案され、特に高速道路を
中心に開発や実用化への検討が進められている。また、
通信用のケーブル等からの電波によって情報を受け取
り、自分の所在地や渋滞情報等を知ることができる、い
わゆるナビゲーションシステムは既に実用化されてい
る。
このような情報を担持する電波の受信は車体の底部ま
たは底部付近、特に車両底部の中央部より行うのが好ま
しい。つまり、車両を取り巻く環境には各種の情報を担
持する電波が混在しており、目的の情報を担持する電波
を受信しようとすると、他の情報を担持する電波も同時
に受信してしまい、これがノイズとなって良好な情報を
正確に得ることの妨害となってしまう。これに対し、道
路内に通信用のケーブルを配し、このケーブルからの電
波を車両の底部から受信する構成とすることにより、車
両に必要な情報を担持する電波のみを好適に受信するこ
とができる。
ところが、従来のアスファルト舗装の道路では、前述
のようにアスファルトの流動によるわだち掘れの形成に
よって、道路内に埋設された通信用のケーブルがつぶさ
れてしまうため、車両底部からの電波の提供を行うこと
は極めて困難なことであった。
しかしながら、本発明の道路用構造体10は前述のよう
に極めて長期に亘ってわだち掘れの形成がないので、ア
スファルトの流動によってケーブルがつぶされることが
なく、道路用構造体10の内部に、あるいは、走行輪帯の
みを本発明の道路用構造体で舗装した際(第4図参照)
にはアスファルト舗装部分に通信用のケーブルを埋設す
ることが可能となり、容易に車両の底部からの通信電波
の提供を行うことが可能となる。
本発明の道路用構造体10を適用して道路に通信用のケ
ーブルを配した際に提供する情報には特に限定はなく、
車両の自動走行用の情報や、また、渋滞、地図、現在位
置等の各種の情報等であってもよい。
第4図を参照して、本発明の道路用構造体10を用い
て、わだち掘れによる路面損傷の激しい道路を修復工事
した例を説明する。なお、図示例はセンサーラインCに
対して一方向の車線を示すものであり、従って、車両の
進行方向は図中奥手方向から手前方向(矢印A方向)で
ある。
図示例においては、先ず、わだち掘れが形成された損
傷の激しい橋梁部の走行輪帯の表層のアスファルト混合
物30を、8cm(アスファルト舗装厚)厚で幅1mに亘って
路面切削機によって切削して、その部分の鉄筋コンクリ
ート製のコンクリート層24を露出させる。
その後、コンクリートコアー機を用いてコンクリート
層24を穿孔して雨水等の排水孔28を形成し、同様に水を
排水孔28に導くための排水溝26を、道路軸(車両進行方
向)に対して垂直に5m間隔で形成した。
次いで、コンクリート層24に形成した排水溝26および
排水孔28を塞がないように樹脂コンクリート32を2〜3c
m厚で打設し、路面勾配に合わせて平滑化し、高さhが8
cmの第1図に示される本発明の道路用構造体10を、樹脂
コンクリート32が乾燥しないうちに配し、路面勾配に合
わせて樹脂コンクリート32にその下端部を埋没して定着
し、樹脂コンクリート32を乾燥して工事を終了した。
以上、本発明の道路用構造体および道路舗設方法につ
いて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各
種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんであ
る。
<発明の効果> 以上詳細に説明したように、本発明の道路用構造体を
適用することによって、わだち掘れが発生せず、極めて
長期間に亘って繊維修繕のための道路工事が不要な舗装
道路を実現することができ、道路のランニングコストを
大幅に低下することができる。また、わだち掘れがない
ために、車両を安定した状態で安全に走行することがで
きる。
また、本発明の道路用構造体を適用することによっ
て、車両の制動距離の短縮、横滑りの防止、特に緊急性
同時の制動距離の短縮、横滑りやスピンの防止等を実現
することができ、さらには良好な排水性を有することに
よって得られる水はね、泥はね、ハイドロブレーニング
現象発生の防止等、車両を極めて安全な状態で走行させ
ることが可能である。
また、本発明の道路舗設方法によれば、前述のような
優れた特性を有する道路用構造体を用い、良好な施行効
率、および短い工事期間で、極めて長期間に亘って維持
修繕のための道路工事が不要なランニングコストの低い
舗装道路を施行することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の道路用構造体の一例を示す概略斜視
図である。 第2図は、本発明の道路用構造体の別の例を示す概略斜
視図である。 第3図は、第1図に示される道路用構造体を用いた舗装
道路施行例の概略斜視図である。 第4図は、第1図に示される道路用構造体を用いた舗装
道路修復工事例を示す概略斜視図である。 符号の説明 10,50……道路用構造体、 12……単体、 14……側壁、 16……貫通孔、 20……道路、 22……床版、 24……コンクリート層、 26……排水溝、 28……排水孔、 30……アスファルト混合物、 32……樹脂コンクリート、 40……吸音材

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】道路面を構成する平面と、前記道路面に略
    直角な側面とを有する高剛性材料からなる構造体であっ
    て、前記平面の形状が多数の帯体で構成され、前記側面
    の少なくとも一部に排水のための貫通孔を有し、さらに
    前記平面上の少なくとも一部に車両を道路軸に沿った進
    行方向に誘導せしめる凸部を有することを特徴とする道
    路用構造体。
  2. 【請求項2】前記側面の少なくとも一部に、前記貫通孔
    を完全に塞がないように吸音材が配されている請求項1
    に記載の道路用構造体。
  3. 【請求項3】前記高剛性材料がセラミックス、合成樹
    脂、セメント系材料、耐候性金属のいずれか一以上であ
    る請求項1または2に記載の道路用構造体。
  4. 【請求項4】前記平面の形状が多数の円形、三角形、四
    角形および六角形の一種以上が集合した形状を有するも
    のである請求項1〜3のいずれかに記載の道路用構造
    体。
  5. 【請求項5】床版上の施行位置にコンクリート材を打設
    し、前記コンクリート材が固化しないうちに請求項1〜
    4にのいずれかに記載の道路用構造体の下端部分を前記
    コンクリート材に埋設した後、前記コンクリート材を乾
    燥することを特徴とする道路舗設方法。
  6. 【請求項6】前記道路用構造体の埋設前に、排水溝およ
    び/または排水孔を形成する請求項5に記載の道路舗設
    方法。
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