JP2790047B2 - 圧力配管の異常検出装置および異常検出方法 - Google Patents

圧力配管の異常検出装置および異常検出方法

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧力配管の異常検出装
置および異常検出方法に関し、特に高粘度流体であるグ
リースの供給系統の漏れおよび詰まりの検出に好適な異
常検出装置および異常検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱間鍛造用のプレス機械において、その
駆動部であるクランクシャフトのジャーナル支持部やコ
ネクティングロッドの大端部および小端部にはグリース
潤滑タイプの軸受メタルが採用されており、この軸受メ
タルには強制潤滑方式でグリースが圧送されるようにな
っている。
【0003】そして、前記軸受メタルにグリース供給不
足による潤滑不良が生じると該軸受メタルの焼き付きを
原因とする機械の故障を招くことから、従来はグリース
供給用配管に圧力センサを設けて配管内圧力を監視し、
その圧力変化から配管の漏れや詰まりの発生を検出する
ようにしている。
【0004】図6は従来のグリース供給系監視システム
の概略を示す図で、タンク1内のグリースはグリース供
給ポンプ2により主配管3を通して分配弁4側に圧送さ
れるようになっている。この分配弁4よりも下流側は分
岐配管5a〜5cにより3系統に分けられており、分配
弁4を経たグリースが各分岐配管5a〜5cの末端の軸
受メタル6〜8に供給される。なお、前記各分岐配管5
a〜5cの途中にはフレキシブルホース9が介装されて
いる。
【0005】そして、前記各分岐配管5a〜5cのうち
分配弁4に可及的に近い位置には2接点付きの圧力スイ
ッチ10が設けられていて、各圧力スイッチ10の検出
出力は、プレス機械制御部12とともにプレス制御盤1
1を構成しているシーケンサ13に入力されるようにな
っている。
【0006】前記圧力スイッチ10は上限値および下限
値の二つの圧力が設定できるようになっていて、各分岐
配管5a〜5c内の圧力がその上下限の設定値に達した
場合にそれぞれON,OFF作動するもので、シーケン
サ13では圧力変化に伴うこれらの圧力スイッチ10の
スイッチング出力を監視することにより、各分岐配管5
a〜5cの漏れあるいは詰まりの発生を判別して異常信
号を出力し、これにより表示装置やブザーにより警報を
発することになる。
【0007】なお、図6において、14は安全弁、15
はサイクルインジケータで、いずれも作動確認のための
リミットスイッチ16または17を備えていて、サイク
ルインジケータ15に付設されたリミットスイッチ17
の出力はシーケンサ13に取り込まれる。また、タンク
1内のグリースのレベルがそのタンク1内のピストン1
8の変位に基づいてリミットスイッチ19,20により
検出される。21は圧力計である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の監
視システムでは、分岐配管5a〜5cの漏れが発生した
場合にその漏れ量が微量であると圧力の変化が明確に表
われず、漏れの発生を見逃してしまうおそれがあるほ
か、分岐配管5a〜5cの設定圧力次第では漏れ量の多
少にかかわらず正常時と漏れ発生時の圧力差そのものが
小さいことも予想され、その場合には実際には漏れが発
生していないにもかかわらず配管内のわずかな圧力変動
を漏れの発生として誤検出してしまうことになり、いず
れの場合にも圧力監視の信頼性の面でなおも問題を残し
ている。
【0009】また、プレス成形時に軸受メタル6〜8側
から過大なサージ圧が加わると、そのサージ圧がそのま
ま圧力スイッチ10に作用して該圧力スイッチ10を破
損してしまうおそれがあり好ましくない。
【0010】ここで、前記分岐配管5a〜5cの漏れは
フレキシブルホース9で発生するものがそのほとんとで
あり、ホース本体とその両端の金具継ぎ手との離脱、ホ
ース本体の腐食、ならびにホース本体とプレス機械可動
部とのすれ合いによる摩滅等によって発生する。
【0011】本発明は以上のような課題に着目してなさ
れたもので、とりわけ漏れ発生の検出結果の信頼性の向
上を図るとともに、圧力センサの破損を未然に防止した
異常検出装置および異常検出方法を提供することを目的
としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、ポンプから吐出された高粘度の圧力流体を配管を通
して流体供給部に供給する一方、前記配管のうちポンプ
近傍位置に設けられた圧力センサにより該配管内の圧力
を検出して圧力監視部で監視し、その圧力変化に基づい
て配管の異常を検出するようにした装置であって、前記
配管のうち流体供給部側近傍にチェックバルブを設けた
ことを特徴としている。
【0013】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の要件に加えて、前記チェックバルブの開弁作動圧が、
周期的に発生する配管内圧力のピークの最大変動量より
も大きく設定されていることを特徴としている。
【0014】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の要件に加えて、前記流体供給部がグリース潤
滑タイプの軸受メタルであって、かつ前記ポンプが該軸
受メタルにグリースを供給するグリース供給ポンプであ
ることを特徴としている。
【0015】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれかに記載の異常検出装置により配管の異常を検出
する方法であって、前記圧力監視部では、周期的に発生
する配管内圧力のピークのレベルを監視し、その圧力の
ピークが少なくとも2回連続して上限設定値に達しなか
った場合、および前記圧力のピークが最上限設定値に達
した場合に、それぞれ配管の異常が発生したものと判定
して配管異常信号を出力することを特徴としている。
【0016】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の要件に加えて、前記圧力監視部は、圧力のピークが少
なくとも2回連続して上限設定値に達しなかった場合に
配管の漏れの発生と判定し、またその圧力のピークが最
上限設定値に達した場合に配管の詰まりの発生と判定し
て、それぞれに配管異常信号を出力することを特徴とし
ている。
【0017】
【作用】請求項1に記載の発明によると、配管のうち流
体供給部側近傍にチェックバルブを設けたことにより、
そのチェックバルブの開弁作動圧分だけ配管内に常に予
圧が付与されている。したがって、例えば配管の微小な
亀裂等により漏れが生じた場合、圧力流体の漏れと同時
にチェックバルブによって付与される予圧も抜けること
になるために、結果的に漏れに伴う圧力変化が拡大され
て発生する。したがって、圧力監視部では微少量の漏れ
でも確実に漏れ発生として判定できることになる。
【0018】また、流体供給部側にサージ圧が発生した
としても、配管内の予圧のためにそのサージ圧が圧力セ
ンサ側まで波及することがなく、むしろ流体供給部側で
の圧力変動を吸収することができる。
【0019】ここで、配管のうちポンプ近傍位置に圧力
センサを配し、流体供給部側近傍にチェックバルブを設
けているのは、それらの間における配管の微少な亀裂等
を検出するためであって、とりわけ、圧力センサとチェ
ックバルブの間が他の配管部分に比較して弱い材質で構
成されている場合にはより有効に作用する。したがっ
て、その範囲内にあれば、圧力センサおよびチェックバ
ルブの位置は任意に変更し得る。
【0020】請求項2に記載の発明によると、チェック
バルブの開弁作動圧が、ポンプの脈動のために周期的に
発生する圧力のピークの最大変動量よりも大きく設定さ
れているために、圧力のピークレベルの変動にかかわら
ず、漏れ発生時には常に少なくともチェックバルブの開
弁作動圧(予圧)分の圧力差を発生させることができ
る。
【0021】請求項3に記載の発明によると、請求項1
または2に記載の異常検出装置を軸受メタルに対するグ
リース供給系統に適用することにより、グリース不足に
伴う潤滑不良を原因として発生する軸受メタルの焼き付
き等のトラブルを未然に防止できるようになる。
【0022】請求項4に記載の発明によると、配管内の
圧力のピークが少なくとも2回連続して上限設定値に達
しなかった場合、および圧力のピークが最上限設定値に
達した場合に、それぞれ配管の異常が発生したものと判
定して配管異常信号を出力することにより、配管の漏れ
あるいは詰まりにかかわらず圧力変化に基づく配管の異
常を的確に検出することができる。
【0023】請求項5記載の発明によると、圧力のピー
クが少なくとも2回連続して上限設定値に達しなかった
場合に配管の漏れの発生と判定し、またその圧力のピー
クが最上限設定値に達した場合に配管の詰まりの発生と
判定して、それぞれに配管異常信号を出力することによ
り、その配管の異常が漏れの発生であるか詰まりの発生
であるかを特定して的確に検出することができる。
【0024】
【実施例】図1,2は本発明の一実施例を示す図で、図
6に示した従来例と共通する部分には同一符号を付して
ある。
【0025】図1,2に示すように、各分岐配管5a〜
5cのうち軸受メタル6〜8側の末端部には比較的開弁
作動圧の大きなばね負荷形のチェックバルブ22が個別
に設けられている。軸受メタル6〜8は、周知のように
該軸受メタル6〜8で軸受支持する相手側の軸23との
間にグリースの潤滑油膜24を形成する役目をする。そ
して、本実施例では前記チェックバルブ22の開弁作動
圧が7.5kgf/cm2に設定されている。
【0026】一方、各分岐配管5a〜5cのうち可及的
に分配弁4に近い位置に設けられた圧力センサとしての
圧力スイッチ25は、図6に示したものと同様に2接点
付きのものであるが、その設定圧力として図3に示すよ
うに周期的に発生する配管内圧力のピークの上限設定値
1とこれよりも高い上限設定値P2とが予め設定されて
いる。そして、各圧力スイッチ25は分岐配管5a〜5
c内の圧力が上限設定値P1もしくは最上限設定値P2
達した場合にそれぞれON作動して、そのスイッチング
出力がシーケンサ26に取り込まれるようになってい
る。
【0027】また、シーケンサ26は、上記の圧力スイ
ッチ25のスイッチング出力をもとに各分岐配管5a〜
5c内の圧力が上限設定値P1および最上限設定値P2
達した回数を計数する機能を有しており、後述するよう
にその計数結果から分岐配管5a〜5cの漏れの発生で
あるのか詰まりの発生であるのかを判定して配管異常信
号を出力することになる。
【0028】このように構成された異常検出装置におい
ては、グリース供給ポンプ2の起動によりタンク1内の
グリースが主配管3と分配弁4および各分岐配管5a〜
5cを通った上でチェックバルブ22を開いて軸受メタ
ル6〜8側に供給されることになる。
【0029】その際、各分岐配管5a〜5cの末端部に
は比較的開弁作動圧の大きなチェックバルブ22が設け
られているため、各分岐配管5a〜5c内にはそのチェ
ックバルブ22の開弁作動圧分だけ常に予圧が付与され
ているかたちとなる。また、主配管3および分岐配管5
a〜5c内を流れるグリースの粘性抵抗が大きいために
それらの分岐配管5a〜5c内の圧力に脈動が生じ、圧
力の変化としては図3に示すように周期的に圧力のピー
クが発生する周期信号のかたちとなる。そして、前記各
分岐配管5a〜5cに漏れや詰まりの発生がなく管路と
しての機能が正常であるかぎり、図3に示したように周
期的に発生する圧力のピークが必ず上限設定値P1に達
し、かつ最上限設定値P2には達しないようにそれらの
上限設定値P1および最上限設定値P2の大きさが予め定
められている。
【0030】したがって、圧力のピークが上限設定値P
1に達すると各圧力スイッチ25の一方の接点がその都
度ON作動し、これによりシーケンサ26ではそのスイ
ッチング出力に基づいて上限設定値P1に達したピーク
の発生回数を計数し、この周期的なスイッチング信号が
継続して入力されているかぎり各分岐配管5a〜5cが
正常であると判定する。
【0031】一方、各分岐配管5a〜5cのうちのいず
れか一つに、例えば分岐配管5aのフレキシブルホース
9の亀裂発生等によって漏れが生じた場合には、チェッ
クバルブ22によって付与されていた予圧までもが抜け
出ることになるために、該当する分岐配管5a内には大
きな圧力降下が生じる。これにより、図3の(A)に示
すように周期的に発生する圧力のピークのレベルが上限
設定値P1に達しなくなってこれを下回り、先に説明し
た圧力スイッチ25からのスイッチング信号が途切れる
ことになる。
【0032】そこで、それまで上記のように上限設定値
1に達した圧力のピークの発生回数を計数していたシ
ーケンサ26は、周期的に発生するその圧力のピークが
2回連続して上限設定値P1に達しなかったことを条件
に、該当する分岐配管5aに漏れが発生したものと判定
する。そして、シーケンサ26は外部に配管異常信号を
出力して図示外の表示装置に可視表示するとともにブザ
ー等を鳴らして警報を発し、特定の分岐配管5aに漏れ
が発生していることをオペレータに告知する。
【0033】なお、上記のように周期的に発生する圧力
のピークが2回連続して上限設定値P1に達しないこと
を条件に漏れの発生と判定しているのは、1回だけでは
正常運転中にも発生し得る圧力の突発的な圧力降下を漏
れの発生として誤検出してしまうのを回避するためで、
必要に応じて圧力のピークが3回以上連続して上限設定
値P1に達しないことを条件として漏れの発生と判定す
るようにしてもよい。
【0034】ここで、前記チェックバルブ22の機能に
ついてもう少し詳しく説明すると、図4の(A)は分岐
配管5a〜5cに漏れ等の発生がなくその機能が正常で
ある場合において、チェックバルブ22がある場合とそ
うでない場合との圧力の違いを示している。同図から明
らかなように、両者ともに圧力波形としては基本的に同
じであるものの、チェックバルブ22がある場合には前
述したように管路内にチェックバルブ22の開弁作動圧
分に相当する分だけ予圧が付与されることになるため
に、全体的に圧力のレベルが前記開弁作動圧分だけ上昇
している。
【0035】一方、同図(B)は分岐配管5a〜5cに
漏れが発生した場合の圧力の波形を示しており、チェッ
クバルブ22がある場合とそうでない場合とでは圧力の
レベルに変化はない。
【0036】すなわち、図4の(A)と(B)とを比較
すると明らかなように、チェックバルブ22がない場合
においてその分岐配管5a〜5cに漏れが生じた時の圧
力降下はΔeであるのに対して、チェックバルブ22が
ある場合の漏れに伴う圧力降下はΔE(Δe≪ΔE)と
なって、チェックバルブ22がある方が漏れに伴う圧力
差が大幅に拡大されてあらわれることになる。
【0037】したがって、わずかな圧力変化を伴う微量
の漏れであってもこれを確実に検出することができると
ともに、正常運転中に起こり得るわずかな圧力変動を漏
れの発生として誤検出してしまうこともなくなる。
【0038】また、複数の分岐配管5a〜5cのうちの
いずれか一つ、例えば分岐配管5aに異物の付着等によ
り詰まりが生じた場合には、図3の(B)に示すように
それまで上限設定値P1を越えるだけであった圧力のピ
ークのレベルが急激に上昇し、最上限設定値P2を越え
ることになる。その結果、該当する分岐配管5aの圧力
スイッチ25のもう一方の接点がON作動し、そのスイ
ッチング出力がシーケンサ26に入力される。
【0039】すると、シーケンサ26は、上記のように
圧力のピークがたとえ1回でも最上限設定値P2に達し
たことを条件に、直ちに該当する分岐配管5aに漏れが
発生したものと判定する。これにより、シーケンサ26
は先の場合と同様に外部に対して配管異常信号を出力し
て図示外の表示装置に可視表示するとともにブザー等を
鳴らして警報を発し、特定の分岐配管5aに詰まりが発
生していることをオペレータに告知する。
【0040】一方、正常運転中に何らかの理由により軸
受メタル6〜8側にサージ圧が発生した場合には、各分
岐配管5a〜5cにはチェックバルブ22の開弁作動圧
による予圧が付与されて高圧となっているためにサージ
圧に対して充分に対抗でき、サージ圧が圧力スイッチ2
5まで波及するのを防止できる。したがって、そのサー
ジ圧から圧力スイッチ25を保護することができるほ
か、例えば軸受メタル6〜8のメタルクリアランスの変
化に伴う圧力変動をも吸収できるようになる。
【0041】ここで、上記の実施例におけるチェックバ
ルブ22の開弁作動圧を7.5kgf/cm2に設定し
ているのは次のような理由による。すなわち、グリース
の粘度は季節の変化等による温度の影響を受けやすく、
それに伴って必然的に上記のグリース供給系における圧
力も変動する。本発明者等が図1,2のシステムを用い
て実験および解析を行った結果では、図5にも示すよう
に外気温度が22〜35℃の範囲内で変化した場合、漏
れの発生のない正常時に周期的に発生する圧力のピーク
のレベル変動幅は最大で4.8kgf/cm2にも達す
る。なお、グリースとしては共同油脂社製ユニルーブE
P#1を使用した。
【0042】これに対して、各分岐配管5a〜5cに付
与される予圧たるチェックバルブ開弁作動圧は、漏れ発
生時に少なくともそのチェックバルブ開弁作動圧分の圧
力降下を発生させるために設定されるものであるが、上
記の圧力の最大変動幅4.8kgf/cm2よりもチェ
ックバルブ開弁作動圧が小さい場合には、圧力降下が生
じた時に、その圧力の変化が前述したグリースの粘度変
化によるものなのか、漏れの発生によるものなのかを特
定できないことになる。そのために本実施例では、チェ
ックバルブ開弁作動圧として圧力のピークレベルの最大
変動幅4.8kgf/cm2よりも大きい7.5kgf
/cm2に設定しているものであり、そのチェックバル
ブ開弁作動圧が圧力のピークレベルの最大変動幅よりも
大きければ必ずしも7.5kgf/cm2という値に限
定されるものではない。
【0043】また、上記実施例では、図5から明らかな
ように正常時における圧力のピークレベルの最小値と漏
れ発生時の圧力のピークレベルの最大値との中間の値に
上記の上限設定値P1が設定されていることが条件とさ
れるのであるが、具体的には圧力のピークレベルの最大
変動幅4.8kgf/cm2を考慮し、上記上限設定値
1としては圧力のピークの最大値から5kgf/cm2
を減じた値に設定している。
【0044】さらに、前記実施例では圧力センサとして
2接点付きの圧力スイッチ25を設けてこの圧力スイッ
チ25に上限設定値P1と最上限設定値P2とを設定する
ようにしているが、前記圧力スイッチ25に代えて圧力
を連続的に測定する圧力計を用いる一方、上限設定値P
1および最上限設定値P2をシーケンサ26側に設定し
て、シーケンサ26における実測値と各設定値P1,P2
との比較により漏れおよび詰まりの発生を判定するよう
にしてもよい。
【0045】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、監視対
象となる配管のうち流体供給部側近傍にチェックバルブ
を設けたことにより、配管内にはチェックバルブ開弁作
動圧分の予圧が常に付与されていて、漏れ発生時にはそ
の予圧が抜け出ることになるために漏れに伴う圧力変化
が拡大されて発生する。したがって、圧力変化の少ない
微少量の漏れの発生でも確実に検知することができると
ともに、正常時における配管内のわずかな圧力変動を漏
れの発生として誤検出してしまうこともなくなり、検出
結果の信頼性が大幅に向上する。
【0046】また、流体供給部側にサージ圧が発生した
としても、配管内の予圧のためにそのサージ圧が圧力セ
ンサ側まで波及することがなく、サージ圧による圧力セ
ンサの破損を未然に防止できるほか、流体供給部側での
圧力の変動を積極的に吸収できる利点がある。
【0047】請求項2に記載の発明によれば、チェック
バルブの開弁作動圧が、周期的に発生する配管内圧力の
ピークの最大変動量よりも大きく設定されているため
に、その圧力のピークレベルの変動にかかわらず、漏れ
発生時には必ず少なくともチェックバルブの開弁作動圧
分の圧力差を発生させることができ、漏れの発生を見逃
したり、あるいは正常時の圧力変動を漏れの発生として
誤検出してしまうことがなくなって、漏れ検出結果の信
頼性が一段と向上する。
【0048】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
または2に記載の検出装置を、軸受メタルに対するグリ
ース供給系統に適用したことにより、グリース潤滑不良
を原因とする軸受メタルの焼き付き等のトラブルを未然
に防止できる。
【0049】請求項4に記載の発明によれば、圧力のピ
ークが2回連続して上限設定値に達しなかった場合、お
よび圧力のピークが最上段設定値に達した場合に、それ
ぞれ異常信号を出力することにより、配管の漏れあるい
は詰まりにかかわらず圧力変化に基づく配管の異常を的
確に検知することができる。
【0050】特に請求項5に記載の発明では、その配管
の異常が漏れの発生であるのか詰まりの発生であるのか
特定されるために、その後の対応が容易となる利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すグリース供給系統の構
成説明図。
【図2】図1の要部拡大図。
【図3】漏れ発生時と詰まり発生時の圧力変化を示す説
明図。
【図4】正常時と漏れ発生時の圧力変化の違いを示す説
明図。
【図5】圧力変化の変動幅とチェックバルブ開弁作動圧
との関係を示す説明図。
【図6】従来のグリース供給系統の構成説明図。
【符号の説明】
2…グリース供給ポンプ 3…主配管 4…分配弁 5a,5b,5c…分岐配管 6,7,8…軸受メタル(流体供給部) 9…フレキシブルホース 11…プレス制御盤 22…チェックバルブ 25…圧力スイッチ(圧力センサ) 26…シーケンサ(圧力監視部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−124395(JP,A) 特開 昭62−159890(JP,A) 特開 昭62−159891(JP,A) 特開 昭62−159892(JP,A) 特開 昭63−501973(JP,A) 特開 昭64−81785(JP,A) 実開 昭59−196798(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16N 29/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプから吐出された高粘度の圧力流体
    を配管を通して流体供給部に供給する一方、前記配管の
    うちポンプ近傍位置に設けられた圧力センサにより該配
    管内の圧力を検出して圧力監視部で監視し、その圧力変
    化に基づいて配管の異常を検出するようにした装置であ
    って、 前記配管のうち流体供給部側近傍にチェックバルブを設
    けたことを特徴とする圧力配管の異常検出装置。
  2. 【請求項2】 前記チェックバルブの開弁作動圧が、周
    期的に発生する配管内圧力のピークの最大変動量よりも
    大きく設定されていることを特徴とする請求項1記載の
    圧力配管の異常検出装置。
  3. 【請求項3】 前記流体供給部がグリース潤滑タイプの
    軸受メタルであって、かつ前記ポンプが該軸受メタルに
    グリースを供給するグリース供給ポンプであることを特
    徴とする請求項1または2記載の圧力配管の異常検出装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の異常検
    出装置により配管の異常を検出する方法であって、 前記圧力監視部では、周期的に発生する配管内圧力のピ
    ークのレベルを監視し、その圧力のピークが少なくとも
    2回連続して上限設定値に達しなかった場合、および前
    記圧力のピークが最上限設定値に達した場合に、それぞ
    れ配管の異常が発生したものと判定して配管異常信号を
    出力することを特徴とする圧力配管の異常検出方法。
  5. 【請求項5】 前記圧力監視部は、圧力のピークが少な
    くとも2回連続して上限設定値に達しなかった場合に配
    管の漏れの発生と判定し、またその圧力のピークが最上
    限設定値に達した場合に配管の詰まりの発生と判定し
    て、それぞれに配管異常信号を出力することを特徴とす
    る請求項4記載の圧力配管の異常検出方法。
JP20160094A 1994-08-26 1994-08-26 圧力配管の異常検出装置および異常検出方法 Expired - Fee Related JP2790047B2 (ja)

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