JPH0821598A - 潤滑油供給装置 - Google Patents
潤滑油供給装置Info
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- JPH0821598A JPH0821598A JP15863394A JP15863394A JPH0821598A JP H0821598 A JPH0821598 A JP H0821598A JP 15863394 A JP15863394 A JP 15863394A JP 15863394 A JP15863394 A JP 15863394A JP H0821598 A JPH0821598 A JP H0821598A
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- air
- lubricating oil
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Abstract
(57)【要約】
【目的】安価な構成で、メインユニットから潤滑対象物
のシール装置までを含む範囲の圧力保持性が低く通常の
圧力センサでは異常の検出が困難な条件下であっても、
潤滑対象物にオイルエアが供給されていない異常状態を
検出することができるようにする。 【構成】軸受を収容した軸箱10にオイルエアを供給す
る給油配管5の下流側端部5aの直前に、流体通過検出
器15を配設する。この流体通過検出器15は、給油配
管5に連続してオイルエアの流路を形成する検出器本体
としてのアクリル製のチューブと、このチューブ内に収
容されたフロートボールと、チューブの下流側内端面に
支持されてフロートボールをオイルエアの流路に沿って
上流側に付勢する弾性体としてのコイルスプリング15
cと、を備えて構成する。
のシール装置までを含む範囲の圧力保持性が低く通常の
圧力センサでは異常の検出が困難な条件下であっても、
潤滑対象物にオイルエアが供給されていない異常状態を
検出することができるようにする。 【構成】軸受を収容した軸箱10にオイルエアを供給す
る給油配管5の下流側端部5aの直前に、流体通過検出
器15を配設する。この流体通過検出器15は、給油配
管5に連続してオイルエアの流路を形成する検出器本体
としてのアクリル製のチューブと、このチューブ内に収
容されたフロートボールと、チューブの下流側内端面に
支持されてフロートボールをオイルエアの流路に沿って
上流側に付勢する弾性体としてのコイルスプリング15
cと、を備えて構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧延機や工作機械等の
回転軸を支持する軸受等の潤滑対象物に、潤滑油を、圧
縮空気を利用して管路の内壁面に沿って移動する状態
(オイルエア)として供給する潤滑油供給装置(オイル
エア潤滑システム)に関し、特に、安価な構成で、潤滑
対象物にオイルエアが供給されていない異常状態を検出
できるようにしたものである。
回転軸を支持する軸受等の潤滑対象物に、潤滑油を、圧
縮空気を利用して管路の内壁面に沿って移動する状態
(オイルエア)として供給する潤滑油供給装置(オイル
エア潤滑システム)に関し、特に、安価な構成で、潤滑
対象物にオイルエアが供給されていない異常状態を検出
できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】潤滑油と圧縮空気とを適宜混合してなる
オイルエアを軸受等の潤滑対象物に供給する潤滑油供給
装置としては、例えば、本出願人が先に提案した特開平
2−271197号公報に開示されたものがある。かか
る従来の技術は、潤滑油と圧縮空気とを供給するメイン
ユニットと、それら潤滑油及び圧縮空気を混合してオイ
ルエア状態とする混合器と、オイルエアを多岐分配する
ための分配器とを基本構成としている。そして、特に上
記従来の技術にあっては、混合器の下流側に例えば光学
的に潤滑油の流れを検出する手段を設けることにより、
適量のオイルエアを供給しているか否かを監視できるよ
うにしていた。
オイルエアを軸受等の潤滑対象物に供給する潤滑油供給
装置としては、例えば、本出願人が先に提案した特開平
2−271197号公報に開示されたものがある。かか
る従来の技術は、潤滑油と圧縮空気とを供給するメイン
ユニットと、それら潤滑油及び圧縮空気を混合してオイ
ルエア状態とする混合器と、オイルエアを多岐分配する
ための分配器とを基本構成としている。そして、特に上
記従来の技術にあっては、混合器の下流側に例えば光学
的に潤滑油の流れを検出する手段を設けることにより、
適量のオイルエアを供給しているか否かを監視できるよ
うにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】確かに、上記従来の技
術によれば、混合器から適量のオイルエアが送りだされ
ているか否かを監視することは可能であるが、そのオイ
ルエアが各軸受等に確実に到達しているか否かを判断す
ることはできない。即ち、例えば軸受に至る直前の管路
等に破断等の異常が生じていても、圧縮空気が正常に供
給されている限りその混合器の下流側の潤滑油流量及び
空気流量に変化は生じないからである。
術によれば、混合器から適量のオイルエアが送りだされ
ているか否かを監視することは可能であるが、そのオイ
ルエアが各軸受等に確実に到達しているか否かを判断す
ることはできない。即ち、例えば軸受に至る直前の管路
等に破断等の異常が生じていても、圧縮空気が正常に供
給されている限りその混合器の下流側の潤滑油流量及び
空気流量に変化は生じないからである。
【0004】従って、全ての潤滑対象物の直前に潤滑油
が確実に供給されているか否かを検出するセンサを設け
ることが望ましいのであるが、上記従来の技術に開示さ
れるような光学的センサは比較的高価であるため、例え
ば多数のガイドロール,ピンチロール等を有し潤滑箇所
が数百箇所に達する場合もある連続鋳造機のようなもの
に適用すると、費用が膨大になってしまうという問題点
がある。
が確実に供給されているか否かを検出するセンサを設け
ることが望ましいのであるが、上記従来の技術に開示さ
れるような光学的センサは比較的高価であるため、例え
ば多数のガイドロール,ピンチロール等を有し潤滑箇所
が数百箇所に達する場合もある連続鋳造機のようなもの
に適用すると、費用が膨大になってしまうという問題点
がある。
【0005】特に、オイルエア潤滑システムの一つの特
徴が微量の潤滑油を連続して確実に供給することにある
ため、そもそも流れている潤滑油は微量である場合が多
く、従って光学的センサ等であっても油の流動を正確に
検出することは困難な場合があった。そして、より正確
に検出するためには、それだけ高精度の高価なセンサが
必要となるから、上述のように配設位置が数百箇所にも
達すると、費用の大幅な増大を招いてしまうことにな
る。
徴が微量の潤滑油を連続して確実に供給することにある
ため、そもそも流れている潤滑油は微量である場合が多
く、従って光学的センサ等であっても油の流動を正確に
検出することは困難な場合があった。そして、より正確
に検出するためには、それだけ高精度の高価なセンサが
必要となるから、上述のように配設位置が数百箇所にも
達すると、費用の大幅な増大を招いてしまうことにな
る。
【0006】これを解決する技術として、本出願人が先
に提案した特願平4−349318号明細書に記載され
たものがあり、かかる技術では、潤滑対象物への潤滑油
の供給ライン又は排油ラインの少なくとも一方の圧力変
動を監視することにより、オイルエアが供給されていな
い異常状態を検出するようにしていた。確かに、そのよ
うな構成であれば、光学的センサを設ける場合に比べて
安価な構成で各潤滑対象物にオイルエアが供給されてい
ない状態を検出することができるが、圧力変動を検出す
る装置の精度にもよるがメインユニットから潤滑対象物
のシール装置まで含めた範囲の圧力保持性が通常0.1ba
r 以上なければならない。このため、特にシール装置の
摺動トルク(シール摺動部の発熱)を抑えるためにシー
ルの緊迫力(接触圧)を大きくできず上記圧力保持性が
十分でなくなる場合などには、異常状態の検出が困難に
なることが考えられる。
に提案した特願平4−349318号明細書に記載され
たものがあり、かかる技術では、潤滑対象物への潤滑油
の供給ライン又は排油ラインの少なくとも一方の圧力変
動を監視することにより、オイルエアが供給されていな
い異常状態を検出するようにしていた。確かに、そのよ
うな構成であれば、光学的センサを設ける場合に比べて
安価な構成で各潤滑対象物にオイルエアが供給されてい
ない状態を検出することができるが、圧力変動を検出す
る装置の精度にもよるがメインユニットから潤滑対象物
のシール装置まで含めた範囲の圧力保持性が通常0.1ba
r 以上なければならない。このため、特にシール装置の
摺動トルク(シール摺動部の発熱)を抑えるためにシー
ルの緊迫力(接触圧)を大きくできず上記圧力保持性が
十分でなくなる場合などには、異常状態の検出が困難に
なることが考えられる。
【0007】本発明は、このような従来の技術が有する
未解決の課題に着目してなされたものであって、潤滑対
象物にオイルエアが供給されていない異常状態を、安価
な構成で、しかも上記圧力保持性が十分でない場合であ
っても検出することが可能な潤滑油供給装置を提供する
ことを目的としている。
未解決の課題に着目してなされたものであって、潤滑対
象物にオイルエアが供給されていない異常状態を、安価
な構成で、しかも上記圧力保持性が十分でない場合であ
っても検出することが可能な潤滑油供給装置を提供する
ことを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、潤滑油を、圧縮空気を利用して管路の内
壁面に沿って移動させて潤滑対象物に供給する潤滑油供
給装置において、前記圧縮空気及び潤滑油の流路をなし
且つ内部の透視が可能な検出器本体と、この検出器本体
内に収容されたフロートと、このフロートを前記流路に
沿った方向に変位可能に弾性支持する弾性体と、を備え
た流体通過検出器を、前記潤滑対象物に潤滑油を供給す
る給油ラインに配設した。
に、本発明は、潤滑油を、圧縮空気を利用して管路の内
壁面に沿って移動させて潤滑対象物に供給する潤滑油供
給装置において、前記圧縮空気及び潤滑油の流路をなし
且つ内部の透視が可能な検出器本体と、この検出器本体
内に収容されたフロートと、このフロートを前記流路に
沿った方向に変位可能に弾性支持する弾性体と、を備え
た流体通過検出器を、前記潤滑対象物に潤滑油を供給す
る給油ラインに配設した。
【0009】
【作用】ここで、本発明に係る潤滑油供給装置では、圧
縮空気によって管路内壁に沿って潤滑油をオイルエア状
態にして移動させるため、圧縮空気が供給されていなけ
れば、潤滑油が供給されることはない。逆に、圧縮空気
が供給されていれば、混合器等に異常が生じていなけれ
ば、潤滑油も供給されているはずである。
縮空気によって管路内壁に沿って潤滑油をオイルエア状
態にして移動させるため、圧縮空気が供給されていなけ
れば、潤滑油が供給されることはない。逆に、圧縮空気
が供給されていれば、混合器等に異常が生じていなけれ
ば、潤滑油も供給されているはずである。
【0010】そして、潤滑対象物にオイルエアが正常に
供給されている状況では、流体通過検出器の検出器本体
内の流路をオイルエアが通過する。すると、検出器本体
内に収容されているフロートが、そのオイルエアの押圧
力と弾性体の弾性支持力とが釣り合った位置に変位する
から、フロートが所定の釣合い位置にあれば、オイルエ
アが正常に供給されていると判断できる。
供給されている状況では、流体通過検出器の検出器本体
内の流路をオイルエアが通過する。すると、検出器本体
内に収容されているフロートが、そのオイルエアの押圧
力と弾性体の弾性支持力とが釣り合った位置に変位する
から、フロートが所定の釣合い位置にあれば、オイルエ
アが正常に供給されていると判断できる。
【0011】流体通過検出器よりも上流側で、管路の目
詰まりや破断等が異常が生じると、流体通過検出器には
オイルエアが供給されなくなる(若しくは正常時よりも
少量のオイルエアが供給される)ため、正常時に比べて
オイルエアの押圧力が小さくなり、フロートが正常時よ
りも上流側に移動する。また、流体通過検出器よりも下
流側で管路の目詰まりが生じると、流体通過検出器をオ
イルエアが通過しなくなる(若しくは正常時よりも少量
のオイルエアが通過するようになる)ため、正常時に比
べてオイルエアの押圧力が小さくなり、フロートが正常
時よりも上流側に移動する。
詰まりや破断等が異常が生じると、流体通過検出器には
オイルエアが供給されなくなる(若しくは正常時よりも
少量のオイルエアが供給される)ため、正常時に比べて
オイルエアの押圧力が小さくなり、フロートが正常時よ
りも上流側に移動する。また、流体通過検出器よりも下
流側で管路の目詰まりが生じると、流体通過検出器をオ
イルエアが通過しなくなる(若しくは正常時よりも少量
のオイルエアが通過するようになる)ため、正常時に比
べてオイルエアの押圧力が小さくなり、フロートが正常
時よりも上流側に移動する。
【0012】一方、流体通過検出器よりも下流側で管路
の破断が生じると、抵抗が小さくなった分、正常時より
もオイルエアは高速で流れることになる。すると、正常
時に比べてオイルエアの押圧力が大きくなるから、フロ
ートは、正常時よりも下流側に位置する。そして、検出
器本体の内部は透視可能であるため、フロートの状態は
外部から確認でき、流体通過検出器のフロートの位置が
判れば、潤滑対象物にオイルエアが供給されていない異
常状態が検出される。
の破断が生じると、抵抗が小さくなった分、正常時より
もオイルエアは高速で流れることになる。すると、正常
時に比べてオイルエアの押圧力が大きくなるから、フロ
ートは、正常時よりも下流側に位置する。そして、検出
器本体の内部は透視可能であるため、フロートの状態は
外部から確認でき、流体通過検出器のフロートの位置が
判れば、潤滑対象物にオイルエアが供給されていない異
常状態が検出される。
【0013】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1乃至図3は本発明の一実施例を示す図であ
り、図1は本発明に係る潤滑油供給装置のシステム全体
の構成図である。先ず、構成を説明すると、図1の混合
器1は、メインユニット(図示せず)から供給される圧
縮空気と潤滑油とを混合してオイルエアを生成し、その
オイルエアを均等に分配して各分配ポート1a〜1fか
ら送り出す装置である。なお、混合器1及びメインユニ
ットの具体的な構造は公知である(上記公開公報等参
照)ため、ここでの説明は省略する。
明する。図1乃至図3は本発明の一実施例を示す図であ
り、図1は本発明に係る潤滑油供給装置のシステム全体
の構成図である。先ず、構成を説明すると、図1の混合
器1は、メインユニット(図示せず)から供給される圧
縮空気と潤滑油とを混合してオイルエアを生成し、その
オイルエアを均等に分配して各分配ポート1a〜1fか
ら送り出す装置である。なお、混合器1及びメインユニ
ットの具体的な構造は公知である(上記公開公報等参
照)ため、ここでの説明は省略する。
【0014】そして、この実施例では、混合器1に対し
て六つの分配器2A〜2Fが設けられていて、混合器1
の各分配ポート1a〜1fと各分配器2A〜2Fの給油
ポート2aとが、配管3a〜3fを介して接続されてい
る。各分配器2A〜2Fは、オイルエアを供給する潤滑
対象物の数に応じた分配ポート4を有している。この実
施例では、各分配器2A〜2F毎に四つの分配ポート4
が設けられている。
て六つの分配器2A〜2Fが設けられていて、混合器1
の各分配ポート1a〜1fと各分配器2A〜2Fの給油
ポート2aとが、配管3a〜3fを介して接続されてい
る。各分配器2A〜2Fは、オイルエアを供給する潤滑
対象物の数に応じた分配ポート4を有している。この実
施例では、各分配器2A〜2F毎に四つの分配ポート4
が設けられている。
【0015】なお、各分配ポート4よりも先の構成は、
いずれの分配ポート4に関しても同様であるため、以下
の説明は、分配器2Aに設けられた一の分配ポート4に
ついてのみ行うこととし、それ以外の図示及び説明は省
略する。即ち、分配ポート4には給油ラインとしての給
油配管5が接続されている。この給油配管5の下流側端
部5aは、軸箱10の潤滑油供給口6aに接続されてい
る。一方、軸箱10の潤滑油排出口6bは、ドレン配管
7を介してオイルタンク8に接続されている。
いずれの分配ポート4に関しても同様であるため、以下
の説明は、分配器2Aに設けられた一の分配ポート4に
ついてのみ行うこととし、それ以外の図示及び説明は省
略する。即ち、分配ポート4には給油ラインとしての給
油配管5が接続されている。この給油配管5の下流側端
部5aは、軸箱10の潤滑油供給口6aに接続されてい
る。一方、軸箱10の潤滑油排出口6bは、ドレン配管
7を介してオイルタンク8に接続されている。
【0016】軸箱10内には、その側断面図である図2
に示すように、回転軸12を回転自在に保持する潤滑対
象物としての軸受11が収容されている。なお、軸箱1
0の軸受11を収容した空間は、軸箱10に固定され且
つ回転軸12に摺接するシール装置13により密封され
ていて、この空間にオイルエアが供給されるようになっ
ている。
に示すように、回転軸12を回転自在に保持する潤滑対
象物としての軸受11が収容されている。なお、軸箱1
0の軸受11を収容した空間は、軸箱10に固定され且
つ回転軸12に摺接するシール装置13により密封され
ていて、この空間にオイルエアが供給されるようになっ
ている。
【0017】そして、給油配管5の下流側端部5aの直
前には、流体通過検出器15が配設されている。この流
体通過検出器15は、給油配管5をオイルエアが正常に
通過しているか否かを検出するための装置であって、図
3に拡大図示するように、給油配管5に連続してオイル
エアの流路を形成する検出器本体としてのアクリル製の
チューブ15aと、このチューブ15a内に収容された
フロートボール15bと、チューブ15aの下流側内端
面に支持されてフロートボール15bをオイルエアの流
路に沿って上流側に付勢する弾性体としてのコイルスプ
リング15cと、を備えて構成されている。フロートボ
ール15bの直径は、チューブ15a内をオイルエアが
所望の移動速度で通過できるようにチューブ15の内径
よりも若干小さくする。また、コイルスプリング15c
のばね定数は、コイルスプリング15cによるフロート
ボール15bの付勢力と、正常供給状態時にオイルエア
がフロートボール15bを押圧する力との釣合いによ
り、フロートボール15bがチューブ15aの長手方向
中央に位置するような値とする。
前には、流体通過検出器15が配設されている。この流
体通過検出器15は、給油配管5をオイルエアが正常に
通過しているか否かを検出するための装置であって、図
3に拡大図示するように、給油配管5に連続してオイル
エアの流路を形成する検出器本体としてのアクリル製の
チューブ15aと、このチューブ15a内に収容された
フロートボール15bと、チューブ15aの下流側内端
面に支持されてフロートボール15bをオイルエアの流
路に沿って上流側に付勢する弾性体としてのコイルスプ
リング15cと、を備えて構成されている。フロートボ
ール15bの直径は、チューブ15a内をオイルエアが
所望の移動速度で通過できるようにチューブ15の内径
よりも若干小さくする。また、コイルスプリング15c
のばね定数は、コイルスプリング15cによるフロート
ボール15bの付勢力と、正常供給状態時にオイルエア
がフロートボール15bを押圧する力との釣合いによ
り、フロートボール15bがチューブ15aの長手方向
中央に位置するような値とする。
【0018】なお、給油配管5の下流側端部5aと潤滑
油供給口6aとを接続する継手16には、両者間が正常
に連通した状態ではオイルエアを通過させ、接続されて
いない又は接続が不十分な状態では自動的に流路が閉塞
するバルブ内蔵型の継手が用いられている。次に、本実
施例の作用を説明する。
油供給口6aとを接続する継手16には、両者間が正常
に連通した状態ではオイルエアを通過させ、接続されて
いない又は接続が不十分な状態では自動的に流路が閉塞
するバルブ内蔵型の継手が用いられている。次に、本実
施例の作用を説明する。
【0019】即ち、本実施例のようなオイルエア潤滑シ
ステムにあっては、圧縮空気の流れによって潤滑油が管
路の内壁面に沿って移動するのであるから、圧縮空気が
供給されない状態で潤滑油のみが供給されるということ
はあり得ないからである。また、圧縮空気のみが供給さ
れているという状況は、混合器1における潤滑油の供給
が正常に行われていない場合であり、これは上記公開公
報に開示される技術によって容易に検出される。
ステムにあっては、圧縮空気の流れによって潤滑油が管
路の内壁面に沿って移動するのであるから、圧縮空気が
供給されない状態で潤滑油のみが供給されるということ
はあり得ないからである。また、圧縮空気のみが供給さ
れているという状況は、混合器1における潤滑油の供給
が正常に行われていない場合であり、これは上記公開公
報に開示される技術によって容易に検出される。
【0020】いずれにしても、混合器1に異常が発生し
ていない状態にあっては、軸箱10に圧縮空気が供給さ
れていることが確認できれば、軸受11にオイルエアが
供給されていると判断することができるのである。そこ
で、軸箱10にオイルエアが正常に供給されている状況
では、流体通過検出器15のチューブ15a内をオイル
エアが通過するため、フロートボール15bは、通過す
るオイルエアの押圧力と、コイルスプリング15cの弾
性支持力とが釣り合った位置、つまりチューブ15aの
長手方向中央に位置するはずであり、フロートボール1
5bの位置は、チューブ15aが透明のアクリル製であ
るため外部から容易に確認できる。
ていない状態にあっては、軸箱10に圧縮空気が供給さ
れていることが確認できれば、軸受11にオイルエアが
供給されていると判断することができるのである。そこ
で、軸箱10にオイルエアが正常に供給されている状況
では、流体通過検出器15のチューブ15a内をオイル
エアが通過するため、フロートボール15bは、通過す
るオイルエアの押圧力と、コイルスプリング15cの弾
性支持力とが釣り合った位置、つまりチューブ15aの
長手方向中央に位置するはずであり、フロートボール1
5bの位置は、チューブ15aが透明のアクリル製であ
るため外部から容易に確認できる。
【0021】従って、フロートボール15bの位置を外
部から確認し、その位置がチューブ15aの長手方向中
央に位置すれば、軸箱10にオイルエアが正常に供給さ
れていると判断できる。これに対し、流体通過検出器1
5よりも上流側で、配管3a,給油配管5の目詰まりや
破断等が異常が生じると、流体通過検出器15にはオイ
ルエアが供給されなくなる(若しくは正常時よりも少量
のオイルエアが供給される)。すると、フロートボール
15bに対するオイルエアの押圧力が正常時に比べて小
さくなるから、相対的にコイルスプリング15cによる
付勢力が大きくなり、フロートボール15bは、チュー
ブ15aの長手方向中央よりも上流側に位置するように
なる。
部から確認し、その位置がチューブ15aの長手方向中
央に位置すれば、軸箱10にオイルエアが正常に供給さ
れていると判断できる。これに対し、流体通過検出器1
5よりも上流側で、配管3a,給油配管5の目詰まりや
破断等が異常が生じると、流体通過検出器15にはオイ
ルエアが供給されなくなる(若しくは正常時よりも少量
のオイルエアが供給される)。すると、フロートボール
15bに対するオイルエアの押圧力が正常時に比べて小
さくなるから、相対的にコイルスプリング15cによる
付勢力が大きくなり、フロートボール15bは、チュー
ブ15aの長手方向中央よりも上流側に位置するように
なる。
【0022】また、給油配管5の下流側端部5aに目詰
まりが生じたり、継手16が接続不完全状態であると、
流体通過検出器15をオイルエアが通過しなくなる(若
しくは正常時よりも少量のオイルエアが通過するように
なる)。すると、上述の場合と同様に、フロートボール
15bに対するオイルエアの押圧力が正常時に比べて小
さくなるから、相対的にコイルスプリング15cによる
付勢力が大きくなり、フロートボール15bは、チュー
ブ15aの長手方向中央よりも上流側に位置するように
なる。
まりが生じたり、継手16が接続不完全状態であると、
流体通過検出器15をオイルエアが通過しなくなる(若
しくは正常時よりも少量のオイルエアが通過するように
なる)。すると、上述の場合と同様に、フロートボール
15bに対するオイルエアの押圧力が正常時に比べて小
さくなるから、相対的にコイルスプリング15cによる
付勢力が大きくなり、フロートボール15bは、チュー
ブ15aの長手方向中央よりも上流側に位置するように
なる。
【0023】一方、給油配管5が破断したり、軸箱10
のシール装置13が破損する等して圧力保持性がほとん
どなくなった場合には、抵抗が小さくなった分、オイル
エアは流体通過検出器15内を正常時よりも高速で流れ
ることになる。すると、オイルエアによるフロートボー
ル15bの押圧力が正常時に比べて大きくなるから、相
対的にコイルスプリング15cによる付勢力が小さくな
り、フロートボール15bは、チューブ15aの長手方
向中央よりも下流側に位置するようになる。
のシール装置13が破損する等して圧力保持性がほとん
どなくなった場合には、抵抗が小さくなった分、オイル
エアは流体通過検出器15内を正常時よりも高速で流れ
ることになる。すると、オイルエアによるフロートボー
ル15bの押圧力が正常時に比べて大きくなるから、相
対的にコイルスプリング15cによる付勢力が小さくな
り、フロートボール15bは、チューブ15aの長手方
向中央よりも下流側に位置するようになる。
【0024】フロートボール15bのチューブ15a内
における位置は、外部から目視により確認することがで
きるし、或いは光学的,機械的に容易に検出することも
できるが、目視により確認できるということは、光学
的,機械的な検出装置が故障しても確認が可能であると
いう有利な点がある。そして、フロートボール15bが
所定の釣合い位置にあるか否かに基づけば、軸箱10に
オイルエアが正常に供給されているか否かを判断するこ
とができる。さらには、フロートボール15bの変位方
向に基づけば、異常の種類をある程度判断することも可
能となる。
における位置は、外部から目視により確認することがで
きるし、或いは光学的,機械的に容易に検出することも
できるが、目視により確認できるということは、光学
的,機械的な検出装置が故障しても確認が可能であると
いう有利な点がある。そして、フロートボール15bが
所定の釣合い位置にあるか否かに基づけば、軸箱10に
オイルエアが正常に供給されているか否かを判断するこ
とができる。さらには、フロートボール15bの変位方
向に基づけば、異常の種類をある程度判断することも可
能となる。
【0025】しかも、流体通過検出器15は、オイルエ
アの通過状態を監視する構造であるから、例えば軸箱1
0内のシール装置13の摺動トルクを抑える必要がある
ため圧力保持性が低く、通常の圧力センサでは異常の検
出が困難な条件下であっても、軸箱10にオイルエアが
供給されていない異常状態を検出することができるとい
う利点がある。
アの通過状態を監視する構造であるから、例えば軸箱1
0内のシール装置13の摺動トルクを抑える必要がある
ため圧力保持性が低く、通常の圧力センサでは異常の検
出が困難な条件下であっても、軸箱10にオイルエアが
供給されていない異常状態を検出することができるとい
う利点がある。
【0026】また、本実施例では、流体通過検出器15
のチューブ15aを透明のアクリル製としているから、
潤滑油が実際に供給されているか否かを目視で確認する
ことも可能である。そして、このような作用を奏する流
体通過検出器15は非常に簡易な構造であるため、安価
である。従って、多数のガイドロール,ピンチロール等
を有し潤滑箇所が数百箇所に達する場合もある連続鋳造
機のようなものに適用しても、膨大な費用を要すること
にならない。
のチューブ15aを透明のアクリル製としているから、
潤滑油が実際に供給されているか否かを目視で確認する
ことも可能である。そして、このような作用を奏する流
体通過検出器15は非常に簡易な構造であるため、安価
である。従って、多数のガイドロール,ピンチロール等
を有し潤滑箇所が数百箇所に達する場合もある連続鋳造
機のようなものに適用しても、膨大な費用を要すること
にならない。
【0027】なお、上記実施例では、潤滑対象物として
軸受11を示しているが、本発明の適用できる潤滑対象
物はこれに限定されるものではない。また、上記実施例
では、弾性体として圧縮荷重を受けるコイルスプリング
15cを設けた場合について説明したが、これに限定さ
れるものではなく、引っ張り方向に荷重を受けるコイル
スプリングであってもよい。ただし、その場合には、コ
イルスプリングはチューブ15aの上流側内端面に支持
することになる。また、弾性体はコイルスプリングに限
定されるものではなく、例えば板ばねのような他の弾性
体であってもよい。
軸受11を示しているが、本発明の適用できる潤滑対象
物はこれに限定されるものではない。また、上記実施例
では、弾性体として圧縮荷重を受けるコイルスプリング
15cを設けた場合について説明したが、これに限定さ
れるものではなく、引っ張り方向に荷重を受けるコイル
スプリングであってもよい。ただし、その場合には、コ
イルスプリングはチューブ15aの上流側内端面に支持
することになる。また、弾性体はコイルスプリングに限
定されるものではなく、例えば板ばねのような他の弾性
体であってもよい。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
潤滑対象物に潤滑油を供給する給油ラインに、圧縮空気
の通過状況に応じて変位するフロートを透視可能な本体
内に収容した流体通過検出器を配設したため、安価な構
成で、メインユニットから潤滑対象物のシール装置まで
を含む範囲の圧力保持性が低く通常の圧力センサでは異
常の検出が困難な条件下であっても、潤滑対象物にオイ
ルエアが供給されていない異常状態を検出することがで
きるという効果がある。
潤滑対象物に潤滑油を供給する給油ラインに、圧縮空気
の通過状況に応じて変位するフロートを透視可能な本体
内に収容した流体通過検出器を配設したため、安価な構
成で、メインユニットから潤滑対象物のシール装置まで
を含む範囲の圧力保持性が低く通常の圧力センサでは異
常の検出が困難な条件下であっても、潤滑対象物にオイ
ルエアが供給されていない異常状態を検出することがで
きるという効果がある。
【図1】本発明の実施例のシステム全体の構成図であ
る。
る。
【図2】軸箱の側断面図である。
【図3】流体通過検出器の拡大図である。
1 混合器 2A〜2F 分配器 5 給油配管(給油ライン) 7 ドレン配管 8 オイルタンク 10 軸箱 11 軸受(潤滑対象物) 15 流体通過検出器 15a チューブ(検出器本体) 15b フロートボール 15c コイルスプリング(弾性体)
Claims (1)
- 【請求項1】 潤滑油を、圧縮空気を利用して管路の内
壁面に沿って移動させて潤滑対象物に供給する潤滑油供
給装置において、前記圧縮空気及び潤滑油の流路をなし
且つ内部の透視が可能な検出器本体と、この検出器本体
内に収容されたフロートと、このフロートを前記流路に
沿った方向に変位可能に弾性支持する弾性体と、を備え
た流体通過検出器を、前記潤滑対象物に潤滑油を供給す
る給油ラインに配設したことを特徴とする潤滑油供給装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15863394A JPH0821598A (ja) | 1994-07-11 | 1994-07-11 | 潤滑油供給装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15863394A JPH0821598A (ja) | 1994-07-11 | 1994-07-11 | 潤滑油供給装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0821598A true JPH0821598A (ja) | 1996-01-23 |
Family
ID=15675981
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15863394A Pending JPH0821598A (ja) | 1994-07-11 | 1994-07-11 | 潤滑油供給装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0821598A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002257294A (ja) * | 2001-03-02 | 2002-09-11 | Nsk Ltd | 主軸装置 |
US6938455B2 (en) | 2001-08-27 | 2005-09-06 | Nsk Ltd. | Grease supply confirming device and method |
JP2018179182A (ja) * | 2017-04-17 | 2018-11-15 | アズビルTaco株式会社 | 給油装置 |
-
1994
- 1994-07-11 JP JP15863394A patent/JPH0821598A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002257294A (ja) * | 2001-03-02 | 2002-09-11 | Nsk Ltd | 主軸装置 |
JP4691803B2 (ja) * | 2001-03-02 | 2011-06-01 | 日本精工株式会社 | 主軸装置 |
US6938455B2 (en) | 2001-08-27 | 2005-09-06 | Nsk Ltd. | Grease supply confirming device and method |
JP2018179182A (ja) * | 2017-04-17 | 2018-11-15 | アズビルTaco株式会社 | 給油装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Effective date: 20040108 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040330 |