JP2789913B2 - 内燃機関の排気装置 - Google Patents

内燃機関の排気装置

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JP2789913B2
JP2789913B2 JP5155192A JP5155192A JP2789913B2 JP 2789913 B2 JP2789913 B2 JP 2789913B2 JP 5155192 A JP5155192 A JP 5155192A JP 5155192 A JP5155192 A JP 5155192A JP 2789913 B2 JP2789913 B2 JP 2789913B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明の内燃機関の排気装置は、
内燃機関の排気を排出する排気管構造に関するものであ
り、特に前輪駆動又は前輪主駆動の車両の排気管に適す
るものである。
【0002】
【従来の技術】通常、車両の排気管は例えば図6のよう
に構成されている。同図の排気管構造では、エンジンか
らの排気を触媒9で浄化し、球面継手8を経てプリマフ
ラ11に流入させて消音し、更にチャンバ12を経てメ
インマフラ13に流入させて消音し、その後、テールチ
ューブ10から外部に排出するようにしてある。そし
て、触媒8から球面継手9を挟んでリアフランジ23ま
でをフロントチューブ1とし、フロントフランジ18か
らプリマフラ11及びチャンバ12を挟んでリアフラン
ジ24までをセンターチューブ2とし、フロントフラン
ジ25からメインマフラ13を挟んでテールチューブ1
0までをリアチューブ3とすると、車体側へのマウント
は、フロントチューブ1のうち触媒8の直後をリジット
に、リアフランジ23をインシュレータ26を介在して
振動自在に、センターチューブ2のうちフロントフラン
ジ18をインシューレータ19を介在して振動自在に、
チャンバ12の後部をインシュレータ15を介在して振
動自在に、リアチューブ3のうちメインマフラ13の前
端をインシュレータ20を介在して振動自在に、メイン
マフラ13の後端両側をインシュレータ21,22を介
在して振動自在にしてある。前記インシュレータとして
は、排気管の管軸に対して三次元方向に発生する振動を
効率よく吸振できるように、図7に示すような防振ゴム
等でできたマウントインシュレータ15を用いており、
排気の脈動やエンジンの振動によって共振する排気管の
振動が車体側に殆ど伝達されないようにしてある。
【0003】一方、前輪駆動或いは前輪を主として駆動
する車両(以下単に前輪主駆動車両と記す)では、消音
効果を向上するために特にセンターチューブの管路長を
長くする工夫がなされており、例えば図7に示すセンタ
ーチューブ2では、チャンバ12の後方の排気管をクラ
ンク状に屈曲して、必要な排気管路長を得ている。ちな
みにこのクランク状屈曲部4の両曲り部位をベンド部
A,Bと称する。そして、該クランク状屈曲部4の低周
波振動を効率よく吸振するために、排気方向手前側のベ
ンド部Aにハンガ14を突設し、このハンガ14にマウ
ントインシュレータ15の一端を取付け、該インシュレ
ータ15の他端を車体側に取り付ける構造としてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
の排気管構造では、前記クランク状屈曲部4の各ベンド
部A,Bには、排気圧によって図9aのように管軸方向
分力FX と管軸直交水平方向分力FY とが作用する。こ
の作用力を両ベンド部A,Bで考察すると、管軸直交方
向分力FYAとFYBとは互いに相殺し合うが、管軸方向水
平分力FXBとFXBとは互いに作用点の異なる逆向きの力
となるので、前記クランク状屈曲部4には図9bの矢印
方向の曲げ力が生じ、これが例えばベンド部Aを中心と
するベンド部Bへの偶力(モーメント)MB として作用
する。
【0005】一方、排気管の220Hz付近の共鳴モー
ドを解析すると図8に示すように、前記センターチュー
ブ2のクランク状屈曲部4において、最も振幅が大きい
ことが分かる。従って、内燃機関、即ちエンジン回転の
4次、6次成分周波数に相当する220Hz付近の排気
圧力脈動振幅がこの共鳴モードを励起し、該脈動振幅が
大きな圧力変動振幅となり、この圧力変動振幅により前
記クランク状屈曲部4に発生する偶力MB がベンド部B
を加振し、図10の振動モード解析図に示すように該ベ
ンド部Bが車両の前後方向に振動する。
【0006】この振動は図11に示すリアチューブ3の
メインマフラ13後端部に突設されたハンガ27及びそ
れをマウントしているインシュレータ22を通して僅か
ではあるが車体側に入力される。この車体側に入力され
た僅かな振動により車体のパネル類が振動して、図12
に示すように車体後席で「ポー」という低音の異音とな
って聞こえる。この傾向はエンジンが十分に暖まってい
ない、冷機時においてより一層顕著である。
【0007】この問題を解決するためには、例えばマウ
ントインシュレータのマウント部位を変更するとか、該
インシュレータの剛性を変更することなどが考えられる
が、インシュレータの主目的は排気管の防振であるた
め、これらの手段では前記問題を解決することはできな
い。また、最も振動の大きい部位、例えばベンド部Bを
マウントすることも考えられるが、かえって車体側への
振動入力が増え、逆に異音が大きくなって、逆効果とな
る。
【0008】本発明はこの問題に鑑みて開発されたもの
であり、前記排気圧力脈動振幅による加振を制振すると
共に、前記クランク状屈曲部の共振周波数を高めること
によって、前記異音の発生を防止し得る内燃機関の排気
装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の内燃機関の排気
装置は、内燃機関の排気を排出する排気管の管軸と直交
方向から見て、該排気管がクランク状に屈曲されて、そ
のクランク状屈曲部の両部にベンド部が形成された内燃
機関の排気装置において、前記排気の排気圧力によって
前記ベンド部間の排気管に生じる曲げ力を排気管への捩
り力に変換する変換部と、該変換部によって変換された
捩り力に対して捩り剛性が高く且つ共振周波数の高い共
振抑制部とを備え、前記変換部と共振抑制部とは、前記
ベンド部間又はその近傍の排気管を、少なくとも該クラ
ンク状屈曲部の屈曲方向と直交する成分を有する方向に
屈曲して形成したものであることを特徴とするものであ
る。
【0010】
【作用】本発明の内燃機関の排気装置では、前記ベンド
部間又はその近傍の排気管を、少なくともクランク状屈
曲部の屈曲方向と直交する成分を有する方向に屈曲し
て、排気の排気圧力によって前記ベンド部間の排気管に
生じる曲げ力を排気管への捩り力に変換する変換部を形
成してあるので、従来、前記クランク状屈曲部に発生す
る曲げ共振に対して要求される曲げ剛性を、より剛性レ
ベルの高い捩り剛性に変換することができる。
【0011】更に本発明の内燃機関の排気装置では、前
記ベンド部間又はその近傍の排気管を、該クランク状屈
曲部の屈曲方向と直交する成分を有する方向に屈曲し
て、前記変換部によって変換された捩り力に対して捩り
剛性が高く且つ共振周波数の高い共振抑制部を形成して
あるので、曲げ剛性より高い捩り剛性において高い共振
抑制効果が発揮され、前記クランク状屈曲部の共振モー
ドの振幅を低減することができ、ひいては該クランク状
屈曲部に発生する共振を低減することが可能となる。
【0012】更に、前記変換部及び共振抑制部のうち、
排気管をクランク状屈曲部の屈曲方向と直交する成分を
有する方向に屈曲した部分では、管軸方向に作用する振
動を吸収するダンパ効果を発揮して、制振効果が発揮さ
れる。
【0013】
【実施例】図1は本発明の内燃機関の排気装置の第一実
施例を示すものであり、同図aの実線は前輪主駆動車両
の排気管を構成するセンターチューブ2を示す。このセ
ンターチューブ2は図6に示す従来のものと同様に、フ
ロントチューブ1とリアチューブ3との間に介在されて
全体の排気管を構成するものである。
【0014】同図に示すセンターチューブ2にはエンジ
ンの排気方向手前側からプリマフラ11とチャンバ12
が並設されている。このプリマフラ11はリアチューブ
3のメインマフラ13と共に排気騒音を低減するための
ものであり、チャンバ12は排気効率を向上したり排気
管路長の不足を補助したりするためのものである。この
チャンバ12の後方のセンターチューブ2は、管軸と直
交方向、即ちこの実施例では直上から見ると、クランク
状の屈曲部4が形成され、その屈曲両端部にベンド部
A,Bが形成されている。そしてこのうち排気方向手前
側のベンド部Aからはマウント用ハンガ14が突設され
ており、このハンガ14をマウントインシュレータ15
の下端孔16を差込み、該マウントインシュレータ15
の上端孔17を図示されない車体側に連結する。このマ
ウントインシュレータ15は防振ゴム等の防振性に優れ
た材質で構成され、エンジンの振動や脈動排気圧力に共
振した排気管の振動が車体側に伝達したり、外乱による
車体の振動や揺動が排気管側に伝達したりしにくいよう
にしてある。なお、この他にも従来と同様に、センター
チューブのうちフロントフランジ18をインシューレー
タ19を介在して振動自在にマウントし、リアチューブ
3のうちメインマフラ13の前端部をインシュレータ2
0を介在して振動自在にマウントし、メインマフラ13
の後端部両側をインシュレータ21,22を介在して振
動自在にマウントしてある。
【0015】本発明の内燃機関の排気装置では、前記ク
ランク状屈曲部4又はその近傍の排気管を屈曲して、該
クランク状屈曲部4に発生する曲げ力を排気管への捩り
力に変換する変換部5と、該変換部5により変換された
捩り力に対して捩り剛性が高く且つ共振周波数の高い共
振抑制部6とを形成してある。この実施例では、排気管
を管軸方向から見て、前記ベンド部Aの直後のセンター
チューブ2を斜め上方に立ち上げ、更に水平方向に伸ば
し、次いで斜め下方に立ち下げてその直後にベンド部B
が連設されるようにして、全体が八の字を構成するよう
に屈曲してある。このうち、前記斜め上方への立ち上げ
部30が前記変換部5に相当し、水平延伸部31及び斜
め下方への立ち下げ部32が共振抑制部6に相当する。
【0016】このように構成することにより、両ベンド
部A,Bを単に直管状に連結した場合に比して、クラン
ク状屈曲部4の剛性が向上し、該クランク状屈曲部4の
共振モードの振幅を小さくすることができ、その結果、
約220Hz前後の排気圧力脈動振幅が共振モードを励
起して発生する圧力変動振幅を抑制し、該圧力変動振幅
に起因して発生する該クランク状屈曲部4の共振を抑制
し、該共振に基づいて発生する車室内での低音の騒音を
低減することが可能となる。またこの実施例では前記変
換部5及び共振抑制部6を八の字状に構成したために、
特に共振抑制部6を構成する水平延伸部31の長さが短
くなり、この部分の捩り剛性が向上すると共に共振周波
数も高くなっており、従ってより共振抑制効果が高くな
っているばかりでなく、斜め立ち上げ部30及び斜め立
ち下げ部32の長さ、即ちクランク状屈曲部4の屈曲方
向に対して直交する成分を有する方向に屈曲された部分
の長さが長くなっているので、該部分の管軸方向への振
動に対する制振効果も高くなっている。
【0017】この排気装置の作用について、簡単のため
に排気管軸を線図で表した図1bを用いて説明する。そ
して、管軸方向をX軸,管軸直交水平方向をY軸,管軸
直交垂直方向をZ軸と設定する。また、前記斜め立ち上
げ部30と水平延伸部31との交点をC点、水平延伸部
31と斜め立ち下げ部32との交点をD点とする。排気
圧力によりこのクランク状屈曲部4に発生する力を解析
すると、それらは図1bに示すように、ベンド部Aには
管軸方向分力FXAと、管軸直交水平方向分力FYAと、管
軸直交垂直方向分力FZAとが作用するが、その主分力は
管軸方向分力FXAである。またC点には管軸直交水平方
向分力FYCと、管軸直交垂直方向分力FZCとが作用す
る。またD点には管軸直交水平方向分力FYDと、管軸直
交垂直方向分力FZDとが作用する。また、ベンド部Bに
は管軸方向分力FXBと、管軸直交水平方向分力FYBと、
管軸直交垂直方向分力FZBとが作用するが、その主分力
は管軸方向分力FXBである。
【0018】ここで前記変換部5と共振抑制部6との交
点でもあるC点が支点であると想定すると、ベンド部A
には矢印a方向への偶力MA が発生し、D点には矢印d
方向への偶力MD が発生し、ベンド部Bには矢印b方向
への偶力MB が発生するため、相対的に水平延伸部31
のうちD点側には捩り力THDが発生する。ところがこの
C点は実際には固定端ではないため、大きさは一様でな
いとしても水平延伸部31のうちC点側にはD点側と逆
方向への捩り力THCが発生することになる。一方、ベン
ド部Bは前記偶力MB により管軸方向前方に押されるの
で、前記立ち下げ部32のベンド部B側には捩り力TDB
が発生し、該立ち下げ部32のD点側には捩り力TDD
発生する。ところが、ベンド部Aは管軸方向後方に押さ
れるので、前記変換部5である立ち上げ部30のベンド
部A側にも捩り力TUAが発生し、該立ち上げ部30のC
点側にも捩り力TUCが発生する。従って、共振抑制部6
のみならず変換部5においても捩り力が発生し、立ち上
げ部30、水平延伸部31、立ち下げ部32の全てがト
ーションバーとして夫々の捩り力を受ける。そして特に
水平延伸部31が短いために捩り剛性が非常に高く、ま
た共振周波数も高いので、前記クランク状屈曲部4に発
生する共振を十分に抑制することができる。しかも、立
ち上げ部30及び立ち下げ部32が長いために、管軸方
向への加振力、即ち前記偶力MA ,MB を吸収して十分
な制振効果を得ることもできる。この排気管構造を用い
た実際の前輪主駆動車両において、前記エンジンの4次
成分周波数及び6次成分周波数が約220Hzになる回
転数で車室後席の騒音を計測したところ、図2に示すよ
うに約10dB以上の騒音低減が確認された。
【0019】図3は本発明の内燃機関の排気装置の第二
実施例を示すものであり、第一実施例と同様に、同図a
の実線は前輪主駆動車両の排気管を構成するセンターチ
ューブ2を示す。また、同図aでは排気管を車体側にマ
ウントするためのマウント用ハンガ及びマウントインシ
ュレータは省略してある。そしてこの実施例では、排気
管を管軸方向から見て、前記ベンド部Aの直後のセンタ
ーチューブ2を直上に立ち上げ、更に水平方向に伸ば
し、次いで直下に立ち下げてその直後にベンド部Bが連
設されるようにして、全体が門型を構成するように屈曲
してある。このうち、前記直上への立ち上げ部40が前
記変換部5に相当し、水平延伸部41及び直下への立ち
下げ部42が共振抑制部6に相当する。
【0020】この実施例では、前記の如く変換部5及び
共振抑制部6を門型に構成したために、特に立ち上げ部
40及び立ち下げ部42の長さ、即ちクランク状屈曲部
4の屈曲方向に対して直交方向に屈曲された部分の長さ
が長くなっているので、該部分の管軸方向への振動に対
する制振効果が高くなっている。この排気装置の作用に
ついて、図3bに示す排気管軸線図を用いて説明する。
また、前記立ち上げ部40と水平延伸部41との交点を
C点、水平延伸部41と立ち下げ部42との交点をD点
とする。
【0021】排気圧力によりこのクランク状屈曲部4に
発生する力は図3bに示すように、ベンド部Aには管軸
方向分力FXAと、管軸直交垂直方向分力FZAとが作用す
る。またC点には管軸直交水平方向分力FYCと、管軸直
交垂直方向分力FZCとが作用する。またD点には管軸直
交水平方向分力FYDと、管軸直交垂直方向分力FZDとが
作用する。また、ベンド部Bには管軸方向分力FXBと、
管軸直交垂直方向分力FZBとが作用する。
【0022】ここで前述と同様にC点が支点であると想
定すると、ベンド部Aには矢印a方向への偶力MA が発
生し、D点には矢印d方向への偶力MD が発生し、ベン
ド部Bには矢印b方向への偶力MB が発生して、相対的
に水平延伸部41のうちD点側には捩り力THDが発生す
る。ところがこのC点は実際には固定端ではないため、
水平延伸部41のうちC点側にはD点側と逆方向への捩
り力THCが発生することになる。一方、ベンド部Bは前
記偶力MB により管軸方向前方に押されるので、前記立
ち下げ部42のベンド部B側には捩り力TDBが発生し、
該立ち下げ部42のD点側には捩り力TDDが発生する。
また、ベンド部Aは管軸方向後方に押されるので、前記
立ち上げ部40のベンド部A側にも捩り力TUAが発生
し、該立ち上げ部40のC点側にも捩り力TUCが発生す
る。従って、立ち上げ部40、水平延伸部41、立ち下
げ部42の全てが夫々の捩り力を受けるが、中でも水平
延伸部41が、門型の脚部に相当する立ち上げ部40,
立ち下げ部42よりも、より大きい捩り力を受けること
により、前記クランク状屈曲部4に発生する共振を十分
に抑制することができる。しかも、立ち上げ部40及び
立ち下げ部42が長いために、管軸方向への加振力、即
ち前記偶力MA ,MB を吸収して十分な制振効果を得る
こともできる。
【0023】図4は本発明の内燃機関の排気装置の第三
実施例を示すものであり、第一実施例と同様に、同図a
の実線は前輪主駆動車両の排気管を構成するセンターチ
ューブ2を示す。また、同図aでは排気管を車体側にマ
ウントするためのマウント用ハンガ及びマウントインシ
ュレータは省略してある。そしてこの実施例では、排気
管を管軸方向から見て、前記ベンド部Aの直後のセンタ
ーチューブ2を直上に立ち上げ、更に水平方向に伸ばし
てその直後にベンド部Bが連設されるようにして、全体
が逆L字を構成するように屈曲してある。このうち、前
記直上への立ち上げ部50が前記変換部5に相当し、水
平延伸部51が共振抑制部6に相当する。
【0024】この排気装置の作用について、図4bに示
す排気管軸線図を用いて説明する。また、前記立ち上げ
部50と水平延伸部51との交点をC点とする。排気圧
力によりこのクランク状屈曲部4に発生する力は図4b
に示すように、ベンド部Aには管軸方向分力FXAと、管
軸直交垂直方向分力FZAとが作用する。またC点には管
軸直交水平方向分力FYCと、管軸直交垂直方向分力FZC
とが作用する。また、ベンド部Bには管軸方向分力FXB
と、管軸直交水平方向分力FYBとが作用する。
【0025】ここでベンド部Aが支点であると想定する
と、ベンド部Bに作用する偶力MBによって前記立ち上
げ部50のC点側には捩り力TUCが発生する。一方、ベ
ンド部Bが支点であると想定すると、ベンド部Aに作用
する偶力MA によって前記水平延伸部51のC点側には
捩り力THCが発生する。ところがベンド部Aもベンド部
Bも実際には固定端ではないために、前記立ち上げ部5
0のC点側に発生する捩り力TUCにより、相対的に該立
ち上げ部50のベンド部A側には捩り力TUAが発生し、
前記水平延伸部51のC点側に発生する捩り力THCによ
り、相対的に該水平延伸部51のベンド部B側には捩り
力THBが発生する。従って、立ち上げ部50も水平延伸
部51も夫々捩り力を受けるが、排気圧力の入力側であ
る立ち上げ部50はベンド部Aの偶力MA を受けて制振
効果を発揮し、水平延伸部51は捩り剛性を発揮して共
振を抑制する。
【0026】図5は本発明の内燃機関の排気装置の第四
実施例を示すものであり、第一実施例と同様に、同図a
の実線は前輪主駆動車両の排気管を構成するセンターチ
ューブ2を示す。また、同図aでは排気管を車体側にマ
ウントするためのマウント用ハンガ及びマウントインシ
ュレータは省略してある。そしてこの実施例では前記第
三実施例と逆に、排気管を管軸方向から見て、前記ベン
ド部Aの直後のセンターチューブ2を直下に立ち下げ、
更に水平方向に伸ばしてその直後にベンド部Bが連設さ
れるようにして、全体が反L字を構成するように屈曲し
てある。このうち、前記直上への立ち下げ部60が前記
変換部5に相当し、水平延伸部61が共振抑制部6に相
当する。
【0027】この排気装置の作用について、図5bに示
す排気管軸線図を用いて説明する。また、前記立ち上げ
部60と水平延伸部61との交点をC点とする。排気圧
力によりこのクランク状屈曲部4に発生する力は図5b
に示すように、ベンド部Aには管軸方向分力FXAと、管
軸直交垂直方向分力FZAとが作用する。またC点には管
軸直交水平方向分力FYCと、管軸直交垂直方向分力FZC
とが作用する。また、ベンド部Bには管軸方向分力FXB
と、管軸直交水平方向分力FYBとが作用する。
【0028】ここで前記第三実施例と同様にして各部に
発生する捩り力を解析すると、立ち下げ部60のC点側
には捩り力TUCが、ベンド部A側には捩り力TUAが発生
し、水平延伸部61のC点側には捩り力THCが、ベンド
部B側には捩り力THBが発生する。そして、排気圧力の
入力側である立ち下げ部60がベンド部Aの偶力MA
受けて制振効果を発揮し、水平延伸部61は捩り剛性を
発揮して共振を抑制する。
【0029】なお、上記各実施例では前記変換部と共振
抑制部との相対位置関係について触れていないが、変換
部は排気方向手前側、即ち排気圧力の入力側に設けられ
るべきであり、その後方に共振抑制部が連設されている
必要がある。また、上記各実施例では同一管を屈曲して
変換部と共振抑制部とを形成してあるが、特に共振抑制
部に関しては補強部材を取付ける等して該共振抑制部の
共振周波数を高めるようにしても差し支えない。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明の内燃機関の
排気装置によれば、前記ベンド部間又はその近傍の排気
管を屈曲して形成した変換部により、排気圧力によって
該ベンド部間の排気管に生じる曲げ力を排気管への捩り
力に変換し、前記排気管を屈曲して形成した共振抑制部
により、曲げ剛性より高い捩り剛性において高い共振抑
制効果を発揮して前記クランク状屈曲部の共振モードの
振幅を低減する構造としたために、該クランク状屈曲部
に発生する共振を抑制し、この共振が車室内へ伝播して
発生する低音騒音を低減することができる。
【0031】更に、前記変換部及び共振抑制部のうち、
排気管をクランク状屈曲部の屈曲方向と直交する成分を
有する方向に屈曲した部分では、排気圧力による加振入
力に対してダンパ効果による制振効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内燃機関の排気装置の第一実施例を示
すものであり、(a)は排気管構造のセンターチューブ
近傍を示す斜視図、(b)は該排気管構造の管軸回りの
作用力を説明する管軸線図である。
【図2】図1の内燃機関の排気装置において機関4次又
は6次成分周波数における振動加速度振幅レベルを示す
説明図である。
【図3】本発明の内燃機関の排気装置の第二実施例を示
すものであり、(a)は排気管構造のセンターチューブ
近傍を示す斜視図、(b)は該排気管構造の管軸回りの
作用力を説明する管軸線図である。
【図4】本発明の内燃機関の排気装置の第三実施例を示
すものであり、(a)は排気管構造のセンターチューブ
近傍を示す斜視図、(b)は該排気管構造の管軸回りの
作用力を説明する管軸線図である。
【図5】本発明の内燃機関の排気装置の第四実施例を示
すものであり、(a)は排気管構造のセンターチューブ
近傍を示す斜視図、(b)は該排気管構造の管軸回りの
作用力を説明する管軸線図である。
【図6】排気管構造の概略説明図である。
【図7】従来の内燃機関の排気装置における排気管構造
のセンターチューブ近傍を示す斜視図である。
【図8】従来の排気管構造における共振モードの説明図
である。
【図9】従来の排気管構造に形成されているクランク状
屈曲部のベンド部に作用する排気圧力の説明図であり、
(a)は各ベンド部の作用力の解析図、(b)は両ベン
ド部間の作用力の説明図である。
【図10】従来の排気管構造における排気圧力による加
振結果としての振動モードの説明図である。
【図11】従来の排気管構造における共振の車体側への
伝播の説明図である。
【図12】従来の排気管構造における車室後席での騒音
を示す説明図である。
【符号の説明】
1はフロントチューブ 2はセンターチューブ 3はリアチューブ 4はクランク状屈曲部 5は変換部 6は共振抑制部 11はプリマフラ 12はチャンバ 13はメインマフラ 14はマウント用ハンガ 15はマウントインシュレータ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気を排出する排気管の管軸
    と直交方向から見て、該排気管がクランク状に屈曲され
    て、そのクランク状屈曲部の両部にベンド部が形成され
    た内燃機関の排気装置において、前記排気の排気圧力に
    よって前記ベンド部間の排気管に生じる曲げ力を排気管
    への捩り力に変換する変換部と、該変換部によって変換
    された捩り力に対して捩り剛性が高く且つ共振周波数の
    高い共振抑制部とを備え、前記変換部と共振抑制部と
    は、前記ベンド部間又はその近傍の排気管を、少なくと
    も該クランク状屈曲部の屈曲方向と直交する成分を有す
    る方向に屈曲して形成したものであることを特徴とする
    内燃機関の排気装置。
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