JP2787709B2 - オルガノポリシロキサングラフト型ポリエステルおよびその製造方法 - Google Patents

オルガノポリシロキサングラフト型ポリエステルおよびその製造方法

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JP2787709B2 JP1138041A JP13804189A JP2787709B2 JP 2787709 B2 JP2787709 B2 JP 2787709B2 JP 1138041 A JP1138041 A JP 1138041A JP 13804189 A JP13804189 A JP 13804189A JP 2787709 B2 JP2787709 B2 JP 2787709B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、オルガノポリシロキサングラフト型ポリエ
ステルおよびその製造方法に関する。
[従来の技術] ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタ
レートをはじめとするポリエステルのオルガノポリシロ
キサンによる改質は以前から知られており、疎水性,撥
水性,耐候性,潤滑性等の特性向上に有効であるとされ
ている。
例えば、特開昭58−2325号公報、特開昭59−168027号
公報および特開昭59−168028号公報には、両末端にアル
コール性水酸基を含有するジオルガノポリシロキサンを
ポリエステルの重合反応の際加えることにより、表面滑
り性の改善されたジオルガノポリシロキサンブロック型
ポリエステルが得られることが示されている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、この様にして得られるジオルガノポリ
シロキサン変性ポリエステルは直鎖状であり、ジオルガ
ノポリシロキサン部分が主鎖中に組み込まれているので
表面滑り性や疎水性を高めるためにはジオルガノポリシ
ロキサンの共重合比率を高めなければならず、ジオルガ
ノポリシロキサンの共重合比率を高めるとポリエステル
としての特性を喪失するという欠点がある。
また、両末端にアルコール性水酸基を含有するジオル
ガノポリシロキサンはポリエステルの原料モノマーとの
相溶性に乏しいので共重合されにくく、共重合しないま
ま残存することがあるという欠点がある。
そこで、本発明者らはこのような欠点のないオルガノ
ポリシロキサン変性ポリエステルとその製造方法を開発
すべく鋭意研究した結果、本発明に到達した。
本発明は、このような欠点のない新規なオルガノポリ
シロキサン変性ポリエステルとその製造方法を提供する
ことを目的とする。
[問題点を解決するための手段とその作用] 本発明は、 末端が、アルキル基,アリール基,アラルキル基,ア
ルコキシ基,アリールオキシ基,水酸基,アミノ基から
選択される基で封鎖されたオルガノポリシロキサンがア
ルキレン基を介して平均分子量500〜5000のポリエステ
ルの側鎖にグラフトしてなることを特徴とする、オルガ
ノポリシロキサングラフト型ポリエステル、および (A)分子鎖末端に不飽和基を含まず、1分子中に少な
くとも1個のアルケニル基を含有する平均分子量500〜5
000のポリエステルと、 (B)1分子中に1個のヒドロシリル基を含有し、片末
端または両末端が、アルキル基,アリール基,アラルキ
ル基,アルコキシ基,アリールオキシ基,水酸基,アミ
ノ基から選択される基で封鎖されたオルガノポリシロキ
サンとを、 (C)ヒドロシリル化触媒の存在下で付加反応させるこ
とを特徴とする、オルガノポリシロキサングラフト型ポ
リエステルの製造方法に関する。
本発明のオルガノポリシロキサングラフト型ポリエス
テルは主鎖がポリエステルであり、オルガノポリシロキ
サンがその側鎖にアルキレン基を介して結合している。
主鎖のポリエステルは平均分子量が500〜5000である。
ポリエステルは脂肪族ポリエステル、芳香族ポリエステ
ルのいずれでもよく、直鎖状、分岐鎖状のいずれでもよ
い。
オルガノポリシロキサンが結合したアルキレン基はポ
リエステルの有機カルボン酸部分、アルコール部分のい
ずれに結合していてもよく、有機カルボン酸部分、アル
コール部分の炭素原子に直結していてもよく、酸素原子
を介して結合していてもよい。ポリエステルの末端は、
エステル基ついで水酸基が好ましい。
グラフトしているオルガノポリシロキサンは、直鎖
状、ついで分岐鎖状が好ましく、その末端は、アルキル
基,アリール基,アラルキル基,アルコキシ基,アリー
ルオキシ基,水酸基,アミノ基から選択される基で封鎖
されている。重合度は2以上であれば特に限定されない
が、あまり大きいものは入手困難であり、その原料ポリ
シロキサンが付加反応性に乏しいので通常2000以下であ
り、改質効果の点から好ましくは平均3〜100である。
グラフトしているオルガノポリシロキサンを構成するシ
ロキサンとしてジメチルシロキサン,メチルアルキル
(C数2〜10)シロキサン,メチルフェニルシロキサ
ン,メチルシロキサン,トリメチルシロキサン,ジメチ
ルブチルシロキサンが例示される。
本発明のオルガノポリシロキサン型ポリエステルは常
温で液状、固形状のいずれでもよい。
本発明で使用される(A)成分のアルケニル基含有ポ
リエステルは、直鎖状または分岐鎖状であることが好ま
しく、分子鎖の末端は不飽和基を含まないエステル基お
よび/または水酸基である。その平均分子量は次に行な
われるヒドロシリル基含有オルガノポリシロキサンとの
ヒドロシリル化反応が効率よく行なわれるために、500
〜5000に限定される。
アルケニル基はポリエステル1分子あたり少なくとも
1個含有されなければならないが、本発明のオルガノポ
リシロキサングラフト型ポリエステルがポリエステルの
改質剤として有効に作用するためには、オルガノポリシ
ロキサン含有量がポリエステルとの相溶性を維持する範
囲内で高いことが望ましい。従って、アルケニル基の含
有量はポリエステルの繰り返し単位に対して20〜200モ
ル%となるような範囲内であることが好ましく、さらに
好ましくは50〜100モル%となるような範囲内である。
(A)成分のポリエステルは、多価カルボン酸もしく
はその誘導体と多価アルコールより公知の重縮合法によ
り製造される。本発明の目的からそれら原料の大部分は
2価カルボン酸もしくはその誘導体および2価アルコー
ルであることが好ましい。
2価カルボン酸としてはフタル酸,イソフタル酸,テ
レフタル酸,テトラヒドロフタル酸,テトラクロルフタ
ル酸,シュウ酸,マロン酸,コハク酸,アジピン酸,セ
バシン酸,シクロペンタンジカルボン酸等が例示され
る。
2価アルコールとしては、エチレングリコール,プロ
ピレングリコール,ブタンジオール,ヘキサメチレング
リコール,水素化ビスフェノールA,ネオペンチルグリコ
ール,ジエチレングリコール,トリエチレングリコー
ル,ジプロピレングリコール等が例示される。
ポリエステルに含有されるアルケニル基は、アルケニ
ル基を含有する多価カルボン酸または多価アルコール成
分のいずれか一方、または両方を原料として用いること
により導入される。このようなアルケニル基含有成分と
しては、グリセリンモノアリルエーテル,トリメチロー
ルプロパンモノアリルエーテル,ペンタエリスリトール
モノアリルエーテル,ペンタエリスリトールジアリルエ
ーテル等の多価アルコールやアリロキシイソフタル酸,
アリロキシテレフタル酸,アリルマロン酸等の多価カル
ボン酸が例示される。以上の多価カルボン酸成分は重縮
合の方法に応じて、カルボン酸もしくはそのアルキルエ
ステル,ハロゲン化物等の誘導体として適宜選択して使
用される。
重縮合によるポルエステルの製造法としては多価カル
ボン酸と多価アルコールとの脱水縮合による方法、多価
カルボン酸エステルと多価アルコールのエステル交換反
応による方法、さらに多価カルボン酸ハロゲン化物と多
価アルコールとの塩基存在下での脱塩酸縮合による方法
が挙げられる。
ポリエステルの分子量は多価カルボン酸もしくはその
誘導体と多価アルコールとの仕込比率により決定され
る。すなわち、多価カルボン酸もしくはその誘導体を多
価アルコールよりも過剰に使用すると、末端基はカルボ
ン酸もしくはその誘導体となる。
本発明では次にヒドロシリル化反応を行うので、ポリ
エステルの末端基が該反応を妨げたり、副反応を起すよ
うなものであっては不都合である。そのため、ポリエス
テルの末端基は不飽和基を含まないエステル基とするの
が望ましい。こうした末端エステル基は重縮合反応の際
に1価アルコール成分を適量共存させることにより導入
される。そのため1価アルコールは特に限定されない
が、本発明のオルガノポリシロキサングラフト型ポリエ
ステルをポリエステルの改質剤として反応させて使用す
る場合、エステル交換反応により生ずる1価アルコール
を効率よく反応系外へ除くことが必要となるので、炭素
数が1〜12、さらに好ましくは1〜6の1価アルコール
であることが望ましい。多価カルボン酸エステルを原料
として使用する場合はその構造のエステル部位が末端基
となるので1価アルコール成分を加える必要はない。
多価アルコールを多価カルボン酸もしくはその誘導体
より過剰に使用すると末端が水酸基のポリエステルが得
られる。この場合、水酸基は次の反応でヒドロシリル基
との間で脱水素縮合反応を起こす可能性があるが、一般
にその反応性はヒドロシリル化反応に比べて非常に低い
ので特に問題とならない。
もしこの様な副反応を完全に抑える必要があれば、既
知シリル化剤で末端の水酸基を保護しておけばよい。
(B)成分のヒドロシリル基含有オルガノポリシロキ
サンは1分子あたり1個のヒドロシリル基を含有し、片
末端または両末端が、アルキル基,アリール基,アラル
キル基,アルコキシ基,アリールオキシ基,水酸基,ア
ミノ基から選択される基で封鎖されたものであれば、直
鎖状、分岐鎖状、網状のいずれでもよいが、好ましくは
直鎖状のオルガノポリシロキサンの片末端にヒドロシリ
ル基を有し、もう一方の末端に、アルキル基,アリール
基,アラルキル基,アルコキシ基,アリールオキシ基,
水酸基,アミノ基から選択される基を有するものであ
る。こうしたオルガノポリシロキサンは公知の方法によ
って製造される。その分子量は特に限定されないが、本
発明のオルガノポリシロキサングラフト型ポリエステル
によるポリエステル改質効果を高めるためには、そのシ
ロキサン単位の平均が3〜100であることが好ましく、
さらに好ましくは5〜50である。
(B)成分のオルガノポリシロキサンの珪素原子に結
合する有機基としては、メチル,エチル,プロピル,ブ
チル,ペンチル,ヘキシル,ヘプチル,オクチル等のア
ルキル基,フェニル,ナフチル等のアリール基,ベンジ
ル基,フェネチル基等のアラルキル基,メトキシ,エト
キシ,プロポキシ,ブトキシ,ペンチルオキシ,ヘキシ
ルオキシ,ヘプチルオキシ,オクチルオキシ基等のアル
コキシ基,フェノキシ,ナフチルオキシ基等のアリール
オキシ基等が例示される。また、珪素原子に結合した水
酸基やアミノ基を少量含有していてもかまわない。経済
性および良好な特性を得るためには珪素原子に結合した
有機基の半数以上はメチル基であることが好ましい。
(C)成分のヒドロシリル化触媒の種類は特に限定さ
れるものではなく、白金,パラジウム,ロジウム,ルテ
ニウム,コバルト,ニッケル等公知の遷移金属錯体化合
物が使用される。特に、塩化白金酸,白金オレフィン錯
体,塩化白金酸とビニルシロキサンの錯体のような白金
触媒はその触媒効果が高く、副反応が少ないので好適に
使用される。
こうした触媒の存在下、(A)成分のアルケニル基含
有ポリエステルと(B)成分のヒドロシリル基含有オル
ガノポリシロキサンとを付加反応させることによって、
本発明のオルガノポリシロキサングラフト型ポリエステ
ルが得られる。この付加反応はアルケニル基とヒドロシ
リル基のモル数が当量または当量に近くなるような
(A)成分と(B)成分の比率において行なうことが好
ましい。この付加反応は、室温から150℃の任意の温度
にて達成されるが、60〜150℃の範囲で行うのが、反応
時間の短縮および副反応を抑える意味からも望ましい。
また、この付加反応は溶媒を使用して行なうのが望まし
い。(A)成分と(B)成分の相溶性が低いのが一般的
であるため、反応を効率よく行なうためである。
使用される溶媒としては、(A)成分と(B)成分の
双方を溶解するものであればよく、ベンゼン,トルエ
ン,キシレン等の芳香族炭化水素類やジエチルエーテ
ル,テトラヒドロフラン等のエーテル類が好適に使用さ
れる。
本発明のオルガノポリシロキサングラフト型ポリエス
テルは、コーティング剤,ポリエステルへの添加剤,ポ
リエステルの共重合成分,ポリエステル以外の樹脂の改
質剤などとして有用である。
[実施例] 以下、実施例にて、本発明をより詳細に説明する。例
中「部」とあるのは「重量部」のことである。これらの
実施例は本発明の範囲について限定をするものではな
い。
実施例1 撹拌機付きの乾燥させた反応容器中に二塩化テレフタ
ロイル10.2部とテトラヒドロフラン30.0部を仕込み、反
応容器を氷水で冷却しながら、撹拌した。そこへ、トリ
メチロールプロパンモノアリルエーテル7.8部とトリエ
チルアミン11.1部をテトラヒドロフラン12.0部に溶解し
た溶液を約40分で滴下した後、室温まで昇温し、3時間
撹拌した。
再び氷水で冷却した反応液にメタノール0.5部を加え
た後、60℃に昇温し、1時間撹拌した。
冷却後、沈殿物を濾別し、濾液を減圧濃縮した。残留
物を酢酸エチル約50部に希釈して同量の水で3回洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過後、濾液を減
圧濃縮したところ、薄黄色で非常に粘稠な液体が得られ
た。これは分析の結果、8.2重量%のビニル基(−CH=C
H2)を鎖側に含有する平均分子量2560のポリエステルで
あることが確認された。
次に撹拌機付きの乾燥した反応容器中に、上記操作に
よって得られたポリエステル10.5部と、片末端がヒドロ
シリル基で封鎖され残りの末端がn−ブチル基で封鎖さ
れたポリジメチルシロキサン(分子量1580)50.0部を秤
量し、テトラヒドロフラン200部に溶解した後、塩化白
金酸のイソプロピルアルコール溶液(白金濃度0.40重量
%)0.2部を加え、加熱還流状態で付加反応を行なっ
た。
この反応を9.5μの赤外線(シロキサンの特性吸収)
検出器と、254nmの紫外線(ベンゼン環の特性吸収)検
出器とを備えたゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ーで追跡した。反応初期には、赤外線で検出されるポリ
ジメチルシロキサンのピークと、紫外線で検出されるポ
リエステルのピークとは、異なる保持時間で観察された
が、4時間反応後では、両検出器で観察される各々のピ
ークの保持時間は、高分子側へシフトし、ほぼ同一とな
ったので、ポリジメチルシロキサンがプロピレン基を介
してグラフトしたポリエステルが得られたことが判明し
た。得られたポリジメチルシロキサングラフト型ポリエ
ステルの数平均分子量は、標準ポリスチレン換算で9360
であった。反応後、減圧濃縮したところ、淡黄色で透明
な液体が得られた。この液体中の遊離のポリジメチルシ
ロキサンは痕跡程度であった。
この液体はポリエチレンテレフタレートに添加すると
相溶性がよく、ブリードウトせず、表面滑り性や疎水性
を著しく向上させた。
実施例2 撹拌機付きの乾燥させた反応容器に5−アリロキシ二
塩化イソフタロイル11.7部とテトラヒドロフラン30.0部
を仕込み、反応容器を氷水で冷却しながら、撹拌した。
そこへ、ネオペンチルグリコール5.2部とトリエチルア
ミン11.2部をテトラヒドロフラン10.0部に溶解した溶液
を約30分で滴下した後、室温まで昇温し、5時間撹拌し
た。再び氷水で冷却した反応液にメタノール0.5部を加
えた後、60℃に昇温し、1時間撹拌した。
沈澱物を濾別し、濾液を減圧濃縮し、得られた残留物
を乾燥したアセトン約100部に希釈して不溶解物を濾別
した後、減圧濃縮したところ、薄黄色の固体が得られ
た。
これは分析の結果、9.7重量%のビニル基(−CH=C
H2)を側鎖に含有する平均分子量3269のポリエステルで
あることが確認された。
次に、撹拌機付きの乾燥した反応容器中に、上記操作
によって得られたポリエステル55.6部と、片末端がヒド
ロシリル基で封鎖され残りの末端がn−ブチル基で封鎖
されたポリジメチルシロキサン(分子量1580)10.0部を
秤量し、テトラヒドロフラン200部に溶解した後、塩化
白金酸と1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサンより
調製した白金ビニルシロキサン錯体(白金濃度4.4重量
%)0.02部を加え、加熱還流状態で付加反応させた。
実施例1と同様に、ゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィーで反応を追跡し、ポリジメチルシロキサンがプ
ロピレン基を介してグラフトしたポリエステルが得られ
たことを確認した。
得られたポリジメチルシロキサングラフト型ポリエス
テルの数平均分子量は、標準ポリスチレン換算で15730
であった。反応後、減圧濃縮したところ、淡黄色で透明
な液体が得られた。この液体中の遊離のポリジメチルシ
ロキサンは痕跡程度であった。
この液体はポリエチレンテレフタレートを重合する際
に添加しておくと共重合し、表面滑り性や疎水性を著し
く向上させた。
実施例3 撹拌機付きの乾燥させた反応容器中に二塩化テレフタ
ロイル15.2部とテトラヒドロフラン35.0部を仕込み、反
応容器を氷水で冷却しながら、撹拌した。
そこで、トリメチロールプロパンモノアリルエーテル
7.8部、エチレングリコール1.4部およびトリエチルアミ
ン16.7部をテトラヒドロフラン15.0部に溶解した溶液を
約40分で滴下した後、室温まで昇温し、3時間撹拌し
た。再び氷水で冷却した反応液にメタノール0.7部を加
えた後、60℃に昇温し、1時間撹拌した。冷却後、沈澱
物を濾過し、濾液を減圧濃縮した。残留物を酢酸エチル
約100部に希釈して同量の水で3回洗浄し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した。濾過後、減圧濃縮したところ、薄
黄色で非常に粘稠な液体が得られた。これは分析の結
果、5.9重量%のビニル基(−CH=CH2)を側鎖に含有す
る平均分子量1640のポリエステルであることが確認され
た。
次に、撹拌機付きの乾燥した反応容器中に、上記操作
によって得られたポリエステル14.7部と、片末端がヒド
ロシリル基で封鎖され残りの末端がn−ブチル基で封鎖
されたポリジメチルシロキサン(分子量1580)50.0部を
秤量し、テトラヒドロフラン200部に溶解した後、塩化
白金酸と1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサンより
調製した白金ビニルシロキサン錯体(白金濃度4.4重量
%)0.02部を加え、5時間加熱還流状態で付加反応させ
た。実施例1と同様に、ゲルパーミエーションクロマト
グラフィーで追跡し、ポリジメチルシロキサンがプロピ
レン基を介してグラフトしたポリエステルが得られたこ
とを確認した。得られたポリジメチルシロキサングラフ
ト型ポリエステルの数平均分子量は、標準ポリスチレン
換算で4600であった。反応後、減圧濃縮したところ、淡
黄色で透明な粘稠液体が得られた。この液体中の遊離の
ポリジメチルシロキサンは痕跡程度であった。
実施例4 実施例3で調製したアリル基含有ポリエステル7.1部
と片末端がヒドロシリル基で封鎖され残りの末端がn−
ブチル基で封鎖されたポリジメチルシロキサン(分子量
3250)50.0部を秤量し、テトラヒドロフラン200部に溶
解した後、塩化白金酸と1,3−ジビニルテトラメチルジ
シロキサンより調製した白金ビニルシロキサン錯体(白
金濃度4.4重量%)0.02部を加え、5時間加熱還流状態
で反応させた。実施例1と同様に、ゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィーで付加反応を追跡しポリジメチル
シロキサンがプロピレン基を介してグラフトしたポリエ
ステルが得られたことを確認した。得られたポリジメチ
ルシロキサングラフト型ポリエステルの数平均分子量
は、標準ポリスチレン換算で15200であった。反応後、
減圧濃縮したところ、淡黄色で透明な粘稠液体が得られ
た。この液体中の遊離ポリジメチルシロキサンは痕跡程
度であった。
[発明の効果] 本発明によれば新規なオルガノポリシロキサン変性ポ
リエステル、すなわちオルガノポリシロキサングラフト
型ポリエステルとその新規な製造方法が提供される。
本発明のオルガノポリシロキサングラフト型ポリエス
テルは遊離のオルガノポリシロキサンを殆ど含まず、ポ
リエステルとの相溶性にすぐれ、ポリエステルの表面滑
り性や疎水性を向上させるという特徴を有する。
本発明の製造方法は、オルガノポリシロキサングラフ
ト型ポリエステルを効率よく製造できるという特徴を有
する。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】末端が、アルキル基,アリール基,アラル
    キル基,アルコキシ基,アリールオキシ基,水酸基,ア
    ミノ基から選択される基で封鎖されたオルガノポリシロ
    キサンがアルキレン基を介して平均分子量500〜5000の
    ポリエステルの側鎖にグラフトしてなることを特徴とす
    る、オルガノポリシロキサングラフト型ポリエステル。
  2. 【請求項2】オルガノポリシロキサンがポリジメチルシ
    ロキサンである特許請求の範囲第1項記載のオルガノポ
    リシロキサングラフト型ポリエステル。
  3. 【請求項3】(A)分子鎖末端に不飽和基を含まず、1
    分子中に少なくとも1個のアルケニル基を含有する平均
    分子量500〜5000のポリエステルと、 (B)1分子中に1個のヒドロシリル基を含有し、片末
    端または両末端が、アルキル基,アリール基,アラルキ
    ル基,アルコキシ基,アリールオキシ基,水酸基,アミ
    ノ基から選択される基で封鎖されたオルガノポリシロキ
    サンとを、 (C)ヒドロシリル化触媒の存在下で付加反応させるこ
    とを特徴とする、オルガノポリシロキサングラフト型ポ
    リエステルの製造方法。
  4. 【請求項4】オルガノポリシロキサンがポリジメチルシ
    ロキサンである特許請求の範囲第3項記載の製造方法。
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