JP2787244B2 - 二軸レンズ駆動装置 - Google Patents

二軸レンズ駆動装置

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JP2787244B2
JP2787244B2 JP4155490A JP4155490A JP2787244B2 JP 2787244 B2 JP2787244 B2 JP 2787244B2 JP 4155490 A JP4155490 A JP 4155490A JP 4155490 A JP4155490 A JP 4155490A JP 2787244 B2 JP2787244 B2 JP 2787244B2
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淳一 氏井
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は2つのレンズ群をそれぞれ独立に光軸に平行
に移動させるためのレンズ駆動装置、さらに詳しくいえ
ば、ビデオカメラやスチルカメラのズームレンズ等の小
型化,低価格化に適した二軸レンズ駆動装置に関する。
(従来の技術) ビデオカメラあるいはスチルカメラ等に用いられるズ
ームレンズは、一つのレンズ群でズーム比を調整し、さ
らにもう一つのレンズ群で焦点距離を補正することによ
り、要求される高変倍率のレンズ系を実現するものであ
る。
上記ズーム比および焦点距離を補正するレンズ群は、
光軸上を前後に移動させるように構成されている。
従来の機構は上記レンズ群を移動させる主要構成部材
として3本の軸を使用していた。
第3図は、3軸を用いたレンズ駆動機構部の一例を示
す概略図である。
バリエータ33を構成するレンズ群36は、レンズ枠37に
よって支持され、スクリュー軸31の回転により前後に移
動させられる。レンズ枠37は前後の移動に伴い案内軸30
を摺動する。
一方、コンペンセータ34を構成するレンズ群35は、レ
ンズ枠38によって支持され、スクリュー軸31に並設され
たスクリュー軸32の回転によって前後させられる。レン
ズ枠38は、レンズ枠37と同じ案内軸30に保持され、同様
に案内される。案内軸30はバリエータ33およびコンペン
セータ34を案内するとともにこれらレンズ群がスクリュ
ー軸31および32の回転につれて回転するのを防止する役
割も兼ね備えている。
(発明が解決しようとする課題) このように従来のレンズ駆動のための機構は、部品精
度を必要とする軸を3本使用しているので、部品コスト
が高くなるとともにこれら軸の両端に必要な軸受けの位
置精度出しが困難になるという問題があった。そのた
め、組み込み作業性も悪くなっていた。
また、レンズ群は軸に対して垂直を維持しつつレンズ
の光軸がズレルことなく移動させる必要があるが、上記
構成では、ねじ切りをした軸と、回り止めの案内軸を最
も効率的な位置に配置することができなかった。
さらに上記軸を極力レンズの外周部近くに設けること
により、ある程度小型にすることができるが、軸に回転
力を与える機構が互いに他の軸に干渉しないようにして
いるため、小型化には限度があった。
本発明の目的は、上記欠点を解決するもので、従来に
比較し、全体の部品点数だけでなく位置精度出しをすべ
き部品点数も少なく、効率的な配置でレンズ鏡胴の小型
化を測ることができる二軸レンズ駆動装置を提供するこ
とにある。
(課題を解決するための手段) 前記目的を達成するために本発明による二軸レンズ駆
動装置はレンズ系を形成する第1のレンズ群と、第2の
レンズ群と、前記レンズ系の周縁部付近に、前記レンズ
系の光軸に平行に配置され、一部にねじを有する回転可
能に支持された第1の送り軸と、前記レンズ系を挟んで
前記第1の軸に略対向する位置の前記レンズ系の周縁部
に前記レンズ系の光軸と平行に配置され、一部にねじを
有する回転可能に支持された第2の送り軸と、前記第1
と第2の送り軸にそれぞれ取りつけられ、駆動源からの
駆動力を前記第1と第2の送り軸にそれぞれ回転力とし
て伝達する2個の回転機構部材と、前記第1のレンズ群
を支持し、前記第1の送り軸のねじに螺合するとともに
前記第2の送り軸に摺動可能に係合した第1のレンズ群
枠と、前記第2のレンズ群を支持し、前記第2の送り軸
のねじに螺合するとともに前記第1の送り軸に摺動可能
に係合した第2のレンズ群枠とからなり、前記一方の回
転機構部材による前記第1の送り軸の回転駆動では、前
記第1の送り軸を移動機構とし,第2の送り軸を案内お
よび回転止め機構として機能させ、前記他方の回転機構
部材による前記第2の送り軸の回転駆動では、前記第2
の送り軸を移動機構とし,第1の送り軸を案内および回
転止め機構として機能させ、前記第1,第2のレンズ群を
光軸に平行に移動させるように構成してある。
(実施例) 以下、図面を参照して本発明をさらに詳しく説明す
る。
第1図は、本発明による二軸レンズ駆動装置の実施例
を示す図である。
図中、第1のレンズ群1は3枚のレンズで、第2のレ
ンズ群2は1枚のレンズで記載してある。
第1のレンズ群1は第1のレンズ群枠5によって、第
2のレンズ群2はレンズ群枠6によってそれぞれ支持さ
れている。
第2のレンズ群枠6は第1図(b)に示すように枠部
分の上下に螺合部6aと嵌合部6bを有している。螺合部6a
と嵌合部6bはレンズを挟んで対向するような位置関係
(180度で対向)にあり、螺合部6aにはねじ孔が設けら
れている。
なお、ねじ孔を設けずに球形状を有する板ばねを6a部
付近に取り付け、球部分を3bねじ谷部に入れるような構
造にもできる。
また、嵌合部6bはU字溝形状をしている。
同様に第1のレンズ群枠5も枠部分の上下に嵌合部5b
と螺合部5aとを有している。嵌合部5bと螺合部5aとはレ
ンズを挟んで対向するような位置関係(180度で対向)
にあり、螺合部5aには孔が設けられている。また、嵌合
部5bはU字溝形状をしている。
第1の送り軸3は円柱部3a,ねじ部3bおよび円柱部3c
より構成されており、鏡胴の軸受10に回転可能に支持さ
れている。
第2の送り軸4は円柱部4a,ねじ部4bおよび円柱部4c
より構成されており、鏡胴の軸受9に回転可能に支持さ
れている。
第2のレンズ群枠6の螺合部6aは第2の送り軸4のね
じ部4bに螺合し、嵌合部6bは第1の送り軸3の円柱部3c
に係合することによりレンズ系の一部を構成する。
同様に第1のレンズ群枠5の螺合部5aは第1の送り軸
3のねじ部3bに螺合し、嵌合部5bは第2の送り軸4の円
柱部4cに係合することによりレンズ系の一部を構成す
る。
送り軸4の円柱部4aの端部には図示しないモータ等の
駆動機構からの回転力を送り軸4に伝達するための回転
機構部材である第2群回転機構ギヤー8が固定されてい
る。同様に送り軸3の円柱部3cの端部には図示しない駆
動機構からの回転力を送り軸3に伝達するための回転機
構部材である第1群回転機構ギヤー7が固定されてい
る。
第1群回転機構ギヤー7に回転力が伝達されると、送
り軸3が回転する。このとき、螺合部5aとねじ3bの摩擦
力により第1のレンズ群枠5を送り軸3を中心に回転さ
せようとするが、嵌合部5bと送り軸4の円柱部4cとの嵌
合により回転が阻止されるので、第1のレンズ群枠5は
光軸方向に移動する。円柱部4cは第1のレンズ群枠5の
移動における案内軸の役割を果たし、常にレンズ群が光
軸に対し直角関係になるように維持する。同様に第2の
回転機構ギヤー8を回転させることにより、第2のレン
ズ群枠6は光軸方向に移動する。
これら第1および第2のレンズ群は同時に移動させる
ことが可能である。
第2図(a)および(b)は第1図の二軸レンズ駆動
装置をズームレンズ系に組み込んだ状態を断面で示すレ
ンズ鏡胴の側面図および平面図である。
この例は4群タイプズームレンズで、レンズ群14,11,
12および13より構成されている。レンズ群11が第1図の
第1のレンズ群1に、レンズ群12が第2のレンズ群2に
それぞれ対応する。レンズ群11を移動させる送り軸17と
レンズ群12を移動させる送り軸20は鏡胴の両側面に配置
されている。
図示しない被写体からの光はレンズ群14,11および12
を通過し、さらにハーフミラー19で一部は通過し、一部
はズームレンズ系の光軸に対し直角方向に反射させられ
る。
ハーフミラー19を透過した光はレンズ群13を通って固
体撮像素子15に達する。一方、ハーフミラー19により反
射した光は、ファインダ18に入射される。
レンズ群11はズーム比を変えるバリエータであり、レ
ンズ群12はフォーカスを合わせるためのコンペンセータ
である。
第2図(b)にレンズ群11を移動させたときの位置
と、同じくレンズ群12を移動させたときの位置をそれぞ
れ二点鎖線で11′,12′として示してある。
送り軸17,20と90度ズレたレンズ枠の周縁部は第2図
(a)に示すようにスペースAを確保できる。
(発明の効果) 以下、説明したように本発明はレンズ群の枠を螺合お
よび嵌合支持する2つの送り軸をレンズを挟んで対向す
る位置に設け、一方の送り軸をレンズ群を光軸方向に移
動させるために、他方の送り軸をレンズ枠の回転止めと
案内に用いるように構成したものである。
上記装置に用いられている送り軸は同芯度,同軸度,
振れ等の精度が必要な部品であるが、この送り軸の一部
をレンズ枠の回り止めに用いているので、従来に比べ軸
の数が1本減少し、加工精度を要求される部品点数を削
減できる。また、軸の数の減少にともない、位置精度を
要求される軸受けの数も減少するので、加工が容易とな
る。
また、2つの送り軸は、最も効率に良い180度の関係
で配置できるので、レンズ系の光軸のズレを防止でき
る。
さらに、2本の送り軸が、レンズ群の送りと回転止め
として機能させているので、軸に回転力を与える機構が
互いの軸に干渉しない配置にでき、小型化に貢献でき
る。
第2図(a)に示したように、鏡胴は必ずしも円筒に
する必要がないので、他の機構を収容するためのスペー
スを確保できる。また、レンズ鏡胴を取りつけるボス等
の配置も自由に取ることができる。
以上のように部品変数が減少し、精度を要求される部
分も減少するので、低価格化が可能となる。
なお、レンズ群枠を摺動性ポリカーボネイト等の樹脂
等で、一体成形しノーブッシュ化を図ることもできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による二軸レンズ駆動装置の実施例を示
す図で,同図(a)は一部断面で示した平面図,同図
(b)は第2のレンズ群を後面からみた図である。第2
図は第1図の二軸レンズ装置をズームレンズ系に組み込
んだ状態を示す図で,同図(a)は断面で示した側面
図,同図(b)は断面で示した平面図であり、第3図は
従来のレンズ駆動のための機構の例を示す斜視図であ
る。 1……第1のレンズ群 2……第2のレンズ群 3,4……送り軸 3b,4b……ねじ部 3c,4c……円柱部 5……第1のレンズ群レンズ枠 6……第2のレンズ群レンズ枠 7……第1のレンズ群回転機構ギヤー 8……第2のレンズ群回転機構ギヤー 9,10……軸受け 11,12,13,14……レンズ群 15……固体撮像素子 17,20……送り軸 19……ハーフミラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−93712(JP,A) 実開 昭62−58413(JP,U) 実開 昭62−140510(JP,U) 実開 昭63−165612(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 7/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レンズ系を形成する第1のレンズ群と、第
    2のレンズ群と、前記レンズ系の周縁部付近に、前記レ
    ンズ系の光軸に平行に配置され、一部にねじを有する回
    転可能に支持された第1の送り軸と、前記レンズ系を挟
    んで前記第1の軸に略対向する位置の前記レンズ系の周
    縁部に前記レンズ系の光軸と平行に配置され、一部にね
    じを有する回転可能に支持された第2の送り軸と、前記
    第1と第2の送り軸にそれぞれ取りつけられ、駆動源か
    らの駆動力を前記第1と第2の送り軸にそれぞれ回転力
    として伝達する2個の回転機構部材と、前記第1のレン
    ズ群を支持し、前記第1の送り軸のねじに螺合するとと
    もに前記第2の送り軸に摺動可能に係合した第1のレン
    ズ群枠と、前記第2のレンズ群を支持し、前記第2の送
    り軸のねじに螺合するとともに前記第1の送り軸に摺動
    可能に係合した第2のレンズ群枠とからなり、前記一方
    の回転機構部材による前記第1の送り軸の回転駆動で
    は、前記第1の送り軸を移動機構とし,第2の送り軸を
    案内および回転止め機構として機能させ、前記他方の回
    転機構部材による前記第2の送り軸の回転駆動では、前
    記第2の送り軸を移動機構とし,第1の送り軸を案内お
    よび回転止め機構として機能させ、前記第1,第2のレン
    ズ群を光軸に平行に移動させるように構成したことを特
    徴とする二軸レンズ駆動装置。
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