JP2785719B2 - トグル式パンチプレスの制御装置 - Google Patents

トグル式パンチプレスの制御装置

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    • B30PRESSES
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    • B30B1/00Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen
    • B30B1/10Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen by toggle mechanism
    • B30B1/14Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen by toggle mechanism operated by cams, eccentrics, or cranks

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  • Control Of Presses (AREA)
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  • Punching Or Piercing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、タレットパンチプレ
ス等のトグル式パンチプレスの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来の機
械式パンチプレスは、定速回転するフライホイールの回
転を、クラッチブレーキを介してクランク機構に伝達
し、ラムの昇降動作に変換するものであり、ストローク
途中の速度変更が行えない。ストローク途中の速度変更
は、騒音防止と高速加工を同時に可能とするために強く
要望されており、油圧式のパンチプレスでは実現されて
いるが、油圧式のものは油圧系統によってコスト高にな
る。そこで、本発明出願人は、サーボモータを駆動源と
し、トグル機構を介してラムを昇降させるものを提案し
た(例えば、特願平6−157971号)。
【0003】この種のトグル式パンチプレスは、図9
示すように、サーボモータ12に減速機12aを介して
取付けたクランク板13aの回転を、進退部材10の直
線運動に変換し、進退部材10の進退によりトグル機構
8を屈曲駆動するものである。トグル機構8は上下のト
グルリンク8a,8bからなり、下方のトグルリンク8
bの下端に、パンチ工具4を昇降させるラム6が連結さ
れている。この機構によると、クランク板13aにおけ
る進退部材10との連結点cが、トグル機構8から最も
離れた位置(この位置を0°とする)、またはトグル機
構8に最も近い位置(180°)にあるときは、ラム6
が上死点TDC(図10)に位置し、その中間(90
°,270°)にあるときは、ラム6が下死点BDCに
位置する。クランク板13aが1回転すると、ラム6は
2回昇降することになる。また、通常のパンチ加工にお
いては、ラム6が上死点TDCにあるときに、ワーク送
りの為にクランク板13aは一旦停止させる。
【0004】このような動作でパンチ加工を行うに際
し、クランク板13aが例えば時計回りをするとして、
クランク角度(連結点cの位置)が0°から180°の
位置まで回転する間は進退部材10がクランク板13a
で押され、180°から0°まで回転する間は進退部材
10が引かれることになる。このように、パンチ動作毎
に押し動作と引き動作とに交互に代わるため、パンチ工
具4がワーク表面に当たるときのクランク角度の微妙な
違い等から、打抜き力に違いが生じ、安定したパンチ加
工を行うことが難しい。また、そのため制御も難しい。
一般に、押すときよりも引くときに生じる打抜き力の方
が弱くなり易く、大打抜き力が必要な加工の場合、押し
動作では打抜き可能であっても、引き動作では打抜き不
能となる場合もある。さらに、前記のようにクランク板
13aを常に同方向に回転させてパンチを行うと、ラム
6は各回のパンチ動作毎に必ず上死点TDCまで上昇す
ることになり、板厚の薄いワークをパンチする場合等に
は、ラム6の無駄な高さ範囲の昇降のために、ヒットレ
ートを上げることが難しい。
【0005】この発明の目的は、大きな打抜き力の必要
とされるパンチ加工であっても、安定したパンチ加工が
実現できるトグル式パンチプレスの制御装置を提供する
ことである。この発明の他の目的は、ヒットレートを向
上させることである。この発明のさらに他の目的は、上
昇待機位置をワークの板厚に応じて最適位置に制御で
き、種々の板厚のワークを加工する場合にも、ヒットレ
ートの向上を図れるようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の構成を実施例
に対応する図1と共に説明する。この制御装置を適用す
るパンチプレスは、ラム(6)を介してパンチ工具
(4)を昇降させるトグル機構(8)と、駆動源(1
2)で回転駆動される回転部材(13a)と、この回転
部材(13a)の偏心位置の連結点(c)と前記トグル
機構(8)を連結した進退部材(10)とを備えたもの
である。この構成のパンチプレスにおいて、前記回転部
材(13a)を、ラム(6)の下死点(BDC)に対応
する回転角度(90°または270°)よりも、前記連
結点(c)がトグル機構(8)から遠い回転角度領域
(ER)内で正逆に回転させるように前記駆動源(1
2)を制御する正逆転制御手段(43)を設けたもので
ある。上記構成において、正逆転制御手段(43)によ
り前記回転角度領域(ERまたはEL)で回転部材
(3)を正逆転させる角度範囲を、下死点(BDC)に
対応する回転角度(90°または270°)と、この回
転角度から90°未満の所定待機回転角度(HHθ)と
の間の範囲としても良い。また、正逆転制御手段(4
3)に設定される待機回転角度(HHθ)を変更する上
昇待機位置変更手段(47)を設けても良い。
【0007】
【作用】回転部材(13a)は、正逆転制御手段(4
3)の制御により、ラム(6)の下死点(BDC)に対
応する回転角度(90°または270°)に対して、前
記連結点(c)がトグル機構(8)から遠い回転角度領
域(ER)内だけで正逆に回転する。そのため、各回の
パンチ動作において、パンチ工具4がワークを打ち抜く
ときは、回転部材(13a)の連結点(c)は、常に進
退部材(10)を押す動作となる。そのため、パンチ毎
の押し引き方向の反転による各部の角度関係の微妙な違
い等が発生せず、打ち抜き力が安定し、制御も簡単とな
る。また、一般に回転部材(13a)で押すときの方が
引くときよりも大きな力が加わるため、大きな打抜き力
の必要とされるパンチ加工を安定して行える。待機回転
角度(HHθ)を下死点(BDC)に対応する回転角度
から90°の角度とした場合はラム(6)は上死点(T
DC)で停止することになるが、これよりも小さな角度
範囲に設定した場合はヒットレートを上げることができ
る。その場合、ラム(6)の上昇待機位置(HH)が低
くなるが、ワーク(W)の板厚に応じた範囲であれば、
加工上の支障はない。前記正逆転制御手段(43)に設
定される待機回転角度(HHθ)を変更する上昇待機位
置変更手段(47)を設けた場合は、ワークの板厚等に
応じた最適の上昇待機位置(HH)とできる。
【0008】
【実施例】この発明の一実施例を図1ないし図9に基づ
いて説明する。図2はこのトグル式パンチプレスの縦断
側面面図、図4および図5はその側面図および平面図で
ある。プレスフレーム1は、側面形状がC字形に形成さ
れ、その上フレーム部1aおよび下フレーム部1bに、
上タレット2および下タレット3が互いに同軸に設置さ
れている。上下のタレット2,3は、複数のパンチ工具
4およびダイ工具5を円周方向に並べて設置したもので
あり、プレスフレーム1のスロート部1cに設置された
割出用モータ30により、チェーン機構を介して同期し
て割出回転させられる。各パンチ工具4は、パンチ加工
位置Pに割り出されたときに、ラム6に連結されて昇降
駆動される。ラム6は、ガイド部材7を介して上フレー
ム部1aに昇降自在に支持され、屈曲動作するトグル機
構8で昇降駆動される。板状のワークW(図5)は、ワ
ーク送り機構20のワークホルダ17に把持されてテー
ブル18上をパンチ加工位置Pに送られる。
【0009】図1に示すように、トグル機構8は、短い
上側トグルリンク8aと長い下側トグルリンク8bとを
ピン9で屈曲自在に連結したものであり、水平方向に進
退自在な進退部材10で屈曲駆動される。トグル機構8
の下側トグルリンク8bは、下端がラム6の上端に回動
自在にピン結合されている。上側トグルリンク8aは、
上端で回動支軸23回りに回動自在に、支点支持部材2
1を介して上フレーム部1aに支持されている。進退部
材10は、回転と往復直線運動の変換機構であるクラン
ク機構13を介して、駆動源であるサーボモータ12で
進退駆動される。これら進退部材10およびクランク機
構13により、伝達機構11が構成される。
【0010】進退部材10は、レバー状の進退部材本体
10bの先端側に揺動レバー10cを上下回動自在に連
結したものであり、揺動レバー10cの二叉上となった
先端部(図3(A))がトグル機構8の屈曲部のピン9
に上下回動自在に連結される。前記揺動レバー10cの
上下揺動で、トグル機構8の屈曲動作に伴う屈曲部の上
下変位が吸収される。進退部材本体10bは、上フレー
ム部1a内の支持台25に上下に平行配置された2本の
ガイドレール19,19に、直動軸受等からなるガイド
部材10aを介して進退自在に支持されている。支持台
25は、図3(B)に示すように、水平板25aとその
下面に一体に接合された垂直板25bとからなり、上フ
レーム部1aの両側の側板1aa,1aaの内面に設け
られた受け桟32,32上に水平板25aの両側部が固
定されている。
【0011】図2に示すように、クランク機構13は、
回転部材である円板状のクランク板13aをその軸心が
フレーム側面と垂直な横向き姿勢となるように、フレー
ム1のスロート部1cの上部に設けたものであり、クラ
ンク板13aの偏心位置の連結点cに連接棒14の一端
を回動自在に連結してある。連接棒14の他端は進退部
材本体10bの基端に回動自在に連結してある。クラン
ク板13aの回転軸は、スロート部1cの片方の側板の
開口部に取付けられた取付板33に、軸受(図示せず)
を介して回転自在に支持されている。前記サーボモータ
12はクランク板13aの軸受の直下で取付板33に設
置されている。サーボモータ12は減速機12aを備え
たものであり、その減速機出力となる回転は、出力ギヤ
15をクランク板13aの入力ギヤ16に噛み合わせる
ことによりクランク板13aに伝達される。減速機12
aの減速比は、例えば11:1に設定される。
【0012】次に、図1と共に制御系の構成を説明す
る。制御装置40は、パンチプレスの全体を制御する手
段であり、コンピュータ式の数値制御装置と、プログラ
マブルコントローラと、各軸のサーボコントローラとを
備える。制御装置40の一部で、主制御手段41、ラム
軸制御手段42、回転領域変更手段46、および上昇待
機位置変更手段47が構成される。主制御手段41は、
加工プログラムを解読して各軸の駆動指令を出力し、シ
ーケンス命令をプログラマブルコントローラへ転送する
処理等を行う手段であり、ラム軸制御手段42に1パン
チ毎のパンチ動作を行わせる指令を与える機能も果た
す。
【0013】ラム軸制御手段42は、パンチ駆動用のサ
ーボモータ12を制御する手段であり、制御プログラム
およびその実行手段であるコンピュータからなるソフト
ウェアサーボ等のサーボコントローラで構成される。ラ
ム軸制御手段42は、正逆転制御手段43および速度制
御手段44を有し、速度制御手段44の出力は、サーボ
アンプ(図示せず)を介してサーボモータ12に入力さ
れる。サーボモータ12は、速度発電機またはパルスジ
ェネレータ等の速度検出器48とロータリエンコーダ等
の位置検出器49とが連結され、あるいは一体に設けら
れている。前記位置検出器49が、クランク板13aの
回転角度の検出手段となる。
【0014】正逆転制御手段43は、クランク板13a
が、回転角度領域である右半分領域ER内のみで正逆に
回転するように、サーボモータ12を制御する手段であ
る。前記の右半分領域ERとは、クランク板13aの進
退部材連結点cがラム6の下死点BDCに対応する回転
角度よりもトグル機構8から遠い回転角度領域である。
左半分領域ELとは、前記連結点cがラム6の下死点B
DCに対応する回転角度よりもトグル機構8に近い回転
角度領域である。前記の下死点BDCおよび後に言う上
死点TDCは、クランク板13aの回転によって可能な
ラム6の最大ストロークにおける下死点および上死点で
ある。下死点BDCは、トグル機構8のトグルリンク8
a,8bの屈曲角度が零になったときのラム6の位置と
なる。
【0015】また、正逆転制御手段43は、待機回転角
度HHθおよび下死点回転角度BDCθを設定する回転
角度設定部43aを有し、クランク板13aを正逆転さ
せる角度範囲をさらに下死点回転角度BDCθと待機回
転角度HHθ間に制限する機能を備える。待機回転角度
HHθは、下死点回転角度BDCθから90°の角度、
または90°未満の回転角度とする。正逆転制御手段4
3による回転角度の反転制御は、サーボモータ12の位
置検出器48の検出角度を監視し、検出角度が下死点回
転角度BDCθに達したときは直ちに反転させ、待機回
転角度HHθに達したときは回転方向を停止させ、次の
パンチ指令を待って逆転させるようにしてある。このよ
うに、位置検出器48の検出角度を監視して制御するこ
とにより、逆転位置の制御を精度良く行える。
【0016】上昇待機位置変更手段47は、正逆転制御
手段42における回転角度設定部43aの待機回転角度
HHθを変更する手段であり、所定のデータから待機回
転角度HHθを自動的に演算して設定する手段、または
手動の操作手段により構成される。上昇待機位置変更手
段47を自動演算可能なものとする場合、例えば加工プ
ログラム等から得られるワークの板厚情報から、所定の
演算式で上昇待機位置HHを演算し、回転角度に変換し
て回転角度設定部43aに設定するものとする。この上
昇待機位置HHは、例えばダイ高さDH(図7)と、板
厚tと、ラム6の必要加速高さと、所定の余裕高さとを
加えた値に演算される。ダイ高さDHは、所定の基準レ
ベルからダイ工具5の上面までの高さであり、図7では
ラム昇降高さで示してある。回転領域変更手段46は、
正逆転制御手段43でクランク板13aを正逆転させる
領域を、右半分領域ERと左半分領域ELとの任意の方
に切り換える手段であり、手動の操作手段等で構成され
る。
【0017】速度制御手段44は、サーボモータ12の
回転速度が、この手段44に予め設定されたラム6の速
度曲線に一致するように、速度検出器48および位置検
出器49の検出値で閉ループの速度制御を行う手段であ
る。この例では、ラム6の昇降速度は、図7に示すよう
に、上死点TDCからワークWの表面にパンチ工具4が
接するまでの高さ範囲では高速Vaに、ワークWと接す
る間は低速Vbに、その他の昇降区間では高速Vaとな
るように速度曲線を設定してある。このように実際にパ
ンチ工具4がワークWと接する間だけを低速Vbとする
制御を行うことにより、静音で、かつサイクルタイムの
短いパンチ加工が行える。
【0018】次に上記構成の動作を説明する。サーボモ
ータ12の回転により、減速機12aを介してクランク
板13aが回転駆動され、クランク板13aの回転が進
退部材10の直線運動に変換されて、その進退でトグル
機構8が屈曲駆動される。この屈曲動作により、ラム6
が昇降してパンチ工具4によるパンチ加工を行う。この
場合に、図1(B)にクランク角度とラム位置の関係を
示すように、クランク板13aを1回転させたとする
と、クランク板13aにおける進退部材10との連結点
cが、トグル機構8から最も離れた位置(この位置を0
°とする)、またはトグル機構8に最も近い位置(18
0°)にあるときは、ラム6が上死点TDCに位置し、
その中間(90°,270°)にあるときは、ラム6が
下死点BDCに位置する。
【0019】しかし、通常のパンチ加工では、クランク
板13aは1回転させず、正逆転制御手段43によるサ
ーボモータ12の制御により、ラム6の下死点BDCに
対応する回転角度BDCθ(90°)の右半分領域ER
のみで正逆に回転させる。この実施例では、正確には下
死点回転角度BDCθを若干(例えば5°程度)超えた
範囲まで回転させる。この場合に、正逆転制御手段43
は、次の2つのモードを選択して制御可能としてあり、
モード選択は、操作盤の入力操作、または加工プログラ
ムにおける所定の指令等により行われる。第1のモード
は下死点対応角度BDCθ(90°)から上死点対応角
度(0°)までの90°の範囲で正逆回転させるモード
である。なお、270°〜0°の範囲で正逆回転させて
も良い。このモードでは上死点対応角度でクランク板1
3aの回転を停止させ、その間にワーク送りを行う。第
2のモードは、下死点対応角度BDCθ(90°)から
待機回転角度HHθまでの角度範囲を正逆回転させるモ
ードである。待機回転角度HHθは、例えば基準角度
(0°)から30°の位置に設定され、30°から90
°の角度範囲を正逆回転させることになる。
【0020】上記第1および第2のいずれのモードで運
転する場合でも、右半分領域ERのみの回転であるた
め、ラム6の下降は、クランク板13aの連結点cが進
退部材10を押す動作によって行われることになり、引
き動作でラム6が下降することがない。そのため、パン
チ毎の押し引き方向の反転による各部の角度関係の微妙
な違い等が発生せず、打ち抜き力が安定し、制御も簡単
となる。トグル機構8や、クランク機構13、進退部材
10等の各部の寸法関係によっては、所定の板厚のワー
クWのパンチ加工を行うにつき、パンチ工具4がワーク
表面に接したときの打ち抜き力が、進退部材10の連結
点cにより引き動作で与えられるよりも、押し動作で与
えられる方が大きな値となることがある。このような場
合、前記のように右半分領域ERのみで回転させてクラ
ンク板13aによる押し動作のみで打ち抜きを行うよう
に制御することにより、常に大きな打ち抜き力が得られ
ることになる。また、これら第1または第2のモードで
運転するときは、各回のパンチでクランク板13aの連
結点cが同じ経路を往復することになるので、例えば連
結点cの経路がパンチ毎に0°〜90°の範囲と、0°
〜270°の範囲とに交互に変わるように制御する場合
に比べて、パンチ動作がより安定する。第2のモードで
は、ラム6の上昇待機位置HHが上死点TDCよりも低
く設定されるので、ラム6の無駄な動作時間が少なく、
ヒットレートが向上する。特に、板厚が薄いワークWの
場合に、ヒットレートの向上効果が大きい。
【0021】
【0022】図6(A)は、この実施例のトグル式パン
チプレスを所定の寸法関係に設計した場合の角度関係の
説明図である。この例では、パンチ工具が6mm厚のワー
クWの表面に接するときの、トグル機構8の屈曲部(ピ
ン9)とクランク機構13の進退部材連結点cとを結ぶ
直線が成す角度α(α1,α2)につき、クランク板1
3の押し動作時の角度α1は3.36°となり、引き動
作時の角度α2は3.16°となった。また、このとき
のクランク板13aの押し動作時のクランク角度θ1は
43.65°、引き動作時のクランク角度θ2は40.
50°であった。前記の進退部材10の角度αは、大き
くなる程、トグル機構8を曲げる力が大きくなり、打ち
抜き力も大きくなる。そのため、前記のように角度αが
大きくなる押し動作時の方が、引き動作時よりも大きな
打ち抜き力が得られる。このため、前記のようにクラン
ク板13aの押し動作のみでパンチ駆動することによ
り、常に大きな打ち抜き力が得られる。
【0023】
【発明の効果】この発明のトグル式パンチプレスの制御
装置は、進退部材を介してトグル機構を駆動する回転部
材の正逆転制御手段を設け、前記回転部材を、ラムの下
死点に対応する回転角度よりも、進退部材との連結点が
トグル機構から遠い回転角度領域内のみで正逆に回転さ
せるようにしたので、各回のパンチ動作において、パン
チ工具のワーク接触時に、回転部材の前記連結点は常に
押し方向に移動することになる。そのため、パンチ毎の
押し引き方向の反転による打ち抜き時の各部の角度関係
の微妙な違い等が発生せず、打ち抜き力が安定し、制御
も簡単となり、したがって加工が安定する。また、一般
に回転部材で押すときの方が引くときよりも大きな力が
加わるため、大きな打抜き力の必要とされるパンチ加工
を安定して行える。請求項2の発明の場合は、正逆転制
御手段の回転部材を正逆転させる角度範囲を、下死点に
対応する回転角度と、この回転角度から90°未満の所
定待機回転角度との間の範囲としたので、ラムの待機高
さが低くなり、ヒットレートを上げることができる。特
に板厚の薄いワーク等の加工時にヒットレートの向上効
果が大きい。請求項3の発明の場合は、正逆転制御手段
に設定される待機回転角度を変更する上昇待機位置変更
手段を設けたので、ワークの板厚等に応じた最適の上昇
待機位置とできる。そのため、種々の板厚のワークを加
工する場合にも、ヒットレートの向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はこの発明の一実施例にかかるトグル式
パンチプレスの制御装置の概念構成の説明図、(B)は
そのクランク角度とラム位置との関係を示す説明図であ
る。
【図2】同トグル式パンチプレスの破断側面図である。
【図3】(A)は同パンチプレスの部分破断側面図、
(B)は同部分の破断正面図である。
【図4】同パンチプレスの側面図である。
【図5】同パンチプレスの平面図である。
【図6】トグル機構とクランク機構の角度関係を示す説
明図である。
【図7】ラム速度曲線例の説明図である。
【図8】ニブリング加工を行う場合のクランク角度とラ
ム位置との関係を示す説明図である。
【図9】トグル式パンチプレスの提案例の構成を示す模
式説明図である。
【図10】同パンチプレスのクランク角度とラム位置の
関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1…プレスフレーム、2,3…下タレット、4…パンチ
工具、6…ラム、8…トグル機構、8a,8b…トグル
リンク、10…進退部材、11…伝達機構、12…サー
ボモータ(駆動源)、12a…減速機、13…クランク
機構、13a…クランク板(回転部材)、14…連接
棒、20…ワーク送り機構、40…制御装置、41…主
制御手段、42…ラム軸制御手段、43…正逆転制御手
段、43a点回転角度設定部、47…上昇待機位置変更
手段、49…位置検出器(回転角度検出手段)、c…連
結点、HHθ…待機回転角度

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラムを介してパンチ工具を昇降させるト
    グル機構と、駆動源で回転駆動される回転部材と、この
    回転部材の偏心位置の連結点と前記トグル機構を連結し
    た進退部材とを備えたパンチプレスにおいて、前記回転
    部材を、ラムの下死点に対応する回転角度よりも、前記
    連結点がトグル機構から遠い回転角度領域内で正逆に回
    転させるように前記駆動源を制御する正逆転制御手段を
    設けたトグル式パンチプレスの制御装置。
  2. 【請求項2】 前記正逆転制御手段により前記回転角度
    領域で前記回転部材を正逆転させる角度範囲を、前記下
    死点に対応する回転角度と、この角度から90°未満の
    所定待機回転角度との間の範囲とした請求項1記載のト
    グル式パンチプレスの制御装置。
  3. 【請求項3】 前記正逆転制御手段に設定される待機回
    転角度を変更する上昇待機位置変更手段を設けた請求項
    2記載のトグル式パンチプレスの制御装置。
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