JP2785347B2 - 絞りロール - Google Patents

絞りロール

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JP2785347B2
JP2785347B2 JP1171681A JP17168189A JP2785347B2 JP 2785347 B2 JP2785347 B2 JP 2785347B2 JP 1171681 A JP1171681 A JP 1171681A JP 17168189 A JP17168189 A JP 17168189A JP 2785347 B2 JP2785347 B2 JP 2785347B2
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寛 藤田
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、少なくとも1個が、内部に熱媒(冷媒を含
む。以下、同じ)を通し得る熱処理ロールからなる一対
の絞りロールの改良に関し、さらに詳しくはロールの支
持軸に押圧荷重が加えられても、幅方向の厚みが均一な
シート状物の得られる絞りロールに関する。
[従来の技術] 従来、樹脂コータ、製膜装置やカレンダー装置などに
は、一対のロールでシート状物等を挾み、加熱・冷却し
て一定厚みに成形する絞りロールが多用されている。
例えば、第5図は、リバースロールコータ14の要部を
示す概略横断面図である。図において、リバースロール
コータ14には、アプリケータロール11とメタリングロー
ル10とで構成された一対の絞りロールが用いられてお
り、溶融された樹脂9は、その絞りロール間のクリアラ
ンスCで計量されつつ、バックアップロール12から供給
されてくる離型紙8上へ転写されシート状の塗膜6が形
成される。この時、塗膜6の厚さtは、アプリケータロ
ール11とメタリングロール10間のクリアランスC、およ
びこれら2つのロールの相対的表面速度比で決まってく
る。
塗工剤が上記のように樹脂である場合、絞りロールは
熱媒を用いた熱処理ロールであるのが一般的で、塗膜6
の厚さtを薄くするためには、絞りロール10、11間のク
リアランスCを小さくすることが必要になる。そのた
め、両ロール間には樹脂の粘性により大きな押圧力が発
生する。
上記のような目的に用いられる熱処理ロールのとして
は、実公昭62−35012号公報に開示のロール、すなわ
ち、第6図のロール7が知られている。
このロール7は、ロール胴部1に、冷媒を流通させる
少なくとも2本のラセン状配管2、3を形成し、各々の
配管に冷媒Mを対向流となるように注排水口4、5から
それぞれ逆方向に流すことによってシート状物6を冷却
するものであるが、このロール7を第7図の平面図に示
す如く支持ロール15に前記シート状物を介して接触させ
る所謂、絞りロールとして用い、軸受37に押圧手段40を
働かせた場合、押圧力に対する樹脂圧力が反力としてロ
ール面に作用し、該ロールが軸方向に撓む結果、両ロー
ル間に生じる隙間がロールの長手方向で一様でなくなる
ため、絞られたシート状物6には均一厚みが得られない
という問題があった。
そこで、この問題を改善するため、クラウンロールが
多用されるが、塗工剤の違いや塗膜厚さtの違いによる
樹脂圧力の変化に対応できないという欠点がある。
また、この熱処理ロールを一体物の鍛造鋼や鋳鋼から
削り出して作るドリルドロールと通称されるロールがあ
る。このロール16は、第8図および第8図のA−A断面
である第9図に示す如く、一体物の素材に、ドリル加工
により熱媒Mの流路17、18を形成したため、曲げ、剛性
が高い。
しかし、このロールは、自重も大きいため軸受も大き
くする必要があり、ロール面長さとロール外径の比が大
略4以上となるような細径長尺ロールでは撓みが大き
く、高精度の絞りロールとしては使えない。また、製作
コストも一般のロールの何倍にもなる。なお、31は内
管、32は流体の導入孔、33は流体の導出孔である。
さらにまた、絞り圧による撓み代分を補正する手段と
して、絞りロール間の軸芯を平行に相互にずらすクロス
ロールや、撓み方向とは逆方向にロールを強制的に湾曲
せしめるカウンターベンディングなどの方式が知られて
いるが、これらの方式は何れも調整が煩雑な上、根本的
にはロールの長手方向に二山状のシート厚み分布を生じ
る欠点を有する。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、上述した従来の絞りロールの問題点に鑑み
てなされたもので、絞りロールの一方もしくは両方の内
部に熱媒や冷媒等の流体を通すことができると共に、絞
りロールに大きな押圧荷重が加えられても、前述した撓
み補正手段を要することなく、支持軸の撓みがロールの
外筒部へ影響せず、その結果、絞ったシート状物の均一
厚みが簡便に得られる安価なロールを提供することを目
的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、2個のロールが周面を対向せしめて配置さ
れてなる絞りロールにおいて、少なくとも1個は、 A.円筒状の外筒とその内部に装着された円筒状の内筒と
からなり、かつ、前記両円筒間に熱媒流路溝を形成せし
めた嵌合円筒と、 B.前記嵌合円筒に同芯円状に挿入されて、該嵌合円筒
を、軸方向に一定の間隔を隔てて2箇所で支持する一対
の球面軸受と、 C.熱媒導入出孔を有し、前記球面軸受に同芯円状に挿入
されて、該球面軸受を支持する支持軸と、 D.前記支持軸が挿入され、前記嵌合円筒の両端にそれぞ
れ設けられた一対の端部材であつて、該一対の端部材の
一方もしくは両方には、前記嵌合円筒の熱媒流路溝と前
記支持軸の熱媒導入出孔とを連通せしめる熱媒案内流路
を有し、かつ、一方もしくは両方は、前記支持軸からの
回転を前記嵌合円筒へ伝達するために前記支持軸および
前記嵌合円筒に係合する端部材と、 E.前記嵌合円筒と前記端部材間、および、前記支持軸と
前記端部材間にそれぞれ介在し、かつ、前記端部材の熱
媒案内流路の入口、および、出口をそれぞれ挟んで設け
られた弾性部材と、 F.前記支持軸を回転可能に支持する軸受と、からなる熱
処理ロールであることを特徴とする絞りロールを要旨と
する。
本発明の嵌合円筒とは、円筒状の外筒とその内部に装
着された円筒状の内筒とからなるもので、外筒と内筒と
は、焼嵌め、締まり嵌め、ネジ止め等の公知手段で相互
に固定され、また、前記両円筒間に熱媒流路溝が形成さ
れたものをいう。なお、熱媒流路溝は、外筒側、内筒側
何れに形成しても良いが、製作上の容易さからは内筒側
外周上に加工するのが好ましく、温度均一性の点から複
数のラセン溝としたり、軸方向に形成された複数の往復
溝とするのが好ましい。
外筒、および、内筒の材質は、公知の金属材料、例え
ば、鍛造鋼、鋳鋼等、または、セラミック材料等を用い
ることができる。
外筒表面には、硬質クロムメッキ、セラミックコーテ
ィング等の表面処理を行ない表面の硬度を向上させるの
が好ましい。また、外筒表面には、必要に応じてゴム等
の弾性体を被覆してもよい。
本発明の球面軸受とは、外輪と内輪とが相互に球面状
に動き得る軸受、すなわち、公知の玉軸受、球面すべり
軸受などをいう。
なお、球面軸受は、軸の長手方向に一定の間隔、すな
わち軸受間隔Sを隔てた2箇所に装着することが肝要
で、3箇所以上であると軸の自由な撓みが拘束されて撓
み(変位)が嵌合円筒へ伝達される結果、該円筒も撓ん
でしまうからである。
本発明の支持軸とは、熱媒導入出孔を有し、前記球面
軸受に同芯円状に挿入されて、該球面軸受を支持するも
のであればよく、形状は、任意の形状とすることができ
る。
なお、材質は、公知の金属材料、例えば、鍛造鋼、鋳
鋼等、または、セラミック材料等を用いることができる
が、内筒および外筒に比べ高強度、高靭性の材料を用い
るのが好ましい。
本発明の端部材とは、前記支持軸が挿入され、前記嵌
合円筒の両端にそれぞれ設けられた一対の端部材であつ
て、該一対の端部材の一方もしくは両方には、前記嵌合
円筒の熱媒流路溝と前記支持軸の熱媒導入出孔とを連通
せしめる熱媒案内流路を有し、かつ、該一対の端部材の
一方もしくは両方は、前記支持軸からの回転を前記嵌合
円筒へ伝達するために前記支持軸および前記嵌合円筒に
係合する端部材である。この端部材と前記支持軸の係
合、および、端部材と前記嵌合円筒への係合は、それぞ
れ公知の手段、例えば、両者に凹凸を形成してこれを噛
合せたり、両者に凹部を形成してその凹部間にキーを介
在させる手段等を採ることができる。
本発明の弾性部材とは、ゴムなど公知の弾性体からな
るものをいい、例えばOリングやゴムパッキンなどをあ
げることができる。
本発明の軸受とは、ベアリングなど公知の軸受をい
う。なお、軸受は、前記支持軸を回転可能に支持できれ
ば、その種類はいずれであつてもよい。
本発明の絞りロールとは、2個のロールが周面を対向
せしめて配置されてなり、少なくとも1個は、前記の嵌
合円筒を有する熱処理ロールを備えたものをいい、その
熱処理ロール同志を組み合わせて用いるのが最も好まし
い。
本発明の絞りロールにおいて、一方のみに前記の熱処
理ロールが用いられた場合の相手ロールとして用いられ
るのが支持ロールで、この支持ロールとしては、公知の
各種のロール(熱処理の有無を問わない。)が使用でき
る。また、支持ロールの材質は、金属、例えば、鍛造
鋼、鋳鋼等からなる中実ロールなど公知の剛性ロールを
用いることができる。
なお、支持ロールの曲げ剛性(E0I0)と熱処理ロール
の嵌合円筒の曲げ剛性(E2I2)との間に、 E0I0>E2I2 の関係を有するのが好ましい。
ここで、E0、E2は、それぞれ支持ロール、嵌合円筒の
弾性係数、I0、I2は、それぞれの断面二次モーメントで
ある。
本発明の一対の絞りロールは、いずれか一方のローラ
に公知の押圧手段を作用させ、相手ロールに対して押出
力を発生させて用いることが好ましく、例えば、一方の
ロールの支持軸の軸受部に流体シリンダを押圧手段とし
て作用させて相対するロールに押し当て、その押圧力を
テーパウェッジで受けて、これを調整することによりク
リアランスCを設定することができる。
本発明の絞りロールは、樹脂コータや製膜装置、カレ
ンダー装置などに用いられる。また、絞りロールは、一
対のロールのうち両方とも駆動ロールであっても良い
し、一方が、相手ロールに従動するロールであっても良
い。
本発明のシート状物とは、絞りロール間で絞られた状
態において、シート状を形成するもの全てを含むものと
し、例えば、樹脂、塗料、フィルムや線状物を引き揃え
て帯状になした物など加工後もしくは加工前後に帯状を
成す被加工物をいう。
[作用] 本発明の絞りロールは、従来の外筒と支持軸とが一体
となった絞りロールとは異なり、前記シート状物に接す
る嵌合円筒と支持軸とが、軸方向に一定間隔を隔てた2
個の球面軸受で装着支持されているので、押圧力で該支
持軸が撓んでもその撓みによる回転モーメントを前記嵌
合円筒へ伝達させない作用をする。
また、支持軸と嵌合円筒と端部材間に介設された弾性
部材は、熱媒案内流路に流入する熱媒の漏れを防止する
と共に、押圧荷重により支持軸が撓んでも嵌合円筒の両
端部が弾性部材を介して拘束されているので、支持軸の
撓みを吸収する作用をする。
よって、本発明の絞りロールは、シート状物を相手ロ
ールとの間で絞るに際し、シート状物を加熱や冷却の熱
処理をしつつ、幅方向に均一な厚みに絞ることができ
る。
[実施例] 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は、本発明に係る絞りロールの概略断面図であ
る。
本発明の絞りロールは、支持ロール19と熱処理ロール
20とからなり、熱処理ロール20に特徴を有するものであ
る。なお、6はシート状物である。
21は円筒状の外筒、22は外筒21の内部に同芯円状に嵌
入された内筒で、それぞれ金属で形成されおり、内筒22
の外周面は例えば熱媒である流体Mを案内するためのラ
セン(螺旋)溝27が設けられている。このラセン溝27に
よって形成されるラセン山28を有する内筒22は、焼ば
め、しまり嵌め、外筒外からのネジ止め等の固着手段に
よって外筒21に固着されて嵌合円筒30を構成している。
図では、ラセン溝の一実施例として、内筒22の外周面に
ラセン溝27を設けたが、外筒21の内周面にラセン溝27を
設けてもよい。内筒22の材質は、熱膨脹差によって外筒
21との間に圧縮応力、曲げ応力などの無理な応力が作用
しないように外筒21となるべく同じ材質のものや同程度
の熱膨脹係数を有する材質のものが好ましい。
23は、熱媒Mの案内流路34aと、導入孔32、導出孔33
が設けられた支持軸で、前記嵌合円筒30に同芯円状に挿
入され、また、該軸23は、一定間隔Sを隔てて設けた2
個の球面すべり軸受24を介してその嵌合円筒30を支持し
ている。
上記球面軸受27の支持間隔Sは、均一な塗膜厚みtを
得るため、2個の軸受間隔Sの中心を嵌合円筒30の中心
とほぼ一致させたうえで、当該円筒30の有効塗膜幅Lwの
30〜80%とするのが好ましく、45〜65%とするのがより
好ましい。ここでいう有効塗膜幅Lwとは、前記熱処理ロ
ール面長のうち、物理的、温度的に一様な部分、すなわ
ち、熱処理ロールの最大処理幅をいう。なお、熱処理さ
れるシート状物の幅は、熱処理ロールの最大処理幅以下
であればよいが、最大処理幅とほぼ同等であるのが好ま
しい。
SとLwとの関係を第2図および第3図に基づいて説明
する。
ここで、理解を容易にするため、本発明の嵌合円筒30
の全体を、二個の球面すべり軸受24の間隔Sの位置で支
持された単純梁にモデル化し、この単純梁が等分布荷重
を受けた状態として説明する。
第2図において、軸受間距離S内での梁38の最大変位
量をδ、該S外でかつ有効塗膜幅Lw内の梁36の最大変
位量をδとして、Sを変化させてみる。δ、δ
その時、S/Lwに対して第3図のように変化し、δ=δ
となる時(図中のP点)が、ロール間のクリアランス
の均一性が最もあることになる。このP点は、ロールの
剛性に関係なく、ほぼS/Lwが55%の近傍にある。従っ
て、S/Lwは上記のような範囲とすることが好ましい。
また、上記構成において、支持軸23(第1図参照)の
曲げ剛性(E1I1)と嵌合円筒30の曲げ剛性(E2I2)との
間に、 E1I1<E2I2 の関係を有するのが好ましい。
ここで、E1、E2は、それぞれ支持軸23、嵌合円筒30の
弾性係数、I1、I2は、それぞれの断面二次モーメントで
ある。
上記理由は、押圧荷重による撓みを支持軸23側で発生
させる方がロール間のクリアランスを一定にできるから
である。嵌合円筒30は、上述した押圧荷重による撓みに
よるクリアランスの不均一化とともに、その断面上円筒
が圧縮されて楕円化することによるクリアランスの不均
一化もあるので、円筒断面としての剛性も十分取ること
が肝要である。
また、軸受間距離Sは、押圧荷重を受けて支持軸23が
撓んだとき、無加重の距離Sより実際には若干短くな
る。そのため、球面すべり軸受24と支持軸23、あるい
は、嵌合円筒30の間の何れかを、固着せしめることなく
相対的に軸方向へ滑りを有する支持とするのが良い。そ
の場合、前記支持軸23と嵌合円筒30の曲げ剛性の高い方
との支持を滑り面とし、低い方を固定支持とするのが、
軸方向への平行度があるので好ましい。
次に、熱処理ロール20を駆動ロールとする場合は、第
1図に示した支持軸23の一端23bへスプロケット等を取
り付けて、駆動できるようにし、他端23aから図示はし
ていないが内管型のロータリージョイントで熱媒Mを導
入出するのが好ましい。なお、内管31は、導入孔32と導
出孔33を区分し熱媒Mの導入出路を形成している。てい
る。もちろん熱媒Mの導入出の経路は逆であつても良
い。熱処理ロール20が従動ロールである場合は、支持軸
23の一端23b側へ導出孔を設けて熱媒Mを導出すること
もできる。
前記嵌合円筒30両端部には、支持軸23へ挿入された端
部材25が設けられ、端部材25には熱媒案内流路34b、34c
が形成されている。
前記嵌合円筒30、支持軸23、端部材25の間には、それ
ぞれ本発明における弾性部材26a、26b、26c、26dが介在
され、前記熱媒案内流路34a、34b、34c内の接続部を封
止して熱媒漏れを防止している。ここで、第1図におい
ては熱媒流路溝27がラセン状を成している例を示した
が、その溝27を軸方向に沿う往復流路とする場合は、端
部材25の一方のみに熱媒流入、流出用案内流路を設けて
も良い。
熱処理ロール20が、駆動ロールである場合は、支持軸
23の回転トルクをキー35を介して端部材25へ伝達し、端
部材25から嵌合円筒30へ伝達させる。端部材25から嵌合
円筒30への回転トルクは、外筒21端面を凹凸状に形成し
てこの凹部へ端部材25の外周の一部を噛み込ませたり、
別の部材を端部材25と外筒21へキー状に差し込んだりし
て伝達できる(図示省略)。軸受37への押圧荷重によっ
て、支持軸23が撓み、当該軸23に固定されている端部材
25も変位するが、この変位量は、主として弾性部材26c
の弾性変形に十分吸収され、熱媒Mが外部へ漏れ出るこ
とはない。
次に、第5図を用いて説明したリバースロールコータ
に、本発明の絞りローラを適用した例について、第4図
を参照しながら説明する。
第4図は、メタリングロール10とアプリケータロール
11が、シート状に形成された塗膜6を介して圧接され、
両ロールの支持軸23、23′が共に撓んだ状態を示してい
る概略の断面図である。
図において、アプリケータロール11の軸受37′は固定
支持され、メタリングロール10の軸受37を押圧手段40で
押圧しており、この押圧力を図示していないテーパウェ
ッジで受けて、これを調整して所定のクリアランスCに
設定している。両支持軸23、23′を図示しない駆動装置
で逆回転させつつ、該押圧手段40でメタリングロール10
の軸受け37に矢印方向の押圧荷重を加えると、塗膜6を
介してアプリケータロール11を押圧するので、樹脂圧力
による反力のため支持軸23は中央部が図面の上方に凸状
に、また、支持軸23′は中央部が図面の下方に凹状にそ
れぞれ撓む。
この時、メタリングロール10の端部材25は、支持軸23
が撓むことによって、図のように左右に傾くが、この変
形量はOリング26c、26dの弾性変形で吸収され、熱媒M
を封じつつ傾斜する。なお、支持軸23の撓みは、球面す
べり軸受24があるため、撓みによる回転モーメントが嵌
合円筒30へ伝達されないので、外筒21はこの影響を受け
ない。
一方、アプリケータロール11においても、上記と同様
な作用を生じ、結果として両ロール間のクリアランスC
が幅方向に亘って一定となるので、幅方向の塗膜厚さの
均一さが得られる。
このような状態において、メタリングロール10の支持
軸23の導入孔32から例えば熱媒などの流体Mを注入する
と、流体は、案内流路34a、34cを経てラセン溝27に流入
する。ここで、支持軸23に押圧荷重が加えられ図のよう
に湾曲しても、嵌合円筒30と端部材25との間、および端
部材25と支持軸23との間がそれぞれOリング26c、26dと
Oリング26a、26bとでシールされているので、流体はロ
ール外に洩れることなくラセン溝27に沿って順次、図の
左方へと流れ、案内流路34bを経て導出孔33より流出す
る。アプリケーターロール11においても、上記とまった
く同一の作用が働く。
本実施例において、第5図で示した塗膜厚さtが、走
行方向に所定厚みに対して均一性不十分な場合は、その
厚さを何らかの検知手段、例えばβ線、γ線厚み計やそ
の他の計量手段で検知し、この信号を演算回路で処理し
て、図示していないクリアランス調節機構、例えば、テ
ーパーウェジ等へフィードバックしてロール間クリアラ
ンスCを制御し、結果として塗膜厚さtが均一になるよ
うに制御することもできる。また、上記検知手段で幅方
向の塗膜厚さ分布を検知し、メタリングロール10の背後
の幅方向に設置した、バックアップ用の押圧手段付のガ
イドロールをその厚さ分布に応じて夫々押圧をフィード
バック制御して、幅方向の塗膜厚さのムラを更に高精度
に均一化することも可能である。
なお、本実施例においては、本発明の絞りロールをリ
バースロールコータへ適用した例で示したが、その他の
方式のコータやカレンダーロール等において得られるシ
ート状物を熱処理しつつ均一厚みとすることが目的の絞
りロールに用いることも勿論可能である。また、その他
フィルムや金属、紙等のシート状物を均一にニップする
ことを目的とする加熱、冷却ロールとして用いることも
できる。この場合は、該シート状物を介して圧接する支
持ロールは必ずしも本発明の熱処理ロールである必要は
なく、従来の外筒と支持軸が一体となった構造のロール
でも良い。
本発明の熱処理ロールは、嵌合円筒と支持軸とが球面
軸受で支持されているため、押圧荷重による支持軸の撓
み曲線と関係なく、嵌合円筒が相手ロールを撓みに追従
して撓むこともできるので、ロールの幅方向に渡り均一
なニップ力を発生させることができる。
[発明の効果] 本発明の絞りロールは、嵌合円筒と支持軸とが球面軸
受で支持された熱処理ロールを用いたため、押圧荷重に
よる支持軸の撓みに起因する曲げモーメントが嵌合円筒
に伝達されないので、絞られたシート状物の均一厚さの
ものが得られる。
また、支持軸と嵌合円筒と端部材間の熱媒案内流路を
弾性部材で封止したので、支持軸と嵌合円筒との相互に
無関係に撓みを許容しつつ、熱媒をロール外へ漏らすこ
となく運転することができる。
上記のような構成とすることによって、本発明の絞り
ロールは、加熱や冷却等の熱処理を行いつつ均一な厚み
を有するシート状物を製膜したり、シート状物の均一絞
りを、ロール撓みの補正機構を付加したり、高価な剛性
ロールを用いることなく、安価なコストで行うことがで
きるという優れた高価を発揮する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、支持ロールと熱処理ロールとからなる本発明
に係る絞りロールの概略縦断面図、第2図は、第1図の
ロールの作用を説明する概略モデル図、第3図は、第2
図のモデル図において、軸受間距離(S)/有効処理幅
(Lw)に対する梁の最大変位量の関係を示す説明図、第
4図は、一対の熱処理ロールからなる本発明に係る絞り
ロールの概略縦断面図である。 第5図は、従来使用されているリバースロールコータの
要部を示す概略横断面図、第6図は、従来の熱処理ロー
ルの概略縦断面図、第7図は、第6図のロールを用いた
絞りロールの作用を示す概略縦断面図、第8図は、従来
のドリルドロールの概略縦断面図、第9図は、第8図中
のA−A断面を示す概略横断面図である。 図面中の符号の説明 6:シート状物 10:メタリングロール 11:アプリケータロール 19:支持ロール 20:熱処理ロール 21:外筒 22:内筒 23、23′:支持軸 24:球面すべり軸受 25:端部材 26a、26b、26c、26d:弾性部材 27:熱媒流路溝 30:嵌合円筒 34a、34b、34c:熱媒案内流路 35:キー 36:セットビス 37、37′:軸受 40:押圧手段 M:熱媒
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16C 13/00 F16C 13/00 C (56)参考文献 特開 昭50−82461(JP,A) 実開 昭64−10353(JP,U) 実開 昭56−65389(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16C 13/00 B05C 1/08 D21F 5/02 D21G 1/00 B29C 43/24

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2個のロールが周面を対向せしめて配置さ
    れてなる絞りロールにおいて、少なくとも1個は、 A.円筒状の外筒とその内部に装着された円筒状の内筒と
    からなり、かつ、前記両円筒間に熱媒流路溝を形成せし
    めた嵌合円筒と、 B.前記嵌合円筒に同芯円状に挿入されて、該嵌合円筒
    を、軸方向に一定の間隔を隔てて2箇所で支持する一対
    の球面軸受と、 C.熱媒導入出孔を有し、前記球面軸受に同芯円状に挿入
    されて、該球面軸受を支持する支持軸と、 D.前記支持軸が挿入され、前記嵌合円筒の両端にそれぞ
    れ設けられた一対の端部材であつて、該一対の端部材の
    一方もしくは両方には、前記嵌合円筒の熱媒流路溝と前
    記支持軸の熱媒導入出孔とを連通せしめる熱媒案内流路
    を有し、かつ、一方もしくは両方は、前記支持軸からの
    回転を前記嵌合円筒へ伝達するために前記支持軸および
    前記嵌合円筒に係合する端部材と、 E.前記嵌合円筒と前記端部材間、および、前記支持軸と
    前記端部材間にそれぞれ介在し、かつ、前記端部材の熱
    媒案内流路の入口、および、出口をそれぞれ挟んで設け
    られた弾性部材と、 F.前記支持軸を回転可能に支持する軸受と、 からなる熱処理ロールであることを特徴とする絞りロー
    ル。
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