JP2785036B2 - 機能性食品 - Google Patents
機能性食品Info
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- JP2785036B2 JP2785036B2 JP1093196A JP9319689A JP2785036B2 JP 2785036 B2 JP2785036 B2 JP 2785036B2 JP 1093196 A JP1093196 A JP 1093196A JP 9319689 A JP9319689 A JP 9319689A JP 2785036 B2 JP2785036 B2 JP 2785036B2
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- JP
- Japan
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- esp
- group
- weight
- peptide
- fish
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- Fodder In General (AREA)
- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、機能性を有する新規ペプチドの利用に関す
るものである。
るものである。
更に詳細には、本発明は、魚介類を自己消化処理と蛋
白分解酵素処理を同時に行って得られたもので、分子量
が500〜6,000の機能性ペプチドを有する食品及びカルシ
ウム吸収促進剤に関するものである。
白分解酵素処理を同時に行って得られたもので、分子量
が500〜6,000の機能性ペプチドを有する食品及びカルシ
ウム吸収促進剤に関するものである。
(従来技術及び問題点) 一般に、魚介類を酸、アルカリ、蛋白分解酵素等で加
水分解して呈味性の加水分解物を得ることは普通に行わ
れている。
水分解して呈味性の加水分解物を得ることは普通に行わ
れている。
また、本発明者らは、先に、魚介類をまず自己消化分
解し、次いで蛋白分解酵素による処理を行い、新規なペ
プチドを得ることに成功することができた(特開昭62-8
7058)。
解し、次いで蛋白分解酵素による処理を行い、新規なペ
プチドを得ることに成功することができた(特開昭62-8
7058)。
ここに得られた新規なペプチドについて各種試験をし
たところ機能性においてすぐれたものがみられたのであ
るが、その他、魚介類から得られる各種ペプチドについ
ては、牛乳から得られる多くの機能性ペプチド(New Fo
od Industry Vol.29,No.4(1987)29〜43頁)と同じ様
に、新らしい機能性ペプチドの出現が期待されるのであ
る。
たところ機能性においてすぐれたものがみられたのであ
るが、その他、魚介類から得られる各種ペプチドについ
ては、牛乳から得られる多くの機能性ペプチド(New Fo
od Industry Vol.29,No.4(1987)29〜43頁)と同じ様
に、新らしい機能性ペプチドの出現が期待されるのであ
る。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、よりすぐれた機能性ペプチドを求めて
鋭意研究した結果、魚介類を自己消化処理と蛋白分解酵
素処理を同時に行うことによって、分子量500〜6,000の
新規な機能性ペプチドを得ることに成功し、しかも得ら
れたペプチドはカルシウム吸収促進能を有するという全
く新規にして有用な知見を得た。
鋭意研究した結果、魚介類を自己消化処理と蛋白分解酵
素処理を同時に行うことによって、分子量500〜6,000の
新規な機能性ペプチドを得ることに成功し、しかも得ら
れたペプチドはカルシウム吸収促進能を有するという全
く新規にして有用な知見を得た。
本発明はこの新知見を基礎として更に研究の結果完成
されたものである。
されたものである。
本発明の有効成分である機能性ペプチドは、魚介類を
原料として製造するものであるが、先ず、これを採肉
機、デボーナー等によって処理して魚肉質を分離する。
原料は出来る限り新鮮なものが好ましい。分離した魚肉
は、10kg程度のすり身に分割し、このまま次の処理に使
用してもよいが、−20〜−50℃、例えば−30℃、程度の
冷気を吹き付けて急速凍結し、−20〜−25℃に保存して
おき、必要に応じてこれを適宜使用するようにしてもよ
い。
原料として製造するものであるが、先ず、これを採肉
機、デボーナー等によって処理して魚肉質を分離する。
原料は出来る限り新鮮なものが好ましい。分離した魚肉
は、10kg程度のすり身に分割し、このまま次の処理に使
用してもよいが、−20〜−50℃、例えば−30℃、程度の
冷気を吹き付けて急速凍結し、−20〜−25℃に保存して
おき、必要に応じてこれを適宜使用するようにしてもよ
い。
魚介類としては、イワシ、アジ、マグロ、カツオ、サ
ンマ、サバ等赤身魚;ヒラメ、タイ、キス、コノシロ、
タラ、ニシン、ブリ等白身魚;サメ、エイ等軟骨魚肉;
ワカサギ,コイ、イワナ、ヤマメ等淡水魚肉;アイザ
メ、アンコウ等深海魚肉のほか、エビ、カニ、タコ、ア
ミ類、各種貝類等も適宜使用できる。
ンマ、サバ等赤身魚;ヒラメ、タイ、キス、コノシロ、
タラ、ニシン、ブリ等白身魚;サメ、エイ等軟骨魚肉;
ワカサギ,コイ、イワナ、ヤマメ等淡水魚肉;アイザ
メ、アンコウ等深海魚肉のほか、エビ、カニ、タコ、ア
ミ類、各種貝類等も適宜使用できる。
本発明においては、採肉した後、粉砕機等によって魚
介肉を粉砕し、加水すると同時に蛋白分解酵素を添加
し、酵素適温(使用酵素によって異なるが、20〜60℃程
度)にまで加温し、pHも適値(pH3〜9程度)に調整
し、ゆるやかに攪拌しつつ、自己消化処理と蛋白分解酵
素処理を同時に行わせ、2〜20時間、好ましくは3〜5
時間程度で処理を停止するために、処理液を10〜15分煮
沸する。
介肉を粉砕し、加水すると同時に蛋白分解酵素を添加
し、酵素適温(使用酵素によって異なるが、20〜60℃程
度)にまで加温し、pHも適値(pH3〜9程度)に調整
し、ゆるやかに攪拌しつつ、自己消化処理と蛋白分解酵
素処理を同時に行わせ、2〜20時間、好ましくは3〜5
時間程度で処理を停止するために、処理液を10〜15分煮
沸する。
また、蛋白分解酵素としては、蛋白質を分解し得る酵
素であればすべての酵素が単独で又は混合して使用し得
る。その起源は、動植物のほか微生物に求めることがで
き、ペプシン、レニン、トリプシン、キモトリプシン、
パパイン、ブロメレインのほか、細菌プロテアーゼ、糸
状菌プロテアーゼ、放線菌プロテアーゼ等も広く利用で
きる。これらの酵素は、通常、市販されているものが使
用されるが、未精製の酵素、酵素を含有した培養液、麹
といった固体又は液体の酵素含有物も、目的により必要
に応じて使用することができる。
素であればすべての酵素が単独で又は混合して使用し得
る。その起源は、動植物のほか微生物に求めることがで
き、ペプシン、レニン、トリプシン、キモトリプシン、
パパイン、ブロメレインのほか、細菌プロテアーゼ、糸
状菌プロテアーゼ、放線菌プロテアーゼ等も広く利用で
きる。これらの酵素は、通常、市販されているものが使
用されるが、未精製の酵素、酵素を含有した培養液、麹
といった固体又は液体の酵素含有物も、目的により必要
に応じて使用することができる。
蛋白分解酵素の量は、酵素の精製度によって相違し、
また、処理時間によっても相違するが、処理液の0.05〜
1%、好ましくは0.1%程度の使用で十分である。
また、処理時間によっても相違するが、処理液の0.05〜
1%、好ましくは0.1%程度の使用で十分である。
酵素反応停止処理液はバイブロスクリーン等によって
濾過し、必要によりジェクター処理した後、シャープレ
ス遠心分離機等を用いて例えば10,000〜30,000rpmで遠
心分離する。
濾過し、必要によりジェクター処理した後、シャープレ
ス遠心分離機等を用いて例えば10,000〜30,000rpmで遠
心分離する。
これを減圧濃縮等によって濃縮し(30Bx程度にまで)
た後、再度遠心分離してペプチド原液を得る。
た後、再度遠心分離してペプチド原液を得る。
こうして得たペプチド原液は、活性炭濾過、珪藻土濾
過等によって精製し、そのまま機能性ペプチド原液とし
て使用することができる。
過等によって精製し、そのまま機能性ペプチド原液とし
て使用することができる。
ここに得られる機能性ペプチド原液は、更にアルコー
ル類による精製、イオン交換樹脂による精製等を行うこ
ともできるが、これらの精製は特に必要とすることな
く、各種組成物に有効成分として使用できる程に精製さ
れているものである。
ル類による精製、イオン交換樹脂による精製等を行うこ
ともできるが、これらの精製は特に必要とすることな
く、各種組成物に有効成分として使用できる程に精製さ
れているものである。
ここに得られる機能性ペプチド原液は、デキストリン
を添加もしくは添加せずに、凍結乾燥したり、噴霧乾燥
したりして、粉末化することもできるものである。
を添加もしくは添加せずに、凍結乾燥したり、噴霧乾燥
したりして、粉末化することもできるものである。
このようにして得た機能性ペプチドは、文献未載で新
規なものであり、ESP-2と命名された。
規なものであり、ESP-2と命名された。
ESP-2の物理化学的性質は次のとおりである。
1.元素分析値 C;55.22%、H;5.83%、N;7.31%、 O;31.64% 2.分子量 セファデックスG-50カラムクロマトグラフィーにより
分子量500〜6,000と認められる。
分子量500〜6,000と認められる。
ゲル濾過による分子量分布図は第1図に示される。
3.融 点 145℃分解 4.比旋光度 ▲[α]20 D▼=19° 5.UVスペクトル 第2図のとおり。
6.IRスペクトル 第3図のとおり。
7.溶剤に対する溶解性 水、メタノール、DMSO等極性溶媒に可溶であるが、ク
ロロホルム、ヘキサン等非極性溶媒に不溶 8.呈色反応 ニンヒドリン反応 + ビウレット反応 + 銅−フォーリン反応 + フェノール硫酸反応 − 9.塩基性、酸性、中性の区別 微酸性、pH6.21(10%溶液) 10.物質の色、形状 黄白色粉末(凍結乾燥品) 11.水分含有 3.75%(常圧乾燥法) 12.塩 分 3.97%(Clとして電位差滴定法により測定) 13.全窒素及びアミノ酸態窒素 T−N:14.04%(ミクロケールダール法) アミノ酸態−N:2.22%(ホルモール法) 上記した機能性ペプチドは、すぐれた生理活性機能を
有している。
ロロホルム、ヘキサン等非極性溶媒に不溶 8.呈色反応 ニンヒドリン反応 + ビウレット反応 + 銅−フォーリン反応 + フェノール硫酸反応 − 9.塩基性、酸性、中性の区別 微酸性、pH6.21(10%溶液) 10.物質の色、形状 黄白色粉末(凍結乾燥品) 11.水分含有 3.75%(常圧乾燥法) 12.塩 分 3.97%(Clとして電位差滴定法により測定) 13.全窒素及びアミノ酸態窒素 T−N:14.04%(ミクロケールダール法) アミノ酸態−N:2.22%(ホルモール法) 上記した機能性ペプチドは、すぐれた生理活性機能を
有している。
すなわちこのようにして得たペプチドは、後記する試
験例からも明らかなように卓越したカルシウム吸収促進
能を示すので、カルシウム吸収促進剤ないしはカルシウ
ム吸収促進性を有する機能性食品として、栄養食品や健
康食品等食品の技術分野のほか医療の技術分野において
広範に使用できるものである。
験例からも明らかなように卓越したカルシウム吸収促進
能を示すので、カルシウム吸収促進剤ないしはカルシウ
ム吸収促進性を有する機能性食品として、栄養食品や健
康食品等食品の技術分野のほか医療の技術分野において
広範に使用できるものである。
食品として使用する場合には、通常の食品ないし食品
添加物と全く同様に使用することができ、例えば、加熱
したり、溶解したり、他の食品等に添加混合しても何ら
差し支えなく、また場合によってはそのまま使用するこ
とも可能である。
添加物と全く同様に使用することができ、例えば、加熱
したり、溶解したり、他の食品等に添加混合しても何ら
差し支えなく、また場合によってはそのまま使用するこ
とも可能である。
医薬として使用する場合には、経口又は非経口投与す
ることができる。経口投与の場合には、例えば常法にし
たがい、錠剤、顆粒剤、粉末剤、カプセル剤、散剤とす
ることができ、又、非経口投与の場合には、例えば注射
薬製剤、点滴剤、坐剤として使用することができる。
ることができる。経口投与の場合には、例えば常法にし
たがい、錠剤、顆粒剤、粉末剤、カプセル剤、散剤とす
ることができ、又、非経口投与の場合には、例えば注射
薬製剤、点滴剤、坐剤として使用することができる。
本発明に係る機能性ペプチドは、天然起源でありしか
も食品でもあるために毒性が全くないか又は極めて低
く、きわめて安全である(LD50>3,000mg/kg皮下、>5,
000mg/kg経口:いずれもラット)。
も食品でもあるために毒性が全くないか又は極めて低
く、きわめて安全である(LD50>3,000mg/kg皮下、>5,
000mg/kg経口:いずれもラット)。
本発明に係る機能性ペプチドは、その種類、投与方
法、患者の症状、年令等によって異なるが、約0.1〜600
0mg/kg/日であり、1日に1〜4回投与するのが好まし
い。なお、予防目的のために健常人が服用する場合に
は、投与量、投与回数等に格別の制限はない。また必要
ある場合には、他の薬剤との併用も可能である。また、
機能性食品として使用する場合には、通常の食品ないし
機能性食品と全く同様に取扱うことができる。
法、患者の症状、年令等によって異なるが、約0.1〜600
0mg/kg/日であり、1日に1〜4回投与するのが好まし
い。なお、予防目的のために健常人が服用する場合に
は、投与量、投与回数等に格別の制限はない。また必要
ある場合には、他の薬剤との併用も可能である。また、
機能性食品として使用する場合には、通常の食品ないし
機能性食品と全く同様に取扱うことができる。
以下、本発明を、試験例、製造例、調剤例により更に
詳細に説明する。
詳細に説明する。
試験例1 製造例によってイワシから調製した機能性ペプチドES
P-2を用い、ニワトリヒナに10日間これを経口投与して
体重増加によるカルシウム吸収効果を試験した。
P-2を用い、ニワトリヒナに10日間これを経口投与して
体重増加によるカルシウム吸収効果を試験した。
同様にして、魚介類を蛋白分解酵素、アルコール分
画、イオン交換処理して得たペプチドDAN-100(特開昭6
2-87058号)、大豆蛋白PM(不二製油製)、及びCPP(明
治乳業製)についても試験を行った。なお、飼料のみを
給餌したヒナ群を対照として、同様に試験した。
画、イオン交換処理して得たペプチドDAN-100(特開昭6
2-87058号)、大豆蛋白PM(不二製油製)、及びCPP(明
治乳業製)についても試験を行った。なお、飼料のみを
給餌したヒナ群を対照として、同様に試験した。
試験に供したニワトリヒナとしては、ふ化後10日のニ
ワトリヒナを購入し、3日間予備飼育を行った。その間
体重測定を行ない、平均的体重曲線のヒナを選別して試
験に用いた。
ワトリヒナを購入し、3日間予備飼育を行った。その間
体重測定を行ない、平均的体重曲線のヒナを選別して試
験に用いた。
飼育は22±3℃、温度50±10%の部屋で、1ケージ5
羽の群飼い(1群10羽)で行ない、飼料は市販の中雛用
を、水は水道水をともに自由に摂取させた。
羽の群飼い(1群10羽)で行ない、飼料は市販の中雛用
を、水は水道水をともに自由に摂取させた。
大豆蛋白PM、イワシ由来ペプチドDAN-100、ESP-2およ
びCPPは生理食塩水に溶解し、500mg/kgを1日1回、毎
朝10日間連続経口投与した。
びCPPは生理食塩水に溶解し、500mg/kgを1日1回、毎
朝10日間連続経口投与した。
試験は1月14日から開始し、1月24日まで毎日体重を
測定し、その結果について、投与前日からの体重の移動
および増減を表−1,2に示した。動物番号31、13、14、2
4、43および39は異常な成長曲線を描いたので、棄却検
定(スミノロフ法)により削除した。削除後の体重移動
および増減を表−3,4に示した。そしてこの表3,4の結果
をグラフにまとめ、第4図及び第5図にそれぞれ図示し
た。
測定し、その結果について、投与前日からの体重の移動
および増減を表−1,2に示した。動物番号31、13、14、2
4、43および39は異常な成長曲線を描いたので、棄却検
定(スミノロフ法)により削除した。削除後の体重移動
および増減を表−3,4に示した。そしてこの表3,4の結果
をグラフにまとめ、第4図及び第5図にそれぞれ図示し
た。
上記結果から次のことが判る。
投与1日目(1/15)にDAN-100(P<0.001)、CPP
(p<0.001)およびPM群(P<0.01)の体重が投与前
日に比し減じた。
(p<0.001)およびPM群(P<0.01)の体重が投与前
日に比し減じた。
投与2日目(1/16)はESP-2、DAN-100、CPPおよび対
照群はそれぞれ14.6、11.4、15.6および14.7gと順調な
成長を示したが、PM群は3.2gと際だった成長がみられな
かった。
照群はそれぞれ14.6、11.4、15.6および14.7gと順調な
成長を示したが、PM群は3.2gと際だった成長がみられな
かった。
投与3日目(1/17)は2日目と同様にESP-2、DAN-10
0、CPPおよび対照群はそれぞれ13.2、12.2、19.0および
13.0gと順調な成長を示したが、PM群のみは6.6gと他群
に比し、低い成長であった。
0、CPPおよび対照群はそれぞれ13.2、12.2、19.0および
13.0gと順調な成長を示したが、PM群のみは6.6gと他群
に比し、低い成長であった。
投与4日目(1/18)にESP-2およびDAN-100群がそれぞ
れ34.5gと増加を示し(P<0.05)、有意差は認められ
なかったが、CPP群も33.4g、また対照群も30.5gと順調
な増加を示した。PM群は7.7gと前日と同様に低い成長で
あった。
れ34.5gと増加を示し(P<0.05)、有意差は認められ
なかったが、CPP群も33.4g、また対照群も30.5gと順調
な増加を示した。PM群は7.7gと前日と同様に低い成長で
あった。
投与5日目(1/19)は、PM群を除く他の群はそれぞれ
41.8、38.3、37.6および35.5gと順調に成長した。PM群
は15.5gと依然として低い成長であった。
41.8、38.3、37.6および35.5gと順調に成長した。PM群
は15.5gと依然として低い成長であった。
投与6日目(1/20)はESP-2、CPP群がそれぞれ56.1g
(P<0.05)、56.0g(P<0.05)と増加し、DAN-100、
対照群もそれぞれ52.1、49.5gと順調に増加した。
(P<0.05)、56.0g(P<0.05)と増加し、DAN-100、
対照群もそれぞれ52.1、49.5gと順調に増加した。
PM群は21.1gと依然低い増加であった。
投与7日目(1/21)は、ESP-2が72.5g(P<0.05)、
またPM群を除いた他の群はそれぞれ66.3、69.4、64.8g
と順調な成長を示した。PM群は33.4gと他群の成長の半
分であった。
またPM群を除いた他の群はそれぞれ66.3、69.4、64.8g
と順調な成長を示した。PM群は33.4gと他群の成長の半
分であった。
投与8日目(1/22)は、PM群を除いた各群はそれぞれ
83.8、75.0、81.4および77.7gと順調に体重が増加し
た。PM群は41.3gと成長が抑えられた。
83.8、75.0、81.4および77.7gと順調に体重が増加し
た。PM群は41.3gと成長が抑えられた。
投与9日目(1/23)は、PM群を除いた各群はそれぞれ
86.9、83.6、90.4および82.7gと順調に体重が増加し
た。PM群は52.4gと依然低い体重増加であった。投与最
終日(1/24)は、PM群を除いた各群とも105.0、97.3、1
07.3および104.1gと10日間で順調な生長曲線を描いてき
た。
86.9、83.6、90.4および82.7gと順調に体重が増加し
た。PM群は52.4gと依然低い体重増加であった。投与最
終日(1/24)は、PM群を除いた各群とも105.0、97.3、1
07.3および104.1gと10日間で順調な生長曲線を描いてき
た。
PM群は64.6g(P<0.001)と体重増加が抑制された。
これらの結果から、ESP-2には非常にすぐれた体重増
加能が認められ、ESP-2はすぐれた成長促進剤として使
用できることが明らかとなった。
加能が認められ、ESP-2はすぐれた成長促進剤として使
用できることが明らかとなった。
また、本試験に供したニワトリヒナはカルシウム吸収
にすぐれているので、投薬による体重増加はカルシウム
吸収の結果ともみることができ、上記の結果の内、例え
ば第4図の成長曲線をみると、ESP-2群、およびCPP群は
順調な成長曲線を描き、カルシウムの吸収促進効果が認
められた(P<0.01)。有意差は認められなかったが、
DAN-100群についても対照群に比し、カルシウム吸収は
優れていた。
にすぐれているので、投薬による体重増加はカルシウム
吸収の結果ともみることができ、上記の結果の内、例え
ば第4図の成長曲線をみると、ESP-2群、およびCPP群は
順調な成長曲線を描き、カルシウムの吸収促進効果が認
められた(P<0.01)。有意差は認められなかったが、
DAN-100群についても対照群に比し、カルシウム吸収は
優れていた。
大豆蛋白のPM群は、成長曲線が第4図の通り、著しく
低く逆に成長抑制作用を示した。
低く逆に成長抑制作用を示した。
以上の結果からカルシウム吸収効果については、ESP-
2にCPP(明治乳業)と同等以上の有効性が認められた。
2にCPP(明治乳業)と同等以上の有効性が認められた。
試験例2 試験例1において、最終試験日(1月24日)に体重測
定を行った後、各ニワトリヒナを放血致死させて右側大
腿骨を採取し、下記の項目について測定を行った。
定を行った後、各ニワトリヒナを放血致死させて右側大
腿骨を採取し、下記の項目について測定を行った。
(1)湿重量 (2)乾燥重量 (3)灰化後重量 (4)Caの定量 次いで体重増加曲線(第4、5図)、大腿骨重量およ
び灰化後のカルシウム量を求めて対照群と比較し、カル
シウム吸収促進作用をstudents t-testを用いて評価
し、その結果を表5、6に示した。
び灰化後のカルシウム量を求めて対照群と比較し、カル
シウム吸収促進作用をstudents t-testを用いて評価
し、その結果を表5、6に示した。
上記の結果から次のことが判る。
(1)骨湿重量 最終試験日に体重測定後、右側大腿骨を採取し、湿重
量を測定した。有意差は認められなかったが(表−5、
6)、ESP-2、DAN-100、CPP、PMおよび対照群はそれぞ
れ1.782、1.6516、1.8147、1.3436および1.6466gと体重
に比例した重量を示した。
量を測定した。有意差は認められなかったが(表−5、
6)、ESP-2、DAN-100、CPP、PMおよび対照群はそれぞ
れ1.782、1.6516、1.8147、1.3436および1.6466gと体重
に比例した重量を示した。
(2)骨乾燥重量 湿重量を測定したのち、乾熱乾燥器にて95℃、16時間
乾燥させ、重量を測定した(表−5、6)、ESP-2、DAN
-100、CPP、PMおよび対照群はそれぞれ0.7128、0.659
4、0.7319、0.5441および0.6591gと湿重量と同様の傾向
を示した。
乾燥させ、重量を測定した(表−5、6)、ESP-2、DAN
-100、CPP、PMおよび対照群はそれぞれ0.7128、0.659
4、0.7319、0.5441および0.6591gと湿重量と同様の傾向
を示した。
(3)灰化 大腿骨の乾燥重量を測定したのち、電気炉で5時間50
0℃で加熱して灰化した。さらにその重量を電子天秤で
測定した(表−5、6)。
0℃で加熱して灰化した。さらにその重量を電子天秤で
測定した(表−5、6)。
ESP-2、DAN-100、CPP、PMおよび対照群はそれぞれ0.2
793、0.2550、0.2767、0.1964および0.2502gと湿重量、
乾燥重量と同様の傾向を示した。
793、0.2550、0.2767、0.1964および0.2502gと湿重量、
乾燥重量と同様の傾向を示した。
(4)カルシウム量測定 灰化成分の重量測定したのち、2N、HCl、10mlに溶解
して、カルシウム測定に供した。測定は、カルシウム測
定セット「第一」を用いて0−クレゾールフタレインコ
ンプレキソン法にて測定し、全灰分のカルシウム量に換
算した。ESP-2、CPPは98.9、97.8mgと有意差を認めた
(P<0.01)。DAN-100は90.6mgで有意差は認められな
かった。PMは73.7mgと対照群よりも低い結果に終った。
して、カルシウム測定に供した。測定は、カルシウム測
定セット「第一」を用いて0−クレゾールフタレインコ
ンプレキソン法にて測定し、全灰分のカルシウム量に換
算した。ESP-2、CPPは98.9、97.8mgと有意差を認めた
(P<0.01)。DAN-100は90.6mgで有意差は認められな
かった。PMは73.7mgと対照群よりも低い結果に終った。
これらの結果から明らかなように、ESP-2には卓越し
たカルシウム吸収能が存することが科学的に立証され
た。
たカルシウム吸収能が存することが科学的に立証され
た。
製造例1 新鮮イワシをデボーナーで処理して採肉し、得られた
イワシ肉身10kgを粉砕機で粉砕した後、等量の水及びデ
ナチーム(市販プロテアーゼ製剤商品名)10gを加え、
よく混合し、45℃に4時間保持して自己消化及び酵素分
解を行った。反応液をpH7に中和し、次いで15分間煮沸
して酵素を失活せしめた。
イワシ肉身10kgを粉砕機で粉砕した後、等量の水及びデ
ナチーム(市販プロテアーゼ製剤商品名)10gを加え、
よく混合し、45℃に4時間保持して自己消化及び酵素分
解を行った。反応液をpH7に中和し、次いで15分間煮沸
して酵素を失活せしめた。
これをバイブロスクリーン(150メッシュ)で濾過
し、濾液を5000rpmでジェクター処理した後、シャープ
レス遠心分離機で処理し(15,000rpm)、20Bxとなるま
で常温加熱濃縮し、そして再度シャープレス遠沈処理
(15,000rpm)した。
し、濾液を5000rpmでジェクター処理した後、シャープ
レス遠心分離機で処理し(15,000rpm)、20Bxとなるま
で常温加熱濃縮し、そして再度シャープレス遠沈処理
(15,000rpm)した。
得られた清登液を減圧濃縮機にて4倍に濃縮し、濃縮
液を活性炭濾過し、次いで珪藻土濾過し、わずか黄色を
帯び透明な機能性ペプチドESP-2の溶液を得た。
液を活性炭濾過し、次いで珪藻土濾過し、わずか黄色を
帯び透明な機能性ペプチドESP-2の溶液を得た。
製造例2 製造例1で得た機能性ペプチドESP-2をそのまま凍結
乾燥し、黄白色の機能性ペプチドESP-2を得た。
乾燥し、黄白色の機能性ペプチドESP-2を得た。
製造例3 製造例1で得た機能性ペプチドESP-2溶液に5%のデ
キストリンを加え、噴霧乾燥して、機能性ペプチドESP-
2乾燥粉末を得た。
キストリンを加え、噴霧乾燥して、機能性ペプチドESP-
2乾燥粉末を得た。
製造例4 凍結イワシ10kgを粉砕し、等量の水及びペプシン(市
販)8gを添加して、よく混合し、45℃で3時間保持し、
自己消化及び酵素分解を行った。反応液をpH7に調整
し、15分間煮沸して酵素を失活せしめた。
販)8gを添加して、よく混合し、45℃で3時間保持し、
自己消化及び酵素分解を行った。反応液をpH7に調整
し、15分間煮沸して酵素を失活せしめた。
反応液を冷却後、遠心分離し、分離液を限外濾過によ
り5倍に濃縮し、濃縮液を活性炭濾過し、次いで珪藻土
濾過し、わずか黄色を帯び透明な機能性ペプチドESP-2
の溶液を得た。
り5倍に濃縮し、濃縮液を活性炭濾過し、次いで珪藻土
濾過し、わずか黄色を帯び透明な機能性ペプチドESP-2
の溶液を得た。
調剤例1 (1)ESP-2の凍結乾燥粉末(製造例2) 10g (2)塩化ナトリウム 9g (3)クロロブタノール 5g (4)炭酸水素ナトリウム 1g 全成分を蒸留水1000mlに溶解し、褐色アンプル1000個
に1mlずつ分注し、窒素ガスで置換して封入し、注射剤
を製造した。
に1mlずつ分注し、窒素ガスで置換して封入し、注射剤
を製造した。
調剤例2 (1)ESP-2の噴霧乾燥粉末(製造例3) 10g (2)卵黄粉末 3g (3)乳糖 87g (4)コーンスターチ 29g (5)ステアリン酸マグネシウム 1g (1),(2),(3)及び17gのコーンスターチを
混和し、7gのコーンスターチから作ったペーストととも
に顆粒化し、この顆粒に5gのコーンスターチと(5)と
を加え、得られた混合物を圧縮錠剤機で打錠し、錠剤10
00個を製造した。
混和し、7gのコーンスターチから作ったペーストととも
に顆粒化し、この顆粒に5gのコーンスターチと(5)と
を加え、得られた混合物を圧縮錠剤機で打錠し、錠剤10
00個を製造した。
調剤例3 ESP-2の溶液(製造例4)20kg、卵黄30kg、グラニュ
ー糖10kgに水を加えて全量を100kgとし、これを良く混
合した。
ー糖10kgに水を加えて全量を100kgとし、これを良く混
合した。
次いで90〜95℃で15〜30秒間殺菌処理し、品温を70℃
程度にまで急冷し、予じめ殺菌した褐色ビンに100gずつ
充填し、直ちに密栓し、ドリンク剤1000本を製造した。
程度にまで急冷し、予じめ殺菌した褐色ビンに100gずつ
充填し、直ちに密栓し、ドリンク剤1000本を製造した。
(発明の効果) 本発明に係る有効成分である魚介類由来のペプチドは
卓越したカルシウム吸収促進機能を有するのみでなく、
極めて安全性が高いため、カルシウム吸収促進機能を有
する機能性食品として、そしてまたカルシウム吸収促進
剤として、飲食品、飼料、医薬、動物医薬等の技術分野
において重用されるものである。
卓越したカルシウム吸収促進機能を有するのみでなく、
極めて安全性が高いため、カルシウム吸収促進機能を有
する機能性食品として、そしてまたカルシウム吸収促進
剤として、飲食品、飼料、医薬、動物医薬等の技術分野
において重用されるものである。
また、本ペプチドは卓越した体重増加機能も有するの
で、成長促進剤ないし成長促進機能を有する飲食品とし
ても極めて有用である。
で、成長促進剤ないし成長促進機能を有する飲食品とし
ても極めて有用である。
第1図は機能性ペプチドESP-2のゲル濾過による分子量
分布を示す図で、第2図はESP-2のUVスペクトルを示す
図で、第3図はESP-2のIRスペクトルを示す図で、第4
図及び第5図は、表3及び4の結果をそれぞれ図示した
グラフである。
分布を示す図で、第2図はESP-2のUVスペクトルを示す
図で、第3図はESP-2のIRスペクトルを示す図で、第4
図及び第5図は、表3及び4の結果をそれぞれ図示した
グラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】魚介類を、自己消化処理と蛋白分解酵素処
理を同時に行って得られたもので、分子量500〜6000の
ペプチドを含有すること、を特徴とするカルシウム吸収
促進機能を有する食品。 - 【請求項2】魚介類を、自己消化処理と蛋白分解酵素処
理を同時に行って得られたもので、分子量500〜6000の
ペプチドを有効成分とすること、を特徴とするカルシウ
ム吸収促進剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1093196A JP2785036B2 (ja) | 1989-04-14 | 1989-04-14 | 機能性食品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1093196A JP2785036B2 (ja) | 1989-04-14 | 1989-04-14 | 機能性食品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02273144A JPH02273144A (ja) | 1990-11-07 |
JP2785036B2 true JP2785036B2 (ja) | 1998-08-13 |
Family
ID=14075827
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1093196A Expired - Lifetime JP2785036B2 (ja) | 1989-04-14 | 1989-04-14 | 機能性食品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2785036B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3881453B2 (ja) * | 1998-05-14 | 2007-02-14 | 新田ゼラチン株式会社 | カルシウム吸収促進剤およびその製造方法 |
JP2012240947A (ja) * | 2011-05-18 | 2012-12-10 | Fujimi Yohoen:Kk | カルシウム補給剤及びその製造方法 |
CN104206641B (zh) * | 2014-08-25 | 2017-08-29 | 张家界金鲵生物工程股份有限公司 | 一种大鲵蛋白多肽粉及其制备方法 |
-
1989
- 1989-04-14 JP JP1093196A patent/JP2785036B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02273144A (ja) | 1990-11-07 |
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