JP3388602B2 - 新規親水性ペプチド - Google Patents

新規親水性ペプチド

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JP3388602B2
JP3388602B2 JP04614993A JP4614993A JP3388602B2 JP 3388602 B2 JP3388602 B2 JP 3388602B2 JP 04614993 A JP04614993 A JP 04614993A JP 4614993 A JP4614993 A JP 4614993A JP 3388602 B2 JP3388602 B2 JP 3388602B2
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藤 寛 松
井 利 郎 松
島 豊 筬
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  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、新規親水性ペプチ
ド及びその製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】先に、本発明者らは、魚肉を熱変性処理
した後、中性ないしアルカリプロテアーゼ処理して加水
分解し、酵素を失活せしめた後、分離処理することによ
ってACE阻害活性を有するペプチドα−1000を得
た(特願平4−72227)。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明では、ペプチド
α−1000から強力なACE阻害活性を有するペプチ
ドを分離することを目的とした。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明においては、ペプ
チドα−1000の水溶液をODS樹脂処理し、その溶
離液のうち、ACE(アンジオテンシン変換酵素)阻害
活性の強い画分を分離するのに成功し、更に研究の結
果、本発明の完成に至ったものである。 【0005】すなわち、本発明によれば、魚肉をアルカ
リプロテアーゼ処理して得たペプチド、α−1000を
ODS処理し、次いでこれをエタノール濃度0〜99.
5%のエタノール水溶液で溶離してエタノール画分を
得、これらの内から特に親水性の高い画分、苦味の少な
い画分、ACE阻害活性の強い画分を分離することによ
り、目的とするペプチドが得られるのである。 【0006】このようにして得られたエタノール画分の
内、0%エタノール水溶液で溶出する画分、つまり未吸
着の画分(Y−1画分)、及び、10%エタノール水溶
液で溶出する画分(Y−2画分)は、物性、構造、作用
効果の面においていずれも独特なものであって文献未載
の新規物質であることを確認し、それぞれ、ペプチドα
−2100及びα−2200と命名した。 【0007】そして、これらのペプチドは、親水性で苦
味や魚臭はなく、活性が高く、しかも天然起源で安全で
あり、血圧降下剤の有効成分として、または、血圧降下
性機能食品の有効成分としてすぐれたものである。 【0008】本発明に係るペプチドは、文献未載の新規
物質であって、魚肉以外の動植物蛋白質からも製造する
ことは可能であるが、先に述べたペプチドα−1000
を利用しても有利に製造することができる。 【0009】そこで、ペプチドα−1000について説
明する。 【0010】ペプチドα−1000は魚介類を原料とし
て製造するものであるが、先ず、これを採肉機、デポー
ナー等によって処理して魚肉質を分離する。原料は出来
る限り新鮮なものが好ましい。分離した魚肉は、10k
g程度のすり身に分割し、このまま次の処理に使用して
もよいが、−20〜−50℃、例えば−30℃程度の冷
気を吹き付けて急速凍結し、−20〜−25℃に保存し
おき、必要に応じてこれを適宜使用することにしてもよ
い。 【0011】魚介類としては、イワシ、アジ、マグロ、
カツオ、サンマ、サバ等赤身魚;ヒラメ、タイ、キス、
コノシロ、タラ、ニシン、ブリ等白身魚;サメ、エイ等
軟骨魚肉;ワカサギ、コイ、イワナ、ヤマメ等淡水魚
肉;アイザメ、アンコウ等深海魚肉のほか、エビ、カ
ニ、タコ、アミ類等も適宜使用できる。 【0012】採肉した後、粉砕機等によって魚介類を粉
砕し、原料重量に対して1/2量〜20倍量、好ましく
は等量〜10倍量の加水を行った後、加熱処理し、もっ
て、自己消化酵素を失活させ、且つ雑菌を死滅させると
ともに、タンパク質を熱変性させて後に行う酵素反応効
率を上昇せしめる。加熱条件としては、このような作用
が奏される条件であればすべての条件が利用できるが、
例えば65℃以上、2〜60分、好ましくは80℃以
上、5〜30分とするのがよい。 【0013】次いで、アンモニア水か、水酸化ナトリウ
ム(カリウム)水溶液等アルカリ剤を加えて、使用する
蛋白分解酵素の適値にpHを調整し(例えばアルカリプ
ロテアーゼの場合は、pH7.5以上、好ましくは8以
上)、温度も酵素適温(使用酵素によって異なるが、2
0〜65℃、アルカリプロテアーゼの場合は35〜60
℃、好ましくは40〜55℃)に加温し、蛋白分解酵素
を加えて30分〜30時間(アルカリプロテアーゼの場
合は30分〜25時間、好ましくは1〜17時間)処理
する。 【0014】蛋白分解酵素としては、中性又はアルカリ
性条件下で蛋白質を分解し得る酵素であればすべての酵
素が単独で又は混合して使用し得る。その起源は、動植
物のほかに微生物に求めることができ、レニン、トリプ
シン、キモトリプシン、パパイン、プロメレインのほ
か、細菌プロテアーゼ、糸状菌プロテアーゼ、放線菌プ
ロテアーゼ等も広く利用できる。これらの酵素は通常、
市販されているものが使用されるが、未精製の酵素、酵
素を含有した培養液、麹といった固体又は液体の酵素含
有物も、目的により必要に応じて使用することができ
る。酵素の添加量としては0.1%〜5.0%程度でも
よい。 【0015】次いで、必要あれば中和処理を行った後、
70℃(好適には80℃)以上の温度に2〜60分間
(好適には5〜30分間)保持し、酵素を失活させると
ともに後に行う分離を良好ならしめる。加熱失活処理
後、バイブスクリーン等による濾過によって粗分離し、
必要によりジェクター処理した後、遠心分離処理して、
浮遊物、沈殿物を除去する。 【0016】次に、ケイソウ土等濾過助剤(例えばセラ
イト)を用いて濾過し、濾液を活性炭処理して(0.0
5〜20%W/V、好ましくは0.1〜10%W/V使
用、20〜65℃、好ましくは25〜60℃、15分〜
4時間、好ましくは30分〜2時間)、脱臭、脱色、精
製する。 【0017】これを減圧濃縮(0〜50℃)その他常法
にしたがって濃縮し(30Bx程度にまで)た後、必要
あれば再度遠心分離又は濾過してペプチド原液を得る。
このようにして得たペプチド原液は、殺菌(UHTST
その他常法による)した後、容器に充填して製品(α−
1000(液体))とする。また、希望するのであれ
ば、更に濃縮したりあるいは逆に希釈したり、また、噴
霧乾燥、凍結乾燥等の常法によって60メッシュ程度に
粉末化し、これを袋等の容器に充填して製品(α−10
00(粉末))とすることもできる。これらの製品は、
冷蔵ないし冷凍保管する。 【0018】このようにして得た、液状、ペースト状な
いし粉末状のペプチドがα−1000である。 【0019】ペプチドα−1000(スプレードライ粉
末)の物理化学的性質は、下記表1、表2に示すとおり
である。 【0020】(表1) ペプチドα−1000(粉末)の物理化学的性質 (A)分子量: 200〜10,000(セファデックスG−25カラム
クロマトグラフィーによる) (B)融点:119℃で着色(分解点) (C)比旋光度 [α]D 20=−22° (D)溶剤に対する溶解性: 水に易溶;エタノール、アセトン、ヘキサンにはほとん
ど溶解しない。 (E)酸性、中性、塩基性の区別: 中性 pH6.0〜8.0(10%溶液) (F)外観、成分: 白色粉末:水分5.14%(減圧加熱乾燥法);蛋白質
87.5%(ケルダール法、窒素・蛋白質換算係数6.
25);脂質0%(ソックスレー抽出法); 灰分5.0%(直接灰化法)。 (G)UVスペクトル: 図1に示すとおり。 (H)IRスペクトル: 図2に示すとおり。 (I)特性: 魚肉由来であり、加熱によって自己消化酵素を失活さ
せ、蛋白分解酵素で加水分解して得たペプチドである。 (J)アミノ酸組成: 表2に示すとおり。 【0021】(表2)分析方法:アミノ酸自動分析法 (ただし、シスチンは、過ギ酸酸化処理後、塩酸加水分
解し、測定した。トリプトファンは、高速液体クロマト
グラフ法を用いた。) 【0022】ここに得られるペプチドα−1000の水
溶液をODS樹脂などのペプチド吸着性樹脂に通し、水
などで洗浄した後、各種濃度のエタノールなどで溶離流
下を行い、各画分のなかからACE阻害活性の強い画分
をとり、目的とするペプチドを得るのである。そしてこ
れらエタノール画分の内、エタノール濃度0〜20%の
エタノール水溶液を用いて溶離させて得られる画分に、
特に強いACE阻害活性や苦味の低下が認められ、目的
とするペプチドを得るのに成功した。 【0023】本発明のペプチドは、ACE阻害剤として
の利用、例えば血圧降下剤ないし血圧降下を目的として
特定保健用食品向けペプチドとしても使用することがで
きる。したがって本ペプチドは、調味料、栄養強化用食
品といった食品ないしは動物飼料添加剤として使用され
るほか、上記した独特の生理活性の故に、高血圧性疾病
の予防、ある場合には治療のために、医薬として、また
は輸液、健康食品、臨床栄養食品等としても巾広く使用
することができる。 【0024】食品として使用する場合には、ペプチドを
そのまま添加したり、他の食品ないしは食品成分と併用
したりして適宜常法にしたがって使用できる。また、医
薬として使用する場合には、経口又は非経口投与するこ
とができる。経口投与の場合には、例えば常法にしたが
い、錠剤、顆粒剤、粉末剤、カプセル剤、散剤とするこ
とができ、又、非経口投与の場合には、例えば注射薬製
剤、点滴剤、坐剤等として使用することができる。 【0025】以下、本発明を参考例及び実施例によって
更に詳しく説明する。 【0026】 【参考例1】新鮮イワシをデボーナーで処理して採肉し
た。採肉した魚肉質を10kgのすり身に分割し、これ
を−30℃以下で急速凍結した後、粉砕機で粉砕した後
等量の水を加え、これをタンクに送り、100℃に10
分間加熱して自己消化酵素を失活させ、熱変性させた。
次いでアンモニア水を加えてpHを10.0に調整し
た。 【0027】これに市販のアルカリプロテアーゼ製品の
0.1%液を加え、45℃に17時間保持して酵素分解
を行った。次いで15分間煮沸して酵素を失活せしめ
た。 【0028】これをバイブスクリーン(150メッシ
ュ)に通し5000rpmでジエクター処理した後、シ
ャープレス遠心分離機で処理し(15000rpm)、
ケイソウ土を濾過助剤として用い、濾過処理したものを
ペプチド原液とした。 【0029】上記で得たペプチド原液に活性炭を1%W
/V加え、30℃で60分間攪拌した後濾過して濾液を
得た。これを常法にしたがって減圧濃縮した後、常法に
したがってUHTST殺菌を行って、α−1000(液
体)製品を得、これを更に常法にしたがって噴霧乾燥し
て粒径60メッシュのα−1000(粉末)製品を得、
それぞれこれらの製品は冷凍保管した。 【0030】このようにして調製したペプチドα−10
00(粉末)について、セファデックスG−25カラム
を用い、下記の条件でゲル濾過した結果、図3の結果が
得られ、分子量は200〜10,000であることが判
明した。カラムサイズ:径16×950mm、溶出剤:
0.1Mホスフェートバッファー(pH7.0)、分
画:2ml/チューブ、流速:10ml/h、分子量マ
ーカー:バシトラシン(分子量1450)。 【0031】上記によって得たα−1000(液体)
は、水分含量が73.6%(減圧加熱乾燥法)であっ
て、淡黄色を呈し、その10%溶液のpHは7.5を示
し、魚臭もなく苦味も認められなかった。その成分につ
いての分析、及び、アミノ酸組成についての測定を行っ
た結果、下記する表3及び表4に示す結果が得られた。 【0032】(表3) ペプチドα−1000(液体)の成分分析 ──────────────────────────────────── 分析試験項目 結 果 分析方法 ──────────────────────────────────── たんぱく質 24.8% ケルダール法(*1) 脂 質 0% ソックスレー抽出法 灰 分 1.6% 直接灰化法 繊 維 0% ヘンネベルグストーマン改良法 糖 質 0% (*2) エネルギー 99kcal/100g (*3) アミノ態窒素 1.2% バンスライク法 鉄 0.11mg/100g o−フェナントロリン吸光光度法 カルシウム 4.5mg/100g 原子吸光光度法 ナトリウム 211mg/100g 原子吸光光度法 重金属(Pbとして) 1.9ppm 硫化ナトリウム比色法 ヒ素(As23として) 3.7ppm DDIC−Ag吸光光度法 ヒスタミン 検出せず 高速液体クロマトグラフ法 ──────────────────────────────────── 注釈 *1.窒素・たんぱく質換算係数:6.25 *2.計算式:100−(水分+たんぱく質+脂質+繊
維+灰分) *3.エネルギー換算係数:たんぱく質,4;脂質,
9;炭水化物(繊維+糖質),4 【0033】(表4) 分析方法:アミノ酸自動分析法 (ただし、シスチンは、過ギ酸酸化処理後、塩酸加水分
解し測定した。トリプトファンは、高速液体クロマトグ
ラフ法を用いた。) 【0034】 【実施例1】参考例1で得られたペプチドα−1000
(粉末)5gを500mlの脱イオン水で溶解し、OD
S樹脂(YMC ODS−AQ 120−S50)カラ
ム(3.5×13cm)に流してペプチドを吸着させ、
脱イオン水で洗浄し、次に、0%、10%、25%、5
0%及び99.5%のエタノール水溶液各500mlで
溶離させ、それぞれ、Y−1、Y−2、Y−3、Y−4
及びY−5の画分を得た。これらの画分は、いずれもす
ぐれたACE阻害活性を示した。風味については、Y−
1は苦味は全くなく、Y−2も苦味はほとんどなかっ
た。そして、Y−3、Y−4となるにしたがい苦味が強
くなる傾向が認められた。 【0035】 【実施例2】実施例1において得られたY−1画分は、
下記する表5、表6に示すような物理化学的性質を有
し、α−1000に比べて、ACE阻害活性にすぐれ、
色及び味の面では大幅な改良が認められた。このような
ペプチドは、文献未載でしかも極めて有用な新規物質で
あって、これをα−2100と命名した。 【0036】(表5) Y−1の物理化学的性質 (A)分子量:200〜10,000(ASAHIPA
K GS−320 高速液体クロマトグラフィーによ
る)(図4) (B)融点:65℃で着色した(分解点) (C)比旋光度:[α]D 20=−11° (D)溶剤に対する溶解性:水に易溶であるが、エタノ
ール、アセトン、ヘキサンにほとんど溶解しない。 (E)酸性、中性、塩基性の区別:中性 pH5.0〜
8.0(10%溶液) (F)物質の外観:白色〜淡黄色粉末。 (G)成分:水分6.58%(常圧加熱乾燥法);蛋白
質73.94%(ケルダール 法、窒素・蛋白質換算係数6.25);脂質0%(ソッ
クスレー抽出法); 灰分9.85%(直接
灰化法) (H)UVスペクトル:図5 (I)IRスペクトル:図6 (J)アミノ酸組成:表6 【0037】(表6) 分析方法:アミノ酸自動分析法 【0038】 【参考例2】実施例1において得られたY−2画分、す
なわちODSカラムクロマトグラフィーにより溶出した
10%エタノール画分は、下記する表7、表8に示すよ
うな物理化学的性質を有し、また、ACE阻害活性は非
常に高く(IC50(mg蛋白/ml):0.015、こ
れに対してα−1000は0.263)、苦みはほとん
どなく、味についても格別の問題点は認められなかっ
た。このようなペプチドは文献未載でしかも極めて有用
な新規物質であって、これをα−2200と命名した。 【0039】(表7) Y−2の物理化学的性質 (A)分子量:200〜10,000(ASAHIPA
K GS−320高速液体クロマトグラフィーによる)
(図7) (B)融 点:138℃で着色した(分解点) (C)比旋光度〔α〕D 20=−40° (D)溶剤に対する溶解性:水に易溶であるが、エタノ
ール、アセトン、ヘキサンにほとんど溶解しない。 (E)酸性、中性、塩基性の区別:中性 pH5.0〜
8.0(10%溶液) (F)物質の外観:白色〜淡黄色粉末。 (G)成分:水分2.72%(常圧加熱乾燥法);蛋白
質87.25%(ケルダール 法、窒素・蛋白質換算係数6.25);脂質0%(ソッ
クスレー抽出法); 灰分0.20%(直接灰化法) (H)UVスペクトル:図8 (I)IRスペクトル:図9 (J)アミノ酸組成;表8 【0040】(表8) 分析方法:アミノ酸自動分析法 【0041】 【参考例3】Y−2画分の官能評価を次のようにして行
った。評価は、うまみ、苦味、魚臭の3項目について、
非常に強いと感じたときを5として6点評点で行い
(5:非常に強いと感じたもの→0:何も感じないも
の)、下記の表9の結果を得た。この結果から、Y−2
画分は、うまみは多少弱いものの、苦味や魚臭は低いこ
とが明らかにされた。 【0042】(表9)【0043】このようにY−2画分は、異味や異臭がな
いので、無味無臭が要求される食品素材として好適であ
り、またすぐれたACE阻害活性とも相まって、Y−2
画分は、機能性食品素材としての適用性がきわめて高い
ことが判明した。 【0044】 【発明の効果】本発明によって得られた新規ペプチドは
ほとんど苦味もないので、飲食品自体ないし添加物とし
て使用できるだけでなく、すぐれたACE阻害活性を有
するので、保健用食品として血圧上昇を抑制ないし予防
のために使用することができ、また、ACE阻害剤ない
し血圧降下剤として各種の剤型に製剤化して医薬として
も有利に使用できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】ペプチドα−1000のUVスペクトルを図示
したものである。 【図2】ペプチドα−1000のIRスペクトルを図示
したものである。 【図3】ペプチドα−1000のゲル濾過パターンを図
示したものである。 【図4】Y−1画分の分子量HPLCパターンを図示し
たものである。 【図5】Y−1画分のUVスペクトルを図示したもので
ある。 【図6】Y−1画分のIRスペクトルを図示したもので
ある。 【図7】Y−2画分の分子量HPLCパターンを図示し
たものである。 【図8】Y−2画分のUVスペクトルを図示したもので
ある。 【図9】Y−2画分のIRスペクトルを図示したもので
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61P 9/12 A61K 37/18 C12N 9/99 37/64 (72)発明者 筬 島 豊 福岡市東区舞松原2−24−26 (56)参考文献 特許3117779(JP,B2) 日本農芸化学会誌,1991年,65 (8),1223−1228 日本農芸化学会誌,1992年,66 (1),25−29 Biosci.Biotech.Bi ochem.,1993年,57(6),922 −925 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 14/00 - 14/825 BIOSIS/MEDLINE/WPID S(STN)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 下記の物理化学的性質を有するペプチド
    α−2100(画分Y−1)。 (A)分子量:200〜10,000(ASAHIPA
    K GS−320 高速液体クロマトグラフィーによ
    る)(図4) (B)融点:65℃で着色した(分解点) (C)比旋光度:[α]D 20=−11° (D)溶剤に対する溶解性:水に易溶であるが、エタノ
    ール、アセトン、ヘキサンにほとんど溶解しない。 (E)酸性、中性、塩基性の区別:中性 pH5.0〜
    8.0(10%溶液) (F)物質の外観:白色〜淡黄色粉末。 (G)成分:水分9.58%(常圧加熱乾燥法);蛋白
    質73.94%(ケルダール法、窒素・蛋白質換算係数
    6.25);脂質0%(ソックスレー抽出法);灰分
    5.85%(直接灰化法) (H)UVスペクトル:図5 (I)IRスペクトル:図6 (J)アミノ酸組成:表6 (表6)分析方法:アミノ酸自動分析法 (K)特性 魚肉由来で、下記の物理化学的性質を有するペプチドα
    −1000をODS樹脂に吸着せしめた後、これをエタ
    ノール濃度0%のエタノール水溶液で溶離することによ
    って、ペプチドα−2100(画分Y−1)は製造され
    る。 (a)分子量: 200〜10,000(セファデックスG−25カラム
    クロマトグラフィーによる) (b)融点:119℃で着色(分解点) (c)比旋光度 [α]D 20=−22° (d)溶剤に対する溶解性: 水に易溶;エタノール、アセトン、ヘキサンにはほとん
    ど溶解しない。 (e)酸性、中性、塩基性の区別: 中性 (f)外観、成分: 白色粉末:水分5.14%(減圧加熱乾燥法);蛋白質
    87.5%(ケルダール法、窒素・蛋白質換算係数6.
    25);脂質0%(ソックスレー抽出法);灰分5.0
    %(直接灰化法)。 (g)特性: 魚肉由来であり、加熱によって自己消化酵素を失活さ
    せ、蛋白分解酵素で加水分解して得たペプチドである。
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