JP2784230B2 - エピマーアルドースおよびアルドース同族体の連続相互変換に用いる固体触媒 - Google Patents

エピマーアルドースおよびアルドース同族体の連続相互変換に用いる固体触媒

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Description

【発明の詳細な説明】 本明細書で考察され、特許請求される発明は糖類のエ
ピマー化、特にアルドースのエピマー化に関する。より
詳細には本発明はこの種のエピマー化を比較的緩和な条
件下で行う固体触媒、これらの触媒をアルドースのエピ
マー化に用いること、およびこの種の触媒の固定床を用
いる連続的な糖類のエピマー化(epimerization)に関
する。
最近、ビリクはチェコスロバキア著作権証第149,463
号においてモリブテン酸がL−マンノースの水溶液をエ
ピマー化すると報告している。70〜95℃で7までのpHに
おいて行われた反応によって妥当な時間内でエピマー糖
の平衡混合物が得られると述べられている。しかし、ビ
リクはのちにマンノースのエピマー化速度はpH5.9の方
が2.9の場合より20倍遅く、グルコースについては5倍
遅いことを観察した。これはエピマー化には高酸性媒質
が望ましいことを示す;ビリク(Bilik)ら、Chem.Abs
t.,89(19):163846m(1978)。これとは別個に本発明
者らは、アルドースに対し約1500ppm以下の量の可溶性
モリブデート(molibdate)を用いて妥当な速度でエピ
マー化を行うためにはpH約1〜3の高酸性媒質が必要で
あることを観察した。米国特許第4,718,405号。可溶性
モリブデートの使用量に関する後者の制限は商業的実現
性の結果である。エピマー化の機構に関する研究はヘイ
ズ(Hayes)らによって[J.Amer.Chem.Soc.,104 6764
(1982)]pH4.5の水溶液中90℃で、アルドースに対し
約30,000ppmの可溶性モリブテンを用いて行われた。
ビリクの方法は、有色体を含めて実質量の副生物を生
成することなくアルドースをエピマー化して平衡混合物
となす際に有用である。エピマー化は比較的まれな糖
類、たとえばL−リボースをL−アラビノースから、お
よび糖同族体、たとえば6−デオキシ−L−グルコース
をL−ラムノースから製造する際のみでなく、糖類合成
における生成物混合物を変化させる際にも望ましい。た
とえばL−グルコースを含めてL−糖類は非栄養性甘味
料として有効であり、L−グルコースの製造にはL−マ
ンノースの形成が伴う。L−マンノースからのL−グル
コースの分離は種々の方法で行うことができるが、分離
供給原料中にマンノースが存在すると精製グルコースの
原価が増大し、その原価は供給原料中のマンノース含量
の増大に伴って増大する。残念ながらL−グルコースと
L−マンノースの混合物は一般にL−マンノースが優勢
な状態での動的制御下に製造される。これは比較的純粋
なL−グルコースの製造に対して原価上著しく不利とな
る。グルコースはマンノースに対比して熱力学的に好ま
しいので(ヘイズら、前掲)、分離されたマンノースま
たは動力学的に形成された生成物が平衡化すると、実質
的かつきわめて著しい原価低下が得られるであろう。
可溶性モリブデートをエピマー化剤として用いること
は有用であっても、商業的方法にはなお処理しにくい難
点がある。特に可溶性モリブデートは実際上エピマー化
のために高酸性(約3.0以下のpH)の溶液を必要とす
る。エピマー対によってはこのように低いpHは目的外の
生成物を与える副反応を生じるという点でやっかいであ
る。可溶性モリブデートをエピマー化剤として用いるた
めには、これをのちに溶液から除去する追加の処理工程
も必要である。エピマー対が頻繁に分離される場合は、
分離工程前にモリブデートを除去する必要があるが、い
ずれにしろアルドースのいかなる工業的用途についても
生成物中に有意量のモリブデートが許容されるのはきわ
めて異例であろう。最後に、可溶性モリブデートの使用
によって、バッチ法より好ましい場合が多い連続エピマ
ー化法の調整が困難になる。
要望されているものは、不均質反応条件下で作動する
エピマー化触媒、すなわち固体状のエピマー化触媒であ
る。要望されるのは、アルドースの水溶液に固有のpH−
普通は4〜6のpHの範囲−で作動する固体状エピマー化
触媒である。要望されるのは、緩和な酸性pHで安定に保
たれ、かつ活性を示す固体状エピマー化触媒である。要
望されるものは緩和な酸性条件下のみで作動し、その活
性成分が触媒から普通の反応条件下で著しい程度に浸出
することのない安定な選択的エピマー化触媒である。本
発明者らが提供するのはまさにこのような触媒である。
特に本発明者らは、交換可能部位がモリブデートによ
り占有された強アニオン交換樹脂がアルドースのエピマ
ー化に際しきわめて活性であり、緩和な酸性条件下で高
い選択性を備えていることを見出した。きわめて驚くべ
きことに、エピマー化水性混合物中へのモリブデンの浸
出が50ppm以下、しばしば10ppm以下である固体触媒を調
製しうる。連続操作中のこの種の触媒の活性は320時間
以上の操作期間中、高い状態に維持される。この種の固
体触媒に基づく連続エピマー化法は容易に考察され、効
果的に実施され、経済的に有益であり、異性化されるア
ルドースの水溶液に固有のpHにおいて異性化を行うとい
う利点をさらに備えており、その結果目的外の副反応お
よび副生物の発生が低下する。
本発明により達成されるように、固体状エピマー化触
媒からのモリブデンの浸出水準が低いことは、この種の
触媒が商業的に受入れられ、かつこの種の触媒に基づく
連続エピマー化法が商業的に成功するために欠くべから
ざる前提条件である。本方法の特色である低い浸出水準
ではモリブデン除去のために別個の工程を必要とせず、
このため製造過程での単位プロセスが除かれる。モリブ
デン浸出水準が低いこと自体は長い触媒寿命を保証する
ものではないが、活性損失の少ない高い触媒寿命にとっ
て低い浸出水準は必須要件である。触媒からモリブデン
が連続的に除かれることは触媒活性種が連続的に除かれ
ることに等しく、これは常に触媒性能の劣化をもたらす
からである。
米国特許第4,029,878号明細書(クルーゼ)には、6
価モリブデン触媒を用いるグルコースのエピマー化にお
けるマンノース収率が、少なくとも50重量%のグルコー
スを含有する溶液の使用によって高められることが示さ
れている。彼らは一般に6価モリブデンの溶液をモリブ
デン酸少なくとも0.125重量%の濃度で用い、反応終了
後に混合床イオン交換樹脂を添加している。これは恐ら
く可溶性モリブデンを除去または減少させるためであろ
う。しかし2例において極度に高い水準のモリブデン酸
(0.83および1.67重量%)をアニオン交換樹脂と共に用
いているが、これらの場合マンノースの収率は樹脂が存
在しない場合に得られると予想されるものより低いと思
われる。クルーゼ特許にはまたモリブデートを持つアニ
オン交換樹脂の使用が示されるが、以下に開示される方
法により見い出される改良された性能については示唆さ
れていない。更に、モリブデートの交換が0.1〜4.0のコ
ントロールされたpHで起きたこと、又は樹脂からのモリ
ブデンの浸出が考えられたことは示されていない。
特開昭62−54198号公報には、H2MoO4を持つアニオン
交換樹脂による糖混合物のエピマー化が開示された。そ
の生成物について脱塩が必要なことは、触媒がかなりの
量のモリブデンを失ってしまい、従って生成物からモリ
ブデンの除去が必要となることを示唆している。
特開昭55−76894号公報において、発明者らはクルー
ゼのものと等しいモリブデン交換されたアニオン交換樹
脂であるエピマー化触媒が急速に失活したことを認めて
おり、彼らのデータは90℃におけるマンノース収率が30
%から35時間以内に15%以下に低下したことを示す。主
にこの急速失活の結果、彼らはエピマー化触媒として使
用しうると思われる“Mo型イオン交換繊維”を開発し
た。この触媒の性質は明らかではない。しかし重要であ
ると思われる区別は、彼らが塩基性条件下でモリブデン
を交換しているのに対し、本発明の場合むしろ酸性pHで
交換を行うことが重要であることが分かるであろう。記
載が不十分なため彼らの触媒の性質および方法が不確実
ではあるが、確実であると思われることは上記明細書の
方法は本発明触媒が示す低いMo浸出水準または高い安定
性を証明し得ないことである。これらは双方とも本発明
の本質的特色である。
発明の要約 本発明の目的は、不均質条件下でアルドースおよひア
ルドース同族体をエピマー化する固体触媒を開発するこ
とである。他の目的はアルドースおよびそれらの同族体
のエピマー化のための連続法を開発することである。固
体状エピマー化触媒の一形態は最終樹脂に対し約0.05〜
約30重量%のモリブデンを与えるのに十分な部位がモリ
ブデートで交換されたアニオン交換樹脂からなる。より
詳細な形態においては、モリブデートをpH約0.5〜約6.0
において交換する。さらに他の形態においては、少なく
とも1種のアルドースを含有する水溶液を、モリブデー
トで交換した樹脂の固定床にpH約4〜約6において導通
することによりエピマー化する。他の形態は以下の説明
から明らかであろう。
発明の説明 本発明は、特定の条件下でモリブデートにより交換さ
れたアニオン交換樹脂、特に強アニオン交換樹脂が、ア
ルドースおよびそれらの同族体をそれらの溶液に固有の
pHにおいてエピマー化するために有効な触媒である固体
を与えるという本発明者らの知見に基づく。この固体は
エピマー化をきわめて選択的に、妥当な速度で、きわめ
て低いモリブデンの生成物への浸出水準において触媒
し、かつ長期間の連続使用に際してその活性を維持す
る。
エピマー化反応の反応体または供給原料は少なくとも
1種のアルドースまたはアルドース同族体を含有する溶
液、一般的には水溶液である。アルドースはアルデヒド
基を含有する炭水化物である。炭素原子4個を含むもの
はテトロースと呼ばれ、炭素原子5個を含むものはペン
トース、6個を含むものはヘキソース、7個を含むもの
はヘプトースなどと呼ばれる。テトロースはエリトロー
スおよびトレオースからなる。ペントースにはリボー
ス、アラビノース、キシロースおよびリキソースが含ま
れる。ヘキソースにはアロース、アルトロース、グルコ
ース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース
およびタロースが含まれる。アルドヘキソース群はきわ
めて重要であるが、エピマーアルドペントース、すなわ
ちリボースおよびアラビノースも本発明の実施に際して
重要である。
モリブデートによるエピマー化にとって重要な構造単
位は下記のものであると考えられ(ヘイズら、前掲): アルドース自体以外の上記単位を含む化合物はいずれも
アルドース同族体と呼ぶことができる。一群のアルドー
ス同族体はn−デオキシアルドース(n4)、すなわ
ち炭素番号n、C−n(アルデヒド炭素をC−1とす
る)におけるヒドロキシル基が水素原子により置換され
たアルドースからなる。この群の例はラムノース、6−
デオキシ−グルコース、4−デオキシ−リキソース、5
−デオキシ−アラビノース、4−デオキシ−マンノース
および5−デオキシ−タロースである。他の群にはアル
ドースエステルおよびケタールが含まれ、その際エステ
ルおよび/またはケタールの形成はC−n(n4)に
おいて起こる。その例にはグルコース−6−アセテー
ト、マンノース−5,6−ジブチレート、4,6−O−エチリ
デン−マンノースなどが含まれる。さらに他の群はウロ
ン酸類、すなわちC−6にあるヒドロキシメチルがカル
ボン酸基に変換されたヘキソース、特にアルドウロン酸
類、たとえばグルクロン酸、マンヌロン酸、ガラクツロ
ン酸などが含まれる。さらに他の群は6−デオキシ−6
−アミノ−アルドース類、すなわちC−6にあるヒドロ
キシル基がアミノ基によって置換されたアルドース類で
ある。4,5または6−O−アルキルアルドース類はグリ
コシド類であり、これらも適切なアルドース同族体であ
り、たとえば4−,5−または6−デオキシハロアルドー
スである。
アルドースまたはアルドース同族体の溶液の濃度は本
発明の実施に際して重要ではないが、実際上は粘度要件
との調和において可能な限り農厚な溶液を用いることが
有利である。少なくとも原理的には、単位時間当たりエ
ピマー化されるアルドースまたはアルドース同族体の量
に関する生産性が溶液中のアルドースの濃度と共に向上
することは認められるであろう。実際には約5〜約50重
量−容量%の溶液が一般に用いられる。水溶液は他の物
質、たとえば細菌、カビなどの増殖を防止するための添
加物、たとえば亜硫酸塩または亜硫酸水素塩をも含有し
うる。溶液はpHを目的の値に調整するための緩衝剤、お
よび酸または塩基をも含有しうる。供給原料をその溶液
に固有のpHにおいてエピマー化するのが最も好ましい場
合が多く、これは一般にpH約4〜約6、より好ましくは
約4.5〜約5.0であるが、所望により約1〜約6のpH範囲
においてエピマー化を行うことができる。
この固体状エピマー化触媒は特定のpH範囲においてモ
リブデートで交換されたアニオン交換樹脂、特に強アニ
オン交換樹脂である。アニオン交換樹脂はゲルまたはマ
クロ網状形のいずれであってもよく、その個々の性質は
特に重要ではない。きわめて一般的かつ好ましくは、ア
ニオン交換樹脂は第四アンモニウム型のアミン樹脂であ
る。第三アミンである樹脂も使用しうるが、必ずしも同
等の結果が得られるわけではない。本発明の好ましい形
態に用いられる強アニオン交換樹脂は通常は第四ベンジ
ルアンモニウム化合物系のもの、たとえば基ArCH2N+(C
H3を有するポリスチレンおよび非ポリスチレンゲル
樹脂、基ArCH2N+(CH3(CH2CH2OH)を有するポリス
チレンゲル型樹脂、ならびに上記各構造それぞれのマク
ロ網状樹脂であり、これらの式中、Arは芳香族環または
その一部、通常はベンゼンである。本発明における重要
な特色は、樹脂がモリブデートまたはモリブデート前駆
物質で交換されうるアニオン交換部位を含むことであ
る。
アニオン交換樹脂をモリブデートと交換して、最終生
成物中に少なくとも0.05重量%、より一般的には少なく
とも約0.5重量%、きわめて一般的には約30重量%以下
のモリブデンを与える。交換された樹脂上のモリブデー
トの量は主としてプロセスの生産性、すなわち単位時間
当たりエピマー化しうるアルドースの量に影響を与える
が、このプロセスの性質には影響を与えない。“低い”
範囲、たとえば0.05〜11.5重量%のモリブデン、または
“高い”範囲11.5〜約30重量%のモリブデンのいずれで
作動すべく選ばれても、エピマー化されるのがアルドー
スまたはアルドース同族体のいずれであっても、本発明
の本質的な特徴は常に同じである。従って、明らかに、
交換された樹脂上のモリブデンの量は本発明の成功にと
って重大ではなく、広く選択されるものであると言え
る。
交換は水溶液中での溶解度がpH0.1〜6.0内のいずれか
において少なくとも100ppmであるMo(VI)のいずれかの
可溶性オキソアニオンによって行うことができる。モリ
ブデン酸塩、すなわちMoO4ジアニオンの塩類がその交換
にきわめて一般的に用いられ、これにはモリブデン酸ナ
トリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、ストロン
チウム、亜鉛、鉄(II)、マグネシウム、アンモニウム
およびバリウムが含まれる。有機金属モリブデート錯
体、たとえば酸化モリブデン(VI)ビス(2,4−ペンタ
ンジオネート)も本発明の実施に際して用いることがで
き、三酸化モリブデン−これは通常は水不溶性物質であ
ると考えられているが、その溶解度は前記の基準を満た
すのに十分である−も用いられる。実際には、交換は、
アニオン交換樹脂の交換部位に配置されたのちモリブデ
ン(VI)オキシアニオンに交換しうるいずれかのモリブ
デン種によって行うことができる。
交換はバッチ式または連続式のいずれかで、普通は室
温またはその付近で行われるが、100℃までの温度を採
用することができる。一般式交換に際しては、樹脂とモ
リブデン酸ナトリウムの20重量%溶液との混合物を室温
でpH約0.5〜約6.0において2日間までの期間混和して、
約30重量%までのモリブデンを取込ませる。
交換が行われるpHは得られる固体触媒の活性および安
定性に重大な影響をもち、0.1〜約6.0の範囲である。活
性エピマー化触媒を得るために、きわめて一般式には、
交換は約6.0を越えないpHにおいて行われる必要があ
る。交換は通常pH約0.1〜4.0、より一般的には約0.5〜
約2.5において行われるであろう。個々の触媒いずれか
に最適な個々のpH範囲は樹脂に応じて異なるが、簡単な
実験によって容易に判定しうる。しかし、一般に低いpH
における交換ほどより安定な樹脂、すなわち連続使用に
際して示す失活がより少ないものを与える傾向にあるこ
とが認められた。すなわち、触媒がより低いpH範囲で調
製された場合の方がより高いpHで調製された場合より、
固体触媒の安定性は若干高いと思われる。
上記の固体触媒は最終触媒の乾燥重量基準で約0.05〜
約30重量%のモリブデン元素を含有し、より普通は約10
〜約25重量%のモリブデンを含有する。最終固体触媒中
の個々のモリブデン水準は、樹脂の性質、交換に用いた
モリブデートの量、交換のpHなどに応じて異なる。前記
のように、モリブデン水準はエピマー化プロセスの生産
性に影響を与えるが、本発明の成功において重要な要素
ではない。
連続エピマー化法の設計に重大な寄与をなす本発明触
媒の重要な特色は、反応条件下でそれらを使用する際に
生成物へのモリブデン浸出水準が低いことである。高水
準のモリブデン浸出が少なくとも2点において許容でき
ないことは明らかである。モリブデンはエピマー化にお
ける有効種であるので、固体触媒からそれが失われるこ
とは触媒活性の損失を伴うと予想される。従って、著し
いモリブデン浸出は触媒失活の促進を生じるであろう。
高水準のモリブデンがエピマー化されたアルドースまた
はアルドース同族体の生成溶液中に存在する場合、モリ
ブデンをアルドース分離工程前に除去する必要がある。
従って、著しいモリブデン浸出はエピマー製品に製造に
際して付加的な精製工程を必要とするであろう。本発明
方法はエピマー化生成物がエピマー化条件下でモリブデ
ンを約50ppm以下、多くの場合約25ppm以下、しばしば約
15ppm以下含有することを特徴とする。
上記に従って調製された固体触媒は幾つかのきわめて
好ましい特色を備えている。これらの触媒はアルドース
またはアルドース同族体のエピマー化を触媒する際にき
わめて選択的である。選択的とは、反応体アルドースま
たはアルドース同族体が最小限の副生物の形成でそのエ
ピマーに変換されることを意味する。また、これらの固
体触媒はきわめて安定であり、150時間以上の期間、連
続操作に用いることができる。これらの調製様式に応じ
て、ある触媒は少なくとも320時間にわたって実質的に
活性の変化を示さない。基準としてグルコースの平衡値
の少なくとも25%を与えるのに十分な液体毎時空間速度
において行われる95℃におけるマンノースのエプマー化
を用いると、本発明の触媒は一般に連続法において1日
当たり約10%以下の失活を示し、これは少なくとも約16
0時間の半減期に相当する。固体触媒は使用時よりはる
かに以前に調製して貯蔵しても実質的な分解または失活
が生じない。
本発明の固体触媒によるエピマー化は通常は約40〜11
0℃の温度範囲で行われるが、より普通には約70〜約100
℃の範囲、よりいっそう一般的には約80〜約95℃で行わ
れる。温度の最も重要な作用なエピマー化速度であると
思われ、従って温度は好都合な反応速度を与えるべく選
ばれるであろう。他方、操作温度は触媒自体の構造およ
び化学的安定性にも影響を与える場合があり、場合によ
っては少なくともこれらが適切な反応温度を選ぶ際に考
慮される可能性がある。エピマー化が行われる期間は反
応温度、用いられる個々の固体触媒、触媒に含有される
モリブデンの量、求められる変換の程度などに応じてか
なり異なるであろう。商業的には平衡に達するまで反応
を行うことが望ましくない場合が多い。平衡に達するま
での期間は、たとえば平衡値の80%に達するのに必要な
期間と比べて極端に長い可能性があるからである。その
結果エピマー化は商業的に受入れられる生成物成分を達
成するのに十分な期間行われるであろう。実際には反応
は一般に目的エピマーの平衡値の少なくとも1/4、より
普通には少なくとも1/2を達成するのに十分な期間行わ
れるであろう。
エピマー化はバッチ式で、または好ましくは連続式で
行われる。バッチ式の場合、エピマー化すべきアルドー
スまたはアルドース同族体を含有する水溶液と固体触媒
をpH約1〜約6、通常は約4.0〜約6.0のpH範囲で、約40
〜約110℃の温度において、希望する割合の目的エピマ
ーを得るのに十分な期間混合する。次いで固体触媒をた
とえば瀘過により分離し、その際瀘液が反応生成物であ
る。エピマー対はそれ以上処理することなく用いること
ができるが、一般にはエピマー対の一方または双方を適
宜な手段で、たとえばクロマトグラフィーによってより
純粋な形で分離する。
本発明の固体触媒はアルドースまたはアルドース同族
体のエピマー化のための連続法において、よりいっそう
効果的に用いられる。当業者は多様な変更が可能である
ことを確認するであろう。以下の記述は本発明の代表例
にすぎない。本発明の固体触媒であるモリブデート交換
樹脂は充填床として用いられる場合が最も多いが、流動
床または懸濁気泡床としても用いられる。供給原料は、
所望により他の添加物を含有するアルドースまたはアル
ドース同族体のpH約1〜6の水溶液である。好ましい形
態においては、水性のアルドースまたはアルドース同族
体供給原料のpHはその溶液に固有のものであり、4.0〜
6.0であろう。次いでこの水性供給原料を充填床に上向
きまたは下向きに、反応温度、固体触媒中のモリブデン
量、および求めるエピマー化の程度に応じて異なる液体
毎時空間速度において導通する。従ってたとえば約10〜
20重量%のモリブデンを含有する触媒を用いて10重量%
のマンノース水溶液に対し95℃で作用させた場合、液体
毎時空間速度1〜2によって触媒床の最初の使用に際し
てエピマーマンノース−グルコース対のほぼ平衡値が得
られる。樹脂はその使用によって事実失活を示すが、そ
の経時性は樹脂、アルドース供給原料の性質および濃
度、交換されたモリブデンの量、ならびにモリブデン交
換のpHに応じて異なる。しかし多少とも一般的な例にお
いては、供給原料としての10%マンノースに95℃で、初
期にエピマー化生成物中に平衡濃度のグルコースを与え
る液体毎時空間速度において作用する触媒は、供給原料
の同じ液体毎時空間速度において操作150時間後に平衡
値の約1/2のグルコースを与える。
以下の例は本発明の例示にすぎず、本発明に包含され
る多様な形態の代表例にすぎない。特に本発明はこれら
の例によっていかなる様式においても限定されるべきで
ない。
例I〜VIII 塩基性アニオン交換樹脂上の固体モリブデート触媒を
下記により調製した: 500mLの三角フラスコに50.0gのモリブデン酸ナトリウ
ム・2水化物および200mLの脱イオン水を装入した。混
合物を溶液になるまで撹拌し、次いで濃硫酸を慎重に添
加することにより溶液のpHを4.0に調整した。得られた
酸性化モリブデート溶液に次いで50.0gのローム・アン
ド・ハース社の樹脂・アンバーライトIRA−400を添加し
た。これは第四ベンジルアンモニウム型の強塩基性ポリ
スチレンゲル型イオン交換樹脂のクロリド形のものであ
る。フラスコに栓をし、時々緩和に揺動しながら2日
間、室温に保持した。得られた固体触媒をガラス濾過器
上に採取した。交換していないすべてのモリブデートを
完全に除去するために、固体触媒を合計3Lの脱イオン水
少量ずつで洗浄した。こうして、洗浄済みの触媒は使用
可能な状態となった。固体触媒の試料を真空下に60℃で
5時間乾燥させ、次いで分析した。樹脂は20.7重量%の
モリブデンを含有していることが認められた。
第1表にまとめたように、用いる塩基性アニオン交換
樹脂、およびモリブデート水溶液のpHを変更して、上記
処理を反復した。
例IX−XVI 下記の一般法を用いて、例I〜VIIIで調製した固体触
媒の触媒活性、および浸出に対する安定性を評価した。
1ccの固体触媒試料を試験管内でD−マンノースの9.1重
量%水溶液6.1mLと混合した。試験管に栓をし、80℃で
一般に24時間振とうした。試料のアリコートを一般に2,
4,6,8,18および24時間後に取出し、HPLCにより分析して
D−マンノースからD−グルコースへのエピマー化の程
度を測定した。活性触媒は約4〜8時間後に平衡混合物
(〜70%グルコース:〜30%マンノース)を与えた。不
活性触媒はエピマー化活性を全く示さないか、24時間後
ですら平衡混合物に達し得なかった。24時間後に取出し
たアリコートについてはAAS分析をも行い、固体触媒か
ら溶液中に浸出したモリブデンの水準を測定した。反応
混合物のpHは反応期間全体を通して5.3に維持され
た。評価を第2表にまとめる。
例XVII〜XXI 上記例I〜VIIIで調製した固体触媒が示す触媒活性が
アニオン交換されたモリブデート(すなわち塩基性アニ
オン交換樹脂上の部位にイオン結合したもの)によって
生じるのであって、単に固体表面に吸着されたもの、ま
たは物理的入に捕獲されたものによって生じるのではな
いことを証明するために、アニオン交換が行われない酸
性カチオン交換樹脂を用いて固体触媒を調製することを
試みた。これらの触媒を調製するために例Iの方法を用
い、唯一の相違はここでは塩基性アニオン交換樹脂の代
わりに酸性カチオン交換樹脂を用いたことであった。例
IX〜XVIの方法を用いて、酸性カチオン交換樹脂上に調
製されたこれらの固体触媒の活性を評価した。これらの
評価の結果を第3表に示す。
これらの結果から、樹脂に吸着および/または捕獲さ
れたモリブデートはごく低い水準にすぎないことは明ら
かである。従って、塩基性アニオン交換樹脂を用いて調
製された固体触媒に見られる高い(>10重量%)水準の
モリブデンは必然的に、イオン結合した(交換した)モ
リブデートを表わすにちがいない。同様に、これらの結
果から、例IX〜XVIにおいて固体触媒から浸出した低い
(<100ppm)水準のモリブデンはそれらの実測触媒活性
に関与するには低すぎることも明らかである。
例XXII L−アラビノースの連続エピマー化。20gのアンバー
ライト(商標)IRA−400(Cl)イオン交換樹脂を100ml
の17重量%Na2MoO4・2H2O溶液と混合し、濃H2SO4でpH4.
0に調整した。混合物を20時間撹拌し、次いで濾過して
モリブデート溶液から樹脂を分離した。次いで樹脂を5L
の脱イオン水で十分に洗浄して、過剰のモリブデートを
除去した。仕上げ処理した触媒は11.5重量%のMo元素を
含有していることが認められた。この触媒(16.5cc)を
加熱ジャケット付きたて型カラム反応器に装填し、これ
を約95℃に保持した。10%水性L−アラビノース供給原
料(pH約5)を上向きに20cc/hr(1.2LHSV)で触媒上に
ポンプ送りした。4時間毎に生成物を採取し、高圧液体
クロマトグラフィー(HPLC)により分析した。各生成期
間の組成を下記に示す。
同様にしてL−ラムノースを、L−ラムノースおよび
L−6−デオキシグルコースを含有する混合物にエピマ
ー化することができる。
例XXIII モリブデン含量の関数としてのエピマー化。塩基性ア
ニオン交換樹脂上の固体モリブデート触媒を、3.27、1.
34および0.056重量%のモリブデンを含有する触媒を得
る量のモリブデン酸ナトリウム・2水化物によりpH1に
おいて交換したローム・アンド・ハース社の樹脂・アン
バーライトIRA−400から調製した。10重量%水性D−マ
ンノース(pH約5)の供給原料を90℃の温度で触媒と共
に振とうした。定期的に取出したアリコートをグルコー
スおよびマンノース含量につき分析した。結果を第5表
にまとめる。
これらのデータは各触媒がマンノースをグルコースに
エピマー化するのに有効であることを示す。1.34および
3.27%モリブデン双方により3時間以内に平衡が成立
し;0.056重量%モリブデンにより約12時間以内に平衡が
成立した。
例XXIV L−ラムノースから6−デオキシ−L−グルコースへ
のエピマー化。スクリューキャップ付きボトルに30gの
L−ラムノース、70gの蒸留水、および10gの触媒−前記
例と同様に調製され、12.9重量%のモリブデンを含有す
るもの−を装填した。このボトルを90℃、280rpmの恒温
振とう浴に6時間入れた。次いでこの溶液を冷却し、濾
過して触媒を回収し、試料をHPLCにより分析して糖類の
面積%を求めた。
例XXV D−グルクロン酸からD−マンヌロン酸へのエピマー
化。撹拌棒を入れたスクリューキャップ付き試験管に1g
のD−グルクロン酸、9gの蒸留水、および1.3mLのモリ
ブデート触媒−前記章に記載したと同様に調製され、1
5.9重量%のモリブデンを含有するもの−を装填した。
試験管にふたをし、90℃で撹拌下に恒温加熱ブロックに
装入した。54時間にわたってアリコートを定期的にHPLC
分析用として取出した。結果を次表に面積%に基づき報
告する。
例XXVI 5−デオキシ−5−クロロ−D−ガラクトースのバッ
チ式エピマー化。5−デオキシ−5−クロロ−D−ガラ
クトース供給溶液(20重量%)を、100gの蒸留水および
10gのIRA−400樹脂−モリブデン含量4%−を入れたス
クリューキャップ付きフラスコに添加する。フラスコを
90℃の恒温振とう浴中で250rpmにおいて振とうし、1,3,
5および24時間目にアリコートを採取する。試料をHPLC
により生成物5−デオキシ−5−クロロ−D−タロース
の測定のために分析する。
例XXVII 4−O−メチル−D−マンノースのバッチ式エピマー
化。4−O−メチル−D−マンノース供給溶液(10重量
%)を、100gの蒸留水および10gのIRA−400樹脂−モリ
ブデン含量7重量%−を入れたスクリューキャップ付き
フラスコに添加する。フラスコを90℃の恒温振とう浴に
装入し、250rpmで振とうする。1,3,5および24時間目に
フラスコからアリコートの採取する。試料を生成物4−
O−メチル−D−グルコースのHPLC測定により分析す
る。
例XXVIII 6−デオキシ−6−アミノ−D−グルコースのバッチ
式エピマー化。6−デオキシ−6−アミノ−D−グルコ
ース供給水溶液(15重量%)を、100gの蒸留水および10
gのIRA−400樹脂−モリブデン含量5重量%−を入れた
スクリューキャップ付きフラスコに添加する。フラスコ
を90℃の恒温振とう浴に装入し、250rpmで振とうする。
1,3,5および24時間目にフラスコからアリコートを採取
する。試料をHPLCにより生成物6−デオキシ−6−アミ
ノ−D−マンノースの測定のために分析する。
例XXIX マンノースの連続エピマー化:触媒A。10重量%水性
D−マンノース供給原料(pH約5)を上向きに触媒(23
cc)固定床に90℃の温度で導通した。触媒は、pH4.0で
モリブデン酸ナトリウムにより変換したのち水洗して、
交換されていないモリブデートをすべて除去したマクロ
網状アニオン交換樹脂(アンバーリスト(商標)27)で
あった。触媒は20.2重量%のモリブデンを含み、供給原
料は一定速度6.5cc/時間/モリブデンgで上向きに導通
された。これは供給原料0.65cc/cc触媒/時間(0.65LHS
V)に相当する。流出液をグルコース、マンノースおよ
びモリブデン含量につき分析した。結果を第8表にまと
める。
例XXX マンノースの連続エピマー化:触媒B。10%マンノー
ス供給原料(pH約5)を、固体触媒に95℃で9cc/時間/
モリブデンg(LHSV1.0)の速度において上向きに供給
原料を導通することによって連続的にエピマー化した。
触媒はpH4.0で22.1重量%のモリブデンを含有する触媒
を得るべくモリブデン酸ナトリウムで交換したゲル型ア
ニオン交換樹脂(IRA−400)11ccの固定床であった。結
果を下記の第9表にまとめる。
例XXXI D−マンノースの連続エピマー化:触媒3。20gのア
ンバーライト(商標)IRA−400(Cl-)を100mLの17重量
%Na2MoO4・2H2O溶液と混合し、濃H2SO4によりpH0.52に
調整した。混合物を数日間放置したのち、樹脂を濾別
し、5Lの脱イオン水で十分に洗浄した。仕上げ処理した
触媒は13.1%のMoを含有していることが認められた。こ
の触媒(17cc)を加熱ジャケット付きたて形カラム反応
器に装入した。10%D−マンノース供給原料を上向きで
20cc/時間(1.2LHSV)において触媒にポンプ送りした。
生成物を4時間毎に採取し、下記の各生成物期間の組成
を分析した。これらのデータを例XXXのものと比較する
と、より低いpHで触媒を調製したことに伴って安定性が
向上したことが示される。
例XXXII 96%のグルコース、2.3%の他の二糖類、および1.4%
の高級多糖類を含有するpH5.3の市販のデンプン水解物
を10重量%グルコースに希釈し、アンバーライトIRA−4
00イオン交換樹脂およびモリブデン酸ナトリウムからpH
1.0において調製され、15.9重量%のモリブデンを含有
するエピマー化触媒の供給原料として用いた。この供給
原料を触媒に1LHSVで60〜70℃において導通した。80時
間後に実質的に失活はなく、この時点で生成物は23〜28
%のマンノースを含有する(平衡値の約87%)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07H 5/06 C07H 5/06 7/033 7/033 (72)発明者 スウェド,レイモンド・ジェイ アメリカ合衆国イリノイ州60017‐5016, デス・プレインズ,イースト・アルゴン クイン・ロード 50 ピーオー・ボック ス 5016 (72)発明者 フェアス,ブルース・イー アメリカ合衆国イリノイ州60004,アー リントン・ハイツ,ノース・バッファロ ー・グローブ 2788 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07H 1/00 C07H 3/02 C07H 3/08 C07H 5/06 C07H 7/033 B01J 31/08 C07B 61/00 CA(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN)

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルドースまたはアルドース同族体のエピ
    マー化法において、該アルドースの第1エピマーを含有
    する水溶液を、エピマー化条件下で、モリブデート交換
    された塩基性アニオン交換樹脂の床に、第2エピマーの
    平衡値の少なくとも1/4を達成するのに十分な毎時液体
    空間速度で流入させ、そして得られたエピマー化生成物
    の混合物を採取することよりなり、ここで該アニオン交
    換樹脂は、モリブテンVIオキシアニオンに転化可能なモ
    リブテン化合物により、pH0.1〜4.0において、該アニオ
    ン交換樹脂に対してモリブテン0.05重量%以上、30重量
    %以下の量でそのアニオン交換部位にモリブデンを含有
    すべく交換されており、かつモリブデート交換された樹
    脂は、エピマー化生成物中のモリブデン水準がエピマー
    化条件下で50ppm以下であること、および該モリブデー
    ト交換された樹脂が、供給原料としてのマンノースをエ
    ピマー化してグルコースの平衡値の少なくとも25%を与
    える状態で測定して、95℃において少なくとも160時間
    の半減期を有することをさらに特徴とする上記の方法。
  2. 【請求項2】エピマー化条件に40〜110℃の温度が含ま
    れる、請求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】エピマー化条件に70〜100℃の温度が含ま
    れる、請求の範囲第2項に記載の方法。
  4. 【請求項4】エピマー化条件に80〜95℃の温度が含まれ
    る、請求の範囲第3項に記載の方法。
  5. 【請求項5】モリブデートが、pH領域0.1〜6.0内のいず
    れかにおいて少なくとも100ppm程度まで可溶性であるい
    ずれかのモリブデン(VI)オキソアニオンである、請求
    の範囲第1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】モリブデートがMoO4ジアニオンの塩類であ
    る、請求の範囲第5項に記載の方法。
  7. 【請求項7】モリブデートがナトリウム、カリウム、リ
    チウム、カルシウム、ストロンチウム、亜鉛、鉄(I
    I)、マグネシウム、アンモニウムまたはバリウムの塩
    類である、請求の範囲第6項に記載の方法。
  8. 【請求項8】アルドースがリボース、アラビノース、キ
    シロース、リキソース、アロース、アルトロース、グル
    コース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトー
    スおよびタロースよりなる群から選ばれる、請求の範囲
    第1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】アルドースがアラビノースである、請求の
    範囲第8項に記載の方法。
  10. 【請求項10】アルドースがマンノースである、請求の
    範囲第8項に記載の方法。
  11. 【請求項11】アルドースがL−マンノースであり、エ
    ピマー化混合物がL−マンノースおよびL−グルコース
    を含有している、請求の範囲第1項に記載の方法。
  12. 【請求項12】混合物に含有されるモリブデンが25ppm
    以下である、請求の範囲第1項に記載の方法。
  13. 【請求項13】混合物に含有されるモリブデンが15ppm
    以下である、請求の範囲第12項に記載の方法。
  14. 【請求項14】エピマー化条件に、アルドースの水溶液
    に関するpH1〜6が含まれる、請求の範囲第1項に記載
    の方法。
  15. 【請求項15】エピマー化条件にpH4〜6が含まれる、
    請求の範囲第15項に記載の方法。
  16. 【請求項16】アルドース同族体がn−デオキシ−アル
    ドースであり、ここでnは少なくとも4の整数である、
    請求の範囲第1項に記載の方法。
  17. 【請求項17】アルドース同族体がラムノースである、
    請求の範囲第1項に記載の方法。
  18. 【請求項18】アルドース同族体がL−ラムノースであ
    り、エピマー化混合物がL−ラムノースおよびL−6−
    デオキシグルコースを含有している、請求の範囲第1項
    記載の方法。
  19. 【請求項19】アルドース同族体がグルクロン酸であ
    る、請求の範囲第1項に記載の方法。
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