JP2782936B2 - 食器洗浄機 - Google Patents

食器洗浄機

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弘 大矢
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は噴射洗浄水により食器を洗浄する食器洗浄機
に関するものである。
従来の技術 従来のアームノズルを用いた食器洗浄機では、アーム
ノズルの回転軌跡の範囲外の食器等に洗浄水を確実に噴
射することができない。特に、幅寸法と奥行き寸法に差
の大きい長方断面の洗浄槽及び食器かごを有するもので
は、アームノズルの回転軌跡が長方形の短辺以下に制限
されるために、かごのコーナー部分の洗浄が劣ってい
た。
この欠点を解決するため発明者らは先に第4図に示さ
れるような断面構造の食器洗浄機を提案(出願)してい
る。この食器洗浄機では、洗浄槽1と、前記洗浄槽内に
食器を鉛直方向で多段に収納する上、下の食器かご2、
5と、洗浄水が食器に均一に噴射できるように適度な軸
方向ピッチで且つ適度な円周角で偏位させた複数個の噴
射孔3a、3b、3c、3dを有するとともに食器かご2の下方
で前記洗浄槽長手方向に配置された棒状ノズル3と、食
器かご5の下部空間で略水平に回転するアームノズル6
とを備えている。さらに、棒状ノズル3と一体に回転し
且つこれに脱着自在に回転アーム4が設けてあり、この
回転アーム4には推進噴射孔4aが設けてある。
この構成では、洗浄水が供給されて洗浄ポンプ7が作
動すると、推進噴射孔4aからの噴射洗浄水の反力により
回転アーム4及び棒状ノズル3が回転するとともに、前
記噴射孔3a、3b、3c、3dから洗浄水が噴射される。これ
により食器かご2及び5のコーナー部分にまで確実に洗
浄水が噴射されて、必要な洗浄性能が得られる。特に、
食器かご5の食器は棒状ノズル3からの噴射とアームノ
ズル6からの噴射とで、上下両方向から洗浄される構成
であり、単にアームノズル6のみでは洗浄困難で過大な
洗浄水動力を必要としていたものが効率よく洗浄されさ
れる。その結果、所要洗浄水動力が抑えられ、ポンプ能
力の低い小型の洗浄ポンプで優れた洗浄性能が得られる
という洗浄効率の高い食器洗浄機を提供することができ
た。
発明が解決しようとする課題 しかしながら前記のような構造の食器洗浄機では、第
5図に示すように棒状ノズル3から水平方向に噴射され
た洗浄水は直接洗浄槽1に到達し、食器の洗浄には殆ど
効果がなく、この点で洗浄効率の損失を生じているとい
う問題点があった。また、噴射洗浄水が直接洗浄槽1に
衝突するため、洗浄工程で過大な騒音を発生するという
問題点もあった。
本発明は上記のような問題点に鑑み、噴射洗浄水の洗
浄槽への衝突音を削減するとともに洗浄効率を向上させ
て、洗浄騒音の低減と高い洗浄性能を同時に実現できる
食器洗浄機を提供するものである。
課題を解決するための手段 上記した目的を達成するための本願発明は、幅寸法と
奥行き寸法に差の大きい洗浄槽と、前記洗浄槽に食器を
収納する多段の食器かごと、洗浄水を噴射する複数個の
噴射孔を有するとともに前記洗浄槽の長手方向で上下に
食器行かごを有する空間に配設された棒状ノズルと、略
格子状に形成された分散板とを備え、前記分散板は、前
記棒状ノズルの長手方向に沿って棒状ノズルから一定距
離を隔てて設けられ、棒状ノズルに設けられた各噴射孔
に対峙するだけの面積を有し、棒状ノズルの各噴射孔か
らの噴射洗浄水を前記洗浄槽の内側面に向かう複数個の
水流に分散するものである。また、さらに、散板を食器
かごと一体的に設けたものである。
作用 本発明の食器洗浄機の構成により、洗浄工程で棒状ノ
ズルからの噴射洗浄水は分散板により複数個の水流に分
散され、噴射洗浄水の洗浄槽への直接的な衝突が防止さ
れる。と同時に、分散板で分散された洗浄水により、分
散板の下方に位置した食器の洗浄効率を向上することが
できるものである。
実施例 以下、添付図面に基づいて本発明の実施例について説
明する。第1図、第2図は実施例における食器洗浄基の
構成を示すものであり、機構部品の基本構成は先に提案
した第4図、第5図のものと同様であり、同一部分に同
一符号を付して説明を一部省略する。分散板9は棒状ノ
ズル3に平行して、洗浄槽1の左右の両内面に固定して
ある。排水ポンプ10は洗浄を機外に排出するものであ
り、ヒータ10は洗浄槽1内の洗浄水を加熱する。給水弁
11は洗浄槽1内に洗浄水を供給するものであり、制御装
置12は前記洗浄ポンプ7・排水ポンプ10・ヒータ10・給
水弁11等の運転を制御する。
上記構成において、以下その動作について説明する。
所定量の洗剤を投入し、食器を洗浄槽1内の食器かご
2、5に収納して運転を開始する。給水弁11に通電する
ことで洗浄水が供給されると、洗浄ポンプ7により洗剤
を含む洗浄水を加圧して棒状ノズル3とアームノズル6
とから噴射する本洗工程が行なわれ、食器に付着した汚
れは洗い落とされる。また、この本洗工程では洗浄槽1
内に設けたヒータ10に通電して洗浄水及び食器が所定温
度まで加熱される。所定時間の本洗工程を経ると、次に
排水工程が行なわれ、洗浄槽1内の洗浄水は排水ポンプ
10で機外へ排出される。引き続き、新たに洗浄水を供給
する給水工程と、洗浄水を棒状ノズル3とアームノズル
6とから噴射することで洗剤や残菜等で汚れた食器をす
すぐためのすすぎ工程と、洗浄水を機外に排出する排水
工程とが連続して4回繰り返されて洗浄工程が終了す
る。以上の洗浄工程で食器かご2、5のコーナー部分に
まで確実に洗浄水が噴射されて、必要な洗浄性能が得ら
れる。
ここで、第2図をもとに本発明の実施例について説明
する。分散板9には棒状ノズル3から一定距離を隔て平
行して設けられ、洗浄槽1の左右の両内面に支持部材9a
を介して固定されている。この分散板9は第4図に示す
ように、略格子状に形成されたものであり、棒状ノズル
3の噴射孔3a、3b、3c、3dに対峙するだけの面積を有し
ている。
上記構成において、洗浄工程で棒状ノズル3から水平
方向に噴射された洗浄水は分散板9により複数個の水流
に分散されて、食器かご5の食器へと噴射される。した
がって、噴射洗浄水が洗浄槽1へ直接衝突することは防
止され、洗浄槽1には分散された洗浄水の一部が衝突す
るのみであり、衝突音は大幅に削減されるので、洗浄騒
音の低減が実現できる。と同時に、分散板9で複数個の
水流に分散された洗浄水により食器かご5の食器を洗浄
する効果があり、洗浄性能を向上することができるもの
である。
なお、本実施例では分散板9を洗浄槽1に固定した構
成としているが、この分散板9を食器かご2と一体に形
成しても上記と同様な効果が得られるものである。要す
るに、棒状ノズル3からの噴射洗浄水のうち洗浄槽1に
直接衝突して洗浄効果がないものを複数個の水流に分散
させるものであればよい。また、分散板9を食器かご2
と一体にすることで、実施例と同様、分散板9の支持構
成の簡略化による低コスト化や棒状ノズル3との位置決
め精度の向上等の特有の効果がある。さらに、食器かご
2を取り外せば食器かご5に直径の大きな食器を収納し
て洗浄できるものとなり、使い勝手の良い食器洗浄機が
得られる。
発明の効果 以上のように本発明は、幅寸法と奥行き寸法に差の大
きい洗浄槽と、前記洗浄槽に食器を収納する多段の食器
かごと、洗浄水を噴射する複数個の噴射孔を有するとと
もに前記洗浄槽の長手方向で上下に食器かごを有する空
間に配設された棒状ノズルと、略格子状に形成された分
散板とを備え、前記分散板は、前記棒状ノズルの長手方
向に沿って棒状ノズルから一定距離を隔てて設けられ、
棒状ノズルに設けられた各噴射孔に対峙するだけの面積
を有し、棒状ノズルの各噴射孔からの噴射洗浄水を前記
洗浄槽の内側面に向かう複数個の水流に分散することに
より、洗浄工程で棒状ノズルからの噴射洗浄水は分散板
により分散され、噴射洗浄水の洗浄槽への衝突音が防止
されると同時に、分散板で複数個の水流に分散された洗
浄水により洗浄効率を向上することができることで洗浄
性能が優れており且つ洗浄騒音の静かな実用的価値の高
い食器洗浄機を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例における食器洗浄機の要部断面
図、第2図は同実施例における要部正面図、第3図は同
実施例における分散板の斜視図、第4図は従来の食器洗
浄機の要部断面図、第5図は同食器洗浄機の要部正面図
である。 1……洗浄槽、2、5……食器かご、3……棒状ノズ
ル、9……分散板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮内 隆 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−168830(JP,A) 実開 昭50−69070(JP,U) 実開 昭64−25065(JP,U) 実開 平2−71458(JP,U) 実公 昭44−21889(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A47L 15/42

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】幅寸法と奥行き寸法に差の大きい洗浄槽
    と、前記洗浄槽に食器を収納する多段の食器かごと、洗
    浄水を噴射する複数個の噴射孔を有するとともに前記洗
    浄槽の長手方向で上下に食器かごを有する空間に配設さ
    れた棒状ノズルと、略格子状に形成された分散板とを備
    え、前記分散板は、前記棒状ノズルの長手方向に沿って
    棒状ノズルから一定距離を隔てて設けられ、棒状ノズル
    に設けられた各噴射孔に対峙するだけの面積を有し、棒
    状ノズルの各噴射孔からの噴射洗浄水を前記洗浄槽の内
    側面に向かう複数個の水流に分散する食器洗浄機。
  2. 【請求項2】分散板を食器かごと一体的に設けた請求項
    1記載の食器洗浄機。
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