JP2782615B2 - ノズルプレートの製造方法およびノズルプレート - Google Patents
ノズルプレートの製造方法およびノズルプレートInfo
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ズルボデイの先端に装着されるノズルプレートを製造す
る方法およびノズルプレートに関する。
イの先端にノズルプレートを装着したものがある。この
ノズルプレートは、特開平2ー233863号公報の第
2図に開示されているように、ノズルボデイの先端面に
接する平坦部と、平坦部の外周縁からこの平坦部と交差
する方向に延びて上記ノズルボデイの先端外周に沿う外
縁部とを有している。平坦部の中央は、ノズルボデイの
先端に形成された開口に臨んでおり、ここにノズルボデ
イの軸線に対して傾斜する複数の噴射孔が形成されてい
る。ノズルプレートの平坦部はノズルボデイの先端面に
接した状態でレーザー溶接されている。この際ノズルプ
レートの外縁部がノズルボデイの先端外周と接して、ノ
ズルプレートの位置決めをなす。燃料噴射弁は、噴射孔
の開口面積と数と電磁コイルの通電時間に対応する量だ
け、燃料を噴射する。噴射孔がノズルボデイに対して傾
斜するので、燃料は広がるようにして噴射される。
工により形成される。詳述すると、薄板形状のワーク
に、ノズル装着状態で燃料の上流側となるべき一方のワ
ーク面から、このワーク面と傾斜する方向にパンチを移
動させることにより噴射孔を形成する。上記のように噴
射孔を形成すると、次に述べる不都合があった。すなわ
ち、噴射孔内周面には、滑らかな剪断面と粗い破断面が
形成されるが、この破断面の占める割合が大きい。なぜ
なら、パンチをワーク面と傾斜する方向に移動させて噴
射孔を形成するため、パンチとダイのクリアランスを大
きくする必要があるからである。しかも、この破断面
は、噴射孔において燃料噴射の際の下流側に形成される
とともに、噴射孔の下流側の周囲に不均一に形成され
る。その結果、ノズルプレートをノズルに装着した状態
で、燃料が噴射孔から噴射される際に、燃料の噴霧が噴
射孔の軸線に対して曲がるとともに、不必要に拡散して
しまい、噴霧の方向性が非常に悪いものとなる。また、
上記のようにパンチをワーク面に対して斜めに移動させ
てワークに噴射孔を形成する方法では、パンチ同士が干
渉するので複数の噴射孔を同時に形成することができ
ず、プレス加工ラインに沿って噴射孔の個数に相当する
数のパンチとダイの対を設置しなくてはならず、設備コ
ストが高かった。さらに、パンチが偏摩耗し易かった。
9,10,12図に開示されたノズルプレートは、その
中央に互いに対称をなす一対の平坦傾斜部を有し、この
平坦傾斜部を囲むようにして環状の平坦部と外縁部とを
有している。これら平坦傾斜部に噴射孔が形成されてい
る。このノズルプレートの製造方法は、以下の通りであ
る。最初に一対の平坦傾斜部が絞りプレス加工により形
成され、次にこの平坦傾斜部に噴射孔が穴明けプレス加
工により形成される。この方法では、傾斜部に直交する
方向にパンチが移動して噴射孔を形成するので、上述し
た破断面に関する不都合をほぼ解消できる。また、パン
チの偏摩耗もほぼ解消できる。
製造方法では、パンチの干渉を避けるため、傾斜部毎に
噴射孔の打ち抜きを行わなければならず、プレス加工ラ
インのコストが高いという不都合は解消されない。
は、他のノズルプレート製造方法が開示されている。詳
述すると、最初に、薄板状のワークと直交する方向にパ
ンチを移動させることにより噴射孔を形成し、次に、ワ
ークを絞り,打ち抜き加工して、円錐形状のノズルプレ
ートを得る。その結果、噴射孔の軸線がノズルボデイに
対して傾斜する。この方法では、複数のパンチにより複
数の噴射孔を同時に形成することが可能となり、プレス
加工ラインのコストが安くなるとともに、パンチの偏摩
耗を防止できる。しかし、この方法では、ノズルプレー
ト全体を円錐形状にするため、これに対応してノズルボ
デイの先端部も円錐形状にする必要があり、両者を精度
よく形成して良好な面接触を得るのが困難であり、ひい
ては両者をレーザー溶接するのに支障があった。
パンチをワークのどちらの面から移動させて噴射孔を形
成するのか明瞭に示されていないが、ワークの上下関係
が各図において統一されているものとすると、ノズル装
着状態で燃料の下流側となるべきワーク面から、パンチ
を移動させて噴射孔を形成しているように見える。この
場合、噴射孔下流端の周縁に丸みが形成されるため燃料
の噴霧の方向性が悪化する欠点がある。また、噴射孔の
上流端の周縁が角ばっているため、燃料の流れが乱され
て流速が落ち、噴霧の微粒化が損なわれる欠点もある。
3号公報に開示されたノズルプレートでは、一対の平坦
傾斜部を有して、この平坦傾斜部にそれぞれ2つずつ噴
射孔が形成されている。このノズルプレートでは、一対
の平坦傾斜部が交差する交差線がノズルボデイの軸線と
直交しており、しかも噴射孔の軸線はすべて平坦傾斜部
の面の法線と一致しているので、噴射方向が限定されて
しまう欠点があった。
するためになされたものであり、その要旨は、軸線に対
して直交する先端面とこの先端面に形成された開口とを
有する燃料噴射弁のノズルボデイに装着され、上記開口
に連なる複数の噴射孔を有し、これら噴射孔の軸線がノ
ズルボデイの軸線に対して傾いているノズルプレート
を、製造する方法において、(イ)薄板形状のワーク
に、ノズルボデイへの装着状態で燃料の上流側となるべ
き一方のワーク面から、このワーク面と直交する方向に
複数のパンチを同時に移動させることにより、複数の噴
射孔を形成する第1プレス加工工程と、(ロ)次に、絞
りと打ち抜きにより、ワークにおいて上記噴射孔を含む
領域に、ノズルボデイへの装着状態でその開口に臨むと
ともにノズルボデイの軸線に対して傾斜する中央傾斜部
を形成し、この中央傾斜部を囲む領域をそのままノズル
ボデイの先端面に溶接されるべき環状平坦部とし、か
つ、この環状平坦部の外周縁から環状平坦部と交差する
方向に延びる位置決め用の外縁部を形成する第2プレス
加工工程と、を備えたことを特徴とするノズルプレート
の製造方法にある。 請求項2では、上記中央傾斜部が円錐形状をなすように
第2プレス加工工程が実行されることを特徴とする。請
求項3では、上記中央傾斜部が、1つの交差線で交差す
る一対の平坦傾斜部を含んでおり、これら平坦傾斜部が
上記噴射孔をそれぞれ有するように第2プレス加工工程
が実行されることを特徴とする。請求項4では、上記一
対の平坦傾斜部の交差によって形成される交差線が、上
記環状平坦部と平行をなすように上記第2プレス加工工
程が実行されることを特徴とする。請求項5では、上記
一対の平坦傾斜部の交差によって形成される交差線が、
上記環状平坦部に対して傾くように上記第2プレス加工
工程が実行されることを特徴とする。また、請求項6の
発明の要旨は、軸線に対して直交する先端面とこの先端
面に形成された開口とを有する燃料噴射弁のノズルボデ
イに装着され、上記開口に連なる複数の噴射孔を有し、
これら噴射孔の軸線がノズルボデイの軸線に対して傾い
ているノズルプレートにおいて、上記噴射孔を形成して
なり上記ノズルボデイの開口に臨む中央傾斜部と、この
中央傾斜部を囲む領域に形成されノズルボデイの先端面
に溶接されるべき環状平坦部と、この環状平坦部の外周
縁から環状平坦部と交差する方向に延びる位置決め用の
外縁部とを有し、しかも、上記噴射孔の軸線が上記中央
傾斜部の面の法線に対して傾いていることを特徴とする
ノズルプレートにある。請求項7では、上記中央傾斜部
が、1つの交差線で交差する一対の平坦傾斜部を含んで
おり、これら平坦傾斜部が上記噴射孔をそれぞれ有する
ことを特徴とする。
板形状のワークに複数の噴射孔を形成する。この際、パ
ンチをワーク面と直交する方向に移動させるので、パン
チとダイとの間のクリアランスを小さくすることがで
き、噴射孔の内周に形成される破断面の割合を小さくで
きるとともに、全周にわたってほぼ均等にすることがで
きる。その結果、燃料の噴霧の方向性を改善できる。ま
た、ノズルボデイへの装着状態で燃料の上流側となるべ
き一方のワーク面から、パンチを移動させることにより
噴射孔を形成するので、噴射孔の上流端の周縁が丸くな
り、そのため、燃料の噴射孔への流入を円滑にして燃料
の流速を高めることができ、ひいては燃料の微粒化を促
進できる。また、噴射孔の下流端の周縁に丸みが形成さ
れないため、噴霧の方向性を損なうことがない。さら
に、複数のパンチを同時に移動させて複数の噴射孔を形
成するため、プレス加工ラインの設備コストを低減でき
る。次の第2プレス加工行程では、絞りと打ち抜きによ
り、ワークにおいて上記噴射孔を含む領域に中央傾斜部
を形成するとともに、この中央傾斜部を囲む領域をその
まま環状平坦部とし、この環状平坦部の外周縁に環状平
坦部と交差する方向に延びる外縁部を形成する。上記中
央傾斜部を形成したことにより、ノズルプレートをノズ
ルボデイに装着した状態で、噴射孔の軸線はノズルボデ
イの軸線に対して傾斜することになる。また、環状平坦
部を形成したことにより、環状平坦部をノズルボデイの
先端面に良好に接した状態でレーザー溶接等で確実に取
り付けることができる。この際に、ノズルプレートの外
縁部をノズルボデイの先端外周に沿わせることによりノ
ズルプレートの中央傾斜部をノズルボデイの開口に対し
て位置決めすることができる。請求項2のように、中央
傾斜部が円錐形状の場合には、噴射孔の軸線方向,すな
わち燃料の噴射方向を、ノズルボデイの軸線の回りに比
較的自由に設定でき、例えば噴射孔が4個の場合には、
90°の等しい角度間隔で設定できる。請求項3では、
中央傾斜部が一対の平坦傾斜部を有しているので、噴射
方向は2方向に特定される。しかも、請求項4のよう
に、平坦傾斜部が交差する交差線が環状平坦部と平行で
あれば、2つの噴射方向を互いに180°異ならせるこ
とができ、請求項5のように交差線が環状平坦部に対し
て傾斜していれば、噴射方向を偏らせることができる。
請求項6では、中央傾斜部の法線のノズルボデイの軸線
に対する傾き方向と、この法線に対する噴射孔の軸線の
傾き方向との合成方向が、燃料噴射方向となるので、こ
の燃料噴射方向のノズルボデイの軸線に対する傾きの態
様の自由度を著しく広げることができる。請求項7で
は、中央傾斜部として一対の平坦傾斜部を形成すること
により、上記燃料噴射方向の選定の態様によっては、設
計,噴射孔の形成が簡単になる。
明する。図4に示すように、燃料噴射弁10は筒形状の
ハウジング11を有している。ハウジング11の下端に
はノズルボデイ12が装着されている。ノズルボデイ1
2は、下端に開口12aを有するとともに、この開口1
2aに隣接したテーパをなす弁座12bを有している。
ノズルボデイ12にはニードル弁13が収容されてい
る。このニードル弁13の下端テーパ面13aが弁座1
2bに着座することにより開口12aが閉じられ、弁座
12bから離れることによって開口12aが開かれる。
ニードル弁13の上端にはアーマチャ14が固定されて
いる。アーマチャ14がスプリング15により下方に付
勢されることにより、ニードル弁13は閉じ方向に付勢
されている。ハウジング11には電磁コイル16が収容
されており、この電磁コイル16に生じる電磁力によ
り、アーマチャ14は上方に付勢され、ひいてはニード
ル弁13が開き方向に付勢される。ハウジング11の上
端にはインレット部材17が固定されており、燃料がイ
ンレット部材17からハウジング11を通りノズルボデ
イ12とニードル弁13との間を通ってノズルボデイ1
2の下端の燃料溜まり室12cに供給されるようになっ
ている。
12dはその軸線と直交する方向に延びる平坦面となっ
ている。ノズルボデイ12の下端にはノズルプレート1
8が装着されている。このノズルプレート18は、図3
に特に良く示されているように、ニードル弁13とは反
対方向に凸となる中央円錐部18a(中央傾斜部)と、
円錐部18aを囲む環状平坦部18bと、環状平坦部1
8bの外周縁に形成された外縁部18cとを備えてい
る。この装着状態で、中央円錐部18aの頂点はノズル
ボデイ12の軸線上に位置し、中央円錐部18aはノズ
ルボデイ12の開口12aに臨んでいる。また、環状平
坦部18bはノズルボデイ12の先端面12dに接し、
環状にレーザー溶接することにより先端面12dに固定
されている。外縁部18cはノズルボデイ12の先端外
周に接している。
おいて、複数例えば4つの噴射孔18dが形成されてい
る。4つの噴射孔18aは互いに周方向に等間隔離れて
おり、円錐部18aの頂点に対して等距離離れている。
噴射孔18dの軸線は、円錐部18aの面と直交してお
り、したがって、ノズルボデイ12,ニードル弁13の
軸線に対して傾斜している。さらに、ノズルボデイ12
の先端にはキャップ形状のカバー19が取り付けられて
おり、このカバー19によりノズルプレート18は覆わ
れている。
イン(図示しない)により、製造される。プレス加工ラ
インは、ステンレス鋼からなる薄い帯板のワークW(図
1)を等ピッチで間欠搬送する搬送装置と、その搬送方
向に沿って配置された穴明け用の第1プレス機と、絞
り,打ち抜き用の第2プレス機とを備えている。第1プ
レス機は図1(A)に示すように、複数例えば4本のパ
ンチ20を有する上型と、ダイを有する下型とを備えて
いる。これらすべてのパンチ20をワークWの上面Fa
からこの上面Faと直交する方向に同時に移動させるこ
とにより、4つの噴射孔18aを形成する。この面Fa
は、ノズルボデイ12への装着状態で燃料の上流側とな
るべき方の面である。
り,打ち抜き加工することにより、図1(B)に示すよ
うにノズルプレート18を得る。この際、円錐部18a
は下方に突出するように、すなわちワークWの下面Fb
から突出するように形成され、外縁部18cは上方に突
出するように、すなわちワークWの上面Faから突出す
るように形成される。
ト18は、図3に示すようにしてノズルボデイ12に装
着される。詳述すると、ノズルプレート18の外縁部1
8cをノズルボデイ12の先端外周に沿わせることによ
り、中央円錐部18aが開口12aに臨みかつ中央円錐
部18aの頂点がノズルボデイ11の軸線に一致するよ
うに位置決めした状態で、環状平坦部18bをノズルボ
デイ12の先端面12aに面接触させる。この状態で、
環状平坦部18bをノズルボデイ12の先端面12dに
環状にレーザー溶接することにより、ノズルプレート1
8はノズルボデイ12に取り付けられる。
ホルドに装着される。電磁コイル16に通電されると、
アーマチャ14がスプリング15に抗して上昇し、これ
によりニードル弁13が弁座12bから離れて開口12
aが開く。この時、燃料溜まり室12cに蓄えられてい
た燃料(ガソリン)が、開口12aおよびノズルプレー
ト18の噴射孔18d,カバー19の開口19aを経
て、インテークマニホルド内に供給される。この際、噴
射孔18dがノズルボデイ12の軸線に対して傾斜して
いるので、噴射孔18dから燃料がインテークマニホル
ド内に向かって広がるように噴射される。しかも、噴射
方向はノズルボデイ12の軸線に対して等間隔で広がっ
ているので、均等に噴射できる。
面Faと直交する方向に移動させて噴射孔18dを形成
するので、パンチ20とダイとの間のクリアランスを小
さくすることができ、これにより、図2に示すように噴
射孔18dの内周に形成される破断面18d1の剪断面
18d2に対する割合を小さくでき。また、破断面18
d1の幅は全周にわたってほぼ均等にすることができ
る。その結果、燃料噴霧の方向性を改善できる。また、
ノズルボデイ12への装着状態で燃料の上流側となるべ
き一方のワーク面Faからパンチ20を移動させること
により噴射孔18dを形成するので、噴射孔18dの上
流端の周縁18d3を丸くなり、このため燃料の噴射孔
への流入を円滑にして燃料の流速を高めることができ、
ひいては燃料の微粒化を促進できる。また、噴射孔18
dの下流端の周縁18d4に丸みが形成されないため、
噴霧の方向性を損なうことがない。さらに、複数のパン
チ20を同時に移動させて複数の噴射孔18dを形成す
るため、プレス加工ラインの設備コストを低減できる。
ートは、上記実施例のノズルプレートに代替されるもの
であり、前述した実施例に対応する構成部材には同一番
号を付してその詳細な説明を省略する。図5,図6のノ
ズルプレート18では、中央円錐部18aが、ニードル
弁13に向かって凸となっている。したがって、噴射孔
18dからの燃料は、ノズルボデイ12の軸線に向かっ
て収束する方向に噴射される。このノズルプレート18
は、図5(A),(B)に示すように製造される。図5
(A)に示す第1プレス加工工程は前述の実施例と全く
同じである。図5(B)に示す第2プレス加工工程での
絞りにおいて、中央円錐部18aが上方に凸となるよう
に、すなわち面Faから突出するように形成される。
傾斜部18aは、ノズルボデイ12の軸線方向から見て
矩形をなし、ニードル弁13から遠ざかる方向に凸とな
っている。中央傾斜部18aは、一対の平坦傾斜部18
x1,18x2を備えている。これら平坦傾斜部18
x1,18x2が交差してできる交差線18yは、環状平
坦部18bと平行をなし、ノズルボデイ12の軸線と直
交している。平坦傾斜部18x1,18x2には、それぞ
れ複数例えば2つずつ噴射孔18dが形成されている。
このノズルプレート18の加工方法は、中央傾斜部18
aの形状を除いて、最初に述べた実施例と全く同じであ
る。
坦傾斜部18x1の2つの噴射孔18dから燃料が左方
向に噴射され、右側の平坦傾斜部18x2の2つの噴射
孔18dからの燃料が右方向に噴射される。すなわち、
燃料は左右に広がって噴射される。
傾斜部18aは、ノズルボデイ12の軸線方向から見て
矩形をなし、ニードル弁13に向かって凸となってい
る。中央傾斜部18aは、一対の平坦傾斜部18x1,
18x2を備えている。これら平坦傾斜部18x1,18
x2が交差してできる交差線18yは、環状平坦部18
bと平行をなし、ノズルボデイ12の軸線と直交してい
る。平坦傾斜部18x1,18x2には、それぞれ複数例
えば2つずつ噴射孔18dが形成されている。このノズ
ルプレート18の加工方法は、中央傾斜部18aの形状
を除いて、図5,図6を参照して述べた2番目の実施例
と全く同じである。
坦傾斜部18x1の2つの噴射孔18dから燃料が右方
向に噴射され、右側の平坦傾斜部18x2の2つの噴射
孔18dからの燃料が左方向に噴射される。すなわち、
燃料は左右反対の方向から収束するように噴射される。
7と同じ形状であるが、交差線18yが環状平坦部18
bに対して傾いており、ノズルボデイ12の軸線と直交
していない点だけが異なる。このノズルプレート18で
は、図7の実施例と比較すれば明らかなように、燃料噴
射方向が図中上方向に偏っている。加工方法は、中央傾
斜部18aの形状を除いて最初の実施例および図7の実
施例と同じである。
7の実施例と次の点を除いて全く同じである。図10
(B)に示すように、噴射孔18dは、平坦傾斜部18
x1,18x2の面の法線に対して傾斜している。したが
って、この法線のノズルボデイ12の軸線に対する傾き
方向と、この法線に対する噴射孔18dの軸線の傾き方
向との合成方向が、燃料噴射方向となる。図10のノズ
ルプレート18の加工方法は図7の場合と異なる。すな
わち、図10(A)に示すように、第1のプレス加工工
程で、4本のパンチ20がワークWに対して傾斜した方
向から互いに平行をなして移動することにより、4つの
噴射孔18dが形成される。4つの噴射孔18dの軸線
はワーク面に対して傾斜しており、互いに平行をなして
いる。加工方法の他の点については前述の実施例と同じ
であってもよいし異なっていてもよい。
り、平坦傾斜部18x1,18x2の法線に対する4つの
噴射孔18dの軸線の傾斜を変えることにより、種々の
燃料噴射の態様を実現できることを示している。ただ
し、図11,図12では、中央傾斜部18aがニードル
弁13から遠ざかる方向に凸となっており、図13で
は、中央傾斜部18aがニードル弁13に向かって凸と
なっている。
の噴射孔のうちの一部が平坦傾斜部の法線に対して傾
き、他が法線と一致していてもよい。また、中央傾斜部
を円錐形状にし、その面の法線に対して噴射孔の軸線を
傾かせてもよい。
よればノズルプレートの製造コストを低減できる。ま
た、燃料の噴霧の方向性が良く微粒化も促進でき、ノズ
ルボデイに正確かつ確実に装着できるノズルプレートを
製造することができる。請求項2では、請求項1の効果
を維持しながら、噴射孔の軸線方向,すなわち燃料の噴
射方向の設定が比較的自由である。請求項3では、請求
項1の効果を維持しながら、燃料噴射方向を2方向に特
定できる。しかも、請求項4によれば2つの噴射方向を
互いに180°異ならせることができ、請求項5によれ
ば2つの噴射方向を偏らせることができる。また、請求
項6の発明では、この燃料噴射方向のノズルボデイの軸
線に対する傾きの態様の自由度を著しく広げることがで
き、請求項7では、上記燃料噴射方向の選定の態様によ
っては、設計,噴射孔の形成が簡単になる。
(A)は第1プレス加工工程、(B)は第2プレス加工
工程をそれぞれ示す。
状態を示す拡大断面図である。
大断面図である。
す図であり、(A)は第1プレス加工工程、(B)は第
2プレス加工工程をそれぞれ示す。
した状態を示す燃料噴射弁の要部拡大断面図である。
の底面図、(B)は(A)図におけるB−B線に沿う断
面図、(C)は(A)図におけるC−C線に沿う断面図
である。
である。
である。
トの加工工程を示す断面図、(B)は同ノズルプレート
の底面図である。
傾斜部を示す底面図である。
傾斜部を示す底面図である。
傾斜部を示す底面図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 軸線に対して直交する先端面とこの先端
面に形成された開口とを有する燃料噴射弁のノズルボデ
イに装着され、上記開口に連なる複数の噴射孔を有し、
これら噴射孔の軸線がノズルボデイの軸線に対して傾い
ているノズルプレートを、製造する方法において、
(イ)薄板形状のワークに、ノズルボデイへの装着状態
で燃料の上流側となるべき一方のワーク面から、このワ
ーク面と直交する方向に複数のパンチを同時に移動させ
ることにより、複数の噴射孔を形成する第1プレス加工
工程と、(ロ)次に、絞りと打ち抜きにより、ワークに
おいて上記噴射孔を含む領域に、ノズルボデイへの装着
状態でその開口に臨むとともにノズルボデイの軸線に対
して傾斜する中央傾斜部を形成し、この中央傾斜部を囲
む領域をそのままノズルボデイの先端面に溶接されるべ
き環状平坦部とし、かつ、この環状平坦部の外周縁から
環状平坦部と交差する方向に延びる位置決め用の外縁部
を形成する第2プレス加工工程と、 を備えたことを特徴とするノズルプレートの製造方法。 - 【請求項2】 上記中央傾斜部が円錐形状をなすように
第2プレス加工工程が実行されることを特徴とする請求
項1に記載のノズルプレートの製造方法。 - 【請求項3】 上記中央傾斜部が、1つの交差線で交差
する一対の平坦傾斜部を含んでおり、これら平坦傾斜部
が上記噴射孔をそれぞれ有するように第2プレス加工工
程が実行されることを特徴とする請求項1に記載のノズ
ルプレートの製造方法。 - 【請求項4】 上記一対の平坦傾斜部の交差によって形
成される交差線が、上記環状平坦部と平行をなすように
上記第2プレス加工工程が実行されることを特徴とする
請求項3に記載のノズルプレートの製造方法。 - 【請求項5】 上記一対の平坦傾斜部の交差によって形
成される交差線が、上記環状平坦部に対して傾くように
上記第2プレス加工工程が実行されることを特徴とする
請求項3に記載のノズルプレートの製造方法。 - 【請求項6】 軸線に対して直交する先端面とこの先端
面に形成された開口とを有する燃料噴射弁のノズルボデ
イに装着され、上記開口に連なる複数の噴射孔を有し、
これら噴射孔の軸線がノズルボデイの軸線に対して傾い
ているノズルプレートにおいて、 上記噴射孔を形成してなり上記ノズルボデイの開口に臨
む中央傾斜部と、この中央傾斜部を囲む領域に形成され
ノズルボデイの先端面に溶接されるべき環状平坦部と、
この環状平坦部の外周縁から環状平坦部と交差する方向
に延びる位置決め用の外縁部とを有し、しかも、上記噴
射孔の軸線が上記中央傾斜部の面の法線に対して傾いて
いることを特徴とするノズルプレート。 - 【請求項7】 上記中央傾斜部が、1つの交差線で交差
する一対の平坦傾斜部を含んでおり、これら平坦傾斜部
が上記噴射孔をそれぞれ有することを特徴とする請求項
6に記載のノズルプレート。
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JP17020294A JP2782615B2 (ja) | 1993-06-30 | 1994-06-29 | ノズルプレートの製造方法およびノズルプレート |
DE1995123165 DE19523165B4 (de) | 1994-06-29 | 1995-06-26 | Kraftstoffeinspritzdüse |
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JP18664793 | 1993-06-30 | ||
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0771341A JPH0771341A (ja) | 1995-03-14 |
JP2782615B2 true JP2782615B2 (ja) | 1998-08-06 |
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JP17020294A Expired - Lifetime JP2782615B2 (ja) | 1993-06-30 | 1994-06-29 | ノズルプレートの製造方法およびノズルプレート |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007521440A (ja) * | 2003-07-15 | 2007-08-02 | シーメンス ヴィディーオー オートモティヴ コーポレイション | 合成角開口円板を含む燃料噴射装置 |
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JP4099075B2 (ja) * | 2002-05-30 | 2008-06-11 | 株式会社日立製作所 | 燃料噴射弁 |
JP4529992B2 (ja) * | 2007-04-05 | 2010-08-25 | 株式会社デンソー | 噴孔プレートおよびそれを備えた燃料噴射弁 |
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1994
- 1994-06-29 JP JP17020294A patent/JP2782615B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2007521440A (ja) * | 2003-07-15 | 2007-08-02 | シーメンス ヴィディーオー オートモティヴ コーポレイション | 合成角開口円板を含む燃料噴射装置 |
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JPH0771341A (ja) | 1995-03-14 |
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