JP2781997B2 - ポリペプチドの製造方法 - Google Patents

ポリペプチドの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ヒトオステオカルシンの21位及び24位のγ
−カルボキシグルタミン酸(Gla)をグルタミン酸(Gl
u)に置換した新規ポリペプチドの製造方法、並びに生
体由来の他の成分を含有しない純化されたヒトオステオ
カルシンの製造方法に関する。
〔従来の技術〕
オステオカルシン(以下OCと略称する)は骨で生産さ
れるビタミンK依存性カルシウム結合蛋白である。OC
は、造骨過程において骨形成の成長因子として機能して
いることが示唆されており、骨代謝異常に起因する疾病
の治療薬となることが期待される。OCの生合成は骨組
織、特に骨芽細胞で行われ、骨代謝、骨の石灰化、異所
石灰化に関与し、癌の骨転移、ページエット病、原発性
副甲状腺機能亢進症、オステオペニアとも関連してい
る。ヒトOCは49個のアミノ酸からなり、21位及び24位に
Glaを含有するGla蛋白質である。
〔発明が解決しようとする課題〕
天然のOCはウシ等の骨から抽出できるが、純化された
ヒトOCを大量に得ることは困難であり、またウシとヒト
OCではその構造も異なる。
ヒトOCは49個アミノ酸と比較的長鎖ポリペプチドであ
り、化学合成法も困難である。ヒトOCを大量にかつ安価
に得るためには、その前駆体ポリペプチド、すなわちヒ
トOCの21位及び24位のGlaをGluに置換したポリペプチド
(以下、Glu-OCと略称する)を安価に大量に供給するこ
とが必要とされる。
本発明の目的はGlu-OCのの製造方法、及び該Glu-OCを
前駆物質とし、GluをGla化したヒトOCの製造方法を提供
し、生体由来の他の成分を含有しない純化されたヒトOC
を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明を概説すれば、本発明の第1の発明は下記式I: (式中YはOH又はLys-OH基を示す)において、YがOH
で表されるアミノ酸配列を有するポリペプチドの製造方
法に関する発明であって、前記式Iにおいて、YがLys-
OH基で表されるアミノ酸配列を有するポリペプチドをカ
ルボキシペプチダーゼBで分解することを特徴とする。
また本発明の第2の発明は、純化されたヒトOCの製造
方法に関する発明であって、第1の発明で得られるポリ
ペプチドに、ビタミンK依存性カルボキシラーゼを作用
させることを特徴とする。
更に、本発明の第3の発明は、第1の発明のポリペプ
チドの前駆体に関する発明であって、下記式II: (式中nは2以上の整数を示す)で表されるアミノ酸
配列を有することを特徴とする。
遺伝子組換え技法によって小分子のペプチドを大量生
産することは一般に困難とされている。その理由は、微
生物の宿主細胞中で作られた小分子のペプチドは細胞内
で酵素作用により容易に分解されてしまうためであると
考えられている。
本発明者らは、第1の発明の目的ポリペプチドすなわ
ちGlu-OCをコードする遺伝子を複数個連結してベクター
に組込み、得られる組換え体DNAを大腸菌に入れ、形質
転換体を培養する方法によれば、目的ポリペプチドが重
合した高分子ペプチドとして得られ、この重合ペプチド
を切断することによりGlu-OCを製造することができるこ
と、また最終目的ポリペプチドすなわちヒトOCは、前記
Glu-OCにビタミンK依存性カルボキシラーゼを作用させ
ることによって製造することができることを見出した。
以下本発明を詳細に説明する。
遺伝子組換え法によるOC前駆体の製造は例えば下記の
とおり行うことができる。
添付図面において、第1図はプラスミドpOC12及びプ
ラスミドpOC21の、第2図はプラスミドpOC73の、第3図
はプラスミドpOC82及びプラスミドpOC83の、及び第4図
はプラスミドpOC980の各々造成工程、制限酵素認識部
位、及び機能地図を表す模式図である。
工程1(第1図参照) 遺伝子断片の合成: まず、下記式III、IV、V及びVIで表されるDNAを化学
合成する。
(式中、A、T、G、Cはそれぞれヌクレオチド中の塩
基アデニン、チミン、グアニン、シトシンを示す。以下
同じ) これらのDNAの合成は、リン酸アミダイト法による固
相合成法に従い、DNA自動合成機により行う。
式IIIで表されるDNA(以下DNA3という)と式IVで示さ
れるDNA(以下DNA4という)から形成される、一部が二
重鎖になったDNAをクレノウ酵素で二重鎖にして下記式V
IIで表される二重鎖DNA断片(以下、遺伝子7という)
を造成する。
(式中、Dra Iに向かう引出し線は制限酵素Dra Iによる
切断部位を示す。以下同じ) 同様に、式Vで表されるDNA(以下DNA5という)と式V
Iで表されるDNA(以下DNA6という)から下記式VIIIで表
される二重鎖DNA断片(以下、遺伝子8という)を造成
する。
工程2(第1図参照) 遺伝子7、8を含むプラスミドの造成: プラスミドpUC19(宝酒造製)を制限酵素Hinc IIで切
断後、遺伝子7をリガーゼで結合してプラスミドpOC12
を造成する。同様にHinc IIで切断したプラスミドpUC19
に遺伝子8をリガーゼで結合してプラスミドpOC21を造
成する。
工程3(第2図参照) pstS-(Glu-OC)融合遺伝子を含むプラスミドの造
成: プラスミドpOC21を制限酵素Dra IとHinc IIで切断
し、Glu-OCのN末端にLys残基が付加したポリペプチド
〔以下、Lys-(Glu-OC)と略称する〕をコードする断片
(以下DNA9という)を単離する。DNA9をリガーゼで連結
したのち、制限酵素Dra IとHinc IIで切断する。これに
より、DNA9が同じ向きに複数個結合した線状及び環状の
二重鎖DNAが得られる。
一方、pst S遺伝子をコードする1.5kb Pst I-Mlu I D
NA断片をpBR322のPst I-EcoRI部位に組込んだpSN5182
〔マゴタ(K.Magota)ら、ジャーナル オブ バクテリ
オロジー(J.Bacteriol.)第157巻、第909頁(1984)〕
のPst I-EcoRI断片をpUC19に移しかえたプラスミドであ
るpSN5182-Apを制限酵素Hpa Iで切断し、先のDNA9を連
結、切断した反応液に混合してリガーゼで連結すること
によりpstS遺伝子の途中にpstSと同じ読取り枠で、また
同じ向きに(n−1)個のLys-(Glu-OC)遺伝子をもつ
プラスミドを造成する。nは2以上の整数であればよい
が、例えばプラスミドpOC73は4個のLys-(Glu-OC)遺
伝子をもつ。
工程4(第3図参照) n個のLys-(Glu-OC)遺伝子を含むプラスミドの造
成: pOC73はpstSのシグナルペプチド25アミノ酸残基、pst
S成熟蛋白のN末端部分31アミノ酸残基に続いてLys-(G
lu-OC)が4個、更にpstS成熟蛋白のC末端部分238アミ
ノ酸残基から成るペプチドをコードする遺伝子を含む。
この遺伝子から生成するポリペプチドはC末端部分に23
8アミノ酸残基から成る不要な配列を含むのでこれを除
去することが望ましい。
pOC12をHinc II-Dra Iで切断してLys-(Glu-OC)をコ
ードするDNA断片を単離する(以下DNA10という)。一方
pOC73をHpa Iで切断する。両DNAを連結することによっ
てLys-(Glu-OC)遺伝子を5個含むプラスミドpOC82を
造成する。
同様に工程3において(n−1)個のLys-(Glu-OC)
遺伝子をもつプラスミドを造成し、これを本工程に適用
することによりLys-(Glu-OC)遺伝子をn個含むプラス
ミドを造成することができる。この遺伝子を発現させる
ことにより、前記式IIで表されるLys-(Glu-OC)がn個
連結されたポリペプチドが生産される。
以下nが5の場合の遺伝子発現について説明する。
pOC82のpstS-〔Lys-(Glu-OC)〕融合遺伝子の転写
はpstSプロモーターの支配下にあり、リン酸欠乏下誘導
される。リン酸欠乏培地では宿主菌の生育が良くないた
めに大量の産物を得ることが困難である。
pOC82を制限酵素Hinf Iで切断し、pstS-〔Lys-(Glu-
OC)〕遺伝子を含むDNA切断を単離する(以下DNA11と
いう)。DNA11の両端をクレノウ酵素によって平滑末端
にし、Hinc IIで切断したpUC119に連結してpOC83を造成
する。pOC83のpstS〔Lys-(Glu-OC)〕遺伝子の転写
はpUC119由来のlacプロモーターの支配下におかれる。
工程5(第4図参照) Glu-OC生産性の向上: 大腸菌を宿主として異種蛋白を生産する場合、シグナ
ル配列に変異を導入すると分解を受けにくくなり、産物
が細胞内に大量に蓄積する例がある〔ジエンツ(R.Gent
z)ら、ジャーナル オブ バクテリオロジー、第170
巻、第2212頁(1988)〕。
pOC83のシグナル配列をコードする部分にあるCla I部
位でプラスミドを切断し、エキソヌクレアーゼIIIとマ
ングビーンヌクレアーゼでシグナル配列をコードするDN
Aを欠失させ、クレノウ酵素で平滑末端にしたのちリガ
ーゼで環状にしてpOC980を造成する。
pOC83を導入した大腸菌を培養し、全菌体蛋白のSDSポ
リアクリルアミドゲル電気泳動及び抗ウシOCモノクロー
ナル抗体を用いたウエスタンブロッティングを行ったと
ころ、蛋白染色では宿主と区別ができず、ウエスタンブ
ロッティングでは予想される分子量よりも低分子量の数
個のバンドが見られる。これに対してpOC980を導入した
大腸菌の蛋白を同様に分析すると、蛋白染色で予想され
る分子量の位置に主要なバンドがみられ、ウエスタンブ
ロッティングでは単一のバンドとなる。
以上の遺伝子組換え手法を用いて多量に生産されたps
tSに連結したn個のLys-(Glu-OC)融合遺伝子産物から
以下の手順でGlu-OCが製造される。
菌体を超音波破砕し、その不溶化物から細胞内に蓄積
した目的の産物を含む顆粒をショ糖密度勾配遠心によっ
て得る。この顆粒を尿素で可溶化したのちリシルエンド
ペプチダーゼで加水分解するとGlu-OCのカルボキシル末
端側にLysが結合したポリペプチド、〔以下、(Glu-O
C)‐Lysと略称する〕が得られる。(Glu-OC)‐Lysを
カルボキシペプチダーゼBで加水分解するとカルボキシ
ル末端のLysが除かれてGlu-OCが単一の生成物として得
られる。
以上のようにGlu-OCが遺伝子組換え手法により容易
に、かつ大量に得られる。本発明のGlu-OCの製造方法は
酵素的に除去可能なスペーサーを介して目的の遺伝子を
合成して重合化し、適当な遺伝子と融合させ、微生物に
よって融合遺伝子産物を大量に生産し、得られた産物を
化学的、酵素的に処理して単量体に変換する方法であ
る。
本発明ではスペーサーとしてLys、単量体化にリシル
エンドペプチダーゼ、スペーサーの除去にカルボキシペ
プチダーゼBを用いたが、目的のポリペプチドを切断し
ない他の方法を用いることができる。例えば臭化シアン
はメチオニン(Met)のカルボキシル側を切断するの
で、Glu-OCに続いてLys-Metから成るスペーサーをコー
ドする遺伝子を合成し、重合化発現した後臭化シアンに
よって単量体化し、カルボキシペプチダーゼAによって
Metから生じたホモセリン(Hse)を除去し、カルボキシ
ペプチダーゼBによってLysを除去して目的のGlu-OCを
得ることができる。
Glu-OCのヒトOCへの変換は、例えばカルボキシラーゼ
を用い、Gluをカルボキシル化することにより行うこと
ができる。カルボキシラーゼとしては、例えばビタミン
K依存性カルボキシラーゼを例えばウシ肝臓からギラル
ドット(Girardot)らの方法〔アナリチカル バイオケ
ミストリー (Analytical Biochemistry)、第121巻、
第315〜320頁(1982)〕で調製すれば良い。
Glu-OCにカルボキシラーゼを作用させて得たヒトOCは
公知の方法で精製することができる。精製方法の一例を
示せば、Glu-OCは認識せず、ヒトOCを認識するモノクロ
ーナル抗体OC4-30(宝酒造社製)固定化カラムを用いる
方法により、効率よく精製することができる。またヒト
OCはヒドロキシアパタイトに吸着することを利用し、ヒ
ドロキシアパタイトカラムクロマトグラフィーを行って
も良い。
以上一連の方法により、前駆物質Glu-OC及び目的物質
ヒトOCを効率よく得ることができ、生体由来の他成分を
含有しない純化されたヒトOCを工業的に製造することが
できる。
〔実施例〕
以下に本発明の実施例を示す。本発明はこれらの実施
例に限定されるものではない。
実施例1 (1)プラスミドpOC12,pOC21の作製: DNA3、4各々0.25μgをTE緩衝液(10mMトリス・HCl
pH8,1mM EDTA)10μlに溶解し、65℃でインキュベート
したのち37℃まで徐冷した。これにdATP,dGTP,dCTP,TTP
を各々最終濃度1mMになるよう加え、クレノウ酵素(宝
酒造)2Uを添加して37℃で1時間インキュベートした後
65℃で15分間熱失活した。一方、pUC19(宝酒造)0.1μ
gをHinc II(宝酒造)5Uを含む中塩濃度緩衝液(Mediu
m-salt buffer)〔マニアティス(Maniatis)ら編、モ
レキュラー クローニング ア ラボラトリー マニュ
アル(Molecular Cloning a Laboratory Manual)第453
頁、コールド スプリング ハーバー(Cold Spring Ha
rbor)社刊〕5μl中37℃1時間切断し、65℃で15分間
熱失活したのち上記のクレノウ酵素処理したDNA3、4の
反応液と混合し、DNAライゲーションキット(宝酒造)
を用いて連結した。これをJM109コンピテントセル(宝
酒造)に導入し、アンピシリンとX-galを含む寒天培地
で白色コロニーを形成する株を得た。このコロニーより
アルカリ処理法(前述のモレキュラー クローニング、
第368頁)によってプラスミドDNAを回収してpOC12を得
た。
DNA5、6を用いて全く同様にpOC12を得た。
pOC12、pOC21の挿入DNAの配列はジデオキシ法〔メッ
シング(J.Messing.)、メソッズ イン エンザイモロ
ジー(Methods in Enzymology)第101巻、第20〜78頁
(1983)〕により確認した。
(2)プラスミドpOC73の作製: pSN5182の1μgをBamHI,EcoRI各々10Uを含む10μl
の高塩濃度緩衝液(High-salt buffer)(前述のモレキ
ュラー クローニング、第453頁)中で37℃2時間切
断、65℃で15分間熱失活した。pUC19 0.1μgをBamHI、
EcoRI各々5Uを含む10μlの高塩濃度緩衝液中で37℃、
2時間切断し、65℃で15分間熱失活した。両DNAをDNAラ
イゲーションキットで16℃、30分間連結し、JM109コン
ピテントセルに導入した。アンピシリン、X-galを含む
寒天培地で白コロニーを形成する株からアルカリ処理法
によってプラスミドpSN5182・Apを得た。
pSN5182・Ap 0.1μgをHpaI 5Uを含むTA緩衝液〔オフ
ァレル(O′Farrell)ら、モレキュラー アンド ジ
ェネラル ジェネティクス(Mol.Gen.Genet.)第179
巻、第421頁(1980)〕5μl中で切断し、65℃15分間
熱失活した。100μgのpOC21をHinc II、Dra I各々100U
を含む中塩濃度緩衝液200μl中で37℃2時間切断し
た。2%アガロースゲル電気泳動の後、エチジウムブロ
マイドで染色して150塩基対(bp)の断片を切出し、透
析チューブに封入して電気溶出した(前述のモレキュラ
ー クローニング、第164頁)。更にフェノール処理、
エタノール沈殿によってDNAを回収した。このDNAをDNA
ライゲーションキットで連結し、フェノール処理、エタ
ノール沈殿ののち中塩濃度緩衝液50μlに溶かし、Dra
IとHinc II各々50Uで37℃2時間反応させ、65℃で15分
間熱失活した。
これとHpaIで切断したpSN5182・Ap 0.1μgをDNAライ
ゲーションキットで連結し、HB101コンピテントセル
(宝酒造)に導入してアンピシリン耐性コロニーを得
た。これらの中からGlu-OC遺伝子を4個、pstS遺伝子と
同じ向きに持つプラスミドpOC73をアルカリ処理法によ
り得た。
(3)プラスミドpOC82、pOC83の作製: pOC12の5μgを20UのHinc IIを含む中塩濃度緩衝液5
0μl中で37℃2時間切断し、アガロースゲル電気泳
動、エチジウムブロマイド染色後約170bp DNAを含むア
ガロース片を透析チューブに封入して電気溶出を行い、
フェノール処理、エタノール沈殿でDNAを回収した。
一方pOC73 0.1μgを5UのHpa Iを含むTA緩衝液10μl
中で37℃1時間切断し、熱失活の後上記のDNAとDNAライ
ゲーションキットで連結した。これをHB101コンピテン
トセルに導入し、アンピシリン耐性コロニーから4個の
Glu-OC遺伝子同じ向きに5個目のGlu-OC遺伝子を持つプ
ラスミドpOC82を得た。
pOC82の10μgをHinfI 10Uを含む10μlのTA緩衝液で
切断し、70℃15分間熱失活した。アガロースゲル電気泳
動、エチジウムブロマイド染色後、約1000bpのDNAを電
気溶出法により抽出し、フェノール処理、エタノール沈
殿で回収した。これにdATP、dGTP、dCTP、TTP各々0.1m
M、10mMトリスHCl pH8、5mM MgCl2を含む溶液10μlと
クレノウ酵素2Uを加え、37℃5分間反応させ、65℃15分
間熱失活した。
これをHinc IIで切断したpUC19に連結し、JM109コン
ピテントセルに導入し、アンピシリン、X-galを含む寒
天培地で白コロニーを形成する株からプラスミドpOC83
を得た。
(4)プラスミドpOC980の作製: pOC83の2μgを10UのCla Iを含むTA緩衝液中で37℃
1時間切断する。これをキロシークエンス用デレーショ
ンキット(宝酒造)を用い、取扱説明書に従ってシグナ
ル配列をコードする部分を欠くプラスミドを作製した。
但しExo IIIの反応時間は15秒、30秒、45秒、60秒、90
秒、105秒とした。このプラスミドをHB101コンピテント
セルに導入し、アンピシリン耐性コロニー80個を各々5m
lのLB-Ap培地〔10gバクト トリプトン、5g酵母エキス
〔共にディフコ(Difco)社〕、5g NaCl、100mgアンピ
シリン/l、pH7.7〕で培養して各々の全菌体蛋白をSDS−
ポリアクリルアミドゲル電気泳動で分析し、分子量35,0
00から40,000の位置に強いバンドを与える株の中からプ
ラスミドpOC980を保持する株を得た。ウシOCでマウスを
免疫して得られたハイブリドーマOC-G2(FERMBP-2077)
の生産する抗OCモノクローナル抗体OC-G2を用いたウエ
スタンブロッティングによって分子量35,000〜40,000の
蛋白がGlu-OCの重合体であることを確認した。
このプラスミドpOC980を保持する大腸菌は、Escheric
hia coli HB101/pOC980と表示し、微工研条寄第2625号
(FERM BP-2625)として、工業技術院微生物工業技術研
究所に寄託されている。
(5)Escherichia coli HB101/pOC980によるLys-(Glu
-OC)重合体蛋白質の生産と精製: 本菌株を5mlのLB-Ap培地に接種し、37℃で1晩培養
し、これを200mlのLB-Ap培地に接種してエアポンプで通
気を行いながら37℃で1晩培養した。この培養液を7000
rpmで5分間遠心して菌体を集め、20mMトリス−HCl緩衝
液(pH8)で洗浄したのち同緩衝液10mlに懸濁して10分
間超音波処理し、10000rpmで15分間遠心して沈殿をとっ
た。20mMトリス−HCl緩衝液(pH8)に70%及び50%にな
るようにショ糖を溶解した溶液を遠心管中に重層し、更
に上で得られた沈殿を20mMトリス−HCl緩衝液(pH8)に
懸濁したものを重層して14000rpmで40分間遠心した。
50%ショ糖と70%ショ糖の間に層をなす不溶物を集
め、20mMトリス−HCl緩衝液(pH8)で洗浄し、顆粒を得
た。この顆粒を8M尿素を含む20mMトリス−HCl緩衝液(p
H8)0.5mlに懸濁し、10分間超音波処理して可溶化し
た。
(6)(Glu-OC)‐Lys単量体の製造: (5)で得られた溶液50μlに尿素を含まない上記緩
衝液50μlを加えた後、リシルエンドペプチダーゼ(和
光純薬社製)0.01Uを加えて30℃で1時間反応させた。
(7)(Glu-OC)‐LysからのLys残基の除去: (6)で得られた(Glu-OC)‐Lys単量体の溶液100μ
lにカルボキシペプチダーゼB〔シグマ(Sigma)社〕1
0μgを加え、37℃で2時間放置した後、0.1%トリフル
オロ酢酸溶液50μlを加えて反応を停止した。これをC
18逆相カラムを用いた高速液体クロマトグラフィー(HP
LC)で分離し、定量的収率でGlu-OCを得た。
実施例2 (1)ビタミンK依存性カルボキシラーゼの調製 ウシ肝臓300gを緩衝液A{50mM 3−(N−モルホリ
ノ)プロパンスルホン酸〔MOPS〕pH7.4、1mM EDTA、1mM
2−メルカプトエタノール、1mMフッ化フェニルメチル
スルホニル}300ml中でホモジナイズし、20,000×gで2
0分遠心した後、その上清を100,000×gで1時間遠心
し、沈殿の表面を緩衝液B(50mM MOPS pH7.4、0.1M Na
Cl)で洗ってミクロソームを得た。このミクロソーム
を、3−〔(3−コールアミドプロピル)ジメチルアン
モニオ〕1−プロパンスルホネート(CHAPS)を含む緩
衝液Bに懸濁し、4℃で1時間かくはんした。CHAPSは
最終濃度が1%になるように加えた。これを200,000×
gで1時間遠心し、上清に75%飽和になるように硫酸ア
ンモニウムを加えて4℃で30分かくはんし、10,000×g
で20分遠心した沈殿を緩衝液Bに懸濁して同緩衝液に対
して透析することによって可溶化ミクロソームを得た。
(2)Glu-OCのカルボキシル化とヒトOCの精製 実施例1−(7)の方法で得られたGlu-OC 1mgを20mM
トリス−HCl pH7.5、150mM NaCl、0.5M(NH4)2SO4、8mM
MnCl2、8mM ジチオスレイトール、20mM NaHCO3、0.25m
g/mlビタミンKを含む混合液8mlに溶解し、実施例2−
(1)で得られた可溶化ミクロソーム2ml(約20mg蛋白/
ml)を加えて17℃で16時間カルボキシル化反応を行っ
た。これを1mM CaCl2を含むリン酸緩衝食塩水(PBS)に
対して透析し、Glu-OCは認識しないが天然型ウシOCは認
識するモノクローナル抗体OC4-30(宝酒造社製)を常法
通りセファロース4B(ファルマシア社)に固定化したカ
ラムに吸着させ、0.5%ツィーン(Tween)80、1mM CaCl
2、8M尿素を含むPBSで溶出した。モノクローナル抗体OC
4-30とOC-G4(宝酒造社製)を用いたサンドイッチELISA
によってヒトOCが溶出画分にあることを確認した。ヒド
ロキシアパタイトを充てんしたHPLCカラムであるHCA-CO
LUMN(三井東圧)を用いて10mMから200mMのリン酸ナト
リウム緩衝液(pH6.8)の濃度勾配で更に精製を進め
た。この条件ではGlu-OCはカラムに吸着せず、ウシOCは
約80mMで溶出されてくる。OC4-30カラム溶出物を分離し
たところ、約80mMの濃度で溶出されるピークに純化され
たヒトOCの存在することがELISAとN末端から10残基目
までのアミノ酸配列分析によって確認された。
〔発明の効果〕
以上詳細に説明した通り、本発明によりヒトOC前駆体
重合体の遺伝子が創製された。該遺伝子を含有するプラ
スミドで形質転換した微生物により、該重合体が効率よ
く生産される。該重合体よりスペーサーを酵素学的に除
去すること、続いて該ヒトOC前駆体を酵素学的に処理す
ることにより医薬品として有用な純化ヒトOCを効率よく
製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はプラスミドpOC12及びプラスミドpOC21の、第2
図はプラスミドpOC73の、第3図はプラスミドpOC82及び
プラスミドpOC83の、及び第4図はプラスミドpOC980の
各々造成工程、制限酵素認識部位、及び機能地図を表す
模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 THE JOURNAL OF BI OLOGICAL CHEMISTR Y,Vol.255,No.18,(1980) P.8685−8691 The EMBO Journal, Vol.5,No.8,P.1885−1890 (1986) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12P 21/00 - 21/06 C07K 14/00 - 14/825 C12N 15/00 - 15/90 GenBank/EMBL/DDBJ(G ENETYX) BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式I: (式中YはOH又はLys-OH基を示す)において、YがLys-
    OH基で表されるアミノ酸配列を有するポリペプチドをカ
    ルボキシペプチダーゼBで分解することを特徴とする該
    式Iにおいて、YがOHで表されるアミノ酸配列を有する
    ポリペプチドの製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の製造方法で得られるポリペ
    プチドに、ビタミンK依存性カルボキシラーゼを作用さ
    せることを特徴とするヒトオステオカルシンの製造方
    法。
  3. 【請求項3】下記式II: (式中nは2以上の整数を示す)で表されるアミノ酸配
    列を有することを特徴とするポリペプチド。
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