JP2887063B2 - グリセンチンの製造方法 - Google Patents

グリセンチンの製造方法

Info

Publication number
JP2887063B2
JP2887063B2 JP5349030A JP34903093A JP2887063B2 JP 2887063 B2 JP2887063 B2 JP 2887063B2 JP 5349030 A JP5349030 A JP 5349030A JP 34903093 A JP34903093 A JP 34903093A JP 2887063 B2 JP2887063 B2 JP 2887063B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fusion protein
glicentin
human glicentin
sequence
human
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP5349030A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07184682A (ja
Inventor
伸二郎 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nisshin Seifun Group Inc
Original Assignee
Nisshin Seifun Group Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nisshin Seifun Group Inc filed Critical Nisshin Seifun Group Inc
Priority to JP5349030A priority Critical patent/JP2887063B2/ja
Priority to EP94309675A priority patent/EP0662482B1/en
Priority to DE69416663T priority patent/DE69416663T2/de
Priority to KR1019940037122A priority patent/KR950018050A/ko
Priority to US08/365,109 priority patent/US5641646A/en
Priority to CA002139155A priority patent/CA2139155A1/en
Publication of JPH07184682A publication Critical patent/JPH07184682A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2887063B2 publication Critical patent/JP2887063B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/575Hormones
    • C07K14/605Glucagons
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K1/00General methods for the preparation of peptides, i.e. processes for the organic chemical preparation of peptides or proteins of any length
    • C07K1/14Extraction; Separation; Purification
    • C07K1/16Extraction; Separation; Purification by chromatography
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2319/00Fusion polypeptide
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2319/00Fusion polypeptide
    • C07K2319/50Fusion polypeptide containing protease site

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒトグリセンチンにペ
プチドを連結した融合蛋白質を組換え遺伝子技術により
生産し、次いで不用のペプチド部分を切断または分解す
る天然型(成熟型)グリセンチンの製造の際における、
ペプチド部分の切断または分解と副生成物の除去を容易
化するヒトグリセンチンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び問題点】グリセンチンは69個のアミ
ノ酸よりなる消化管ペプチドホルモンであり消化管の生
理作用に重要な役割を演じており、たとえば特願平4−
185066号に示される様に糖尿病治療薬などの医薬
品として期待されている。これまでに、有用蛋白質、例
えばヒトグリセンチンなどを大量に生産したい場合、目
的とする有用蛋白質を、これとペプチドまたは蛋白質と
を連結した融合蛋白質として組換えDNA技術により生
産し、得られた融合蛋白質を精製の後不用の部分を切断
するか、または分解させて得る方法が広く用いられる。
これは直接に有用蛋白質を発現させた場合に比べ、融合
蛋白質として発現させることにより発現量の増加、精製
の容易さ、生産過程の安定性向上、細胞外への分泌効率
増大などの理由で生産量の増大を計れることができる為
である。
【0003】ところが組換えDNA技術により製造した
有用蛋白質を、医薬品、又は食品等として使用する場合
には、遺伝子翻訳開始コドンに対応するアミノ末端メチ
オニン残基の付加した有用蛋白質は、抗原性をもたらす
可能性があるためできる限り除去しておく必要がある。
そして有用蛋白質を直接に発現させる方法を用いて生産
した場合、アミノ末端メチオニンは除去されない事があ
り、そこで本来の形での有用蛋白質を生産しようとする
場合に、この融合蛋白質を用い不用の部分の切断または
分解を行ってメチオニンを除去した有用蛋白質を得る方
法がしばしば用いられている。
【0004】しかしながらこの方法により有用蛋白質を
生産する場合、融合蛋白質の精製過程において融合蛋白
質の一部が分解し目的物に分解産物が混在するかまたは
融合蛋白質から不用部分を除去する操作が完全に進行せ
ず、目的物に融合蛋白質、または不完全分解物が混在す
る可能性がある。そしてこれらの混在物は目的物と性質
が一般的に類似しているため除去は困難である。さらに
これらの混在物はアミノ末端メチオニンの付加物の場合
と同様に、目的物を医薬品または食品等として用いる場
合には抗原性をもたらす可能性があり、これらを除去す
ることの必要性がきわめて高い。この観点から混在物の
有効な除去法が望まれていた。
【0005】ヒトグリセンチンの生産に関しても例外で
はなく、例えばアミノ末端にメチオニンの付加したヒト
グリセンチンの生産法(特願平5−192843号参
照)、ヒトグリセンチンの生産方法(特願平5−160
978号参照)の方法等により大量生産を試みた場合に
も微量の混在物の存在が想定しうるところで、医薬品と
して用いるには更なる精製が考慮されなければならな
い。
【0006】さらには、遺伝子組換えの技術により大腸
菌で蛋白質を生産すると、しばしば大腸菌内で大腸菌の
プロテアーゼにより蛋白質の一部が分解を受け、生産物
に分解物が混在する結果となる。この混在物は前記融合
蛋白質の精製過程におこる分解物、あるいは融合蛋白質
から目的蛋白質を切り出す過程に生じる混在物と同様除
去の必要性が高い。しかしこの場合も目的蛋白質と混在
物は類似しており除去は困難である。そしてヒトグリセ
ンチンの場合も例外ではなく有効な精製法の確立が望ま
れていた。
【0007】一方、システイン残基をペプチドに導入し
目的ペプチドを精製しようとする試みは、化学合成によ
るペプチド合成に際して行なわれており、この場合目的
ペプチドのアミノ末端にシステイン−メチオニンの配列
を付加しておき、目的ペプチドに到達することなく合成
が終わってしまったペプチドを除去するものである。し
かし長鎖のペプチドを工業生産レベルで生産する目的に
おいては、このペプチド合成の手法はコストの点から実
用不可能であり、またヒトグリセンチンの合成にこの手
法を適用してもヒトグリセンチンには内部にメチオニン
が含まれていて、臭化シアンによる開裂法等を用いると
ヒトグリセンチンは分解されてしまい、ヒトグリセンチ
ン製造の目的を達成しえない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は遺伝子組換え
技術を用いてヒトグリセンチンを生産するに際し、ヒト
グリセンチンのアミノ末端側に特徴的なアミノ酸残基を
含んだペプチドを連結した融合蛋白質を生産し、その融
合蛋白質の精製を容易にする事を目的とする。更にその
融合蛋白質からアミノペプチダーゼ、カテプシンCによ
り付加ペプチド部分を消化した後ヒトグリセンチンを精
製する際に、未消化融合蛋白質を容易に分離除去できる
様にする事を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決する為の手段】上記の目的は以下の本発明
により達成される。すなわち組換え遺伝子技術によりグ
リセンチンの融合蛋白質を生産する際に、その付加する
ペプチドの部分にシステインを導入する。これにより、
システイン残基の特性を利用した精製方法を用いて宿主
由来の不純物、融合蛋白質の分解物等の混在する抽出物
から、融合蛋白質を純化精製する。しかる後融合蛋白質
の不用部分をカテプシンCにより消化する。この処理物
に混在する融合蛋白質の未消化物はシステイン残基を有
しているが、目的とするヒトグリセンチンはシステイン
残基を有していない。システイン残基の有無でヒトグリ
センチンから融合蛋白質の未消化物を分離除去すること
は、上記システイン残基の特性を利用した精製法により
容易に達成される。
【0010】システイン残基の特性はチオール基を酸化
することによりジスルフィド結合を作り、還元条件にす
れば再びジスルフィド結合は容易に開裂するところにあ
る。この様な可逆的な共有結合を作れる性質はシステイ
ンに独特なもので、タンパク質を構成する他のアミノ酸
にはこの様な性質はない。この様な特徴ある性質によ
り、例えばチオプロピルセファロース6B(ファルマシ
アバイオテク株式会社商標)などのコバレントクロマト
グラフィー法を用い、固相への選択的なタンパク質の吸
着及び溶出がもたらされる。
【0011】この性質を利用した他の精製法として、例
えば2,2′−ジピリジルジスルフィド、エルマン試薬
などのチオール反応性試薬をシステイン残基に導入し融
合蛋白の性質を変化させ、既存のクロマトグラフィーに
より精製する方法も挙げられる。上記チオール反応性試
薬は導入した融合蛋白質に疎水性の上昇をもたらし、ク
ロマトグラフィーによる分離性を高めるが、さらに極端
に融合蛋白質の性質を変化させたい場合はチオール反応
性試薬にヘテロ2架橋性試薬であるSPDP(N−サク
シニイミジル3(2−ピリジルジチオ)プロピオネー
ト)を任意の蛋白質、アミノ基を含む化学物質に反応さ
せた物質を用いても良い。例えばイムノグロブリン特異
的結合物質であるプロテインAにSPDPを導入し、こ
れを目的融合蛋白質のシステイン残基に結合させれば、
イムノグロブリン固定化カラムによりアフィニティーク
ロマトを行うことができ、これによってシステイン残基
を有する融合蛋白質を分離除去することができる。
【0012】本発明において融合蛋白質の付加ペプチド
部分はシステインの他にアルギニンおよび/またはリジ
ンを含む。アルギニンおよび/またはリジンを導入する
目的の一つは、融合蛋白質の精製過程で混在する分解物
の除去を容易に行うためである。これは融合蛋白質は導
入したアルギニンおよび/またはリジンにより、ヒトグ
リセンチンより等電点が高くなり、混在する分解物はヒ
トグリセンチンよりも等電点が低いか同等であるために
イオン交換クロマト等の方法により分離が可能となるた
めである。
【0013】アルギニンおよび/またはリジンを導入す
る目的の他の一つは更に次の事実に基づくものである。
すなわち融合蛋白質を大腸菌で生産するに際し、翻訳開
始アミノ酸であるメチオニンが菌体内で完全に除去され
なかった場合、あるいは融合蛋白質のアミノ末端アラニ
ンから奇数個のアミノ酸が欠けた分解物が存在する場
合、カテブシンC消化によりこれらの混在物は導入した
アルギニンの直前で切断が停止され、アルギニンおよび
/またはリジンを導入しなかった場合に混在するヒトグ
リセンチンよりも小さい分子の分解物が混在することは
ないということである。そして導入したアルギニンおよ
び/またはリジンの直前で分解が停止された不純物はシ
ステインを含んでいるため2回目のシステインの特性を
利用した精製法により除去されるのである。
【0014】上記の理論を成立させるために、アルギニ
ンおよび/またはリジンの位置は、付加ペプチド部分の
アミノ末端アミノ酸からみて偶数番目に存在するように
する。これは付加ペプチドをカテプシンCで消化するに
際し、消化が導入したアルギニンまたはリジンの位置で
止まらず、ヒトグリセンチンの1位のアルギニンで止ま
るようにするためである。これはカテプシンCは基質で
ある蛋白質のアミノ末端からアミノ酸2個ずつ消化し
て、末端にアルギニンまたはリジンが現れるとそこで消
化は停止する〔文献(Paul D. Boyer編「The Enzymes」
第105頁〜第111頁IV Dipeptidyl-transferase, Academi
c Press社参照〕、というカテプシンCの基質特異性を
利用したものである。アミノ末端から2番目にアルギニ
ンまたはリジンがあらわれても消化は停止しない。シス
テイン残基の導入位置はヒトグリセンチンのアミノ末端
アルギニンから融合蛋白質のアミノ末端方向に1残基
目、及び/または2残基目が好ましい。これは融合蛋白
質よりカテプシンCでヒトグリセンチンを切り出す際
に、混在する事が予想される最小単位の不完全分解物に
システイン残基を含ませるためである。
【0015】アルギニンまたはリジンの導入位置はヒト
グリセンチンのN末端アルギニンから融合蛋白質のアミ
ノ末端方向1残基目が本来好ましい。これは融合蛋白質
のN末端が奇数個欠けた分子、あるいは翻訳開始アミノ
酸メチオニンが除去されない分子が混在した場合カテプ
シンC処理後に混在する不純物にシステイン残基を含ま
せるためである。
【0016】しかし本発明ではアルギニンまたはリジン
をアミノ末端方向の5残基目に位置するように導入する
ことが最も好ましいことを見出した。これはシステイン
をヒトグリセンチンN末端アルギニンから融合蛋白質の
アミノ末端方向1残基目に位置するように配置した場合
に比較して、システインの反応性が向上する為である。
この理由はシステイン残基の前後にアルギニンまたはリ
ジンの様な塩基性のアミノ酸が位置するとシステインの
pKaが低下し、システインの反応性が低下するものと
考えられるところによるものである。
【0017】
【発明の効果】本発明は従来の精製操作にアフィニティ
ークロマトを用いても効率的ではなかったヒトグリセン
チンに対して、アフィニティークロマト法を適用するこ
とによって、飛躍的な精製効果をもたらす。また従来達
成し得なかった、或いは達成するためには多大な労力を
要する非特異分解物の除去という精製工程を2工程で済
まし得る。更に遺伝子組換えによる融合蛋白質法で有用
蛋白質を切り出した時に混在する、非分解物の除去にも
容易な精製手段を与えるという優れた効果を有する。以
下実施例をあげて説明するが本発明はこれに限定される
ものではない。
【0018】
【実施例】
ヒトグリセンチン融合蛋白質を生産する組換え大腸菌か
らのヒトグリセンチンの精製法 以下の実施例で用いたM9ZB培地、GAEバッファ
ー、AESバッファー及びTESバッファーは、次に示
す組成を有する。 M9ZB培地:1リットルあたり NZアミン10g、NaCl 5g、NH4Cl 1g、
KH2PO4 3g、Na2HPO4 6g、グルコース4
g、MgSO4・7H2O 264mg、アンピシリン50m
g GAEバッファー:4Mグアニディン塩酸、0.1M酢
酸ナトリウム、pH4.5、1mM EDTA AESバッファー:0.1M酢酸ナトリウム、pH4.5、
1mM EDTA、0.5M NaCl TESバッファー:0.1M Tris・HCl、pH7.
5、1mM EDTA、0.5M NaCl
【0019】実施例1 発現ベクタープラスミドpGL147の構築 T7φ10プロモーターの下流に融合グリセンチン遺伝
子を結合した発現ベクターの構築を行った。一連の実験
操作は一般的な遺伝子組換えの実験法(T. Maniatis,
E. F. Fritsch, J. Sambrook編Molecular Cloning A La
boratory Manual等参照)により行った。グリセンチン
遺伝子DNAを連結するためNovagen社より入手したベ
クタープラスミドpET−3aのBam HI認識配列
の下流にStu I認識配列を挿入した。
【0020】5′-GATCCTTAGCGTAGGCCTT-3′(配列表・
配列番号1)および 5′-GATCAAGGCCTACGCTAAG-3′(配列表・配列番号2) の配列の2種のオリゴヌクレオチドをMilligen/Biosea
rch社製Cyclone Plus DNA合成機で及び同社から供給
される合成試薬を用いて、付属の操作説明書により合成
した。オリゴヌクレオチドの精製はMilligen/Biosearc
h社製のOligo−Pak(R)と付属のオリゴヌクレオ
チド精製マニュアルに従い精製した。これ以下の実験に
用いるオリゴヌクレオチドの合成及び精製も全てのこの
方法によって行った。各々のオリゴヌクレオチド5μg
を宝酒造製T4ポリヌクレオチドキナーゼで同社の反応
条件によりリン酸化した。次いで両反応液を合わせて9
0℃で5分間保温した後3時間かけて30℃まで温度を
下げてオリゴヌクレオチドのアニーリングを行った。プ
ラスミドpET−3a(F. W. Studier, A. H. Rosenbe
rg, J. J. Dunn, J. W. Dubendorff, Methods in Enzym
ology, 185巻, 60〜89ページ(1990)参照)をBam
HIで加水分解し、次いで宝酒造製E. coliアルカリフ
ォスターゼで同社の示す反応条件で脱リン酸化した。得
られた直鎖状プラスミドとアニーリングしたオリゴヌク
レオチドを宝酒造製DNAライゲーションキットを用い
て同社のプロトコールに従ってライゲーションした。こ
のライゲーションしたDNAを用いて塩化カルシウム法
によりE. coli JM109の形質転換を行い、アンピシリン
を50μg/mlの濃度で含むLB寒天培地で生育するコ
ロニーを選択した。得られた形質転換株を50μg/ml
のアンピシリンを含むLB培地で終夜培養を行い培養菌
体よりプラスミドを抽出精製した。得られたプラスミド
をStu Iで加水分解してアガロースゲル電気泳動を
行うことにより本酵素による切断部位が存在するプラス
ミドを選択した。これらのプラスミドの塩基配列をUnit
ed States Biochemical Corporation社製Sequenase ver
sion 2.0キットを用いて同社のプロトコールに従って
ダイデオキシ法によって確認した。新たに得られたプラ
スミドをpET110と命名した。pET110はBa
m HI認識配列の下流に新たにStu I認識配列が存
在することを確認した。pET110のBam HI及
びStu I認識配列間の塩基配列は次の通りである。 5′-GGATCCTTAG CGTAGGCCT-3′(配列表・配列番号3)
【0021】pGL5(消化管ホルモン研究会編集、消
化管ホルモンXI394ページ〜401ページ(199
2)参照)のグリセンチン遺伝子下流のPstI認識配
列をSmaI認識配列に変換した。 5′-CATGGCCCGGGACAGCACA-3′(配列表・配列番号4)
及び 5′-AGCTTGTGCTGTCCCGGGC-3′(配列表・配列番号5) の配列の2種の配列のオリゴヌクレオチドを合成し上記
と同様の方法で精製、リン酸化、及びアニーリングを行
った。pGL5をNcoI及びHind IIIで切断し、
反応物をアガロースゲル電気泳動で展開し、約4kbのバ
ンドをゲルより抽出することにより目的断片を精製し
た。次いでアニーリングしたオリゴヌクレオチドと精製
した直鎖状プラスミドをライゲーションした。ライゲー
ションしたDNAを用いてpET110作製の際と同様
にE. coli JM109を形質転換した。pET110の際と
同様に形質転換株よりプラスミドを抽出し精製した。得
られたプラスミドをSmaIで加水分解し、本酵素によ
る切断部位が存在するプラスミドを選択した。これらの
プラスミドの塩基配列の決定を行い、目的の配列の存在
するプラスミドを選択しpGL44と命名した。新たに
得られたプラスミドpGL44はグリセンチン遺伝子下
流のPstIの認識配列が失われ新たにSmaI認識配
列サイトが付加されていた。pGL44のグリセンチン
遺伝子下流の新たなSmaIサイトを含むNcoI−H
ind III間の塩基配列は次の通りである。 5′-CCATGGCCCG GGACAGCAAG CTT-3′(配列表・配列番
号6)
【0022】pGL44のグリセンチン遺伝子5′末端
領域の改変を行った。 5′-AATTCAGATCTATCGAAGGTCGACGTTCTCTGCA-3′(配列表
・配列番号7) および 5′-GAGAACGTCGACCTTCGATAGACTG-3′(配列表・配列番
号8) の2種の配列のオリゴヌクレオチドを合成し上記と同様
な方法で精製、リン酸化およびアニーリングした。pG
L44をEco RIおよびPst Iで加水分解した後
上記と同様に脱リン酸化し、アニーリングしたオリゴヌ
クレオチドとライゲーションした。アニーリングしたD
NAを用いてE. coli JM109を形質転換した。形質転換
株よりプラスミドを抽出しBgl IIで処理し新たに本
酵素により切断されるプラスミドを選択した。これらの
プラスミドの塩基配列の決定を行い、目的の塩基配列を
持つプラスミドをpGL122と命名した。pGL12
2はpGL44のEco RI〜Pst Iサイトに合成
オリゴヌクレオチドが挿入されたものであることを確認
した。pGL122の改変された部位の塩基配列を次に
示す。 5′-GAATTCAGAT CTATCGAAGG TCGACGTTCT CTGCAG-3′
(配列表・配列番号9)
【0023】pGL122をBgl IIおよびSma I
で加水分解し、グリセンチン遺伝子を含むDNA断片の
精製を行った。pET110をBam HIおよびSt
u Iで加水分解した後脱リン酸化した。これをグリセ
ンチン遺伝子を含むDNA断片と混合しT4 DNAリ
ガーゼでライゲーションした。反応物をE. coli JM109
と混合し形質転換を行い新たにプラスミドpGL125
を得た。pGL125はT7φ10プロモーターの下流
にT7 s10ペプチド、挿入アミノ酸配列およびグリ
センチンの融合ペプチド遺伝子が連結した発現ベクター
である。pGL125構築の過程を簡単に図1に示し
た。
【0024】A) pGL144の構築 pUC18を制限酵素Dra Iで切断しアガロース電
気泳動を行って、アンピシリン耐性遺伝子を含む断片を
精製した。pGL125を制限酵素Dra Iで切断
し、アガロースゲル電気泳動を行ってアンピシリン耐性
遺伝子を含まない断片を精製した。それぞれの断片を、
T4 DNAリガーゼを用いてライゲーション反応を行
った。反応産物を大腸菌JM109株のコンピテントセ
ルに導入し、アンピシリンを含む選択培地上で形質転換
体を選択した。
【0025】得られた形質転換体より定法に従ってプラ
スミドを抽出し、制限酵素切断地図を作成し目的のプラ
スミドが構築されていることを確認し、このプラスミド
をpGL144とした。pGL144構築過程を簡単に
図2に示した。
【0026】このようにして構築されたT7φ10プロ
モータ下流にヒトグリセンチン遺伝子を含むプラスミド
pGL144を、制限酵素NdeI、PstIで切断
し、ここに合成リンカーを挿入した。合成リンカーは次
のDNA配列を有する。 5′-TATGGCTAGCATGACTGGTGGACAGCAAATGTGTCGTTCCCTGCA-
3′(配列表・配列番号10)及びその相補鎖である 5′-GGGAACGACACATTTGCTGTCCACCAGTCATGCTAGCCA-3′(配
列表・配列番号11)
【0027】すなわち、これらの合成DNA 2μgを
T4ポリヌクレオチドキナーゼでリン酸化した。次いで
両反応液を合わせて95℃で5分間加熱した後、1時間
で室温まで下げてアニーリングを行った。この様にして
作成した合成リンカーと制限酵素NdeIとPstIで
切断し、アガロースゲル電気泳動により精製した直鎖状
のpGL144を宝酒造のDNAライゲーションキット
を用いて結合した。この結合したDNAを大腸菌JM1
09株のコンピテントセルに導入し、アンピシリンを含
む選択培地上で形質転換体を選択した。得られた形質転
換体より常法に従ってプラスミドを抽出し、サンガーら
のダイデオキシ法により目的の塩基配列を有している事
を確認し、このプラスミドをpGL147とした。pG
L147の構築過程を図3に示す。
【0028】実施例2 pGL149の構築 実施例1で示した制限酵素NdeI、PstIで切断し
精製した直鎖状pGL144に、以下に示す合成DNA
リンカーを結合した。 5′-TATGGCTAGCATGACTGGTCGTCAGCAATGTGGTCGTTCCCTGCA-
3′(配列表・配列番号12)およびその相補鎖である 5′-GGGAACGACCACATTGCTGACGACCAGTCATGCTAGCCA-3′
(配列表・配列番号13)
【0029】それぞれの合成DNA 2μgをT4ポリ
ヌクレオチドキナーゼでリン酸化した。次いで両反応液
を合わせて94℃で5分間加熱した後1時間で室温まで
下げてアニーリングを行った。このようにして作成した
合成DNAリンカーと、制限酵素NdeIとPstIで
切断しアガロースゲル電気泳動により精製した直鎖状の
pGL144を宝酒造(株)のDNAライゲーションキ
ットを用いて結合した。この結合したDNAを大腸菌J
M109株のコンピテントセルに導入し、アンピシリン
を含む選択培地上で形質転換体を選択した。得られた形
質転換体より常法に従ってプラスミドを抽出し、サンガ
ーらのダイデオキシ法により目的の塩基配列を有してい
ることを確認し、このプラスミドをpGL149とし
た。pGL149の構築過程を図4に示す。
【0030】実施例3 ヒトグリセンチン融合蛋白質の生産 実施例1で示したpGL147及び実施例2で示したp
GL149で大腸菌HMS174(DE3)を形質転換
し、ヒトグリセンチン融合蛋白質生産能を有する形質転
換体を得た。pGL147を保持する形質転換体をG6
47と、pGL149を保持する形質転換体をG662
と命名した。この形質転換体を用いて以下のようにヒト
グリセンチン融合蛋白質を生産した。
【0031】培 養 上記形質転換体G647及びG662を1リットルのM
9ZB培地で37℃で培養する。吸光度A550が0.8に
なった時点で終濃度が0.5mMになるようIPTG(イ
ソプロピルチオガラクトシド)を添加してその後2.5
時間培養することでヒトグリセンチン融合蛋白質を生産
した。G647、G662の培養菌体は1リットルの培
養で湿潤重量でそれぞれ5gであった。
【0032】実施例4 G647由来ヒトグリセンチン融合蛋白質の精製 湿潤重量で5gの上記G647培養菌体を30mlのGA
Eバッファーで懸濁し、超音波破砕した。遠心分離(2
5000×G,10分間)により上清を取り、この上清
を予めGAEバッファーで洗浄しておいたチオプロピル
セファロース6Bカラム(1cmφ×6.4cm)に3ml/h
rの流速で負荷した。カラムはGAEバッファー100m
l、AESバッファー100ml、TESバッファー10
0mlで順次洗浄し、50mMジチオスレイトールを含むT
ESバッファーで10ml/hrの流速で溶出した。溶出画
分は50%飽和硫酸アンモニウムを添加し、ヒトグリセ
ンチン融合蛋白質を沈殿せしめた。沈殿は10mM塩酸2
0mlで溶解し、20mM酢酸ナトリウムバッファーpH5.
6に対し透析した。この溶液を予め20mM酢酸ナトリウ
ムバッファーpH5.6で洗浄したワットマン社製陽イオ
ン交換体CM52カラム(1.6cmφ×10cm)に吸着
させ、20mM酢酸ナトリウムバッファーpH5.6で洗
浄後、流速0.5ml/minで同液から1M食塩を含む同バ
ッファーへの100分間の直線グラディエントにより溶
出した。以上の操作で得られたヒトグリセンチン融合蛋
白質のHPLCのクロマトグラムを図5に示す。図5中
の15.52分に現れているピークがヒトグリセンチン
融合蛋白質である。12.07分に出現しているピーク
は、融合蛋白質のカラムへの非特異な吸着を抑えるため
にサンプル中に添加したβメルカプトエタノールのピー
クである。HPLCの分析条件は次の通りである。カラ
ム:ジーエルサイエンス社製イナートシルODS10mm
φ×250mm、溶出条件:20%アセトニトリル10mM
塩酸から40%アセトニトリル10mM塩酸へ20分間の
グラディエント溶出、流速:2ml/min、検出:紫外吸
収220nm。また精製標品のSDSポリアクリルアミド
ゲル電気泳動による分析結果を図6に示す、図6中のレ
ーン1は抽出液そのものを負荷した。レーン3は上記方
法により精製した融合蛋白質を負荷した。
【0033】精製標品をペプチドシーケンサーにかけて
アミノ末端側の13アミノ酸残基の配列を調べたとこ
ろ、配列はAla−Ser−Met−Thr−Gly−
Gly−Gln−Gln−Met−Cys−Arg−S
er−Leu−・・・・・・であり、天然型グリセンチンのア
ミノ末端に目的とする10残基のアミノ酸配列が付加し
た融合型グリセンチンであった。
【0034】実施例5 G662由来ヒトグリセンチン融合蛋白質の精製 湿潤重量で5gの上記G647培養菌体を30mlのGA
Eバッファーで懸濁し、超音波破砕した。遠心分離(2
5000×G,10分間)により上清を取り、この上清
を予めGAEバッファーで洗浄しておいたチオプロピル
セファロース6Bカラム(1cmφ×6.4cm)に3ml/h
rの流速で負荷した。カラムはGAEバッファー100m
l、AESバッファー100ml、TESバッファー10
0mlで順次洗浄し、50mMジチオスレイトールを含むT
ESバッファーで10ml/hrの流速で溶出した。溶出画
分は50%飽和硫酸アンモニウムを添加し、ヒトグリセ
ンチン融合蛋白質を沈殿せしめた。沈殿は10mM塩酸2
0mlで溶解し、20mM酢酸ナトリウムバッファーpH6.
5に対し透析した。この溶液を予め20mM酢酸ナトリウ
ムバッファーpH6.5で洗浄したワットマン社製陽イオ
ン交換体CM52カラム(1.6cmφ×10cm)に吸着
させ、20mMリン酸ナトリウムバッファーpH6.5で
洗浄後、流速0.5ml/minで同液から1M食塩を含む同
バッファーへの100分間の直線グラディエントにより
溶出した。以上の操作で得られたヒトグリセンチン融合
蛋白質のHPLCのクロマトグラムを図7に示す。図7
中の15.55分に現れているピークがヒトグリセンチ
ン融合蛋白質である。12.14分に出現しているピー
クは、融合蛋白質のカラムへの非特異な吸着を抑えるた
めにサンプル中に添加したβメルカプトエタノールのピ
ークである。HPLCの分析条件は実施例4に示した方
法を用いた。精製標品のSDSポリアクリルアミドゲル
電気泳動による分析結果を図6に示す。図6中のレーン
2は抽出液を負荷した。
【0035】レーン4は上記方法により精製した融合蛋
白質を負荷した。図6に示したように抽出液よりわずか
2工程でほとんど純化されたことがわかる。実施例4で
示した方法で精製した融合蛋白質と比較するとSDSポ
リアクリルアミドゲル電気泳動での結果はあまり変わら
ないがHPLCでの結果はヒトグリセンチン融合蛋白質
の後に現れる不純物のピークが実施例5の方法では殆ど
確認されないが、実施例4の方法では少量確認される。
【0036】精製標品をペプチドシーケンサーにかけて
アミノ末端側の13アミノ酸残基の配列を調べたとこ
ろ、配列はAla−Ser−Met−Thr−Gly−
Arg−Gln−Gln−Cys−Gly−Arg−S
er−Leu−・・・・・・であり、天然型グリセンチンのア
ミノ末端に目的とする10残基のアミノ酸配列が付加し
た融合型グリセンチンであった。
【0037】実施例6 ヒトグリセンチン融合蛋白質の不用部分の除去 実施例4および5で示したヒトグリセンチン融合蛋白質
を次のカテプシンC反応条件で酵素消化した。酵素消化
後の低分子物質を除去するために、50%飽和硫酸アン
モニウムを添加し、蛋白質を沈殿せしめた。
【0038】 カテプシンC反応条件 組成 基質 ヒトグリセンチン融合蛋白質5mg 5ml インヒビター 25mMロイペプチン 0.01ml 還元剤 1Mシステイン 0.06ml バッファー 0.5M NaAco pH5.0 0.05M NaCl 1.0ml 酵素 ウシカテプシンC 0.5Unit 0.025ml 蒸留水 3.905ml 反応 温度 25℃ 時間 3時間 ロイペプチン、ウシカテプシンCはベーリンガーマンハ
イム山之内社製の物を使用した。
【0039】実施例7 ヒトグリセンチンの精製 実施例6に示した沈殿物をAESバッファー50mlに
溶解し、チオプロピルセファロース6Bカラム(1cmφ
×3cm)に付加した。通過画分とAESバッファー洗浄
画分を合わせ、C18逆相系HPLC(クロマト条件は
実施例4と同)に負荷し、ヒトグリセンチン画分を分取
し混在する不純物を除去した。ヒトグリセンチン画分は
凍結乾燥して精製標品とした。精製標品のSDSポリア
クリルアミドゲル電気泳動による分析結果を図6に示
す。レーン5が実施例4の融合蛋白質を消化して得た精
製標品である。レーン6が実施例5の融合蛋白質を消化
して得た精製標品である。また精製標品のHPLCによ
る分析結果を図8および9に示す。分析条件は実施例4
に示したものと同一である。図8は実施例4由来の、ま
た図9は実施例5由来のヒトグリセンチンを精製したも
ののクロマトグラムである。かくしてHPLCによる分
析も電気泳動による分析もヒトグリセンチンは完全に純
化されたことを示している。
【0040】精製したヒトグリセンチンが目的どおりの
アミノ酸配列を保持しているかどうかを確認した。実施
例7で示した方法により精製したヒトグリセンチンをリ
シルエンドペプチダーゼで切断し、逆相系HPLCで5
本のフラグメントピークを分取した。各フラグメントの
アミノ酸配列をペプチドシーケンサーを用い解析したと
ころ、天然型ヒトグリセンチンの全構造を保持している
ことが確認された。切断、分取、解析の方法は文献(消
化管ホルモン研究会編集、消化管ホルモンXI、394頁
〜401頁(1992))記載の方法に従った。
【0041】実施例8 G647由来ヒトグリセンチン融合蛋白質とG662融
合ヒトグリセンチン融合蛋白質のシステイン残基の反応
性の比較 実施例4および5で示した方法により精製したG647
由来ヒトグリセンチン融合蛋白質、G662由来ヒトグ
リセンチン融合蛋白質をそれぞれ、GAEバッファー中
で1mlのチオプロピルセファロース6Bに飽和するまで
吸着させ、1mlの担体に最大で何mgの融合蛋白質が吸着
できるかを比較した。吸着した融合蛋白質は実施例4に
記載した方法で溶出し、HPLCの積分値から融合蛋白
質の量を算出した。結果はG647由来の融合蛋白質が
4.8mg/mlゲル、G662由来の融合蛋白質が11.0
mg/mlゲルの吸着量を示し、システイン残基の前後に塩
基性のアミノ酸のない、G662の場合の方がシステイ
ンの反応性が高いことが示された。
【0042】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:19 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列: GATCCTTAGC GTAGGCCTT
【0043】配列番号:2 配列の長さ:19 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列: GATCAAGGCC TACGCTAAG
【0044】配列番号:3 配列の長さ:19 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列: GGATCCTTAG CGTAGGCCT
【0045】配列番号:4 配列の長さ:19 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列: CATGGCCCGG GACAGCACA
【0046】配列番号:5 配列の長さ:19 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列: AGCTTGTGCT GTCCCGGGC
【0047】配列番号:6 配列の長さ:23 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列: CCATGGCCCG GGACAGCAAG CTT
【0048】配列番号:7 配列の長さ:34 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列: AATTCAGATC TATCGAAGGT CGACGTTCTC TGCA
【0049】配列番号:8 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列: GAGAACGTCG ACCTTCGATA GACTG
【0050】配列番号:9 配列の長さ:36 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列: GAATTCAGAT CTATCGAAGG TCGACGTTCT CTGCAG
【0051】配列番号:10 配列の長さ:45 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列: TATGGCTAGC ATGACTGGTG GACAGCAAAT GTGTCGTTCC CTGCA
【0052】配列番号:11 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列: GGGAACGACA CATTTGCTGT CCACCAGTCA TGCTAGCCA
【0053】配列番号:12 配列の長さ:45 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列: TATGGCTAGC ATGACTGGTC GTCAGCAATG TGGTCGTTCC CTGCA
【0054】配列番号:13 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列: GGGAACGACC ACATTGCTGA CGACCAGTCA TGCTAGCCA
【図面の簡単な説明】
【図1】プラスミドpGL125の構築過程を示す図。
【図2】プラスミドpGL144の構築過程を示す図。
【図3】プラスミドpGL147の構築過程を示す図。
【図4】プラスミドpGL149の構築過程を示す図。
【図5】G647由来のヒトグリセンチン融合蛋白質の
HPLCクロマトグラムを示す。
【図6】ヒトグリセンチン融合蛋白質などを含む試料の
電気泳動パターンを示す写真。
【図7】G662由来のヒトグリセンチン融合蛋白質の
HPLCクロマトグラムを示す。
【図8】実施例4由来の精製ヒトグリセンチンのHPL
Cクロマトグラムを示す。
【図9】実施例5由来の精製ヒトグリセンチンのHPL
Cクロマトグラムを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12R 1:19)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒトグリセンチンのN末端に付加ペプチ
    ドが結合した融合蛋白質を組換え遺伝子技術により生産
    し、得られた融合蛋白質から付加ペプチドをカテプシン
    Cを用いて切断または分解して天然型ヒトグリセンチン
    を製造するに当たり、前記付加ペプチドのアミノ酸数が
    偶数であり、ヒトグリセンチンのN末端から融合蛋白質
    のN末端へ数えて1番目および/または2番目にシステ
    インが含まれる融合蛋白質を用い、前記融合蛋白質およ
    びヒトグリセンチンの精製を該システイン残基とジスル
    フィド結合を形成し得るクロマトグラフィーを利用して
    行うことを特徴とするヒトグリセンチンの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記付加ペプチドのアミノ酸がヒトグリ
    センチンのN末端から融合蛋白質のN末端へ数えて奇数
    番目に1個または複数個のアルギニンおよび/またはリ
    ジンが含まれる融合蛋白質を用いる請求項1に記載のヒ
    トグリセンチンの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記付加ペプチドのアミノ酸がヒトグリ
    センチンのN末端から融合蛋白質のN末端へ数えて5番
    目にアルギニンまたはリジンが含まれる融合蛋白質を用
    いる請求項1に記載のヒトグリセンチンの製造方法。
JP5349030A 1993-12-28 1993-12-28 グリセンチンの製造方法 Expired - Fee Related JP2887063B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5349030A JP2887063B2 (ja) 1993-12-28 1993-12-28 グリセンチンの製造方法
EP94309675A EP0662482B1 (en) 1993-12-28 1994-12-22 Process for preparation of human glicentin
DE69416663T DE69416663T2 (de) 1993-12-28 1994-12-22 Verfahren zur Herstellung von menschlichem Glicentin
KR1019940037122A KR950018050A (ko) 1993-12-28 1994-12-27 사람 글리센틴의 제조방법
US08/365,109 US5641646A (en) 1993-12-28 1994-12-28 Process for preparation of human glicentin
CA002139155A CA2139155A1 (en) 1993-12-28 1994-12-28 Process for preparation of human glicentin

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5349030A JP2887063B2 (ja) 1993-12-28 1993-12-28 グリセンチンの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07184682A JPH07184682A (ja) 1995-07-25
JP2887063B2 true JP2887063B2 (ja) 1999-04-26

Family

ID=18401020

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5349030A Expired - Fee Related JP2887063B2 (ja) 1993-12-28 1993-12-28 グリセンチンの製造方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US5641646A (ja)
EP (1) EP0662482B1 (ja)
JP (1) JP2887063B2 (ja)
KR (1) KR950018050A (ja)
CA (1) CA2139155A1 (ja)
DE (1) DE69416663T2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5702922A (en) * 1994-11-29 1997-12-30 Nisshin Flour Milling Co., Ltd. Method for the extraction of glicentin or glicentin analogous substances
US7666627B2 (en) * 2002-08-08 2010-02-23 Targetex Kft. Folded recombinant catalytic fragments of multidomain serine proteases, preparation and uses thereof

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5126249A (en) * 1989-05-09 1992-06-30 Eli Lilly And Company Enzymatic removal of a protein amino-terminal sequence
DE4002636A1 (de) * 1990-01-30 1991-08-01 Boehringer Mannheim Gmbh Expression von hiv1- und 2-polypeptiden und deren verwendung
JPH04364199A (ja) * 1990-08-15 1992-12-16 Nisshin Flour Milling Co Ltd ヒト型グリセンチンの合成遺伝子
JPH05160977A (ja) * 1991-12-06 1993-06-25 Brother Ind Ltd 変調装置
CA2099476A1 (en) * 1992-07-13 1994-01-14 Akira Ohneda Medicaments comprising glicentin as active ingredient
JP2961045B2 (ja) * 1993-02-24 1999-10-12 日清製粉株式会社 腸管粘膜増強促進剤

Also Published As

Publication number Publication date
US5641646A (en) 1997-06-24
DE69416663D1 (de) 1999-04-01
EP0662482B1 (en) 1999-02-24
KR950018050A (ko) 1995-07-22
JPH07184682A (ja) 1995-07-25
DE69416663T2 (de) 1999-07-29
CA2139155A1 (en) 1995-06-29
EP0662482A1 (en) 1995-07-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1339208C (en) Fusion proteins containing a hinge region for enhanced cleavage
US5013653A (en) Product and process for introduction of a hinge region into a fusion protein to facilitate cleavage
RU2142015C1 (ru) Фрагмент днк, кодирующий белок гелонина, и способ его получения, вектор, обеспечивающий экспрессию белка гелонина, рекомбинантный штамм e.coli - продуцент белка гелонина
JPH02501112A (ja) 免疫親和性による精製方法
HU208025B (en) Process for chromatographic separating polypeptides or proteines in forme of precursors
Beitle et al. One-step purification of a model periplasmic protein from inclusion bodies by its fusion to an effective metal-binding peptide
JPS62501609A (ja) ヒト成長ホルモンの製造方法
US5047333A (en) Method for the preparation of natural human growth hormone in pure form
JP2887063B2 (ja) グリセンチンの製造方法
JPS62153300A (ja) ヒト免疫グロブリンGFc領域蛋白質およびその製造方法
US4935351A (en) Process for preparing oligopeptide
KR960011525B1 (ko) 모티린형 폴리펩티드의 제조방법 및 그것의 발현
JP3346563B2 (ja) 組換え蛋白類を精製する改良方法および該方法で有用な化合物類
JP5156953B2 (ja) 核酸切断剤
JP2829397B2 (ja) フィブリン結合活性ポリペプチド
JP2518732B2 (ja) α―サルシン遺伝子
JP2887060B2 (ja) グリセンチンの生産方法
JPH0284196A (ja) タンパク質の製造法
JPH0722517B2 (ja) モチリン様ポリペプチドの製法並びにそのための組換えdna及び発現用プラスミド
JPH0242990A (ja) 組換え融合タンパク質および組換えベクター
JPS6322190A (ja) ヒトリゾチ−ムの遺伝子発現による製法
JP2781997B2 (ja) ポリペプチドの製造方法
JPH07126297A (ja) カルモジュリン融合蛋白質
JPH05502672A (ja) ヒルジンの製造法
JPH06277088A (ja) 組換えタンパク質の生産・精製方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees