JP2781012B2 - 液体からの溶存ガスの脱気方法 - Google Patents

液体からの溶存ガスの脱気方法

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JP2781012B2 JP16324089A JP16324089A JP2781012B2 JP 2781012 B2 JP2781012 B2 JP 2781012B2 JP 16324089 A JP16324089 A JP 16324089A JP 16324089 A JP16324089 A JP 16324089A JP 2781012 B2 JP2781012 B2 JP 2781012B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、液体中に溶存しているガス(気体)の脱気
方法に関し、詳しくは種々の液体中に溶存しているガス
を特定の物性値を有する透過膜を用いて効率よく脱気す
る方法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
液体の使用上、脱気を必要とする分野は非常に多い。
例えば分析機器関連としては液体クロマトグラフィー、
自動臨床化学分析、医用分光光度計等の脱気がある。ま
た工業用用途としては、イオン交換水プロセス、超純水
システム、ボイラー用水、原発用水、タービン用水等の
脱気がある。
例えば、液体クロマトグラフィーでは、溶媒に空気が
溶存していると、ポンプ内、弁周辺、検知器内に気泡が
生じトラブルの原因となる。また溶存酸素は溶質と化学
反応を起こす可能性もある。自動臨床化学分析では、検
体量の少量化に伴い、わずかの溶存酸素も分析精度に悪
影響を及ぼす。また分光光度計では紫外短波長領域にお
ける溶存酸素等による吸収の影響が大きい。一方、イオ
ン交換水プロセスでは液体中の溶存酸素や炭酸ガスがイ
オン交換樹脂の寿命を短くする。さらにボイラー用水、
原発用水では溶存酵素が容器、配管等の腐食を促進す
る。
従来より液体中の溶存ガスを脱気するために、例えば
加熱沸騰法、減圧法、超音波法、ヘリウム法等の方法が
知られている。しかしながら加熱沸騰法は高温操作のた
め危険性が高く、減圧法および超音波法は脱気能力が低
く、ヘリウム法は運転費が高いなど決して効果的、経済
的な方法ではなかった。
さらに詳しく述べると、例えばボイラー用水中に溶存
しているガス、主に溶存酸素は、ボイラー、プレボイラ
ー系の特に孔食の主原因になるので、それを除去する処
理が必要になる。かかる脱酸素には、脱気器を用いて加
熱沸騰法や真空法等により機械的に脱酸素する方法と、
溶存酸素を化学的に還元する例えばヒドラジンや亜硫酸
ナトリウム等の脱酸素剤を注入する方法があり、これら
の方法を併用しなければ脱酸素効率を大きくすることが
できず、特に中高圧ボイラーには付加欠の処理である。
また飲料水やビル給水中に溶存しているガス、主に溶
存酸素は、給水管の腐蝕の主原因であり、この腐蝕が赤
水の発生へとつながる。赤水は味などの感覚的問題や洗
濯物の着色などの障害を与えるため、その発生が認めら
れた場合は何らかの対策を検討する必要が生じる。現
在、かかる赤水対策として給水管の敷設替え、ライニン
グによる管更送、給水用防錆剤の連続注入等が行われて
いる。これら赤水発生防止対策は、いずれも経済性、確
実性、安全性などの面で必ずしも十分とは言えず、各種
の制約を伴う。従って、安価で簡便かつ確実な防止方法
が望まれている。
また従来、超純水システムにおける脱気の目的は大き
く分けて2種類ある。その一つはイオン交換プロセス中
の陰イオン交換樹脂の寿命を延ばすための脱溶存炭酸ガ
スであり、もう一つは超純水中での生菌の発生を抑制す
るための脱溶存酸素である。半導体の製造において、メ
モリー容量が256Kビットレベルまでは、上記の目的のた
めの溶存酸素濃度(以下、DO値という)としては、0.5p
pmレベルで十分であった。その結果、脱気方法として真
空脱気方法が用いられてきた。
しかし近年、メモリー容量が更に大きい4Mビット、16
Mビットの半導体が開発されつつある。
これら大容量の半導体の製造においては、脱気の目的
として上記の2点以外に、溶存酸素によるシリコンウエ
ハー上の酸化被膜形成を防止する点が加わっている。こ
の溶存酸素によるシリコンウエハーの酸化を防止するた
めには、DO値として0.01〜0.05ppmが要求される。さら
にユースポイント付近での脱気を行なう必要があるた
め、脱気装置としても比較的小型の装置が要求される。
しかしながら従来の真空脱気装置では脱溶存酸素能力が
不十分であり、また装置サイズもかなり大きくなるとい
う欠点があった。
また、一般にビール、ジュース、コーヒー等の飲料製
造に使用する原料水やそれらの製造工程で使用する水で
ある飲料製造用水は、製品の劣化、酸化を防止するため
に溶存酸素を除去しかつ無菌のものが望ましい。
従来、このような目的に使用する水を造るため、加熱
沸騰法、減圧法、二酸化炭素ガス又は二酸化炭素ガスと
不活性ガスの混合ガスを被処理に接触させる方法等で被
処理水を脱気する方法が知られている。
しかしながら、加熱沸騰法では、水中の溶存酸素を0.
1ppm程度にするには被処理水を104℃以上に加熱するこ
とが必要であり、この加熱によりエネルギーコストが高
くなり、さらに長時間の運転により装置の各部にスケー
ルが沈着し、その洗浄に多大な労力を必要とする。減圧
法は、水中の溶存酸素を0.2ppm程度までしか減少させる
ことができず脱気能力が低いという欠点があった。また
二酸化炭素ガスを被処理水に接触させる方法は、水中の
溶存酸素を0.1ppm程度にするには装置内にラッシヒリン
グ等の充填材をつめ、かつ温度を70℃程度の高温にする
ことが必要であり、この充填材を洗浄するのに大変な労
力を必要とする。またコーヒー等の抽出用水に使用した
場合、水中に二酸化炭素が溶解しているため、美味で風
味豊かなコーヒーが得られない。また二酸化炭素ガスと
不活性ガスの混合ガスを被処理水に接触させる方法で
は、水中の溶存酸素を0.05ppm程度にするには、被処理
水を101℃以上に加熱することが必要であり、この場合
も加熱によるエネルギーコストが高くなるうえ、上記と
同様に美味で風味豊かなコーヒーが得られないという問
題があった。
以上に述べた如く、脱気を必要とする分野は非常に多
く、いずれの分野においても満足できる脱気方法はなか
った。
近年、シリコーン、ポリテトラフルオロエチレン等の
合成樹脂からなるチューブ(中空)状の膜を用いた脱気
方法が提案されている(特開昭60-25514号、実開昭63-4
3609号等)。
しかしながら、かかる合成樹脂からなる薄膜は、機械
的強度上及び成形上限界があり、実用的に脱気用膜とし
て使用するには、経済効率を決定する脱気速度を小さく
なるほど膜厚を大きくしなければならないという問題が
あった。
〔課題を解決するための手段〕 本発明者らは、種々の液体中に溶存しているガス(気
体)の脱気における前記問題点を解決するために鋭意研
究した結果、溶存ガスを含む液体を、特定の膜物性を有
する透過膜で処理することによって、効率よく溶存ガス
を脱気することができることを見い出して、本発明に至
ったものである。
即ち本発明は、膜の物性値として、30℃における窒素
ガス透過速度が7×10-4〜2×102Nm3/m2・h・atmであ
り、かつ膜の透過側圧力を40mmHgとし大気圧下20℃の水
を膜に供給した場合に膜を透過してくる水蒸気量が100g
/m2・h以下である透過膜に、溶存ガスを含む液体を接
触させ、上記溶存ガスを選択的に透過させてこれを分離
することを特徴とする液体からの溶存ガスの脱気方法を
提供する。
本発明が適用される液体に特に限定されず、例えば、
液体クロマトグラフィー、自動臨床化学分析、医用分光
光度計等の分析機器関連、イオン交換水プロセス、半導
体製造用の超純水システム、発電用、一般産業用、船舶
用ボイラー等に用いられるボイラー用水、原発用水、タ
ービン用水等の工業用途関連に用いられる液体等が挙げ
られる。
これらの液体は通常、河川水、井水、水道水、工業用
水、局方常水等を含み、一般にCa、Mg、Na、K等の陽イ
オン、塩素イオン、硫酸イオン、炭酸水素イオン等の陰
イオン、生物が腐敗分解した有機物を含有している液体
である。また、コロイド粒子、懸濁粒子等の水に対して
溶解性を示さない物質を含有している液体も含まれる。
また本発明は一般家庭用水道配管、ビル給水管、クー
リングタワー、循環水配管等の内部を流れる飲料水やビ
ル給水にも適用できる。
また本発明は醤油等の製造油水、ビール、酒、ジュー
ス、コーヒー等の飲料の製造に使用する原料水や製造工
程で使用する水にも適用できる。
本発明において溶存ガスとは、酸素、炭素ガス、窒
素、塩素、アンモニア等である。
本発明において用いる透過膜は、特にその構造に限定
されないが、例えば非多孔質活性薄膜からなる均質膜
や、緻密層または活性緻密層とこれを一体に支持する多
孔質層とからなる非対称膜や、かかる非対称膜上に非多
孔質活性薄膜が形成されてなる複合膜、好ましくは非対
称膜の緻密層中に非多孔質活性薄膜が一部しみこんで形
成されてなる複合膜等である。ここで活性とは、溶存ガ
スと液体とを分離する性質を有するという意味である。
上記透過膜の30℃における窒素ガス透過速度は、7×
10-4〜2×102Nm3/m2・h・atm、好ましくは、3×10-3
〜5×100Nm3/m2・h・atmである。窒素ガス透過速度が
7×10-4Nm3/m2・h・atmより小さい場合、溶存ガスの
透過速度、即ち脱気速度が小さくなる恐れがあり、一
方、2×102Nm3/m2・h・atmより大きい場合は、液体分
子の膜透過速度が増加して脱気効率が低下する恐れがあ
る。
さらに前記透過膜は、その透過側圧力を40mmHgとし大
気圧下20℃の水を膜に供給した場合、水蒸気の膜透過量
が、100g/m2・h以下、好ましくは30g/m2・h以下であ
る。水蒸気の膜透過量が、100g/m2・hより大きい場
合、その水蒸気圧により透過側圧力が上昇し、その結果
脱気速度が低下することや、透過側に大規模な水蒸気の
濃縮装置を装備しなければならないことがあるため好ま
しくない。
本発明において用いる均質膜や非多孔質活性薄膜は特
に限定されないが、その30℃における窒素ガス透過係数
が、1×10-10Nm3・m/m2・h・atm以上、特に1×10-9N
m3・m/m2・h・atm以上が好ましい。窒素ガス透過係数
が、1×10-10Nm3・m/m2・h・atmより小さい場合、薄
膜化技術に限界があるため脱気速度が小さくなる恐れが
ある。上記均質膜や非多孔質活性薄膜の具体例として
は、シリコーン、ポリ(4−メチルペンテン−1)、天
然ゴム、ポリ(2,6−ジメチルフェニレンオキシド、テ
フロン、ネオプレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポ
リプロピレン等が挙げられる。
また本発明において用いる非対称膜は特に限定されな
いが、例えば芳香族ポリスルホン系、芳香族ポリアミド
系、芳香族ポリイミド系等が挙げられるが、特に耐塩素
性、耐pH性、耐熱性等の水系での耐久性を有するという
理由により、芳香族ポリスルホン系が好ましく用いられ
る。
前記透過膜の形状は特に限定されないが、中空糸状ま
たは平膜状が好ましく、不織布のような補強材上に形成
されていてもよい。
本発明において用いる均質膜は、特にその製法に限定
されないが、押出し成形法や圧縮成形法や射出成形法に
よって加工することで得ることができる。
また本発明において用いる複合膜もその製法に特に限
定されないが、例えば前記非対称膜の表面に合成樹脂の
有機溶剤溶液を接触させ、溶剤を蒸発揮散させた後、常
温または必要に応じて加熱下に乾燥することにより、非
対称膜の表面に合成樹脂からなる非多孔質活性薄膜を形
成させて得ることができる。
合成樹脂の有機溶液を調製するための有機溶剤は、特
に限定されず樹脂に応じて適宜に選ばれ、例えばヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、イソブタン、イソペンタン、
イソオクタン等の脂肪族炭化水素溶剤、メタノール、エ
タノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル等のアルコール系溶剤等が用いられる。
また本発明においては、前記非多孔質活性薄膜にさら
に放射線を照射して3次元的に架橋することもできる。
かかる放射線は電離性放射線であれば特に限定されない
が、例えば電子線、α線、β線、γ線、紫外線等を用い
ることができる。このような放射線照射によって架橋密
度を増大することができ、かくして機械的強度等を向上
させることができる。かかる架橋は、例えばイソプロピ
ルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル
等のベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン、オルトベ
ンゾイルメチルベンゾエート等のベンゾフェノン類、キ
サントン、チオキサントン、2−クロロチオキサント
ン、2−アルキルチオキサントン等のキサントン類、ア
セトフェノン、ベンジルジメチルケタール等のアセトフ
ェノン誘導体類、ベンジル、2−エチルアントラキノン
等のラジカル重合開始剤等の存在下においても行なうこ
とができる。
透過膜及びその膜を内蔵してなるモジュールの形状は
何ら限定されないが、通常中空糸状の膜を束ねて内蔵さ
せた所謂中空糸膜モジュールが好ましく用いられる。ま
たそれ以外にシート状の膜を巻回してなる所謂スパイラ
ル型モジュールやその他の構造のモジュールも用いるこ
とができる。
本発明の脱気方法は、前記透過膜に溶存ガスを含有す
る液体を接触させて、溶存ガスを選択的に膜を透過させ
ることによって、膜の供給側に溶存ガス濃度が低減され
た液体を得ることができる。
この際、透過側の圧力を減圧にすることが好ましく、
その圧力が小さいほど供給側により低い溶存ガス濃度の
液体を得ることができ、その圧力は通常0〜500mmHg、
好ましくは20〜150mmHgとする。
〔発明の効果〕
本発明の方法によれば、従来の合成樹脂のチューブを
用いた場合に比べて、種々液体の蒸気や水蒸気の膜透過
を抑えたまま脱気速度を大きくでき、かつ設備費、運転
費、メンテナンス費等が低減できるという利点がある。
液体が飲料水やビル排水の場合、さらに薬剤等の注入
がないため安全であるという利点がある。
また液体が飲料製造用水の場合、従来の方法と比べ
て、さらに加熱操作、二酸化炭素ガスや不活性ガスとの
接触操作等を省くことができるという利点がある。
また本発明によれば、例えば5〜14ppm程度の溶存ガ
スを含有する液体、例えばボイラー用水、飲料水、ビル
給水、飲料製造用水等を処理した場合、供給側に0.01〜
3ppm程度の溶存ガスを含有する各種液体を、超純水の場
合は0.01〜0.05ppm程度の溶存ガスを含有する超純水を
効率良く経済的に得ることができる。
〔実施例〕
以下に実施例により本発明を説明するが、本発明はこ
れら実施例に何ら限定されるものではない。
以下において部は重量部を意味する。
実施例 1 芳香族ポリスルホン(ユニオン・カーバイド社製「ポ
リサルホンP−1700」)15部と平均分子量600のポリエ
チレングリコール5部を、N−メチル−2−ピロリドン
80部に溶解した。この溶液を環状ノズルから中空状に押
出し、水を凝固液として内側及び外側表面から凝固さ
せ、内径0.55mm、外径1.00mmの中空糸状多孔質膜を得
た。
この中空糸状多孔質膜は、その断面を走査型電子顕微
鏡で観察した結果、表面に緻密層を有し、内部へ向かう
に従って粗な多孔質構造を有し、部分的に所謂指状構造
と称される重合体の欠落部分を有する非対称膜であっ
た。この中空糸状多孔質膜を100℃で乾燥させて乾燥膜
を得、これを支持膜とした。かかる支持膜の30℃におけ
る窒素ガス透過速度は15Nm3/m2・h・atmであった。
一方、イソオクタン90部、反応性基としてビニル基を
有する架橋性ポリジメチルシロキサンのプレポリマー10
部及び架橋剤1部からなる溶液を70℃で7時間加熱し
て、シリコーン樹脂溶液を調製した後、これをイソオク
タンで希釈して、樹脂濃度2.0%の溶液とした。前記支
持膜の内側(内径側)の緻密層上に、上記架橋性シリコ
ーン樹脂をエアードクター法にて均一に塗布した。この
塗膜を80℃の温度に加熱して塗膜からイソオクタンを蒸
発除去させた後、室温で24時間放置して支持膜の緻密層
上に架橋性シリコーン樹脂からなる活性薄膜を有する複
合膜を得た。かかる複合膜の30℃における窒素ガス透過
速度は、0.033Nm3/m2・h・atmであった。
このようにして得られた膜を束ねて中空糸膜モジュー
ルとした。ここで中空糸状膜の内径は0.55mm、長さは10
0cm、本数は3600本とした。
かかるモジュールの供給側(中空糸状膜の内径側)
に、大気圧の空気で飽和した蒸留水(20℃で溶存酸素ガ
ス濃度が8.84ppm)を流量1/minで流し、透過側(外
径側)を40mmHgの圧力に保持した。
その脱基結果、即ち非透過液中の溶存酸素濃度と、膜
を透過する水蒸気量を第1表に示す。
実施例 2 実施例1における中空糸状多孔質膜の乾燥膜を束ねて
中空糸膜モジュールとした以外は、実施例1と同様にし
て得た脱基結果を第1表に示す。
実施例 3 内径1mm、外径2mm、厚さ500μm、30℃における窒素
ガス透過速度0.0015Nm3/m2・h・atmのシリコーンチュ
ーブ(信越シリコーン社製)の均質膜を用いて、長さ80
cm、本数200本のモジュールを作成した。
このモジュールに、大気圧の空気で飽和した蒸留水
(20℃で溶存酸素ガス濃度が8.84ppm)を流量50ml/min
で流し、透過側(外径側)を40mmHgの圧力に保持した。
その脱基結果を第1表に示す。
実施例 4 実施例1で得たモジュールの供給側(中空糸状膜の内
径側)に、大気圧で飽和した20℃のボイラー用水(溶存
酸素ガス濃度が8.84ppm)を流量1/minで流し、透過
側(外径側)を40mmHgの圧力に保持した。その脱気結果
を第1表に示す。
実施例 5 実施例4におけるボイラー用水の温度が60℃(溶存酸
素ガス濃度が4.26ppm)である以外は実施例4と同様に
して得た脱気結果を第1表に示す。
実施例 6 実施例1で得たモジュールの供給側(中空糸状膜の内
径側)に、大気圧で飽和した20℃の水道水(草津市水、
溶存酸素ガス濃度が8.84ppm)を流量1)/minで流
し、透過側(外径側)を40mmHgの圧力に保持した。その
脱気結果を第1表に示す。
実施例 7 実施例6における通水量が3l/minである以外は実施例
6と同様にして得た脱気結果を第1表に示す。
実施例 8 実施例1で得た中空糸状多孔質膜を、160℃で乾燥し
た以外は実施例1と同様にして支持膜を得た。かかる支
持膜の30℃における窒素ガス透過速度は10Nm3/m2・h・
atmであった。
ついで実施例1と同様にして得た複合膜の30℃におけ
る窒素ガス透過速度は0.007Nm3/m2・h・atmであった。
このようにして得られた膜を束ねて中空糸膜モジュー
ルとした。ここで中空糸状膜の内径は0.55mm、長さは10
0cm、本数は3600本とした。
かかるモジュールを2本連結し、供給側(中空糸状膜
の内径側)に、大気圧で飽和した20℃の超純水(溶存酸
素ガス濃度が8.84ppm)を流量1.2l/minで流し、透過側
(外径側)を40mmHgの圧力に保持した。その脱気結果を
第1表に示す。
実施例 9 実施例1と同様にして、内径0.3mm、外径0.45mmの中
空糸状多孔質膜を得、これを170℃で乾燥させて得られ
た乾燥膜を支持膜とした。かかる支持膜の30℃における
窒素ガス透過速度は、5Nm3/m2・h・atmであった。
さらに実施例1と同様にして得た複合膜の30℃におけ
る窒素ガス透過速度は、0.013Nm3/m2・h・atmであっ
た。
このようにして得られた膜を束ねて中空糸膜モジュー
ルとした。ここで中空糸状膜の内径は0.3mm、長さは100
cm、本数は16,000本とした。
かかるモジュールの供給側(中空糸状膜の内径側)
に、大気圧で飽和した20℃の超純水(溶存酸素ガス濃度
が8.84ppm)を流量2.6l/minで流し、透過側(外径側)
を40mmHgの圧力に保持した。
その脱気結果を第1表に示す。
実施例 10 実施例9において、芳香族ポリスルホンを12部、平均
分子量600のポリエチレングリコールを5部、そしてN
−メチル−2−ピロリドンを83部とし、中空糸状多孔質
膜の乾燥を100℃で行なった以外は、実施例9と同様の
方法で、内径0.3mm、外径0.45mmであり、30℃における
窒素ガス透過速度が60Nm3/m2・h・atmである中空糸状
多孔質膜を得た。かかる中空糸状多孔質膜を用いた以外
は実施例9と同様にして得た脱気結果を第1表に示す。
実施例 11 実施例1と同様にして、内径0.3mm、外径0.45mmの中
空糸状多孔質膜を得、これを160℃で乾燥させて得られ
た乾燥膜を支持膜とした。かかる支持膜の30℃における
窒素ガス透過速度は、10Nm3/m2・h・atmであった。
さらに実施例1と同様にして得た複合膜の30℃におけ
る窒素ガス透過速度は、0.007Nm3/m2・h・atmであっ
た。
このようにして得られた膜を束ねて中空糸膜モジュー
ルとした。ここで中空糸状膜の内径は0.3mm、長さは100
cm、本数は20,000本とした。
かかるモジュールを2本連結し、供給側(中空糸状膜
の内径側)に、大気圧で飽和した飲料製造用水(20℃で
溶存酸素ガス濃度が8.84ppm)を流量5.2l/minで流し、
透過側(外径側)を40mmHgの圧力に保持した。その脱気
結果、即ち非透過液中の溶存酸素濃度、膜を透過する水
蒸気量、及びスケールの有無を第2表に示す。
実施例 12 実施例11において、芳香族ポリスルホンを12部、N−
メチル−2−ピロリドンを83部とし、中空糸状多孔質膜
の乾燥を100℃で行なった以外は、実施例10と同様な方
法で、内径0.3mm、外径0.45mmであり、30℃における窒
素ガス透過速度が100Nm3/m2・h・atmである中空糸状多
孔質膜を得た。かかる中空糸状多孔質膜を用いた以外は
実施例11と同様にして得た脱気結果を第2表に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01D 19/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】膜の物性値として、30℃における窒素ガス
    透過速度が7×10-4〜2×102Nm3/m2・h・atmであり、
    かつ膜の透過側圧力を40mmHgとし大気圧下20℃の水を膜
    に供給した場合に膜を透過してくる水蒸気量が100g/m2
    ・h以下である透過膜に、溶存ガスを含む液体を接触さ
    せ、上記溶存ガスを選択的に透過させてこれを分離する
    ことを特徴とする液体からの溶存ガスの脱気方法。
  2. 【請求項2】透過膜が中空糸状または平膜状であること
    を特徴とする請求項(1)記載の溶存ガスの脱気方法。
  3. 【請求項3】溶存ガスを含む液体が、ボイラー用水であ
    る請求項(1)記載の溶存ガスの脱気方法。
  4. 【請求項4】溶存ガスを含む液体が、飲料水又はビル給
    水である請求項(1)記載の溶存ガスの脱気方法。
  5. 【請求項5】溶存ガスを含む液体が、超純水である請求
    項(1)記載の溶存ガスの脱気方法。
  6. 【請求項6】溶存ガスを含む液体が、飲料製造用水であ
    る請求項(1)記載の溶存ガスの脱気方法。
JP16324089A 1988-08-20 1989-06-26 液体からの溶存ガスの脱気方法 Expired - Lifetime JP2781012B2 (ja)

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