JPH06134446A - 脱気水の製造方法及び脱気水製造用モジュール - Google Patents

脱気水の製造方法及び脱気水製造用モジュール

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JPH06134446A
JPH06134446A JP28871092A JP28871092A JPH06134446A JP H06134446 A JPH06134446 A JP H06134446A JP 28871092 A JP28871092 A JP 28871092A JP 28871092 A JP28871092 A JP 28871092A JP H06134446 A JPH06134446 A JP H06134446A
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water
diaphragm
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membrane
degassed
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Masayoshi Takatake
正義 高武
Yasushi Tomita
康司 富田
Rie Iijima
理恵 飯島
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】脱気すべき水の流路間隔が190μm以下、好
ましくは60〜150μm隔膜式脱気水製造用モジュー
ルを用い、その気相側を液相側に流した水の飽和水蒸気
圧以下に減圧しつつ液相側に脱気すべき水を流して脱気
することを特徴とする脱気水の製造方法及び脱気水製造
用モジュール。 【効果】本発明の脱気水の製造方法により、溶存酸素濃
度50ppb以下、好ましくは10ppb以下の超純水
を従来の方法と比較して、小型で単純な装置で容易に、
かつ低コストで多量に生産可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は隔膜を介して水と減圧し
た気相とを接触する事により、水中に存在する各種気体
を除去する隔膜方式の脱気に関し、特に溶存酸素濃度5
0ppb以下、好ましくは10ppb以下、最も好まし
くは0ppbの高度脱気水をコンパクトな装置で極めて
効率良く多量に製造する方法及び隔膜式脱気水製造用モ
ジュールに関する。
【0002】本発明の製法及びモジュールは、例えばボ
イラーの供給用の脱酸素水、半導体の洗浄用の超純水の
脱酸素、ビルやマンション等の浄水の赤水防止、発電用
水の脱酸素や脱炭酸ガス、医療用や食品用の脱酸素水の
製造等に利用し得る。
【0003】
【従来の技術】水は種々のガスを溶解する。この中で特
に酸素は腐食性が有りその程度は他の気体に比べ極めて
高く、金属材料の腐食の原因として古くから除去の対象
となっている。近年、水に溶解している気体の除去は腐
食防止目的のみならず多くの目的で多くの分野で盛んに
行われており、その重要性も益々高くなってきている。
【0004】例えば半導体の洗浄に使用される超純水の
場合、溶存酸素はイオン交換樹脂の酸化劣化防止や配管
や装置内の生菌の繁殖抑制の為その低減が図られてき
た。さらに最近では溶存酸素が半導体素子の製造課程に
おいて直接デバイスの性能に悪影響を及ぼす事が指摘さ
れ、これは素子の集積度が向上するにつれ極めて大きな
問題となってきた。次世代の64Mb−D−RAMの製
造課程においては、溶存酸素濃度が10ppb以下が必
要である。また半導体のみならず近年大きな環境問題と
なっている洗浄用フロンの代替えとして、精密部品等の
洗浄用として水を使用する場合、溶存酸素濃度10pp
b以下が必要とされている。さらに原発用水、発電用タ
ービン用水には溶存酸素濃度50ppb以下及び溶存炭
酸ガス濃度100ppb以下であることが必要であり、
当然、これらの用途においてはかかる超脱気水が極めて
多量に必要とされ、効率が良く且つ、低コストである脱
気体技術の開発が切に要求されている。
【0005】かかる超高水準の脱気を実現し且つ、極め
て効率よく経済的に多量の脱気水を製造する方法は、従
来次の方法が知られていた。即ち、加熱脱気法、真空脱
気法、ガス爆気法、還元剤を使用する化学法、隔膜脱気
法等が知られている。
【0006】これらの中で隔膜脱気法は脱気装置が小
型、安価である事、取扱いが容易で、メンテナンスが極
めて容易である事、脱気に必要なエネルギーが少ない等
の優れた特徴を持っている。
【0007】隔膜脱気法としては、例えば特開昭59−
216606号公報においてシリコーンやポリテトラフ
ルオロエチレン等の合成樹脂からなる内径0.2mm程
度のチューブ状の膜を用いた脱気装置が提案されてい
る。
【0008】また特開平2−174902号公報におい
て隔膜で隔てられた脱気すべき水の温度を40〜80℃
に加熱し且つ他方の気相側を30〜100torrに減
圧する事により残留溶存気体濃度300ppb以下の水
の製造を可能とする方法が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の上記脱
気法では多くの致命的な欠点を有しており、かかる要求
をとうてい満足できるものでは無かった。
【0010】例えば水の沸点において溶存ガスの濃度が
ゼロになることを利用し溶存気体を放出除去する加熱脱
気法においては、エネルギーコストが高く且つ、溶存酸
素の除去能力は最高でも50ppbまでであった。
【0011】また液との接触雰囲気を真空にする事によ
りガス分圧をさげ、液中の溶存ガスを脱気する真空脱気
法においても到達溶存酸素濃度は高々50ppbまでで
あった。更に真空脱気は真空度を上げるために脱気塔を
10m以上にする必要がある事や、真空装置の騒音等の
多くの問題を有している。
【0012】さらに化学法は亜硫酸ナトリュウム、ヒド
ラジン等の還元剤を用い脱酸素を行う方法であり、一般
にはボイラー水の脱酸素法として用いられているが、こ
の方法は導電性成分や有機成分を添加する事が必要であ
り、超純水の脱気方式には使用できない。
【0013】ガス爆気法は高純度の窒素や水素ガスを水
中で爆気する事によりにより溶存酸素を除去する方法で
あるが、高度の脱気を行うためには極めて高純度のガス
を多量に必要とし且つ、ガスと水との接触時間を長くす
る等の必要がある。このため、生産コストが高く、効率
も極めて悪い等の欠点を有している。
【0014】また従来より提案されている隔膜脱気方式
は他の脱気法と比較し脱気装置が小型、安価である事、
取扱いが容易で、メンテナンスが極めて容易である事、
脱気に必要なエネルギーが少ない等の優れた特徴を持っ
ているものの、脱気できる溶存気体濃度の限界が300
ppb程度であるか、もしくはたとえ溶存気体を50p
pb以下まで高度脱気できるにしても極端に処理効率が
低下してしまうという極めて致命的な欠点を有してい
た。このためこれまで隔膜式脱気方式は、液体クロマト
グラフィー、医療用分光光度計用等の極めて少量の脱気
水しか必要としない分析関連分野や、必要とされる脱気
レベルがせいぜい溶存酸素濃度500ppb程度である
小型のボイラー用水の製造に使用されていたにすぎなか
った。例えば特開昭59−216606号公報に開示さ
れている隔膜式脱気装置では、脱気レベルがせいぜい5
00ppb程度までしか達成できず、しかも処理量も毎
時100リットルが限界であり、半導体産業や発電関係
等の高度脱気水を多量に必要とする工業用用途にはとう
てい適用できなかった。
【0015】隔膜脱気方式のこれらの欠点を一部解決す
る方法として特開平2−174902号公報が提案され
ている。この提案は処理量においては膜面積(中空糸内
径基準)15m2のモジュールを1個使用し毎時1トン
程度処理で、工業的にも満足ゆくものであるが、脱気レ
ベルがせいぜい溶存酸素酸素濃度300ppb程度であ
り工業的に適用できる分野がかなり限られていた。
【0016】また隔膜脱気方式において、従来水の溶存
気体濃度、特に溶存酸素濃度を50ppb以下まで高度
に脱気するためには、気相側を極めて高真空に保つとと
もに、水と膜との接触時間を長くする必要があり、従っ
てモジュールに流す水の流量を極度に落とさなければな
らなかった。このため半導体製造分野や電力分野に代表
される高度に脱気された水を多量に必要とする分野に適
用するためには膜面積の極めて大きな膜モジュールが必
要とされ、更に膜面積が極度に増える事により溶存気体
を脱気する際に必然的に膜を透過してくる水蒸気量の増
大を招き、これにより気相側を高真空に保つ為の真空装
置の大型化をも引き起こしてしまった。
【0017】これは脱気装置の大型化を余儀なくさせる
ばかりでなく、経済的にも他の脱気方式と比較して極め
て不利であった。本発明は、隔膜脱気方式において、特
に溶存酸素濃度を50ppb以下、好ましくは10pp
b以下の高度脱気水を経済的に効率よく多量に製造する
事のできる脱気水の製造方法及び膜モジュールを提供す
ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の隔
膜式脱気方法のかかる欠点を解決すべく鋭意検討の結
果、驚くべき事に液相の流路間隔を従来より狭くする事
によって、溶存酸素濃度50ppb以下、更に好ましく
は10ppb以下、最も好ましくはほとんど0ppbの
超脱気が容易に達成できることを発見し、更に隔膜とし
て内径を細くした中空糸膜を使用することにより、更に
膜の気相側の真空度を液相に流す水の飽和水蒸気圧以下
までわずかに減圧することにより、極めて少ない膜面積
の膜モジュールで、従来の隔膜式脱気方法ではとうてい
達成不可能であった超脱気水を多量に製造できることを
見いだし、本発明を完成させるに至った。
【0019】即ち、本発明は脱気すべき水の流路間隔が
190μm以下、好ましくは60〜150μmの隔膜式
脱気水製造用モジュールを用い、その気相側を減圧しつ
つ液相側に脱気すべき水を流して脱気することを特徴と
する脱気水の製造方法であり、好ましくは隔膜が中空糸
膜であり、好ましくは隔膜の気相側の真空度を液相側に
流した水の飽和水蒸気圧以下にすることを特徴とする脱
気水の製造方法に関するものであり、さらに脱気すべき
水の流路間隔が190μm以下、好ましくは60〜15
0μmの隔膜を組み込んでなることを特徴とする隔膜脱
気水製造用モジュールに関する。
【0020】以下本発明を更に詳細に説明する。本発明
に使用される膜モジュールは液相の流路間隔が190μ
m以下であれば、膜の形態は特に限定されない。例えば
平膜を使用する場合は、平膜を封筒状にして中心パイプ
に寿司巻き状に巻き付け円筒容器に装填したスパイラル
型モジュールにおいては液体を流す側の膜の間隔が19
0μm以下であれば良いが、コンパクトなモジュールで
大きな膜面積を得ることができる中空糸膜が最も好まし
い。中空糸膜を使用する場合には、内部還流型、外部還
流型のどちらも使用することができるが、内部還流型中
空糸モジュールにおいては、中空糸膜の内径が190μ
m以下であれば良い。更に好ましくは中空糸膜の内径が
60μm〜150μmである。内径が60μm以下にな
ると中空糸内部を流れる水の圧力損失が極めて大きくな
り、例えば半導体製造用や電力関連等に必要とされる多
量の水を処理する事は不可能となる。
【0021】使用される中空糸膜は、液体として水を透
過せず脱気対象となる気体を十分良く透過させ、総括透
過速度Qが膜自身の気体透過速度律速とならない膜であ
ればその材質、膜の構造等特に制限はない。膜に必要と
される気体の透過速度は脱気対象となる気体の種類によ
り若干異なる。例えば脱気対象気体が溶存酸素である場
合、酸素透過速度が1×10-5cm3/cm2・sec・
cmHg以上の膜が好ましい。これ以下の場合には本発
明の目的とする50ppb以下の高度な脱気水が得られ
ない。
【0022】また水蒸気の透過速度が400cm3(S
TP)/cm2・sec・cmHg以下の膜が好まし
い。隔膜を介して水から脱気する場合水蒸気も必然的に
真空側へと透過してくる。この際膜の水蒸気透過速度が
大きく、400cm3(STP)/cm2・sec・cm
Hg以上であると真空ポンプの排気能力への負荷が極め
て大きくなり好ましくない。
【0023】ここで膜自身の気体の透過速度の測定はA
STM−D1434に準拠して容易に行われる。また膜
の水蒸気透過速度の測定は、膜の一方の側に水を満た
し、反対側を減圧し、透過してきた水をコールドトラッ
プに捕捉しその量を測定する事により容易に求める事が
できる。この時膜の両側の水蒸気の圧力差は、水のその
測定温度での飽和水蒸気圧から減圧側の真空度を減じた
値とする。
【0024】隔膜は疎水性の高い素材からなる膜が好ま
しい。例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ弗化
ビニリデン、シリコーン、弗素樹脂、ポリメチルペンテ
ン等からなる膜が挙げられる。親水性の膜は水の遮断性
及び水蒸気の遮断性の点で好ましくない。
【0025】膜の構造は多孔膜、均質膜、不均質膜、複
合膜その他いずれでも良く特に制限するものではない
が、不均質膜、特にポリメチルペンテンを主成分とする
不均質膜が、酸素、窒素、炭酸ガス等の気体透過速度が
大きく、且つ水蒸気のバリヤー性が高く最も好ましい。
この不均質膜については、例えば特公平2−38250
号公報に開示されている。
【0026】更にこのポリメチルペンテンからなる不均
質膜は、気体透過速度が遅いため実質的に膜壁を連通し
た多孔部のみしか脱気に寄与しないPPやPEやテフロ
ンやPVDF等からなる膜と比べ、ポリメチルペンテン
自身、気体透過速度が十分に高く膜の多孔部のみならず
非多孔部も含めた膜全体が脱気に寄与し、実質の膜面積
が大きいという極めて優れた特徴を持っている。
【0027】溶存気体濃度、特に溶存酸素濃度(以下D
O値という)50ppb以下、更に好ましくは10pp
b以下の超脱気水を得るためには気相側の真空度を出来
得る限り低減すればよいことは容易に推測できるが、高
真空にすればするほど多量の水蒸気も膜を介して気相側
に透過してくるのは避けられず真空ポンプの必要排気容
量が極度に増大するので、過大な減圧は好ましくない。
【0028】そこで本発明者らは、気相側の真空度が液
相側に流した水のその温度での飽和水蒸気圧以上と未満
では、脱気性能に与える影響が大幅に異なる事を発見し
た。即ち気相側の圧力が飽和水蒸気圧以上では真空度が
低下するにつれてDO値は直線的に増加してゆくが、一
方飽和水蒸気以下では処理水のDO値は真空度にほとん
ど影響を受けず一定となり、好ましい状態となるのであ
る。この真空度は膜の液相に流す水のその温度の飽和水
蒸気圧より2〜5torr低い程度が、水蒸気の透過を
可能な限り抑制し且つ効率良く脱気を行うために最も好
ましい。
【0029】この際、液相に流す水の温度は常温でも良
く特に制限はないが、温度は高いほうが脱気水準を上
げ、且つ処理能力を増加させる為には好ましい。しかし
ながら多量に処理する必要のある水の温度を上げるため
には多量のエネルギーが必要であるばかりでなく、膜モ
ジュールに耐熱性が必要となる。そのため加温するにし
ても温度は低いほうが好ましい。本発明では、液相に流
す水の温度を高々30〜40℃まで僅かに高めるだけで
常温の水を脱気するのと比較し更に脱気性能、即ち脱気
水準と処理流量を高める事が可能である。当然の事なが
ら水温を高めるとその飽和水蒸気圧は上昇し、したがっ
て膜の気相側の真空度をその分低下させる事が可能であ
り、真空装置の負担を軽減する事をも可能である。
【0030】本発明が適用できる気体については、特に
制約はない。酸素、窒素、炭酸ガスなど水に溶解する気
体の脱気に適用できる。本発明に使用する減圧装置は処
理する水の飽和水蒸気圧以下まで膜の気相側を減圧でき
るものであれば油回転式ポンプ、ダイヤフラム式ポン
プ、水流アスピレータ、水封式真空ポンプ、ドライ真空
ポンプ等特に制限するものはない。膜の気相側には脱気
する気体と共にかなりの水蒸気が透過し、水蒸気を多量
に含む気体の吸引に適した水流アスピレータ、水封式ポ
ンプ、もしくはオイルフリーのドライポンプ等が好まし
い。水封式ポンプは比較的低価格で且つランニングコス
トも低くまた封水の飽和水蒸気圧近くまで容易に減圧可
能であり更に好ましい。
【0031】またより高度の到達真空度を達成するため
に、水封式ポンプの封水をチラー等で冷却する、蒸気圧
の低い封液を使用する、また水封式真空ポンプに空気エ
ゼクターを付属する等の処置を施す事は更に好ましい。
【0032】
【実施例】以下本発明の実施例を示す。 実施例1 特公平2−38250号公報に開示された方法に従いポ
リメチルペンテンからなる中空糸不均質膜を製造した。
得られた中空糸膜は、中空糸内径130μm、膜厚38
μm、酸素透過速度(25℃)2.7×10ー4 [cm
3/cm2・sec・cmHg]、水蒸気透過速度(25
℃)1.8×10ー4 [cm3/cm2・sec・cmH
g]の特性を有していた。この中空糸膜を用いて図1に
模型で示す膜面積32m2(中空糸内表面積)の膜モジ
ュールを製造し、図2に概念図で示した装置により水の
脱気を行った。中空糸の外側を、排気速度22m2/h
の水封式真空ポンプを使用し、封水の温度を16℃にす
る事により19torr(水の飽和水蒸気圧:約24t
orr)に減圧した。中空糸膜の内側に水温25℃の水
道水を流し、水の膜モジュール入り口のDO値と、出口
でのDO値を隔膜式ガルバニ電池式溶存酸素計により測
定した。流量を変化させた時の脱気性能を図3の曲線
(1)に示す。酸素濃度10ppb以下に脱気された水
を約1400L/h製造可能であった。
【0033】実施例2 中空糸の内径が188μmである事以外は実施例1と同
様のモジュールと同様の脱気条件で脱気性能を評価し
た。結果を図3の曲線(2)に示す。溶存酸素濃度10
ppb程度に脱気された水を約1000L/h製造可能
であった。
【0034】比較例1 中空糸の内径が220μmである事以外は実施例1と同
様のモジュールと同様の脱気条件で脱気性能を評価し
た。結果を図3の(3)に示す。10ppb以下に脱気
された水を約200L/h製造可能であった。更に流量
を増加させると急激に脱気水準が低下した。
【0035】実施例3 実施例1と同じ膜モジュールを使用し、液相に流す水の
温度を38℃にした以外同様の条件で脱気性能を評価し
た。結果を第4図に示す。水温を38℃にした場合DO
値10ppb以下の脱気水を1800L/h製造でき
た。
【0036】
【発明の効果】本発明の製法及び膜モジュールにより、
溶存酸素濃度50ppb以下好ましくは10ppb以
下、究極的にはほとんど0ppbの超脱気水を、従来の
隔膜式脱気方法は云うに及ばず、真空脱気、加熱脱気、
ガス爆気法等と比較し、小型で単純な装置で容易に低コ
ストで多量に生産可能になる。
【0037】さらに脱気する水の温度を40℃〜80℃
に上昇させる事を併用する事によりより脱気性能を向上
させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で用いた中空糸膜モジュールのモデル図
である。
【図2】実施例で用いた脱気装置の概念図である。
【図3】本発明の実施例1、2及び比較例1により得ら
れた水の脱酸素性能を示すグラフである。図中(1)は
実施例1の中空糸内径130μmの膜モジュールの脱気
特性を示し、(2)は実施例2の中空糸内径188μm
の膜モジュールの脱気特性示し、(3)は比較例1の中
空糸内径220μmの膜モジュールの脱気特性を示す。
【図4】実施例3により得られた結果を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1:キャップ 2:脱気穴 3:中空糸膜 4:ハウジング 5:原水入り口 6:樹脂封止部 7:脱気水排出口 8:熱交換器 9:溶存酸素計 10:膜モジュール 11:真空計 12:真空ポンプ 13:冷却ユニット

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脱気すべき水の流路間隔が190μm以下
    の隔膜式脱気水製造用モジュールを用い、その気相側を
    減圧しつつ液相側に脱気すべき水を流して脱気すること
    を特徴とする脱気水の製造方法。
  2. 【請求項2】隔膜式脱気水製造用モジュール内の隔膜
    が、中空糸膜であることを特徴とする請求項1記載の製
    造方法。
  3. 【請求項3】中空糸膜の内径が、60〜150μmであ
    る請求項2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】隔膜の気相側の真空度を液相側に流した水
    の飽和水蒸気圧以下にする請求項1、2又は3記載の製
    造方法。
  5. 【請求項5】隔膜として、水蒸気透過速度が400cm
    3(STP)/cm2・sec・cmHg以下の隔膜を使
    用する請求項1、2、3又は4記載の製造方法。
  6. 【請求項6】隔膜として、酸素透過速度が1×10-5
    3/cm2・sec・cmHg以上の隔膜を使用する請
    求項1、2、3、4又は5記載の製造方法。
  7. 【請求項7】隔膜が、不均質膜である請求項1、2、
    3、4、5又は6記載の製造方法。
  8. 【請求項8】隔膜が、ポリメチルペンテンからなる請求
    項1、2、3、4、5、6又は7記載の製造方法。
  9. 【請求項9】脱気すべき水の水温が、30〜40℃であ
    る請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の製造
    方法。
  10. 【請求項10】脱気すべき水の流路間隔が190μm以
    下の隔膜を組み込んでなることを特徴とする隔膜式脱気
    水製造用モジュール。
  11. 【請求項11】隔膜が、中空糸膜であることを特徴とす
    る請求項10記載のモジュール。
  12. 【請求項12】中空糸膜の内径が、60〜150μmで
    ある請求項11記載のモジュール。
  13. 【請求項13】隔膜として、水蒸気透過速度が400c
    3(STP)/cm2・sec・cmHg以下の隔膜を
    使用する請求項10、11又は12記載のモジュール。
  14. 【請求項14】隔膜として、酸素透過速度が1×10-5
    cm3/cm2・sec・cmHg以上の隔膜を使用する
    請求項10、11、12又は13記載のモジュール。
  15. 【請求項15】隔膜が、不均質膜である請求項10、1
    1、12、13又は14記載のモジュール。
  16. 【請求項16】隔膜が、ポリメチルペンテンからなる請
    求項10、11、12、13、14又は15記載のモジ
    ュール。
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