JP2584011B2 - 液体中の溶存ガスの脱気方法 - Google Patents

液体中の溶存ガスの脱気方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、液体中に溶存しているガス(気体)を脱気
方法に関し、詳しくは水性液体中に溶存しているガスを
効率よく脱気する方法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
液体の使用上、脱気を必要とする分野は大きく分けて
分析機器関連と工業用途関連がある。分析機器関連とし
ては液体クロマトグラフィー、自動臨床化学分析、医用
分光光度計等がある。他方工業用用途としては、イオン
交換水プロセス、超純水システム、ボイラー用水、原発
用水、タービン用水等の脱気がある。
例えば、液体クロマトグラフィーでは、溶媒に空気が
溶存しているとポンプ内、弁周辺、検知器内に気泡が生
じトラブルの原因となる。また溶存酸素は溶質と化学反
応を起こす可能性もある。
自動臨床化学分析では、検体量の小量化に伴い、わず
かの溶存酸素も分析精度に悪影響を及ぼす。
また分光光度計では紫外短波長領域における溶存酸素
等による吸収の影響が大きい。一方、イオン交換水プロ
セスでは液体中の溶存酸素や炭酸ガスがイオン交換樹脂
の寿命を短くする。さらにボイラー用水、原発用水では
溶存酸素が容器、配管等の腐食を促進する。
従来より液体中の溶存ガスを脱気するために、例えば
加熱沸騰法、減圧法、超音波法、ヘリウム法等の方法が
知られている。しかしながら加熱沸騰法は高温操作のた
め危険性が高く、減圧法および超音波法は脱気能力が低
く、ヘリウム法は運転費が高いなど決して効果的、経済
的な方法ではなかった。
近年、シリコーン、ポリテトラフルオロエチレン等の
合成樹脂からなるチューブ(中空)状の膜を用いた脱気
方法が提案されている(特開昭60−25514号、実開昭63
−43609号)。
しかしながら、かかる合成樹脂からなる薄膜は機械的
強度上及び成形上限界があり、実用的に脱気用膜として
使用するには膜厚を250μm程度以上に厚くする必要が
ある。しかし膜厚を大きくすることは、経済効率を決定
する脱気速度が小さくなるという問題があった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、液体中に溶存しているガス(気体)の
膜法による脱気における上記問題点を解決するために鋭
意研究した結果、溶存ガスを含む液体を選択透過性複合
膜で処理することによって、効率よく溶存ガスを脱気す
ることができることを見い出して、本発明に至ったもの
である。
即ち本発明は、多孔質支持膜上に合成樹脂の非多孔質
活性薄膜が形成されてなる選択透過性複合膜に、溶存ガ
スを含む液体を接触させ、上記溶存ガスを選択的に膜を
透過させてこれを分離することを特徴とする溶存ガスを
含む液体からの溶存ガスの脱気方法を提供する。
本発明において液体、特に水性液体とは、一般に液体
クロマトグラフィ、自動臨床化学分析、医用分光光度計
等の分析機器関連、イオン変換水プロセス、超純水シス
テム、ボイラー用水、原発用水、タービン用水等の工業
用途関連に用いられる液体をいい、通常、河川水、井
水、水道水、工業用水、局方常水等を含み、一般にCa、
Mg、Na、K等の陽イオン、塩素イオン、硫酸イオン、炭
酸水素イオン等の陰イオン、生物が腐敗分解した有機物
を含有している液体である。また水性液体混合物とは、
コロイド粒子、懸濁粒子等の水に対して溶解性を示さな
い物質を含有している液体である。
本発明において溶存ガスとは、酸素、炭酸ガス、窒
素、塩素、アンモニア等の水溶性ガスである。
本発明において用いる選択透過性複合膜は、多孔質支
持膜上に合成樹脂の非多孔質活性薄膜が形成されてな
る。本発明においては多孔質支持膜が表面の緻密層とこ
れを一体に支持する多孔質層とからなる異方性構造を有
する膜であって、該緻密層上に合成樹脂の非多孔質活性
薄膜が形成されてなる選択透過性複合膜を用いる。ここ
で活性とは、溶存ガスと液体とを分離する性質を有する
という意味である。
本発明で用いる多孔質支持膜の分画分子量は、5,000
〜500,000である。分画分子量が5,000よりも小さい場
合、得られる複合膜の脱気速度が十分ではなく、一方50
0,000よりも大きい場合は、後述する合成樹脂の非多孔
質活性薄膜の形成時に、合成樹脂が支持膜内に浸透して
膜内でも緻密な合成樹脂層を形成し、膜の脱気速度を小
さくするおそれがある。
ここで分画分子量とは、分子量が既知の溶質に対する
支持膜の排除率を測定することにより求めることができ
る。本発明においては、分子量分布が単分散性であるポ
リエチレングリコールを溶質として5,000ppm濃度で含有
する水溶液を、温度25℃、圧力4kg/cm2で膜面に供給
し、排除率が少なくとも90%であるポリエチレングリコ
ールの分子量をその膜の分画分子量とする。このような
分画分子量を有する異方性膜は、一般に液体分離におい
て限外濾過膜と称されるので、本発明においても異方性
膜の代わりに限外濾過膜ということがある。
また上記多孔質支持膜の純水透過速度は、中空糸状で
300〜800l/m2・時・気圧が好ましい。
かかる多孔質支持膜の材質としては、上記の分画分子
量を有する限り特に限定されず、例えば芳香族ポリスル
ホン系、芳香族ポリイミド系、芳香族ポリアミド系等が
挙げられるが、特に耐塩素性、耐PH性、耐熱性等の水系
での耐久性を有するという理由により、芳香族ポリスル
ホン系が好ましく用いられる。
かかる芳香族ポリスルホン系支持膜としては、特に次
の一般式(I)または(II)で表される繰り返し単位を
有する重合体からなる膜が好ましい。
−A−SO2−A−O−(A−Rm−A−X)− (I) −A−SO2−A−SO2−A−O− (II) (但し、Aはそれぞれ同一又は異なる芳香族基を示し、
Rは2価の有機基を示し、XはO又はSO2を示し、m及
びnはそれぞれ0又は1を示す。) 例えば、下記のいずれかの繰り返し単位を有する芳香
族ポリスルホンが、本発明において好適に用いられる。
本発明の選択透過性複合膜が、実用的な透過性能及び
強度を有するためには、上記したような芳香族ポリスル
ホンは、1.0g/100mlのジメチルホルムアミド溶液とし
て、25℃において0.2〜1.0、好ましくは0.25〜0.80の還
元粘度ηSP/C(以下、還元粘度の測定条件は同じであ
る。)を有するのがよい。還元粘度が小さすぎる場合
は、膜形成能に劣り、一方大きすぎる場合は、溶剤に溶
解しにくくなって製膜作業性に劣るようになる。
多孔質支持膜の形状は特に限定されないが、本発明に
おいては中空糸状が好ましい。この場合通常その外径は
500〜4000μm、内径は200〜3000μmがよい。
また本発明においては、多孔質支持膜は不織布のよう
な補強材上に形成されていてもよい。
溶存ガスを含む液体を選択透過性複合膜で脱気する場
合、液体は活性薄膜に対して濡れ性を示さない方が好適
である。これは液体が活性薄膜に対して濡れ性を示す場
合、液体分子の活性薄膜に対する溶解性が大きくなり、
液体分子の膜透過速度が増加するため、結果として脱気
速度が低下するおそれがあるためである。
従って本発明において前記多孔質支持膜の緻密層上に
設けられる活性薄膜を構成する合成樹脂としては、撥水
性を示す樹脂が好ましく用いられる。
即ちそのフィルム物性測定における臨界表面張力(dy
ne/cm)が17〜35、好ましくは18〜30である合成樹脂が
用いられる。かかる表面張力が上記範囲外の場合、液体
は活性薄膜に対して濡れ性を示し、液体分子の膜透過速
度が増加して脱気効率が低下する恐れがある。
ここでフィルム物性測定における臨界表面張力とは、
フィルムの表面に対して接触角を零とするような液体の
表面張力という意味である。
また溶存ガスを効率よく脱気するには、ガス透過性の
高い合成樹脂を用いることが望ましく、30℃における酸
素ガス透過係数(cm3(STP)・cm/cm2・sec・cmHg)が1
0×10-10以上、好ましくは30×10-10以上を示す合成樹
脂を用いるのがよい。かかる酸素ガス透過係数が上記範
囲外の場合、溶存ガスの透過速度、即ち脱気速度が小さ
くなる恐れがある。
ここで酸素ガス透過係数とは、厚みが既知のフィルム
の酸素ガス透過速度(cm3(STP)/cm2・sec・cmHg)を
実測し、この値に厚みを乗ずることによって求めたもの
である。
かかる合成樹脂の具体例としては、シリコーン、ポリ
(4−メチルペンテン−1)、ポリプロピレン、ポリエ
チレン等が挙げられる。
かかる合成樹脂からなる非多孔質活性薄膜の厚さは、
通常0.01〜10μm、好ましくは0.01〜5μmである。
本発明で用いる選択透過性複合膜は、多孔質支持膜の
表面に合成樹脂の有機溶剤溶液を接触させ、溶剤を蒸発
揮散させた後、常温または必要に応じて加熱下に乾燥す
ることにより、多層質支持膜の表面に合成樹脂からなる
非多孔質活性薄膜を形成させて得ることができる。
上記方法において、合成樹脂の溶液を支持膜上に塗布
する際、樹脂が膜内部にまで浸透すると膜内部にも緻密
な合成樹脂の非多孔質層が形成され、結果として緻密層
の厚みが厚くなる。従って使用する合成樹脂は用いる支
持膜の分画分子量と同等か若しくはこれよりも大きい平
均分子量を有することが好ましい。よって合成樹脂は、
用いる支持膜の分画分子量を考慮して上記条件を満足す
るように選ばれる。通常は10,000〜30,000の数平均分子
量を有する合成樹脂が好ましい。
ここで平均分子量は、GPC法によって求めることがで
きる。
合成樹脂の有機溶液を調製するための有機溶剤は、特
に限定されず樹脂に応じて適宜に選ばれ、例えばヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、イソブタン、イソペンタン、
イソオクタン等の脂肪族炭化水素溶剤、メタノール、エ
タノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル等のアルコール系溶剤が用いられる。
このような有機溶剤に前記合成樹脂を溶解した比較的
希薄な溶液を異方性構造を有する多孔質支持膜の緻密層
表面上に接触させるが、実用的には緻密層表面に合成樹
脂溶液を塗布するか、又は緻密層表面を樹脂溶液に浸漬
すればよい。この後、溶剤に応じ、かつ必要に応じて適
宜温度、例えば室温乃至約90℃程度にて溶剤を除去する
ことにより、合成樹脂の非多孔質活性薄膜を形成させ
る。
このようにして多孔質支持膜上に形成される非多孔質
活性薄膜は、できる限り薄いことが望ましい。即ち、前
記したように得られる複合膜の脱気速度は、実質的にこ
の活性薄膜の厚みによって支配され、膜厚が薄いほど脱
気速度が大きくなるからである。
従って、上記合成樹脂の有機溶液は比較的希薄である
ことが望ましく、通常は樹脂濃度が0.01〜15重量%、好
ましくは0.1〜10重量%となるように調製する。樹脂濃
度が0.01%よりも小さいときは、形成される薄膜にピン
ホール等の膜欠陥が生じやすいので好ましくなく、一方
15重量%よりも大きい場合は、形成される薄膜の厚みが
大きすぎて実用上その脱気速度が小さすぎるので好まし
くない。
このようにして多孔質支持膜の表面上に形成される合
成樹脂の非多孔質活性薄膜は、その樹脂溶液の濃度や溶
液の薄層の厚みにもよるが、通常0.01〜10μm、好まし
くは0.01〜5μmの厚みを有する。この活性薄膜が余り
に薄い場合は、膜に欠陥が生じやすく、一方余りに厚い
場合は、脱気速度が実用上小さすぎるからである。
また本発明においては、上記活性薄膜にさらに放射線
を照射して3次元的に架橋することもできる。かかる放
射線は電離性放射線であれば特に限定されないが、例え
ば電子線、α線、β線、γ線、紫外線等を用いることが
できる。これらの放射線の照射線量は、放射線の照射雰
囲気の温度や圧力等によっても異なるが、通常1〜50Mr
ad、好ましくは3〜20Mradである。このような放射線照
射によって、薄膜を形成している合成樹脂の側鎖にラジ
カルが発生し、かかるラジカル分子が相互に架橋するた
めに架橋密度を増大させることができ、かくして機械的
強度選択透過性を更に向上させることができる。かかる
架橋は、例えばイソプロピルベンゾインエーテル、イソ
ブチルベンゾインエーテル等のベンゾインエーテル類、
ベンゾフェノン、、オルトベンゾイルメチルベンゾエー
ト等のベンゾフェノン類、キサントン、チオキサント
ン、2−クロロチオキサントン、2−アルキルチオキサ
ントン等のキサントン類、アセトフェノン、トリクロロ
アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベ
ンジルジメチルケタール等のアセトフェノン誘導体類、
ベンジル、2−エチルアントラキノン等のラジカル重合
開始剤等の存在下においても行なうことができる。
上記選択透過性複合膜及びその膜を内蔵してなるモジ
ュールの形状は何ら限定されないが、通常中空糸状の膜
を束ねて内蔵させた所謂中空糸膜モジュールが好ましく
用いられる。またそれ以外にシート状の膜を巻回してる
所謂スパイラル型モジュールやその他の構造のモジュー
ルも用いることができる。
本発明の脱気方法は、前記の選択透過性複合膜に溶存
ガスを含有する液体を接触させて、溶存ガスを選択的に
膜を透過させることによって、膜の供給側に溶存ガス濃
度が低減された液体を得ることができる。この際、透過
側の圧力を減圧にすることが好ましく、その圧力が小さ
いほど供給側により低い溶存ガス濃度の液体を得ること
ができ、その圧力は通常0〜200mmHg、好ましくは20〜1
50mmHgとする。
〔発明の効果〕
本発明の方法によれば、従来のチューブ状の膜を用い
た場合に比べて、脱気速度が大きく、設備費、運転費等
が低減できるという利点がある。また本発明によれば、
例えば5〜14ppm程度の溶存ガスを含有する液体を処理
した場合、供給側に0.05〜3ppm程度の液体を効率良く経
済的に得ることができる。
〔実施例〕 以下に実施例により本発明を説明するが、本発明はこ
れら実施例に何ら限定されるものではない。
以下において部は重量部を意味する。
実施例1 前記繰り返し単位(III)を有する芳香族ポリスルン
(ユニオン・カーバイド社製「ポリサルホンP−1700」
15部と平均分子量600のポリエチレングリコール5部
を、N−メチル−2−ピロリドン80部に溶解した。この
溶液を環状ノズルから中空状に押出し、水を凝固液とし
て内側及び外側表面から凝固させ、内径1.1mm、外径1.9
mmの中空糸状多孔質膜を得た。
この中空糸状多孔質膜は、その断面を走査型電子顕微
鏡で観察した結果、表面に緻密層を有し、内部へ向かう
に従って粗な多孔質構造を有し、部分的に所謂指状構造
と称される重合体の欠落部分を有する異方性膜であっ
た。この支持膜の分画分子量は、100,000で、純水透過
速度は、600l/m2・時・気圧であった。
この中空糸状多孔質膜を30℃で乾燥させて乾燥膜膜を
得、それを支持膜とした。
一方、イソオクタン90部、反応性基としてビニル基を
有する架橋性ポリジメチルシロキサンのプレポリマー10
部及び架橋剤1部からなる溶液を70℃で7時間加熱し
て、シリコーン樹脂溶液を調製した後、これをイソオク
タンで希釈して、樹脂濃度1.8%の溶液とした。前記支
持膜の内側(内径側)の緻密層上に、上記架橋性シリコ
ーン樹脂をエアードクター法にて厚さ50μmにて均一に
塗布した。この塗膜を120℃の温度に加熱して塗膜から
イソオクタン蒸発除去させた後、室温で24時間放置して
支持膜の緻密層上に厚さ約1μmの架橋シリコーン樹脂
からなる活性薄膜を有する選択透過性複合膜を得た。
ここで架橋シリコーン樹脂の前記測定方法で求めた臨
界表面張力(dyne/cm)は24で、かつ30℃における酸素
ガス透過係数(cm3(STP)・cm/cm2・sec・cmHg)は5.9
0×10-8であった。
このようにして得られた膜を用いたモジュール仕様を
表に示した。ここでモージュールの中空糸状膜の内径は
1.1mm、長さは80cm、本数は200本とした。
かかるモジュールの供給側(中空糸状膜の内径側)
に、大気圧の空気で飽和した蒸留水(25℃で溶存酸素ガ
ス濃度が8.11ppm)を流し、透過側(外径側)を40mmHg
の圧力に保持した。
その脱気結果、即ち処理液の流量と非透過液中の溶存
酸素濃度との関係を図に示す。
実施例2 厚さ10μmの架橋シリコーン樹脂からなる活性薄膜を
有する選択透過性複合膜を用いた以外は、実施例1と同
様にして得た脱基結果を図に示す。
実施例3 実施例1で得た芳香族ポリスルホン中空糸限外濾過膜
を、30%グリセリン水溶液に室温にて24時間浸漬した
後、30℃の乾燥器内で乾燥して、乾燥芳香族ポリスルホ
ン膜を得た。
一方、平均分子量が70000であるポリ(4−メチルペ
ンテン−1)樹脂1部を、シクロヘキサン100部に溶解
させて、樹脂溶液(濃度:1.0重量%)を調製した。
かかる溶液を前記支持膜の内側の緻密層上に室温でエ
アードクター法にて、厚さ50μmにて均一に塗布した。
この塗膜から室温でシクロヘキサンを蒸発揮散させて、
芳香族ポリスルホン膜の緻密層上厚さ約0.7μmのポリ
(4−メチルペンテン−1)からなる活性薄膜を有する
選択透過性複合膜を得た。ここでポリ(4−メチルペン
テン−1)樹脂の前記測定方法で求めた臨界表面張力
(dyne/cm)は29で、かつ、30℃における酸素ガス透過
係数(cm3(STP)・cm/cm2・sec・cmHg)は3.23×10-9
であった。
かかる選択透過性複合膜を用いた以外は実施例1と同
様にして得た脱気結果を図に示す。
比較例1 実施例1で用いたシリコーン樹脂を、押出し成形法に
よって中空糸状に成形し、内径1.1mm、外径2.1mm、厚さ
500μmの中空糸均質膜を得た。
かかる均質膜を用いた以外は実施例1と同様にして得
た脱気結果を図に併せて示す。
比較例2 実施例3で用いたポリ(4−メチルペンテン−1)を
押出し成形法によって中空糸状に形し、内径1.1mm、外
径1.5mm、厚さ200μmの中空糸均質膜を得た。
かかる均質膜を用いた以外は実施例1と同様にして得
た脱気結果を図に併せて示す。
図から明らかなように、本発明の方法では比較例に比
べて溶存ガス濃度がより低減されているのがわかる。
【図面の簡単な説明】
図は実施例及び比較例で得た脱気結果を示すグラフであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−2802(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔質支持膜の分画分子量が5,000〜500,0
    00であって、該多孔質支持膜が表面の緻密層とこれを一
    体に支持する多孔質層とからなる異方性構造を有する膜
    であって、該緻密層上に合成樹脂の非多孔質活性薄膜が
    形成されてなる選択透過性複合膜に、溶存ガスを含む液
    体を接触させ、上記溶存ガスを選択的に該複合膜を透過
    させてこれを分離することを特徴とする液体中の溶存ガ
    スの脱気方法。
  2. 【請求項2】合成樹脂として、そのフィルム物性測定に
    おける臨界表面張力(dyne/cm)が17〜35、かつ30℃に
    おける酸素ガス透過係数(cm3(STP)・cm/cm2・sec・c
    mHg)が10×10-10以上を示す合成樹脂を用いる請求項1
    記載の液体中の溶存ガスの脱気方法。
  3. 【請求項3】多孔質支持膜が芳香族ポリスホンからなる
    請求項1記載の液体中の溶存ガスの脱気方法。
  4. 【請求項4】液体が水性液体または水性液体混合物であ
    る請求項1記載の液体中の溶存ガスの脱気方法。
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