JP2780535B2 - 鉛合金溶接用フラックス - Google Patents
鉛合金溶接用フラックスInfo
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- JP2780535B2 JP2780535B2 JP3248117A JP24811791A JP2780535B2 JP 2780535 B2 JP2780535 B2 JP 2780535B2 JP 3248117 A JP3248117 A JP 3248117A JP 24811791 A JP24811791 A JP 24811791A JP 2780535 B2 JP2780535 B2 JP 2780535B2
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- Japan
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- flux
- hydrogen sulfate
- lead alloy
- welding
- compound
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-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉛蓄電池の同極性極板
の耳部をストラップにより相互に接続する際に使用する
鉛合金溶接用フラックスの改良に関する。
の耳部をストラップにより相互に接続する際に使用する
鉛合金溶接用フラックスの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】陽極板と陰極板とをセパレータ,ガラス
マット等を介して交互に積層してなる極板群の各極板の
耳部をストラップで接続する場合の接続法としてキャス
トオンストラップ方式がある。このキャストオンストラ
ップ方式では、ストラップ及び極柱を形成するための凹
部が形成された鋳型内に溶融鉛を含む溶融鉛合金(以下
溶湯と言う)を注入した後、極板耳群を溶湯内に挿入
(浸漬)してストラップを形成する方法と、予め鋳型内
に極板耳群を挿入しておいて、その後に溶湯を注入する
方法とがあるが、双方とも極板耳群と溶湯とを接続する
ためには予め極板耳群表面に溶剤(フラックス)を塗布
する必要がある。このフラックスには有機ハロゲン系化
合物や特開平2−263560号に示されているように
りん酸系の還元性酸が用いられている。
マット等を介して交互に積層してなる極板群の各極板の
耳部をストラップで接続する場合の接続法としてキャス
トオンストラップ方式がある。このキャストオンストラ
ップ方式では、ストラップ及び極柱を形成するための凹
部が形成された鋳型内に溶融鉛を含む溶融鉛合金(以下
溶湯と言う)を注入した後、極板耳群を溶湯内に挿入
(浸漬)してストラップを形成する方法と、予め鋳型内
に極板耳群を挿入しておいて、その後に溶湯を注入する
方法とがあるが、双方とも極板耳群と溶湯とを接続する
ためには予め極板耳群表面に溶剤(フラックス)を塗布
する必要がある。このフラックスには有機ハロゲン系化
合物や特開平2−263560号に示されているように
りん酸系の還元性酸が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、有機ハロゲン
系化合物は活性化温度が80℃〜300℃の範囲にあり
溶接性(溶湯の極板耳部へのぬれ状態)は良好である。
しかし、有機ハロゲン系化合物は設備的に鋳型(主に金
型)を腐食させることが多く頻繁に鋳型を交換する必要
がある。また、電池としてもフラックス成分である有機
ハロゲン系化合物が溶接部に残留することがあるため、
ハロゲン化物イオンが触媒として作用し、溶接部を腐食
させるおそれがある。これらは、コスト的にも不利であ
り、電池の信頼性が得られないなど致命的なことであ
る。一方、りん酸系の還元性酸は、高温(約300℃)
以上にならないと、フラックスとして作用しにくいた
め、鋳型を腐食させることは少ない。この点においては
上述の有機ハロゲン系化合物のフラックスと比較して優
位である。また、溶接部に残留した場合においても、溶
接部を腐食させるおそれが少ないなど、鉛蓄電池の製造
におけるキャストオンストラップ用フラックスとしては
有用である。しかし、その溶接性は、有機ハロゲン系化
合物のフラックスと比較して劣ることが多い。というの
は、有機ハロゲン系化合物の活性化温度が80℃〜30
0℃であることは、この温度において、分解気化すると
いうことであり、その結果として、分解気化した有機ハ
ロゲン系化合物のガスが溶接部を空気中の酸素から遮断
し(マントル効果)、溶接部の酸化を防ぐ作用がある。
しかし、りん酸系の還元性酸は高温においても分解気化
しにくいために上述のマントル効果が乏しく、溶接部が
空気中の酸素によって酸化され、良好な溶接部を得るこ
とが困難である。
系化合物は活性化温度が80℃〜300℃の範囲にあり
溶接性(溶湯の極板耳部へのぬれ状態)は良好である。
しかし、有機ハロゲン系化合物は設備的に鋳型(主に金
型)を腐食させることが多く頻繁に鋳型を交換する必要
がある。また、電池としてもフラックス成分である有機
ハロゲン系化合物が溶接部に残留することがあるため、
ハロゲン化物イオンが触媒として作用し、溶接部を腐食
させるおそれがある。これらは、コスト的にも不利であ
り、電池の信頼性が得られないなど致命的なことであ
る。一方、りん酸系の還元性酸は、高温(約300℃)
以上にならないと、フラックスとして作用しにくいた
め、鋳型を腐食させることは少ない。この点においては
上述の有機ハロゲン系化合物のフラックスと比較して優
位である。また、溶接部に残留した場合においても、溶
接部を腐食させるおそれが少ないなど、鉛蓄電池の製造
におけるキャストオンストラップ用フラックスとしては
有用である。しかし、その溶接性は、有機ハロゲン系化
合物のフラックスと比較して劣ることが多い。というの
は、有機ハロゲン系化合物の活性化温度が80℃〜30
0℃であることは、この温度において、分解気化すると
いうことであり、その結果として、分解気化した有機ハ
ロゲン系化合物のガスが溶接部を空気中の酸素から遮断
し(マントル効果)、溶接部の酸化を防ぐ作用がある。
しかし、りん酸系の還元性酸は高温においても分解気化
しにくいために上述のマントル効果が乏しく、溶接部が
空気中の酸素によって酸化され、良好な溶接部を得るこ
とが困難である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上述のように、りん酸系
の還元性酸ごときの無機酸を鉛蓄電池の製造における鉛
合金溶接用フラックスとして用いるためには、有機ハロ
ゲン系化合物を用いた時のマントル効果に代わる作用を
持ち合わせることが必要になる。そこで、第3物質とし
て、鉛合金溶接用フラックスに、硫酸水素塩化合物を添
加することとした。
の還元性酸ごときの無機酸を鉛蓄電池の製造における鉛
合金溶接用フラックスとして用いるためには、有機ハロ
ゲン系化合物を用いた時のマントル効果に代わる作用を
持ち合わせることが必要になる。そこで、第3物質とし
て、鉛合金溶接用フラックスに、硫酸水素塩化合物を添
加することとした。
【0005】
【作用】硫酸水素塩化合物、例えば硫酸水素ナトリウム
は、化1に示す化学反応により、溶接時に溶接部近傍の
空気中の酸素と反応し、溶接部の酸化を防ぐ作用があ
る。
は、化1に示す化学反応により、溶接時に溶接部近傍の
空気中の酸素と反応し、溶接部の酸化を防ぐ作用があ
る。
【0006】
【化1】 2NaHSO4+2H2+O2 → Na2 S 2O7+3H2O よって、上述の如く、溶接時の温度においても分解ある
いは変質しにくい無機酸を主成分とし、第3物質として
硫酸水素塩化合物を添加するフラックスは、溶接性に優
れ信頼性の高い溶接状態を得ることができる。
いは変質しにくい無機酸を主成分とし、第3物質として
硫酸水素塩化合物を添加するフラックスは、溶接性に優
れ信頼性の高い溶接状態を得ることができる。
【0007】
【実施例】次に、本発明の実施例について述べる。表
1、表2に、フラックスの成分と溶接状態を示す。
1、表2に、フラックスの成分と溶接状態を示す。
【0008】
【表1】
【0009】
【表2】
【0010】溶接はキャストオンストラップ方式の内、
ストラップ及び極柱を形成するための凹部が形成された
鋳型内に溶湯を注入した後に極板耳群を溶湯内に浸漬し
てストラップを形成させる方法を採った。ストラップ部
の寸法は幅12mm×長さ31mm×厚さ7mm,極板耳部の
寸法は幅10mm×厚さ1mmであり、一群あたり6枚とし
た。鉛合金組成は、ストラップ,耳部ともにPb−2.
2%Sb−0.25%Asである。溶接条件は、溶湯の
初期温度を520℃、金型温度を150℃、溶湯が金型
に注入されてから極板耳部が浸漬されるまでの時間を1
秒とした。溶接状況は、亜りん酸またはポリりん酸の単
独ではあまり良くない。また、硫酸水素リチウム、硫酸
水素ナトリウム、硫酸水素カリウムの単独、またはそれ
らの少なくとも2つの混合物では全くぬれない。しか
し、無機酸と硫酸水素塩化合物を混合した場合には、ぬ
れ状態が最も良好になった。また、各成分の含有量につ
いては、りん酸系成分が2wt%〜8wt%、硫酸水素塩化
合物成分が0.2%〜2%において、ぬれ状態が最も良
好になっている。本実施例では、溶媒は全て水を用いた
が、溶接前に80℃の温風で乾燥しているので、溶液状
態の溶媒がアルコール等の有機溶媒を含んでも乾燥後の
状態には大差がないので、溶媒の組成は任意であり、本
実施例に限定されるものではない。また、本実施例のほ
かに、主成分としてオルトりん酸,次亜りん酸及びメタ
りん酸を用いても上述の結果と同様な傾向が認められ
た。
ストラップ及び極柱を形成するための凹部が形成された
鋳型内に溶湯を注入した後に極板耳群を溶湯内に浸漬し
てストラップを形成させる方法を採った。ストラップ部
の寸法は幅12mm×長さ31mm×厚さ7mm,極板耳部の
寸法は幅10mm×厚さ1mmであり、一群あたり6枚とし
た。鉛合金組成は、ストラップ,耳部ともにPb−2.
2%Sb−0.25%Asである。溶接条件は、溶湯の
初期温度を520℃、金型温度を150℃、溶湯が金型
に注入されてから極板耳部が浸漬されるまでの時間を1
秒とした。溶接状況は、亜りん酸またはポリりん酸の単
独ではあまり良くない。また、硫酸水素リチウム、硫酸
水素ナトリウム、硫酸水素カリウムの単独、またはそれ
らの少なくとも2つの混合物では全くぬれない。しか
し、無機酸と硫酸水素塩化合物を混合した場合には、ぬ
れ状態が最も良好になった。また、各成分の含有量につ
いては、りん酸系成分が2wt%〜8wt%、硫酸水素塩化
合物成分が0.2%〜2%において、ぬれ状態が最も良
好になっている。本実施例では、溶媒は全て水を用いた
が、溶接前に80℃の温風で乾燥しているので、溶液状
態の溶媒がアルコール等の有機溶媒を含んでも乾燥後の
状態には大差がないので、溶媒の組成は任意であり、本
実施例に限定されるものではない。また、本実施例のほ
かに、主成分としてオルトりん酸,次亜りん酸及びメタ
りん酸を用いても上述の結果と同様な傾向が認められ
た。
【0011】
【発明の効果】表1、表2から明らかな如く本発明の鉛
合金溶接用フラックスにより、信頼性の高い溶接部を具
備した鉛蓄電池を供給することが可能となった。
合金溶接用フラックスにより、信頼性の高い溶接部を具
備した鉛蓄電池を供給することが可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 25/04 H01M 4/82
Claims (4)
- 【請求項1】溶接時の温度に於いても分解あるいは変質
しにくい無機酸を主成分とし、更に溶接時の温度におい
て還元作用を有する硫酸水素塩化合物を含有したことを
特徴とする鉛合金溶接用フラックス。 - 【請求項2】無機酸がりん酸系化合物である請求項1に
記載の鉛合金溶接用フラックス。 - 【請求項3】硫酸水素塩化合物が硫酸水素リチウムある
いは硫酸水素ナトリウムあるいは硫酸水素カリウムある
いはそれら少なくとも2つの混合物である請求項1に記
載の鉛合金溶接用フラックス。 - 【請求項4】有効成分がりん酸系化合物を2wt%〜8wt
%,硫酸水素リチウムあるいは硫酸水素ナトリウムある
いは硫酸水素カリウムあるいはそれらの少なくとも2つ
の混合物を0.2wt%〜2wt%含む水または水−有機溶
媒である請求項2又は3に記載の鉛合金溶接用フラック
ス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3248117A JP2780535B2 (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | 鉛合金溶接用フラックス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3248117A JP2780535B2 (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | 鉛合金溶接用フラックス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0584593A JPH0584593A (ja) | 1993-04-06 |
JP2780535B2 true JP2780535B2 (ja) | 1998-07-30 |
Family
ID=17173484
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3248117A Expired - Lifetime JP2780535B2 (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | 鉛合金溶接用フラックス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2780535B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110355351A (zh) * | 2019-07-09 | 2019-10-22 | 安徽理士电源技术有限公司 | 一种铅酸蓄电池铸焊用助焊剂 |
-
1991
- 1991-09-27 JP JP3248117A patent/JP2780535B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0584593A (ja) | 1993-04-06 |
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