JP2779856B2 - 電話端末装置 - Google Patents

電話端末装置

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は電話端末装置に関するものである。
(従来の技術) 従来、商用電源で動作する電話端末装置の電話回線と
のインターフェース回路は、大きく分けて第4図と第5
図に示す方式がある。
以下、図面を参照しながら、従来の電話端末装置につ
いて説明する。
第4図に於て、1はテレフォンジャック、2は電話回
線閉結リレー、3は絶縁トランスで、これにより回路内
の電源と電話回線の絶縁を行っている。端子4には電話
回線からの交流信号が出力されるし、ここに信号を与え
れば電話回線にこの交流成分が送出される。5は商用電
源、6はパワースイッチ、7は商用電源より直流電源を
作り出す変換回路で、ここでは5Vを出力している。電話
回線閉結リレー2は、直流電源7の5Vの電力で作動す
る。8は制御手段で、マイクロプロセッサにより構成さ
れ、9はトランジスタである。
第5図に於て、第4図と同一符号のものは同一のもの
を示し、また10はダイオードブリッジ、11は電話回線閉
結トランジスタ、12は制御用トランジスタである。
第5図の構成では、商用電源と電話回線とはDC電源7
によって絶縁されているが機器を駆動する直流電源7と
電話回線とはアースが共通である。
電話回線の信号はダイオードブリッジ10で正負の向き
を定められ、5V電源のGNDに対して正の電位を有するよ
うになる。電話回線への着信は、制御手段8がトランジ
スタ12のベースに正の電流を流すことで、トランジスタ
11が導通して実施される。
第4図の構成では、リレー2は商用電源5から出力さ
れる5V直流電力に作動する。制御手段8から出力される
信号によりリレー2を作動させ、電話回線を閉結状態と
するが、電話回線で通信中に停電、瞬停が生じればリレ
ー2を駆動する電力が供給されなくなり、リレー2は切
れて電話回線との接続が切れてしまう。
第5図の方式でも、通話中は制御手段8よりトランジ
スタ12にベース電流を与え、トランジスタ12がオンにな
ることによりトランジスタ11をオンにして電話回線を閉
結するが、停電、瞬停が生じれば、制御手段8はベース
電流を与えることができなくなり、電話回線との接続は
なくなって電話は切れる。
上述のように、商用電源を使用した電話端末装置で
は、停電時に使用できなくなるため、第2図に示すよう
に電話回線から供給される電流のみで動作する電話機を
電話回線に併設して使用していた。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記のような構成では電話回線から供
給される電流のみで作動する電話機を併設していても、
電話端末装置で通話中に停電が発生した場合、通話が切
れてしまうという問題点を有していた。
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたもので、通
話中に停電が発生しても一定時間電話回線を保持するこ
とにより、併設された商用電源を必要としない電話機で
通話することができる電話端末装置を提供するものであ
る。
(課題を解決するための手段) この目的を達成するために、本発明の電話端末装置
は、商用電源からの電力を供給する電源回路と、前記商
用電源の停電を検出する停電検出回路と、電話回線の閉
結開放を行う閉結回路と、前記閉結回路が電話回線を閉
結している時に前記停電検出回路が商用電源の停電を検
出すると前記閉結手段が電話回線の閉結状態を保持する
ように制御するスイッチング手段とから構成されてい
る。
(作 用) この作用によれば、閉結手段が電話回線を閉結中に停
電検出回路が商用電源の停電を検出すると閉結手段が電
話回線の閉結状態を保持するようにスイッチング手段が
制御することになる。
(実施例) 以下本発明の一実施例について、図面を参照しながら
説明する。
第1図は本発明の一実施例に於ける電話端末装置の電
話回線とのインターフェース部を示したものである。第
1図に於て、18は通話トランスであり、電話回線を制御
系の電源から絶縁している。19はテレフォンジャック、
20はダイオードブリッジ、21はACアダプターのジャック
であって、内側がプラス、外側がマイナスである。22は
逆接続防止保護ダイオード、23は5Vのレギュレーター回
路、24は停電検出回路であり、停電後のタイマー回路を
兼ねている。また、30,33はフォトカプラー、32は着信
回路、37は併設電話機着信検出回路である。
以上のように構成された電話端末装置について、以下
の動作を説明する。
まず、停電検出回路24に於て、商用電源が正常に加わ
ってACアダプターから電圧が端子21に印加されている場
合は、コンデンサ29はDC電源電圧5Vよりダイオード26の
電圧降下分の0.5V引いた電圧でチャージされている。こ
のため、トランジスタ25のエミッター、ベースは逆バイ
アスがかかっておりオフである。このため、ダーリント
ン・タイプのフォトカプラー30の入力端子には電流は流
れておらず、フォトカプラー30はオフである。
しかし、商用電源が停止するとレギュレーター回路23
からの5Vの出力も止まり、端子31の電圧は第1図に示し
ていない別の回路の電流消費によって低下していく。す
るとコンデンサ29から抵抗28、トランジスタ25のエミッ
タ、ベース、抵抗27と電流が流出して、トランジスタ25
はオンとなり、コンデンサ29の電荷でフォトカプラー30
は一定時間導通する。以上の動作で停電検出とタイマー
動作を行う。
次にインターフェース回路の動作を説明する。テレフ
ォンジャック19からの電話回線の信号はブリッジ20によ
って電位の向きを統一されて、着信回路32に加えられ
る。着信回路32のトランジスタ34は通常オフであって、
端子35に正の電圧が印加され、フォトカプラー33がオン
になった時にトランジスタ36が導通して着信状態とな
る。フォトカプラー33がオフの時はトランジスタ36も非
導通状態で着信とはならない。
しかし、通常オフであるトランジスタ34がオンとなれ
ばフォトカプラー33がオフでも着信となる。
次の併設電話機着信検出回路37は併設電話機の着信を
検出する回路である。第2図に於て、本電話端末装置の
み回線に着信していたとする。電話回線からの電流は、
トランジタ39のエミッタ、エース、ダイオード40、抵抗
41,42と流れてトランジスタ39はオンである。トランジ
スタ39のエミッタの電位は第3図に示すように、回転の
直流電圧に音声信号が重畳している。このトランジスタ
39のベース電流は、コンデンサ38によって音声信号の影
響を受けにくくしている。コンデンサ43の容量は大きい
値を有しており、第3図の如くその電圧は非常に安定し
ている。
この時、併設電話機を回線に接続させると、この併設
電話機も電流を消費するため、回線の電圧は降下する。
これに従いトランジスタ39のエミッタ電位は第3図の如
く直ちに降下するが、コンデンサ43は容量が大きくゆっ
くりと下降するため、前者の電位と後者の電位が一時的
に反転する。この反転している期間は、トランジスタ39
はベース、エミッタが逆バイアスされてオフとなる。こ
の間のみフォトカプラー30には回線からの電圧はかから
ない。
以上のようにして併設電話機が回線に着信したことを
検出するのである。
次に、実際の動作にそくして各回路の動作を説明す
る。商用電源が正常である時、トランジスタ25はオフ
で、フォトカプラー30はオフである。端子35がローであ
るば本インターフェースは回線には着信していない。フ
ックスイッチ等により端子35がハイになると、フォトカ
プラー33が導通してトランスタ36が導通し、着信状態と
なる。トランジスタ39も前述の如く、ベース電流が流れ
てオンのままである。フォトカプラー30は依然オフのた
め、トランジスタ34のベースはエミッタと同電位であっ
て、同様にオフである。端子35をローに戻すと、本イン
ターフェースは回線より離れる。つまり停電等がない場
合は従来の第4図、第5図の回路と全く同じ動作を行
う。
本インターフェースが着信している時、停電になった
場合、トランジスタ25はオンとなりフォトカプラー30も
導通する。この時トランジスタ39もオンであるから、回
線の電流がトランジスタ39、フォトカプラー30の出力
側、トランジスタ34のベース、エミッタと流れる。
以上のように、既に着信した状態で停電になるとトラ
ンジスタ34が導通する。着信用トランジスタ36のベース
電流はフォトカプラー33を流れていたのがこのトランジ
スタ34を通過するようになる。つまり、トランジスタ3
6,39、フォトカプラー30、トランジスタ34はループを形
成して、自己保持回路となっている。
よって着信を制御するフォトカプラー33の入力電流が
停電によって消滅しても本回路は着信を続ける。よって
停電になっても電話は切れない。
その後、第2図に示すように停電でも使用できる併設
された電話機16を取り上げると、電話回線の電圧が下降
して前述の如くトランジスタ39がオフになる。
すると着信のための自己保持回路が遮断され、本イン
ターフェースは着信を止める。これにより停電用電話機
16で引き続き会話が可能で、かつ本インターフェースは
着信を止めているので、電話回線との間でインピーダン
スのミスマッチングは無くなる。
前述の着信のための自己保持回路は停電、瞬停が復旧
してもフォトカプラー30がオフになり、ループは形成さ
れなくなる。これによって端子35による着信の制御がで
きる。
また、停電になって自己保持回路により永久に着信し
ていると、よそから電話がかかってこない等の不都合が
あるので、コンデンサ29のチャージが無くなるとフォト
カプラー30がオフとなり、着信を止める。
(発明の効果) 以上のように本発明は、商用電源からの電力を供給す
る電源回路と、前記商用電源の停電を検出する停電検出
回路と、前記回線の閉結開放を行う閉結手段と、前記閉
結手段が電話回線を閉結している時に前記停電検出回路
が商用電源の停電を検出すると前記閉結手段が電話回線
の閉結状態を保持するように制御するスイッチング手段
とにより、通話中に停電しても一定時間電話回線の閉結
状態を保持することで、併設された電話回線から供給さ
れる電力のみで動作する電話機で引き続き通話すること
ができ、その実用的効果は大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の電話端末装置の構成を示す
ブロック図、第2図は電話端末装置の接続図、第3図は
電話回線の電圧波形を示す図、第4図,第5図は従来の
電話端末装置の回線インターフェース回路を示す図であ
る。 23……定電圧レギュレーター回路、24……停電検出回
路、30……フォトカプラー、32……着信回路、33……着
信制御用フォトカプラー、37……併設電話機着信検出回
路。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】商用電源からの電力を供給する電源回路
    と、 前記商用電源の停電を検出する停電検出回路と、 電話回線の閉結開放を行う閉結手段と、 商用電源からの電力によってチャージされるコンデンサ
    と、 前記閉結手段が電話回線を閉結している時に前記停電検
    出回路が商用電源の停電を検出すると前記コンデンサの
    放電電流によって前記閉結手段の閉結状態を保持させ、
    前記コンデンサの放電電流の低下によって前記閉結手段
    の閉結状態を解除させるスイッチング手段と、 前記閉結手段が電話回線の閉結状態を保持している時
    に、電話回線に併設された電話機のオフフックを検出し
    て前記閉結手段の閉結状態を解除する併設電話機オフフ
    ック検出回路と を備えたことを特徴とする電話端末装置。
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