JP2779396B2 - 植毛樹脂靴の製造方法 - Google Patents

植毛樹脂靴の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えばスエード調ブーツなどのような靴内
面に裏面材が装着され、少なくとも靴本体の表面に接着
層を介して繊維フロックが植毛された植毛樹脂靴の製造
方法に関する。
〔従来の技術〕
近年、ユーザーの高級嗜好に対応するため、例えばス
ラッシュモールディング製法により製造されたスエード
調のブーツなどのように、合成樹脂製靴の靴内面の裏面
材を装着させ、かつ靴本体の表面に短繊維を植毛させて
靴の高級感およびデザイン性を向上させることが一般化
している。
このような靴は、植毛樹脂靴と称され、従来、靴本体
の表面に接着剤を塗布して接着層を形成し、そののちこ
の接着層上に繊維フロックを例えば静電植毛して形成し
ている。
なお、この従来の植毛樹脂靴の製造方法では、靴内面
に装着される裏面は、静電植毛する前に装着している。
また、この接着層上に繊維フロックを植毛する際に
は、靴内に繊維フロックが侵入するのを防止するため、
あらかじめ、この靴の履口内に履口封止用の履口封止部
材を挿着するともに、この履口から露出する裏面材の露
出部および靴底の周囲を例えばマスキングテープなどで
マスキングしている。
さらに、靴本体に前部開口部が形成され、かつこの前
部開口部の元部に舌片状の砂よけ部材が設けられた靴の
場合には、前述したこれらの裏面材の露出部および靴底
の周囲のほかに、マスキングが難しいこの前部開口部を
もマスキングする必要がある。
さらにまた、この裏面材としては、通常、比較的摩擦
係数の小さい織布、不織布あるいは編布などの布帛が使
用されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、この従来の製造方法は、前述したように静
電植毛する前に裏面材が靴内面に装着しているため、靴
の履口内に履口封止部材を挿着してこの履口を封止して
も、通常、裏面材が前述したように織布、不織布あるい
は編布などの布帛からなることから、これらの裏面材と
靴本体との間に若干の隙間ができ易く、従ってこの隙間
から靴内に繊維フロックが侵入したり、または裏面材の
露出部を被うマスキングテープの一部が剥がれて、この
露出部の表面にも植毛されて不良品が発生する恐れもあ
った。
また、このように靴内面に比較的摩擦係数の小さい裏
面材が装着された靴の履口内に履口封止用の履口封止部
材を挿着するため、この履口封止部材への靴の挿着が甘
くなり易く、従って植毛作業中にこの履口封止部材から
靴がずれて位置ずれが発生したり、または完全にずれ落
ちたりする恐れもあった。
さらに、前述したように前部開口部に舌片状の砂よけ
部材が設けられた靴の場合には、マスキングが難しいこ
の前部開口部をもマスキングする必要があるため、この
靴の製造が面倒であり、かつマスキングが不十分となっ
てこの開口部から繊維フロックが侵入し易かった。
本発明は、このような従来技術を背景になされたもの
で、植毛時における靴内への繊維フロックの侵入防止
と、履口から露出する裏面材の露出部の植毛防止と、履
口封止部材からの靴の位置ずれ防止および落下防止とを
図って、不良品の発生を減少させることで生産コストの
低減ができ、また靴前胛部が開口された靴の製造が容易
にもなる植毛樹脂靴の製造方法を提供することを目的と
するものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、まず合成樹脂からなる靴本体を有する靴の
履口内に履口封止部材を挿着し、そののち少なくともこ
の靴本体の表面に接着剤を塗布して接着層を形成し、次
にまたこの接着層上に繊維フロックを植毛し、次にまた
この履口封止部材を履口から抜き出し、次にまた靴内面
に裏面材を装着することを特徴とする植毛樹脂靴の製造
方法を提供するものである。
また、本発明は、まず合成樹脂からなる靴本体を有す
る靴の履口内に履口封止部材を挿着し、そののち少なく
ともこの靴本体の表面に接着剤を塗布して接着層を形成
し、次にまたこの接着層上に繊維フロックを植毛し、次
にまたこの履口封止部材を履口から抜き出し、次にまた
靴内面に裏面材を装着しまたは装着する前に靴本体に前
部開口部を切欠して形成し、次にまたこの前部開口部の
元部に砂よけ部材を設けることを特徴とする植毛樹脂靴
の製造方法を提供するものでもある。
〔作用〕
本発明の植毛樹脂靴の製造方法は、まず合成樹脂から
なる靴本体を有する靴の履口内に履口封止部材を挿着す
る。このとき、この靴が比較的摩擦係数の大きい合成樹
脂製であるため、この履口封止部材は靴の履口を密着状
態で封止する。
そののち、この靴本体の表面に接着剤を塗布して接着
層を形成する。
次にまた、この接着層上に繊維フロックを植毛する。
このように、履口封止部材が靴の履口を密着状態で封止
したのち、接着層上に繊維フロックを植毛するため、植
毛時における靴内への繊維フロックの侵入防止ならびに
履口封止部材からの靴の位置ずれ防止よび落下防止が図
れる。
次にまた、この履口封止部材を履口から抜き出す。
次にまた、靴内面に裏面材を装着する。このように、
接着層上に繊維フロックを植毛したのちに靴内面に裏面
材を装着するため、履口から露出する裏面材の露出部へ
の植毛防止が可能となる。
従って、植毛時における靴内への繊維フロックの侵入
防止と、履口から露出する裏面材の露出部への植毛防止
と、履口封止部材からの靴の位置ずれ防止および落下防
止とを図ることにより、不良品の発生を減少させること
ができ、これにより生産コストの低減も図ることができ
る。
次に、前部開口部に舌片状の砂よけ部材が設けられた
靴の場合には、まず合成樹脂からなる靴本体を有する靴
の履口内に履口封止部材を挿着する。
このとき、この靴が比較的摩擦係数の大きい合成樹脂
製であるため、この履口封止部材は靴の履口を密着状態
で封止する。
そののち、この靴本体の表面に接着剤を塗布して接着
層を形成する。
次にまた、この接着層上に繊維フロックを植毛する。
このように、履口封止部材が靴の履口を密着状態で封止
したのち、接着層上に繊維フロックを植毛するため、植
毛時における靴内への繊維フロックの侵入防止ならびに
履口封止部材からの靴の位置ずれ防止および落下防止が
図れる。
次にまた、この履口封止部材を履口から抜き出す。
次にまた、靴内面に裏面材を装着しまたは装着する前
に靴本体に前部開口部を切欠して形成する。このよう
に、接着層上に繊維フロックを植毛したのちに靴内面に
裏面材を装着するため、履口から露出する裏面材の露出
部への植毛防止ができ、従ってこれらのことから不良品
の発生を減少させることができ、これにより生産コスト
の低減も図ることができる。
次にまた、この前部開口部の元部に砂よけ部材を設け
る。このような工程により製造されるため、難しい前部
開口部のマスキングが不要となり、従ってその前部開口
部に舌片状の砂よけ部材が設けられた靴を容易に製造す
ることもできる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面を参照して具体的に説明
するが、本考案はこの実施例に限定されない。
なお、この実施例を述べるにあたって、スラッシュモ
ールディング法により製造される植毛樹脂ブーツを例に
とる。
まず、第1図〜第8図に示す本発明の第1実施例の植
毛樹脂靴の製造方法を説明する。
本発明の第1実施例の植毛樹脂靴の製造方法は、まず
第1図に示す合成樹脂からなる靴本体10を有する植毛樹
脂ブーツ(靴)の履口10a内に第2図に示すように履口
封止部材20を挿着する。
この靴本体10は、この植毛樹脂ブーツの上部構成体
で、この第1実施例では靴本体10の底部に設けられる靴
底30とともに合成樹脂で一体成形しているが、これに限
定しなくとも例えば靴底30と別体にして合成樹脂で形成
してもよい。
また、この第1実施例の靴本体10の上部開口部である
植毛樹脂ブーツの履口10aには、この履口10a内に挿着さ
れる履口封止部材20との密着性を向上するために先端側
へ行くほど小径になり、かつ第3図に示す後述するマス
キングテープTの貼着部となるとともにこの第1図およ
び第2図に示す靴本体10の表面10bへの植毛後に切り取
られる捨部11を、この靴本体10と同一素材で一体的に周
設している。
なお、この第1実施例の捨部11は、高さが約30mmで、
履口10bの直径とこの捨部11の開口部の直径との差が10
±5mmとしているが、必ずしもそれらの数値に限定され
ない。
さらに、この靴本体10および靴底30の素材としては、
この第1実施例では、塩化ビニルプラスチゾル配合物を
使用しているが、そのほか例えば塩化ビニル樹脂パウダ
ー配合物(パウダースラッシュ)などのように植毛樹脂
ブーツの素材として適当なものであればどのような合成
樹脂でも使用できる。
なお、この第1実施例の靴本体10および靴底30は、ス
ラッシュモールディング法により製造されるものである
が、必ずしもこの製法に限定しなくとも、例えば射出成
形法または加圧成形法などのそのほかの製法により製造
されるものであってもよい。
ここで、このスラッシュモールディング法によるこれ
らの靴本体10および靴底30の製造方法を述べると、ま
ず、上質の本皮で実際に図示しないブーツを作り、その
のちこの表面をシボ(皮皺)立てさせるとともに、シボ
以外の微妙でエレガントなライン状凹凸をも形成させ
る。
次にまた、この図示しないブーツの表面に電鋳法また
は金属蒸着法などにより金属層を作り、この金属層をブ
ーツから剥離させて同じく図示しない中空金型を設け
る。
次にまた、この図示しない中空金型内に例えば塩化ビ
ニル樹脂ペーストのプラスチゾルなどの第1図に示す靴
本体10および靴底30の成形素材を注型させ、そののちオ
ーブン内で外側より加熱して金型内面の接触部分よりゾ
ルをゲル化して所定の厚みに成長させたのち、内部の未
ゲル化ゾルを排出させ、残ったゲル化層を加熱冷却せし
めて靴本体10と靴底30とが一体化した図示しないブーツ
状のスキンを成形させる。なお、例えば第1図に示す靴
底30に厚いヒールがある場合には、その部分はあとで付
加してもよい。
前記履口封止部材20は、靴本体10の表面10bへの植毛
時におけるこの植毛樹脂ブーツ内への第5図および第6
図に示す後述する繊維フロック50の侵入を防止するため
に第1図に示す植毛樹脂ブーツの履口10a内に挿着され
る履口10aの封止部材で、この第1実施例では第2図に
示すように挿着時に先端が靴底30に余裕をもって到着で
きる長さを有し、かつこの履口10aを完全に封止できる
ようにこの履口10aに当接する個所が履口10aの内径より
若干大径に形成されている。このように、この履口10a
に当接する箇所が履口10aの内径より若干大径に形成さ
れ、かつこの靴本体10が比較的摩擦係数の大きい合成樹
脂からなるため、この履口封止部材20は植毛樹脂ブーツ
の履口10aを密着状態で封止する。
なお、この第1実施例の履口封止部材20の履口10aへ
の具体的な挿着は、この履口10aより小径になった開口
部を有する捨部11を介してなされているため、この捨部
11が履口封止部材20により強力に密着し、従って第5図
および第6図に示す後述する繊維フロック50の植毛時
に、この植毛樹脂ブーツ内への繊維フロック50の侵入を
より良好に防止でき、かつ履口封止部材20からの植毛樹
脂ブーツの位置ずれ防止および落下防止もより向上でき
る。
そののち、この第1実施例では、第3図に示すように
捨部11のほぼ全域、捨部11と履口封止部材20との密着部
およびに靴底30の表面全域をマスキングテープTでマス
キングする。
このマスキングテープTとしては、一般使用されてい
るマスキング用テープの使用が使用できる。
なお、このマスキングテープTによるマスキングは、
必ずしも必要ではない。
また、この実施例における捨部11のマスキングは、製
造された植毛樹脂ブーツの仕上がりを良好にするため
に、捨部11の元部にも植毛されるように捨部11と履口10
aとの間に若干の隙間を形成してマスキングテープTを
貼着している。
そののち、第4図に示すようにこの靴本体10の表面10
bに接着剤を塗布して接着層40を形成する。
この接着層40の素材となる接着剤としては、例えば植
毛樹脂ブーツの接着剤として良好な弾性を有し、かつ比
較的接着強度の高いウレタン系樹脂を使用しているが、
必ずしもこれに限定しなくとも一般使用されている接着
剤が使用できる。
なお、この接着剤の色相は、第5図および第6図に示
す後述する繊維フロック50の脱毛時における植毛樹脂ブ
ーツの外観低下を比較的抑止できるように、この繊維フ
ロック50の色相と同色に設けられているが、必ずしもこ
れに限定されない。
さらに、この第1実施例における接着層40の形成範囲
は靴本体10のみであるが、これに限定しなくとも少なく
ともこの靴本体10を含んでいればよい。
さらにまた、この接着層40の素材となる接着剤の塗布
手段としては、この実施例はスプレー法が採用されてい
るが、これに限定しなくとも例えば刷毛塗り法など、そ
のほかどのような塗布手段も採用できる。
次にまた、第5図および第6図に示すようにこの接着
層40上に繊維フロック50を植毛する。
この繊維フロック50は、この接着層20上に植毛される
短繊維で、この繊維フロック50の繊維としては、例えば
ナイロン、ポリエステルなどの合成繊維、レーヨンなど
の人造繊維、綿などの天然繊維からなる短繊維、特にナ
イロンの短繊維が使用できるが、本実施例のウレタン系
ラテックスの接着剤に接着性の良好な繊維が好ましい。
なお、この短繊維の長さ、および太さは、目的とする
靴の用途により任意に選定することができ、例えばこの
第1実施例のようなスエード調のブーツに似せる場合に
は、例えば長さ1mm、太さ1.5de程度、またはそれ以下の
短く、かつ細い繊維を選定し、また例えばアザラシ毛皮
の靴に似せる場合には、毛足も太さもスエード調のブー
ツの場合よりも長く大きなものとなるが、必ずしもこれ
らに限定させなくともよい。
また、この第1実施例の繊維フロック50の植毛手段と
しては、静電植毛が採用されているが、必ずしもこれに
限定する必要はなく、例えばこの接着層40上に繊維フロ
ック50を散布させるなど、そのほかどのような手段でも
採用できる。
この静電植毛の方法には、周知の各種静電植毛手段が
採用でき、例えば10K〜100KVの電圧をかけて磁場を形成
し、これにより接着層40上の繊維フロック50をほぼ直立
状態に植毛するものである。
なお、靴本体10に接着剤を塗布しない部分を模様状に
設けて繊維フロック50を植毛させれば、この模様のとお
りに植毛されない部分が形成されて装飾的外観を得るこ
ともできる。
また、この繊維フロック50には、さらに適当な撥水
剤、例えばシリコン系、フッ素系などの任意の撥水剤で
撥水処理を施すことが望ましい。
さらに、繊維フロック50が合成繊維の場合には、静電
気により埃などが付きやすくなるので、界面活性剤を付
着させる方法や、その他の方法で表面に防水処理を施す
ことも望ましい。
このように、履口封止部材20が植毛樹脂ブーツの履口
10aを密着状態で封止したのち、接着層20上に繊維フロ
ック50を植毛するため、植毛時における植毛樹脂ブーツ
内への繊維フロック50の侵入防止ならびに履口封止部材
20からの植毛樹脂ブーツの位置ずれ防止および落下防止
が図れる。
次にまた、第7図に示すようにこの実施例では履口封
止部材20を履口10a内から取り出すとともに、各マスキ
ングテープTを剥離して捨部11を履口10aとの境界から
切り取り、そののち第8図に示すように植毛樹脂ブーツ
の靴内面Sに裏面材60を装着する。
この裏面材60としては、例えば経メリヤス、緯メリヤ
ス、ボアと称される植毛布、起毛布、合成皮革、織布お
よびこれらどうしまたはこれらの異種素材どうしの組み
合わせによる貼合材、さらにはこれらの素材と軟質ポリ
ウレタンフォームとの貼合材などの素材が使用でき、こ
の第1実施例では履口10aから裏面材60の一部である露
出部61が若干突出状態で露出しているが、必ずしもこの
露出部61を形成させる必要はない。
また、この裏面材60の装着手段としては、縫着、接着
または融着など、どのような装着手段でも採用できる。
このように、装着層40上に繊維フロック50を植毛した
のちに靴内面Sに裏面材60を装着するため、履口10aか
ら露出する裏面材60の露出部61への植毛防止ができる。
従って、植毛時における植毛樹脂ブーツ内への繊維フ
ロック50の侵入防止と、履口10aから露出する裏面材60
の露出部61への植毛防止と、履口封止部材20からの植毛
樹脂ブーツの位置ずれ防止および落下防止とを図ること
で、不良品の発生を減少させることができ、これにより
生産コストの低減も図ることができる。
また、元部にも植毛されるように捨部11と履口10aと
の間に若干の隙間を形成してマスキングテープTを貼着
していた捨部11を履口10aとの境界から切り取るため、
製造された植毛樹脂ブーツの仕上がりが良好になる。
次に、第9図〜第11図に示す本発明の第2実施例の植
毛樹脂靴の製造方法を説明する。
本発明の第2実施例の植毛樹脂靴の製造方法は、靴本
体10の前部開口部12に舌片上の砂よけ部材70が設けられ
た植毛樹脂ブーツの製造方法で、第1実施例と同じく第
9図に示すように靴本体10に前部開口部12が形成されて
いない靴本体10を使用し、また第1実施例と同様にこの
靴本体10の表面10bに繊維フロック50を植毛したのち、
第10図に示すように靴内面Sに裏面材60を装着しまたは
装着する前に靴本体10に前部開口部12を切欠して形成す
るものである。
なお、この第2実施例では、裏面材60の装着後に前部
開口部12を形成している。
次にまた、第11図に示すようにこの前部開口部12の元
部121に砂よけ部材70を設ける。
この実施例の砂よけ部材70としては、靴本体10と同色
のビニルレザーを所定形状に裁断したのち、接着剤を介
して製造された植毛樹脂ブーツのデザイン性を向上させ
るために、その表面上に繊維フロック50と同色の砂よけ
部材用繊維フロック71が植毛されているが、必ずしもこ
のような砂よけ部材70に限定する必要はない。
また、この砂よけ部材70の靴本体10への取付方法とし
ては、この実施例では縫着法が採用されているが、必ず
しもこれに限定しなくとも接着法または融着法などのそ
のほかどのような取付方法も採用できる。
この第2実施例の植毛樹脂靴は、このような工程によ
り製造されるため、難しい前部開口部12のマスキングが
不要となり、従ってこの前部開口部12に舌片上の砂よけ
部材70が設けられた植毛樹脂ブーツを容易に製造するこ
ともできる。
なお、その他の構成および作用は、第1実施例とほぼ
同様であるため省略する。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はこれら
の実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱
しない範囲における構成および作用の変更などがあって
も本発明に含まれる。
例えば、実施例では、植毛樹脂ブーツを例にとった
が、必ずしもこれに限定しなくとも例えば短靴などの植
毛樹脂靴であればどのような靴でもよい。
〔発明の効果〕
本発明は、このような方法であるため、植毛時におけ
る靴内への繊維フロックの侵入防止と、履口から露出す
る裏面材の露出部への植毛防止と、履口封止部材からの
靴の位置ずれ防止および落下防止とを図って、不良品の
発生を減少させることで生産コストの低減ができるとい
う効果が得られる。
また、前部開口部に舌片状の砂よけが部材が設けられ
た靴の場合には、難しい前部開口部のマスキングが不要
となるため、この靴前胛部が開口された靴を容易に製造
できるという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第8図は本発明の第1実施例の植毛樹脂靴の製
造方法を示し、第1図は植毛前の植毛樹脂ブーツの全体
斜視図、第2図は第1図の植毛樹脂ブーツの履口封止工
程を示す縦断面図、第3図はマスキングテープによるマ
スキング工程を示す正面図、第4図は接着剤塗布工程を
示す靴本体の部分縦断面図、第5図は植毛工程を示す正
面図、第6図は植毛後の靴本体の部分縦断面図、第7図
は捨部の切断除去工程を示す斜視図、第8図は裏面材の
装着工程を示す断面図である。 また、第9図〜第11図は本発明の第2実施例の植毛樹脂
靴の製造方法を示し、第9図は裏面材の装着工程を示す
断面図、第10図は前部開口部の切欠・形成工程を示ず斜
視図、第11図は砂よけ部材の取付工程を示す斜視図であ
る。 S;靴内面 10;靴本体 10a;履口 10b;表面 12;前部開口部 20;履口封止部材 30;靴底 40;接着層 50;繊維フロック 60;裏面材 70;砂よけ部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29D 31/50 A43B 23/00 - 23/30

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】まず、合成樹脂からなる靴本体を有する靴
    の履口内に履口封止部材を挿着し、そののち少なくとも
    この靴本体の表面に接着剤を塗布して接着層を形成し、
    次にまたこの接着層上に繊維フロックを植毛し、次にま
    たこの履口封止部材を履口から抜き出し、次にまた靴内
    面に裏面材を装着することを特徴とする植毛樹脂靴の製
    造方法。
  2. 【請求項2】まず、合成樹脂からなる靴本体を有する靴
    の履口内に履口封止部材を挿着し、そののち少なくとも
    この靴本体の表面に接着剤を塗布して接着層を形成し、
    次にまたこの接着層上に繊維フロックを植毛し、次にま
    たこの履口封止部材を履口から抜き出し、次にまた靴内
    面に裏面材を装着しまたは装着する前に靴本体に前部開
    口部を切欠して形成し、次にまたこの前部開口部の元部
    に砂よけ部材を設けることを特徴とする植毛樹脂靴の製
    造方法。
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