JP2778693B2 - 工作機械の主軸のがたつき防止装置 - Google Patents
工作機械の主軸のがたつき防止装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はねじ切り機等の工作機械における主軸のがた
つきを防止する装置に関する。
つきを防止する装置に関する。
一般に工作機械において、主軸(スピンドル)はメタ
ルスリープを介して本体ハウジング内に回転自在に支承
される。ワークピース(パイプ、線材等)を掴持したチ
ャックは主軸に連結され、主軸と共に回転してワークピ
ースを回転せしめる。
ルスリープを介して本体ハウジング内に回転自在に支承
される。ワークピース(パイプ、線材等)を掴持したチ
ャックは主軸に連結され、主軸と共に回転してワークピ
ースを回転せしめる。
主軸及びチャックは共に、本体ハウジングに固定され
るメタルスリープ(不動)に対して摺動回転する。
るメタルスリープ(不動)に対して摺動回転する。
しかるに、上記の摺動回転部は長期間の使用につれて
摩耗する。その結果、主軸、従ってチャックは軸受けス
リーブ、従って、本体ハウジングに対しがたつくことに
なる。このがたつきは、特にスラスト方向に顕著である
が、ラジアル方向にも現れる。このようながたつき自体
は摺動接触部の摩耗が避け難いものである以上、長期の
使用中には回避し得ない問題である。
摩耗する。その結果、主軸、従ってチャックは軸受けス
リーブ、従って、本体ハウジングに対しがたつくことに
なる。このがたつきは、特にスラスト方向に顕著である
が、ラジアル方向にも現れる。このようながたつき自体
は摺動接触部の摩耗が避け難いものである以上、長期の
使用中には回避し得ない問題である。
尚、当然のことながら、各部品の加工精度あるいは組
み立て精度が確保されていない場合にも上記のがたつき
は発生し、この場合には組み立て当初からがたつきを有
することになる。
み立て精度が確保されていない場合にも上記のがたつき
は発生し、この場合には組み立て当初からがたつきを有
することになる。
このようながたつきは加工精度に好ましからざる影響
を及ぼすのみならず、不快な騒音の原因ともなり、特
に、実際の作業に携わる者から、その解決が要望されて
いた。
を及ぼすのみならず、不快な騒音の原因ともなり、特
に、実際の作業に携わる者から、その解決が要望されて
いた。
本発明の目的はかかる要望を充足すべく、摺動接触面
が摩耗した場合、それを自動的に吸収してがたつきの発
生を未然に防止する装置を提供することにある。
が摩耗した場合、それを自動的に吸収してがたつきの発
生を未然に防止する装置を提供することにある。
また、本発明の別の目的は加工精度や取りつけ精度の
ばらつきを吸収して組み立て時におけるスピンドルある
いはクラッチのがたつきを有効に防止し得る装置を提供
することにある。
ばらつきを吸収して組み立て時におけるスピンドルある
いはクラッチのがたつきを有効に防止し得る装置を提供
することにある。
上記の目的を達成するために、本発明においては、主
軸を軸受けスリーブに常に押しつけるラスト方向の外力
を付与し、該両者間の摺動接触部が摩耗してもこの外力
により主軸は軸受けスリーブに強制的に押しつけられ摩
耗分を有効に吸収するようにしたものである。
軸を軸受けスリーブに常に押しつけるラスト方向の外力
を付与し、該両者間の摺動接触部が摩耗してもこの外力
により主軸は軸受けスリーブに強制的に押しつけられ摩
耗分を有効に吸収するようにしたものである。
スラスト方向の外力を付与する手段として本発明にお
いては、主軸のラジアル方向に付勢された楔部材を利用
している。
いては、主軸のラジアル方向に付勢された楔部材を利用
している。
即ち、本発明に係る主軸のがたつき防止装置によれ
ば、本体ハウジングに軸受けスリーブを介して回転自在
に支承される主軸を有する工作機械において、該主軸あ
るいはそれと一体的部分と軸受けスリーブあるいはそれ
と一体的部分との間には常時ラジアル方向に付勢されス
リーブにスラスト方向の分力を及ぼす楔部材を設け、該
楔部材のスラスト方向分力により主軸と軸受けスリーブ
との間の摺動摩耗によるスラスト方向のがたつきを吸収
し得るようにしたことを構成上の特徴とする。
ば、本体ハウジングに軸受けスリーブを介して回転自在
に支承される主軸を有する工作機械において、該主軸あ
るいはそれと一体的部分と軸受けスリーブあるいはそれ
と一体的部分との間には常時ラジアル方向に付勢されス
リーブにスラスト方向の分力を及ぼす楔部材を設け、該
楔部材のスラスト方向分力により主軸と軸受けスリーブ
との間の摺動摩耗によるスラスト方向のがたつきを吸収
し得るようにしたことを構成上の特徴とする。
更に本発明の特徴によれば、主軸と軸受けスリーブと
の間には2つに分割されたスペーサが介装せしめられ、
その一方の第1スペーサは主軸に固着されてそれと共に
回転可能であり、かつ他方の第2スペーサは軸受けスリ
ーブに摺動回転自在に連結され、上記楔部材はこれら第
1、第2スペーサ間に配設される。
の間には2つに分割されたスペーサが介装せしめられ、
その一方の第1スペーサは主軸に固着されてそれと共に
回転可能であり、かつ他方の第2スペーサは軸受けスリ
ーブに摺動回転自在に連結され、上記楔部材はこれら第
1、第2スペーサ間に配設される。
楔部材は主軸周囲を囲撓する可撓性のリング状を呈
し、このリングは好ましくは2つ割可能なリング、ある
いは開放可能なリングとなっている。これらリングはば
ねにより常にリング径が縮小する方向に付勢される。
し、このリングは好ましくは2つ割可能なリング、ある
いは開放可能なリングとなっている。これらリングはば
ねにより常にリング径が縮小する方向に付勢される。
また、スラスト方向のみならずラジアル方向のがたつ
きも吸収し得るようにするために、スペーサと軸受けス
リーブとの摺動接触面をスラスト方向に傾斜した斜面と
することも可能である。
きも吸収し得るようにするために、スペーサと軸受けス
リーブとの摺動接触面をスラスト方向に傾斜した斜面と
することも可能である。
楔部材は常時径方向に付勢され、そのスラスト方向分
力が主軸と軸受けスリーブとを常にスペーサを介して強
制的に接触させる力として作用する。その結果、主軸
(それと一体的な部分を含む)と軸受けスリーブとの摺
動接触面が摩耗して両者間に隙間が生じた場合、あるい
は加工精度誤差等により組み付け時に両者間に隙間があ
るような場合、両者は楔部材のスラスト方向分力により
互いに押し付けられ隙間は無くなる。つまり、摺動摩耗
あるいは精度誤差による主軸と軸受けスリーブとの間の
がたつきは吸収される。
力が主軸と軸受けスリーブとを常にスペーサを介して強
制的に接触させる力として作用する。その結果、主軸
(それと一体的な部分を含む)と軸受けスリーブとの摺
動接触面が摩耗して両者間に隙間が生じた場合、あるい
は加工精度誤差等により組み付け時に両者間に隙間があ
るような場合、両者は楔部材のスラスト方向分力により
互いに押し付けられ隙間は無くなる。つまり、摺動摩耗
あるいは精度誤差による主軸と軸受けスリーブとの間の
がたつきは吸収される。
チャックの軸方向距離を延長するため、即ち、ワーク
ピースをその長さ方向のできるだけ離れた2点で掴持す
るためにチャックと軸受けスリーブとの間にスペーサを
介在させる。スペーサはチャック側(主軸側)に固定さ
れる第1スペーサと軸受けスリーブ側に位置する第2ス
ペーサとに分割され、楔部材は両スペーサ間に配置され
る。その結果、楔部材の両スペーサは楔部材のスラスト
方向分力により常に互いに押し広げられる方向の力を受
け、第2スペーサと軸受けスリーブとの摺動接触面の摩
耗を吸収する。
ピースをその長さ方向のできるだけ離れた2点で掴持す
るためにチャックと軸受けスリーブとの間にスペーサを
介在させる。スペーサはチャック側(主軸側)に固定さ
れる第1スペーサと軸受けスリーブ側に位置する第2ス
ペーサとに分割され、楔部材は両スペーサ間に配置され
る。その結果、楔部材の両スペーサは楔部材のスラスト
方向分力により常に互いに押し広げられる方向の力を受
け、第2スペーサと軸受けスリーブとの摺動接触面の摩
耗を吸収する。
楔部材はリング状とすることにより、簡単に主軸周囲
に取りつけることが出来る。リングを2つ割式あるいは
開放自在式にすればチャックを取り外すことなく楔部材
を主軸周囲に取りつけることが出来る。
に取りつけることが出来る。リングを2つ割式あるいは
開放自在式にすればチャックを取り外すことなく楔部材
を主軸周囲に取りつけることが出来る。
第2スペーサと軸受けスリーブとの摺動接触面をスラ
スト方向に傾斜した斜面として形成すれば楔部材のスラ
スト方向分力はこの斜面により一部がラジアル方向分力
に変換され、それによりラジアル方向のがたつきも吸収
することが出来る。
スト方向に傾斜した斜面として形成すれば楔部材のスラ
スト方向分力はこの斜面により一部がラジアル方向分力
に変換され、それによりラジアル方向のがたつきも吸収
することが出来る。
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明す
る。
る。
第1図は工作機械の一例としてベンチレースタイプの
ねじ切り機に本発明のがたつき防止装置を組み込んだ実
施例を示すものであるが、工作機械自体は本発明の直接
の対象ではなく、従って、工作機械の形式、構造等は図
示のものに何ら限定されない。
ねじ切り機に本発明のがたつき防止装置を組み込んだ実
施例を示すものであるが、工作機械自体は本発明の直接
の対象ではなく、従って、工作機械の形式、構造等は図
示のものに何ら限定されない。
ベンチタイプの本体ハウジング11内には駆動モータ13
が内臓され、その出力軸15に駆動ギヤ17が固定される。
主軸21は筒状のメタルスリーブ(軸受けスリーブ)29を
介して本体ハウジング11に回転自在に支承される。駆動
ギヤ17は主軸21に固定ボルト25により固定される主軸ギ
ヤ23に噛み合い、その結果、駆動モータ13の動力は主軸
21に伝えられる。メタスリーブ29は本体ハウジング11に
固定される。
が内臓され、その出力軸15に駆動ギヤ17が固定される。
主軸21は筒状のメタルスリーブ(軸受けスリーブ)29を
介して本体ハウジング11に回転自在に支承される。駆動
ギヤ17は主軸21に固定ボルト25により固定される主軸ギ
ヤ23に噛み合い、その結果、駆動モータ13の動力は主軸
21に伝えられる。メタスリーブ29は本体ハウジング11に
固定される。
主軸21の後端(図の左端)にはスペーサ31を介してス
クロールチャック33が設けられる。スクロールチャック
33は周知の如く、ワークピース(図示せず)を掴持する
例えば180゜間隔で配置した3個のクランプジョー35を
ラジアル方向に可動に保持したもので、作業者が手でス
クロールチャック33を回すことによりクランプジョー35
がラジアル方向に出入りする。クランプジョー35はスペ
ーサ31を介して主軸21に連結される。
クロールチャック33が設けられる。スクロールチャック
33は周知の如く、ワークピース(図示せず)を掴持する
例えば180゜間隔で配置した3個のクランプジョー35を
ラジアル方向に可動に保持したもので、作業者が手でス
クロールチャック33を回すことによりクランプジョー35
がラジアル方向に出入りする。クランプジョー35はスペ
ーサ31を介して主軸21に連結される。
同様に、主軸21の前端(図の右端)にはスクロールチ
ャック33と同様のバイス37が設けられる。ワークピース
(パイプ等)はこれら両チャック(バイス)により掴持
され、回転せしめられる。スペーサ31はワークピースの
掴持位置をその長手方向に出来るだけ延長して安定保持
するために用いられる。スペーサ31は適当な数の固定ボ
ルト37により主軸21に固定される。
ャック33と同様のバイス37が設けられる。ワークピース
(パイプ等)はこれら両チャック(バイス)により掴持
され、回転せしめられる。スペーサ31はワークピースの
掴持位置をその長手方向に出来るだけ延長して安定保持
するために用いられる。スペーサ31は適当な数の固定ボ
ルト37により主軸21に固定される。
以上が基本的な主軸並びにチャック部分の構造であ
る。
る。
本発明の一実施例によれば、環状スペーサ31は主軸21
に固定される第1スペーサ31Aとメタルスリーブ29側に
位置する第2のスペーサ31Bとに分離される。これらス
ペーサの対向側面はそれぞれラジアル方向外方に径が小
さくなる円錐母面38A、38Bを形成し、これら対向側面38
A、38Bにより形成される断面円錐台形状の空所42内に対
応の円錐母面を有する横断面円錐台形状の楔部材43が挿
入される。
に固定される第1スペーサ31Aとメタルスリーブ29側に
位置する第2のスペーサ31Bとに分離される。これらス
ペーサの対向側面はそれぞれラジアル方向外方に径が小
さくなる円錐母面38A、38Bを形成し、これら対向側面38
A、38Bにより形成される断面円錐台形状の空所42内に対
応の円錐母面を有する横断面円錐台形状の楔部材43が挿
入される。
楔部材43は主軸21を囲繞するリング状を呈し、スペー
サの空所42内にラジアル方向に可動(弾性変形可能)に
保持される。
サの空所42内にラジアル方向に可動(弾性変形可能)に
保持される。
主軸21の回転時には、メタルスリープ29内周面と主軸
21の外周面との間(第1図に40Aで示す)、メタルスリ
ープ29のスラスト方向側面と主軸ギヤ23の対向側との間
(同、40B)、及びメタルスリープ29のスラスト方向側
面と第2スペーサ31Bの対向側面との間(同、40C)が摺
動接触面(相対回転面)となる。
21の外周面との間(第1図に40Aで示す)、メタルスリ
ープ29のスラスト方向側面と主軸ギヤ23の対向側との間
(同、40B)、及びメタルスリープ29のスラスト方向側
面と第2スペーサ31Bの対向側面との間(同、40C)が摺
動接触面(相対回転面)となる。
尚、第1図において、36は本体ハウジング11に取り付
けられるオイルキャップを示し、メタルスリープ29に形
成されるオイル孔34を介して摺動面に潤滑油が供給され
る。
けられるオイルキャップを示し、メタルスリープ29に形
成されるオイル孔34を介して摺動面に潤滑油が供給され
る。
楔部材43は第2、3図に示す如く、合口隙間44を有す
る開放リングの形態をしている。合口隙間44を形成する
対向端部46A、46Bは凹溝47A、47Bを有し、これら凹溝47
A、47Bの底部に形成される貫通孔49A、49Bを貫通してボ
ルト48が取り付けられる。ボルト48の一端にはナット51
が螺合せしめられ、他端(図示実施例ではボルトヘッド
側)には圧縮ばね53が巻装される。圧縮ばね53はリング
(楔部材)43を径が小さくなる方向に常に付勢する。リ
ング43は合口隙間44の存在により弾性変形(可撓性)可
能となっており、拡径、縮径自在である。
る開放リングの形態をしている。合口隙間44を形成する
対向端部46A、46Bは凹溝47A、47Bを有し、これら凹溝47
A、47Bの底部に形成される貫通孔49A、49Bを貫通してボ
ルト48が取り付けられる。ボルト48の一端にはナット51
が螺合せしめられ、他端(図示実施例ではボルトヘッド
側)には圧縮ばね53が巻装される。圧縮ばね53はリング
(楔部材)43を径が小さくなる方向に常に付勢する。リ
ング43は合口隙間44の存在により弾性変形(可撓性)可
能となっており、拡径、縮径自在である。
かくして、リング43が第1図に示す如く、主軸21に対
して所定の隙間を有するようにしてスペーサ31A、31B間
に挿着されると、楔部材43のばね53のラジアル方向のば
ね力は楔部材と両スペーサ31A、31Bの斜面係合によりス
ラスト方向の分力として両スペーサ31A、31Bに作用す
る。その結果、主軸21にもメタルスリーブ29にも固定さ
れていない自由な第2スペーサ31Bは楔部材43によりメ
タルスリープ29に押しつけられることになる。従って、
摺動接着面40B、40Cが長期の使用中に摩耗しても摺動接
触面40B,40Cには隙間(がた)は生じない。また、各部
品の加工精度の誤差により、組みつけ時にこれら摺動接
触面40B、40Cに隙間が生じるような場合にも、その隙間
は有効に吸収される。
して所定の隙間を有するようにしてスペーサ31A、31B間
に挿着されると、楔部材43のばね53のラジアル方向のば
ね力は楔部材と両スペーサ31A、31Bの斜面係合によりス
ラスト方向の分力として両スペーサ31A、31Bに作用す
る。その結果、主軸21にもメタルスリーブ29にも固定さ
れていない自由な第2スペーサ31Bは楔部材43によりメ
タルスリープ29に押しつけられることになる。従って、
摺動接着面40B、40Cが長期の使用中に摩耗しても摺動接
触面40B,40Cには隙間(がた)は生じない。また、各部
品の加工精度の誤差により、組みつけ時にこれら摺動接
触面40B、40Cに隙間が生じるような場合にも、その隙間
は有効に吸収される。
第4図は楔部材43の別の実施例を示す。
同図において、楔部材143は2つ割可能な同一の2個
のリング半体143A(一方のみ図示)から構成され、その
両端に形成した凹溝147の底孔149に、第2図に示すのと
全く同様にばね53を巻装したボルト48を通して連結す
る。
のリング半体143A(一方のみ図示)から構成され、その
両端に形成した凹溝147の底孔149に、第2図に示すのと
全く同様にばね53を巻装したボルト48を通して連結す
る。
その他の点は第2、3図に示すものと同様である。
第2、3図に示す楔部材43は取り付け時にチャック33
を一旦取り外した後に軸方向から主軸21上に挿入する必
要があるのに対し、第4図に示す楔部材143の場合はそ
の必要が無いという組み付け上の利点がある。
を一旦取り外した後に軸方向から主軸21上に挿入する必
要があるのに対し、第4図に示す楔部材143の場合はそ
の必要が無いという組み付け上の利点がある。
第5図に示す楔部材243は第4図と同様に分離された
2個の同一リング半体243A、243Bから構成されるが、そ
のリング半体の一端は枢軸ピン245により回転自在に枢
着されている点が第4図に示すものと異なる。247A、24
7Bは凹溝、249A、249Bは底孔を示す。ばね53を有するボ
ルト48(第2図)を底孔249A、249Bに通してリング径を
拡縮自在に連結することは第2、4図に示す実施例と同
様である。第5図に示す楔部材も第4図の場合と同様に
チャック33を取り外すことなく取り付け可能である。
2個の同一リング半体243A、243Bから構成されるが、そ
のリング半体の一端は枢軸ピン245により回転自在に枢
着されている点が第4図に示すものと異なる。247A、24
7Bは凹溝、249A、249Bは底孔を示す。ばね53を有するボ
ルト48(第2図)を底孔249A、249Bに通してリング径を
拡縮自在に連結することは第2、4図に示す実施例と同
様である。第5図に示す楔部材も第4図の場合と同様に
チャック33を取り外すことなく取り付け可能である。
第6図はスラスト方向のがたつきのみならずラジアル
方向のがたつきも吸収する場合の実施例を示す。即ち、
メタルスリーブ29と主軸21とは長期の使用による摩耗に
よりあるいわ製造精度誤差等により摺動接触面40A(第
1図)の部分でもラジアル方向のがたが生じる可能性が
ある。そこで、第6図に示す如く第2スペーサ31B'とメ
タルスリーブ29'の接触面を夫々、軸線に対し所定の角
度で傾斜した斜面61、62となし、第2スペーサ31B'がス
ラスト方向に移動した時にラジアル方向の分力が両者間
に作用するようにする。尚、好ましくは、第6図におい
て右側に位置するメタルスリーブ29'にも同様の作用、
効果を奏するようにするために斜面61と対称的な斜面63
を有する補助スペーサ60が設けられる。補助スペーサ60
は主軸21あるいは主軸ギヤ23に一体的に固定される。
方向のがたつきも吸収する場合の実施例を示す。即ち、
メタルスリーブ29と主軸21とは長期の使用による摩耗に
よりあるいわ製造精度誤差等により摺動接触面40A(第
1図)の部分でもラジアル方向のがたが生じる可能性が
ある。そこで、第6図に示す如く第2スペーサ31B'とメ
タルスリーブ29'の接触面を夫々、軸線に対し所定の角
度で傾斜した斜面61、62となし、第2スペーサ31B'がス
ラスト方向に移動した時にラジアル方向の分力が両者間
に作用するようにする。尚、好ましくは、第6図におい
て右側に位置するメタルスリーブ29'にも同様の作用、
効果を奏するようにするために斜面61と対称的な斜面63
を有する補助スペーサ60が設けられる。補助スペーサ60
は主軸21あるいは主軸ギヤ23に一体的に固定される。
尚、第6図において、34'はメタルスリーブ29'に形成
される追加のオイル孔であり、なるべく広範囲に亘って
摺動接触面(斜面)61、61及び62、63を潤滑し得るよう
にする。
される追加のオイル孔であり、なるべく広範囲に亘って
摺動接触面(斜面)61、61及び62、63を潤滑し得るよう
にする。
第6図に示す実施例においてはラジアル方向の分力が
生じる点を除き、基本的には上述の各実施例と同様の作
用、効果を奏する。楔部材は上記の何れの実施例に示す
ものを用いてもよい。
生じる点を除き、基本的には上述の各実施例と同様の作
用、効果を奏する。楔部材は上記の何れの実施例に示す
ものを用いてもよい。
以上に記載した通り、本発明によれば、主軸と軸受け
スリーブとの間にスラスト方向の押圧力を及ぼす楔部材
を設けたことにより、それら両者間に精度不良によるあ
るいは摺動摩耗によるスラスト方向のがたつきが発生し
てもそれを有効に吸収することが出来、延いては加工信
頼性並びに加工精度の向上、更に、騒音の低減という頭
書の目的を達成することが出来る。
スリーブとの間にスラスト方向の押圧力を及ぼす楔部材
を設けたことにより、それら両者間に精度不良によるあ
るいは摺動摩耗によるスラスト方向のがたつきが発生し
てもそれを有効に吸収することが出来、延いては加工信
頼性並びに加工精度の向上、更に、騒音の低減という頭
書の目的を達成することが出来る。
また、楔部材を2つ割可能あるいは開放可能なリング
体により形成することにより、主軸への取りつけが工作
機械を分解することなく簡単かつ確実に行い得る。
体により形成することにより、主軸への取りつけが工作
機械を分解することなく簡単かつ確実に行い得る。
更にまた、第2スペーサと軸受けスリーブとの摺動接
触面をスラスト方向に傾斜した斜面とすることによりス
ラスト方向の分力の一部をラジアル方向の分力として取
り出すことが出来、ラジアル方向のがたつきも防止出来
る。
触面をスラスト方向に傾斜した斜面とすることによりス
ラスト方向の分力の一部をラジアル方向の分力として取
り出すことが出来、ラジアル方向のがたつきも防止出来
る。
第1図はねじ切り機の本体に組み込まれた本発明の主軸
がたつき防止装置の一実施例を示す部分断面図、第2図
は第1図に示される楔部材の一実施例を示す部分断面正
面図、第3図は第2図の右側面図、第4図は第2実施例
に係る楔部材の半体部のみを示す部分断面正面図、第5
図は第4図とは別の実施例を示す図、第6図は本発明の
更に別の実施例を示す要部の長手断面図。 11……本体ハウジング、21……主軸、29……軸受けスリ
ーブ、31……スペーサ、31……楔部材、53……ばね。
がたつき防止装置の一実施例を示す部分断面図、第2図
は第1図に示される楔部材の一実施例を示す部分断面正
面図、第3図は第2図の右側面図、第4図は第2実施例
に係る楔部材の半体部のみを示す部分断面正面図、第5
図は第4図とは別の実施例を示す図、第6図は本発明の
更に別の実施例を示す要部の長手断面図。 11……本体ハウジング、21……主軸、29……軸受けスリ
ーブ、31……スペーサ、31……楔部材、53……ばね。
Claims (5)
- 【請求項1】本体ハウジングに軸受けスリーブを介して
回転自在に支承される主軸を有する工作機械において、
該主軸と軸受けスリーブとの間には軸方向に2つに分割
されたスペーサが挿入され、その一方の第1スペーサは
主軸に固着されてそれと共に回転可能であり、かつ他方
の第2スペーサは軸受けスリーブに相対的にすべり回転
自在に連結され、これら第1、第2スペーサ間に常時ラ
ジアル方向に付勢されスリーブにスラスト方向の分力を
及ぼす楔部材を設け、該楔部材のスラスト方向分力によ
りスペーサを介しての主軸と軸受けスリーブとの間に生
じる摺動摩耗によるスラスト方向のがたつきを吸収し得
るようにしたことを特徴とする主軸のがたつき防止装
置。 - 【請求項2】上記楔部材は主軸周囲を囲撓する可撓性の
開放リング状を呈し、該リングはその横断面においてス
ラスト方向の両面が傾斜した斜面を有し、開放リングの
合口隙間を形成する両端部間に常時リング径を縮小する
方向に付勢するばねが設けられることを特徴とする請求
項1記載の装置。 - 【請求項3】上記楔部材は主軸周囲を囲撓する2つ割可
能なリング状を呈し、略半円状のリング半体部同士はリ
ング径を縮小する方向に付勢するばねにより互いに連結
されることを特徴とする請求項1記載の装置。 - 【請求項4】上記楔部材は主軸周囲を囲撓する開放可能
なリング状を呈し、該リングは一端を枢着された略半円
状の2個のリング半体部から構成され、これらリング半
体部の他端同士は常時リング径を縮小する方向に付勢す
るばねにより連結されることを特徴とする請求項1記載
の装置。 - 【請求項5】上記第2スペーサと軸受けスリーブとの摺
動接触面はスラスト方向に傾斜した斜面であることを特
徴とする請求項1記載の装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10011088A JP2778693B2 (ja) | 1988-04-25 | 1988-04-25 | 工作機械の主軸のがたつき防止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10011088A JP2778693B2 (ja) | 1988-04-25 | 1988-04-25 | 工作機械の主軸のがたつき防止装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01271104A JPH01271104A (ja) | 1989-10-30 |
JP2778693B2 true JP2778693B2 (ja) | 1998-07-23 |
Family
ID=14265233
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10011088A Expired - Fee Related JP2778693B2 (ja) | 1988-04-25 | 1988-04-25 | 工作機械の主軸のがたつき防止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2778693B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010078003A (ja) * | 2008-09-24 | 2010-04-08 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 風力発電機の増速機および回転軸の支持機構 |
-
1988
- 1988-04-25 JP JP10011088A patent/JP2778693B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01271104A (ja) | 1989-10-30 |
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