JP2777933B2 - カイラルスメクチック液晶素子の製造方法 - Google Patents

カイラルスメクチック液晶素子の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は、カイラルスメクチック液晶を用いた液晶素
子の製造方法に関し、特に大容量高精細化した液晶素子
の配向制御方法を工夫して液晶素子の特性を改善するカ
イラルスメクチック液晶素子の製造方法に関するもので
ある。
[従来技術] 液晶分子の屈折率異方性を利用して偏光素子との組み
合わせにより透過光線を制御する型の表示素子がクラー
ク(Clark)およびラガーウオル(Lagerwall)により提
案されている(米国特許第4367924号明細書、米国特許
第4639089号公報等)。この液晶は、一般に特定の温度
域において、カイラルスメクチックC相(SmC)また
はカイラルスメクチックH相(SmH)を有し、この状
態において、加えられる電界に応答して第1の光学的安
定状態と第2の光学的安定状態のいずれかを取り、かつ
電界の印加のないときはその状態を維持する性質、すな
わち双安定性を有する。また、電界の変化に対する応答
も速やかであり、高速ならびに記憶型の表示素子として
の広い利用が期待されている。
このような液晶素子において、従来均一で良好な配向
状態を得るためにいくつかの方法が提案されている。例
えば、温度勾配による方法、磁場による配向方法、有機
配向膜を一軸処理を施す方法、SiO2等の斜方蒸着による
方法等が挙げられる。このうち一軸配向処理をした有機
配向膜による配向方法は、安価でかつ、大きな面積での
配向処理が可能であり、最近では広く活用されている。
[発明が解決しようとする課題] しかし近年、液晶素子について大容量化の要求が出て
きている。その際、いくつかの課題が出てきており、そ
の中の1つに配線抵抗の問題がある。
すなわち、表示面積が大きくなるに従い、駆動させた
場合配線抵抗が高くなり、この結果波形のなまりが生
じ、著しく画質を低下させることとなる。この対策とし
てストライプ電極にそってメタルを配して配線抵抗を下
げることが考えられている。しかしこの場合、また別の
問題が新たに生じてしまう。すなわち、メタルを高くす
ることで配線抵抗を低くし波形のなまりを抑えることが
できるが、逆に画素内において凸凹が生じてしまい、こ
れが配向性を著しく悪くする原因となる。このため一軸
配向処理をした有機配向膜のみでは、十分に高い配向状
態を得ることができなくなっている。特にメタルが高く
なった場合にこの傾向は大きくなる。
この現象の対策としてメタルの材質を変え、抵抗値を
下げる方法やメタルをITOの下に埋め込んで配するとい
った方法が提案されている。しかしこれらの方法は、製
造工程を複雑化し増加させるためコストを上昇させるの
で好ましくない。
従って、本発明の目的は、前述の問題を解決した強誘
電性液晶素子の製造方法を提供すること、すなわち複雑
な工程を必要とせずに簡便な方法で、液晶素子の大容量
においても配線抵抗を低く保ち、かつ画素内に生じる凹
凸に対しても十分に高い良好な配向状態をもつ強誘電性
液晶素子の製造方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するため、本発明は、透明電極を設
けた一対の基板間にカイラルスメクチック液晶を挟持
し、該カイラルスメクチック液晶が高温側から等方(Is
o)相、コレステリック(ch)相、スメクチックA(Sm
A)相、カイラルスメクチックC(SmC)相を有
し、該カイラルスメクチック液晶と接する層の少なくと
も一方が一軸配向処理された配向制御層であるカイラル
スメクチック液晶素子の製造方法であって、この強誘電
性液晶素子を等方相よりSmC相まで降温し配向させる
過程において、この液晶を等方相から冷却し、ch相を経
てSmA相になった状態より一旦ch相まで昇温し、全体が
均一にch相となった状態より再び降温しSmC相とする
ことを特徴とする。
用いる強誘電性液晶としては、SmA相より高温側にch
相を持ち、かつこれらの相が隣接しているものが好まし
い。
[作 用] 上記本発明に係る液相素子の製造方法によれば、画素
内において配線抵抗を低く保つためのメタルにより生じ
た凹凸があってても十分に良好な配向状態を得ることが
できる。
[実施例] 第1図は、本発明の強誘電性液晶セルの一例を模式的
に描いたものである。
同図において、1a,1bはそれぞれITO(Indium thin Ox
ide)等の透明電極2a,2bおよびメタル7で被覆された基
板(ガラス基板)を示す。この基板1a,1bの上に、200〜
1500Å厚の絶縁膜3a,3b(SiO2膜、TiO2膜、Ta2O5膜等)
と、50〜1000Å厚の配向制御膜4a,4bとが積層されてい
る。この際、平行かつ同一方向(第1図で矢印Aの方
向)になるようにラビング処理した配向制御膜4a,4bが
配置されている。基板1a,1bの間には強誘電性液晶5が
配置され、基板1a,1bとの間隔の距離は、強誘電性液晶
5のらせん配列構造の形成を抑制するのに十分小さい距
離(例えば1〜5μm)に設定される。上述の十分に小
さな距離は、基板1a,1bとの間に配置したビーズスペー
サー6(シリカビーズ、アルミナビーズ)によって保持
される。
本発明における配向過程における温度変化の制御は、
例えば恒温槽またはオーブン等により行なうことができ
る。ただし、スメクチックA相(SmA)およびコレステ
リック相(ch)にする場合に全体が均一の状態となって
いることを確認するために、戸扉を開けずに配向状態を
見れるような窓を持っているものが好ましい。また、液
晶素子自体にパネル状のヒーターを付けて直接制御して
も良い。
以下、本発明を具体的な実施例に従って詳しく説明す
る。
実施例1 第1図に示した構成のセルを作成する。配向制御膜4
a,4bとして東レ製「SP−710」(商品名)を、強誘電性
液晶5としてチッソ(株)製「CS−1014」(商品名を、
それぞれ用いた。セルギャップは平均粒径約1.5μmの
アルミナビーズを用いて得た。メタル7の高さは4000Å
とした。
準備したセルをまず等方相(Iso)まで加熱後、約1
℃/minの速度でch相を通ってSmA相まで降温させた。全
体がSmA相になった後、約1℃/minの速度で昇温し、SmA
−ch相転移温度より約5℃高い温度で均一にch相となる
ように制御を行なった。全体がch相となったことを確認
した後、約2℃/minの速さで25℃まで降温した。この結
果良好な配向状態が得られた。
なお、前述した「CS−1014」(商品名)の相変化は下
記の通りである。
実施例2 配向制御膜を東レ製「SP510」(商品名)とした以外
は実施例1と同様にして、液晶素子を製造した。
実施例3 注入する液晶をチッソ(株)社製「CS−1011」(商品
名)とした他は実施例1と同様にして、液晶素子を製造
した。なお、「CS−1011」の相変化は下記の通りであ
る。
比較例1 実施例1における配向過程において準備したセルを等
方相まで加熱した後、25℃まで約2℃/minの速度で降温
配向させた以外は実施例1と同様にして、液晶素子を製
造した。
比較例2 実施例1における配向制御膜SP710(商品名)を除い
た以外は実施例1と同様にして、液晶素子を製造した。
以上の配向状態の評価結果を以下の第1表に記す。
比較例3 注入する液晶をDOBAMBCとした他は、実施例1と同様
にして液晶素子を製造した。なお、DOBAMBCの相変化は
下記の通りである。
以上の配向状態の評価結果を以下の第1表に記す。
なお、第1表の「配向状態」の欄の「◎」は配向状態
が良好であることを、「△」は配向状態が普通であるこ
とを、「×」は配向状態が不良であることを、それぞれ
示すものとする。
以上の結果より、一軸性配向制御膜を有するセルを等
方相より降温させ配向させる過程において、全体がSmA
相になった後に一旦ch相に昇温し、全体が均一な状態と
なった後に再び降温してSmC相にすることによって、
画素内において配線抵抗を低く保つためのメタルにより
生じた凹凸があっても十分に良好な配向状態を得ること
ができた。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、全体がSmA相
になった後に一旦ch相に昇温し全体が均一な状態となっ
た後に再び降温してSmC相とするという簡便な方法
で、大型の液晶表示素子においても、配線抵抗を低く保
ち、かつ画素内の凹凸による配向劣化のない良好な配向
状態をもった高品位の画質を形成することができる液晶
素子が提供される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の強誘電性液晶セルの一例を模式的に
描いた断面図である。 1:ガラス、 2:ITO膜、 3:絶縁膜、 4:配向膜、 5:強誘電性液晶層、 6:アルミナビーズ、 7:メタル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/1337 - 1/1337 530

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明電極を設けた一対の基板間にカイラル
    スメクチック液晶を挟持し、該カイラルスメクチック液
    晶が高温側から等方相、コレステリック相、スメクチッ
    クA相、カイラルスメクチックC相を有し、該カイラル
    スメクチック液晶と接する層の少なくとも一方が一軸配
    向処理された配向制御層であるカイラルスメクチック液
    晶素子の製造方法であって、 上記カイラルスメクチック液晶を等方相からカイラルス
    メクチックC相まで降温し配向させる工程が、 (i)該液晶を等方相から冷却し、コレステリック相を
    経てスメクチックA相になった状態から一旦コレステリ
    ック相まで昇温する工程と、 (ii)全体が均一なコレステリック相となった状態から
    再び降温しカイラルスメクチックC相とする工程と を含むことを特徴とするカイラルスメクチック液晶素子
    の製造方法。
  2. 【請求項2】前記カイラルスメクチック液晶の前記スメ
    クチックA相とコレステリック相とが隣接していること
    を特徴とする請求項1記載の製造方法。
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