JP2819814B2 - 強誘電性液晶パネル - Google Patents
強誘電性液晶パネルInfo
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- JP2819814B2 JP2819814B2 JP2260894A JP26089490A JP2819814B2 JP 2819814 B2 JP2819814 B2 JP 2819814B2 JP 2260894 A JP2260894 A JP 2260894A JP 26089490 A JP26089490 A JP 26089490A JP 2819814 B2 JP2819814 B2 JP 2819814B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は強誘電性液晶パネルに用いる液晶分子の配向
処理に関する。
処理に関する。
従来の技術 従来の液晶表示パネルはガラス基板に透明導電膜を形
成後、ポリイミド,ポリビニルアルコールなどの水平配
向膜を塗布,硬化させた後、ラビング処理を施して配向
膜を形成し、これら基板間に強誘電性液晶を注入して構
成されていた。
成後、ポリイミド,ポリビニルアルコールなどの水平配
向膜を塗布,硬化させた後、ラビング処理を施して配向
膜を形成し、これら基板間に強誘電性液晶を注入して構
成されていた。
発明が解決しようとする課題 このような従来の液晶パネルでは、液晶分子は初期状
態から水平配向しているため、ラビングによる基板界面
の一軸規制力に拘束されてしまい、良好な双安定性を得
ることは困難であった。
態から水平配向しているため、ラビングによる基板界面
の一軸規制力に拘束されてしまい、良好な双安定性を得
ることは困難であった。
本発明はこのような課題を解決するもので、良好な双
安定性を示す強誘電性液晶パネルを提供することを目的
とするものである。
安定性を示す強誘電性液晶パネルを提供することを目的
とするものである。
課題を解決するための手段 この目的を達成するために本発明は、少なくとも一方
の基板上に垂直配向処理を施した一対の電極付き基板間
に強誘電性液晶を封入した後、強誘電性液晶がカイラル
スメクティックC相を示すよりも高温域で垂直配向状態
をとり、カイラルスメクティックC相を示す温度域で電
圧を印加し、水平配向状態を実現するものである。
の基板上に垂直配向処理を施した一対の電極付き基板間
に強誘電性液晶を封入した後、強誘電性液晶がカイラル
スメクティックC相を示すよりも高温域で垂直配向状態
をとり、カイラルスメクティックC相を示す温度域で電
圧を印加し、水平配向状態を実現するものである。
作用 本発明によれば、少なくとも一方の基板上に垂直配向
処理を施した一対の電極付き基板間に強誘電性液晶を封
入した後、強誘電性液晶がカイラルスメクティックC相
を示すよりも高温域で垂直配向状態をとり、カイラルス
メクティックC相を示す温度域で電圧を印加し、水平配
向状態にすることにより、基板界面から離れた部分の液
晶は水平配向状態にあるが、基板界面付近の液晶は垂直
配向していると考えられるので、液晶はラビングによる
一軸性の影響を受けにくく、良好な双安定性を示すこと
となる。
処理を施した一対の電極付き基板間に強誘電性液晶を封
入した後、強誘電性液晶がカイラルスメクティックC相
を示すよりも高温域で垂直配向状態をとり、カイラルス
メクティックC相を示す温度域で電圧を印加し、水平配
向状態にすることにより、基板界面から離れた部分の液
晶は水平配向状態にあるが、基板界面付近の液晶は垂直
配向していると考えられるので、液晶はラビングによる
一軸性の影響を受けにくく、良好な双安定性を示すこと
となる。
実施例 以下本発明の一実施例について図面を参照しながら説
明する。第1図に示すように、2枚の透明なガラス基板
1,8上に透明導電膜(ITO膜)からなる透明電極2,7を形
成する。このガラス基板1,8を洗浄した後、その上に配
向膜3,6として垂直配向剤(n−オクタデシルトリエト
キシシランの0.3%イソプロピルアルコール溶液)をス
ピンナーにより塗布した後、レイヨンでつくられたラビ
ングクロスを用いてラビング処理を施す。その後、一方
のガラス基板1の垂直配向膜3を設けた面にスペーサー
9として直径2μmのSiO2粒子を散布し、他方のガラス
基板8の垂直配向膜6を設けた面の縁部にシール樹脂4
を塗布し、これら両方の基板1,8を垂直配向膜3,6面同士
が対向するように貼り合わせ、加熱してシール樹脂4を
硬化させる。その後、真空脱気し、この2枚のガラス基
板1,8間に強誘電性液晶5を加熱しながら注入する。こ
のパネルを室温まで徐冷し、注入口を封口した後、液晶
がカイラルスメクティックC相よりも高温域を示す状態
になるまで再び加熱し、±30V10Hzの交番電界を印加し
ながら室温まで徐冷する。偏光顕微鏡を用いてこのパネ
ルを観察するとカイラルスメクティックC相を示す温度
域で自発分極の向きが電界の方向に整列しようとするた
め、強誘電性液晶分子が垂直配向状態から水平配向状態
に徐々に変化する様子が観察された。このパネルと、上
下基板の配向膜にポリイミドを用いた従来のパネルに第
2図(a)に示すような電圧波形を印加した場合の透過
率を第2図(b)に示す。Vkは書き込みパルスを示して
おり、Aは配向膜として垂直配向剤を用いた本実施例の
光透過率、Bは配向膜としてポリイミドを用いた従来例
の光透過率を示している。第2図(a),(b)から明
らかなように配向膜としてポリイミドを用いた場合は応
答時間が長く、メモリー時においても十分な光透過率が
得られていない。これはラビング方向に対する配向膜の
液晶分子への拘束力が強すぎるために基板界面付近の液
晶分子が動きにくく、また非選択パルス期間に液晶分子
がラビング方向に戻ってしまうためであると考えられ
る。これに対して配向膜として垂直配向剤を用いた場合
は基板界面付近の液晶分子は垂直配向していると考えら
れるので、ラビングによる一軸性の影響を受けにくく、
非選択パルス期間においても液晶がラビング方向に戻ら
ずメモリー状態を維持するので、十分な透過率を示して
いる。
明する。第1図に示すように、2枚の透明なガラス基板
1,8上に透明導電膜(ITO膜)からなる透明電極2,7を形
成する。このガラス基板1,8を洗浄した後、その上に配
向膜3,6として垂直配向剤(n−オクタデシルトリエト
キシシランの0.3%イソプロピルアルコール溶液)をス
ピンナーにより塗布した後、レイヨンでつくられたラビ
ングクロスを用いてラビング処理を施す。その後、一方
のガラス基板1の垂直配向膜3を設けた面にスペーサー
9として直径2μmのSiO2粒子を散布し、他方のガラス
基板8の垂直配向膜6を設けた面の縁部にシール樹脂4
を塗布し、これら両方の基板1,8を垂直配向膜3,6面同士
が対向するように貼り合わせ、加熱してシール樹脂4を
硬化させる。その後、真空脱気し、この2枚のガラス基
板1,8間に強誘電性液晶5を加熱しながら注入する。こ
のパネルを室温まで徐冷し、注入口を封口した後、液晶
がカイラルスメクティックC相よりも高温域を示す状態
になるまで再び加熱し、±30V10Hzの交番電界を印加し
ながら室温まで徐冷する。偏光顕微鏡を用いてこのパネ
ルを観察するとカイラルスメクティックC相を示す温度
域で自発分極の向きが電界の方向に整列しようとするた
め、強誘電性液晶分子が垂直配向状態から水平配向状態
に徐々に変化する様子が観察された。このパネルと、上
下基板の配向膜にポリイミドを用いた従来のパネルに第
2図(a)に示すような電圧波形を印加した場合の透過
率を第2図(b)に示す。Vkは書き込みパルスを示して
おり、Aは配向膜として垂直配向剤を用いた本実施例の
光透過率、Bは配向膜としてポリイミドを用いた従来例
の光透過率を示している。第2図(a),(b)から明
らかなように配向膜としてポリイミドを用いた場合は応
答時間が長く、メモリー時においても十分な光透過率が
得られていない。これはラビング方向に対する配向膜の
液晶分子への拘束力が強すぎるために基板界面付近の液
晶分子が動きにくく、また非選択パルス期間に液晶分子
がラビング方向に戻ってしまうためであると考えられ
る。これに対して配向膜として垂直配向剤を用いた場合
は基板界面付近の液晶分子は垂直配向していると考えら
れるので、ラビングによる一軸性の影響を受けにくく、
非選択パルス期間においても液晶がラビング方向に戻ら
ずメモリー状態を維持するので、十分な透過率を示して
いる。
なお、本実施例では両基板に垂直配向処理を施した
が、どちらか一方の基板だけでも良く、また垂直配向剤
としてn−オクタデシルトリエトキシシランを例に上げ
て説明したが、液晶分子を垂直配向させるものであれば
DMOAP(N,Nジメチル−N−オクタデシル−3−アミノプ
ロピルトリメトキシシリルクロライド)などの他の界面
活性剤などでも可能である。また、ラビング処理を行っ
た後に垂直配向膜を形成しても良い。また、自発分極の
値が小さすぎると電圧を印加しても層構造が変化せず、
垂直配向のままである。また、自発分極の値が小さすぎ
ると電圧を印加しても層構造が変化せず垂直配向のまま
であるので自発分極の値は20nC/cm2以上が好ましい。
が、どちらか一方の基板だけでも良く、また垂直配向剤
としてn−オクタデシルトリエトキシシランを例に上げ
て説明したが、液晶分子を垂直配向させるものであれば
DMOAP(N,Nジメチル−N−オクタデシル−3−アミノプ
ロピルトリメトキシシリルクロライド)などの他の界面
活性剤などでも可能である。また、ラビング処理を行っ
た後に垂直配向膜を形成しても良い。また、自発分極の
値が小さすぎると電圧を印加しても層構造が変化せず、
垂直配向のままである。また、自発分極の値が小さすぎ
ると電圧を印加しても層構造が変化せず垂直配向のまま
であるので自発分極の値は20nC/cm2以上が好ましい。
発明の効果 以上の実施例の説明からも明らかなように本発明によ
れば、少なくとも一方の基板上に垂直配向処理を施した
一対の電極付き基板間に強誘電性液晶を封入した後、強
誘電性液晶がカイラルスメクティックC相を示すよりも
高温域で垂直配向状態をとり、カイラルスメクティック
C相を示す温度域で電圧を印加し、水平配向状態にする
ことにより、良好な双安定性を示す均一な特性の液晶パ
ネルを得ることができる。
れば、少なくとも一方の基板上に垂直配向処理を施した
一対の電極付き基板間に強誘電性液晶を封入した後、強
誘電性液晶がカイラルスメクティックC相を示すよりも
高温域で垂直配向状態をとり、カイラルスメクティック
C相を示す温度域で電圧を印加し、水平配向状態にする
ことにより、良好な双安定性を示す均一な特性の液晶パ
ネルを得ることができる。
第1図は本発明の一実施例の液晶パネル構造を示す断面
図、第2図(a)は液晶パネルに印加される電圧波形を
示すグラフ、第2図(b)は液晶パネルの光透過率を示
すグラフである。 1,8……ガラス基板、2,7……電極、3,6……配向膜、4
……シール樹脂、5……強誘電性液晶、9……スペー
サ。
図、第2図(a)は液晶パネルに印加される電圧波形を
示すグラフ、第2図(b)は液晶パネルの光透過率を示
すグラフである。 1,8……ガラス基板、2,7……電極、3,6……配向膜、4
……シール樹脂、5……強誘電性液晶、9……スペー
サ。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−47930(JP,A) 特開 昭63−309919(JP,A) 特開 昭62−160426(JP,A) 特開 昭60−125872(JP,A) 特開 昭60−241023(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/1337
Claims (3)
- 【請求項1】少なくとも一方の基板上に垂直配向処理を
施した一対の電極付き基板間に強誘電性液晶を封入した
後、強誘電性液晶がカイラルスメクティックC相を示す
よりも高温域で垂直配向状態をとり、カイラルスメクテ
ィックC相を示す温度域で電圧を印加し、液晶分子を水
平配向させる強誘電性液晶パネル。 - 【請求項2】カイラルスメクティックC相を示す温度域
よりも高温側から徐冷しながら電圧を印加する請求項1
記載の強誘電性液晶パネル。 - 【請求項3】自発分極が20nC/cm2以上の強誘電性液晶を
用いる請求項1記載の強誘電性液晶パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2260894A JP2819814B2 (ja) | 1990-09-28 | 1990-09-28 | 強誘電性液晶パネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2260894A JP2819814B2 (ja) | 1990-09-28 | 1990-09-28 | 強誘電性液晶パネル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04136914A JPH04136914A (ja) | 1992-05-11 |
JP2819814B2 true JP2819814B2 (ja) | 1998-11-05 |
Family
ID=17354234
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2260894A Expired - Fee Related JP2819814B2 (ja) | 1990-09-28 | 1990-09-28 | 強誘電性液晶パネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2819814B2 (ja) |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60125822A (ja) * | 1983-12-13 | 1985-07-05 | Canon Inc | 液晶の配向制御法 |
JPS60241023A (ja) * | 1984-05-15 | 1985-11-29 | Seiko Epson Corp | 液晶電気光学素子の配向方法 |
JPS6147930A (ja) * | 1984-08-14 | 1986-03-08 | Asahi Glass Co Ltd | 液晶電気光学装置 |
JPS62160426A (ja) * | 1986-01-08 | 1987-07-16 | Sharp Corp | 液晶表示素子 |
JPS62299815A (ja) * | 1986-06-19 | 1987-12-26 | Fujitsu Ltd | 強誘電性液晶表示素子の製造方法 |
JPS63159825A (ja) * | 1986-12-24 | 1988-07-02 | Toshiba Corp | 液晶電気光学素子の製造方法 |
JPS63309919A (ja) * | 1987-06-11 | 1988-12-19 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 液晶表示素子及びその製造方法 |
-
1990
- 1990-09-28 JP JP2260894A patent/JP2819814B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04136914A (ja) | 1992-05-11 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |