JP2819822B2 - 強誘電性液晶パネル - Google Patents
強誘電性液晶パネルInfo
- Publication number
- JP2819822B2 JP2819822B2 JP2311739A JP31173990A JP2819822B2 JP 2819822 B2 JP2819822 B2 JP 2819822B2 JP 2311739 A JP2311739 A JP 2311739A JP 31173990 A JP31173990 A JP 31173990A JP 2819822 B2 JP2819822 B2 JP 2819822B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- liquid crystal
- ferroelectric liquid
- crystal panel
- phase
- chiral smectic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は液晶表示装置や光シャッターなどに利用され
る強誘電性液晶パネルに関するものである。
る強誘電性液晶パネルに関するものである。
従来の技術 従来の液晶パネルはガラス基板に透明導電膜を形成
後、ポリイミド,ポリビニルアルコールなどの水平配向
膜を印刷,硬化させた後,ラビング処理を施し、これら
基板間に強誘電性液晶を注入するというものであった。
後、ポリイミド,ポリビニルアルコールなどの水平配向
膜を印刷,硬化させた後,ラビング処理を施し、これら
基板間に強誘電性液晶を注入するというものであった。
発明が解決しようとする課題 従来の液晶パネルでは、液晶分子は初期状態から水平
配向しているために、ラビングによる基板界面の一軸規
制力に影響されてしまい、良好な双安定性を得ることは
困難であった。
配向しているために、ラビングによる基板界面の一軸規
制力に影響されてしまい、良好な双安定性を得ることは
困難であった。
課題を解決するための手段 上記の目的を達成するために本発明は少なくとも一方
の基板上に傾斜配向処理を施した一対の電極付き基板間
に強誘電性液晶を封入した後、強誘電性液晶がカイラル
スメクティックC相を示すよりも高温域で傾斜配向状態
をとり、カイラルスメクティックC相を示す温度域で電
圧を印加し、水平配向状態にするものである。
の基板上に傾斜配向処理を施した一対の電極付き基板間
に強誘電性液晶を封入した後、強誘電性液晶がカイラル
スメクティックC相を示すよりも高温域で傾斜配向状態
をとり、カイラルスメクティックC相を示す温度域で電
圧を印加し、水平配向状態にするものである。
作用 本発明によれば少なくとも一方の基板上に傾斜配向処
理を施した一対の電極付き基板間に強誘電性液晶を封入
した後、強誘電性液晶がカイラルスメクティックC相を
示すよりも高温域で傾斜配向状態をとり、カイラルスメ
クティックC相を示す温度域で電圧を印加し、水平配向
状態にすることにより、基板界面から離れた部分の液晶
は水平配向状態にあるが、基板界面付近の液晶は傾斜配
向していると考えられるので、液晶はラビングによる一
軸性の影響を受けにくく、良好な双安定性を示す。
理を施した一対の電極付き基板間に強誘電性液晶を封入
した後、強誘電性液晶がカイラルスメクティックC相を
示すよりも高温域で傾斜配向状態をとり、カイラルスメ
クティックC相を示す温度域で電圧を印加し、水平配向
状態にすることにより、基板界面から離れた部分の液晶
は水平配向状態にあるが、基板界面付近の液晶は傾斜配
向していると考えられるので、液晶はラビングによる一
軸性の影響を受けにくく、良好な双安定性を示す。
実施例 以下本発明の一実施例について図面を用いて説明す
る。第1図に示すように2枚の透明なガラス基板1,8上
に透明導電膜(ITO膜)からなる透明電極2,7を形成す
る。このガラス基板1,8を洗浄した後、その上に配向膜
3,6としてSiOによる斜方蒸着をガラス基板1,8を回転さ
せながら行う。この時基板の回転速度を変調し、ある方
向に重みづけをすることにより、傾斜配向が得られるよ
うにする。その後一方のガラス基板1の配向膜3を設け
た面にスペーサー9として直径2μmのSiO2を散布し、
他方のガラス基板8の配向膜6を設けた面の縁部にシー
ル樹脂4を印刷し、これら両方のガラス基板1,8を配向
膜3,6面同士が対向するように貼り合わせ、加熱するこ
とでシール樹脂4を硬化させる。その後真空脱気し、こ
の2枚のガラス基板1,8間に強誘電性液晶5を加熱しな
がら注入する。このパネルを室温まで徐冷し、注入口を
封口した後、液晶がカイラルスメクティックC相よりも
高温域を示す状態になるまで再び加熱し、±30V,10Hzの
交番電界の印加しながら室温まで徐冷する。偏光顕微鏡
を用いてこのパネルを観察するとカイラルスメクティッ
クC相を示す温度域で自発分極の向きが電界の方向に整
列しようとするため、強誘電性液晶分子が傾斜配向状態
から水平配向状態に徐徐に変化する様子が観察された。
このパネルと、上下基板の配向膜にポリイミドを用いた
従来のパネルに第2図(a)に示すような電圧波形を印
加した場合の透過率を第2図(b)に示す。Vkは書き込
みパルスを示しており、αは配向膜として傾斜配向膜を
用いた本実施例の透過率、βは配向膜としてポリイミド
を用いた従来冷の透過率を示している。第2図(a),
(b)から明らかなように配向膜としてポリイミドを用
いた場合は応答時間が長く、メモリー時においても十分
な透過率が得られていない。これはラビング方向に対す
る配向膜の液晶分子への拘束力が強すぎるために基板界
面付近の液晶分子が動きにくく、また非選択パルス期間
に液晶分子がラビング方向に戻ってしまうためであると
考えられる。これに対して配向膜として傾斜配向膜を用
いた場合は基板界面付近の液晶分子は傾斜配向している
と考えられるので、ラビングによる一軸性の影響を受け
にくく、非選択パルス期間においても液晶がラビング方
向に戻らずメモリー状態を維持するので、十分な透過率
を示している。
る。第1図に示すように2枚の透明なガラス基板1,8上
に透明導電膜(ITO膜)からなる透明電極2,7を形成す
る。このガラス基板1,8を洗浄した後、その上に配向膜
3,6としてSiOによる斜方蒸着をガラス基板1,8を回転さ
せながら行う。この時基板の回転速度を変調し、ある方
向に重みづけをすることにより、傾斜配向が得られるよ
うにする。その後一方のガラス基板1の配向膜3を設け
た面にスペーサー9として直径2μmのSiO2を散布し、
他方のガラス基板8の配向膜6を設けた面の縁部にシー
ル樹脂4を印刷し、これら両方のガラス基板1,8を配向
膜3,6面同士が対向するように貼り合わせ、加熱するこ
とでシール樹脂4を硬化させる。その後真空脱気し、こ
の2枚のガラス基板1,8間に強誘電性液晶5を加熱しな
がら注入する。このパネルを室温まで徐冷し、注入口を
封口した後、液晶がカイラルスメクティックC相よりも
高温域を示す状態になるまで再び加熱し、±30V,10Hzの
交番電界の印加しながら室温まで徐冷する。偏光顕微鏡
を用いてこのパネルを観察するとカイラルスメクティッ
クC相を示す温度域で自発分極の向きが電界の方向に整
列しようとするため、強誘電性液晶分子が傾斜配向状態
から水平配向状態に徐徐に変化する様子が観察された。
このパネルと、上下基板の配向膜にポリイミドを用いた
従来のパネルに第2図(a)に示すような電圧波形を印
加した場合の透過率を第2図(b)に示す。Vkは書き込
みパルスを示しており、αは配向膜として傾斜配向膜を
用いた本実施例の透過率、βは配向膜としてポリイミド
を用いた従来冷の透過率を示している。第2図(a),
(b)から明らかなように配向膜としてポリイミドを用
いた場合は応答時間が長く、メモリー時においても十分
な透過率が得られていない。これはラビング方向に対す
る配向膜の液晶分子への拘束力が強すぎるために基板界
面付近の液晶分子が動きにくく、また非選択パルス期間
に液晶分子がラビング方向に戻ってしまうためであると
考えられる。これに対して配向膜として傾斜配向膜を用
いた場合は基板界面付近の液晶分子は傾斜配向している
と考えられるので、ラビングによる一軸性の影響を受け
にくく、非選択パルス期間においても液晶がラビング方
向に戻らずメモリー状態を維持するので、十分な透過率
を示している。
なお本実施例において両基板に傾斜配向膜を形成した
が、どちらか一方の基板だけでも良く、また傾斜配向膜
を形成するための斜方蒸着材料もSiOに限らず、AlF3,Si
O2,CeO2,CeF3,Al2O3,TiO2,Y2O3,LiFなど種々の材料が可
能である。また傾斜配向膜として斜方蒸着を例にとり説
明したが、液晶分子を傾斜配向させるものであれば他の
表面形状による配向や、ラビングによる配向などでも可
能である。また自発分極の値が小さすぎると電圧を印加
しても層構造が変化せず、傾斜配向のままであるので自
発分極の値は20nC/cm2以上が好ましい。また液晶に直流
成分が長くかかると電気化学反応により液晶が劣化して
しまうので、印加する電圧波形としては直流成分がかか
らず、液晶分子を傾斜配向状態から水平配向状態に変化
させ得るものであれば、どのような電圧波形でも良い。
が、どちらか一方の基板だけでも良く、また傾斜配向膜
を形成するための斜方蒸着材料もSiOに限らず、AlF3,Si
O2,CeO2,CeF3,Al2O3,TiO2,Y2O3,LiFなど種々の材料が可
能である。また傾斜配向膜として斜方蒸着を例にとり説
明したが、液晶分子を傾斜配向させるものであれば他の
表面形状による配向や、ラビングによる配向などでも可
能である。また自発分極の値が小さすぎると電圧を印加
しても層構造が変化せず、傾斜配向のままであるので自
発分極の値は20nC/cm2以上が好ましい。また液晶に直流
成分が長くかかると電気化学反応により液晶が劣化して
しまうので、印加する電圧波形としては直流成分がかか
らず、液晶分子を傾斜配向状態から水平配向状態に変化
させ得るものであれば、どのような電圧波形でも良い。
発明の効果 以上の発明により明らかなように本発明によれば、少
なくとも一方の基板上に傾斜配向処理を施した一対の電
極付き基板間に強誘電性液晶を封入した後、強誘電性液
晶がカイラルスメクティックC相を示すよりも高温域で
傾斜配向状態をとり、カイラルスメクティックC相を示
す温度域で電圧を印加し、水平配向状態にすることによ
り良好な双安定性を示す液晶パネルを得ることができ
る。
なくとも一方の基板上に傾斜配向処理を施した一対の電
極付き基板間に強誘電性液晶を封入した後、強誘電性液
晶がカイラルスメクティックC相を示すよりも高温域で
傾斜配向状態をとり、カイラルスメクティックC相を示
す温度域で電圧を印加し、水平配向状態にすることによ
り良好な双安定性を示す液晶パネルを得ることができ
る。
第1図は本発明の一実施例における液晶パネルの構成を
示す断面図、第2図(a)は液晶パネルに印加される電
圧波形図、第2図(b)は液晶パネルの透過率を示す特
性図である。 1,8……ガラス基板、2,7……電極、3,6……配向膜、4
……シール樹脂、5……強誘電性液晶、9……スペーサ
ー。
示す断面図、第2図(a)は液晶パネルに印加される電
圧波形図、第2図(b)は液晶パネルの透過率を示す特
性図である。 1,8……ガラス基板、2,7……電極、3,6……配向膜、4
……シール樹脂、5……強誘電性液晶、9……スペーサ
ー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/1337
Claims (3)
- 【請求項1】少なくとも一方の基板上に傾斜配向処理を
施した一対の電極付き基板間に強誘電性液晶を封入した
後、強誘電性液晶がカイラルスメクティックC相を示す
よりも高温域で傾斜配向状態をとり、カイラルスメクテ
ィックC相を示す温度域で電圧を印加し、液晶分子を水
平配向状態にすることを特徴とする強誘電性液晶パネ
ル。 - 【請求項2】カイラルスメクティックC相を示す温度域
よりも高温側から徐冷しながら電圧を印加することを特
徴とする請求項(1)記載の強誘電性液晶パネル。 - 【請求項3】強誘電性液晶の自発分極が20nC/cm2以上で
あることを特徴とする請求項(1)記載の強誘電性液晶
パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2311739A JP2819822B2 (ja) | 1990-11-16 | 1990-11-16 | 強誘電性液晶パネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2311739A JP2819822B2 (ja) | 1990-11-16 | 1990-11-16 | 強誘電性液晶パネル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04181919A JPH04181919A (ja) | 1992-06-29 |
JP2819822B2 true JP2819822B2 (ja) | 1998-11-05 |
Family
ID=18020895
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2311739A Expired - Fee Related JP2819822B2 (ja) | 1990-11-16 | 1990-11-16 | 強誘電性液晶パネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2819822B2 (ja) |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5282256A (en) * | 1975-12-27 | 1977-07-09 | Seiko Epson Corp | Liquid crystal indicating cell |
JPS6147930A (ja) * | 1984-08-14 | 1986-03-08 | Asahi Glass Co Ltd | 液晶電気光学装置 |
JPS62160426A (ja) * | 1986-01-08 | 1987-07-16 | Sharp Corp | 液晶表示素子 |
JPS62299815A (ja) * | 1986-06-19 | 1987-12-26 | Fujitsu Ltd | 強誘電性液晶表示素子の製造方法 |
JPS63159825A (ja) * | 1986-12-24 | 1988-07-02 | Toshiba Corp | 液晶電気光学素子の製造方法 |
JPS63309919A (ja) * | 1987-06-11 | 1988-12-19 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 液晶表示素子及びその製造方法 |
-
1990
- 1990-11-16 JP JP2311739A patent/JP2819822B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04181919A (ja) | 1992-06-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2530432B2 (ja) | 液晶素子 | |
US5583682A (en) | Liquid crystal device for gradational display | |
JPH03164713A (ja) | 強誘電性液晶電気光学装置とその作製方法 | |
JP2647828B2 (ja) | 液晶素子の製造法 | |
JP2819822B2 (ja) | 強誘電性液晶パネル | |
JPH0448368B2 (ja) | ||
JPS63237031A (ja) | 液晶表示素子 | |
JPH0194318A (ja) | 液晶表示素子 | |
JP2819814B2 (ja) | 強誘電性液晶パネル | |
JPS62299815A (ja) | 強誘電性液晶表示素子の製造方法 | |
JP2815415B2 (ja) | 強誘電性液晶パネルの製造方法 | |
JPH0481817A (ja) | 強誘電性液晶パネル | |
JP2695262B2 (ja) | 強誘電性液晶パネルの製造方法 | |
JP2548390B2 (ja) | 強誘電性液晶パネルの製造方法 | |
JPS62247327A (ja) | 強誘電性液晶素子の製造方法 | |
JPS61219931A (ja) | 液晶表示装置 | |
JP2548592B2 (ja) | 強誘電性液晶素子 | |
JP2775494B2 (ja) | 強誘電性液晶素子 | |
JPH04131825A (ja) | 強誘電性液晶パネル | |
JPH0511251A (ja) | 高分子液晶の配向方法および高分子液晶素子 | |
JP2914889B2 (ja) | 液晶表示素子および製造方法 | |
JPS6398632A (ja) | 液晶電気光学装置 | |
JPS6156324A (ja) | カイラルスメクチツクc液晶表示素子の製造方法 | |
JPH03139614A (ja) | 液晶素子 | |
JPH0826317B2 (ja) | 強誘電性液晶パネル |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |