JP2777825B2 - 酵素処理セルロース及びその製造法 - Google Patents

酵素処理セルロース及びその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はコレステロール上昇抑制作用を始めとする生
理活性を有する酵素処理セルロース及びその製造法及び
用途に関するものである。更に詳しくはパルプ系繊維に
セルラーゼ含有酵素を作用させて部分的に分解させる事
により得られる多孔質に富む構造から成る酵素処理セル
ロース及びその製造法,用途に関するものである。
〔従来の技術〕
従来からセルロース・ペクチンなどに代表される繊維
質、即ち食物繊維は生体構成成分,エネルギー源にはな
らず、消化器に負担を掛けるのみで栄養素の有効利用を
低下させると言われ、栄養学の分野では無視され続けて
来た。この食物繊維とは人間の消化酵素で加水分解され
ない食品中または生物由来の高分子の難消化性成分であ
ると定義されている((財)日本健康食品協会,食物繊
維加工食品規格基準,61.8.10)。処が食生活と成人病と
の関連が解明されるに従い、食物繊維は五大栄養素に次
ぐ六番目の栄養素として地位を確保しつつある。即ち食
物繊維は便秘の防止,血糖値上昇抑制,動脈硬化症の予
防,胆石予防,食品中の変異原物質の吸着などの生理活
性を有することが確認されて来た。このような状況下に
於いて、近年各種の食物繊維が開発されて来ている。
食物繊維は水溶性のものと水不溶性のものとに分けら
れる。水溶性の食物繊維としては、グルコマンナン,ポ
リデキストロース,ペクチンなどが上市されている。ま
た水不溶性の食物繊維としては、微結晶セルロース(商
品名アビセル),セルロースパウダー,コーンフアイバ
ーなどが上市されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら既に開発上市されている之等の食物繊維
は実際の使用に於いて幾つかの問題点を有している。水
溶性食物繊維は粘膜吸収上皮に存在する膜消化酵素活性
(アルカリホスフアターゼ活性,シユークラーゼ活性)
の低下、小腸粘膜のカルシウム結合蛋白の減少が水不溶
性食物繊維よりも著しいことが報告されている(oku.T
ら,J.Nutr,112,6(1982))。よつて栄養学上、継続的
に摂取することには大きな問題がある。
一方、微結晶セルロースやセルロースパウダーなどの
水不溶性食物繊維は不溶性の故に飲食した時の舌触わ
り、即ち食感が悪いという欠点がある。
平均粒子径が数μmという超微粒子で食感も可成り改
善された商品(商品名「アビセル」コロイダルグレー
ド)も開発されてはいるが、コスト高になるため広く食
物繊維に使用されるには至つていない。また木材パルプ
系繊維は著しく肥厚した2次細胞壁が殆んどであり、コ
レステロール吸着能,胆汁酸吸着能などの生理活性を殆
んど有していない。またコーンフアイバー(特公昭59−
1688号)はコレステロール吸着能などは有しているが、
その吸着能は充分でなく、食感に関しても充分とは言え
ない。このように水不溶性食物繊維は栄養学上は何等問
題が無いにも拘わらず、水溶性食物繊維と比較して食感
或いは生理活性に限界があるため、使用量も少なく、用
途開発も遅れているのが現状である。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた
結果、パルプ系繊維にセルラーゼ処理を適度に行ない、
多孔質に富む構造に変換させることにより、それ迄有し
ていなかつたコレステロール上昇抑制作用などの生理活
性が増し、食感も大きく改善されることを見出し本発明
を完成するに至つた。即ち本発明の上記目的はパルプ系
繊維とセルラーゼ含有酵素とを水性反応液中に一定時間
保温し、部分的に分解し多孔質に富む構造にすることに
より達成されるのである。従来、パルプ系繊維にセルラ
ーゼ処理を行なう事はセルロースからグルコース,セロ
ビオースなどを採取する事を目的としたものが大半であ
り、その残渣セルロースに注目したものは少なく、まし
てパルプ系繊維にセルラーゼ処理を適度に行ない多孔質
構造に変換させ生理活性を付与し食感を改善する酵素処
理セルロース及びその製造法,用途はこれ迄全く知られ
ていなかつた。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明でいうパルプ系繊維とは、種子毛繊維,葉繊
維.じん皮繊維,木材繊維,禾本科植物繊維などのパル
プを指し、本目的に特に適した原料としては、之等の結
晶セルロース,精製パルプ及びその酸処理と機械処理と
を併用したもの、柔細胞セルロースなどが挙げられる。
本発明効果は何れの繊維原料でも見られるが、木材繊維
に於いて効果が著しい。このうち柔細胞セルロースは木
材を構成している木部繊維、導管の細胞に比べると、長
さ60〜100μm,径10〜20μm,壁厚1〜2μmと非常に小
さい細胞である。また壁厚中には多数の単壁孔があり、
その細胞構成も数種類から成つている。よつてその高次
構造は一般のセルロースとは可成り異なつており本発明
の原料として特に適している。よつてこの柔細胞セルロ
ースを一般的な天然存在比を超える15%以上含有するパ
ルプ系繊維を原料として用いれば、より生理活性の強い
酵素処理セルロースを造ることが可能となる。また精製
パルプを酸加水分解と機械処理とを併用したものを原料
として用いれば、ヘミセルロース分が殆んど除去されて
いるためADF(Acid Detergent Fiber)の高い酵素処理
セルロースを得ることが出来る。パルプ系繊維の粒度は
セルラーゼ処理により、小さくなるので多少粗くても差
支えないが、食感を害さないようにする点から50メツシ
ユパス分が90%以上であることが望ましい。
本発明効果の得られるパルプ繊維のセルラーゼ処理程
度をコレステロールの場合を例に採つて以下に示す。な
お之は本発明をコレステロールの場合に限定するもので
はない。
図に柔細胞セルロースを主成分とするパルプ繊維(純
度90%以上,商品名パルプフロツク,山陽国策パルプ社
製)にセルラーゼ(商品名セルラーゼN,天野製薬社製)
を作用させた時の対原料固形分当りのグルコース(G1)
とセロビオース(G2)の溶出量の和を溶出率(%)とし
て表わし、その経時的に採取した残渣セルロースのコレ
ステロール吸着率を残渣セルロース重量当りの吸着コレ
ステロール重量の比率(%)で表わした時の両者の関係
をグラフに示した。
なお、グルコース,セロビオースの定量は高速液体ク
ロマトグラフイーを用いピーク面積から求めた。即ちポ
ンプは日本分光社製880−PU,検出器は昭和電工社製SE−
61,カラムはセンシユー科学社製センシユーパツクNH
2(φ4.6mm×250mm),溶媒はアセトニトリル:水=65:
35,流速は1ml/minで行なつた。
また吸着コレステロールの定量法は実施例1に示し
た。
図に見られるように本発明効果はパルプ繊維をセルラ
ーゼで1%程度可溶化解重合させた時点で既に認めら
れ、20〜30%可溶化,解重合させた時点で最高となり、
それ以降減少傾向を示すが、それ以上の可溶化,解重合
度でも効果が認められた。しかし1%以下の可溶化,解
重合率では発明効果が少なく一方30%以上可溶化,解重
合させたものは発明効果は得られるが製品収率が少なく
なり経済的でない。本発明に於いて用いる酵素として
は、例えばトリコデルマ(Trichoderma)属、アスペル
ギルス(Aspergillus)属、クロストリジウム(Clostri
dium)属、バチルス(Bacillus)属、シユードモナス
(Pseudomonus)属、ペニシリウム(Penicillilm)属、
アエロモナス(Aeromonus)属などの菌が生産するセル
ラーゼが挙げられるが、之等に限定される訳ではない。
また市販酵素(メイセラーゼ,ドリセラーゼ,セルラー
ゼオノヅカ,セルクラスト,セルラーゼN,スミチームC
など)も勿論使用可能である。酵素反応条件はパルプ系
繊維を通常1〜20重量%の範囲で水性反応液中に懸濁
し、酵素を対基質で1〜30重量%加えて反応させる。反
応液のpHと温度は酵素群が失活しない範囲でコントロー
ルするが、通常温度は20〜70℃、pHは2〜10の範囲であ
る。反応温度は反応条件により異なるが、1時間〜5日
間程度が適当である。反応終了後、電顕観察を行なうと
多孔質に富む構造に変化しており本発明品を得ることが
出来た事が確認された。
〔実施例〕
以下に実施例により本発明を詳細に説明する。
実施例1 市販アエロモナス属(Aeromonus sp.)起源のセルラ
ーゼ(商品名,セルラーゼN,天然製薬社製)0.33gと柔
細胞セルロースを主成分とするパルプ系繊維として山陽
国策パルプ(株)製,商品名パルプフロツク(W−4)
5gとを100mlの50mMマツクルベイン緩衝液(pH7.0)に懸
濁し、50℃にて20時間反応させた。反応終了後、遠心分
離を行ない残渣セルロースを得、数回洗浄を繰り返した
後、凍結乾燥を行ない、本発明品を得た。
得られた本発明品のコレステロール(リノール酸コレ
ステロール)の吸着能を試験した。コレステロール40mg
をpH7.0の10mMリン酸緩衝液5mlに懸濁した。之にセルロ
ース物質としての商品名,アビセルFD101(旭化成社
製)、商品名,セルロースパウダーC(東洋アドバンテ
ツク社製)、商品名,パルプフロツクW−4(山陽国策
パルプ社製)、本発明品,商品名KCフロツクW−400
(山陽国策パルプ社製)を各々50mg添加し、37℃,90分
間試験管の中で振盪し、吸着反応を行なわせた。反応
後、遠心分離を行ない上清中に含まれるコレステロール
量をコレステロール定量キツト(商品名,コレステロー
ルEテストワコー,和光純薬社製)を用いて定量し、吸
着率を求めた。
その結果を下に示す。 試料 吸着率(%) 本発明品 95.2 アビセルFD101 0 セルロースパウダーC 0 パルプフロツクW−4 43.7 KCフロツクW−400 13.6 このように本発明品を用いれば他のパルプ系繊維と比
べて大幅にコレステロール吸着能が上がつていることが
判る。この反応は実際の生体内の環境とほぼ同一の条件
(pH7,37℃)で行なつているので生体内に於いてもその
作用は変わらず、血清中のコレステロールの上昇を抑制
し、動脈硬化症の発症を抑えることが期待出来る。
実施例2 実施例1で得られた本発明品の吸油性試験を行なつ
た。本発明品並びに実施例1で用いた各種試料2gに精製
大豆油を滴下し混合した。各試料の表面が光沢し始めた
時点を終点とし、この時点迄に滴下した全精製大豆油量
を吸油量とした。 試料 吸着量(g/2g試料) 本発明品 6.40 アビセルFD101 2.80 セルロースパウダーC 2.37 パルプフロツクW−4 3.24 KCフロツクW−400 3.39 このように本発明品を用いると吸油性も可成り向上し
ており、吸油材としての利用も可能であることが判つ
た。
実施例3 本発明品を用いて蛋白質の吸着性試験を行なつた。牛
血清アルブミン5mgを5mlのリン酸緩衝液(10mM,pH7.0)
に溶解し、この溶液に本発明品並びに実施例1で用いた
試料を各々50mg添加し、37℃で60分間インキユベートし
た。反応後、遠心分離を行ない上清液中に含まれる蛋白
量をOD280nmの吸光度により定量した。
その結果を下に示す。 試料 吸着率(%) 本発明品 24.0 アビセルFD101 14.8 セルロースパウダーC 0.9 パルプフロツクW−4 14.5 KCフロツクW−400 1.0 このように本発明品を用いると蛋白質の吸着能が大き
く向上しており、ダイエタリー食品にも使用可能である
ことが判つた。
実施例4 実施例1で調製した酵素処理セルロースを用いて下記
の原料配合により生地を調製し、成型後、オーブンにて
150℃,15分間焼成して本発明によるクツキーを調製し
た。比較品としては原料配合の本発明品の代わりに商品
名,パルプフロツクW−4(山陽国策パルプ社製)を用
いて調製した。 (部) 小麦粉 90 本発明品 10 ベーキングパウダー 2 バター 25 砂糖 50 卵 25 食塩 0.5 バニラエツセンス 1 之等2種類のクツキーを用いてその外観、ザラツキ
感、風味の3点に就いて20名のパネラーで2点比較法
(両側検定)により官能テストを行ない、3点の総合評
価について有意差を判定した。 質問項目 本発明品 比較品 外観が良いとする者 18 2 ザラツキ感が無いとする者 19 1 風味が良いとする者 18 2 n=20の場合、有意水準αが5%、1%及び0.1%に
対する限界値は夫々15,17,18である。何れの項目に就い
ても有意水準0.1%で本発明品の方が優れていると認め
られた。
実施例5 グルコース80部,砂糖16部,本発明品2部,酒石酸0.
5部,重曹0.5部と少量の香料を配合し常法により打錠し
てラムネ菓子を作つた。比較品は本発明品の代わりに商
品名,パルプフロツクW−4(山陽国策パルプ社製)を
用いて作つた。
得られた2種のラムネ菓子を用いてザラツキ感,口溶
けの2点に就いて18名のパネラーで2点の比較法(両側
検定)により味質テストを行ない、2点の総合評価に就
いて有意差を判定した。 質問項目 本発明品 比較品 ザラツキ感が無いとした者 17 1 口溶けが良いとした者 16 2 n=18の場合、有意水準αが5%,1%及び0.1%に対
する限界値は夫々14,15,17である。ザラツキ感に就いて
は有意水準0.1%で、口溶けに就いては有意水準1%で
本発明品の方が優れていた。
実施例6 結晶セルロースを主体としたパルプ繊維(商品名アビ
セルFD101,旭化成工業社製)及び種子毛繊維の1種であ
る綿セルロースを主体としたパルプ繊維(商品名東洋セ
ルロースパウダーC,東洋濾紙社製)に就いて実施例1と
同じ条件で処理して本発明品を得、処理前後のコレステ
ロール吸着率を実施例1と同じ方法で表示し、下に示し
た。 試料 吸着率(%) アビセルFD101 処理前 0 アビセルFD101 処理後 30.1 セルロースパウダーC 処理前 0 セルロースパウダーC 処理後 40.8 本発明の方法に基づき本発明品化する事によりコレス
テロール吸着性が出現した。しかし柔細胞セルロースを
用いた場合には及ばなかつた。
実施例7 結晶セルロースを主体としたパルプ繊維(商品名アビ
セルFD101,旭化成工業社製)及び種子毛繊維の1種であ
る綿セルロースを主体としたパルプ繊維(商品名東洋セ
ルロースパウダーC,東洋濾紙社製)に就いて実施例1と
同じ条件で処理して本発明品を得、処理前後の吸油性を
実施例2と同じ方法で表示し、下に示した。 試料 吸着量(g/2g試料) アビセルFD101 処理前 2.80 アビセルFD101 処理後 3.92 セルロースパウダーC 処理前 2.37 セルロースパウダーC 処理後 3.60 本発明の方法に基づき本発明品化する事により吸油性
を向上することが出来たが、柔細胞セルロースを用いた
場合には及ばなかった。
実施例8 実施例1で得られた本発明品を用いて、動物実験によ
る血清コレステロール,トリグリセリド上昇抑制効果の
確認を行なった。
(1)飼料配合組成 各飼料の配合は下に示した通りである。標準はコレス
テロール,コール酸及び実施例1で得られた本発明品を
含まない市販品、対照はコレステロール2%、コール酸
1%を添加したもの、他はコレステロール2%、コール
酸1%と試験試料とを添加したものである。なお、コレ
ステロール,コール酸及び試験試料を添加したものは、
それに見合う量だけシユークロースの量を減らした。
(2)実験動物及び飼育条件 試験には、体重25〜28g(5週齢)の雄性ICRマウス
(日本チヤールズリバー(株))を使用した。1週間
程、標準飼料で予備飼育した後、一群8匹ずつ4群に分
け、(1)に示した飼料を各々与え、7日間飼育した。
飼料及び水はいずれも自由に摂取させた。
(3)血清コレステロール,トリグリセリドの測定投与
開始7日後に1晩絶食させ、腹部大動脈よりエーテル麻
酔下で採血し、血清を得、コレステロールEテストワコ
ー(和光純薬(株))、トリグリセリドEテストワコー
(和光純薬(株))を用いて測定した。
(4)実験結果 実験結果は下に示した通りで、著しい血清コレステロ
ール上昇抑制効果,血清トリグリセリド上昇抑制効果が
あることが判り、有意差(危険率5%)も認められた。
よつて動脈硬化症,高脂血症等の発症を抑えることが充
分に期待出来る。なおラツトを用いた場合にも同様に血
清コレステロール,血清トリグリセリド上昇抑制効果が
あることが確認された。
〔発明の効果〕 本発明法により酵素処理セルロースを製造すれば、従
来のパルプ系繊維より優れた血清コレステロール上昇抑
制作用,コレステロール吸着性,吸油性,蛋白吸着性な
どの生理活性を付与出来る他、水不溶性の故の欠点であ
つた食感を大幅に改善することが可能となつた。
よつて機能性食品を始めとする食品分野,化粧品,医
薬品分野などと幅広い分野での用途が可能となり、その
工業的有義は極めて大きいと考えられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は柔細胞セルロースを主成分とするパルプ繊維に
セルラーゼを作用させた場合の(G1+G2)溶出率とコレ
ステロール吸着率との関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12P 19/14 C12P 19/14 A C12S 3/08 C12S 3/08 D21C 9/00 D21C 9/00

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パルプ繊維にセルラーゼ含有酵素を作用さ
    せて部分的に解重合させた多孔質の酵素処理セルロー
    ス。
  2. 【請求項2】部分的に解重合がパルプ繊維重量当り1〜
    30%(重量)をグルコース及び/またはセロビオースに
    可溶化させた請求項1記載の部分的に解重合させた多孔
    質の酵素処理セルロース。
  3. 【請求項3】請求項1記載の酵素処理セルロースを含有
    することを特徴とするコレステロール上昇抑制用食品ま
    たは医薬品。
  4. 【請求項4】請求項1記載の酵素処理セルロースを含有
    することを特徴とする血清トリグリセリド上昇抑制用食
    品または医薬品。
  5. 【請求項5】請求項1記載の酵素処理セルロースを含有
    することを特徴とする吸油剤。
  6. 【請求項6】請求項1記載の酵素処理セルロースを含有
    することを特徴とする保湿性化粧品または食品。
  7. 【請求項7】請求項1記載の酵素処理セルロースを含有
    することを特徴とする賦形性を有する食品,医薬品また
    は化粧品。
  8. 【請求項8】請求項1記載の酵素処理セルロースを含有
    することを特徴とする食感の改良された食品。
  9. 【請求項9】パルプ繊維が下記(a),(b),(c)
    の何れかである請求項1記載の酵素処理セルロース。 (a)柔細胞セルロース含有量が15%以上のもの、 (b)精製パルプが酸加水分解とリフアイニング処理と
    を受けたもの、 (c)パルプ繊維の粒度が50メツシユパス90%(重量)
    以上のもの、
  10. 【請求項10】パルプ繊維にセルラーゼ含有酵素を作用
    させ、パルプ繊維重量当り1〜30%(重量)をグルコー
    ス及び/またはセロビオースに解重合,可溶化させる事
    を特徴とする部分的に解重合された多孔質酵素処理セル
    ロースの製造法。
  11. 【請求項11】パルプ繊維とセルラーゼ含有酵素とを水
    性反応液中に於いて温度20〜70℃,pH2〜10で1時間〜5
    日間維持することを特徴とする部分的に解重合された多
    孔質酵素処理セルロースの製造法。
  12. 【請求項12】パルプ繊維が下記(a),(b),
    (c)の何れかである請求項9記載の酵素処理セルロー
    スの製造法。 (a)柔細胞セルロース含有量が15%以上のもの、 (b)精製パルプが酸加水分解とリフアイニング処理と
    を受けたもの、 (c)パルプ繊維の粒度が50メツシユパス90%(重量)
    以上のもの、
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