JP2018035102A - 抗肥満剤 - Google Patents

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美佐子 曽川
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昭 赤司
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信輝 大中
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Abstract

【課題】抗肥満剤を提供すること。【解決手段】パラミロンを含有する、抗肥満剤。【選択図】なし

Description

本発明は、抗肥満剤に関する。
食生活や生活習慣の変化に伴い、現代、肥満は増加の一途をたどっており、世界的には20数%もの人が肥満であるといわれている。肥満は、種々の疾患の原因になり得るとされている。特に、内臓脂肪型肥満は、メタボリックシンドロームの判定基準の1つとされており、糖尿病、脳梗塞、狭心症、心筋梗塞などの疾患を引き起こすリスク要因とされている。
パラミロンは、ミドリムシに含まれるβ-1,3-グルカンの1種である。近年、パラミロンが、創傷治療やアレルギー抑制などに有用であることが報告されている(特許文献1〜2)。しかしながら、パラミロンが抗肥満作用を有することはいまだ知られていない。
特開2011-184371号公報 特開2014-231479号公報
本発明は、抗肥満剤を提供することを課題とする。好ましくは、本発明は、天然成分を有効成分とする抗肥満剤を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題に鑑みて鋭意研究した結果、天然成分であるパラミロンが抗肥満作用を有することを見出した。本発明者は、この知見に基づいてさらに研究を進めた結果、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、下記の態様を包含する:
項1. パラミロンを含有する、抗肥満剤.
項2. 前記パラミロンがパラミロン粒子である、項1に記載の抗肥満剤.
項3. 前記パラミロンがユーグレナ・グラシリス由来のパラミロンである、項1又は2に記載の抗肥満剤.
項4. 前記パラミロンがユーグレナ・グラシリスEOD-1株(受託番号FERM BP-11530)由来のパラミロンである、項1〜3のいずれかに記載の抗肥満剤.
項5. 前記肥満が内臓脂肪型肥満である、項1〜4のいずれかに記載の抗肥満剤.
項6. メタボリックシンドロームの予防又は改善のために用いられる、項1〜5のいずれかに記載の抗肥満剤.
項7. 1日1回以上経口摂取するように用いられる、項1〜6のいずれかに記載の抗肥満剤.
項8. 医薬である、項1〜7のいずれかに記載の抗肥満剤.
項9. 食品組成物である、項1〜7のいずれかに記載の抗肥満剤.
本発明によれば、天然成分を有効成分として含有する抗肥満剤を提供することができる。本発明の抗肥満剤によれば、摂取カロリーが非常に高くとも体重増加を抑制(特に、内臓脂肪の増加を抑制)することができる。さらには、体重を減少(特に内臓脂肪を減少)させることも可能である。また、本発明の抗肥満剤は、天然由来の多糖類を有効成分としているので、副作用のリスクが低いと考えられる。このため、長期摂取に適している。
飼育開始時からの体重増加量を示すグラフである。縦軸が体重増加量(g)を示す。横軸中、OB群は、高脂肪飼料を自由摂食させながら飼育した群を示し、PA500群はパラミロン含有高脂肪飼料を自由摂食させながら飼育した群を示す。バーは標準偏差を示す。*は、OB群に対するp値(t検定)が0.05未満であったことを示す。 飼育終了後の腎周辺脂肪量を示すグラフである。縦軸が腎周辺脂肪量(g)を示す。横軸中、OB群は、高脂肪飼料を自由摂食させながら飼育した群を示し、PA500群はパラミロン含有高脂肪飼料を自由摂食させながら飼育した群を示す。バーは標準偏差を示す。*は、OB群に対するp値(t検定)が0.05未満であったことを示す。 飼育終了後の腸間膜脂肪量を示すグラフである。縦軸が腸間膜脂肪量(g)を示す。横軸中、OB群は、高脂肪飼料を自由摂食させながら飼育した群を示し、PA500群はパラミロン含有高脂肪飼料を自由摂食させながら飼育した群を示す。バーは標準偏差を示す。*は、OB群に対するp値(t検定)が0.05未満であったことを示す。 飼育終了後の腸間膜脂肪組織の写真を示す。
本明細書中において、「含有」及び「含む」なる表現については、「含有」、「含む」、「実質的にからなる」及び「のみからなる」という概念を含む。また、本明細書中において、「抗肥満」とは、肥満を予防すること、及び肥満を解消することのいずれも包含する概念であり、また「抗内臓脂肪型肥満」とは、内臓脂肪型肥満を予防すること、及び内臓脂肪型肥満を解消することのいずれも包含する概念である。
本発明は、その一態様において、パラミロンを含有する、抗肥満剤(本明細書において、「本発明の抗肥満剤」又は「本発明の剤」と示すこともある。)に関する。以下に、これについて説明する。
1.パラミロン
パラミロンは、ミドリムシ属(=ユーグレナ属)に属する微細藻類(本明細書において、「ユーグレナ」と示すこともある。)由来のβ-1,3-グルカンであり、その限りにおいて特に制限されない。
パラミロンが由来するユーグレナは、特に制限されないが、例えば、Euglena gracilis(ユーグレナ・グラシリス)、Euglena longaEuglena caudataEuglena oxyurisEuglena tripterisEuglena proximaEuglena viridisEuglena sociabilisEuglena ehrenbergiiEuglena desesEuglena pisciformisEuglena spirogyraEuglena acusEuglena geniculataEuglena intermediaEuglena mutabilisEuglena sanguineaEuglena stellataEuglena terricolaEuglena klebsiEuglena rubraEuglena cyclopicolaなどが挙げられる。これらの中でも、本発明の効果をより確実に発揮できるという観点から、好ましくはユーグレナ・グラシリスが挙げられ、より好ましくはユーグレナ・グラシリスEOD-1株(2013年6月28日付で独立行政法人製品評価技術基盤機構 特許生物寄託センター(NITE-IPOD(郵便番号292-0818 日本国千葉県木更津市かずさ鎌足2-5-8 120号室)にブダペスト条約の規定下で、受託番号FERM BP-11530として国際寄託済み)が挙げられる。
パラミロンの質量平均分子量は、特に限定されないが、例えば1×104〜5×106、好ましくは2×104〜1×106、より好ましくは5×104〜1×106、さらに好ましくは1×105〜5×105である。
なお、質量平均分子量は、SEC-MALS分析により、以下の条件で測定 することができる:
SEC装置:LC−10AVP system(Shimadzu Co.、日本)、
使用カラム:KD-806M(shodex.、日本)、
MALS検出器:DAWN HELEOSII(wyatt Technologies.、U.S.A.)、
溶離液:1%LiCl/DMI、
流速:0.5 mL/分。
パラミロンは、ユーグレナの細胞内において、通常、β-1,3-グルカン鎖が形成する3重螺旋構造体が一定の規則性の基に高度に集積してなるパラミロン粒子として存在している。本発明の効果をより確実に発揮できるという観点から、パラミロンとして、パラミロン粒子を好ましく用いることができる。
パラミロン粒子の形状は、特に制限されないが、通常は、偏平な回転楕円体状である。
パラミロン粒子の粒子径分布は、特に制限されないが、例えば0.5〜15μm、好ましくは1〜6μmである。また、パラミロン粒子の平均粒子径も特に制限されないが、例えば1〜10、好ましくは2〜4μmである。
パラミロンは、1種単独であってもよいし、2種以上の組み合わせであってもよい。
2.パラミロンの製造方法
パラミロンは、公知の方法(例えば特許第5883532号公報に記載の方法)に従って又は準じて、ミドリムシから分離、単離、又は精製することによって製造することができる。パラミロンは、例えばミドリムシの細胞膜を破壊することによって得られる細胞内容成分を回収することによって、容易に得ることができる。
細胞膜の破壊は、例えば高圧乳化機(例えば300 kg/cm2)による処理や超音波処理により破壊することができるが、本発明の効果の観点から、好ましくはpH 5以下の液体に含まれるユーグレナの細胞膜をタンパク質分解酵素で破壊する酵素処理工程によって行うことができる。
前記酵素処理工程では、多糖類の分解を防ぐため、グリコシド結合を加水分解するグリコシダーゼによる酵素処理をユーグレナに施さない。なお、前記酵素処理工程では、脂質分解酵素(リパーゼ)による酵素処理を微細藻類に施してもよく、施さなくてもよい。
前記酵素処理工程では、ユーグレナの細胞膜を構成するタンパク質がタンパク質分解酵素によって分解される。ユーグレナの細胞膜を構成する主要な成分の1つがタンパク質であるため、細胞膜のタンパク質が分解されることに伴い、ユーグレナの細胞膜は、本来の細胞構造を保つことができず、破壊される。これにより、細胞構成物は、液体中に分散する。多糖類以外の細胞構成物の一部は、多糖類に付着した状態で液体中に分散する。
前記タンパク質分解酵素は、タンパク質のペプチド結合を加水分解できる酵素である。タンパク質分解酵素としては、エンド型プロテアーゼ、エキソ型プロテアーゼなどが挙げられる。また、タンパク質分解酵素としては、pH 5以下に至適pHを有する酸性プロテアーゼが挙げられる。
前記タンパク質分解酵素としては、ペプシン、キモシンなどの酸性プロテアーゼが好ましい。酸性プロテアーゼとしては、至適pHが2以上4未満の酸性プロテアーゼが好ましい。
前記タンパク質分解酵素としては、市販されているものを使用することができる。市販されているタンパク質分解酵素としては、製品名「プロテアーゼYP−SS」(ヤクルト薬品工業社製)などの酸性プロテアーゼが挙げられる。
前記酵素処理工程では、水とユーグレナとを少なくとも含むpH 5以下の液体に、タンパク質分解酵素を加えることで、酵素処理を開始する。酵素処理の開始時には、液体がpH 5以下の酸性に制御されている。酵素処理工程の開始時には、液体のpHが2以上4未満であることが好ましく、液体のpHが2.5以上3.5以下であることがより好ましい。なお、液体のpHは、例えば、無機酸やアルカリ金属水酸化物などを液体に添加することによって調整することができる。
前記酵素処理工程では、通常、酵素処理を止めるまで(酵素処理を続ける間)、液体のpHが5以下である。酵素処理工程では、酵素処理を止めるまで、液体のpHが2以上4未満であることが好ましく、液体のpHが2.5以上3.5以下であることがより好ましい。なお、酵素処理は、後に詳述する界面活性剤処理工程を開始することによって、止めることができる。
前記酵素処理工程では、タンパク質分解酵素の最適温度を含む所定温度範囲内の液体内で酵素処理を行う。酵素処理工程では、液体の温度が40℃以上80℃以下であることが好ましく、50℃以上55℃以下であることがより好ましい。
前記酵素処理工程では、液体におけるタンパク質分解酵素の濃度が1〜10g/1Lとなるように、液体にタンパク質分解酵素を添加する。
前記酵素処理工程にて、酵素処理を続ける時間は、特に限定されないが、通常、30分〜5時間である。
前記酵素処理工程の後、パラミロンを回収することによってパラミロンを得ることができる。回収は、特に制限されないが、例えば重力分離、遠心分離、ろ過などによって液体から分離される成分を回収すればよい。
また、必要に応じて、パラミロンを精製してもよい。パラミロンの精製については各種知られており(例えば、特許第5883532号公報)、それらの方法に従って行うことができる。精製工程としては、例えば、界面活性剤処理工程、洗浄工程などが挙げられる。
3.用途
パラミロンは、体重増加抑制作用、体重低減作用などを有することから、抗肥満剤(例えば、医薬、食品組成物、健康増進剤、栄養補助剤(サプリメントなど)、食品添加剤など)の有効成分として、利用することができる。パラミロンは、これをそのまま、あるいは慣用の成分とともに抗肥満剤となして、動物およびヒトに適用(例えば、投与、摂取、接種など)することができる。
また、パラミロンは、特に内臓脂肪の蓄積抑制作用、内臓脂肪の低減作用などを有することから、抗内臓脂肪型肥満用の各種剤、組成物などへ、好適に利用することができる。内臓脂肪は、特に制限されないが、例えば腹部の臓器周囲の内臓脂肪、好ましくは臍周囲の腹部に一部又は全部が存在している臓器(例えば腸、腎臓など)周囲の内臓脂肪などが挙げられる。また、パラミロンは、腸や腎臓などの臍周囲の腹部に一部又は全部が存在している臓器周辺の内臓脂肪に対して特に効果を発揮することができるので、臍周囲の内臓脂肪を判定基準とするメタボリックシンドロームの予防や改善に好適に利用することができる。
本発明の剤の形態は、特に限定されず、用途に応じて、各用途において通常使用される形態をとることができる。
形態としては、用途が医薬、健康増進剤、栄養補助剤(サプリメントなど)などである場合は、例えば錠剤(口腔内側崩壊錠、咀嚼可能錠、発泡錠、トローチ剤、ゼリー状ドロップ剤などを含む)、丸剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、硬カプセル剤、軟カプセル剤、ドライシロップ剤、液剤(ドリンク剤、懸濁剤、シロップ剤を含む)、ゼリー剤などの経口摂取に適した製剤形態(経口製剤形態)が挙げられる。
形態としては、用途が食品組成物の場合は、液状、ゲル状あるいは固形状の食品、例えばジュース、清涼飲料、茶、スープ、豆乳、サラダ油、ドレッシング、ヨーグルト、ゼリー、プリン、ふりかけ、育児用粉乳、ケーキミックス、粉末状または液状の乳製品、パン、クッキーなどが挙げられる。
本発明の剤は、必要に応じてさらに他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、医薬、食品組成物、健康増進剤、栄養補助剤(サプリメントなど)、食品添加剤などに配合され得る成分である限り特に限定されるものではないが、例えば基剤、担体、溶剤、分散剤、乳化剤、緩衝剤、安定剤、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、増粘剤、着色料、香料、キレート剤などが挙げられる。
本発明の剤がパラミロン以外の成分を含む場合、有効成分の含有量は、用途、使用態様、適用対象、適用対象の状態などに左右されるものであり、限定はされないが、例えば0.0001〜95重量%、好ましくは0.001〜50重量%とすることができる。
本発明の組成物の適用(例えば、投与、摂取、接種など)量は、薬効を発現する有効量であれば特に限定されず、通常は、有効成分であるパラミロンの重量として、一般に一日あたり0.1〜10000 mg/kg体重である。上記適用量は1日1回以上(例えば1〜3回)に分けて投与するのが好ましく、年齢、病態、症状により適宜増減することもできる。
以下に、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
参考例1:パラミロン粒子の製造
パラミロン粒子を以下のようにして精製した。
[培養工程]
ユーグレナ・グラシリスEOD-1株(独立行政法人製品評価技術基盤機構 特許生物寄託センター(NITE-IPOD)にブダペスト条約の規定下で、受託番号FERM BP-11530として国際寄託済み)を以下の条件下で培養した。
「培養容器」:500 mL坂口フラスコ
「振とう培養条件」:125 rpm(振とうにより液体中に空気を供給する)
「培養温度」:28℃
「培養開始時の液体のpH」:4.7(塩酸によって調整)
「培養のための液体量」:約200 mL/1フラスコ
「培養のための液体の組成」:表1の通り
「光照射条件」:24時間暗所
「微細藻類の初期重量」:0.78 g/L(乾燥重量)
「培養期間」:2日間
培養終了後に、5フラスコ分の液体を集め、集めた液体を遠心管内で遠心分離(500×g、4分間、室温)した。遠心管内の上澄み液をいったん取り除いて回収した。回収した上澄み液を遠心管に入れて遠心管内の沈殿物を分散させ、100 mL容積のメスシリンダーに全て移した。さらに、メスシリンダーに、回収した上澄み液を加えて、90 mLにメスアップした。
[酵素処理工程]
90 mLにメスアップした液体を200 mLビーカーに移し、撹拌しながら塩酸水溶液を添加することによって液体のpHを3に調整した。タンパク質分解酵素(酸性プロテアーゼ 製品名「プロテアーゼYP−SS」ヤクルト薬品工業社製 至適pH2.5~3.0)を5 g/L濃度となるように液体に添加した。液体を撹拌しつつ50℃にて2時間、酵素処理を施した。
[界面活性剤処理工程]
ドデシル硫酸ナトリウムの濃度が3.0質量/容量(w/v)%となるように、酵素処理工程を経た液体に、ドデシル硫酸ナトリウムの水溶液を加えた。ドデシル硫酸ナトリウムを含む液体を撹拌しつつ、塩酸水溶液の添加によって液体のpHを3に調整した。さらに、液体をプロペラ撹拌機(回転速度200 rpm)で60℃にて30分間撹拌した。
[分離工程]
遠心分離(1000×g、2分間、室温)によってパラミロンを沈殿させ、界面活性剤処理工程を経た液体から、パラミロンを分離した。ドデシル硫酸ナトリウムの濃度が1.0質量/容量%となるように変更した点、pHを調整しなかった点以外は、同様にしてさらに界面活性剤処理工程を行った。その後、上記と同様にして分離工程を行った。このようにして、界面活性剤処理工程及び分離工程をそれぞれ3回ずつ行った。
[洗浄工程]
分離工程において遠心分離によって沈殿したパラミロンを、純水によって懸濁させ、40℃にて10分間静置した。次に、遠心分離(1000×g、2分間、室温)によってパラミロンを沈殿させた。このような操作を合計3回行った。
[乾燥工程]
洗浄工程において遠心分離によって沈殿したパラミロンを、50℃にて乾燥させて、パラミロン粒子を得た。
実施例1:抗肥満効果の評価試験
6週齢ウィスター系雄ラット(日本チャールズリバー社製)を1週間馴化した後、試験に供した。
飼料として、粉末飼料(オリエンタル酵母工業社製、マウス・ラット・ハムスター用飼料/MF(飼育用))100質量部とラード(雪印メグミルク社製、純製ラード)26質量部とを混合して得られた高脂肪飼料、及び該高脂肪飼料にパラミロンを配合したパラミロン含有高脂肪飼料を準備した。なお、パラミロンの配合量は、ラットの1日当たりの飼料摂食量を20 gと仮定して、パラミロンの摂取量が500 mg/kg体重/日となるように、ラットの体重に応じて配合した。例えば、パラミロンの配合量は、粉末飼料100質量部とラード26質量部の混合物に対して、ラットの体重が300 gの場合は0.945質量部であり、ラットの体重が500 gの場合は1.575質量部とした。
馴化後のラット(体重200〜250 g)に対して、高脂肪飼料を自由摂食させながら(OB群:n=6)、或いはパラミロン含有高脂肪飼料を自由摂食させながら(PA500群:n=6)、12週間飼育した。なお、一日当たりの飼料摂食量に基づいて一日当たりの摂取カロリー量を算出したところ、摂取カロリーはOB群及びPA500群共100 kcal/日前後であり、両群間で有意差はなかった。
12週間飼育後、体重(g)を測定し、飼育開始時からの体重増加量(g)を算出した。その後、解剖して、腎周辺脂肪組織及び腸間膜脂肪組織を採取して、その重量(g)を測定した。測定値及び算出値の平均値を示すグラフを図1〜3に示す。また、OB群及びPA500群それぞれについて、採取した腸間膜脂肪組織の代表例の写真を図4に示す。
図1〜3に示されるように、PA500群では、OB群と摂取カロリーが同程度であるにも関わらず、体重増加量、腎周辺脂肪量、及び腸間膜脂肪量が全て、OB群よりも有意に低かった。このことから、パラミロンが抗肥満作用を有することが示された。

Claims (9)

  1. パラミロンを含有する、抗肥満剤。
  2. 前記パラミロンがパラミロン粒子である、請求項1に記載の抗肥満剤。
  3. 前記パラミロンがユーグレナ・グラシリス由来のパラミロンである、請求項1又は2に記載の抗肥満剤。
  4. 前記パラミロンがユーグレナ・グラシリスEOD-1株(受託番号FERM BP-11530)由来のパラミロンである、請求項1〜3のいずれかに記載の抗肥満剤。
  5. 前記肥満が内臓脂肪型肥満である、請求項1〜4のいずれかに記載の抗肥満剤。
  6. メタボリックシンドロームの予防又は改善のために用いられる、請求項1〜5のいずれかに記載の抗肥満剤。
  7. 1日1回以上経口摂取するように用いられる、請求項1〜6のいずれかに記載の抗肥満剤。
  8. 医薬である、請求項1〜7のいずれかに記載の抗肥満剤。
  9. 食品組成物である、請求項1〜7のいずれかに記載の抗肥満剤。
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