JPH0987302A - キトサンを含む組成物 - Google Patents
キトサンを含む組成物Info
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- JPH0987302A JPH0987302A JP7244462A JP24446295A JPH0987302A JP H0987302 A JPH0987302 A JP H0987302A JP 7244462 A JP7244462 A JP 7244462A JP 24446295 A JP24446295 A JP 24446295A JP H0987302 A JPH0987302 A JP H0987302A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 キトサンを舌触りよく且つ腸内での吸収を高
める。 【解決手段】 食品または薬剤として用いられるキトサ
ンについては粒度を36メッシュパス80%以上のもの
とすることで、舌触りをよくし、飲用水添加剤として用
いられるキトサンについては脱アセチル化度を50%以
上とすることで水溶性とし、摂取しやすくする。
める。 【解決手段】 食品または薬剤として用いられるキトサ
ンについては粒度を36メッシュパス80%以上のもの
とすることで、舌触りをよくし、飲用水添加剤として用
いられるキトサンについては脱アセチル化度を50%以
上とすることで水溶性とし、摂取しやすくする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はキトサン若しくはキトサ
ンを含む食品、薬剤または飲用水添加剤に関する。
ンを含む食品、薬剤または飲用水添加剤に関する。
【0002】
【従来の技術】キトサンは以下の化学式1に示すキチン
を脱アセチル化して得られる化学式2で表わされる物質
である。
を脱アセチル化して得られる化学式2で表わされる物質
である。
【0003】
【化1】
【0004】
【化2】
【0005】上記キトサンには、多くの薬効があること
が報告されている。例えば、特開昭54−148090
号公報及び特開平5−316996号公報には降コレス
テロール作用があることが記載され、特開昭56−13
5494号公報及び特開昭58−15996号公報には
リゾチームの力値測定において再現性に優れた基質とし
ての作用があることが記載され、特開昭59−2782
6号公報には抗腫瘍作用があることが記載され、更に特
開昭61−130230号公報には抗感染症剤としての
作用があることが記載されている。
が報告されている。例えば、特開昭54−148090
号公報及び特開平5−316996号公報には降コレス
テロール作用があることが記載され、特開昭56−13
5494号公報及び特開昭58−15996号公報には
リゾチームの力値測定において再現性に優れた基質とし
ての作用があることが記載され、特開昭59−2782
6号公報には抗腫瘍作用があることが記載され、更に特
開昭61−130230号公報には抗感染症剤としての
作用があることが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のキトサ
ンは舌触りが悪く、大腸内での吸収も悪い。そのため、
特殊栄養食品や経口剤としての用途に限界がある。
ンは舌触りが悪く、大腸内での吸収も悪い。そのため、
特殊栄養食品や経口剤としての用途に限界がある。
【0007】また、キトサン自体の効能についても十分
な知見が得られておらず、血中LDLコレステロールの
低下、血中遊離脂肪酸の低下、血中リン脂質の改善、血
中または尿中グルコースの改善、血圧降下、抗高ナトリ
ウム血症、整腸及び大便臭の低減作用については検証が
なされていない。
な知見が得られておらず、血中LDLコレステロールの
低下、血中遊離脂肪酸の低下、血中リン脂質の改善、血
中または尿中グルコースの改善、血圧降下、抗高ナトリ
ウム血症、整腸及び大便臭の低減作用については検証が
なされていない。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべく本
発明は、食品または薬剤として用いられるキトサンにつ
いては粒度を36メッシュパス80%以上のものとし、
且つ脱アセチル化度を45〜55%とするか、分子量を
160から3,200とすることで水溶性となるように
することで、舌ざわりをよくし、飲用水添加剤として用
いられるようにした。
発明は、食品または薬剤として用いられるキトサンにつ
いては粒度を36メッシュパス80%以上のものとし、
且つ脱アセチル化度を45〜55%とするか、分子量を
160から3,200とすることで水溶性となるように
することで、舌ざわりをよくし、飲用水添加剤として用
いられるようにした。
【0009】更に本発明にあってはキトサンを、血中L
DLコレステロールの低下食品、血中LDLコレステロ
ールの低下剤、血中遊離脂肪酸の低下食品、血中遊離脂
肪酸の低下剤、血中リン脂質改善食品、血中リン脂質改
善剤、血中または尿中グルコース改善食品、血中または
尿中グルコース改善剤、血圧降下用食品、抗高血圧剤、
高ナトリウム血症用食品、抗高ナトリウム血症剤、整腸
用食品、整腸剤、大便臭低減食品または大便臭低減剤と
して用いることで、用途の大幅な拡大を図った。ここ
で、動脈硬化指数は、{(総コレステロール)−(LD
L)}/(LDL)、即ち、HDL/LDLで表わさ
れ、LDLが低下すると動脈硬化指数は大きく(良く)
なる。
DLコレステロールの低下食品、血中LDLコレステロ
ールの低下剤、血中遊離脂肪酸の低下食品、血中遊離脂
肪酸の低下剤、血中リン脂質改善食品、血中リン脂質改
善剤、血中または尿中グルコース改善食品、血中または
尿中グルコース改善剤、血圧降下用食品、抗高血圧剤、
高ナトリウム血症用食品、抗高ナトリウム血症剤、整腸
用食品、整腸剤、大便臭低減食品または大便臭低減剤と
して用いることで、用途の大幅な拡大を図った。ここ
で、動脈硬化指数は、{(総コレステロール)−(LD
L)}/(LDL)、即ち、HDL/LDLで表わさ
れ、LDLが低下すると動脈硬化指数は大きく(良く)
なる。
【0010】本発明のキトサンは、蟹、海老の甲殻を原
料とし、これに塩酸による脱灰(CaCO3の分解除去、
例えば2NHClで常温2日処理)、苛性ソーダによる
脱蛋白(例えば1NNaOH、100℃、36時間処
理)をおこなってキチンを得、このキチンを水洗いし、
濃苛性ソーダ(例えば40%)にて加熱処理(例えば油
浴中6時間処理)し、部分脱アセチル化した後、微粉砕
して目的のキトサンを得る。
料とし、これに塩酸による脱灰(CaCO3の分解除去、
例えば2NHClで常温2日処理)、苛性ソーダによる
脱蛋白(例えば1NNaOH、100℃、36時間処
理)をおこなってキチンを得、このキチンを水洗いし、
濃苛性ソーダ(例えば40%)にて加熱処理(例えば油
浴中6時間処理)し、部分脱アセチル化した後、微粉砕
して目的のキトサンを得る。
【0011】このようにして得られたキトサンの分子量
は1万〜100万以上、脱アセチル化度は50%以上、
好ましくは80%以上、粒度は36メッシュパス80%
以上である。但し水溶性キトサンとする場合には脱アセ
チル化度は45〜55%とするか、分子量160から
3,200のオリゴ糖とする。このような水溶性キトサ
ンを得るには、稀酢酸とメタノールに溶解したキトサン
液をピリジン、無水酢酸液に滴下し、常温で5時間攪拌
混合し、アセトンを注入してアセトン溶解部分より水溶
性キトサンを得る。また、キトサンに濃塩酸を加え、加
水分解したキトサンオリゴ糖、若しくはキトサンオリゴ
糖のアセチル基に酢酸、ギ酸、乳酸等の有機酸をイオン
結合したもの、更にはキトサンを過酸化水素で処理し、
オリゴ糖を得てもよい。
は1万〜100万以上、脱アセチル化度は50%以上、
好ましくは80%以上、粒度は36メッシュパス80%
以上である。但し水溶性キトサンとする場合には脱アセ
チル化度は45〜55%とするか、分子量160から
3,200のオリゴ糖とする。このような水溶性キトサ
ンを得るには、稀酢酸とメタノールに溶解したキトサン
液をピリジン、無水酢酸液に滴下し、常温で5時間攪拌
混合し、アセトンを注入してアセトン溶解部分より水溶
性キトサンを得る。また、キトサンに濃塩酸を加え、加
水分解したキトサンオリゴ糖、若しくはキトサンオリゴ
糖のアセチル基に酢酸、ギ酸、乳酸等の有機酸をイオン
結合したもの、更にはキトサンを過酸化水素で処理し、
オリゴ糖を得てもよい。
【0012】また、キトサンを食品への添加物として用
いる場合には、0.1〜50wt%、好ましくは1.5〜
10wt%とし、添加する食品としては、例えば、パン、
クッキー、ビスケット、饂飩、ラーメン等任意であり、
薬品として用いる場合には、0.1〜100wt%、好ま
しくは0.1〜20wt%とし、飲料水への添加剤として
用いる場合には、0.01〜10wt%、好ましくは0.
1〜3wt%とする。
いる場合には、0.1〜50wt%、好ましくは1.5〜
10wt%とし、添加する食品としては、例えば、パン、
クッキー、ビスケット、饂飩、ラーメン等任意であり、
薬品として用いる場合には、0.1〜100wt%、好ま
しくは0.1〜20wt%とし、飲料水への添加剤として
用いる場合には、0.01〜10wt%、好ましくは0.
1〜3wt%とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を、各
用途に分けて説明する。
用途に分けて説明する。
【0014】(血中LDLコレステロールの低下食品、
または低下剤)キトサンとして、100メッシュパス9
0%(試料A)、64メッシュパス90%(試料B)、
36メッシュパス80%(試料C)及び25メッシュパ
ス80%(試料D)の4種を用意した。またキトサンの
分子量は100万以上、脱アセチル化度は80%のもの
を用いた。
または低下剤)キトサンとして、100メッシュパス9
0%(試料A)、64メッシュパス90%(試料B)、
36メッシュパス80%(試料C)及び25メッシュパ
ス80%(試料D)の4種を用意した。またキトサンの
分子量は100万以上、脱アセチル化度は80%のもの
を用いた。
【0015】上記のキトサンを用いて血中LDLコレス
テロール(low density lipoprotein cholesterol)の
低下について実験をおこなった。対象は成人男子とし、
最初の10日間は通常の食事の他に全卵1ケ×3食/日
(約65グラム/1ケ、コレステロール含量840mg
/日)及び粗塩(3g×3食/日)を、続く10日間は
その他にキトサン0.5g×3回/日を追加し、更に次
の10日間はキトサンを1.5g×3回/日に増量し、
最後の10日間はキトサン投与を中止し実験前の状態
(普通食+全卵1ケ×3食/日+粗塩3g×3食/日)
とし、各10日毎に血中LDLコレステロールを測定し
た。測定結果を以下の(表1)に示す。
テロール(low density lipoprotein cholesterol)の
低下について実験をおこなった。対象は成人男子とし、
最初の10日間は通常の食事の他に全卵1ケ×3食/日
(約65グラム/1ケ、コレステロール含量840mg
/日)及び粗塩(3g×3食/日)を、続く10日間は
その他にキトサン0.5g×3回/日を追加し、更に次
の10日間はキトサンを1.5g×3回/日に増量し、
最後の10日間はキトサン投与を中止し実験前の状態
(普通食+全卵1ケ×3食/日+粗塩3g×3食/日)
とし、各10日毎に血中LDLコレステロールを測定し
た。測定結果を以下の(表1)に示す。
【0016】
【表1】
【0017】(表1)から血中LDLコレステロールの
低下剤としてのキトサンは、粒度が36メッシュパス8
0%以上のものが好ましく、投与量は1.5g/日〜
4.5g/日が好ましいことが分る。
低下剤としてのキトサンは、粒度が36メッシュパス8
0%以上のものが好ましく、投与量は1.5g/日〜
4.5g/日が好ましいことが分る。
【0018】尚、上記のLDLコレステロールの低下剤
と他の食物繊維、例えばグアーガム、マンナン、水溶性
植物繊維等と併用してもよい。
と他の食物繊維、例えばグアーガム、マンナン、水溶性
植物繊維等と併用してもよい。
【0019】また、キトサンを食品に添加した実験を行
った。小麦粉390g、マーガリン15g、砂糖24
g、スキムミルク8g、塩7g、水300g、イースト
4gに上記64メッシュパス90%のキトサンを10g
加えクッキーを焼いた。その結果、キトサンを入れない
クッキーと外観上差がなく、クッキー200gを毎日食
したところ、5日目以降、血中LDLコレステロールが
顕著に低下した。
った。小麦粉390g、マーガリン15g、砂糖24
g、スキムミルク8g、塩7g、水300g、イースト
4gに上記64メッシュパス90%のキトサンを10g
加えクッキーを焼いた。その結果、キトサンを入れない
クッキーと外観上差がなく、クッキー200gを毎日食
したところ、5日目以降、血中LDLコレステロールが
顕著に低下した。
【0020】更に、キトサンを飲用水に添加した実験を
行った。36メッシュパス80%キトサン(分子量10
0万以上、脱アセチル化度80%)を10%過酸化水素
で10時間、90℃で処理し、グリコシド結合を切断
し、分子量1700の水溶性キトサンを得た。そして、
この水溶性キトサンの5%水溶液を毎日100ml飲用
したところ、10日目以降、血中LDLコレステロール
が顕著に低下した。
行った。36メッシュパス80%キトサン(分子量10
0万以上、脱アセチル化度80%)を10%過酸化水素
で10時間、90℃で処理し、グリコシド結合を切断
し、分子量1700の水溶性キトサンを得た。そして、
この水溶性キトサンの5%水溶液を毎日100ml飲用
したところ、10日目以降、血中LDLコレステロール
が顕著に低下した。
【0021】(血中遊離脂肪酸の低下食品、または低下
剤)キトサンとして、64メッシュパス90%(試料
A)、36メッシュパス80%(試料B)及び25メッ
シュパス80%(試料C)の3種を用意した。またキト
サンの分子量は100万以上、脱アセチル化度は80%
ものを用いた。
剤)キトサンとして、64メッシュパス90%(試料
A)、36メッシュパス80%(試料B)及び25メッ
シュパス80%(試料C)の3種を用意した。またキト
サンの分子量は100万以上、脱アセチル化度は80%
ものを用いた。
【0022】上記のキトサンを用いて血中遊離脂肪酸の
低下について実験をおこなった。対象は成人男子とし、
最初の10日間は通常の食事の他に全卵1ケ×3食/日
(約65グラム/1ケ、脂質22g/日)及び粗塩(3
g×3食/日)を、続く10日間はその他にキトサン
0.5g×3回/日を追加し、更に次の10日間はキト
サンを1.5g×3回/日に増量し、各10日毎に血中
遊離脂肪酸を測定した。測定結果を以下の(表2)に示
す。
低下について実験をおこなった。対象は成人男子とし、
最初の10日間は通常の食事の他に全卵1ケ×3食/日
(約65グラム/1ケ、脂質22g/日)及び粗塩(3
g×3食/日)を、続く10日間はその他にキトサン
0.5g×3回/日を追加し、更に次の10日間はキト
サンを1.5g×3回/日に増量し、各10日毎に血中
遊離脂肪酸を測定した。測定結果を以下の(表2)に示
す。
【0023】
【表2】
【0024】(表2)から血中遊離脂肪酸の低下剤とし
てのキトサンは、粒度が36メッシュパス80%以上の
ものが好ましく、投与量は1.5g×3回/日以上が好
ましいことが分る。尚、表中Pは有意性の確率を示す。
てのキトサンは、粒度が36メッシュパス80%以上の
ものが好ましく、投与量は1.5g×3回/日以上が好
ましいことが分る。尚、表中Pは有意性の確率を示す。
【0025】尚、上記の血中遊離脂肪酸の低下剤と他の
食物繊維、例えば、グアーガム、マンナン、水溶性コー
ンファイバー、大豆ペプチド、魚肉ペプチド、ペクチ
ン、アルギン酸、オリゴ糖、ソルビトール等と併用して
もよい。
食物繊維、例えば、グアーガム、マンナン、水溶性コー
ンファイバー、大豆ペプチド、魚肉ペプチド、ペクチ
ン、アルギン酸、オリゴ糖、ソルビトール等と併用して
もよい。
【0026】また、キトサンを食品に添加した実験を行
った。小麦粉454g、砂糖113g、卵28g、フレ
ーバ0.5g、80メッシュパス90%のキトサン99
g、マーガリン170g、還元麦芽糖113g、スキム
ミルク17g、ベーキングパウダー4.5gを加えビス
ケットを作った。その結果、キトサンを入れないビスケ
ットと外観上差がなく、ビスケット200gを毎日食し
たところ、7日目以降、血中遊離脂肪酸が顕著に低下し
た。
った。小麦粉454g、砂糖113g、卵28g、フレ
ーバ0.5g、80メッシュパス90%のキトサン99
g、マーガリン170g、還元麦芽糖113g、スキム
ミルク17g、ベーキングパウダー4.5gを加えビス
ケットを作った。その結果、キトサンを入れないビスケ
ットと外観上差がなく、ビスケット200gを毎日食し
たところ、7日目以降、血中遊離脂肪酸が顕著に低下し
た。
【0027】更に、キトサンを飲用水に添加した実験を
行った。80メッシュパス90%のキトサン(分子量9
0万以上)を10%塩酸中で3時間、50℃で処理し、
グリコシド結合を切断し、分子量1500のキトサンオ
リゴ糖を得た。そして、このキトサンオリゴ糖の5gを
水道水500mlに溶かし、毎日500ml飲用し、血
中遊離脂肪酸を測定したところ以下の(表3)に示す結
果を得た。
行った。80メッシュパス90%のキトサン(分子量9
0万以上)を10%塩酸中で3時間、50℃で処理し、
グリコシド結合を切断し、分子量1500のキトサンオ
リゴ糖を得た。そして、このキトサンオリゴ糖の5gを
水道水500mlに溶かし、毎日500ml飲用し、血
中遊離脂肪酸を測定したところ以下の(表3)に示す結
果を得た。
【0028】
【表3】
【0029】(表3)から、摂取後5日では血中遊離脂
肪酸の低下は見られなかったが、10日目には5%の危
険率で、20日目には1%の危険率で顕著に低下した。
ここで、5%の危険率とは確率的に95%は確かという
意味である。
肪酸の低下は見られなかったが、10日目には5%の危
険率で、20日目には1%の危険率で顕著に低下した。
ここで、5%の危険率とは確率的に95%は確かという
意味である。
【0030】(血中リン脂質改善食品、または改善剤)
キトサンを用いて血中リン脂質の低下について実験をお
こなった。ここで、リン脂質症は肝細胞内にリン脂質が
異常に沈着したもので、肝腫大、脾腫になってあらわれ
る。
キトサンを用いて血中リン脂質の低下について実験をお
こなった。ここで、リン脂質症は肝細胞内にリン脂質が
異常に沈着したもので、肝腫大、脾腫になってあらわれ
る。
【0031】キトサンとして、100メッシュパス90
%(試料A)、64メッシュパス80%(試料B)、3
6メッシュパス80%(試料C)の3種を用意した。ま
たキトサンの分子量は100万以上、脱アセチル化度は
80%ものを用いた。
%(試料A)、64メッシュパス80%(試料B)、3
6メッシュパス80%(試料C)の3種を用意した。ま
たキトサンの分子量は100万以上、脱アセチル化度は
80%ものを用いた。
【0032】上記のキトサンを用いて行った血中リン脂
質の低下において、対象は成人男子とし、最初の10日
間は通常の食事の他に全卵1ケ×3食/日(約65グラ
ム/1ケ)及び粗塩(3g×3食/日)を、続く10日
間はその他にキトサン0.5g×3回/日を追加し、更
に次の10日間はキトサンを1.5g×3回/日に増量
し、各10日毎に血中リン脂質を測定した。測定結果を
以下の(表4)に示す。
質の低下において、対象は成人男子とし、最初の10日
間は通常の食事の他に全卵1ケ×3食/日(約65グラ
ム/1ケ)及び粗塩(3g×3食/日)を、続く10日
間はその他にキトサン0.5g×3回/日を追加し、更
に次の10日間はキトサンを1.5g×3回/日に増量
し、各10日毎に血中リン脂質を測定した。測定結果を
以下の(表4)に示す。
【0033】
【表4】
【0034】(表4)からキトサンは粒度が細かいほど
効果が早く現れ、キトサンの摂取量は0.5g×3回/
日よりも1.5g×3回/日の方が効果があることが分
る。
効果が早く現れ、キトサンの摂取量は0.5g×3回/
日よりも1.5g×3回/日の方が効果があることが分
る。
【0035】尚、上記の血中リン脂質改善剤と他の食物
繊維、例えば、グアーガム、マンナン、水溶性コーンフ
ァイバー、大豆ペプチド、魚肉ペプチド、ペクチン、ア
ルギン酸、オリゴ糖、ソルビトール等と併用してもよ
い。
繊維、例えば、グアーガム、マンナン、水溶性コーンフ
ァイバー、大豆ペプチド、魚肉ペプチド、ペクチン、ア
ルギン酸、オリゴ糖、ソルビトール等と併用してもよ
い。
【0036】また、キトサンを食品に添加した実験を行
った。強力粉166g、薄力粉84g、かんすい83
g、キトサン10gを加えてラーメンを作った。通常の
ラーメンと製造上並びに外観、味覚に変化なく、1日1
玉のラーメン(100g)を食したところ、血中リン脂
質の変化は以下の(表5)の通りであった。
った。強力粉166g、薄力粉84g、かんすい83
g、キトサン10gを加えてラーメンを作った。通常の
ラーメンと製造上並びに外観、味覚に変化なく、1日1
玉のラーメン(100g)を食したところ、血中リン脂
質の変化は以下の(表5)の通りであった。
【0037】
【表5】
【0038】(表5)から、キトサン入りラーメンを2
0日間連続して食したところ、血中リン脂質が改善され
ることが分る。
0日間連続して食したところ、血中リン脂質が改善され
ることが分る。
【0039】更に、キトサンを飲用水に添加した実験を
行った。キチン(分子量100万、粒度36メッシュパ
ス80%以上)を40%苛性ソーダ中で3時間、25℃
で処理し、45〜55%の脱アセチルキトサンを得た。
脱アセチル化度が45〜55%のキトサンのみ特異的に
水溶性を示し、その水溶性キトサン10gを500ml
の水道水に溶解し、成人男子に200ml/日飲用させ
た(キトサン4g/日に相当)。血中リン脂質の測定結
果を以下の(表6)に示す。
行った。キチン(分子量100万、粒度36メッシュパ
ス80%以上)を40%苛性ソーダ中で3時間、25℃
で処理し、45〜55%の脱アセチルキトサンを得た。
脱アセチル化度が45〜55%のキトサンのみ特異的に
水溶性を示し、その水溶性キトサン10gを500ml
の水道水に溶解し、成人男子に200ml/日飲用させ
た(キトサン4g/日に相当)。血中リン脂質の測定結
果を以下の(表6)に示す。
【0040】
【表6】
【0041】(表6)から、キトサン入り水道水を5日
飲んだ時点で、血中リン脂質が顕著に低下することが分
る。
飲んだ時点で、血中リン脂質が顕著に低下することが分
る。
【0042】(血中または尿中グルコース改善食品、ま
たは改善剤)キトサンを用いて血中または尿中グルコー
スの改善について実験をおこなった。ここで、血中グル
コースまたは尿中グルコースの値が高いということは糖
尿病を意味し、その原因として遺伝、美食、運動不足な
どが挙げられる。糖尿病患者はインシュリン依存性のも
のとインシュリン非依存性のものがあり、その比は1:
20で前者はインシュリン注射を定期的に行わなければ
ならず、本発明は主として後者(インシュリン非依存
性)に対するものである。
たは改善剤)キトサンを用いて血中または尿中グルコー
スの改善について実験をおこなった。ここで、血中グル
コースまたは尿中グルコースの値が高いということは糖
尿病を意味し、その原因として遺伝、美食、運動不足な
どが挙げられる。糖尿病患者はインシュリン依存性のも
のとインシュリン非依存性のものがあり、その比は1:
20で前者はインシュリン注射を定期的に行わなければ
ならず、本発明は主として後者(インシュリン非依存
性)に対するものである。
【0043】上記実験に用いるキトサンとしては、10
0メッシュパス90%(試料A)、64メッシュパス8
0%(試料B)、36メッシュパス80%(試料C)の
3種を用意した。またキトサンの分子量は100万以
上、脱アセチル化度は80%のものを用いた。
0メッシュパス90%(試料A)、64メッシュパス8
0%(試料B)、36メッシュパス80%(試料C)の
3種を用意した。またキトサンの分子量は100万以
上、脱アセチル化度は80%のものを用いた。
【0044】上記のキトサンを用いて行った血中及び尿
中グルコースの測定において、対象は成人男子とし、最
初の10日間は通常の食事の他に全卵1ケ×3食/日
(約65グラム/1ケ)及び粗塩(3g×3食/日)
を、続く10日間はその他にキトサン0.5g×3回/
日を追加し、更に次の10日間はキトサンを1.5g×
3回/日に増量し、各10日毎に血中及び尿中グルコー
スの測定をした。測定結果を以下の(表7)に示す。
中グルコースの測定において、対象は成人男子とし、最
初の10日間は通常の食事の他に全卵1ケ×3食/日
(約65グラム/1ケ)及び粗塩(3g×3食/日)
を、続く10日間はその他にキトサン0.5g×3回/
日を追加し、更に次の10日間はキトサンを1.5g×
3回/日に増量し、各10日毎に血中及び尿中グルコー
スの測定をした。測定結果を以下の(表7)に示す。
【0045】
【表7】
【0046】(表7)からキトサンは粒度が細かいほど
効果が早く現れ、キトサンの摂取量は0.5g×3回/
日よりも1.5g×3回/日の方が効果があることが分
る。
効果が早く現れ、キトサンの摂取量は0.5g×3回/
日よりも1.5g×3回/日の方が効果があることが分
る。
【0047】尚、上記の血中または尿中グルコース改善
剤として、動物性繊維であるキトサンの他に、食物繊
維、例えば、グアーガム、マンナン、水溶性コーンファ
イバー、大豆ペプチド、魚肉ペプチド、ペクチン、アル
ギン酸、オリゴ糖、ソルビトール等と併用して効果を向
上させてもよい。
剤として、動物性繊維であるキトサンの他に、食物繊
維、例えば、グアーガム、マンナン、水溶性コーンファ
イバー、大豆ペプチド、魚肉ペプチド、ペクチン、アル
ギン酸、オリゴ糖、ソルビトール等と併用して効果を向
上させてもよい。
【0048】また、キトサンを食品に添加した実験を行
った。合びき肉240g、玉葱120g、バター13
g、パン粉80g、牛乳100ml、卵5g、キトサン
10g、胡椒少々を混ぜてハンバーグを作り、このハン
バーグ150g(キトサン2.7g)を毎日1回食し、
実験前と20日後までの血糖値及び尿糖値を測定した。
測定結果を以下の(表8)に示す。
った。合びき肉240g、玉葱120g、バター13
g、パン粉80g、牛乳100ml、卵5g、キトサン
10g、胡椒少々を混ぜてハンバーグを作り、このハン
バーグ150g(キトサン2.7g)を毎日1回食し、
実験前と20日後までの血糖値及び尿糖値を測定した。
測定結果を以下の(表8)に示す。
【0049】
【表8】
【0050】(表8)から、血糖値及び尿糖値ともキト
サンを摂取してから10日目より顕著に低下し、グルコ
ース値が正常に近くなることが分る。
サンを摂取してから10日目より顕著に低下し、グルコ
ース値が正常に近くなることが分る。
【0051】更に、キトサンを飲用水に添加した実験を
行った。キチン(分子量100万、粒度36メッシュパ
ス80%以上)を50%苛性ソーダ中で3時間、50℃
で処理し、脱アセチル化度50%の水溶性キトサンを得
た。この水溶性キトサン10gを500mlの水道水に
混合し、成人男子に200ml/日飲用させた(キトサ
ン4g/日に相当)。血糖値及び尿糖値の測定結果を以
下の(表9)に示す。
行った。キチン(分子量100万、粒度36メッシュパ
ス80%以上)を50%苛性ソーダ中で3時間、50℃
で処理し、脱アセチル化度50%の水溶性キトサンを得
た。この水溶性キトサン10gを500mlの水道水に
混合し、成人男子に200ml/日飲用させた(キトサ
ン4g/日に相当)。血糖値及び尿糖値の測定結果を以
下の(表9)に示す。
【0052】
【表9】
【0053】(表9)から、キトサン入り水道水を飲ん
だ5日目以降、血糖値及び尿糖値とも低下し、20日目
でほぼ正常値になることが分る。
だ5日目以降、血糖値及び尿糖値とも低下し、20日目
でほぼ正常値になることが分る。
【0054】(血圧降下用食品、または抗高血圧剤)キ
トサンを用いて血圧降下について実験をおこなった。実
験に用いるキトサンとしては、100メッシュパス90
%以上の分子量480、脱アセチル化度90%以上のキ
トサンオリゴ糖を用い、成人男子を対象とし、最初の1
0日は普通食を食し、その後の10日間は水溶性キトサ
ン0.5g×3回/日、それに続く10日間は水溶性キ
トサンを1.5g×3回/日に増量摂取し、各10日目
に大便を収集し、糞便中の塩素イオンを分析するととも
に血中の塩素イオン及び血圧を測定した。測定結果を以
下の(表10)に示す。
トサンを用いて血圧降下について実験をおこなった。実
験に用いるキトサンとしては、100メッシュパス90
%以上の分子量480、脱アセチル化度90%以上のキ
トサンオリゴ糖を用い、成人男子を対象とし、最初の1
0日は普通食を食し、その後の10日間は水溶性キトサ
ン0.5g×3回/日、それに続く10日間は水溶性キ
トサンを1.5g×3回/日に増量摂取し、各10日目
に大便を収集し、糞便中の塩素イオンを分析するととも
に血中の塩素イオン及び血圧を測定した。測定結果を以
下の(表10)に示す。
【0055】
【表10】
【0056】(表10)から、キトサンを0.5g×3
回/日好ましくは1.5g×3回/日摂取することで、
大便中の塩素イオンの増加(腸での塩素イオン吸収阻
止)、血中塩素イオン、血圧の低下が認められる。
回/日好ましくは1.5g×3回/日摂取することで、
大便中の塩素イオンの増加(腸での塩素イオン吸収阻
止)、血中塩素イオン、血圧の低下が認められる。
【0057】尚、上記の抗高血圧剤として、動物性繊維
であるキトサンの他に、食物繊維、例えば、グアーガ
ム、マンナン、水溶性コーンファイバー、大豆ペプチ
ド、魚肉ペプチド、ペクチン、アルギン酸、オリゴ糖、
ソルビトール等と併用して効果を向上させてもよい。
であるキトサンの他に、食物繊維、例えば、グアーガ
ム、マンナン、水溶性コーンファイバー、大豆ペプチ
ド、魚肉ペプチド、ペクチン、アルギン酸、オリゴ糖、
ソルビトール等と併用して効果を向上させてもよい。
【0058】また、キトサンを食品に添加した実験を行
った。強力粉390g、砂糖24g、バター15g、食
塩7g、スキムミルク78g、イースト4g、水300
ml、水溶性キトサン20gを混ぜ、食パンを作ったと
ころ、外観食味とも変わらず、できたパンを1日半斤1
0日間食した。5日目毎に測定した大便中の塩素イオン
濃度、血中の塩素イオン濃度及び血圧の測定結果を以下
の(表11)に示す。
った。強力粉390g、砂糖24g、バター15g、食
塩7g、スキムミルク78g、イースト4g、水300
ml、水溶性キトサン20gを混ぜ、食パンを作ったと
ころ、外観食味とも変わらず、できたパンを1日半斤1
0日間食した。5日目毎に測定した大便中の塩素イオン
濃度、血中の塩素イオン濃度及び血圧の測定結果を以下
の(表11)に示す。
【0059】
【表11】
【0060】(表11)から、キトサン入りパンを食し
始めて5日目から大便中の塩素イオン濃度は増加し、逆
に血中の塩素イオン濃度は減少し、血圧も降下すること
が分る。
始めて5日目から大便中の塩素イオン濃度は増加し、逆
に血中の塩素イオン濃度は減少し、血圧も降下すること
が分る。
【0061】更に、キトサンを飲用水に添加した実験を
行った。市販の浄水器に水溶性キトサンが一定量入るよ
うに改造し、その水を毎日500ml(水溶性キトサン
5g)を飲用した。その結果を以下の(表12)に示
す。
行った。市販の浄水器に水溶性キトサンが一定量入るよ
うに改造し、その水を毎日500ml(水溶性キトサン
5g)を飲用した。その結果を以下の(表12)に示
す。
【0062】
【表12】
【0063】(表12)から、キトサンを添加した水を
飲用したところ、5日目から徐々に大便中の塩素イオン
濃度は増加し、逆に血中の塩素イオン濃度は減少し、血
圧も降下し、これが20日目になると顕著になることが
分る。
飲用したところ、5日目から徐々に大便中の塩素イオン
濃度は増加し、逆に血中の塩素イオン濃度は減少し、血
圧も降下し、これが20日目になると顕著になることが
分る。
【0064】(高ナトリウム血症用食品、抗高ナトリウ
ム血症剤)高ナトリウム血症は血清中のナトリウム濃度
が正常値上限(154meq/l)を超えた病状をい
い、急性と持続性のものがある。急性高ナトリウム血症
は高齢者や子供における下痢、嘔吐等による脱水、高温
環境下における作業と水分摂取不足等で認められ、これ
らは飲水を促し、低張液(3%ブドウ糖等)を輸液する
ことによって数日以内に回復する。一方、持続性高ナト
リウム血症は下垂体後葉よりの抗利尿ホルモン(AD
H)分泌低下、即ち尿崩症があり、これに加えて意識ま
たは口渇感の障害のある時に発現する。この場合タンニ
ン酸ピトレッシジ注射またはデスモプレシン点鼻などA
DH製剤補充で回復するが、家庭での対処が難しい。
ム血症剤)高ナトリウム血症は血清中のナトリウム濃度
が正常値上限(154meq/l)を超えた病状をい
い、急性と持続性のものがある。急性高ナトリウム血症
は高齢者や子供における下痢、嘔吐等による脱水、高温
環境下における作業と水分摂取不足等で認められ、これ
らは飲水を促し、低張液(3%ブドウ糖等)を輸液する
ことによって数日以内に回復する。一方、持続性高ナト
リウム血症は下垂体後葉よりの抗利尿ホルモン(AD
H)分泌低下、即ち尿崩症があり、これに加えて意識ま
たは口渇感の障害のある時に発現する。この場合タンニ
ン酸ピトレッシジ注射またはデスモプレシン点鼻などA
DH製剤補充で回復するが、家庭での対処が難しい。
【0065】キトサンを用いて上記の血清中のナトリウ
ム濃度についての実験を行った。実験に用いるキトサン
としては、100メッシュパス90%(試料A)、64
メッシュパス80%(試料B)、36メッシュパス80
%(試料C)の3種を用意した。またキトサンの分子量
は100万以上、脱アセチル化度は80%のものを用い
た。
ム濃度についての実験を行った。実験に用いるキトサン
としては、100メッシュパス90%(試料A)、64
メッシュパス80%(試料B)、36メッシュパス80
%(試料C)の3種を用意した。またキトサンの分子量
は100万以上、脱アセチル化度は80%のものを用い
た。
【0066】実験対象は成人男子とし、最初の10日間
は通常の食事の他に全卵1ケ×3食/日(約65グラム
/1ケ)及び粗塩(3g×3食/日)を、続く10日間
はその他にキトサン0.5g×3回/日を追加し、更に
次の10日間はキトサンを1.5g×3回/日に増量
し、各10日毎に血中のナトリウムイオン濃度を測定し
た。測定結果を以下の(表13)に示す。
は通常の食事の他に全卵1ケ×3食/日(約65グラム
/1ケ)及び粗塩(3g×3食/日)を、続く10日間
はその他にキトサン0.5g×3回/日を追加し、更に
次の10日間はキトサンを1.5g×3回/日に増量
し、各10日毎に血中のナトリウムイオン濃度を測定し
た。測定結果を以下の(表13)に示す。
【0067】
【表13】
【0068】(表13)からキトサンは粒度が細かいほ
ど効果が早く現れ、キトサンの摂取量は0.5g×3回
/日よりも1.5g×3回/日の方が効果があることが
分る。
ど効果が早く現れ、キトサンの摂取量は0.5g×3回
/日よりも1.5g×3回/日の方が効果があることが
分る。
【0069】尚、上記の抗高ナトリウム血症剤として、
動物性繊維であるキトサンの他に、食物繊維、例えば、
グアーガム、マンナン、水溶性コーンファイバー、大豆
ペプチド、魚肉ペプチド、ペクチン、アルギン酸、オリ
ゴ糖、ソルビトール等と併用して効果を向上させてもよ
い。
動物性繊維であるキトサンの他に、食物繊維、例えば、
グアーガム、マンナン、水溶性コーンファイバー、大豆
ペプチド、魚肉ペプチド、ペクチン、アルギン酸、オリ
ゴ糖、ソルビトール等と併用して効果を向上させてもよ
い。
【0070】また、キトサンを食品に添加した実験を行
った。合びき肉240g、玉葱120g、バター13
g、パン粉80g、牛乳100ml、卵5g、水溶性キ
トサン10g、胡椒少々を混ぜてハンバーグを作り、こ
のハンバーグ150g(キトサン2.7g)を毎日1回
食し、実験前と20日後までの血中のナトリウムイオン
濃度を測定した。測定結果を以下の(表14)に示す。
った。合びき肉240g、玉葱120g、バター13
g、パン粉80g、牛乳100ml、卵5g、水溶性キ
トサン10g、胡椒少々を混ぜてハンバーグを作り、こ
のハンバーグ150g(キトサン2.7g)を毎日1回
食し、実験前と20日後までの血中のナトリウムイオン
濃度を測定した。測定結果を以下の(表14)に示す。
【0071】
【表14】
【0072】(表14)から、血中のナトリウムイオン
濃度はキトサンを摂取してから5日目より徐々に低下
し、20日目から顕著に低下することが分る。
濃度はキトサンを摂取してから5日目より徐々に低下
し、20日目から顕著に低下することが分る。
【0073】更に、キトサンを飲用水に添加した実験を
行った。キチン(分子量100万、粒度36メッシュパ
ス80%以上)を50%苛性ソーダ中で3時間、50℃
で処理し、脱アセチル化度50%の水溶性キトサンを得
た。この水溶性キトサン10gを500mlの水道水に
混合し、成人男子に200ml/日飲用させた(キトサ
ン4g/日に相当)。血中のナトリウムイオン濃度の測
定結果を以下の(表15)に示す。
行った。キチン(分子量100万、粒度36メッシュパ
ス80%以上)を50%苛性ソーダ中で3時間、50℃
で処理し、脱アセチル化度50%の水溶性キトサンを得
た。この水溶性キトサン10gを500mlの水道水に
混合し、成人男子に200ml/日飲用させた(キトサ
ン4g/日に相当)。血中のナトリウムイオン濃度の測
定結果を以下の(表15)に示す。
【0074】
【表15】
【0075】(表15)から、キトサン入り水道水を飲
んだ5日目以降、血中のナトリウムイオン濃度が低下
し、20日目でほぼ正常値になることが分る。
んだ5日目以降、血中のナトリウムイオン濃度が低下
し、20日目でほぼ正常値になることが分る。
【0076】(整腸用食品、整腸剤、大便臭低減食品ま
たは大便臭低減剤)キトサンを用いて以下の整腸作用の
実験を行った。10%水溶性キトサン(分子量400)
15ml、マンナン1.0g、緑茶由来のポリフェノー
ル1gを混合した水溶液を毎日飲用したところ、臭気及
び排便回数について以下の(表16)に示す結果を得
た。
たは大便臭低減剤)キトサンを用いて以下の整腸作用の
実験を行った。10%水溶性キトサン(分子量400)
15ml、マンナン1.0g、緑茶由来のポリフェノー
ル1gを混合した水溶液を毎日飲用したところ、臭気及
び排便回数について以下の(表16)に示す結果を得
た。
【0077】
【表16】
【0078】(表16)から、大便臭については摂取1
0日目以降顕著に臭気が低減し、排便回数については、
キトサン摂取前はほぼ2日に1回の排便であったが、摂
取後10日目以降排便回数も増加することが分る。
0日目以降顕著に臭気が低減し、排便回数については、
キトサン摂取前はほぼ2日に1回の排便であったが、摂
取後10日目以降排便回数も増加することが分る。
【0079】また、上記組成の水溶液を毎日飲用した場
合の、飲用前と飲用後10日目及び20日目の細菌数の
分析を行った。その結果を以下の(表17)に示す。
合の、飲用前と飲用後10日目及び20日目の細菌数の
分析を行った。その結果を以下の(表17)に示す。
【0080】
【表17】
【0081】(表17)から、キトサンを飲用し始めて
10日目以降、悪玉菌Clostridiaが減少し、善玉菌Bifi
dobacteriaが増加することが分る。
10日目以降、悪玉菌Clostridiaが減少し、善玉菌Bifi
dobacteriaが増加することが分る。
【0082】尚、緑茶、紅茶、ウーロン茶の抽出成分は
主成分がポリフェノールであり、食物繊維と同様、これ
らポリフェノール類を水溶性キトサンに混合飲食するこ
とにより大便臭の低減、排便回数の向上等整腸作用が認
められる。
主成分がポリフェノールであり、食物繊維と同様、これ
らポリフェノール類を水溶性キトサンに混合飲食するこ
とにより大便臭の低減、排便回数の向上等整腸作用が認
められる。
【0083】
【発明の効果】キトサンは胃の中において、低pHで溶
解してポリカチオンとなり、十二指腸でアルカリ側にな
り、その際凝集を起こし、胆汁酸や塩素イオンがイオン
反応で取り込まれ、脂質混合ミセルを形成する。このミ
セルは、イオン結合で胆汁酸や塩素イオンを取り込んで
いるので、腸肝循環を阻止し、血液中のコレステロール
を消費して肝臓で胆汁酸合成を促進する。その結果とし
て血液中のコレステロール値は低下する。一方、尿酸、
グルコース、塩素イオン、血圧をも低下させる。即ち、
尿酸はそれ自体がアニオンのため、キトサンと結合し、
大便に排出する。一方、グルコースは、キトサンがグル
コサミンに分解され、門脈を通して吸収され、肝迷走神
経を刺激し、食欲を増進させ、インスリン作用を増強す
るためと思われる。塩素イオンは、腸内でキトサンポリ
カチオンとイオン結合し、糞便中へ排出され、それ故塩
素イオンの低下により血圧の上昇を阻害する。
解してポリカチオンとなり、十二指腸でアルカリ側にな
り、その際凝集を起こし、胆汁酸や塩素イオンがイオン
反応で取り込まれ、脂質混合ミセルを形成する。このミ
セルは、イオン結合で胆汁酸や塩素イオンを取り込んで
いるので、腸肝循環を阻止し、血液中のコレステロール
を消費して肝臓で胆汁酸合成を促進する。その結果とし
て血液中のコレステロール値は低下する。一方、尿酸、
グルコース、塩素イオン、血圧をも低下させる。即ち、
尿酸はそれ自体がアニオンのため、キトサンと結合し、
大便に排出する。一方、グルコースは、キトサンがグル
コサミンに分解され、門脈を通して吸収され、肝迷走神
経を刺激し、食欲を増進させ、インスリン作用を増強す
るためと思われる。塩素イオンは、腸内でキトサンポリ
カチオンとイオン結合し、糞便中へ排出され、それ故塩
素イオンの低下により血圧の上昇を阻害する。
【0084】このように、本発明にあっては、上記の如
き薬効の高いキトサンを舌触りよく且つ腸内での吸収を
高めることができる。
き薬効の高いキトサンを舌触りよく且つ腸内での吸収を
高めることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/73 ADP A61K 31/73 ADP
Claims (3)
- 【請求項1】 食品または薬剤として用いられるキトサ
ンを含む組成物であって、前記キトサンの粒度は36メ
ッシュパス80%以上で、且つ脱アセチル化度を45〜
55%とすることで、水溶性であることを特徴とするキ
トサンを含む組成物。 - 【請求項2】 食品または薬剤として用いられるキトサ
ンを含む組成物であって、前記キトサンの粒度は36メ
ッシュパス80%以上で、且つ分子量を160から3,
200とすることで、水溶性であることを特徴とするキ
トサンを含む組成物。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2のいずれかに記
載のキトサンを含む組成物であって、このキトサンを含
む組成物は血中LDLコレステロールの低下食品、血中
LDLコレステロールの低下剤、血中遊離脂肪酸の低下
食品、血中遊離脂肪酸の低下剤、血中リン脂質改善食
品、血中リン脂質改善剤、血中または尿中グルコース改
善食品、血中または尿中グルコース改善剤、血圧降下用
食品、抗高血圧剤、高ナトリウム血症用食品、抗高ナト
リウム血症剤、整腸用食品、整腸剤、大便臭低減食品ま
たは大便臭低減剤の少なくとも一部を構成することを特
徴とするキトサンを含む組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7244462A JPH0987302A (ja) | 1995-09-22 | 1995-09-22 | キトサンを含む組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7244462A JPH0987302A (ja) | 1995-09-22 | 1995-09-22 | キトサンを含む組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0987302A true JPH0987302A (ja) | 1997-03-31 |
Family
ID=17119011
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7244462A Pending JPH0987302A (ja) | 1995-09-22 | 1995-09-22 | キトサンを含む組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0987302A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20000063528A (ko) * | 2000-07-20 | 2000-11-06 | 조석형 | 저분자 키토산을 함유한 주류 및 음료 |
EP1127574A1 (en) * | 2000-02-22 | 2001-08-29 | Food Industry Research and Development Institute | Use of chitinous materials for inhibiting cellular nitric oxide production |
JP2001316271A (ja) * | 2000-05-01 | 2001-11-13 | Kobayashi Pharmaceut Co Ltd | キトサン含有組成物 |
JP2002154977A (ja) * | 2000-09-05 | 2002-05-28 | Kao Corp | 飲食用組成物 |
JP2002275073A (ja) * | 2001-03-21 | 2002-09-25 | Fisheries Research Agency | 血圧上昇抑制性組成物 |
KR20030010293A (ko) * | 2001-07-26 | 2003-02-05 | 주식회사 앤드로바이오텍 | 고분자량의 수용성 키토산을 함유하는 음료 |
US6653294B2 (en) | 2000-02-29 | 2003-11-25 | Food Industry Research & Development Institute | Use of chitinous materials for inhibiting cellular nitric oxide production |
WO2005072750A1 (ja) * | 2004-01-30 | 2005-08-11 | Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd. | 食事性脂質吸収阻害用組成物 |
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