JP2775042B2 - 液晶電気光学装置 - Google Patents

液晶電気光学装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高分子樹脂の中に液晶材
料を分散させた液晶樹脂複合体を有する分散型の液晶電
気光学装置に関するものである。特に、散乱効率が高い
液晶電気光学装置を提案するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の液晶電気光学装置はネマチック液
晶等を使用したTN型やSTN型のものが広く知られ、
実用化されている。また、最近では強誘電性液晶を使用
したものも知られている。これらの液晶電気光学装置
は、基本的には基板上に電極及びリードを有する第1の
基板と基板上に電極とリードを有する第2の基板によっ
て、液晶組成物を挟持しており、前記基板上の電極によ
って、液晶組成物に電界を加え、液晶材料自身の誘電率
の異方性によって、または強誘電性液晶の場合は自発分
極によって、液晶分子の状態を変化させ、その結果液晶
分子の状態の変化に伴う電気光学効果を利用するもので
ある。
【0003】TN、STN型の液晶電気光学装置におい
て、液晶分子は、液晶層の両基板接触面では配向処理の
ために行われるラビングによって規制力につられて、ラ
ビング方向に並ぶ。上下基板においては、このラビング
方向が90゜または200゜〜290゜に位置するよう
にずらせてある。液晶層の中間付近では、90゜〜29
0゜に位置する上下の分子の間をエネルギーが一番小さ
くなるように螺旋状に液晶分子が並ぶことになる。この
時、STN型の場合は必要に応じて液晶材料にカイラル
物質を混合している。
【0004】これらの装置はいずれも偏光板を有しかつ
液晶分子を液晶電気光学装置内で一定の方向に規則正し
く配向させる必要があった。この配向処理は、配向膜
(通常は有機膜)を綿やベルベットの布で一定方向に擦
るというもので、この処理がなければ、一定方向に液晶
分子は配列せず、液晶の電気光学効果を利用することは
できない。そのため、装置の構造は、一対の基板によっ
て液晶材料を保持する容器を構成して、その容器内に液
晶を注入し、液晶を配向させてその光学的な効果を利用
していた。
【0005】一方、これらの偏光板や配向処理等を必要
とせず、画面の明るいコントラストのよい分散型液晶が
知られている。図1に分散型液晶の概略図を示す。透光
性を有する基板1に挟持された分散型液晶とは透光性の
固相ポリマー4が液晶材料3を粒状または海綿状に保持
して調光層を構成しているものである。この液晶装置の
作製方法としては、カプセル化された液晶材料をポリマ
ー中に分散させ、そのポリマーをフィルムあるいは基板
上に薄膜として形成されたものが知られている。ここ
で、カプセル化材料してはアラビアゴム、ポリビニルア
ルコール、ゼラチン等が用いられている。
【0006】例えば、ポリビニルアルコールでカプセル
化された液晶分子は、それらが薄膜中で正の誘電異方性
を有するものであるならば電界の存在下でその液晶分子
が液晶分子の長軸を電界に平行になるように配列させ液
晶の屈折率と等しい場合には透明性が発現する。一方電
界がない場合には、液晶は特定の方向に配列せず様々な
方向を向いているので、液晶の屈折率がポリマーの屈折
率との差が大きいために光は散乱され光の透過を妨げ、
白濁状態になる。このような液晶電気光学装置の印加電
圧に対する透過率の変化は図2に示すような関係にな
る。図中の曲線上の矢印は電圧の変化の方向を示してい
る。また、負の誘電異方性を有するものであり、かつ液
晶の平均の屈折率がポリビニルアルコールと一致するも
のであるならば電界が無い状態では透明性が発現する。
【0007】ここで平均の屈折率について簡単に述べる
と、液晶材料について無電界状態で、なんら配向処理を
していない基板を用いて屈折率の分布を測定すると、図
4に示すような関係が得られる。図中のno、neはそれ
ぞれ液晶の常光、異常光に対する屈折率を示す。平均の
屈折率とは、図4において最も分布強度の高くなるとき
の屈折率naveと定義する。
【0008】一方電界の存在下では液晶分子の長軸が電
界の方向と垂直に向き屈折率に差が生じるため光が散乱
され白濁状態となる。また、液晶分子が液晶分子の長軸
と垂直な向きに自発分極を有すれば同様な結果となる。
このような液晶材料を使用した液晶電気光学装置の透過
率の電圧に対する変化は、図3に示す関係となる。分散
型液晶電気光学装置はこのような透明性と白濁状態との
差を利用して、各種情報を提供するものである。
【0009】分散型液晶としてはこのようなカプセル化
されたもの以外にも液晶材料がエポキシ樹脂内に分散さ
れたものや、液晶と光硬化型の樹脂とを混合し、樹脂硬
化の為の光を照射して、液晶と樹脂との相分離を利用し
たもの、3次元につながったポリマーの中に液晶を含侵
させたものなどが知られている。本発明においてはこれ
らを総称して分散型液晶と呼ぶ。
【0010】これらの分散型液晶電気光学装置は、従来
のTN、STN等の電気光学装置に比して偏光板を使用
しないために液晶電気光学装置の光の透過率は格段に高
い。具体的には偏光板一枚の透過率は約50%であり、
それを組み合わせて使うアクティブマトリクスの場合1
%程度の光しか透過しない、STN系では20%程度で
あり、そのためこれらの場合は後部照明の照度を高め画
面を明るくする努力をしている。一方、分散型液晶電気
光学装置の場合50%以上の光が透過する。これは一重
に分散型液晶装置が偏光板を必要としないことによる、
優位性である。
【0011】前述のように分散型液晶は透明状態と白濁
状態との間で使用し、液晶電気光学装置を透過する光の
量が多いので、通常は透過型の液晶電気光学装置として
研究開発がなされている。特に、透過型の中でも、投影
型の液晶電気光学装置として、開発されている。
【0012】この投影型の液晶電気光学装置とは液晶電
気光学装置パネルを光源から発せられる光の光路上に配
置させ、パネルに通過してきた光を一定の角度を有した
スリットを通して壁面上に投影するものである。このパ
ネルの液晶は、液晶分子が正の誘電異方性を有する場
合、印加電圧に応答しない閾値以下の低電界領域では様
々な方向に向いており、白濁状態となっている。 この
時に入射してきた光はパネル通過後に散乱され、入射し
てきた光の光路を大きく広げることになる。そしてその
次に配置されたスリットで散乱された光をカットしてし
まうために壁面上にはほとんど光が達せずに黒状態が得
られる。
【0013】一方、電界印加時で液晶が応答し電界方向
に対して液晶分子が平行に配列するときには入射してき
た光は散乱することなく直進し、壁面上には高輝度の明
状態が得られる。また、液晶分子が負の誘電異方性を有
するか、液晶分子の長軸方向に垂直な向きに自発分極を
有する場合、電界が無いときの液晶分子の平均の屈折率
が、液晶を保持している高分子樹脂の屈折率と一致する
ならば、液晶分子が正の誘電異方性を有する場合とは逆
に電界が無いときには透明で光を透過し、電界があると
きには白濁状態となって光が散乱し、黒状態が得られ
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】以上に述べたように分
散型液晶のスイッチングの原理は、透光性の基板側から
入射した光が調光層に於ける屈折率の異なる樹脂と液晶
ドロップレットの中を数回に渡って通過し両界面におい
て光路を変えながら反対の基板面に達し、光が散乱す
る。その時には入射光の光は大きく散乱した状態になっ
ている。この時の調光層に於ける散乱効率を大きくする
ためには、樹脂と液晶ドロップレットとの接する回数が
調光層の厚み方向に多いことが望ましい。そのたび毎に
光は散乱していくからである。従って、調光層の厚みを
大きくすればするほど散乱効率は大きくなる。しかしな
がら、基板間隔、しいては電極間隔が大きくなり、調光
層をスィッチングするための駆動電圧が大きくなってし
まう問題が生じた。そのために散乱効率は良くなっても
通常のICでの駆動、TFTでの駆動が出来なくなって
しまった。
【0015】また、一般にかかる液晶電気光学装置にお
いて、 1)低電圧での駆動ができること、 2)スピ−ドが十分はやいこと、 3)セル厚を2.5 〜10μmでも0.1ミリ秒(100μ秒) 以
下での駆動ができること、が実用上特性として要求され
る。 従来の分散型液晶電気光学装置はネマチック性を示す液
晶材料を使用しているものがほとんどであるが、応答速
度の点で上記の要求を満たすまでには至っていない。そ
してこれらの条件を満たし、かつ偏光板を用いることな
く動画表示に対応する程度の早い光学応答を行う液晶電
気光学装置は提案されていないが、この一部を実現する
ものとして、強誘電性を発現する液晶材料を使用した分
散型の液晶電気光学装置が提案されている。しかしなが
ら、この強誘電性を使用した液晶電気光学装置は、電極
間に存在する液晶材料が強誘電性を持つ為に、圧電効果
をその駆動時に示してしまう。具体的には、液晶を駆動
する際に印加される電界により、液晶部分が体積収縮を
起こし、それが、基板の振動を引起し、音を発するよう
になる。
【0016】この基板の振動により、通常は一対の基板
が張り合わされている液晶電気光学装置の接着が剥がれ
るなどの破壊が発生する可能性があった。本発明は以上
のような、数多くの欠点を除かんとしたものであって、
以下にその内容を記す。
【0017】
【問題を解決するための手段】本発明は上記の問題を解
決するするため、一対の電極間に調光層(液晶および透
光性物質との複合体)を有する液晶電気光学装置におい
て、使用する液晶材料を反強誘電性を発現する液晶材料
を使用したことを特徴とするものであり、このことによ
り、液晶の応答速度を早め、かつ液晶材料の体積変化に
伴う液晶電気光学装置としての問題を解決したものであ
ります。
【0018】本発明の調光層に於ける液晶ドロップレッ
トの代表的な作製方法は、以下に示す3種類である。 1)液晶材料と紫外線硬化樹脂を4:6から8:2の割
合で混合したものを基板間に注入し、基板面から紫外線
を照射して樹脂を硬化させるものである。照射するとき
には液晶と樹脂の混合体の等方相から液晶相への転移す
る温度から5から40℃程度に加熱した状態に試料の温
度を調節して置くことが望ましい。 2)溶媒の中に液晶と樹脂を溶解したものを調整し、基
板上にスピナー法か、キャスト法により塗布した後、溶
媒を徐々に揮散させて作製することが出来る。樹脂とし
てはポリエチレンテレフタレートやポリフマル酸エステ
ルやポリカルバゾールやPMMA等が挙げられる。 3)ポリビニルアルコールを用いて液晶カプセルにした
もの これらはいずれにしても液晶ドロップレットの形状は図
1に示すように球形を呈している。以下に実施例を記載
し、本発明を説明するが本発明は本実施例に限定され
ず、幅広い応用が可能である。
【0019】
【実施例】まずは図1に示すように通常のプロセスによ
り分散型液晶を作製する。本実施例では紫外線硬化形樹
脂を用いた分散形液晶について説明する。透光性を有す
る基板1上に、透光性の導電膜であるインジウムと錫の
酸化膜(Indium−Tin−Oxide)2を公知
の蒸着法やスパッタ法にて成膜した。膜厚は、500か
ら2000 であった。この時のシート抵抗は20から
200Ω/cm2 であった。次にこれを通常のフォトリ
ソグラフィ技術によりパターニングした。次に前記第1
の基板と第2に基板を間隔5〜100μm、望ましくは
7〜30μmの無機製のスペーサを間に挟んで加圧して
貼合わせた。その結果ほぼスペサー径のセル間隔を保つ
事が出来る。つぎに液晶材料について説明する。使用し
た液晶は、屈折率が1.6、Δnが0.2のエステル系
の反強誘電性液晶であった。未硬化の光硬化性樹脂とし
て、屈折率が1.62のウレタン系オリゴマーとアクリ
ル系モノマーの混合系を使用した。
【0020】本実施例においては、これらの材料を混合
して攪半した上、超音波を加えて、液晶材料が均一に分
散するようにした。この時、同時に加熱を行い、液晶材
料が等方相(液体)状態として攪半、超音波を加えて、
均一に分散させ、その後に液晶相の温度にまで、温度を
さげることは非常に有効であった。
【0021】液晶混合系のSA −I相転移点よりも高温
で前述の第1の基板と第2の基板により形成された液晶
セルに注入し、約10から100mW/cm2 のUV照
射強度で約30〜300秒間紫外光照射し、液晶と樹脂
の相分離を起こさせながら樹脂を硬化させた。その結
果、樹脂4に取り囲まれた液晶ドロップレット3が形成
された。
【0022】このようにして、作製された液晶装置は、
図5に示すように上下の基板に設けられた電極間に電圧
を加えない状態では、液晶分子1はランダムに配向して
いるが、液晶の平均の屈折率の値と高分子樹脂の屈折率
の値がほぼ等しいため、光は透過される。また、電圧を
加えたときには、液晶分子1が有する自発分極2のた
め、図6に示すように液晶分子の長軸がその電界の向き
に垂直に近いように配向し、そのため液晶の屈折率と高
分子樹脂との屈折率の差が生じるので光を散乱するよう
になる。
【0023】本実施例にて、使用した液晶材料の相系列
はIso−SmA−SmC*−SmCA *−Cryをとる
ものであり、その転移温度はIso−SmAは100
℃、SmA−SmC*は84℃、SmCA * は82℃、S
mCA * −Cryは−10. 1℃であり、屈折率の異方
性の値Δnは0.2程度であった。自発分極の値は80
nC/cm2 であった。 この液晶電気光学装置の電気光
学特性値を表1に示した。
【0024】
【表1】
【0025】表1の値は80℃でのものである。透過率
の値から分かるように、反強誘電性を示す液晶材料を使
用した分散型液晶は、透過率の印加電圧に対する変化が
従来の分散型液晶電気光学装置が示す図2のような関係
とは異なり、図3のようになった。また、この液晶電気
光学装置のスイッチング速度は、ネマチック性を示す液
晶材料を用いた場合とは異なり相当応答時間は速いもの
が得られた。この時の液晶駆動のしきい値電圧は表1に
示すように比較的高い電圧が必要であったが、屈折率異
方性の値がさらに大きい液晶材料を用いれば光を散乱す
る能力が高くなり、基板間隔を薄くできるので実際に駆
動する際の電圧は一般的な範囲とすることができる。
【0026】また、本発明においては液晶材料として、
反強誘電性を示す液晶材料を使用しているために、液晶
電気光学装置駆動時に液晶材料に加わる電界により、発
生する体積収縮が強誘電性液晶を使用した際より、非常
に少ないため、液晶電気光学装置の基板が振動すること
がない。
【0027】さらに、強誘電性液晶の場合は、電界を印
加しても、その液晶材料が分散されたドロップレット内
で取っているスメクチック層構造までも、変形すること
はないが、本発明の反強誘電性液晶の場合は外部から印
加する電界によって、容易にその液晶材料が分散された
ドロップレット内で取っているスメクチック層構造を変
形させることができる、そのため、液晶材料と透明物質
との屈折率の差を大きくとることができ、液晶電気光学
装置とした際にコントラストの値を大きく取ることが可
能となった。
【0028】また、本発明においては液晶材料として、
反強誘電性を示す液晶材料を使用しているため、しきい
値特性にヒステリシスを有することから、ネマチック性
を示す液晶材料や、強誘電性を示す液晶材料を使用した
分散型液晶電気光学装置とは異なり、応答時間が速くか
つメモリー性を有する電気光学装置を実現することが可
能となった。
【0029】また本明細書において、分散された液晶材
料をドロップレットとして記載し、図面にも円または円
形状で表現しているが、実際には添付の参考写真に見ら
れるように、特にこの形状に限定されることはなく、写
真の白い部分にあたる樹脂が3次元網目状に基板間に存
在し、のこりの黒い部分にあたる空洞中に液晶が保持さ
れたようなものでも同様な効果を期待できる。さらにこ
れらに加えて二色性の染料等を加えてゲストホスト型の
液晶電気光学装置としてもよい。
【0030】
【発明の効果】本発明の構成をとることにより、分散型
液晶電気光学装置において無電界時の光の透過性が良好
で、かつ電界印加時の散乱効率が大きい分散型液晶の電
気光学装置を実現する事が出来た。
【0031】本発明は、これまで知られているTN液晶を
用いた場合に比べて、電極間間隔が5〜10μの厚さを有
しても、かつそのスイッチングスピ−ドが400μ秒また
はそれ以下である20倍以上速く、また液晶材料が反強誘
電性液晶を用いるため、自発分極が80nC/cm2と大き
く、結果としてそこでは同じ電界でも液晶に与えられた
分子を強制的に駆動させようとする力の強さが大きい。
結果として、低い電界強度即ち液晶セルの厚みが厚くて
もまた低い電圧であっても、高いスイッチング速度を有
せしめることができた。
【0032】これまでの偏光板付の通常の強誘電性液晶
電気光学装置においては、セル厚みが1.3 〜2.3 μmと
きわめて薄かった。しかし、その厚さが狭すぎるためゴ
ミ等により上下の基板電極間にショ−トが発生し、実用
化に問題があった。これを2.5〜10μm例えば5μmと
するとこのショートの発生率が減り、基板間の電界強度
が減少するが、スイッチング速度として500μ秒以下を
得ることができた。
【0033】また、従来のようなネマチック性を示す液
晶材料を使用した分散型液晶電気光学装置ではしきい値
特性にヒステリシスを有せず表示内容の記憶機能は無か
った。しかし、本発明では反強誘電性を示す液晶材料を
使用したことで、電界を加えて散乱状態から透過状態へ
変化させたときのしきい値が9.5V/μmとなり、一
方電界を印加状態から無印加状態にして散乱状態から透
過状態にしたときのしきい値が5.5V/μmとなっ
て、しきい値特性に明確なヒステリシスが生じることか
ら表示内容を記憶させることができた。
【0034】さらに、偏光板を用いないために、光の損
失の少ない、明るい液晶ディスプレイができた。つまり
背景色が乳白色であり、紙のような印象の液晶パネルが
でき上がった。それはあたかも印刷物のような印象のデ
ィスプレイを再現することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】分散型の液晶電気光学装置の概略図を示す。
【図2】正の誘電異方性を有する液晶材料を使用した場
合の分散型液晶電気光学装置の透過率の電圧に対する変
化を示す。
【図3】負の誘電異方性を有する液晶材料、または液晶
分子の長軸に垂直な方向に自発分極を有する液晶材料を
使用した場合の分散型液晶電気光学装置の透過率の電圧
に対する変化を示す。
【図4】液晶の屈折率分布の概略図を示す。
【図5】無電界時の分散型液晶電気光学装置の液晶分子
の配向の概略図を示す。
【図6】電界印加時の分散型液晶電気光学装置の液晶分
子の配向の概略図を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森谷 幸司 神奈川県厚木市長谷398番地 株式会社 半導体エネルギー研究所内 審査官 藤岡 善行 (56)参考文献 特開 平2−824(JP,A) 特開 平2−222930(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/1333

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の基板のうち少なくとも一方の基板
    は透光性を持ち、 前記一対の基板にはそれぞれ電極が形成され、 前記一対の基板間に調光層が配置され、 前記調光層は透光性物質及び反強誘電性を示す液晶材料
    から構成され、 前記調光層に電圧を加えていないときに前記調光層への
    入射光は透過し、電圧を加えたときに前記調光層への入
    射光は散乱され 前記調光層の厚さは2.5μm〜10μmであり、かつ
    スイッチング速度は500μ秒以下である ことを特徴と
    する液晶電気光学装置。
  2. 【請求項2】 前記液晶材料はエステル系反強誘電性液
    晶であることを特徴とする液晶電気光学装置。
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