JP2774821B2 - 土質安定用薬液の調製方法 - Google Patents

土質安定用薬液の調製方法

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、軟弱地盤の止水や強化を目的とした薬液注
入工法に用いる水ガラス系薬液、詳しくは可溶性のアル
カリ土類金属塩を含有した水溶液と水ガラスとを混合し
て均一な溶液を製造する方法に関する。
(従来技術およびその問題点) 従来、土質安定用薬液として水ガラスにゲル化剤を加
えた水ガラス系は数多く提案されているが、特にゲル化
剤としてアルカリ土類金属塩を用いると均一な溶液が得
られないため、実用に供し得ない問題があった。
即ち、水ガラスとアルカリ土類金属塩を含有する水溶
液とを通常の方法により混合する場合には、瞬時に綿状
の珪酸塩ゲルが発生して沈殿物を析出し、均一な水ガラ
ス溶液が得られない。このような珪酸塩ゲルを発生した
水ガラス溶液は、それ自体のゲル化する性質が得られな
いばかりでなく、沈殿物を含有するために注入地盤への
浸透が困難であり、しかも通常の薬液注入において形成
される均一な強度のあるゲル体とは異なり、強度も全く
有さないため、いわゆる溶液型薬液の注入剤として実用
に供し得ない。また、水ガラスにアルカリ土類金属塩を
含有する水溶液とセメントの混濁液とを混合した場合に
も、同様に綿状の珪酸塩ゲル(沈殿物)が析出するた
め、水ガラス系薬液として特有の特質であるセメントの
早期強度の発現が著しく阻害され、いわゆる懸濁型薬液
の注入剤として実用に供し得ない。
(問題を解決するための手段) 本発明者らは、上記した水ガラス系薬液について鋭意
研究の結果、水ガラスとアルカリ土類金属塩を含有する
水溶液とを瞬時に激しく混合することにより、珪酸塩ゲ
ルの発生を伴うことなく、それ自体がゲル化能力を有す
る活性化された均一な水ガラス溶液が得られる知見に基
づき、本発明を完成するに至ったものである。なお、本
発明の活性化された均一な水ガラス溶液とは、それ自体
が一定時間後に単独でゲル化する性質を有するものをい
う。活性化された水ガラスは、それ自体ゲル化能力を有
するため、地盤中に注入された場合地下水により稀釈さ
れて流出するなどの不都合が避けられる利点がある。こ
のような性質は、水ガラス中に溶存させるアルカリ土類
金属塩の濃度が或る程度高いことが望ましく、通常の混
合手段では、一般に困難である。そこで本発明者らは、
種々混合手段を検討した結果本発明を完成するに至っ
た。
即ち、本発明は遠心混合室と該室に連なる剪断混合室
とよりなる混合器によって、水ガラスを遠心混合室に供
給し、遠心力を与え旋回流とすると共に該室へアルカリ
土類金属塩を含有する水溶液を加圧噴射して瞬間的に混
合し、該混合物を剪断撹拌室へ流入させ、剪断力を与え
つつ撹拌することにより均一で安定な溶液とすることを
特徴とする土質安定用薬液の調製方法である。
以下、本発明の調製方法について、代表的な態様を第
1図に従って説明する。第1図は、本発明の水ガラスに
アルカリ土類金属塩を含有する水溶液とを混合して均一
な溶液を調製する方法において、用いる装置と方法を示
す概略図である。
第1図において、貯槽1および2には、それぞれ所定
濃度に調製した水ガラス(以下、I液ともいう)とアル
カリ土類金属塩を含有する水溶液(以下II液ともいう)
を仕込む。混合器3は、上部がいわゆるサイクロン型の
遠心混合室7を形成する円筒錐体と下部に高速撹拌翼9
を内蔵した剪断混合室10の円筒体とが接続した構造であ
り、遠心混合室7の側部にI液の供給口4と上端部にII
液の供給口5を有する。I液は、圧送用ポンプ(P1)に
よって側管の供給口4から、遠心混合室7に内壁の切線
方向に高速度で導入して、遠心力作用により旋回運動を
与える。また、混合室内に設けた高速回転羽根によって
旋回運動を加速する方法も有効である。他方、II液は、
圧送用ポンプ(P2)によって供給口5から導入し、遠心
混合室7の内周に設けた複数のノズル6からシャワー状
に均一に噴射する。このようなI液とII液とは、混合器
3内において瞬間的に激しく混合されることになり、珪
酸ゲルを生じることなく均一な溶液が得られる。さら
に、必要に応じて、特にアルカリ土類金属塩の濃度が高
い水溶液(II液)を用いる場合には、I液との混合液を
次いで剪断混合室10において高速モーター8に連結した
撹拌翼9の回転によって剪断力を与えるように高速撹拌
することにより、均一な溶液が容易に与えられる。この
ように得られた均一な水ガラス溶液は、混合器の排出口
11から貯槽12に送入し、土質安定用薬液の活性化された
水ガラス溶液として使用に供せられる。
なお、第1図において本発明の代表的な態様を説明し
たが、本発明はこれに限定されるものでない。例えば、
第1図の混合器における供給口の変更により、II液をI
液に対して垂直方向のみならず、同軸方向または反対方
向からも噴射して混合することもできる。このような混
合器の形態、規模の変更もあるため、I液の導入速度、
II液の噴射速度、混合液の撹拌程度(剪断力)などの設
定条件は一概に決定することができない。したがって、
一般に本発明の混合器においては、用いるI液およびII
液の濃度などを勘案して、珪酸塩ゲルを発生しない個々
の調製条件を予め求めて実施すればよい。
本発明に用いる水ガラス(I液)は市販の珪酸アルカ
リ水溶液であり、従来から薬液注入工法において用いら
れている水ガラス系薬液の主成分であり、一般に比重1.
3〜1.4程度、モル比2〜4程度のものが好ましく、必要
に応じて水で薄めて用いることもできる。また、アルカ
リ土類金属塩を含有した水溶液(II液)は、例えば塩化
カルシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウムなど
の可溶性塩を溶解した水溶液である。このようなアルカ
リ土類金属塩を含有する水溶液としては、海水がそのま
ま用いられるほか、海水と地下水とが混じった水など、
水ガラスと通常の混合によりゲル化作用を呈するアルカ
リ土類金属塩を含有する水溶液であればよい。
本発明においては、水ガラスに均一に溶解されるアル
カリ土類金属塩の量を増大させるほど、活性化された水
ガラス溶液のゲル化時間を短く且つ安定化でき、注入薬
液としてゲル化後の固結率および強度の向上も図られ
る。しかしながら、水ガラスにアルカリ土類金属塩の量
を過剰に存在させた場合には、ゲル化時間が短か過ぎる
ことにより可使用時間が限定されるばかりでなく、珪酸
塩ゲルの発生を伴うことなく均一な溶液を調製すること
が極めて困難になる。したがって、目的とする土質安定
用薬液に応じて、水ガラスと予め濃度調整したアルカリ
土類金属塩の水溶液とを混合して所望の可使用時間を有
する均一な溶液を調製すればよい。
本発明のアルカリ土類金属塩を均一に溶液し活性化さ
れた水ガラス溶液は、土質安定用薬液として単独で使用
することができ、さらにゲル化時間を短縮あるいはゲル
強度を高めるために、必要に応じて他のゲル化促進剤と
を併用して土質安定用薬液に供することもできる。即
ち、本発明によれば、上記の活性化された水ガラス溶液
を主材とし、これにゲル化促進材の溶液を添加して土質
安定用薬液に用いることができる。上記のゲル化促進剤
としては、例えばりん酸、硫酸などの酸、NaHCO3、KHCO
3、NaHSO3、KHSO3、NaHSO4、KHSO4、NaH2PO4、KH2PO4
どの酸性塩、グリオキザール、アルキレンカーボネー
ト、セメントなど公知のゲル化剤および助剤としてKC
l、NaClなどの金属塩を含有する水溶液あるいは海水な
どが好適に用いられる。
(作用・効果) 従来、水ガラス系土質安定用薬液の主材である水ガラ
スは、アルカリ土類金属塩を含有した溶液と通常の手段
で撹拌混合した場合に、瞬時に珪酸塩ゲルの白濁状沈殿
物を析出し均一な溶液が得られず、また調合水として海
水を混合しても同様の現象を発生するため使用不能であ
った。
これに対して、本発明によれば、水ガラスと海水など
アルカリ土類金属塩を含有する水溶液との混合により、
均一な水ガラス溶液を得ることができ、それ自体が一定
時間の経過後にゲル化能力を有する活性化された水ガラ
ス溶液であるため、土質安定用薬液として単独で使用で
きるばかりばなく、さらに必要に応じて他のゲル化剤と
併用することができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例および比較例を挙げて説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお、混合器は、第1図に示したものと同一構造の
実器を用いた。
実施例1〜3 I液としてモル比3.4,比重1.32の水ガラスを用い、II
液のアルカリ土類金属塩としてCaCl2・2H2O 1.5重量%
を含有する水溶液を用いた。
混合器にI液を上部の供給口から1.0kg/cm2の圧力で
器壁の切線方向に4/minの流量で導入して旋回運動を
与えながら、同時にII液を噴射ノズルから2.0kg/cm2
圧力でシャワー状に4/minの流量で噴射し、下部の排
出口から均一な濃度50重量%の水ガラス溶液が得られ
た。この均一な水ガラス溶液を放置したところ、ゲルタ
イム(ゲル化時間)は約6.8時間であった。
以下、I液とII液との流量比(得られる水ガラス溶液
の濃度が変わる)、アルカリ土類金属塩水溶液の種類、
濃度、噴射圧力などを変化させて上記と同様の混合を実
施した。なお硫酸マグネシウムは7水塩の重量%を表
す。それらの結果をまとめて第1表に示す。
比較例1 実施例1,2,3,4および5について、混合器にI液を加
圧することなく常圧で導入し、同時にII液を常圧で自然
流下させて以外は、実施例1と同様に実施した。その結
果の下部から、綿状の珪酸塩ゲル(沈殿物)を含んだ水
ガラス溶液が得られ、これらの水溶液は、浸透性でない
ため薬液として不適である。
実施例4 薬液の注入装置として、径5cm×高さ10cmのモールド
に標準砂を密に詰めた後、実施例3で得られた薬液を加
圧(0.5Kgf/cm2)して注入したサンドゲルを7日後、一
軸圧縮強度を測定したところ1.0Kgf/cm2であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の代表的な実施の態様を示す装置の概
略図である。第1図において、1は水ガラス(I液)の
貯槽、2はアルカリ土類金属塩を含有する水溶液の貯
槽、3は混合器、4はI液の供給口(ノズル)、5はII
液の供給口(ノズル)、6はII液の噴射ノズル、7は遠
心混合室、8は撹拌モーター、9は撹拌翼、10は剪断混
合室、11は排出口、12は活性水ガラスの貯槽を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−31983(JP,A) 特開 昭58−67329(JP,A) 特開 昭59−80488(JP,A) 特開 昭58−27779(JP,A) 特開 昭60−21811(JP,A) 実開 昭59−138427(JP,U) 特公 昭58−32190(JP,B2) 特公 昭57−30935(JP,B2) 特公 昭62−5955(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 17/12,17/02 B01F 5/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】遠心混合室と該室に連なる剪断混合室とよ
    りなる混合器によって、水ガラスを遠心混合室に供給
    し、遠心力を与え旋回流とすると共に、該室へアルカリ
    土類金属塩を含有する水溶液を加圧噴射して瞬間的に混
    合し、該混合物を剪断撹拌室へ流入させ、剪断力を与え
    つつ撹拌することにより均一で安定な溶液とすることを
    特徴とする土質安定用薬液の調製方法。
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