JP2774252B2 - エレベータかごのドア駆動用リニアインダクションモータの制御方法 - Google Patents

エレベータかごのドア駆動用リニアインダクションモータの制御方法

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JP2774252B2
JP2774252B2 JP7023604A JP2360495A JP2774252B2 JP 2774252 B2 JP2774252 B2 JP 2774252B2 JP 7023604 A JP7023604 A JP 7023604A JP 2360495 A JP2360495 A JP 2360495A JP 2774252 B2 JP2774252 B2 JP 2774252B2
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エム.コワルツィク トーマス
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電流フィードバックセ
ンサを必要としないオープンループにおけるリニアイン
ダクションモータ巻線電流の収差修正に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人の所有する米国特許第4,30
5,481号に示されているような、エレベータのドア
操作機構は、複雑なレバー機構を操作するロータリモー
タを用いる。簡単化し、これにより原価、設備、調整お
よび保守のコストを低減させる試みにあたって、本出願
人の米国特許第3,891,907号と米国特許出願第
029,203号(1993年3月10日出願)におい
て、リニアインダクションモータの使用が提案されてい
る。リニアインダクションモータを使用すれば、電気誘
導2次巻線よりも機械部品を減らすことができる。ここ
で、2次側は、ドアを取り付けることができるととも
に、1次巻線に印加される電流に応じてドアを開方向と
閉方向に駆動するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】可変電圧、可変周波数
リニアインダクションモータを駆動するために可変位相
モータ電流波形を発生させるためのディジタルコンピュ
ータの使用は、適正なリニアインダクションモータ特性
を生ずる純正弦波波形の近似のみである。ディジタル的
に生じた波形における歪みは不要なノイズを生じ、モー
タ加熱が増加した。技術分野において、ディジタル信号
処理を通して実行された閉ループ電流制御によって電流
ドライバを改良する技術は知られている。しかしなが
ら、閉ループ電流制御は、その装置のコストの増加とと
もに、極めて複雑なものとなる。
【0004】本発明は上述の問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は騒音がなく、低熱放散にして、視覚的
に審美的で円滑なドアー操作を提供するエレベータドア
リニアインダクションモータ用のディジタルオープン電
流ループ制御方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の方法は、エレベータドアに所定の運動を
行わせるためにリニアインダクションモータの巻線に流
れるべき正弦波電流に対応する電圧制御波形を生成し、
前記電圧制御波形の各ゼロクロス後に直ちに続く一部の
サイクルに対して、前記電圧制御波形に追加電圧成分を
生成するとともに、前記巻線に、前記追加電圧成分が供
給された前記電圧制御波形の電圧を供給することを特徴
とする。
【0006】また、前記電圧制御波形は、正弦波電流の
サイクルに対して、少なくとも30ディジタルパルス幅
期間から成り、前記期間の各々が、前記期間の他のパル
ス幅よりも異なるパルス幅を有しかつ、前記追加電圧成
分を生成するステップは、前記正弦波形のゼロクロスに
つづく前記期間における追加電圧成分を供給する、こと
を特徴とする。
【0007】さらにまた、前記電圧制御波形は、正弦波
電流のサイクルに対して少なくとも 30ディジタルパル
ス幅期間を有するディジタル的に発生したパルス幅変調
波形であり、かつ、前記追加電圧成分は、ゼロクロスに
つづく前記パルス幅期間の第1の期間における前記電圧
制御波形に応答して前記巻線に流れる最大ピーク電流の
値より小さい値であり、かつ、その後に続くサイクルで
は、この値は各期間ごとに、以下の数式
【数2】x−n/x ただしxは4〜8の数、nは前記第一の期間から起算さ
れた、該期間の順番の値を示すによって減少されること
を特徴とする。
【0008】
【作用】本発明は、エレベータドアが一定質量と力/応
答特性を有することに基づいており、このことから、エ
レベータドアのオープンループ方式での駆動や、繰り返
し速度プロフィルの適用が可能となっている。
【0009】本発明によれば、リニアインダクションモ
ータ用オープン電流駆動において所望の電流を発生させ
るのに用いられる電流波形の各ゼロクロスの直後に追加
電圧を発生させる。さらに本発明によれば、電圧波形は
ディジタル的に発生したパルス幅正弦波形であり、信号
のパルス幅は、各ゼロクロスに従ってパルス幅の数サイ
クルの間増加する。
【0010】また、本発明によれば、基本的な正弦電流
はリニアインダクションモータに供給される。それはパ
ルス幅変調された電圧によって駆動される。この際、正
弦波のゼロクロス後に、電圧パルス幅調整が調整された
電圧パルス(追加電圧成分)が加えられて、所望の正弦
電流を得る。上記電圧パルス幅は、リニアインダクショ
ンモータの巻線に印加される最大電圧パルス幅より小さ
い所定の値となっている。
【0011】
【実施例】以下に本発明の実施例を図1−図15を参照
しながら説明する。
【0012】図1を参照すると、エレベタードア17
は、閉じた位置において実線で示され、開状態では点線
で示されている。ドア17はリニアインダクションモー
タの2次側18に取り付けられており、その1次側はエ
レベータのかごに固定されている。この発明の実施例で
は、リニアインダクションモータの1次側19は6個の
巻線20−25(図2)を有し、巻線Uに示すように3
巻線U,V,Wを形成し、これらの各々が180度電気
角度だけ離れてN極とS極を形成するように、対として
の20,21と22,23と24,25が接続されてい
る。巻線は、常に、互いに120゜離間した位相を有す
る巻線でもって、3相関係で駆動される。例えば図3に
示されるように、ある時点で、巻線Uは比較的に小さい
負電流であり、同時に巻線Vは最大電流であり、巻線W
は中間の負電流である。知られているように、1セット
につき6巻線の多重のセットも可能である。
【0013】2次側18は一般的には導電スプリットか
らなり、そこで2次電流は磁界によって形成され、導電
スプリットは磁気帰還を有する。2次側18はその上に
配設された光学的なエンコーダ(図示されていない)を
有し、そのエンコーダスプリットはパルスラインを有し
てコンピュータ30に供給する光検出器28を用いるこ
とができる。一定時間(この実施例においては1ミリ秒
である)にわたってライン29に与えられたパルスの数
はその時間に走行した距離を示し、それ故にドアの速度
を示すものであり、その集成はドアの電流値を示すもの
である。以下に図6−12に関して述べられているよう
に、コンピュータ30は、力指令を導きだすためにこの
情報を使用する。この力情報はドアの位置運動プロフィ
ルに対する所望の速度を達成し、かつこれを、図13に
関して十分に述べられているドライバ31における正負
を電圧選択的にオン,オフさせる。ドライバ31によっ
て供給された電圧は、図3に示されているような所望の
電流を生じさせる。知られているように、片側のリニア
インダクションモータには、リニアフォースよりも2か
ら5倍の正常な力なくしてはリニアフォース(図1に示
すようにその一つは2次側を左から右へ、あるいはその
逆へと動かす)を供給する事ができない。ノーマルフォ
ースは1次側でソレノイドを動作させ、そして2次側の
磁性物質を1次側の方に引き付ける。技術分野におい
て、リニアフォースは、そのような結果を生じさせる1
次巻線における交流電流の周波数と振幅を選択すること
によって、所定の加速度を与えるために選択されてい
た。1次側の巻線における電流の周波数と振幅の作用と
して示すために、ノーマルフォースとリニアフォースの
関係の概略が図4に示されている。種々の組合せにより
リニアフォースを供給する周波数と振幅を選択すること
によって、リニアインダクションモータを使用するにあ
たって、最大電気効率が与えられる。
【0014】図5は、リニアインダクションモータを駆
動するために使用できるAC電流の典型的な正弦波を示
す。正弦波に示されるように、段階をもって総合的に正
弦波を発生させることは知られており、その大きさは、
ステップの周期の間における正弦波の平均の大きさであ
る。また、図5には、従来技術におけるパルス幅変調
(P.W.M)も示されている。この従来技術において
は、一定の大きさのパルスが入力される。巻線へのパル
ス入力期間は、各ステップ周期(ここでは1ミリ秒)で
の平均値が、正弦波上で対応するステップでの平均値に
対応する値となるように選択される。 この実施例におい
ては、パルス幅を0〜1ミリ秒間で変化させる代わり
に、パルス幅を0〜64マイクロ秒間で変化させ、か
つ、1ミリ秒間の全体としては同じパルス幅が得られる
ようにしている。
【0015】20ヘルツの駆動電流において、1周期は
50ミリ秒(1秒÷20Hz=50ミリ秒)であり、位
相が11゜の点は、1ミリ秒経過後から2ミリ秒経過す
るまでの1ミリ秒の期間に対応する。この11゜の点に
おいて20ヘルツ駆動電流の正確な正弦波に対応する電
圧値を得るには、約12マイクロ秒幅の正のパルス(6
4マイクロ秒×sin11゜=64×0.19≒12)
を16パルス(1ミリ秒÷64マイクロ秒≒16)印加
すればよい。この例は、図5の中央に示されている。
様にして、位相195゜においては、約16マイクロ秒
幅の負のパルス(64マイクロ秒×sin195゜=6
4×−0.25=−16)を16パルス印加すればよ
い。かくして、巻線における電流は、各1ミリ秒ごと
に、固定振幅電圧(その値は、本発明に係る装置のライ
フサイクルを通じて不変である)を適切な入力期間すな
わちパルス幅で印加することで得られる。この入力期間
は、所望の電流値の関数であり、正弦駆動関数での各時
点における位相角の正弦関数の値に交流パルス幅を乗算
することで算出される。巻線における電流は3つの巻線
(図3におけるように)間で120゜だけ分離されてい
る。本実施例においては、ノーマルフォースが時計回り
トルクをオフセットするために用いられ、その時計回り
トルクは、ドア17の右上コーナ上の右方向の力であ
り、ドアが開き始たとき、ノーマルフォースの結果とし
て、リニアインダクションモータ1次側19方向の垂直
な力を与えることによって、ドアの重力中心点について
の反時計方向のトルクである。これの全ては上述の米国
特許出願第029,203号と同様のものである。
【0016】図6と7を参照すると、各ミリ秒リアルタ
イムインタラプトがエントリポイント34を通して一つ
のミリ秒に達するように与えられる。第1のテスト35
は、ランプダウンフラグがセットされるか否かを決定す
る。これは、ドアが十分に開くか十分に閉じた時に、セ
ットされるフラグであり、かつ以下に図10に関して充
分に説明されているように、ドロッピングを避けるため
に、残留電圧がゆっくりと下降方向ランプで減少する期
間を規定する。ドアが開ききった直後と閉じきった直後
ではつねにフラグがセットされ、テスト35の結果は、
肯定的である。しかし、ほとんどの時間、フラグはセッ
トされず、テスト35の否定的な結果は、ドアが充分に
閉じられたか否かを決定するためにテスト36に至る。
この実施例で考えられているように、テスト36は完全
なドアの閉を示す正常なエレベータドアの物理的なスイ
ッチにもとづいている。しかしながら、ドア位置または
完全に閉じられたドアの他の表示器を必要ならば用いる
ことができる。
【0017】通常の場合には、エレベータは着床の状態
にはなく、したがって、ドアは充分 に閉じられた状態に
ある。そのような場合に、テスト36の肯定的な結果
は、エレベータ制御装置によってドア開指令信号がドア
制御装置に送られたかを見るために、テスト37に至
る。ドアが充分に閉じられており(テスト36)、かつ
ドアを開く指令がなければ(テスト37)、図6と7の
一つのミリ秒インタラプトルーチンは終了し、コンピュ
ータは戻り点38aを通して他のプログラミングに民
る。最終的には、エレベータは着床状態に近づいてい
き、着床領域内になるとドア開指令がドアコントローラ
に供給され、テスト37の結果が肯定的になる。これに
より、以下に述べるように使用されるドア開フラグをセ
ットする一対のステップ38,39に至り、1.5秒計
時が開始される。この1.5秒計時は、ドアの動作の終
了時点を決定するのに使用される。この実施例において
は、ドアがおおよそ55cm動き約1.4秒後に充分に
開かれる。勿論、このタイミングは、本発明が適用され
る特殊なドア操作システムに適するどのような場合にも
調整できるものである。
【0018】1.5秒計時はドアが閉じている間2.5
秒のタイムアウトが開始され、それゆえに、ここでは、
2.5秒計時および1.5/2.5秒計時と呼ばれてい
る。指令と1次側19への印加電圧を公式化するための
実際の処理はエンコーダカウンタのパルスカウンタにお
けるステップ42で始まり、このエンコーダカウンタは
ライン29(図1)上の光学的位置センサパルスによっ
て進められ、『カウント』と呼ばれる言葉で記憶されて
いる。それから、そのカウンタは、ステップ43におい
てその後直ちに更新を始るために一つのミリ秒カウンタ
で再開始される。ステップ44は一つのミリ秒周期にわ
たって速度定数倍(KV)カウントして、ドアの平均速
度を計算する。古い位置(一つのミリ秒期間のスタート
であった場所)を、現在の一つのミリ秒の間に得られた
位置で位置定数(KP)倍のカウントである位置におけ
る偏差の調整された指示に加える事によって、ステップ
45はドアの現在の位置を決める。
【0019】それから、ステップ46において、古い位
置は新しい位置に等しくなるように更新される。サブル
ーチン49は、前述の出願中のものと同じように、ドア
位置の関数としての速度プロフィルを生じさせる方法に
おいて、ドア開定数(Kc)を用いる速度指令を発生す
る。このプロフィルは図1においてドアのリーディング
エッジに渡って上書きして示されている。通常の方法で
は、速度エラーは、ステップ50において計算された速
度指令と現在の速度(ステップ44において決定され
た)との差として取られる。
【0020】それから、力指令はサブルーチンにおい
て、比例定数(p)と積分定数(i)を用いる速度
エラーの比例と積分関数として発生する。力指令は周知
の方法でローパスウオシュアウトフィルタサブルーチン
を通して処理され、フィルタされた結果は、ステップ5
3において振幅定数(a)によって掛算され、これに
より、所望の速度においてリニアモータを駆動するため
に選ばれた振幅と周波数の関係により所望のリニアフォ
ースを得るのに必要な電流を示す振幅ファクタを発生す
る。この振幅は、ステップ54において、数256(も
ちろん、所望ならば、処理の解答を決めるために、他の
数も使用できる)の比例分数をとることによって、所望
の電流・振幅を表す(図5におけるように)パルス幅を
示す数に変換される。
【0021】周知のように、リニアインダクションモー
タは、導電2次側18において2次電流を発生させる磁
界を確立するために、磁化電流を必要とする。これは1
次側19の各巻線U,V,W用の一定の交流電流であ
る。この電流はリニアフォースを有する方形波であり、
磁化電流と上記振幅ファクタ(P.W.M)とは、サブ
ルーチン55において2乗の和の平方根として結合され
る。磁化電流の大きさが一定であり、かつその値は、一
つのミリ秒インタラプトルーチンの間常に同一、即ち一
定であり、固定値として記憶可能であるので、ステップ
54において発生するパルス幅の大きさの数に等しい数
が容易に蓄えられ、サブルーチン55からの出力フロー
としての数に関連したパルス幅が生じる。
【0022】本発明によれば、磁化電流の大きさは、最
大電流効率を達成するために用いられた従来のものの略
4分の1にできる。本実施例においては、これは約32
のパルス幅カウントとして表現される。サブルーチン5
5が完成された後に、プログラムは、図7に示すよう
に、変換点56を通して、位相部分に進む。
【0023】図8において、第一のステップ59は、ス
テップ54(図7)において発生したカウントとして、
力誘導振幅が8以上であるかどうかを決定する。振幅が
8である点は、図14に示すように関数としての所望の
すべり周波数の直線近似の第1のブレーク点であり、図
14に点線カーブで示されている。しかしながら、ドア
操作のためには、図14において実線で示されている直
線近似は充分であることが決定されている。これは単に
処理を簡単にするに過ぎない。
【0024】しかし、本発明の実施にあたって所望なら
ば、表または平方根式計算を用いることができる。P,
W,M値が8未満であれば、所望のすべり周波数8に対
する4Hzの直線傾斜であり、そしてステップ60にお
いて発生される。しかしカウントが8以上であれば、テ
スト59の肯定的な結果は、カウントが128以上であ
るかを決定するためにテスト61に至る。そうであれ
ば、ステップ62に至り、18Hzのすべり周波数を発
生する。しかし、カウントが8と128の間であれば、
テスト61の否定的な結果はテスト63に至り、そこで
すべり周波数は、P.W.Mから8カウントをひいた値
に傾き(14/120)を乗算し、さらに4を加えた値
に等しくなるようにセットされる。その結果は図14の
実線に示される。
【0025】そのようにして発生したすべり周波数は、
リニアインダクションモータの2次と1次との間のすべ
り周波数であり、それは知られているように、所望の方
法における1次側により2次側を動かす吸引力を発生さ
せるために必要である。1次側において発生したそのよ
うな周波数は、ドアが一旦開けば、ドアの運動により効
果的でなくなる。換言すれば、力を生み出すのに必要な
位相変化は、1次側に対して2次側の運動から生じるも
のに加えられなければならない。
【0026】このような状況を調節するために、2次と
1次間の速度に関連した位相ファクターは、速度定数
(Kv)倍の速度として、ステップ67において発生さ
れ、巻線間の空間ユニットに対して60電気角度の比で
あり、実施例では16ミリメートルのオーダである。す
べり周波数位相は、ステップ68において、サイクルに
つき360゜の関係で発生する。総合位相は、ステップ
67と68にて発生した位相の和として、ステップ69
において誘起される。現サイクル間に達成される実際の
位相は、総合位相とともに図5の正弦波に沿って前以て
なされた位相の和であり、ステップ70において確立さ
れる。そして、ステップ70の現在の位相はステップ7
1における次の一つのミリ秒インタラプトサイクルのた
めにセーブされる。
【0027】図3について述べたように、三つの巻線に
対する位相は各瞬間で同じ状態にある。ステップ70で
発生した位相はステップ73における巻線Uの位相であ
り、必要なら他の位相についても得る事が出来る。テス
ト74では、ドアの力が、ステップ53の振幅の関数と
して、正又は負(開又は閉)であるか否かを決める。ド
アが開であれば振幅は正であり、巻線VとWは、ステッ
プ75と76において、本実施例では、120゜と24
0゜進みとして確立される。他方、ドアが閉で力が負で
あれば、テストの結果は巻線VとWを位相Uから−12
0゜と−240゜の遅れ(後退)となる。図9における
巻線Uに関連する1ミリ秒インタラプトルーチンは変換
点79を通して到達する。
【0028】図9において、巻線Uの位相はテスト84
と85によって0と359゜の間で正常化される。巻線
Uのパルス幅はステップ55のAC振幅としてステップ
86において確立される。ステップ55はパルス幅カウ
ントとして表現されている。
【0029】図15に、巻線Uの駆動電流が実線で示さ
れている。どのような理由(おそらく隣接する極磁界と
磁気ヒステリシスに関連した)であろうとも、駆動電圧
の正弦波の正から負へのクロスオーバは、負から正と同
様に、閉電流ループ制御によって補償されなければ、電
流遅れをもたらすことが知られている。本実施例におい
ては、モータの実際の電流を示す電流フィードバックは
なく、ゼロクロッシングで起る電流遅れの修正はできな
い。従って、本発明によれば電流遅れは、(各ドアの開
閉操作を通して各クロスオーバに従う)最初の2,3サ
イクルで電圧ブースト(昇圧)を行うことによって基本
的に低減される。これを達成するために、ゼロクロスが
検出され、フラグがセットされ、次の数サイクルで、こ
れらの数サイクルの間の電圧ブースト分に等しいカウン
トのパルスを加えることによって印加される。
【0030】図9において、テスト87はゼロクロスフ
ラグがセットされたか否かを判定する。クロスオーバに
従う2,3サイクルを除いて、フラグはセットされてい
ないのでNと判定され、その結果テスト88に至り、U
相用の位相の三角正弦波が正または負の数であるか否か
を判定される。もしそれが正の数であれば、テスト88
の結果は肯定的であり、直前のミリ秒サイクルにおける
U巻線の移相が正符号であったか否かを判断する。もし
それがそうであれば、ゼロクロスオーバでなく、ステッ
プ数はバイパスされる。しかし、前のサイクルが負であ
れば、図4ではそうであるが、テスト89の否定的な結
果により、ステップ91に至る。ステップ91は、ゼロ
クロスフラグをセットする。ステップ92では、Uカウ
ンタを0にセットする(昇圧信号が印加される2,3サ
イクルをカウントするために)。
【0031】そして、ステップ93では、U巻線の位相
の正弦波が次のサイクル(正弦波位相U)において使用
するために記憶される。それから、巻線U用のブースト
数は、ステップ98において、分数[(5−U)/5]
の累乗値に所定の定数、KBを乗算して得られる。この
定数値は、通常の最大振幅と同程度あるいはそれ以下の
大きさに対応するものであり、60〜90カウント、ま
たは、この実施例では75カウント程度に対応する。
記分数は、ブーストが印加されるべきサイクル数であ
る。即ち、図9のステップ98に示されるように、5
(この実施例では5であるが、通常は4〜8程度の値)
からUカウンタ(ステップ92において0ではじまる)
の設定をマイナスしたうえで上記5という値で除算した
値である。この分数[(5−U)/5]は 、請求項6に
示されるように、x−n/x(ただしxは4〜8の数、
nは前記第一の期間から起算された、該期間の順番)と
して表すこともできる。また、指数部分(Kb)は、
1、または、1/2〜2の間の好適な値とすることがで
きる。本実施例の例で示されるように、必要なことと
は、巻線における電流が実際に正弦波に近くなるよう
に、ステップ98のパラメータを工夫することである。
【0032】一旦ブーストファクターがステップ98に
おいて発生すると、Uカウンタの値はステップ99にお
いてインクリメントされる。それから、テスト100に
よってUカウンタの設定が、上記分数において設定され
た値、即ち通常4〜8、この実施例では5、の値を超え
たかどうかを判断している。この実施例では、5を超え
たかどうか、即ちUカウンタが6に進んでいるか否かを
判断する。ゼロクロス後の第1のサイクルにおいては、
当然ながらUカウンタは6にはセットされず、ステップ
100の結果は否となってステップ101に至る。ステ
ップ101では、U巻線用のパルス幅値(ステップ86
において設定された)はステップ98で計算されたブー
スト値に加えられる。
【0033】図15に見られるように、ゼロクロス後の
最初の1ミリ秒の間、ブースト値は、KBと同じ大きさ
の値、例えば75カウントになる。クロスオーバにつづ
く第2のミリ秒サイクルではステップ88の分数は4/
5になり、第3のサイクルにおいては3/5になり、
終的にはこの分数の値は0となる。それからUカウンタ
はステップ99において6にインクリメントされ、テス
ト100の肯定的な結果は、ゼロクロスフラグがリセッ
されているステップ102に至る。これにより、前述
のように、テスト88−90においてプログラムがゼロ
クロスを探すことができる。
【0034】巻線V用のサブルーチン103と巻線W用
のサブルーチン104は、巻線Uに関して述べたステッ
プおよびテスト84−102と同じであり、実行され
る。これが完成されると、ミリ秒インタラプトルーチン
のランプダウン部分が変換点105を通して図10に至
る。
【0035】図10において、第1のテスト107はド
ア閉フラグが既にセットされているかどうかを判断す
る。このフラグは、ドアが閉じられた直後にセットされ
る。フラグがセットされていない場合、テスト107の
結果が否であり、テスト108に至り、1.5/2.5
秒クロックがタイムアウトしたか否かを見る。通常は、
ドアは開きつつある状態にあるので、まだタイムアウト
していない状態にあり、1ミリ秒インタラプトルーチン
の終了時には戻り点110に至り、他のプログラミング
へと戻る。
【0036】しかし、ドアが既に開いた状態あるいは既
に閉じた状態にあるときは、図6のドア開サイクルまた
はドア閉サイクル後の1と1/2秒後に、1.5/2.
5秒クロックはタイムアウトし、テスト10の結果が
YESであればステップ111に至る。ステップ111
ではフラグをセットし、一連のステップ112−114
では、巻線U,V,Wのパルス幅値が1つのカウントに
よってデクリメントされる。ランプダウンフラグは前述
したように、ミリ秒インタラプトルーチンの束がバイパ
スされるべきか否かを決定するのに用いられる。デクリ
メントの後、各パルス幅はステップ115−117にお
いてゼロまで減少したか否かをテストされる。いずれか
の値がゼロでなければ、結果は否となり戻り点110に
至る。
【0037】次のミリ秒インタラプトにおいて、ルーチ
ンは図6のエントリ点34に至る。ランプダウンフラグ
が、1.5秒タイムアウトの結果として、変換点105
にセットされているので、テスト35の結果がYES
あれば図10におけるミリ秒インタラプトルーチンのラ
ンプダウン部分に直接に至る。1.5/2.5秒クロッ
クは、それがドアが動いている期間をカウントしている
ときを除いて、常にタイムアウト状態であり、テスト1
08の結果がYESとなりステップ111−114に至
る。ステップ111−114ではランプダウンフラグが
繰り返し冗長的にセットされ(このように繰り返し冗長
的にセットしても特に問題はない)、パルス幅が再度減
少される。
【0038】テスト115−117ではパルス幅の全て
がゼロまで減少しているか否かを判断する。上述のよう
に、最初はパルス幅は0ではないので、戻り点110へ
と至る。続くミリ秒期間において、ミリ秒インタラプト
ルーチンは再びエントリ点34を通して図6,7に至
り、テスト35の肯定的な結果はランプダウン切換点1
05に至り、再びテスト108に至る。
【0039】1.5秒の終了時におけるカウントがどの
ような値であっても、この実施例において使用される最
大カウントは常に256以下であるので、それらは25
6ミリ秒以内にゼロまで減少する。ある時点(一般には
1.5秒タイムアウトの後の2,3サイクル以内)でパ
ルス幅値の全てがゼロまで減少し、テスト115−11
7の一連の肯定的な結果はテスト120に至り、このテ
スト120で、ステップ38におけるドア開操作中フラ
グセットをテストすることによってドアが開操作中であ
るか否かを判断する。
【0040】ドアが既に開きつつある状態では、フラグ
がセットされ、テスト120の結果がYESであれば、
ステップ121に至りドア開操作中フラグをリセットす
るとともに、ステップ122に至りドアオープンフラグ
をセットする。ドアオープンフラグは、ドアが開いてい
ることを示し、以下により充分に説明するように、ドア
閉指令がエレベータ制御装置から受けられるまで残る。
この時点で、ステップ112−114におけるカウント
をランプダウンすることは、既に必要ではなくなってい
るので、ステップ123でランプダウンフラグをリセッ
トし、ステップ124ではドア閉フラグをリセットす
る。これらのリセット動作は、繰り返し冗長的に行われ
ることになるが、リセットを繰り返しても特に問題はな
い。
【0041】ドア閉フラグの目的は以下に述べる。それ
から、コンピュータは戻り点110を通して他のプログ
ラミングに帰る。
【0042】ステップ123でランプダウンフラグがリ
セットされると、ミリ秒インタラプトが生じる次の時間
に、テスト35,36および109はテスト127に至
り、ドアオープンフラグがセットされたかどうかを判断
する。それは、ステップ122でセットされているの
で、ルーチンはステップ128におけるドア閉指令を探
す。ドアが開で乗客が出入りする間(エレベータ制御装
置とエレベータかご内のドア開ボタンによってある期間
が決められる)、ドア閉指令はなく、テスト128の結
果が否であると戻り点129を通して他のプログラミン
グに逆戻りさせる。
【0043】結局、エレベータ制御装置はドアが閉じら
れることを指令し、ミリ秒インタラプトはテスト128
の肯定的な結果を検出してステップ130と131に至
る。ステップ130はドアオープンフラグをリセット
し、ステップ131は2.5秒クロックを始める。これ
はドア閉操作の始まりである。ドアが閉じる時、安全面
からドアの総合慣性を制限する必要から、ドア閉には2
パルス秒を要する。ドアが閉じられていく間、各サイク
ルにおいて、ステップ132では、乗客がドアを反転
(つまり閉じかけているドアを開く操作)させたかどう
かを判断する。このような反転は、2つのドア間の光線
が乗客によりしゃ断されたときや、乗客が安全シューを
作動させたときに起こり得る。 ドアの反転が生じると、
それがどの時点で生じても、ドア閉操作は中断され、ド
ア開操作が始まる。反転が生じる時はいつでも、ドア開
操作のための図6−9に関して上述した信号処理が遂行
される。ルーチンは位置ループ(ドアの位置によって開
閉を判定する)であるので、ドアがインである位置で閉
操作を拾い上げられる。従って上記のように反転時に図
6〜9の処理を行っても何ら問題は生じない。反転時に
は、ある大きな位相の増加,速度エラーなどがあり得
る。しかし、これらが生じても、適正なドア開ルーチン
に速やかに復帰される。
【0044】ドアの反転が無ければ、テスト132の結
果は否であり、ステップ135−139に至る。ステッ
プ135−139は、速度と増加した位置が負(閉方向
に対して向かう)であることを除いて、ステップ42−
46と同じである。サブルーチン140は、閉定数(
)と、最大位置と電流位置間の差の関数として、負の
速度指令を発生し、その外はサブルーチン49と同じで
ある。それから、ステップおよびサブルーチン50−5
5は、前述のように実行され、(パルス幅を示すカウン
トとして表現された)AC振幅と一致するに至る。
【0045】図8において、同じステップおよび59−
73が、これらは方向検出でないので、前述のようにド
ア開操作として実行される。テスト74はステップ53
の振幅が正であることを判断し、テスト74の結果が否
であればステップ77,78に至り、巻線Uの位相から
−120゜および−240゜である巻線VおよびWの位
相を発生する。
【0046】図9において、ステップおよびテスト84
−102とサブルーチン103と104は、開方向につ
いて前述したのと同様である。図10を通しての第1の
パルスにおいて、ドアは閉じ始めたばかりであり、完全
に閉じてしまった状態にはないので、ドア閉フラグ10
7はセットされていない。従って、1.5/2.5秒タ
イムアウトは発生しておらず、テスト108の結果が否
となり、戻り点110を通して他のプログラミングを反
転させる。
【0047】次のミリ秒期間において、ミリ秒インタラ
プトプログラムがエントリ点34を通して図6,7に至
る。この場合に、テスト35,36,109および12
7の結果が正であればテスト132は反転があったか否
かを判断する。反転が無ければ、ミリ秒ルーチンが上述
したように実行される。これは、図10の肯定的な結果
に示されているように、最終的に1.5/2.5秒クロ
ックタイムアウトするまで続行される。それから、ラン
プダウンフラグはステップ111でセットされ、3つの
巻線用のパルス幅値の判断とテストがステップ112−
114とテスト115−117において行われる。
【0048】1.5/2.5秒クロックがタイムアウト
した後のあるサイクル後、パルス幅はゼロまで減少して
おり、テスト115−117の結果がYESとなって
スト120に至る。この場合、ドアは閉動作を行ってい
るので、ドア開フラグはセットされず、テスト120で
はNOが選択されてステップ143に至りドア閉フラグ
を設定する。このフラグは、図10のルーチンと、全て
のエレベータに共通にドアが完全に閉ざされていること
を示す物理的なスイッチとの間の同期を単にとらせるの
に用いられる。そのスイッチの設定はテスト144にお
いて決定される。ミリ秒インタラプトルーチンを通す次
のパスにおいて、ランプダウンフラグ(図6,7)とド
ア閉フラグ(テスト107,図10)はテスト144に
至る。
【0049】物理的スイッチがまだ閉じていなければ、
テスト144の結果は否となり戻り点110に至る。結
局、ドアが完全に閉ざされたスイッチは閉ざされ、テス
ト144の結果が正であればステップ123,124に
至る。テスト123ではランプダウンフラグはリセット
され、ステップ124ではドア閉フラグ(ステップ14
3でセットされた)もまたリセットされる。ドア開操作
の終了とは無関係に、ドア閉フラグもまたリセットされ
ことに注意すべきである。
【0050】ミリ秒インタラプトルーチンは、巻線U,
VおよびW用の各々の2つの数を持っている。これらの
数の1つはステップ86において発生したパルス幅であ
り、図9のステップ101において検討され、他の数は
位相であり、この位相は図9のステップ84およびテス
ト84,85によって正常化される。位相はパルス幅を
発生するときに用いられる。この位相に関して更に必要
となるのは、三角正弦波の値の符号が正であるか負であ
るかという点だけである。この符号によって、モータ巻
線が駆動正弦波の正又は負の半サイクルで駆動されるべ
きであるか否かが判断される。
【0051】図11において、64マイクロ秒インタラ
プトルーチンは、エントリポイント145を通して至
り、一連のステップ146−148はU,VおよびW巻
線の各カウンタを、各巻線用のステップ86と101に
おいて発生したパルス幅に設定する。それから、U巻線
の位相の三角波形正弦波の信号の正負がテスト149に
おいてテストされる。信号が正であれば、このことは正
電圧がリニアインダクションモータの1次側19(図
1)の(20,21,図2)に示すU巻線に印加される
べきことを意味する。これはステップ150によって成
し遂げられるものであり、ステップ150ではライン1
52上の一定の正電圧(図13)を、適切なスイッチ1
53を通じて、フィルタ155の入力端子154(U巻
線に関して)に接続する。他方、テスト149がU巻線
の位相の符号が正でないと決定すれば、ステップ156
では、スイッチ158を通じて、電源157から一定の
負電圧を端子154へと印加させる。同様にして、図1
1におけるテストおよびステップ161−166は正又
は負の電圧をスイッチ171−174を通してライン1
52,157上の電源からフィルタ155の他の端子1
69,170に印加させる。図11において、すべての
カウンタがセットされ3つのスイッチがターンオンした
時、他のプログラミングは戻り点175を通して戻され
る。
【0052】フィルタ155は、この実施例において
は、スイッチ153,158,171−174とリニア
インダクションモータ1次側19間に配設されている。
フィルタは、対の巻線(U,V;V,W;W,U)を介
してデルタ接続された3つのコンデンサ177−179
からなる。各スイッチと対応する巻線間で、コイル18
0−182はコンデンサ177−179がスイッチ15
3,158,177−174を介して短絡するのを防
ぐ。フィルタ155のコンデンサとコイルは、約140
ヘルツ以上の周波数を減衰するローパスフィルタとなる
ように選ばれ、140ヘルツ以下の周波数は人間に聴こ
えないので、このブレークポイント周波数が選ばれる。
フィルタ155は基本的なドア電流周波数のハーモニッ
クスをフィルタアウトする。このドア電流周波数は図5
において20ヘルツが示されているが、本発明において
は0と24ヘルツ間の範囲でもよい。
【0053】図5に示すように、各巻線は、ミリ秒期間
内に一連の約16パルスが与えられ、それぞれ、特殊な
巻線に適用可能な正弦波振幅を示すパルス幅を有する。
これらのパルス幅のタイミングはU,VおよびWカウン
タがクリメントされることによってとられ、図11の
ステップ146−148において正しいパルス幅がセッ
トされている。それらが、ゼロまで減少した時、例えば
図12に示されているU巻線用のUカウンタインタラプ
トのような関連するインタラプトを生じさせる。パルス
幅がU巻線用に完成すると、Uカウンタはエントリ点1
85を通してインタラプトを図12に至らせ、一連のス
テップ186,187はプラスUスイッチ153とマイ
ナスUスイッチ158をオフにし(どちらがオンである
かに拘わらず)、それから戻り点188を通して他のプ
ラミングに戻る。同様なカウンタインタラプトルーチン
(図示されていない)がV巻線用およびW巻線用として
設けられている。
【0054】本実施例において、リニアインダクション
モータの巻線に流れる正弦波電流はパルスからなる電圧
波形によって表される。パルスの全ては同じ大きさを有
しているが、波形の幅(入力時間)は、その最大値に正
弦波形に沿った点における角度の正弦関数の値を乗算し
た値となっている。
【0055】電圧波形は、本実施例と同種で周波数が実
質的に異なるパルス幅変調波形を用いてもよく、例え
ば、ここでの1ミリ秒制御間隔に対応させて、周波数が
50Hzであってもよい。必要ならば、電圧波形は純正
弦波形であってもよい。本発明は可変電圧,可変周波数
リニアインダクションモータエレベータかごドアシステ
ムのオープン電流ループ操作を向上させるのに用いるこ
とが出来る。本実施例においては、巻線に流れる電流の
性能を高めるために用いられる他の電圧成分はここで、
「ブースト」として呼ばれている他のディジタル幅成分
であり、各制御サイクルにおけるパルス幅の全てに適用
されている。他の電圧成分として、巻線における正弦波
電流を得るために、純正弦波電圧を用いているシステム
では純電圧の大きさであってもよく、または他の実施例
における適正な種類のパルス幅成分であってもよい。
【0056】前述したことは、本発明実行するために
用いることができる、物理的装置と論理的および演算的
機能を、簡単に述べたものである。ロジックフローは、
本発明を実施するのに用いられるべきコンピュータソフ
トウェアと文字的に同等なものであるとすべきでなく、
むしろ、良く知られているプログラム技術で実施できる
実施例の一例を示すものである。本発明は、単に、例示
の目的のための特殊な数および値について述べているに
すぎない。明らかに、如何なる実施例においても本発明
を使用することの利益を大きくするために述べられたよ
うに、他の数と値を用いることが出来る。ここに述べら
れたルーチンにおける数点での計算の代わりに、表を用
いることもできる。この発明は、1次側に垂直な極を有
し、水平な2次側を有するリニアインダクションモータ
を使用するものについて述べている。この本発明は、例
えば水平な極と1次側から水平に配置した2次側を有す
る他のタイプのリニアインダクションモータにとって
も、もちろん、有用である。
【0057】かくして、本発明は、代表的な実施例につ
いて図示および説明されているが、発明の思想と範囲か
ら逸脱することなく、前述および種々の他の変形、省略
および追加することは当業者にとって理解されるべきで
ある。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、リニアインダクション
モータにおける所望の巻線電流を得るために発生した電
圧によってリニアインダクションモータを駆動できる。
一方電流フィードバックセンサ又は制御を必要とするこ
となく巻線の基本的な所望の電流であることを確認す
る。それにより、本発明によれば、知覚的又は視覚又は
聴覚の変則性がなく、非常に低コストで円滑なエレベー
タドア操作を遂行することが出来る。
【0059】また、本発明の他の目的、特徴および利点
は、添付図面に示されているような実施例の詳細な説明
から明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による、リニアインダクション
モータを用いた、エレベータドア操作システムの簡略化
された一部破断概略図。
【図2】図1のリニアインダクションモータにおける巻
線の概略図。
【図3】図2における3巻線の電流関係の波形図。
【図4】図1のリニアインダクションモータにおける電
流の周波数と振幅の関係としての通常の力とリニアの力
を示す波形図。
【図5】制御サイクル内のパルス幅を示す、時間ベース
にもとづく一連の波形図。
【図6】図1のコンピュータ内で用いられる1つのミリ
秒インタラプトルーチンのロジックフロー図。
【図7】図1のコンピュータ内で用いられる1つのミリ
秒インタラプトルーチンのロジックフロー図。
【図8】図1のコンピュータ内で用いられる1つのミリ
秒インタラプトルーチンのロジックフロー図。
【図9】図1のコンピュータ内で用いられる1つのミリ
秒インタラプトルーチンのロジックフロー図。
【図10】図1のコンピュータ内で用いられる1つのミ
リ秒インタラプトルーチンのロジックフロー図。
【図11】図1のコンピュータにおいて用いられる64
マイクロ秒インタラプトのロジックフロー図。
【図12】図1のコンピュータにおいて用いられる巻線
U用のパルス幅カウンタインタラプトのロジックフロー
図。
【図13】図1のリニアインダクションモータのフィル
タとその巻線との接続を含む、図1のドライバーのブロ
ック図。
【図14】所定の力を供給するのに必要なすべり周波数
図。
【図15】本発明によるブーストを示す簡略化された波
形図。
【符号の説明】
17…エレベータドア 18…リニアインダクションモータの2次側 19…リニアインダクションモータの1次側 20〜25…巻線 28…光検出器 29…ライン 30…コンピュータ 31…ドライバ 155…フィルタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エドワード イー.アヒジャン アメリカ合衆国,コネチカット,ウエス ト ハートフォード,メイプルウッド アヴェニュー 65 (72)発明者 ジェロウム エフ.ジャミネット アメリカ合衆国,コネチカット,サウス ウインザー,バーチ ロード 59 (72)発明者 トーマス ヒー アメリカ合衆国,コネチカット,ユニオ ンヴィル,ウッドサイド ドライブ 54 (72)発明者 トーマス エム.コワルツィク アメリカ合衆国,コネチカット,ファー ミントン,シカモア レイン 15 (72)発明者 リチャード イー.キューラック アメリカ合衆国,コネチカット,ブリス トル,アルドボーン ドライブ 80 (72)発明者 デイヴィッド ダブリュー.バーレット アメリカ合衆国,コネチカット,イース ト ハートランド,ペル ロード 29 (56)参考文献 特開 平6−321470(JP,A) 特開 昭56−501276(JP,A) 米国特許3891907(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B66B 13/14 H02P 5/00 101

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレベータかごのドアを駆動する可変電
    圧、可変周波数リニアインダクションモータの巻線をオ
    ープンループ電流制御するエレベータかごのドア駆動用
    リニアインダクションモータの制御方法であって、 エレベータドアに所定の運動を行わせるためにリニアイ
    ンダクションモータの巻線に流れるべき正弦波電流に対
    応する電圧制御波形を生成し、 前記電圧制御波形の各ゼロクロス後に直ちに続く一部の
    サイクルで、該電圧制御波形に追加電圧成分を加えると
    ともに、 前記巻線に、前記追加電圧成分が加えられた前記電圧制
    御波形の電圧を供給すること を特徴とするエレベータか
    ごのドア駆動用リニアインダクションモータの制御方
    法。
  2. 【請求項2】 前記電圧制御波形、正弦波形を示すデ
    ィジタル的に発生したパルス幅変調波形であることを特
    徴とする、請求項1記載のエレベータかごのドア駆動用
    リニアインダクションモータの制御方法。
  3. 【請求項3】 前記電圧制御波形、正弦波電流のサイ
    クルに対して、少なくとも30ディジタルパルス幅期間
    から成り、前記期間の各々が、前記期間の他のパルス幅
    よりも異なるパルス幅を有しかつ、前記追加電圧成分を加えるステップは、 前記正弦波形の
    ゼロクロスにつづく前記期間における追加電圧成分を加
    える、ことを特徴とする請求項2記載のエレベータかご
    のドア駆動用リニアインダクションモータの制御方法。
  4. 【請求項4】 前記追加電圧成分は、前記正弦波電流の
    最大ピーク電流の値よりも小さい電流値に対応する値を
    とることを特徴とする請求項1記載のエレベータかごの
    ドア駆動用リニアインダクションモータの制御方法。
  5. 【請求項5】 前記最大ピーク電流の値より小さい電流
    値は、前記最大ピーク電流の値の四分の一から三分の二
    のオーダであることを特徴とする請求項4記載のエレベ
    ータかごのドア駆動用リニアインダクションモータの制
    御方法。
  6. 【請求項6】 前記電圧制御波形は、正弦波電流のサイ
    クルに対して少なくとも30ディジタルパルス幅期間を
    有するディジタル的に発生したパルス幅変調波形で、前記追加電圧成分は、ゼロクロスにつづく前記パルス幅
    期間の第1の期間で、前記正弦波電流の最大ピーク電流
    よりも小さい電流値に対応する値をとり、 かつ、その後
    に続くサイクルでは、この値は各期間ごとに、以下の数
    式 【数1】x−n/x ただしxは4〜8の数、nは前記第一の期間から起算さ
    れた、該期間の順番の値を示すによって減少されること
    を特徴とする、請求項1記載のエレベータかごのドア駆
    動用リニアインダクションモータの制御方法。
JP7023604A 1994-04-06 1995-02-13 エレベータかごのドア駆動用リニアインダクションモータの制御方法 Expired - Lifetime JP2774252B2 (ja)

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