JP2773950B2 - アルミニウムブレージングシートの製造方法 - Google Patents

アルミニウムブレージングシートの製造方法

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JP2773950B2 JP2064643A JP6464390A JP2773950B2 JP 2773950 B2 JP2773950 B2 JP 2773950B2 JP 2064643 A JP2064643 A JP 2064643A JP 6464390 A JP6464390 A JP 6464390A JP 2773950 B2 JP2773950 B2 JP 2773950B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、自動車用アルミニウム製熱交換、例えばラ
ジエーター,エバポレーター等のろう付けに使用される
アルミニウムブレージングシートの製造方法に関するも
のである。
〔従来の技術〕
自動車用アルミニウム製熱交換器のろう付けに使用さ
れるアルミニウムブレージングシートは、第3図に示す
ように3003合金からなる芯材(2)の表面に、Al−Si系
の4343合金、4045合金、Al−Si−Mg系の4004合金からな
るろう材(1)をクラッドしたものである。
このようなアルミニウムブレージングシートの製造方
法としては、芯材とろう材を熱間圧延によりクラッドし
て3層構造とした後、冷間圧延と焼鈍を行って所定の板
厚とすると共に調質を行っている。
アルミニウムブレージングシートは、複雑形状にプレ
ス成形されてドロンカップエバポレーターやラジエータ
ーヘッダー材に使用される場合には、0材調質のものが
適しており、例えば厚さ4.5mmの熱間圧延上がり材を冷
間圧延により78%の圧下率を2〜3回のパスにより加え
て厚さ1mmの板とし、その後360〜400℃で仕上げ焼鈍を
加えて0材としている。
冷間圧延を容易にするためには、熱間圧延上がりの板
厚を3mm程度まで薄目に加工し、冷間圧延のパス回数を
減少させる方法が採用されている。このため冷間圧延率
は低くなっている。
ろう付けは通常590〜610℃に加熱して行われ、アルミ
ニウム表面の酸化皮膜を破壊してろう材のぬれを得るた
め、フラックスろう付けでは塩化物やフッ化物のフラッ
クスを使用し、フラックスレスろう付けではろう材に添
加したMgを高真空(10-5Torr台)中で蒸発させている。
ろう付け性に影響を及ぼす因子としては、これまで材
料側の因子としてはろう材自体の流動性(Si量,Mg量,Si
粒子サイズ)、量(ろう材のクラッド率)、表面皮膜厚
さ等が考えられ、ろう付け条件の因子としては、加熱温
度,時間,フラックス濃度,雰囲気(H2O濃度,O2濃度,
真空度)、クリアランス等が指摘されてきた。
〔発明が解決しようとする課題〕
近年、自動車用アルミニウム製熱交換器としてラジエ
ータ,ヒーター,エアコン等が広く普及するに至り、大
量生産とコストダウンのために、加熱温度の低下,時間
の短縮,フラックス濃度の低下など省エネ,省資源化が
望まれており、更に雰囲気の質低下,クリアランスの増
加など厳しいろう付け条件においても優れたろう付け性
を示す材料が望まれている。
ところが、従来の材料では、これに十分こたえられる
ものではなかった。特に真空ろう付け用材料について
は、ろう付け加熱中にろう材からMgを蒸発させ、アルミ
ニウム表面の酸化皮膜を破壊する機構からして、ろう付
け条件の変動によるろう付け性のバラツキがフラックス
ろう付け用材料に比較して大きい。
〔課題を解決するための手段〕
本発明はこれに鑑み種々検討の結果、ろう付け条件に
敏感な真空ろう付け用ブレージングシートとして使用さ
れるAl−10wt%Si−1.5wt%Mg合金をろう材としてクラ
ッドしたブレージングシートの熱間圧延後に中間焼鈍を
施すことなく冷間圧延を2パス以上行い、さらに該冷間
圧延を合計80%を超える圧下率で行うことにより、その
後の最終焼鈍を経て真空ろう付けされたときに優れたろ
う付け性を示すことを知見し、更に検討の結果厳しいろ
う付け条件においても優れたろう付け性を示すアルミニ
ウムブレージングシートの製造方法を開発したものであ
る。
即ち本発明は、Al合金からなる芯材の表面に、Al−Si
系合金からなるろう材を重ね合せ、熱間圧延によりクラ
ッドした後冷間圧延を加え、しかる後焼鈍を施すブレー
ジングシートの製造方法において、熱間圧延後中間焼鈍
を施すことなく冷間圧延を2パス以上行うことにより表
面の酸化皮膜を分断し、さらに該冷間圧延を合計80%を
超える圧下率で行うことを特徴とするものである。
〔作 用〕
しかして本発明において、熱間圧延後の冷間圧延にお
ける合計圧下率を80%を超えるとしたのは、80%を超え
る圧下率とすることにより、最終焼鈍後の0材における
ろう材の再結晶粒が細かくなり、その後のプレス成形等
において0〜40%の加工が施されてろう付けに供された
際、ろう材からのMg蒸発を促進すると共に、溶融温度を
低下することができる。
また熱間圧延後の冷間圧延を2パス以上としたのは、
2パス以上とすることにより、ろう材表面の皮膜を薄く
することができ、Mgの蒸発を促進することができる。即
ち400〜500℃の高温で、しかも大気中で熱間圧延を行う
と、ろう材表面には強固な酸化皮膜が形成される。これ
を冷間圧延することにより、皮膜は分断されてろう材の
新生面を露出させることができる。従って冷間圧延のパ
ス回数をふやすほどこの効果が大となる。
またMgを添加しないフラックスろう付け用のAl−Si系
合金ろう材をクラッドしたブレージングシートにおいて
も、ろうを溶融しやすくし、表面皮膜を薄くすることが
できるため、フラックス量の低減が可能となり、苛酷な
ろう付け条件においても優れたろう付けを示す。
〔実施例〕
以下本発明の実施例についてい説明する。
実施例1 Al−10wt%Si−1.5wt%Mg合金ろう材と3003合金芯材
とからなる厚さ0.5mmのブレージングシート(0材,ろ
う材クラッド率10%)を下記の方法で製造した。
厚さ400mmの芯材の両側に、厚さ5mmのろう材を重ね合
せ、500℃で熱間圧延を行なって、芯材にろう材をクラ
ッドし、これを冷間圧延により厚さ0.5mmとし、360℃で
2時間最終焼鈍を施して0材とした。熱間圧延上り板
厚,冷間加工度,パス回数を第1表に示す。
上記ブレージングシートを用い、第1図(イ),
(ロ)に示すように直径32mm,深さ7mmのカップ状部
(4)の中心に直径5mmの排気孔(3)と、回りに直径5
0mmのフランジ(5)を設けたミニカップを形成し、こ
れを2枚第2図に示すように重ね合せ、フランジ(5)
部で幅1mmを接合させ、これについて真空ろう付けテス
トを行ない、外側ろう切れ発生とフィレット長さ(l)
を調べた。その結果を第1表に併記した。
真空ろう付けはろう付け温度が低下した場合と、真空
度が低下した場合を想定し、各々590℃,3分,10-5Toor台
と、600℃3分,10-4Toor台で行なった。
第1表から明らかなようにブレージングシートの製造
段階で冷間圧延率が80%未満又は冷間圧延パス回数が2
回未満である比較例No.8〜11では外側ろう均れが発生し
ている。これに対し冷間圧延率が80%を超えており冷間
圧延のパス回数が2以上である本発明例No.1〜7は外側
ろう切れの発生がなく、フィレット長さ(l)も2.0mm
以上と優れていることが判る。
実施例2 Al−10wt%Si合金ろう材と3003合金芯材からなる厚0.
5mmのブレージングシート(0材,ろう材クラッド率10
%)を実施例(1)と同様の方法で製造した。熱間圧延
上り板厚,冷間加工度,パス回数を第2表に示す。
上記ブレージングシートを用いて、実施例(1)と同
様の第1図(イ),(ロ)に示すミニカップを形成し、
これを2枚第2図に示すように重ね合せ、フラックスろ
う付けテストを行い、外側ろう切れ発生とフィレット長
さ(l)を調べた。その結果を第2表に併記した。
フラックスろう付けはフッ化物系フラックスを使用
し、N2中でろう付けを行い、フラックス付着量3%,590
℃,3分と、フラックス付着量1%,600℃,3分の条件で行
った。
第2表から明らかなようにブレージングシートの製造
段階で冷間加工率が80%未満又は冷間圧延パス回数が2
回未満である比較例No.15〜17では外側ろう均れが発生
している。これに対し冷間圧延率が80%を超えており冷
間圧延のパス回数が2以上である本発明例No.13〜14は
外側ろう切れの発生がなく、フィレット長さ(l)が2.
0mm以上と優れていることが判る。
〔発明の効果〕 このように本発明によれば、ろう材の溶融しやすさを
向上し、表面皮膜厚さの減少を可能にし、真空ろう付け
においてはMg蒸発能力を向上し、ろう付け条件の悪化に
対して優れたろう付け性を得ることができ、熱交換器な
どのリーク,耐圧強度不足を減少して信頼性を高めるこ
とができるブレージングシートを提供することができる
顕著な効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図(イ),(ロ)はろう付け試験用ミニカップを示
すもので(イ)は平面図、(ロ)は側断面図、第2図は
ミニカップの重ね合せ部を示す側断面図、第3図はブレ
ージングシートの一例を示す側断面図である。 1……ろう材 2……芯材 3……排気口 4……カップ状部 5……フランジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23K 35/22 B23K 35/40 B23K 1/00 B23K 1/19 B23K 35/28 B23K 20/04 C22C 21/00 - 21/18 C22F 1/04 B21B 1/00 - 3/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Al合金からなる芯材の表面に、Al−Si系合
    金からなるろう材を重ね合せ、熱間圧延によりクラッド
    した後冷間圧延を加え、しかる後焼鈍を施すブレージン
    グシートの製造において、熱間圧延後中間焼鈍を施すこ
    となく冷間圧延を2パス以上行うことにより表面の酸化
    皮膜を分断し、さらに該冷間圧延を合計80%を超える圧
    下率で行うことを特徴とするアルミニウムブレージング
    シートの製造方法。
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JPS6396253A (ja) * 1986-10-11 1988-04-27 Mitsubishi Alum Co Ltd 耐垂下性および耐食性に優れたai合金ブレ−ジングシ−トの製造方法
JP2713976B2 (ja) * 1987-04-24 1998-02-16 イーストマン コダック カンパニー 写真フィルター組成物
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