JP2004523657A - Dc鋳造アルミニウム合金 - Google Patents
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- C22F1/00—Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working
- C22F1/04—Changing the physical structure of non-ferrous metals or alloys by heat treatment or by hot or cold working of aluminium or alloys based thereon
Abstract
組成(重量%)が、Fe0.8〜1.5、Si0.7〜0.95、Mn0.2〜0.5、Zn0.2〜0.8、Mg0.2以下、Cu0.2以下、Ti0.1未満、B0.01未満、C0.01未満、不可避的不純物各々0.05以下で総量0.15以下、Al残部、であるDC鋳造合金を開示する。また、合金をDC鋳造してインゴットに成形する方法を開示する。
Description
【0001】
本発明は、アルミニウム合金に関し、特に、DC鋳造されて熱交換器内のフィン材料に用いられるアルミニウム合金に関する。
【0002】
自動車の熱交換器市場では、低コストで、例えば、強度と成形性と耐たわみ性と耐腐食性と熱伝導性とろう付け性等の物理的性質と化学的性質とのバランスを備えたフィン材料合金が要求されている。
【0003】
アルミニウム合金の熱交換器は、ヘッダプレート、タンクユニット、(水性の)冷却液用管、および熱交換を促進するフィンを備えて、自動車工業およびその他の分野で広く利用されている。一般的に、フィンは、ろう付けによって管に接合されている。冷却液の液漏れにつながる管の腐食を低減するために、フィンを管よりも電気的陰性にして、フィンが犠牲陽極として機能するようにするのが共通の方法であった。これは、フィンを形成する金属に、Zn、Sn又はInを添加することにより達成されている。
【0004】
それにも拘わらず、犠牲効果を、熱交換器の寿命にわたって熱伝導性能を維持する必要性にバランスさせる必要がある。もし、ファンがあまりにも早く腐食すれば、熱伝導特性がひどく危うくなる。さらに、特定の構造物に高強度のフィン材料を用いることにより、フィン及び/又は管材料を小型化して軽量化の目的を達成する機会を提供することができる。連続鋳造された材料は、凝固速度(>10℃/秒)が非常に高いので、小型化する場合に要求される高い熱伝導率の水準を達成するのに利用することができる。
【0005】
WO−A−00/05426は、高熱伝導率のフィン用アルミニウム合金を開示している。そこで開示された発明は、アルミニウム合金の連続ストリップ鋳造に関するもので、そこでは、フィン材料が、ろう付け後に49.0%IACSより大きい熱伝導率を有する。連続鋳造の間、薄いストリップは、急冷して製造される。
【0006】
Al−Fe−Si合金は、例えば、以下の文献、英国特許GB1524355、英国特許GB1524354、WO−A−00/05426、日本特開2000−169926、日本特開平8−218143、日本特開平6−145861、日本特開平4−154931、日本特開平1−195257に開示されている。それらの文献に例示されている合金組成は、様々であるが、DC鋳造合金は、開示されていない。
【0007】
本発明の第1の態様によれば、組成(重量%)が、Fe0.8〜1.5、Si0.7〜0.95、Mn0.2〜0.5、Zn0.2〜0.8、Mg0.2以下、Cu0.2以下、Ti0.1未満、B0.01未満、C0.01未満、不可避的不純物各々0.05以下で総量0.15以下、Al残部、であるDC鋳造合金を提供することである。
【0008】
合金は、例えば、ヘッダプレート又は側面支持体用の用途に用いられ、また他の使用法も有しているが、しかし、熱交換器のフィン材料用合金に主に向けられている。
【0009】
Cuは、0.05〜0.2%の範囲で存在しているのが好ましく、より好ましくは、0.1〜0.15%存在している。Cuは、存在するときには、固溶体強化成分として含まれる。
【0010】
Mgは、強化成分として存在しているのが好ましい。高濃度にすると、ろう付け中に、金属表面に好ましくないMgOの付着物が形成される。Mgの濃度は、それが問題にならないレベルに調節される。高濃度のMgは、K3AlF6とKAlF4との融剤混合物の共存下では、クラッドの流動性に有害な高融点のアルミニウムフッ化物を形成する。好ましくは、Mgは0.05〜0.2%の範囲で存在しているのが好ましく、0.1〜0.15%で存在しているのがより好ましい。
【0011】
Cu及びMgの強化効果は、それらの元素による熱伝導率の低下とのバランスを取らなくてはならない。
【0012】
鉄は、より好ましい範囲の上限は1.35%であるが、0.8〜1.4%の範囲で存在すれば好ましい。高濃度になると、過剰に大きな金属間化合物粒子の形成を引き起こす。
【0013】
Siは、上限0.95%以上では合金の固相線を610℃以下まで下げて、これは、ろう付け温度に非常に近いので容認できない。下限は、要求されるろう付け後の強度を達成するのに必要なSi量により決定する。
【0014】
Mnは、もし0.5%以上存在すると、熱伝導率に悪影響を及ぼす。Mnが0.2%以下であると、十分な強化効果が得られない。
【0015】
Znは、フィン材料を熱交換器の管材料よりも電気的陰性にして犠牲陽極にするために添加される。Znが0.8%を超えると、フィンは電気的陰性になり過ぎてしまう。このように高いZn濃度は、フィンの熱伝導率に悪影響を及ぼす。Znが0.2%以下であると、フィンは、犠牲陽極になるのに十分な電気的陰性度を得ることができない。0.5〜0.7%の範囲のZnが好ましい。
【0016】
本発明の第2の態様は、DC鋳造のアルミニウム合金のフィン材料を提供することで、その組成(重量%)は、Fe0.8〜1.5、Si0.7〜0.95、Mn0.2〜0.5、Zn0.2〜0.8、Mg0.2以下、Cu0.2以下、Ti0.1未満、B0.01未満、C0.01未満、不可避的不純物各々0.05以下で総量0.15以下、Al残部、にされている。
【0017】
フィン材料シートは、ケイ素を多く含んだアルミニウム合金で被覆することができる。別のケイ素に富む合金を用いることもできるが、好ましい合金は、AA4343及びAA4045である。ケイ素富化層は、フィンをさらに電気的陰性にするZn、Sn又はInのような添加物を任意に含むことができる。
【0018】
このフィン材料は、上記の好ましい又は任意の形態を有することができる。フィン材料は、ろう付け後の熱伝導率が少なくとも45%IACSを有するのが好ましい。
【0019】
本発明のアルミニウム合金は、DC鋳造されるが、その理由は、後で詳しく述べる。
【0020】
また、本発明は、上記の合金製のフィンを備えたろう付けの熱交換器を提供する。
【0021】
本発明の別の態様によれば、組成(重量%)が、Fe0.8〜1.5、Si0.7〜0.95、Mn0.2〜0.5、Zn0.2〜0.8、Mg0.2以下、Cu0.2以下、Ti0.1未満、B0.01未満、C0.01未満、不可避的不純物各々0.05以下で総量0.15以下、Al残部、の合金のインゴットを製造する方法を提供するものであり、その方法は、インゴットを成形する合金のDC鋳造を含んでいる。
【0022】
この態様では、本発明は、従来のDC鋳造によりインゴットを製造し、それにより連続鋳造(例えば、ベルト鋳造や双ロール鋳造)を必要としないことを目的とする。DC鋳造は、固化中に徐々に冷える厚いインゴットを製造する。連続鋳造は、急速に冷える3〜20mmの薄いストリップを製造する。冷却速度の違いは、鋳造製品の冶金学的組織に大きな影響を与える。これらの違いは、インゴットを非常に薄いゲージの箔にまで加工した後にも残っている。DC鋳造を含むことにより、本発明の方法は、連続鋳造材料に匹敵する性質の材料を製造できる。DC鋳造材料の粒子寸法の調節は、こうした性質を得るのに重要である。DC鋳造製品では、冷却速度は、インゴットの厚さに依存しておよそ1〜5℃/秒である。その合金から作ったフィン材料は、ろう付け後に、良好な強度(UTS)と腐食電位と共に、高い熱伝導率(通常は、595℃〜605℃で約2〜10分で現れる)を有するはずである。測定を容易にするために、熱伝導率は、通常は電気伝導度を測定して示される。両者とも固溶体中の元素により低下するので、ろう付け中に固溶する可溶性元素の量を減らすことが必要である。これは、圧延シート中の金属間化合物および分散物の粒子寸法と、そのシートの化学組成と、を調節することによって達成される。
【0023】
DC鋳造材料により達成された高い強度は、100μm以下、例えば75μm以下の厚み減少を可能にし、それにより新しい改良された軽量のフィンを達成することができる。さらに、合金組成は、ろう付けシートスクラップの回収(absorption)を最大にして低コスト製品手段を確立し、再利用性を最大にするように選ばれている。
【0024】
好ましくは、この方法は、さらに、DC鋳造インゴットの加熱又は均熱化と、熱間圧延と、冷間圧延と、(中間)焼鈍との工程を含み、そして、中間焼鈍の後に、さらに冷間圧延工程を含むことができる。冷間圧延中の最終的な圧下率は、25〜45%であるのが好ましい。
【0025】
均熱化工程は、580〜620℃に加熱して8時間以下で保持して、460〜500℃に冷却して8時間以下で保持することを含む2段階の均熱化であってもよい。
【0026】
代わりに、加熱工程は、460〜540℃に加熱して8時間以下で保持することを含んだ単なる加熱圧延の工程にすることができる。この単純な加熱圧延工程は、インゴットの完全な均熱化を達成するには十分ではない。熱間圧延を促進するために、インゴットを均一な温度にすることを目的としている。
【0027】
熱間圧延は、2.5〜5.0mmまで行われ、熱間圧延機からの出口温度が通常280〜360℃であるのが好ましい。中間焼鈍工程がある場合、続いて50〜700μmまで冷間圧延するのが好ましい。中間焼鈍を行わない最終ゲージまでの冷間圧延では、その後に仕上げ焼鈍がなされる。
【0028】
(中間)焼鈍工程は、250〜450℃で、好ましくはその温度で2〜4時間保持する1段階の工程にすることができる。代わりに、300〜500℃に加熱(好ましくは4時間以下で保持する)し、その後に200〜350℃まで冷却(好ましくは4時間以下で保持する)することを含む2段階工程であってもよい。
【0029】
それに代えて、焼鈍は、連続焼鈍炉内で行うことができ、ストリップは、単一のストランドとして供給され、加熱速度が著しく増加し必要な保持時間が減少する。こうして、高い焼鈍温度と短い焼鈍時間とが達成される。
【0030】
この方法は、さらにろう付け工程を含むことができて、そこでは、ろう付け中にIACSの減少が5%単位未満になるように、圧延製品中に存在する金属間化合物及び/又は分散物の粒子寸法を十分に大きくする。
【0031】
ろう付けサイクルの間に、小さい(サブミクロン)分散物は、容易に溶解して、溶質濃度が増加する。ろう付け後の急速な冷却により、固溶体中に溶質が実質上すべて保持され、それによってIACS値および熱伝導率が減少する。分散物の平均寸法が増加すると、ろう付けサイクル中の溶解量が減少して、それによりIACSと熱伝導率との減少を緩和する。分散物の寸法は、α−Al(Fe,Mn)Si分散物を粗粒化し、恐らく金属間化合物粒子のいくつかも粗粒化する特別な均熱化及び/又は焼鈍の処理の利用により増加する。均熱化処理は、2つの温度での連続した処理で、最初の高温処理に続いて低温処理を含むのが好ましい。焼鈍処理は、同様のパターンに従うことができる。
【0032】
これらの特別な均熱化も焼鈍処理もないときは、シート中に存在する分散物は、一般に、(平均切片法(the mean linear intercept method)により決定された)実質的に1ミクロン以下の平均寸法を有する。特別な均熱化および焼鈍処理により、平均分散物寸法は、例えば、0.5ミクロンより大きく、好ましくは1μmより大きく、理想的には2μmより大きくなるように増加させるが、10μmより小さくなるようにする。熱力学的な計算は、これらの粒子がろう付けサイクル中に相転移するとは起こりにくいことを明らかにしている。
【0033】
金属間化合物粒子(他の元素と共にFe、Mn及びSiを含んでいる)は、実質的に分散物よりも大きい。これらの粒径は、固化中に決まり、圧延中に破砕することがある。
【0034】
本発明のさらなる態様によれば、組成(重量%)が、Fe0.8〜1.5、Si0.7〜0.95、Mn0.2〜0.5、Zn0.2〜0.8、Mg0.2以下、Cu0.2以下、Ti0.1未満、B0.01未満、C0.01未満、不可避的不純物各々0.05以下で総量0.15以下、Al残部、の合金からアルミニウム合金のフィン材料を製造する方法を提供するものであり、その方法は、合金のDC鋳造、加熱又は均熱化、熱間圧延、冷間圧延、及び焼鈍又は中間焼鈍を含む。
【0035】
本発明は、以下の図面と実施例とを参照した例示により次に記述するであろうう。
図1によれば、各工程の好ましい条件を含んだ本発明の対象範囲のDCインゴットの様々な処理を示している。
【0036】
実施例1
およそ1350mm×600mmで重量が7500kgを超えるインゴットを、以下の組成でDC鋳造した。
[表1]
【0037】
あるインゴット(図1のルート1)を、出口温度およそ325℃で3.0mmまで熱間圧延する前に、520℃に加熱して約4時間保持した。そして、コイルを、400μmの移送ゲージでまで冷間圧延し、次いで95μmのゲージまで冷間圧延して、270℃で2時間の中間焼鈍をして、そしてさらに最終ゲージの63μm(最後の圧下率は約34%)まで冷間圧延した。
【0038】
ろう付け後の特性は、USTが138MPa、%IACSが46%IACS、電位が−755mV(アルミニウム合金の腐食電位の測定用のASTM G69規格試験法による)である。
【0039】
実施例2
実施例1に従って移送ゲージ(400μm)の範囲まで製造した材料を入手して、63μmのゲージまで冷間圧延する前に、200〜400℃の間の範囲で2時間の中間焼鈍温度を付与した。
【0040】
ろう付け後の強度の傾向を、図2−中間焼鈍のルートに示す。
腐食電位の傾向を、図3−中間焼鈍のルートに示す。
熱伝導率の値は、およそ45%IACSである。
【0041】
さらに、移送ゲージの材料は、63μmまで直接に冷間圧延されて、200〜400℃の間の温度で部分的に焼鈍(後焼鈍)された。
【0042】
ろう付け後の強度の傾向を、図2−後焼鈍のルートに示す。
腐食電位の傾向を、図3−後焼鈍のルートに示す。
熱伝導率の値は、およそ45.5%IACSである。
【0043】
実施例3
実施例1に従って移送ゲージ(400μm)に製造した材料を入手して、
253μm、125μm、95μm、及び89μmのゲージに冷間圧延し、そして63μmのゲージに冷間圧延する前に、200〜400℃の間の範囲で2時間の中間焼鈍温度を付与した。最終圧延の圧下率は、それぞれ
70%以上、50%、34%、及び30%であった。
【0044】
ろう付け後の強度を、図4(135〜140MPaの間)に示す。
腐食電位を図5に示しており、中間焼鈍ゲージによりそれほど大きい影響を受けていない。
熱伝導率の値は、およそ45%IACSである。
【0045】
中間焼鈍ゲージは、ろう付けサイクル中の耐たわみ性に役立つろう付け後の粒子寸法を最大にするために変化している。例えば、中間焼鈍ゲージが厚くなるほど、ろう付け後の粒子寸法が小さくなる。さらに、中間焼鈍ゲージが減少すると、結晶粒のアスペクト比(厚さ方向に対する冷間加工方向の長さ)が増加する。
【0046】
実施例4
実施例1に記した組成に従って製造した材料を入手して、3.0mmのゲージまで熱間圧延する前に、460℃に加熱して約4時間保持した。そして、コイルを移送ゲージの400μmまで冷間圧延して、続いて、最終ゲージの63μmまで冷間圧延し360℃で中間焼鈍した。最終パスの圧下率は、45〜25%の範囲であった。
【0047】
図6に、ろう付け後のUTSと結晶粒径との関係を示す。最大UTSを達成するためには、平均結晶粒径を50μm未満にする必要がある。しかしながら、ろう付け後の結晶粒径の減少は、材料の耐たわみ性を低下させる。
【0048】
ろう付け後の結晶粒径とUTSと耐たわみ性との釣り合いは、
予熱温度と加熱時間
中間焼鈍ゲージ
最終冷間圧延圧下率
の特定の組み合わせを選ぶことにより達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の様々な工程を示す流れ図である。
【図2】ろう付け後の強度の傾向を示すグラフである。
【図3】腐食電位の傾向を示すグラフである(各組の左列は、中間焼鈍したもので、右列は、後焼鈍すなわち最終ゲージまで冷間圧延した後で焼鈍したものである)。
【図4】ろう付け後の機械的特性を示すグラフである。
【図5】腐食電位を示すグラフである。
【図6】ろう付け後のUTSと結晶粒径との間の関係を示すグラフである。
本発明は、アルミニウム合金に関し、特に、DC鋳造されて熱交換器内のフィン材料に用いられるアルミニウム合金に関する。
【0002】
自動車の熱交換器市場では、低コストで、例えば、強度と成形性と耐たわみ性と耐腐食性と熱伝導性とろう付け性等の物理的性質と化学的性質とのバランスを備えたフィン材料合金が要求されている。
【0003】
アルミニウム合金の熱交換器は、ヘッダプレート、タンクユニット、(水性の)冷却液用管、および熱交換を促進するフィンを備えて、自動車工業およびその他の分野で広く利用されている。一般的に、フィンは、ろう付けによって管に接合されている。冷却液の液漏れにつながる管の腐食を低減するために、フィンを管よりも電気的陰性にして、フィンが犠牲陽極として機能するようにするのが共通の方法であった。これは、フィンを形成する金属に、Zn、Sn又はInを添加することにより達成されている。
【0004】
それにも拘わらず、犠牲効果を、熱交換器の寿命にわたって熱伝導性能を維持する必要性にバランスさせる必要がある。もし、ファンがあまりにも早く腐食すれば、熱伝導特性がひどく危うくなる。さらに、特定の構造物に高強度のフィン材料を用いることにより、フィン及び/又は管材料を小型化して軽量化の目的を達成する機会を提供することができる。連続鋳造された材料は、凝固速度(>10℃/秒)が非常に高いので、小型化する場合に要求される高い熱伝導率の水準を達成するのに利用することができる。
【0005】
WO−A−00/05426は、高熱伝導率のフィン用アルミニウム合金を開示している。そこで開示された発明は、アルミニウム合金の連続ストリップ鋳造に関するもので、そこでは、フィン材料が、ろう付け後に49.0%IACSより大きい熱伝導率を有する。連続鋳造の間、薄いストリップは、急冷して製造される。
【0006】
Al−Fe−Si合金は、例えば、以下の文献、英国特許GB1524355、英国特許GB1524354、WO−A−00/05426、日本特開2000−169926、日本特開平8−218143、日本特開平6−145861、日本特開平4−154931、日本特開平1−195257に開示されている。それらの文献に例示されている合金組成は、様々であるが、DC鋳造合金は、開示されていない。
【0007】
本発明の第1の態様によれば、組成(重量%)が、Fe0.8〜1.5、Si0.7〜0.95、Mn0.2〜0.5、Zn0.2〜0.8、Mg0.2以下、Cu0.2以下、Ti0.1未満、B0.01未満、C0.01未満、不可避的不純物各々0.05以下で総量0.15以下、Al残部、であるDC鋳造合金を提供することである。
【0008】
合金は、例えば、ヘッダプレート又は側面支持体用の用途に用いられ、また他の使用法も有しているが、しかし、熱交換器のフィン材料用合金に主に向けられている。
【0009】
Cuは、0.05〜0.2%の範囲で存在しているのが好ましく、より好ましくは、0.1〜0.15%存在している。Cuは、存在するときには、固溶体強化成分として含まれる。
【0010】
Mgは、強化成分として存在しているのが好ましい。高濃度にすると、ろう付け中に、金属表面に好ましくないMgOの付着物が形成される。Mgの濃度は、それが問題にならないレベルに調節される。高濃度のMgは、K3AlF6とKAlF4との融剤混合物の共存下では、クラッドの流動性に有害な高融点のアルミニウムフッ化物を形成する。好ましくは、Mgは0.05〜0.2%の範囲で存在しているのが好ましく、0.1〜0.15%で存在しているのがより好ましい。
【0011】
Cu及びMgの強化効果は、それらの元素による熱伝導率の低下とのバランスを取らなくてはならない。
【0012】
鉄は、より好ましい範囲の上限は1.35%であるが、0.8〜1.4%の範囲で存在すれば好ましい。高濃度になると、過剰に大きな金属間化合物粒子の形成を引き起こす。
【0013】
Siは、上限0.95%以上では合金の固相線を610℃以下まで下げて、これは、ろう付け温度に非常に近いので容認できない。下限は、要求されるろう付け後の強度を達成するのに必要なSi量により決定する。
【0014】
Mnは、もし0.5%以上存在すると、熱伝導率に悪影響を及ぼす。Mnが0.2%以下であると、十分な強化効果が得られない。
【0015】
Znは、フィン材料を熱交換器の管材料よりも電気的陰性にして犠牲陽極にするために添加される。Znが0.8%を超えると、フィンは電気的陰性になり過ぎてしまう。このように高いZn濃度は、フィンの熱伝導率に悪影響を及ぼす。Znが0.2%以下であると、フィンは、犠牲陽極になるのに十分な電気的陰性度を得ることができない。0.5〜0.7%の範囲のZnが好ましい。
【0016】
本発明の第2の態様は、DC鋳造のアルミニウム合金のフィン材料を提供することで、その組成(重量%)は、Fe0.8〜1.5、Si0.7〜0.95、Mn0.2〜0.5、Zn0.2〜0.8、Mg0.2以下、Cu0.2以下、Ti0.1未満、B0.01未満、C0.01未満、不可避的不純物各々0.05以下で総量0.15以下、Al残部、にされている。
【0017】
フィン材料シートは、ケイ素を多く含んだアルミニウム合金で被覆することができる。別のケイ素に富む合金を用いることもできるが、好ましい合金は、AA4343及びAA4045である。ケイ素富化層は、フィンをさらに電気的陰性にするZn、Sn又はInのような添加物を任意に含むことができる。
【0018】
このフィン材料は、上記の好ましい又は任意の形態を有することができる。フィン材料は、ろう付け後の熱伝導率が少なくとも45%IACSを有するのが好ましい。
【0019】
本発明のアルミニウム合金は、DC鋳造されるが、その理由は、後で詳しく述べる。
【0020】
また、本発明は、上記の合金製のフィンを備えたろう付けの熱交換器を提供する。
【0021】
本発明の別の態様によれば、組成(重量%)が、Fe0.8〜1.5、Si0.7〜0.95、Mn0.2〜0.5、Zn0.2〜0.8、Mg0.2以下、Cu0.2以下、Ti0.1未満、B0.01未満、C0.01未満、不可避的不純物各々0.05以下で総量0.15以下、Al残部、の合金のインゴットを製造する方法を提供するものであり、その方法は、インゴットを成形する合金のDC鋳造を含んでいる。
【0022】
この態様では、本発明は、従来のDC鋳造によりインゴットを製造し、それにより連続鋳造(例えば、ベルト鋳造や双ロール鋳造)を必要としないことを目的とする。DC鋳造は、固化中に徐々に冷える厚いインゴットを製造する。連続鋳造は、急速に冷える3〜20mmの薄いストリップを製造する。冷却速度の違いは、鋳造製品の冶金学的組織に大きな影響を与える。これらの違いは、インゴットを非常に薄いゲージの箔にまで加工した後にも残っている。DC鋳造を含むことにより、本発明の方法は、連続鋳造材料に匹敵する性質の材料を製造できる。DC鋳造材料の粒子寸法の調節は、こうした性質を得るのに重要である。DC鋳造製品では、冷却速度は、インゴットの厚さに依存しておよそ1〜5℃/秒である。その合金から作ったフィン材料は、ろう付け後に、良好な強度(UTS)と腐食電位と共に、高い熱伝導率(通常は、595℃〜605℃で約2〜10分で現れる)を有するはずである。測定を容易にするために、熱伝導率は、通常は電気伝導度を測定して示される。両者とも固溶体中の元素により低下するので、ろう付け中に固溶する可溶性元素の量を減らすことが必要である。これは、圧延シート中の金属間化合物および分散物の粒子寸法と、そのシートの化学組成と、を調節することによって達成される。
【0023】
DC鋳造材料により達成された高い強度は、100μm以下、例えば75μm以下の厚み減少を可能にし、それにより新しい改良された軽量のフィンを達成することができる。さらに、合金組成は、ろう付けシートスクラップの回収(absorption)を最大にして低コスト製品手段を確立し、再利用性を最大にするように選ばれている。
【0024】
好ましくは、この方法は、さらに、DC鋳造インゴットの加熱又は均熱化と、熱間圧延と、冷間圧延と、(中間)焼鈍との工程を含み、そして、中間焼鈍の後に、さらに冷間圧延工程を含むことができる。冷間圧延中の最終的な圧下率は、25〜45%であるのが好ましい。
【0025】
均熱化工程は、580〜620℃に加熱して8時間以下で保持して、460〜500℃に冷却して8時間以下で保持することを含む2段階の均熱化であってもよい。
【0026】
代わりに、加熱工程は、460〜540℃に加熱して8時間以下で保持することを含んだ単なる加熱圧延の工程にすることができる。この単純な加熱圧延工程は、インゴットの完全な均熱化を達成するには十分ではない。熱間圧延を促進するために、インゴットを均一な温度にすることを目的としている。
【0027】
熱間圧延は、2.5〜5.0mmまで行われ、熱間圧延機からの出口温度が通常280〜360℃であるのが好ましい。中間焼鈍工程がある場合、続いて50〜700μmまで冷間圧延するのが好ましい。中間焼鈍を行わない最終ゲージまでの冷間圧延では、その後に仕上げ焼鈍がなされる。
【0028】
(中間)焼鈍工程は、250〜450℃で、好ましくはその温度で2〜4時間保持する1段階の工程にすることができる。代わりに、300〜500℃に加熱(好ましくは4時間以下で保持する)し、その後に200〜350℃まで冷却(好ましくは4時間以下で保持する)することを含む2段階工程であってもよい。
【0029】
それに代えて、焼鈍は、連続焼鈍炉内で行うことができ、ストリップは、単一のストランドとして供給され、加熱速度が著しく増加し必要な保持時間が減少する。こうして、高い焼鈍温度と短い焼鈍時間とが達成される。
【0030】
この方法は、さらにろう付け工程を含むことができて、そこでは、ろう付け中にIACSの減少が5%単位未満になるように、圧延製品中に存在する金属間化合物及び/又は分散物の粒子寸法を十分に大きくする。
【0031】
ろう付けサイクルの間に、小さい(サブミクロン)分散物は、容易に溶解して、溶質濃度が増加する。ろう付け後の急速な冷却により、固溶体中に溶質が実質上すべて保持され、それによってIACS値および熱伝導率が減少する。分散物の平均寸法が増加すると、ろう付けサイクル中の溶解量が減少して、それによりIACSと熱伝導率との減少を緩和する。分散物の寸法は、α−Al(Fe,Mn)Si分散物を粗粒化し、恐らく金属間化合物粒子のいくつかも粗粒化する特別な均熱化及び/又は焼鈍の処理の利用により増加する。均熱化処理は、2つの温度での連続した処理で、最初の高温処理に続いて低温処理を含むのが好ましい。焼鈍処理は、同様のパターンに従うことができる。
【0032】
これらの特別な均熱化も焼鈍処理もないときは、シート中に存在する分散物は、一般に、(平均切片法(the mean linear intercept method)により決定された)実質的に1ミクロン以下の平均寸法を有する。特別な均熱化および焼鈍処理により、平均分散物寸法は、例えば、0.5ミクロンより大きく、好ましくは1μmより大きく、理想的には2μmより大きくなるように増加させるが、10μmより小さくなるようにする。熱力学的な計算は、これらの粒子がろう付けサイクル中に相転移するとは起こりにくいことを明らかにしている。
【0033】
金属間化合物粒子(他の元素と共にFe、Mn及びSiを含んでいる)は、実質的に分散物よりも大きい。これらの粒径は、固化中に決まり、圧延中に破砕することがある。
【0034】
本発明のさらなる態様によれば、組成(重量%)が、Fe0.8〜1.5、Si0.7〜0.95、Mn0.2〜0.5、Zn0.2〜0.8、Mg0.2以下、Cu0.2以下、Ti0.1未満、B0.01未満、C0.01未満、不可避的不純物各々0.05以下で総量0.15以下、Al残部、の合金からアルミニウム合金のフィン材料を製造する方法を提供するものであり、その方法は、合金のDC鋳造、加熱又は均熱化、熱間圧延、冷間圧延、及び焼鈍又は中間焼鈍を含む。
【0035】
本発明は、以下の図面と実施例とを参照した例示により次に記述するであろうう。
図1によれば、各工程の好ましい条件を含んだ本発明の対象範囲のDCインゴットの様々な処理を示している。
【0036】
実施例1
およそ1350mm×600mmで重量が7500kgを超えるインゴットを、以下の組成でDC鋳造した。
[表1]
【0037】
あるインゴット(図1のルート1)を、出口温度およそ325℃で3.0mmまで熱間圧延する前に、520℃に加熱して約4時間保持した。そして、コイルを、400μmの移送ゲージでまで冷間圧延し、次いで95μmのゲージまで冷間圧延して、270℃で2時間の中間焼鈍をして、そしてさらに最終ゲージの63μm(最後の圧下率は約34%)まで冷間圧延した。
【0038】
ろう付け後の特性は、USTが138MPa、%IACSが46%IACS、電位が−755mV(アルミニウム合金の腐食電位の測定用のASTM G69規格試験法による)である。
【0039】
実施例2
実施例1に従って移送ゲージ(400μm)の範囲まで製造した材料を入手して、63μmのゲージまで冷間圧延する前に、200〜400℃の間の範囲で2時間の中間焼鈍温度を付与した。
【0040】
ろう付け後の強度の傾向を、図2−中間焼鈍のルートに示す。
腐食電位の傾向を、図3−中間焼鈍のルートに示す。
熱伝導率の値は、およそ45%IACSである。
【0041】
さらに、移送ゲージの材料は、63μmまで直接に冷間圧延されて、200〜400℃の間の温度で部分的に焼鈍(後焼鈍)された。
【0042】
ろう付け後の強度の傾向を、図2−後焼鈍のルートに示す。
腐食電位の傾向を、図3−後焼鈍のルートに示す。
熱伝導率の値は、およそ45.5%IACSである。
【0043】
実施例3
実施例1に従って移送ゲージ(400μm)に製造した材料を入手して、
253μm、125μm、95μm、及び89μmのゲージに冷間圧延し、そして63μmのゲージに冷間圧延する前に、200〜400℃の間の範囲で2時間の中間焼鈍温度を付与した。最終圧延の圧下率は、それぞれ
70%以上、50%、34%、及び30%であった。
【0044】
ろう付け後の強度を、図4(135〜140MPaの間)に示す。
腐食電位を図5に示しており、中間焼鈍ゲージによりそれほど大きい影響を受けていない。
熱伝導率の値は、およそ45%IACSである。
【0045】
中間焼鈍ゲージは、ろう付けサイクル中の耐たわみ性に役立つろう付け後の粒子寸法を最大にするために変化している。例えば、中間焼鈍ゲージが厚くなるほど、ろう付け後の粒子寸法が小さくなる。さらに、中間焼鈍ゲージが減少すると、結晶粒のアスペクト比(厚さ方向に対する冷間加工方向の長さ)が増加する。
【0046】
実施例4
実施例1に記した組成に従って製造した材料を入手して、3.0mmのゲージまで熱間圧延する前に、460℃に加熱して約4時間保持した。そして、コイルを移送ゲージの400μmまで冷間圧延して、続いて、最終ゲージの63μmまで冷間圧延し360℃で中間焼鈍した。最終パスの圧下率は、45〜25%の範囲であった。
【0047】
図6に、ろう付け後のUTSと結晶粒径との関係を示す。最大UTSを達成するためには、平均結晶粒径を50μm未満にする必要がある。しかしながら、ろう付け後の結晶粒径の減少は、材料の耐たわみ性を低下させる。
【0048】
ろう付け後の結晶粒径とUTSと耐たわみ性との釣り合いは、
予熱温度と加熱時間
中間焼鈍ゲージ
最終冷間圧延圧下率
の特定の組み合わせを選ぶことにより達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の様々な工程を示す流れ図である。
【図2】ろう付け後の強度の傾向を示すグラフである。
【図3】腐食電位の傾向を示すグラフである(各組の左列は、中間焼鈍したもので、右列は、後焼鈍すなわち最終ゲージまで冷間圧延した後で焼鈍したものである)。
【図4】ろう付け後の機械的特性を示すグラフである。
【図5】腐食電位を示すグラフである。
【図6】ろう付け後のUTSと結晶粒径との間の関係を示すグラフである。
Claims (19)
- 組成(重量%)が、Fe0.8〜1.5、Si0.7〜0.95、Mn0.2〜0.5、Zn0.2〜0.8、Mg0.2以下、Cu0.2以下、Ti0.1未満、B0.01未満、C0.01未満、不可避的不純物各々0.05以下で総量0.15以下、Al残部、であるDC鋳造合金。
- Cuが0.05〜0.2の範囲で存在している請求項1に記載の合金。
- Cuが0.1〜0.15の範囲で存在している請求項1又は2に記載の合金。
- Mgが0.05〜0.2の範囲で存在している請求項1ないし3のいずれかに記載の合金。
- Mgが0.1〜0.15の範囲で存在している請求項1ないし4のいずれかに記載の合金。
- Feが0.8〜1.4の範囲で存在している請求項1ないし5のいずれかに記載の合金。
- 組成(重量%)が、Fe0.8〜1.5、Si0.7〜0.95、Mn0.2〜0.5、Zn0.2〜0.8、Mg0.2以下、Cu0.2以下、Ti0.1未満、B0.01未満、C0.01未満、不可避的不純物各々0.05以下で総量0.15以下、Al残部、であるDC鋳造合金のフィン材料。
- ろう付け後に少なくとも46%IACS伝導率を有する請求項7に記載のフィン材料。
- 請求項1ないし6のいずれかに記載の合金のフィンを有するろう付けした熱交換器。
- 組成(重量%)が、Fe0.8〜1.5、Si0.7〜0.95、Mn0.2〜0.5、Zn0.2〜0.8、Mg0.2以下、Cu0.2以下、Ti0.1未満、B0.01未満、C0.01未満、不可避的不純物各々0.05以下で総量0.15以下、Al残部、である合金からインゴットを製造する方法であり、該方法が合金をCD鋳造してインゴットに形成することを含んでいる方法。
- さらに、DC鋳造インゴットの加熱又は均熱化、熱間圧延、冷間圧延、及び焼鈍又は中間焼鈍の工程を含む請求項10に記載の方法。
- さらに、中間焼鈍工程の後に冷間圧延工程を含む請求項11に記載の方法。
- 中間焼鈍後の冷間圧延工程中の圧下率が25〜45%である請求項12に記載の方法。
- 均熱化工程が、インゴットを580〜620℃に加熱して8時間以下で保持して、460〜500℃に冷却して8時間以下で保持することを含む2段階均熱化である請求項11ないし13のいずれかに記載の方法。
- 加熱工程が、460〜540℃で加熱して8時間以下で保持することを含む請求項11ないし13のいずれかに記載の方法。
- 焼鈍又は中間焼鈍工程が、250〜450℃の1段階の工程を含む請求項11ないし15のいずれかに記載の方法。
- 焼鈍又は中間焼鈍工程が、300〜500℃に加熱して200〜350℃に冷却する2段階工程である請求項11ないし15のいずれかに記載の方法。
- さらに、ろう付け工程を含み、圧延製品中に存在する金属間化合物及び分散物の粒子寸法が十分に大きく、ろう付け中のIACSの減少率が5%単位未満である請求項11ないし17のいずれかに記載の方法。
- 組成(重量%)が、Fe0.8〜1.5、Si0.7〜0.95、Mn0.2〜0.5、Zn0.2〜0.8、Mg0.2以下、Cu0.2以下、Ti0.1未満、B0.01未満、C0.01未満、不可避的不純物各々0.05以下で総量0.15以下、Al残部、の合金からアルミニウム合金のフィン材料を製造する方法であり、
該方法が、合金のDC鋳造、加熱又は均熱化、熱間圧延、冷間圧延、及び焼鈍又は中間焼鈍を含んでいる方法。
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