JP2007500784A - 熱交換器用の高強度合金 - Google Patents

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Abstract

本発明は、熱交換器用の冷却時効硬化性アルミニウム合金、冷却時効硬化性アルミニウムストリップの製造方法及びアルミニウムストリップ又はシートに関する。本発明によれば、下記に重量%で表示する合金成分:Si≦0.7%、0.1%≦Mg≦1%、Fe≦0.3%、0.08%≦Cu≦0.2%、Ti≦0.2%、Mn≦0.1%、Cr≦0.1%、Zn≦0.1%、個別に最大で0.1%、そして合計で最大0.15%の不可避の不純物及び残余物としてのアルミニウムを有するアルミニウム合金によって、熱交換器の製造に対して経済的な不活性ガスろうづけの使用を可能にし、そして、ろうづけ後の自然時効後に高い強度を有する熱交換器用の冷却時効硬化性アルミニウム合金を提供することができる。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、熱交換器用の冷却時効硬化性(kaltaushaertbare)アルミニウム合金、冷却時効硬化性アルミニウムストリップの製造方法及びアルミニウムストリップ又はシートに関する。
アルミニウム又はアルミニウム合金からなる熱交換器は、自動車の分野でますます用いられるようになってきている。この場合、従来通常に使用される非鉄金属製熱交換器に代わるアルミニウムの使用は、同程度の大きさ及び性能を有する熱交換器の重量をほぼ半減させた。アルミニウム又はアルミニウム合金製の熱交換器は、現在では、主として冷却水、オイルの及び空調装置における冷却用として自動車に使用されている。自動車用の熱交換器は、通常、アルミニウムストリップ又はシートから造られており、熱交換器の組み立て前の個々の部品、例えば、フィン(Lamellen)、管及びディストリビュータ(Verteiler)は、ろうづけによって一緒に接合される。このようにして製造され、そして自動車に組み立てられた部品に対して、実際の使用時に、断続的な振動、より持続的な振動、腐食性の攻撃及びこれらに類することの結果として作用する荷重はかなり大きい。特に、このことは、熱を除去するように介在するフィンについて当てはまる。自動車における熱交換器の増大する運転圧及び大きな荷重にもかかわらず、自動車の重量削減への傾向、及び、従って熱交換器の肉厚の一層の低減への傾向はずっと続いている。しかしながら、このことは、熱交換器のアルミニウム合金に対する、特に、ろうづけ後の強度要件を一層高める結果を招いている。一方で、フラックスを用いない真空ろうづけ、及び、非腐食性フラックスを用いる不活性ガスろうづけを、熱交換器のろうづけに利用することができる。熱交換器の真空ろうづけに対してこれまでに用いられてきた冷却時効硬化性アルミニウム合金、例えば、アルミニウム合金AA6063(AlMgO、7Si)、AA6061(AlMglSiCu)又はAA6951(AlMgO、6SiCu)は、一方では、真空中でのろうづけ工程の間に「ゲッタリング(Gettern)」の結果としてろうづけされるべき部品への溶融アルミニウムはんだの酸化を防止し、そして、それによってフラックスなしに完全なろうづけされた接合を確実にするために、そして他方では、ろうづけ後の自然時効の間にろうづけされた熱交換器の高い強度値を達成するために、比較的高いマグネシウム含有量を有する。しかしながら、この方法に伴う欠点は、気体保護を維持するために大きなコストがかかること及びはんだ付けされる部品に対する清浄性を要することである。代替の不活性ガスろうづけ(CAB−制御雰囲気ろうづけとも呼ばれる)は、確かに、これらの観点から見ると要する費用は少なくて済み、そして更にろうづけサイクルの20%までの短縮を達成することを可能にするが、ろうづけの間にマグネシウムが非腐食性フラックスと反応するので、真空ろうづけから公知の高いマグネシウム含有量を有するアルミニウム合金を使用することはできない。前記の反応は、より高価なセシウム含有フラックスを用いることによってのみ防止することができる。更に、高い銅含有量のアルミニウム合金(Cu含有量>0.5%)を使用することができるが、この合金は、鋳造の間にヒートクラックを形成する傾向を有し、従って、圧延棒(Walzbarren)の鋳造には増加した要件が課されることになるので、このことは経済的な観点から重大であると捉えられるべきである。更に、高いCu含有量においては、銅が構造中に相応に析出した形態で存在する場合に孔食又は結晶粒界腐食に対する感受性が高まる危険性がある。最後に、不活性ガスろうづけにおいては、拡散防御層(Diffusionssperschicht)として中間的クラッディング(Zwischenplattierung)を有するアルミニウム合金を用いることができるので、比較的高いマグネシウム含有量を有する冷却時効硬化性アルミニウム合金が芯材料(Kernmaterial)として用いられる。しかしながら、拡散防御層を有する中間的クラッディングは、追加の費用と関連しているので、同様に、熱交換器の経済的な製造は達成することができない。
前記アルミニウム合金からなる部品のろうづけによる熱交換器の製造は、例えば、米国特許第4,214,925号明細書から公知である。
従って、本発明の目的は、前記に示した従来技術から出発して、熱交換器用の冷却時効硬化性アルミニウム合金、熱交換器用のアルミニウムストリップの製造方法、及びろうづけ後の自然時効の後に高い強度値を有する対応するアルミニウムストリップ又はシートを提供することである。
本発明の第1の教示によれば、アルミニウム合金に対して導かれ、そして、示された前記目的は、下記に重量%で表示する合金成分、すなわち、
Si≦0.7%
0.1%≦Mg≦1%
Fe≦0.3%
0.08%≦Cu≦0.2%
Ti≦0.2%
Mn≦0.1%
Cr≦0.1%
Zn≦0.1%、
個別に最大で0.1%まで、そして合計で最大0.15%までの不可避の付随する元素、及び残余物としてのアルミニウム、
を有する前記アルミニウム合金によって解決される。
驚くべきことに、前記に明記される割合で合金元素を含有するアルミニウム合金からなる熱交換器は、ろうづけ後の室温での自然時効後に、一層の熱処理を必要としないで、自動車における使用に必要な強度、特には、降伏点RP0.2を有していることが示された。これについての理由は、本発明によるアルミニウム合金中に微細に分布したMgSi型の析出物を形成し、そして、室温での自然時効の結果として強度の増加を生じる、本発明によるSi及びMg含有量の組み合わせによるものである。この自然時効による強度の増加は、特許請求の範囲に記載の範囲0.08重量%〜0.2重量%の銅を添加することによって更に改善される。
Fe含有量を最大で0.3重量%までに制限することは、Siがアルミニウム合金中に溶融(geloestem)状態で存在することを確実にする。更に、最大で0.2重量%の低いCu含有量は、一方では、自然時効の間の強度増加を増進させることができることを確実にし、そして他方では、このCu含有量の制限は、ろうづけ後の冷却速度に対するアルミニウム合金の強度の鋭敏性(Empfindlichkeit)を低減させる。同様に、Mn含有量を最大で0.1重量%に制限して、ろうづけ後の冷却速度に対するアルミニウム合金の強度の依存性を制限することが好ましい。対照的に、最大で0.1重量%のCr含有量は、本発明によるアルミニウム合金の強度及び耐食性を増加させる。更に、Ti合金元素は、アルミニウム合金の構造の結晶粒微細化に寄与し、そして、それによって腐食攻撃を均一にするので、最大で0.2重量%のTi含有量は、本発明によるアルミニウム合金の耐食性に有利な効果を及ぼす。本発明によるアルミニウム合金の耐食性に対する亜鉛の不利な影響を避けるために、Zn含有量を最大0.1重量%に制限するのが好ましい。
第1の有利な態様によれば、本発明によるアルミニウム合金の強度は、主要な合金元素としてSi、Mg及びCuを含有するアルミニウム合金によってろうづけ後の自然時効により更に増大させることができる。
ろうづけの間に、ろうづけされるべき熱交換器の部品の軟化を避けるためには、ろうづけは通常600℃までの温度で実施されるので、完全なろうづけ工程を実施するにあたり、アルミニウム合金の固相線温度が610℃を下回らないことが有利である。本発明によれば、このことは、Si、Mg及びCuの合金割合の合計が1.2重量%を超えないことにより達成される。この場合に、合金元素は概して固相線温度の低下をもたらし、ここで、Siは、アルミニウム合金の固相線温度においてMgより1.2倍大きい低下をもたらし、そして、次にMgはCuより3.5倍実効的な固相線温度の低下をもたらす。
このことは、合金元素Tiには当てはまらないので、合金元素としてTiを有するアルミニウム合金によって、本発明によるアルミニウム合金の固相線温度の増加を達成することができる。
本発明による合金の上限値がマグネシウムに対して使い果たされる場合には、この合金から組み立てられる熱交換器のろうづけを、好ましくは、真空ろうづけにより実施する。この場合、セシウム含有フラックスを用いた不活性ガスろうづけも限られた範囲で行うことができる。セシウム含有フラックスを用いる不活性ガスろうづけは、マグネシウムの合金中の割合が0.8重量%を超えないことにより特に単純化される。
更に、最大で0.3重量%までの低いMg含有量を用いる場合、フラックスとの反応はごく限られた程度で起こるに過ぎず、そして、より高価なセシウム含有フラックスを用いる必要を省くことができるので、本発明によるアルミニウム合金は、非腐食性フラックスを用いた不活性ガスろうづけに対して容易に適している。
本発明によるアルミニウム合金の特に好ましい態様は、加工及びろうづけ後に、そして、室温で約30日間の自然時効の後に、アルミニウム合金が特に高い強度値を有することにより得られる。輸送工程の一部としての自然時効は、更なる処理を要することなく極めて良好な強度を確実にするので、前記の材料特性は、特に安価な製造工程を保証する。
本発明の第2の教示によれば、導かれ、そして、示された前記目的は、本発明の方法、
・通常の棒(Barren)鋳造法において本発明によるアルミニウム合金から圧延棒を鋳造し、
・前記圧延棒を500〜600℃で6時間より長時間、特に12時間より長時間にわたり均一化し、そして、少なくとも400℃、好ましくは、少なくとも450℃で熱間圧延してストリップを形成し、ここで、前記熱間圧延の間の最終温度は少なくとも300℃であり、
・前記熱間圧延ストリップを最終厚さまで冷間圧延し、そして、次に少なくとも300℃、好ましくは、少なくとも350℃で軟化焼きなまし(Weichgluehung)する
ことによって解決される。
通常の棒鋳造法による温度500〜600℃で6時間より長時間、特に、12時間より長時間にわたる圧延棒鋳物の均一化の結果として、ゆっくりと拡散する(diffusionstraege)元素、例えば、マンガン及びクロムでさえもメルトの冷却の間に微細に分散された形で析出されることが達成される。少なくとも400℃での熱間圧延の結果として、変形能及び耐食性に関して最適化された構造の加熱ストリップが製造され、ここで、一方で圧延棒の十分な変形能をそして他方で熱間圧延の間の最適化された構造形成を達成するために、熱間圧延の間の最終圧延温度は少なくとも300℃であることが好ましい。この場合に、加熱ストリップの最終厚さは、例えば、9mm未満であることができる。本発明による方法を用いて製造されるストリップの、熱交換器用の組立て前の部品、例えば、フィン、管及びディストリビュータへの成形を促進するために、冷間圧延によって最終厚さ最大2mmまで冷間圧延されたストリップを、少なくとも300℃、好ましくは、少なくとも350℃での後の軟化焼きなましに付する。
アルミニウム合金の合金組成と前記の工程の特徴とを一緒に組み合わせた結果として、不活性ガスろうづけ及び室温で約30日間の自然時効後に、降伏点RP0.2≧65MPaを有し、そして、それにより自動車における非常に大きな荷重に特に十分に適している、通常の合金元素(Mg、Si、Cu)を基礎とする熱交換器を製造することができる。更に、セシウム含有フラックスを用いない不活性ガスろうづけを用いて熱交換器を製造することができるので経済的な製造が可能である。
熱間圧延及び/又は冷間圧延を単数又は複数のスタンドローラ上で反転又は単一方向モードにより実施する場合、本発明による方法は絞り圧延(reduzierende Walzen)に関する通常の手段及び装置を用いて実施することができる。
熱交換器のろうづけの間での特に高い工程安全性は、均一化後にアルミニウムはんだで圧延棒をクラッドする(plattiert)ことによって達成することができる。この圧延棒から製造されるアルミニウムストリップは、ろうづけにおいて、例えば、熱交換器のフィン、管とディストリビュータとの間に、特に均質で均一なろうづけされた接合部を生じるアルミニウムはんだの均一な層を有する。本発明によるアルミニウムストリップの片側だけをアルミニウムはんだでクラッドする場合、反対側は、例えば、防食として働く合金でクラッドするか、又はコートすることができる。
有利には、アルミニウムはんだとして、不活性ガスろうづけの間、ろうづけされるべき熱交換器の部品上に非酸化性雰囲気中で残存している酸化物層に関してアルミニウムはんだとの特に良好なぬれ性を有する、ケイ素含有量6〜13重量%を有するアルミニウム合金、特に、AlSi7又はAlSi10合金を用いる。
最後に、導かれそして示された上記目的は、本発明の第3の教示によると、本発明の方法を用いて製造される熱交換器を組み立てるためのアルミニウムストリップ又はシートにより解決される。既に述べてきたように、本発明による方法を用いて製造されるアルミニウムストリップ又はシートは、ろうづけ後の自然時効後に向上した強度値、特に、降伏点を有するので、熱交換器の肉厚を更に低減することができる。更に、非腐食性フラックスを用いた不活性ガスろうづけを用いることにより、セシウム含有フラックスを用いずに熱交換器を製造することができる。
アルミニウムストリップ又はシートは、有利には、最大厚さ2mm、特に、最大厚さ1mmを有する。従来の材料と比較して高い強度の結果として、本発明によるアルミニウムストリップを用いる場合には、ストリップ厚さを更に低減させることができ、そして、それによって熱交換器の製造において材料を節約することができ、そして熱交換器の一層の重量低下を達成することができる。この場合に、熱交換器の運転安全性は、アルミニウム合金の高い強度ゆえに、高い運転圧においてさえも損なわれない。
本発明の第1の教示による熱交換器用の冷却時効硬化性アルミニウム合金、本発明の第2の教示による熱交換器用の冷却時効硬化性アルミニウムストリップの製造方法、及び本発明の第3の教示による熱交換器を製造用の本発明のアルミニウムストリップ又はシートを構成し、そして、更に発展させるための複数の可能性が存在する。この目的に対して、例えば、一方では、添付の特許請求の範囲の請求項1、5及び9に従属する請求項を、他方では、添付の図面と共に本発明の第2の教示による熱交換器用の冷却時効硬化性アルミニウムストリップの製造方法の典型的な態様の記載を参照されたい。
図面中、単独の図面は、本発明の第2の教示による熱交換器用の冷却時効硬化性アルミニウムストリップの製造方法の典型的な態様を実施するための製造パスを示す概略図である。
単独の図面中に示された製造パスは、第一工程におけるアルミニウム合金からの棒鋳造1を含む。この場合に、典型的な態様のアルミニウム合金は、下記に重量%で表示する合金成分:
0.60%≦Si≦0.70%、
0.12%≦Fe≦0.30%、
0.08%≦Cu≦0.20%、
0.04%≦Mn≦0.08%、
0.12%≦Mg≦0.30%、
Cr<0.05%、
Zn<0.05%、
0.08%≦Ti≦0.20%、
B<50ppm、
最大で0.03%までそして合計で最大0.1%までの不可避の付随元素、及び残余物としてのアルミニウム、
を有する。
最大で50ppmの低いホウ素含有量は、アルミニウム合金のリサイクル性を改善する。次に、DC法を用いて前記アルミニウム合金から鋳造される圧延棒を、均一化段階2において均一化する。圧延棒の均一化に関する特に良好な結果が、温度575℃で6時間より長時間、特に、12時間より長時間において達成された。次に、均一化後に、圧延棒をタンデムスタンド3a上で、例えば、厚さ7mmまで熱間圧延し、ここで、熱間圧延の間に最適化された構造形成を確実にするために、特に熱間圧延の間の最終温度は300℃、好ましくは、330℃より高いことが好ましい。しかしながら、この代わりに、熱間圧延を反転スタンド3上で実施することができ、リール(図示せず)上で巻き取ることができ、そしてタンデムスタンド3aにおける熱間圧延を省略することができる。それに続く最終厚さ約1mmまでの冷間圧延は、単数又は複数のスタンドローラ4上で実施する。熱間圧延と同様に、冷間圧延も代わりに反転スタンド上で反転モードにより実施することができる。バッチ炉5における約350℃での最終軟化焼きなましの結果として、できるだけ低い強度で、そして高い伸びの状態にアルミニウムストリップを変換して、引き続きの熱交換器部品製造の間の後の成形作業を促進する。
熱交換器用のストリップを製造するための本発明による方法の典型的な態様の代わりに、均一化段階2における均一化の後に、圧延棒を、例えば、AlSi7又はAlSi10合金のアルミニウムはんだでクラッドして、本発明によるストリップから製造される熱交換器のろうづけの前にアルミニウムはんだの事後の付与を避けることができる。この目的に対して、熱間圧延の前に、初期圧延温度少なくとも400℃、好ましくは、450℃に圧延棒を加熱しておくことが好ましい。本発明によるアルミニウムストリップ又はシートから製造される熱交換器をろうづけする場合、特に、不活性ガスろうづけを用いる場合、セシウム含有フラックスを用いずに、600℃までの温度で及び600℃から200℃までの典型的な冷却速度30℃/分で、そして、ろうづけ後に室温で約30日間の自然時効で、熱交換器に対する特に高い強度値、特に、降伏点RP0.2≧65MPaを達成することができる。200℃から室温までの冷却は、正確に規定された方法で実施する必要がない。

Claims (13)

  1. 熱交換器用の冷却時効硬化性アルミニウム合金であって、前記アルミニウム合金が下記に重量%で表示される合金成分:
    Si≦0.7%
    0.1%≦Mg≦1%
    Fe≦0.3%
    0.08%≦Cu≦0.2%
    Ti≦0.2%
    Mn≦0.1%
    Cr≦0.1%
    Zn≦0.1%、
    個別に最大で0.1%まで、そして合計で最大0.15%までの不可避の付随する元素、及び残余物としてのアルミニウム、
    を含むことを特徴とする、前記冷却時効硬化性アルミニウム合金。
  2. 前記アルミニウム合金が、主要な合金元素としてSi、Mg及びCuを含有することを特徴とする、請求項1に記載の冷却時効硬化性アルミニウム合金。
  3. Si、Mg及びCuの合金割合の合計が、1.2重量%を超えないことを特徴とする、請求項1又は2に記載の冷却時効硬化性アルミニウム合金。
  4. 前記アルミニウム合金が、合金成分としてTiを含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のアルミニウム合金。
  5. Mgの合金割合が、0.8重量%を超えないことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のアルミニウム合金。
  6. Mgの合金割合が、0.3重量%を超えないことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のアルミニウム合金。
  7. 前記アルミニウム合金が、加工及びろうづけ後、並びに、室温で約30日間の自然時効後に、特に高い強度値を有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載のアルミニウム合金。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のアルミニウム合金から、熱交換器用の冷却時効硬化性アルミニウムストリップを製造する方法であって、
    ・通常の棒鋳造法により圧延棒を鋳造し、
    ・前記圧延棒を500〜600℃で6時間より長時間、特に12時間より長時間にわたり均一化し、
    ・前記圧延棒を少なくとも400℃、好ましくは、少なくとも450℃で熱間圧延してストリップを形成し、ここで、前記熱間圧延の間の最終温度は少なくとも300℃であり、
    ・前記熱間圧延ストリップを最終厚さまで冷間圧延し、そして、次に少なくとも300℃、好ましくは、少なくとも350℃で軟化焼きなましする、
    ことを特徴とする、前記製造方法。
  9. 前記熱間圧延及び/又は冷間圧延を、単数又は複数のスタンドローラ上で反転又は単一方向モードにより実施することを特徴とする、請求項8に記載の方法。
  10. 均一化後に、アルミニウムはんだで前記圧延棒をクラッドすることを特徴とする、請求項8及び9に記載の方法。
  11. アルミニウムはんだとして、ケイ素含有量6〜13重量%を有するアルミニウム合金、特に、AlSi7又はAlSi10合金を用いることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
  12. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のアルミニウム合金からなる熱交換器製造用のアルミニウムストリップ又はシートであって、特に、請求項8〜11のいずれか一項に記載の方法を用いて製造される、前記アルミニウムストリップ又はシート。
  13. 前記アルミニウムストリップ又はシートが、最大厚さ2mm、好ましくは、1mmを有することを特徴とする、請求項12に記載のアルミニウムストリップ又はシート。
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