JP2772772B2 - 海藻デトリタスの製造法 - Google Patents

海藻デトリタスの製造法

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JP2772772B2
JP2772772B2 JP7169204A JP16920495A JP2772772B2 JP 2772772 B2 JP2772772 B2 JP 2772772B2 JP 7169204 A JP7169204 A JP 7169204A JP 16920495 A JP16920495 A JP 16920495A JP 2772772 B2 JP2772772 B2 JP 2772772B2
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detritus
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marine
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基晴 内田
勝之 沼口
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    • C12P1/04Preparation of compounds or compositions, not provided for in groups C12P3/00 - C12P39/00, by using microorganisms or enzymes by using bacteria
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    • C12RINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES C12C - C12Q, RELATING TO MICROORGANISMS
    • C12R2001/00Microorganisms ; Processes using microorganisms
    • C12R2001/01Bacteria or Actinomycetales ; using bacteria or Actinomycetales

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、海藻を特定の海洋細菌
によって特定のほぼ均一な粒度組成のデトリタス(detri
tus)粒子まで分解する海藻デトリタスの製造法に関す
る。本発明によるデトリタス粒子は、稚仔魚、コペポー
ダ等のデトリタス補食者を飼育栽培するさいの餌料とし
て好適な性状を有する。従って、これに細菌細胞を付着
させてこれらのデトリタス補食者の餌料として用いられ
る。
【0002】
【従来の技術】自然界において、海藻葉体表面には細菌
等の微生物が付着しており、この微生物のはたらきによ
って葉体がばらばらに分解されていくことは良く知られ
ている。このとき生成される分解断片は生物残渣、ある
いはデトリタスと総称され、その表面に分解に関与する
細菌細胞を付着させた状態にあることによってタンパク
含量等の栄養価がアップし、種々の微小生物に対する餌
料として自然界で役立っていると考えられている。この
ように分解者としての細菌が他の生物の餌料としても役
立っているというしくみは、微生物食物連鎖あるいはデ
トリタス食物連鎖と呼ばれ、一般に喰う喰われるの関係
で表現される通常の食物連鎖のしくみに比べ認知度が低
いものゝ、生物生産の中でその果たす役割は大きいもの
である。このことは、多数の生物の消化器官内から普遍
的にデトリタス様物質が検出されるという事実からも容
易に推察される。しかしこれまでこのデトリタス食物連
鎖のしくみを積極的に取り入れて技術化し、産業に役立
てようとする試みはほとんどなく、まして実用化された
例は皆無に等しい。海藻がデトリタス化して良い餌料と
して機能するには、以下のような諸条件を満たすことが
重要であると考えられる。
【0003】1)サイズが補食するのに適当なレベルまで
充分小さくなっていること。 2)植物細胞が有する硬い細胞壁が分解あるいは除去さ
れ、消化・吸収を妨げないこと。 3)表面に微生物が充分量付着することによって、栄養的
成分が向上していること。 4)懸濁性・浮遊性に優れること。 これらの諸条件を同時に満たすデトリタスが大量に効率
よく供給されることは、ゆるやかな葉体の分解がおこる
自然条件下では極めて困難であると考えられる。一方、
海藻分解の過程は従来、藻体重量の減少、炭素/窒素成
分比の変化等、数種の物理化学的指標で捉えられてきた
が、組織の断片化の変化を微視的に捉え明確な記述をし
た例は今日までなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする問題】本発明は、上記のよう
な事情を考慮して前記諸条件を満足し、稚仔魚、甲殻類
及び軟体動物の幼生、コペポーダ等のデトリタス補食者
が容易に補食し易い均一な粒度組成のデトリタスを大量
に得ることを目的としなされたものである。すなわち、
本発明の課題は、海洋細菌が有する海藻組織の構造成分
に対する分解能と付着増殖能とを巧みに利用し、海藻か
ら上記4つの諸条件を満たすデトリタスを効率よく大量
に製造することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、海藻の葉
体組織を分解できる能力を有する海洋細菌を環境中より
多数分離し、これらについて詳細な試験研究をおこなっ
た。その結果、これらのうちの分解力の強力な特定な細
菌株を見出し、これを使用することにより海藻の細胞間
物質が分解され、個々の細胞がばらばらに切り離される
ことにより、単細胞性のデトリタスを製造することがで
きた。さらに、同細菌株を使用して別の種類の海藻を分
解させた結果、海藻組織の硬い細胞壁が破壊され、裸の
細胞質に由来するデトリタス粒子を製造できることをみ
いだした。これら2種類のデトリタス粒子は、その表面
に細菌が高密度で付着しており、従って、もとの海藻に
比べ、タンパク含量等の栄養成分に富み、硬い構造物質
を失っている為、消化性が良いことが期待される。特に
後者のように細菌の分解能を利用して細胞壁を除去し、
裸の細胞質状態にする技術は、多細胞生物である海藻に
限らず、単細胞生物である植物プランクトン等を材料に
したデトリタス餌料の開発にも応用が効く新規性の高い
知見であると考えられる。また産物として得られる細胞
質性のデトリタス粒子は、細菌が表面に付着していなく
ても、それ自体餌料として充分な価値を有しているもの
である。また、粒子のサイズが10μm程度、特に5 〜10
μm に均一に小さくなっていることは、粒子の浮遊性を
向上させ、稚仔魚や種々の動物の幼生の体長にほぼ相当
する 100〜1000μm程度の大きさの個体に対する餌料と
して適当な大きさであると考えられる。
【0006】本発明に使用する細菌株の特徴としては、
アルギン酸、セルロース、寒天、フコイダン、カラギー
ナン、キシラン等の海藻の細胞構造多糖のうちの一つも
しくは複数の成分に対して分解活性を有することが挙げ
られる。分解活性が強力であるほど目的のデトリタス粒
子を短期間の内に大量に効率良く生産することが可能と
なる。また、細菌が自ら海藻組織表面に付着し、その場
で良好な増殖をおこなうということも本発明の目的達成
の為の重要な性状の一つである。このことに留意し、本
発明者らは日本各地の10箇所以上の分離源から98株の海
洋細菌を分離し、これらについて細菌学的性状、海藻分
解能、各種多糖分解能、付着増殖能等について詳細な試
験を実施した結果、ただ一種の上記諸性状をあわせもつ
細菌株を得ることに成功した。
【0007】すなわち、本発明において使用する海洋細
菌の探索は、次の方法で行なった。日本沿岸11ケ所の表
層海水を採取し、これから98株の海洋細菌を分離した。
分離用培地として1%コンブ粉末添加海水寒天培地を用
い、この寒天培地上に種々の濃度に希釈された前記海水
を塗布し20℃で8〜20日間培養した。この培養によって
培地表面に透明環を生じるマコンブ分解菌と思われるコ
ロニーを鉤菌して全体で98株のマコンブ分解菌を得た
(第1次スクリーニング)。得られたマコンブ分解菌
を、一定の大きさのマコンブ片を入れたNutrient Broth
添加90%海水培地及び90%海水培地に接種し、20℃で4
週間振とう培養した後、それぞれのマコンブ片のせん断
応力をレオメーターにより測定し、葉体のせん断応力を
一定レベル以下に低下させた菌株をマコンブ葉体分解菌
と判定した(第2次スクリーニング)。
【0008】このようにして得られたマコンブ葉体分解
菌について、種々の海藻多糖、即ちアルギン酸、フコイ
ダン、ラミナラン、セルロースに対する分解酵素活性を
表1の方法により測定し、いずれかの多糖に対する分解
酵素活性が10units (1unit=1μg/ml/hour の還元糖を
生成する強さ)を越える細菌株を強力なマコンブ葉体分
解菌として選抜した(第3次スクリーニング)。このよ
うにして選抜された細菌株を褐藻類(マコンブ)及び緑
藻類(アナアオサ)の葉体乾燥粉末を1%の割で90%海
水に懸濁させた培地に接種し、振とう培養下で葉体を分
解させた。このとき細菌が、葉体を分解していく過程を
顕微鏡下で詳細に観察し、褐藻類については、Single c
ell detritus (SCD)を、また緑藻類についてはCytoplam
ic detritus (CD)を、形成するか否かを判定するととも
に、生成したデトリタス粒子表面に細菌が多数付着した
状態にあるかどうかを判定した(第4次スクリーニン
グ)。この結果、神奈川県横須賀市の沿岸海水より得ら
れた海洋細菌がこのような作用が最も強いことが判明し
た。
【0009】この海洋細菌は、グラム陰性のかん菌でO
Fテストの判定がF、オキシダーゼ陰性、グルコースを
利用してガスを産生しないことより、清水の海洋細菌の
簡易同定法(学会出版“海洋微生物研究法”第 228−23
3 頁、1985年) に従い、当初ビブリオ(Vibrio) 属と同
定した(日水誌 第59巻、第1865−1871頁、1993年)。
その後、OFテストの結果をOと見直し、絵面・清水の
海洋細菌の簡易同定法(技報堂出版「海洋微生物とバイ
オテクノロジー」第 229−230 頁、1991年)に従い、ア
ルテロモナス(Alteromonas)属とした(Journal Marine
Biotechnology第2巻、第73−77頁、1995年)。簡易同
定に必要な細菌性状試験の結果とその他の重要な細菌学
的性状を以下に記述する。
【0010】その結果を示すと次のとおりである。 (a)形態的性質 細胞の形状及び大きさ;桿菌 3.0μm(長さ) × 0.8μ
m(巾) 。 細胞の多形性の有無;無し。 運動性の有無;有り、極鞭毛(図13参照)。 胞子の有無;無し。
【0011】(b)培養的性質 Marine Broth 2216 寒天平板培養:色素を産生せず、
クリーム色のコロニーを形成。コロニーの形態は周辺部
が若干ヒダ状になる。培養24時間で肉眼で検出できるコ
ロニーを形成する (即ち増殖が速い) 。 Marine Broth 2216 液体培地:フロックを形成せず、
均一に混濁。 肉汁ゼラチン穿刺培養;良好に増殖し、ゼラチンを液
化する。 その他:海洋細菌の中では、増殖速度は速い方である。
【0012】(c)生理学的性質 グラム染色性:グラム陰性。 色素の生成:生成せず。 オキシダーゼ:陽性。 カタラーゼ:陽性。 生育の範囲:少なくともpH 6〜8.3 の範囲内で生育す
る。少なくとも10〜35℃で生育する。 酸素に対する態度: 好気性 OFテスト:0(海洋細菌用に開発されたHugh Loifson
の変法(MOF法による) D-グルコースから酸及びガスの生成:酸を生成し、ガ
スを産生せず。 NaClの要求性:蒸留水で調製したZoBell 2216E培地に
生育せず。 海水で調製したZoBell 2216E培地に良好に生育する。即
ち生育にNaClを要求する。
【0013】(d)諸性質 セルロースの分解:菌体外酵素を測定した結果、陰性
もしくは微弱陽性。
【0014】(e)菌体外酵素の多糖分解酵素活性
1)(表1参照) アルギン酸の分解:陽性。強力。 フコイダンの分解:陽性。分解産物として、フコース
を生成。 ラミナラン:陰性。 寒天の分解:陽性。(この性状のみ寒天平板上でのく
ぼみの形成により判定)
【0015】
【表1】 菌体外多糖分解酵素活性 ────────────────────────────────── セルロース アルギン酸 フコイダン ラミナラン 寒天 ────────────────────────────────── 粗酵素活性 2.6 14.0 7.2 0 ── 単位units ──────────────────────────────────
【0016】1)測定方法:マコンブ葉体粉末を2%w/
v添加した90%v/v自然海水にAR06株を接種し、5日
間培養した後その上清を粗酵素液とした。アルギン酸、
フコイダン、ラミナランの場合は、0.5 %濃度の溶液
(0.1M リン酸バッファpH7.0)を調製し、この基質溶液3
mlと先の粗酵素液1mlとを混合し、30℃で1時間反応さ
せた後の還元力の増加をSomogyi-Nelson法により測定し
た。セルロースの場合は、40mgのセルロースを3mlの水
溶液(0.1M リン酸バッファ、pH7.0)に懸濁させ、粗酵素
液を1ml加えて撹拌しながら同様に30℃で1時間反応さ
せた後、還元力の増加を同様に測定した。1unitは1時
間反応させた間に、グルコース1μgに相当する還元力
を反応液1mlあたり生成させる分解力として定義した。
【0017】以上の様な性状を有する本菌株はAlteromo
nas sp. AR06と命名された。本発明におけるAlteromona
s. sp. AR06 株について、同定のために形態観察、生理
学的性状試験を、"Bergy's Manual of Systematic Bact
eriology" vol 1 (1984)、"Bergy's Manual of Determi
native Bacteriology" Ninth Editan (1994)、“日本水
産学会誌”54、655 (1988)及びP.Baumann and L.Bauman
n 著”The Prokaryotes, a handbook on habitats, iso
lation and identification of bacteria (1981)" を、
キノン系の分析を、菜根出版(株)発行、藪内英子他1
名著、“新しい分類学に伴走する細菌同定法”及び菌体
内の DNAのGC含量測定を、前記“新しい分類学に伴走す
る細菌同定法”を参考にして行なった。その結果を次の
表に示す。
【0018】
【表2】
【0019】この表に示される結果を基にして、Bergy'
s Manual of Systematic Bacteriology vol1 (1984) 及
びBergy's Manual of Determinative Bacteriology" Ni
nthEdition (1994)) を参考にして同菌株を同定したと
ころ、1本の極鞭毛により運動する海洋性の非発酵性グ
ラム陰性桿菌であり、しかもアルギナーゼを生産する点
からAlteromonas espejiana と同定された。本発明のAl
teromonas sp. AR06株は、通産省工業技術院生命工学工
業技術研究所に受託番号 FERM BP-5024 として寄託され
ている。
【0020】本発明における原料となる海藻は、褐藻
類、緑藻類、紅藻類その他どの様な海藻でも使用するこ
とができる。アマモ等に代表される被子植物は正確には
海草と呼ばれ、海藻と区別されるが、海草葉体の構造多
糖はセルロースであるから、これら海草の仲間も原料に
することができる。褐藻類としては、マコンブ、アラ
メ、カジメ、ワカメ、ホンダワラ、モズク等を、緑藻類
としては、アナアオサ、ヒトエグサ、アオノリ、カサノ
リ等を例示することができる。また、紅藻類としては、
テングサ、オゴノリ、フノリ、ツノマタ等を、被子植
物、即ち海草としては、アマモ、スガモ等を例示するこ
とができる。本発明では、これらの海藻及び海草をすべ
て海藻と総称する。これらの海藻はそのまゝ使用しても
よいが、通常は乾燥し破砕または粉末化して海水中に懸
濁させて用いることが海洋細菌による分解効率を高める
面からみて好ましい。
【0021】本発明ではこのように海藻を海水中に懸濁
させ、これに前記Alteromonas 属に属する海洋細菌を接
種し、軽く振とうしながら20℃前後の温度で数時間〜数
日間培養する。海藻を懸濁させる濃度は、海水1リット
ルに対し、海藻を乾物で10g程度添加するのが好ましい
が、極端な塩分濃度の上昇を引き起こさないよう、海藻
表面の塩分をあらかじめ洗浄して低下させておけば、よ
り高濃度でも実施できる。海洋細菌は海水1ミリリット
ルあたり104 −108 細胞レベルで通常接種するが、細菌
の増殖は迅速であるため、種菌はごく少数でも充分であ
る。培養中、一定時間ごとにその一部を分取し、顕微鏡
下でSCD もしくはCDの形成が確認された時点から餌料と
して使用できる。通常、これに要する時間は3日程度で
ある。海藻材料により若干異なるが餌料として適する状
態は数日から数週間程度は持続するので、毎日餌料を調
製する必要はなく、この期間継続的に使用することが可
能である。コールターマルチサイザー等により培養液中
の粒度分布を測定すれば、簡単にリアルタイムでその時
の餌料の状態を定量的に把握することができるので、品
質の管理も容易である。
【0022】海藻の組織は細胞壁多糖(セルロースとヘ
ミセルロース)と、細胞間多糖(陸上植物のペクチンに
相当。褐藻類の場合はアルギン酸とフコイダン、紅藻類
の場合は寒天、もしくはカラギーナンが主成分。緑藻の
場合はラムナン硫酸等)及び、細胞質とよりなる。海藻
の細胞壁成分であるセルロースは陸上植物のセルロース
と構造が異なっていることが知られているが詳細は不明
である。ヘミセルロースに関しては、さらに不明の点が
多く、その存在自体明確でない場合が多い。このよう
に、海藻類の細胞壁の構造、存在位置等は現在でも不明
の点が多いので、本発明では細胞壁多糖と細胞間多糖を
あわせて構造多糖(または構造物質)と呼ぶことにす
る。海草の構造物質は、陸上植物のそれと基本的に同じ
で、セルロースよりなると考えられている。本発明で用
いるAlteromonas espejiana 、特にAlteromonas sp. AR
06株は、これらの多糖を分解する能力をもっており、褐
藻類及び紅藻類からはSingle celldetritus (SCD)を形
成し、緑藻類及び海草からはCytoplamic detritus (CD)
を形成する。
【0023】本発明において海藻デトリタス粒子の表面
に細菌細胞を付着させるには、培養開始時に種菌を少量
接種すれば、細菌自らの能力により粒子表面への付着
と、そこでの増殖がおこるので、簡便である。また、よ
り簡便な方法としては、予め好適な細菌株を液体培地で
培養しておき、その細菌を含んだ培養液を海藻粉末に対
して噴霧し、しかる後にこれを凍結乾燥すれば、好適な
細菌細胞を表面に付着させた状態の海藻粒子を製造する
ことができる。このような海藻粒子は乾物であるため、
流通が容易で、長期保存が可能で、使用時に海水に溶か
すだけで、すみやかに、細菌細胞が蘇生し、目的のデト
リタスを得ることができる。
【0024】褐藻、紅藻を用いたSCD では細胞構造物質
が部分的に除去され、この細胞構造物質分解はたえず進
行する。その結果、細菌は大変濃密に付着し、14日以上
の長期間に亘り細菌が付着した状態が持続する。一方、
緑藻においては細胞構造物質は完全に除去され、細菌は
濃密に付着するが、細菌の付着期間は5〜6日間と褐
藻、紅藻に比して比較的短い。このように藻類の間で細
胞の付着密度・期間に差があるのは褐藻、紅藻のSCDに
おいて細胞表面に細胞間多糖〔アルギン酸、フコイダン
(褐藻);寒天質、カラギーナン(紅藻類)〕が部分的
に残存し、その粘性あるいは荷電性によって細菌が付着
増殖するのに好適な場となっているためと考えられる。
【0025】本発明において、細菌が増殖し、海藻を分
解していく為には、特に栄養塩類の添加は必要なく、少
量の種菌があれば、自然海水中で海藻自体を基質として
自ら増殖していくことができる。従って、できあがりの
デトリタス懸濁液は、窒素、リン等の富栄養化の原因と
なる栄養塩を過剰に含まず、餌料として使用しても、飼
育水の汚濁につながりにくいという長所を有する。材料
としてアナアオサ等も使用できるということは、未利用
資源の有効利用にもつながる。海洋資源を海洋環境中で
リサイクル利用するという姿は、地球環境の保全にも通
ずる先見的な技術といえる。また経済的観点からも、現
在餌料として利用されている生物は、植物プランクト
ン、動物プランクトン等であるが、これらに比較して一
般に細菌の増殖は迅速で、光や特別な温度コントロール
を必ずしも必要としないため、低コスト・低労力で餌料
を提供できることが期待される。このように本発明の方
法により製造したデトリタス粒子を餌料として用いる
と、従来技術に比較して優位な点は多い。本発明の方法
により製造されたデトリタスは、一般に自然環境中によ
り採取されたデトリタスに比べ、細菌の付着密度が高
く、餌料価値にすぐれる。また使用する細菌や素材とし
ての海藻の種類を変える等の工夫により、飼育対象生物
の違いによる様々な餌料ニーズに対して対処することも
可能である。
【0026】次に本発明の参考例及び実施例を示し、本
発明を具体的に説明する。 〔参考例〕Alteromonas sp. AR06株の単離(日水誌第59
巻第11号第1865〜1871頁 (1993年) 参照) 天日乾燥したマコンブ(Laminaria japonica Kombu)を
200 メッシュ程度に粉砕した。海水は神奈川県横須賀市
沖合いの表層水を採取した。この海水の塩分濃度は33.9
%,生菌数は 1.0×103CFU/ml であった。前記粉砕コン
ブ1.0 %、前記海水90%に寒天1.5 %を加えてpH7.6 に
調整し、これを上層培地とし、この下層に寒天1.5 %前
記海水90%を加えた培地を置き、20℃で 8〜20日間培養
した。よく成育したコロニーあるいは透明環を有するる
コロニーを採取し、これをペプトン0.5 %、ビーフ抽出
物0.3 % 、寒天1.5 %及び前記海水90%よりなる寒天
培地(NAS培地) プレートに拡げて純粋分離した。
【0027】鉤菌したコロニーを、乾燥コンブ片(1.5×
3.0cm 、乾物重量0.4 〜0.5g)2片及び90%海水よりなる
培地(pH6.9) ならびに前記乾燥コンブ片2片、ペプトン
0.5%、ビーフ抽出物0.3 %及び90%海水よりなる培地
(pH6.9) に接種し、20℃で4週間振とう培養したり、コ
ンブ片を取り出し巾10mmとし、その剪断応力を測定し
た。この結果から、葉体のせん断応力を 200g以下に減
少させた細菌株を分離能力の高い(++)マコンブ葉体
分解菌とした。このようして選抜した細菌株について、
褐藻成分であるアルギン酸、フコイダン、ラミナラン、
セルロースに対する分解酵素活性を調べ、アルギン酸等
に対して強い分解活性(10units 以上)を有する細菌株
を数株得た。これらの細菌株を用いて海藻を分解させた
結果、そのうち1株がもっとも強力に海藻の構造多糖を
分解し、かつ粒子表面での良好な付着状態を達成するこ
とが判明した。この菌株は、前記したような菌学的性状
を示し、アルテロモナス エスペジアナ属(Alteromona
s espejiana)であることが判明し、この菌株をAltero mo
nas sp. AR06 株と命名した。この菌株は通産省工業技
術院生命工学工業技術研究所に受託番号 FERM BP-5024
として寄託されている。
【0028】
【実施例1】褐藻類に属するマコンブの葉体を天日乾燥
したものを機械的に粉砕し、ふるい分画することによ
り、粒径44μm 以下、平均粒径23μm の海藻粉末を得
た。これを90%濃度の自然海水50mlの入った三角フラス
コに対し0.5gの割りで懸濁させ、オートクレーブにより
減菌処理した。この海藻懸濁液に、神奈川件横須賀市の
沿岸海水から分離した前記海洋細菌Alteromonas AR06株
を108 細胞/ml レベル接種し、軽く振とうしながら20℃
で培養した。定期的に一部を分取し、必要に応じてDAPI
染色あるいはサフラニン染色を施した後、顕微鏡下で組
織変化を観察した。また、コールターマルチサイザーに
より、海藻粒子の粒度分布を測定し、その変化を観察し
た。
【0029】その結果、海藻粒子表面への細菌の付着・
増殖が培養24時間以内におこり、3日目までには、図1
の写真にみられる様に、細菌細胞をその表面に著しく付
着させた様相となった。さらに分解が進行すると海藻の
個々の細胞が軽い物理的刺激により、容易にばらばらに
切り離されうる状態になっていることが観察された。図
2は観察初期には海藻が多細胞粒子の状態を保っていた
が、試料をカバーガラスの上から軽く押さえつけること
により、ばらばらになっていく状況を示した写真であ
る。このように一つ一つの細胞にまでばらばらにされて
できたデトリタスを以下SCD(Single cell detritus) と
呼称する。図3は海藻から切り離されたばかりのSCD を
撮影したものであるが、この写真の中央のSCD のよう
に、分解初期には粒子内には、細胞質成分が含まれる粒
子が多数見うけられるが、分解が進行するにつれ、細胞
質成分は細菌により利用され、図4のようにこれを含ま
ないSCD の割合が増加する。図5から、SCD は1個の細
胞質成分を核としてその回りに細菌細胞が濃密な集合体
を形成したものであることがはっきりとわかる。本実施
例に使用した細菌はアルギン酸その他複数の多糖に対し
て強力な分解活性を有しており、褐藻組織の細胞間物質
として存在するアルギン酸等を分解して、海藻細胞をば
らばらにしていくものと考えられた。SCD の大きさは基
本的に海藻細胞の大きさに依存して約10μm 程度であ
り、図6に見られるように分解過程において最初5〜15
μm 程度の粒子が増加し、SCD の分解がさらに進行する
につれて、次第に粒度分布のピークが低サイズの均一な
方向に移行することが観察された。
【0030】この例において生成されたSCD は細胞構造
成分が分解されてほぼ均一な粒度組成となっており、良
好な懸濁性・浮遊性を有し、濃密に細菌細胞を伴うこと
により栄養成分的にも優れると考えられ、餌料として好
ましい条件を多数兼ね備えていた。そこで、SCD の懸濁
液をニュートラルレッドで染色し、デトリタス補食者の
1種であるアサリのふ化齢7日前後のD型幼生に投与し
たところ、図7の写真のようにアサリ消化器官の中に積
極的に取り込まれることが確認された。SCD を補食した
アサリ幼生の多くは健全な運動性を保っており、餌料と
して使用できるものと考えられた。
【0031】
【実施例2】緑藻類に属するアナアオサの葉体を収穫
後、海水中でよく洗浄し、凍結乾燥後粉砕、ふるい分画
することにより、粒径44μm 以下、平均粒径21μm の海
藻粉末を得た。材料にアナアオサを使用した点以外は、
実施例1と同じ条件下で細菌株を接種、培養し、同様に
観察をおこなった。その結果、前例同様、海藻表面への
付着・増殖が24時間以内に観察され、3日めまでには、
図8にみられる様に、細菌細胞をその表面に著しく付着
させた様相となった。さらに細かく観察すると、セルロ
ースでできた細胞壁が細菌の分解作用により、部分的に
破られているのがこの写真上でわかる。軽い振とう条件
下で培養をおこなうことにより、この細胞壁の破られた
細胞中から図9のように細胞質が放出されてくることと
なる。その結果、培養開始後数日以内に、海水中におい
て図10の写真に示すような、表面に細菌細胞を付着させ
た細胞質粒子(CD)を大量に得ることができる。図11から
わかるように、CDの大きさは実施例1のSCD とほぼ同じ
で5〜10μm 程度で均一であり、分解が進行するにつれ
てサイズが低下していくことがわかる。
【0032】この例において生成されたCDは硬い細胞壁
を完全に失っており、良好な懸濁性・浮遊性を有し、濃
密に細菌細胞を伴うことにより栄養成分的にも優れると
考えられ、餌料候補として好ましい条件を多数兼ね備え
ていた。そこで、前例同様にCDを染色し、アサリ幼生に
投与したところ、図12の写真のようにアサリ消化管の中
に積極的に取り込まれることが確認された。CDを補食し
たアサリ幼生の多くは健全な運動性を保っており、餌料
として使用できるものと考えられた。
【0033】
【発明の効果】本発明の方法によると海藻デトリタス
は、稚仔魚、コペポーダ等が補食し易い大きさに均一に
分解し、それに細菌を容易に付着させることができる。
そしてこのようにして得られた細菌付着デトリタスは懸
濁性、浮遊性にすぐれており、稚仔魚、コペポーダ等の
餌料として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のマコンブ粒子表面に細菌が付着増殖
し、海藻粒子を分解している顕微鏡写真。
【図2】細菌による分解が進行し、個々の細胞レベルに
までばらばらにされたマコンブ粒子の顕微鏡写真。
【図3】切り離された直後で、細胞質をまだ含んでいる
状態のSCD(Single cell detritus) と既に失っているSC
D の顕微鏡写真。
【図4】海水中に生産された細胞質を失った状態のSCD
の顕微鏡写真。
【図5】SCD の細胞質を核としてその回りに細菌が集合
している状態を示す顕微鏡写真。
【図6】SCD の生産されていく過程における、培養中の
懸濁デトリタス粒子の粒径分布の変化を示す。 a:細菌を接種しなかった場合。 b:細菌(Alteromonas)AR06 株を接種した場合。
【図7】アサリ幼生の消化器官内にSCD が取り込まれて
いる様子(矢印参照)を示す顕微鏡写真。
【図8】実施例2のアナアオサ粒子表面に付着増殖し、
海藻の細胞壁を破壊している細胞の状態を示す顕微鏡写
真。
【図9】細胞壁が破られ、放出されたCD(Cytoplasmic d
etritus)とその抜け殻を示す顕微鏡写真。
【図10】海水中に生産された細菌の付着を伴ったCDの
顕微鏡写真。
【図11】CDの生産されていく過程を示す、培養中の懸
濁粒子の粒径分布の変化 a:細菌を接種しなかった場合。 b:細菌(Alteromonas)AR06 株を接種した場合。
【図12】アサリ幼生の消化器官内にCDが取り込まれて
いる様子(矢印参照)を示す顕微鏡写真。
【図13】Alteromonas AR06株の顕微鏡写真 (2000倍)
。特に鞭毛の状態を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI (C12N 1/20 C12R 1:01)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海藻をアルテロモナス属(Alteromonas)
    に属し、海藻組織の構造成分に対して分解作用と付着作
    用とを有する海洋細菌を作用させて初期餌料として好適
    でほぼ均一な粒度組成のデトリタスまで分解することを
    特徴とする海藻デトリタスの製造法。
  2. 【請求項2】 褐藻類海藻を用い細胞レベルまで分解し
    て初期餌料として好適でほぼ均一な粒子サイズの単細胞
    性のデトリタス粒度組成とする請求項1に記載の製造
    法。
  3. 【請求項3】 緑藻類海藻を用いその細胞壁を破壊し、
    内容物の裸の細胞質を核とする初期餌料として好適でほ
    ぼ均一な粒度組成のデトリタス粒子まで分解する請求項
    1記載の製造法。
  4. 【請求項4】 海洋細菌としてアルテロモナス エスペ
    ジアナ(Alteromonas espejiana)を用いる、請求項1〜
    3のいずれかに記載の製造法。
  5. 【請求項5】 海洋細菌としてアルテロモナス属AR06株
    (受託番号 FERM BP-5024)を用いる請求項1〜4のいず
    れかに記載の製造法。
  6. 【請求項6】 初期餌料として好適でほぼ均一な粒度組
    成が粒子サイズ約5〜10μm である請求項1〜5のいず
    れかに記載の製造法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかの方法で得られ
    た海藻デトリタス粒子に細菌細胞を付着させることを特
    徴とする細菌の付着した海藻デトリタスの製造法。
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